JP5950998B2 - 軸封装置 - Google Patents
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Description
リップ摺動面または相手軸表面へコーティングするもの、及び、相手軸表面粗さを適正化するものにおいては、初期に効果があるのみで時間経過とともに摩耗により低フリクションを継続することができないという問題があった。
一方、潤滑特性を良好にする軸封装置として、図10に示す封止手段が知られている(以下、「従来技術1」という。例えば、特許文献1参照。)。
この従来技術1は、ハウジング50に取り付けられたリップタイプシール51を組み込んでおり、該リップタイプシール51は、回転軸52に接触するよう配設された封止縁部53を有し、該封止縁部53の接触する回転軸表面の接触部域54に、溝56及び畝部57が交互に設けられた矢形溝部55を備え、回転軸52がハウジング50内で回転する場合、矢形溝部55がポンピング効果を作り出し、大気側から浸入する異物を撥ね退けるとともに、被密封流体側からの流体を押し戻すことにより封止効果を維持するようにしたものである。
また、従来技術1の矢形溝部に代えて、らせん溝を設けた軸封装置も知られている(例えば、特許文献2参照。) 。
この従来技術2は、被密封流体をシールするシールリップ60と、該シールリップ60の大気側に配置され、回転軸61表面に形成されたネジ62と筒状部63とからなるネジポンプ機構64とを有し、該ネジポンプ機構64は、シールリップ60に向けて流体ポンピング作用をなしてシールリップ60の緊迫力を実質低下させるようにすることにより、シールリップ60によってシール性を確保するとともに、ネジポンプ機構64によってシールリップ60の低トルク化を実現したものである。
また、従来技術1の矢形溝部に代えて、らせん溝を設けた軸封装置においてもらせん溝を介して大気側と被密封流体側とが直接連通する形状であるため、従来技術1と同様の問題がある。
さらに、図11に示す従来技術2の軸封装置では、シールリップ60の低トルク化のためシールリップ60の緊迫力が低下されていることから、シールリップ60のシール性が低下すること、及び、被密封流体側に大気が混入されるという問題があった。
径方向内外で同心状に配置されている回転部材と固定部材との間をシールするリップシールを備えたリップタイプシールの軸封装置において、
前記回転部材の外周面に、前記リップシールと前記回転部材との相対回転摺動によりポンピング作用を生起するポンピング部が円周方向に連続して形成され、
前記ポンピング部は、被密封流体を吸い込む方向に作用する吸入ポンピング部と被密封流体を吐き出す方向に作用する吐出ポンピング部とがそれぞれ独立して配置されて構成され、
前記リップシールのリップは、軸方向において、前記ポンピング部の被密封流体側の一部を残して大気側に延設されていることを特徴としている。
この特徴によれば、静止時には、リップシールのリップが回転部材の外周面に圧接されていることにより漏れを防止するとともに、起動時には、ポンピング部内に被密封流体を取り込むことによってすばやく潤滑流体膜を形成することができ、摺動面の摺動トルクを低くし摩耗を低減することができる。
さらに、運転時には、吸入ポンピング部内に被密封流体を取り込み、この被密封流体を隣接する吐出ポンピング部に送り込み、吐出ポンピング部の作用によりこの被密封流体を被密封流体側に戻すものであり、被密封流体の流れを通じて、摺動面の潤滑性を確保するとともに、漏れを防止し、シール性を保つことができる。
前記リップシールのリップが、軸方向において、前記ポンピング部の被密封流体側の一部を残して前記ポンピング部を覆うとともに大気側に延設され、前記ポンピング部より大気側の回転部材の外周面と摺接するように設定されていることを特徴としている。
この特徴によれば、リップシールのリップがポンピング部より大気側の回転部材の外周面に圧接されるため、静止時における漏れを確実に防止することができる。
前記リップシールのリップが、軸方向において、前記ポンピング部の被密封流体側の一部及び大気側の一部を残して、前記ポンピング部の形成された回転部材の外周面と摺接するように設定されていることを特徴としている。
この特徴によれば、リップシールのリップがポンピング部の形成された回転部材の外周面に圧接されるように設定されているため、リップシールの軸方向の長さに比べてポンピング部の軸方向の長さを大きく設定することができ、ポンピング作用を向上させることができる。
前記ポンピング部は、複数の直線状の凹凸が所定のピッチからなる周期構造の溝の構成をしており、前記直線状の凹凸は、当該凹凸の方向が当該摺動面の摺動方向に対して所定の角度傾斜するように形成されていることを特徴としている。
この特徴によれば、ポンピング部を複数の直線状の凹凸が所定のピッチからなる周期構造の溝から形成できるため、ポンピングの形成が容易であり、また、傾斜角度を調節することでポンピング性能を自在に調節することができる。
前記複数のポンピング部は、隣接するポンピング部の前記直線状の凹凸の方向が当該摺動面の摺動方向に対して対称となるように形成されていることを特徴としている。
この特徴によれば、摺動面が両方向に回転する場合に好適である。
前記ポンピング部の複数の直線状の凹凸の所定のピッチからなる周期構造の溝は、フェムト秒レーザの照射により形成されることを特徴としている。
この特徴によれば、ポンピング部の複数の直線状の凹凸の所定のピッチからなる周期構造の溝がフェムト秒レーザの照射により形成されるため、その方向性の制御が可能であり、加工位置の制御も可能であるため、離散的な小区画に分けて各区画ごとに所望の周期構造の形成ができる。
前記ポンピング部は、回転部材の外周面上、または、回転部材の外周面に円周方向に連続して形成された凹部の底面に設けられることを特徴としている。
この特徴によれば、ポンピング部が回転部材の外周面上に設けられる場合は、その加工が容易であり、また、ポンピング部が回転部材の外周面に形成された凹部の底面に設けられる場合には、起動時に、凹部内に取り込まれた被密封流体を利用して素早く潤滑流体膜を形成することができる。
この特徴によれば、吸入ポンピング部においては、より一層、被密封流体を取り込んで吐出ポンピング部に送り込むことができ、また、吐出ポンピング部においては、送り込まれた被密封流体を、より一層、被密封流体側に戻すことができるため、摺動面の潤滑性及び漏れを防止をさらに向上させることができる。
図1は、本発明の実施形態1に係る軸封装置を示す縦断面図である。
図1において、ハウジング1には回転軸2を挿通するための回転軸貫通穴3が設けられ、該回転軸貫通穴3に回転軸2が挿通され、図示しないベアリングなどにより回転軸2が回転軸貫通穴3周壁と所要の間隙をもって支持される。
ここで、径方向内外で同心状に配設されている回転部材と固定部材とにおいて、ハウジング1は固定部材に相当し、回転軸2は回転部材に相当する。
回転軸2と回転軸貫通穴3周壁との間には、軸封装置10が配設され、被密封流体側Lと大気側Aとを密封する。
図1において、右側が被密封流体側Lであり、左側が大気側Aである。
このように、円周方向に連続して形成されたポンピング部20は、被密封流体側Lとは連通しているが、被密封流体側Lと大気側Aとはリップ14の圧接により非連通となっている。
なお、ポンピング部20の構成については、後記において詳細に説明する。
図2は、本発明の実施形態2に係る軸封装置を示す縦断面図である。
図2において、図1に付された符号と同じ符号は図1における部材と同じ部材を意味しており、詳細な説明は省略する。
軸封装置30は、リップシール31を備え、ハウジング1と回転軸2とが対向する環状空間を被密封流体側Lと、大気圧側Aとの2つの空間に仕切ってその内外を遮断するようになっている。リップシール31は、断面がL形状の樹脂製のシールリップ部材32を備え、該シールリップ部材32は、断面が略L形状の外側の結合金属環33と断面が略L形状の内側の押え金属環34とにより挟持される。
筒状リップ35と回転軸2の外周面との密接部の付近において、回転軸2の外周面Sには、シールリップ部材32と回転軸2との相対回転摺動によりポンピング作用を生起するポンピング部20が円周方向に連続して形成されている。
該ポンピング部20は、基本的には実施の形態1のポンピング部20と同じである。
このように、円周方向に連続して形成されたポンピング部20は、被密封流体側Lとは連通しているが、被密封流体側Lと大気側Aとはリップ14の圧接により非連通となっている。ポンピング部20の大気側の一部は筒状リップ35に覆われていない。
なお、ポンピング部20の構成については、後記において詳細に説明する。
図3は、本発明の実施形態3に係る軸封装置を示す縦断面図である。
図3において、図2に付された符号と同じ符号は図1における部材と同じ部材を意味しており、詳細な説明は省略する。
本実施形態3では、回転軸2にシール用スリーブ4が嵌合されている点が実施形態2と相違するが、その他の構成は実施形態2と同じであり、該スリーブ4の外周面Sにシールリップ部材32と回転軸2との相対回転摺動によりポンピング作用を生起するポンピング部20が円周方向に連続して形成されている。ここで、スリーブ4は回転部材に相当する。
なお、ポンピング部20の構成については、後記において詳細に説明する。
図4は、本発明の実施形態4に係る軸封装置を示す縦断面図である。
図4において、図2に付された符号と同じ符号は図2における部材と同じ部材を意味しており、詳細な説明は省略する。
本実施形態4においては、シールリップ部材32と回転軸2との相対回転摺動によりポンピング作用を生起するポンピング部20の軸方向の長さa1が、筒状リップ35の回転軸2の外周面と接触する軸方向の長さa2とほぼ同じか、あるいは、やや小さく設定され、円周方向に連続して形成されたポンピング部20とシールリップ部材32の筒状リップ35とは、軸方向において、ポンピング部20の被密封流体側Lの一部を残して筒状リップ35がポンピング部20を覆うように配置され、筒状リップ35はさらに大気側Aに延設された形状をしており、ポンピング部20より大気側Aの回転軸2の外周面と摺動するように配置されている点で実施形態2と相違する。
このように、円周方向に連続して形成されたポンピング部20は、被密封流体側Lとは連通しているが、大気側Aとは筒状リップ35と回転軸2の摺動面Sとの圧接により非連通となっている。
なお、ポンピング部20の構成については、後記において詳細に説明する。
図5は、本発明の実施形態5に係る軸封装置を示す縦断面図である。
図5において、図4に付された符号と同じ符号は図4における部材と同じ部材を意味しており、詳細な説明は省略する。
本実施形態5では、回転軸2にシール用スリーブ4が嵌合されている点が実施形態4と相違するが、その他の構成は実施形態4と同じであり、該スリーブ4の外周面Sに円周方向に連続して形成されたポンピング部20が形成されている。
ここで、スリーブ4は回転部材に相当する。
なお、ポンピング部20の構成については、後記において詳細に説明する。
図6は、本発明の実施形態6に係る軸封装置を示す縦断面図である。
図6において、図1に付された符号と同じ符号は図1における部材と同じ部材を意味しており、詳細な説明は省略する。
本実施形態6においては、シールリップ部材13と回転軸2との相対回転摺動によりポンピング作用を生起するポンピング部20の軸方向の長さa1が、リップ14の回転軸2の外周面と接触する軸方向の長さa2とほぼ同じか、あるいは、やや小さく設定され、ポンピング部20とシールリップ部材13のリップ14とは、軸方向において、円周方向に連続して形成されたポンピング部20の被密封流体側Lの一部を残してリップ14がポンピング部20を覆うように配置され、リップ14はさらに大気側Aに延設された形状をしており、ポンピング部20より大気側Aの回転軸2の外周面と摺動するように配置されている点で実施形態1と相違する。
このように、円周方向に連続して形成されたポンピング部20は、被密封流体側Lとは連通しているが、大気側Aとはリップ14と回転軸2の摺動面Sとの圧接により非連通となっている。
なお、ポンピング部20の構成については、後記において詳細に説明する。
図7は、本発明の実施形態1ないし6に係る軸封装置において回転軸またはスリーブ外周面の円周方向に連続して設けられるポンピング部の一部を説明する平面図であって、回転軸又はスリーブの外周面の一部を平面状に展開した状態を示している。図7では、実施形態1〜6のうち、実施形態4〜6のポンピング部20を例にして説明するが、実施形態1〜3のポンピング部20も同様の構造である。
なお、図1〜図9においては、便宜上、吸入ポンピング部20aと吐出ポンピング部20bとの境界を破線で示しているが、実際には境界線は存在しない。
また、吸入ポンピング部20aと吐出ポンピング部20bとは、摺動面Sの周方向に沿って交互に配置されるように形成するのが好適である。
図7に示す摺動面Sは、そのような摺動面Sが両方向へ回転する場合に好適な摺動面Sの構成である。
なお、吸入ポンピング部20aと吐出ポンピング部20bとは、摺動面Sの周方向に沿って交互に同じ周方向の長さのものが配置されていなくてもよく、例えば、吸入ポンピング部20aの周方向長さを吐出ポンピング部20bの2倍にする等、吸入ポンピング部20aと吐出ポンピング部20bの周方向長さの割合をで適宜変更してもよい。
加工しきい値近傍の照射強度で直線偏光のレーザを基板に照射すると、入射光と基板の表面に沿った散乱光又はプラズマ波の干渉により、波長オーダーのピッチと溝深さを持つ凹凸状の周期構造が偏光方向に直交して自己組織的に形成される。この時、フェムト秒レーザをオーバーラップさせながら操作を行うことにより、その周期構造パターンを表面に形成することができる。
さらに、外周面(摺動面)の凹部の底部に前記周期構造の溝を形成する場合には、エッチングで外周面に凹部を形成し、その後、フェムト秒レーザなどにより凹部の底部に周期構造の溝を形成させてもよい。さらに、フェムト秒レーザなどにより、外周面に周期構造のみ形成させ、その後、周期構造の溝の周囲にメッキあるいは成膜を行うことで囲いを形成させてもよい。
シールリップ部材と回転部材の外周面との摺動面を低摩擦化させるためには、被密封流体の種類、温度などによるが、通常、摺動面間に0.1μm〜10μmの液膜hが形成されるが、その場合、吸入ポンピング部20a及び吐出ポンピング部20bにおいて、凹凸の頂点を結ぶような仮想平面をとると、該仮想平面は液膜hに応じて摺動面Sに対して面一あるいは下方に設定される。図8(a)には、摺動面Sと仮想平面との距離d1=0、すなわち、仮想平面が摺動面Sと面一の場合が示され、また、図8(b)には、摺動面Sに形成された凹部21の底部にポンピング部20が形成される場合が示されており、仮想平面は摺動面Sに対してd1>0だけ低い位置に設定されている。
図1〜3に示されるように、リップシールのリップ14または筒状リップ35がポンピング部20の形成された回転軸2の外周面と摺接する場合、摺動面Sと仮想平面との距離d1は、静止時の漏れ防止の観点から、0≦d1≦2μmに設定するのが望ましい。また、凹凸の頂点を結ぶ仮想平面と底部との深さd2は、0<d2≦2μmの範囲が望ましく、d1とd2との合計は、0<d1+d2≦2.5μmが望ましい。
一方、図4〜6に示されるように、リップシールのリップ14または筒状リップ35がポンピング部20より大気側の回転軸2の外周面とも摺接する場合、摺動面Sと仮想平面との距離d1は、d1=0〜10h、凹凸の頂点を結ぶ仮想平面と底部との深さd2は、d2=0.1〜10hの範囲が望ましい。
さらに、吸入ポンピング部20a及び吐出ポンピング部20bの直線状の凹凸のピッチpは、被密封流体の粘度に応じて設定されるが、図1〜6のいずれの場合も、0.1μm〜100μmが望ましい。被密封流体の粘度が高い場合、溝内に流体が十分に入り込めるようにピッチpを大きくした方がよい。
図9は、ポンピング部の変形例を説明する図であって、図8と同様に、回転軸と直交する面から見た断面図である。
図9において、凹部21の底部に形成されるポンピング部20の吸入ポンピング部20aは、その直線状の凹凸が回転軸2の回転方向Rに向かって次第に深くなるように形成され、吐出ポンピング部20bは、その直線状の凹凸が回転軸2の回転方向Rに向かって次第に浅くなるように形成されている。
このように、直線状の凹凸が、平面から見た際の回転接線に対する傾斜に加えて、側面から見ても傾斜して形成されていることから、吸入ポンピング部20aにおいては、より一層、被密封流体を取り込んで吐出ポンピング部20bに送り込むことができ、また、吐出ポンピング部20bにおいては、送り込まれた被密封流体を、より一層、被密封流体側に戻すことができる。
なお、直線状の凹凸は周方向に傾斜される場合の他、軸方向に傾斜されてもよく、また、周方向及び軸方向の両方向に傾斜されてもよい。
本例の場合、摺動面間に形成される液膜厚さをhとした場合、摺動面からのポンピング部の凹凸の頂点を結ぶ仮想平面の最深部及び最浅部の深さは、リップシールのリップ14または筒状リップ35がポンピング部20より大気側の回転軸2の外周面とも摺接する場合、0〜10hの範囲内に入るように設定されればよい。また、リップシールのリップ14または筒状リップ35がポンピング部20の形成された回転軸2の外周面と摺接する場合、摺動面からのポンピング部の凹凸の頂点を結ぶ仮想平面の最深部及び最浅部の深さは、0〜2μmの範囲内に入るように設定されればよい。
2 回転軸
3 回転軸貫通穴
4 スリーブ
10 軸封装置
11 リップシール
12 補強環
13 シールリップ部材
14 リップ
15 ガータスプリング
20 ポンピング部
20a 吸入ポンピング部
20b 吐出ポンピング部
21 凹部
30 軸封装置
31 リップシール
32 シールリップ部材
33 結合金属環
34 押え金属環
35 筒状リップ
S 回転部材の摺動面
L 被密封流体側
A 大気側
Claims (8)
- 径方向内外で同心状に配置されている回転部材と固定部材との間をシールするリップシールを備えたリップタイプシールの軸封装置において、
前記回転部材の外周面に、前記リップシールと前記回転部材との相対回転摺動によりポンピング作用を生起するポンピング部が円周方向に連続して形成され、
前記ポンピング部は、被密封流体を吸い込む方向に作用する吸入ポンピング部と被密封流体を吐き出す方向に作用する吐出ポンピング部とがそれぞれ独立して配置されて構成され、
前記リップシールのリップは、軸方向において、前記ポンピング部の被密封流体側の一部を残して大気側に延設されていることを特徴とする軸封装置。 - 前記リップシールのリップが、軸方向において、前記ポンピング部の被密封流体側の一部を残して前記ポンピング部を覆うとともに大気側に延設され、前記ポンピング部より大気側の回転部材の外周面と摺接するように設定されていることを特徴とする請求項1記載の軸封装置。
- 前記リップシールのリップが、軸方向において、前記ポンピング部の被密封流体側の一部及び大気側の一部を残して、前記ポンピング部の形成された回転部材の外周面と摺接するように設定されていることを特徴とする請求項1記載の軸封装置。
- 前記ポンピング部は、複数の直線状の凹凸が所定のピッチからなる周期構造の溝の構成をしており、前記直線状の凹凸は、当該凹凸の方向が当該摺動面の摺動方向に対して所定の角度傾斜するように形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の軸封装置。
- 前記複数のポンピング部は、隣接するポンピング部の前記直線状の凹凸の方向が当該摺動面の摺動方向に対して対称となるように形成されていることを特徴とする請求項4記載の軸封装置。
- 前記ポンピング部の複数の直線状の凹凸の所定のピッチからなる周期構造の溝は、フェムト秒レーザの照射により形成されることを特徴とする請求項4または5記載の軸封装置。
- 前記ポンピング部は、回転部材の外周面上、または、回転部材の外周面に円周方向に連続して形成された凹部の底面に設けられることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の軸封装置。
- 前記吸入ポンピング部は、側面視において直線状の凹凸が回転軸の回転方向に向かって次第に深くなるように形成され、吐出ポンピング部は、側面視において直線状の凹凸が回転軸の回転方向に向かって次第に浅くなるように形成されていることを特徴とする請求項4ないし7のいずれか1項に記載の軸封装置。
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