JP5951332B2 - レーザ超音波検査装置及び方法 - Google Patents

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Description

本発明は、レーザ超音波法の適用により被検査体に存在する欠陥を検出するレーザ超音波検査装置及び方法に関する。
被検査体の内部欠陥の非破壊検査を遠隔・非接触で行う場合、レーザ超音波法の適用が考えられる。レーザ超音波法は、圧電素子を用いた超音波法と比較して、接触媒質が不要で、被検査体の形状や周囲の環境による影響を受けにくいという利点がある(特許文献1)。
しかし、レーザ超音波法は受信感度が低く、被検査材の表面の状態に影響を受けやすいという課題がある。つまり、欠陥検査にレーザ超音波法を適用する場合、被検査材の表面に非平坦(凹凸や機械的な傷、レーザ等による損傷、人工的なマーキング等)などの異常がある領域では、レーザの受信感度が変動しやすく、超音波信号を正常に受信できない場合がある。
また、圧電素子により被検査材の表面状態を測定した後に、圧電素子を用いた接触型の超音波法により欠陥検査を行い、表面状態の情報に基づいて、非平坦部における欠陥検出用の測定データを除去する方法及び装置が提案されている。
特開平11−271281号公報
特許文献1に記載のレーザ超音波法による欠陥検査を行う場合、非平坦部が存在する被検査体の表面を、欠陥検査前に研磨処理することなどが考えられる。しかし、表面に塗装が施してある場合や特殊な加工がしてある場合など、被検査体によっては表面の研磨が許容されないことが考えられる。
また、欠陥検査前に被検査体の表面状態を測定する圧電素子を用いた超音波検査方法及び装置では、表面状態の測定に時間を要し、更に、表面状態の測定を欠陥検査用とは別の圧電素子を用いて行う場合には、表面測定用の圧電素子を別途備える必要がある。
本発明の目的は、上述の事情を考慮してなされたものであり、レーザ超音波法による被検査体の欠陥検査を、被検査体の表面研磨や表面状態の測定を別途行うことなく高精度に実施できるレーザ超音波検査装置及び方法を提供することにある。
本発明に係る実施形態のレーザ超音波検査装置は、被検査体に送信レーザを照射して超音波を励起させる送信レーザ発生手段と、前記被検査体を伝播する前記超音波を受信するために前記被検査体に受信レーザを照射する受信レーザ発生手段と、前記受信レーザの反射光の位相変化から前記超音波を計測してその超音波信号を出力する受信干渉計と、複数位置の前記超音波信号から前記被検査体の欠陥を画像化して検出する画像化手段と、を有するレーザ超音波検査装置において、前記被検査体の表面状態の影響により適正な値を取得できていない信号をノイズとして識別し除去するノイズ除去手段前記受信干渉計の後段に設けられ、前記ノイズ除去手段は、前記受信干渉計にて計測された超音波信号に含まれる表面波のピーク強度を測定して、このピーク強度が予め設定された閾値から外れたときに前記超音波信号をノイズとして識別し除去する表面波強度測定部であり、前記ノイズ除去手段によりノイズを除去しつつ、適正な値を取得できた信号を用いて前記画像化手段により欠陥を検出するよう構成されたことを特徴とするものである。
また、本発明に係る実施形態のレーザ超音波検査方法は、被検査体に送信レーザを照射して超音波を励起させる送信レーザ照射工程と、前記被検査体を伝播する前記超音波を受信するために前記被検査体に受信レーザを照射する受信レーザ照射工程と、前記受信レーザの反射光の位相変化から前記超音波を計測してその超音波信号を出力する計測工程と、複数位置の前記超音波信号から前記被検査体の欠陥を画像化して検出する画像化工程と、を有するレーザ超音波検査方法において、前記被検査体の表面状態の影響により正常な値を取得できていない信号をノイズとして識別し除去するノイズ除去工程を実行しつつ、正常な値を取得できた信号を用いて前記画像化工程を実行し、前記ノイズ除去工程は、前記計測工程から出力された超音波信号に含まれる表面波のピーク強度を測定して、このピーク強度が予め設定された閾値から外れたときに前記超音波信号をノイズとして識別し除去するものであることを特徴とするものである。
本発明に係る実施形態のレーザ超音波検査装置及び方法によれば、レーザ超音波法による被検査体の欠陥検査を、被検査体の表面研磨や表面状態の測定を別途行うことなく高精度に実施できる。
本発明に係るレーザ超音波検査装置の第1実施形態を示すブロック図。 図1の受信干渉計が計測して出力する超音波信号の一例を概略して示すグラフ。 本発明に係るレーザ超音波検査装置の第2実施形態を示すブロック図。 本発明に係るレーザ超音波検査装置の第3実施形態を示すブロック図。 図4のデータ処理部が実行する超音波信号と超音波信号データとの比較を説明するためのグラフ。 本発明に係るレーザ超音波検査装置の第4実施形態を示すブロック図。 (A)は本発明に係るレーザ超音波検査装置の第5実施形態を示すブロック図、(B)は図7(A)のレーザ超音波検査装置の変形形態を示すブロック図。
以下、本発明を実施するための実施形態を図面に基づき説明する。
[A]第1実施形態(図1、図2)
図1は、本発明に係るレーザ超音波検査装置の第1実施形態を示すブロック図である。この図1に示すレーザ超音波検査装置10は、被検査体1の例えば内部に存在する欠陥をレーザ超音波法を適用して検出するものであり、送信レーザ発生手段としての送信レーザ発生源11、送信用光学機器12、受信レーザ発生手段としての受信レーザ発生源13、受信用光学機器14、受信干渉計15、画像化手段としての画像化装置16、及びノイズ除去手段としての反射光強度測定部17を有して構成される。
ここで、レーザ超音波法は、被検査体1に超音波励起用のレーザ(送信レーザA)を照射することによって励起された超音波を、別のレーザ(受信レーザB)を用いて計測するものであり、これにより、被検査体1の特に内部欠陥を遠隔且つ非接触で、非破壊検査することが可能になる。
前記送信レーザ発生源11は、被検査体1に送信レーザAを照射して超音波を励起させる送信レーザ照射工程を実行する。また、送信用光学機器12は、送信レーザ発生源11からの送信レーザAを被検査体1の所定位置に照射させる。被検査体1に送信レーザAが照射されると、この被検査体1の表面の微小領域が瞬間的に加熱されて、熱応力または蒸発反力により被検査体1の表面に超音波が励起される。この超音波は、被検査体1の表面を伝播し、更に被検査体1の内部を伝播する。
前記受信レーザ発生源13は、被検査体1を伝播する超音波を受信するために被検査体1に受信レーザBを照射する受信レーザ照射工程を実行する。また、受信用光学機器14は、受信レーザ発生源13からの受信レーザBを被検査体1の所定位置(本実施形態では送信レーザAの照射位置から所定距離離れた位置)に照射させる。尚、上記送信レーザA及び受信レーザBは、被検査体1に応じてNd:YAGレーザ、COレーザまたはエキシマレーザが好ましいが、それ以外のレーザであってもよい。
送信レーザAにより被検査体1の表面に励起された超音波は、被検査体1の表面を表面波として伝播すると共に、被検査体1の内部を伝播して被検査体1の裏面または欠陥において反射し、反射波(エコー)となって被検査体1の表面に到達する。これらの表面波及びエコーによって被検査体1の表面はナノメートルオーダーの変位で微小振動する。この微小振動する被検査体1の表面に受信レーザBが照射されると、ドップラーシフト(光周波数遷移)によって、受信レーザBの反射光Cの位相(例えば波長)が変化する。
前記受信干渉計15は、受信レーザBの反射光Cを入力して、この反射光Cの位相(例えば波長)の変化から、超音波の表面波及びエコーを計測し、その超音波信号を出力する計測工程を実行する。この超音波信号が例えば図2に示すものであり、この図2中の符号100が表面波の波形を、符号101が欠陥からのエコーの波形をそれぞれ示している。
受信レーザBの照射位置は、送信レーザAの照射位置の近傍に複数箇所設けられており、各位置の反射光Cから受信干渉計15によって超音波信号が得られる。前記画像化装置16は、被検査体1における複数位置の超音波信号から開口合成法を用いて、被検査体1の例えば内部の欠陥を画像化して検出する画像化工程を実行する。この画像データは図示しないモニタなどに表示される。
前記反射光強度測定部17は、受信干渉計15の前段(即ち、受信用光学機器14と受信干渉計15との間)に設けられ、受信レーザBの反射光Cを受信用光学機器14から入力して、この反射光Cのピーク強度を測定する。そして、この反射光強度測定部17は、被検査体1において表面状態が非平坦面であったり塗装が施されているなどの影響で、受信レーザBの反射光Cのピーク強度の信号が適正な値を取得できていない場合に、この反射光Cの信号をノイズとして識別し除去するノイズ除去工程を実行する。
つまり、反射光強度測定部17は、受信レーザBの反射光Cのピーク強度が予め設定された閾値または標準値などから外れたときに、この反射光Cの信号をノイズとして識別し除去する。前記閾値は、表面状態が平坦且つ無塗装であるなどの正常表面状態の被検査体1から得られる受信レーザBの反射光Cのピーク強度の値(標準値)を基準にして設定されるが、理論的に導き出される反射光Cのピーク強度の値(理論値)を基準に設定されてもよい。
閾値から外れた場合とは、閾値が1つ設定されているときには、受信用光学機器14から入力された受信レーザBの反射光Cのピーク強度が閾値を超えているまたは未満である場合をいい、閾値が2つ設定されているときには、受信用光学機器14から入力された受信レーザBの反射光Cのピーク強度が2つの閾値で設定される範囲外になる場合をいう。
標準値などから外れた場合とは、受信用光学機器14から入力された受信レーザBの反射光Cのピーク強度と前記標準値または理論値との差分が、1つの所定位置を超えているまたは未満である場合をいい、2つの所定値で設定された範囲外にある場合をいう。例えば、反射光強度測定部17は、受信用光学機器14から入力された受信レーザBの反射光Cのピーク強度と標準値との差分が標準値の30%の差分である場合には、この反射光Cをノイズとして除去する。
このような反射光強度測定部17によるノイズ除去工程と略平行して、受信干渉計15は、被検査体1において表面状態が平坦且つ無塗装であるなどの正常表面状態の部分から反射された、ピーク強度が適正な値の受信レーザBの反射光Cを用いて、この反射光Cの位相変化から超音波信号を出力する計測工程を実行し、画像化装置16は、この受信干渉計15からの複数の超音波信号を用いて開口合成法により被検査体1の欠陥を画像化して検出する画像化工程を実行する。このように、反射光強度測定部17によるノイズ除去工程と、受信干渉計15による計測工程及び画像化装置16による画像化工程とが略同時に実行される。
従って、本実施形態によれば、次の効果を奏する。
被検査体1において表面状態が非平坦面であったり塗装が施されているなどの異常表面状態であり、この部分から反射された受信レーザBの反射光Cのピーク強度が、前記閾値や前記標準値などから外れて適正な値を取得できていない場合に、反射光強度測定部17がノイズ除去工程を実行して、この異常表面状態の部分から反射された受信レーザBの反射光Cの信号をノイズとして除去している。そして、このノイズ除去工程の実行と略平行して、受信干渉計15が計測工程を実行し、画像化装置16が画像化工程を実行する。つまり、被検査体1において表面状態が平坦且つ無塗装である正常表面状態の部分から反射された、ピーク強度が適正な値の受信レーザBの反射光Cを用いて受信干渉計15が超音波信号を計測し、これら複数位置の超音波信号から画像化装置16が欠陥を画像化して検出する。この結果、レーザ超音波法による被検査体1の欠陥検査を、被検査体1の表面研磨や表面状態の測定を別途行なうことなく、高精度に実施できる。
[B]第2実施形態(図3)
図3は、本発明に係るレーザ超音波検査装置の第2実施形態を示すブロック図である。この第2実施形態において、前記第1実施形態と同様な部分については、同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
この第2実施形態のレーザ超音波検査装置20が前記第1実施形態と異なる点は、ノイズ除去手段が反射光強度測定部17ではなく、表面波強度測定部21である点である。
この表面波強度測定部21は、受信干渉計15の後段、つまり受信干渉計15と画像化装置16との間に設けられる。そして、この表面波強度測定部21は、受信干渉計15にて計測された超音波信号に含まれる表面波(図2の符号100参照)のピーク強度を測定し、このピーク強度が適正な値を取得できていないとき、即ち予め設定された閾値から外れたときに、前記超音波信号をノイズとして識別し除去するノイズ除去工程を実行する。
ここで、閾値から外れたときとは、閾値が1つである場合には、受信干渉計15にて計測された超音波信号の表面波のピーク強度が閾値を超えているまたは未満であるときをいい、閾値が2つ設定されている場合には、受信干渉計15にて計測された超音波信号の表面波のピーク強度が2つの閾値で設定された範囲外であるときをいう。
このような表面波強度測定部21によるノイズ除去工程では、被検査体1において表面状態が非平坦面であったり塗装が施されているなどの異常表面状態の部分から取得された超音波信号がノイズとして除去される。従って、画像化装置16は、被検査体1において表面状態が平坦且つ無塗装である正常表面状態の部分から取得された適正な値の超音波信号を用いて欠陥を画像化する画像化工程を、ノイズ除去工程と略同時に実行する。
この結果、本実施形態においても、前記第1実施形態と同様に、レーザ超音波法による被検査体1の欠陥検査を、被検査体1の表面研磨や表面状態の測定を別途行なうことなく、高精度に実施できる。
[C]第3実施形態(図4、図5)
図4は、本発明に係るレーザ超音波検査装置の第3実施形態を示すブロック図である。この第3実施形態において、前記第1実施形態と同様な部分については、同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
この第3実施形態のレーザ超音波検査装置30が前記第1実施形態と異なる点は、ノイズ除去手段が反射光強度測定部17ではなく、データベース32を備えたデータ処理部31である点である。
このデータ処理部31は受信干渉計15の後段、つまり受信干渉計15と画像化装置16との間に設けられる。また、データベース32は、被検査体1の正常表面状態と異常表面状態のそれぞれに対応した複数の超音波信号のデータ(超音波信号データ)を格納したものである。
そして、データ処理部31は、受信干渉計15にて計測された超音波信号と、データベース32内の異常表面状態に対応した超音波信号データとを比較することにより、ノイズとなる超音波信号を識別して除去する。つまり、データ処理部31は、図5に示すように、受信干渉計15にて計測された超音波信号αと、データベース32に格納された異常表面状態に対応した超音波信号データβとの、任意の各時間t1、t2、t3…における強度を比較して、これらの各時間t1、t2、t3…における強度の差分ΔH1、ΔH2、ΔH3…の平均値が、予め設定した値よりも小さくなる場合に、前記超音波信号αを適正な値を取得できていない超音波信号であるとしてノイズとして識別し除去する。
このような表面波強度測定部21によるノイズ除去工程では、被検査体1において表面状態が非平坦面であったり塗装が施されているなどの異常表面状態の部分から取得された超音波信号がノイズとして除去される。従って、画像化装置16は、被検査体1において表面状態が平坦且つ無塗装である正常表面状態の部分から取得された適正な値の超音波信号を用いて欠陥を画像化する画像化工程を、ノイズ除去工程と略同時に実行する。
この結果、本実施形態においても、前記第1実施形態と同様に、レーザ超音波法による被検査体1の欠陥検査を、被検査体1の表面研磨や表面状態の測定を別途行なうことなく、高精度に実施できる。
[D]第4実施形態(図6)
図6は、本発明に係るレーザ超音波検査装置の第4実施形態を示すブロック図である。この第4実施形態において、前記第1実施形態と同様な部分については、同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
この第4実施形態のレーザ超音波検査装置40が前記第1実施形態と異なる点は、ノイズ除去手段が反射光強度測定部17ではなく、撮像装置42を備えたデータ処理部41である点である。
データ処理部41は受信干渉計15の後段、つまり受信干渉計15と画像化装置16との間に設けられる。また、撮像装置42は、被検査体1における被検査領域の表面状態を撮像するものである。データ処理部41は、撮像装置42により得られた画像から被検査体1の被検査領域における表面状態を観察し、表面に異常が観察された部分から取得された超音波信号をノイズとして除去するノイズ除去工程を実行する。
つまり、被検査体1の被検査領域における表面に損傷等があって表面が非平坦状態であったり塗装が施されているなどで、被検査体1の被検査領域の表面が異常状態であるとき、データ処理部41は、この表面異常状態の画像を識別する。この画像を識別する方法としては、画像のコントラストを解析する方法や、パターン認識により特定のパターンを予め設定しておく方法などがある。
データ処理部41は、このようにして被検査体1の被検査領域における表面が異常であると判断したときに、この表面異常部分で反射した受信レーザBの反射光Cから受信干渉計15が計測した超音波信号をノイズとして除去する。
従って、画像化装置16は、被検査体1において表面状態が平坦且つ無塗装である正常表面状態の部分から取得された適正な値の超音波信号を用いて欠陥を画像化する画像化工程を、ノイズ除去工程と略同時に実行する。
この結果、本実施形態においても、前記第1実施形態と同様に、レーザ超音波法による被検査体1の欠陥検査を、被検査体1の表面研磨や表面状態の測定を別途行なうことなく、高精度に実施できる。
[E]第5実施形態(図7)
図7(A)は、本発明に係るレーザ超音波検査装置の第5実施形態を示すブロック図であり、図7(B)は図7(A)のレーザ超音波検査装置の変形形態を示すブロック図である。この第5実施形態において、前記第1実施形態と同様な部分については、同一の符号を付すことにより説明を簡略化し、または省略する。
この第5実施形態のレーザ超音波検査装置50が前記第1〜第4実施形態と異なる点は、被検査体1の被検査領域のうちでノイズ除去手段である反射光強度測定部17、表面波強度測定部21、データ処理部31または41によりノイズとして除去された割合が高いノイズ多発領域52について、除去された部分の超音波信号を補完する補完演算工程を実行する補完演算手段としての補完演算部51を備えた点である。
この補完演算部51は、画像化装置16の前段、即ち、受信干渉計15またはノイズ除去手段17、21、31、41と画像化装置16との間に設けられる。
前記補完演算工程では、まず、所定面積(例えば1cm)の被検査領域から複数個(例えば100個)の信号(反射光Cまたは超音波信号)を取得し、このうちの所定個数(例えば30個)の信号がノイズ除去手段17、21、31、41によりノイズとして除去された場合に、この被検査領域をノイズ多発領域52と判定する。
補完演算工程では、次に、このノイズ多発領域52について、ノイズとして除去された部分の位置情報をノイズ除去手段17、21、31、41から入力し、この除去された部分の周辺部分(例えば両隣部分)から取得された超音波信号を受信干渉計15から取り込み、これら周辺部分からの超音波信号を平均化することで、除去された部分の超音波信号を補完する。
画像化装置16は、上記補完演算部51による補完演算工程により補完された超音波信号を含む適正な超音波信号を用いて、被検査体1の欠陥を画像化して検出する画像化工程を実行する。
従って、本第5実施形態においては、被検査体1における異常表面状態の部分から取得される信号(反射光Cまたは超音波信号)がノイズ除去手段17、21、31、41により除去される。このノイズ除去工程と略平行して、補完演算部51により、ノイズ多発領域52においてノイズとして除去された部分の超音波信号を補完する補完演算工程が実行され、更に、画像化装置16により、被検査体1における正常表面状態の部分から取得された超音波信号と、ノイズ多発領域52における補完された超音波信号とを用いて被検査体1の欠陥を画像化する画像化工程が実行される。この結果、補完された超音波信号を含めたより多くの適正な超音波信号を用いて、被検査体1の表面研磨や表面状態の測定を別途行なうことなく、被検査体1の欠陥検出をより一層高精度に実施できる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができ、また、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 被検査体
10 レーザ超音波検査装置
11 送信レーザ発生源(送信レーザ発生手段)
13 受信レーザ発生源(受信レーザ発生手段)
15 受信干渉計
16 画像化装置(画像化手段)
17 反射光強度測定部(ノイズ除去手段)
20 レーザ超音波検査装置
21 表面波強度測定部(ノイズ除去手段)
30 レーザ超音波検査装置
31 データ処理部(ノイズ除去手段)
32 データベース
40 レーザ超音波検査装置
41 データ処理部(ノイズ除去手段)
42 撮像装置
50 レーザ超音波検査装置
51 補完演算部(補完演算手段)
52 ノイズ多発領域
A 送信レーザ
B 受信レーザ
C 反射光

Claims (7)

  1. 被検査体に送信レーザを照射して超音波を励起させる送信レーザ発生手段と、
    前記被検査体を伝播する前記超音波を受信するために前記被検査体に受信レーザを照射する受信レーザ発生手段と、
    前記受信レーザの反射光の位相変化から前記超音波を計測してその超音波信号を出力する受信干渉計と、
    複数位置の前記超音波信号から前記被検査体の欠陥を画像化して検出する画像化手段と、を有するレーザ超音波検査装置において、
    前記被検査体の表面状態の影響により適正な値を取得できていない信号をノイズとして識別し除去するノイズ除去手段前記受信干渉計の後段に設けられ、
    前記ノイズ除去手段は、前記受信干渉計にて計測された超音波信号に含まれる表面波のピーク強度を測定して、このピーク強度が予め設定された閾値から外れたときに前記超音波信号をノイズとして識別し除去する表面波強度測定部であり、
    前記ノイズ除去手段によりノイズを除去しつつ、適正な値を取得できた信号を用いて前記画像化手段により欠陥を検出するよう構成されたことを特徴とするレーザ超音波検査装置。
  2. 前記ノイズ除去手段として、受信レーザの反射光のピーク強度を測定して、このピーク強度が予め設定された閾値または標準値から外れたときに前記反射光の信号をノイズとして識別し除去する、受信干渉計の前段に設けられた反射光強度測定部を更に有することを特徴とする請求項1に記載のレーザ超音波検査装置。
  3. 前記ノイズ除去手段として、被検査体の表面状態に対応した超音波信号データを複数格納するデータベースを備え、受信干渉計にて計測された超音波信号を前記超音波信号データと比較することによりノイズとなる前記超音波信号を識別し除去する、前記受信干渉計の後段に設けられたデータ処理部を更に有することを特徴とする請求項1に記載のレーザ超音波検査装置。
  4. 前記ノイズ除去手段として、被検査体における被検査領域の表面状態を撮像する撮像装置を備え、この撮像装置により得られた画像に基づき、表面に異常が観察された部分から取得された超音波信号をノイズとして識別し除去する、受信干渉計の後段に設けられたデータ処理部を更に有することを特徴とする請求項1に記載のレーザ超音波検査装置。
  5. 前記被検査体の被検査領域のうちでノイズ除去手段によりノイズとして除去された割合が高いノイズ多発領域について、除去された部分の超音波信号を、除去された部分の周辺部分から取得された超音波信号により補完する補完演算手段が画像化手段の前段に設けられ、
    この画像化手段は、前記補完演算手段により補完された超音波信号を含む超音波信号を用いて、前記被検査体の欠陥を画像化して検出するよう構成されたことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のレーザ超音波検査装置。
  6. 被検査体に送信レーザを照射して超音波を励起させる送信レーザ照射工程と、
    前記被検査体を伝播する前記超音波を受信するために前記被検査体に受信レーザを照射する受信レーザ照射工程と、
    前記受信レーザの反射光の位相変化から前記超音波を計測してその超音波信号を出力する計測工程と、
    複数位置の前記超音波信号から前記被検査体の欠陥を画像化して検出する画像化工程と、を有するレーザ超音波検査方法において、
    前記被検査体の表面状態の影響により正常な値を取得できていない信号をノイズとして識別し除去するノイズ除去工程を実行しつつ、正常な値を取得できた信号を用いて前記画像化工程を実行し、
    前記ノイズ除去工程は、前記計測工程から出力された超音波信号に含まれる表面波のピーク強度を測定して、このピーク強度が予め設定された閾値から外れたときに前記超音波信号をノイズとして識別し除去するものであることを特徴とするレーザ超音波検査方法。
  7. 前記被検査体の被検査領域のうちでノイズとして除去された割合が高いノイズ多発領域について、除去された部分の超音波信号を、除去された部分の周辺部分から取得された超音波信号により補完する補完工程を実行し、この補完された超音波信号を含む超音波信号を用いて画像化工程を実行することを特徴とする請求項に記載のレーザ超音波検査方法。
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