JP5950040B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の燃焼状態を制御する制御装置に関する。
一般に、ディーゼルエンジン等の内燃機関(以下、「機関」とも称呼される。)の運転時、混合気の燃焼によって生じるエネルギーの全てがクランクシャフトを回転させる仕事に変換されることはなく、損失が必然的に発生する。この損失には、機関本体及び冷却水の温度上昇に転換される冷却損失、排ガスによって大気中に放出される排気損失、吸気及び排気のときに発生するポンプ損失、及び、機械抵抗損失等がある。このうち、冷却損失及び排気損失は、損失全体に対して大きな割合を占める。従って、機関の燃料消費率を改善させるためには冷却損失及び排気損失を減少させることが有効である。
しかし、一般に、冷却損失と排気損失とはトレードオフの関係にあって、冷却損失と排気損失とを同時に低減することは困難な場合が多い。例えば、機関が過給機を備えている場合、過給圧を上げるに従い排ガスに含まれるエネルギーが有効に利用されるので、排気損失が低下する。ところが、実質的な圧縮率の向上によって燃焼温度が上昇するので、冷却損失が増加し、場合によってはこれら損失の合計量が増加してしまうことがある。
損失の合計量を低下させるため、機関に供給される燃料の燃焼状態(以下、単に「機関の燃焼状態」とも称呼される。)を制御する制御装置は、上記の過給圧に加え、燃料噴射量及び噴射時期、並びに、EGRガスの量等の燃焼状態を変更する各種パラメータを機関の運転状態(回転速度及び出力等)に応じて最適に制御する必要がある。機関の燃焼状態を変更するパラメータ(即ち、機関の燃焼状態に影響を及ぼすパラメータ)は、単に「燃焼パラメータ」とも称呼される。しかし、複数の燃焼パラメータが各運転状態において最適な値となるように予め実験等によって求めておくことは困難であり、これらを決定するためには膨大な実験を行なう必要がある。そのため、燃焼パラメータを体系的に決定する手法が開発されてきた。
例えば、従来の内燃機関の燃焼制御装置の一つ(以下、「従来装置」とも称呼される。)は、「燃焼行程中に発生する総熱量のうち、その半分の熱量が発生した時点のクランク角度(以下、「燃焼重心角度」とも称呼される。)」を算出する。更に、従来装置は、その燃焼重心角度と所定の基準値とが乖離している場合、燃料噴射時期を補正することによって、或いは、EGR率(EGRガスの量)を調整して燃焼室内(気筒内)の酸素濃度を調節することによって、燃焼重心角度を基準値と一致させている(例えば、特許文献1を参照。)。
特開2011−202629号公報
ところで、例えばディーゼル機関においては、1つのサイクルの燃焼に対して燃料を複数回噴射する多段噴射が行われる場合がある。より具体的に述べると、ディーゼル機関においては、主噴射(メイン噴射)に先立ちパイロット噴射が行われ、主噴射の後にアフター噴射が行われる場合がある。この場合のクランク角度と熱発生率(単位クランク角度あたりに燃焼により発生する熱の量)との関係は、例えば、図8(A)の曲線C1により示された波形により表される。この波形は以下「燃焼波形」とも称呼される。図8の(A)に示された波形は、クランク角度θ1にて開始されるパイロット噴射により極大値Lpをとり、クランク角度θ2にて開始される主噴射により極大値Lmをとっている。
更に、図8(B)は、クランク角度と、「曲線C1により示される燃焼によって発生した熱量の積算値の、総発生熱量に対する比率(発熱量比率)」と、の関係を示している。図8(B)に示したように、前述した燃焼重心角度(発熱量比率が50%となるクランク角度)はクランク角度θ3である。
これに対し、図9(A)に曲線C2により示したように、パイロット噴射の開始時期のみをクランク角度θ1からクランク角度θ0へとΔθだけ進角側に移動させた場合、パイロット噴射の燃料の燃焼によって発熱が始まるクランク角度(発熱開始角度)はΔθだけ進角側に移動する。しかし、図8(A)及び図9(A)に示した燃焼においては、燃焼重心角度は主噴射の燃料の燃焼が開始された後(クランク角度θ2以後)であるから、曲線C2に示される燃焼の発熱量比率を示した図9(B)から理解されるように、燃焼重心角度はクランク角度θ3のままであり、変化しない。即ち、パイロット噴射時期が進角側に移動することによって燃焼波形が変化しても、燃焼重心角度が変化しない場合がある。換言すれば、燃焼重心角度は必ずしも各サイクルの燃焼の態様を正確に反映する指標とはいえない。
実際に、発明者は、燃焼重心角度と、「燃料消費率が最も低くなる燃焼重心角度(最良燃費点)における燃料消費率に対する任意の燃焼重心角度の燃料消費率の比である燃費悪化率」との関係を、種々の機関回転速度に対して測定した。その測定結果を図10に示す。図10の曲線Hb1乃至曲線Hb3は、それぞれ低回転速度且つ低負荷、中回転速度且つ中負荷、及び、高回転速度且つ高負荷の場合の測定結果である。図10から理解されるように、発明者は、機関回転速度及び負荷が相違すると、燃費悪化率が最小となる燃焼重心角度も相違するとの知見を得た。換言すると、燃焼重心角度が一定の基準値に一致するように燃焼状態が制御されたとしても、機関回転速度及び負荷が相違すれば燃費悪化率が最小にならないことが判明した。
そこで、発明者は、燃焼状態を表す指標値として、従来の燃焼重心角度の代わりに「熱発生率重心位置」に着目した。この熱発生率重心位置は、以下に述べるように種々の手法により定義される。熱発生率重心位置はクランク角度で表される。
(定義1)熱発生率重心位置Gcは、図1(A)に示したように、「各サイクルにおけるクランク角度を横軸(一つの軸)に設定し、且つ、熱発生率(単位クランク角度あたりの熱の発生量)を縦軸(前記一つの軸に直交する他の軸)に設定した座標系」において描かれる熱発生率の波形と、前記横軸と、により囲まれる領域の幾何学的重心Gに対応するクランク角度である。
例えるとすれば、熱発生率重心位置Gcを支点とし、熱発生率重心位置Gcと任意のクランク角度との差分であるクランク角度距離を支点からの距離とし、熱発生率を力とした場合、支点の進角側と遅角側のモーメント(=力×距離=クランク角度距離×熱発生率)の大きさが互いに等しくなっている。
(定義2)熱発生率重心位置Gcは、燃焼開始から燃焼終了までの間の特定クランク角度であって、「燃焼開始後の任意の第1クランク角度と特定クランク角度との差の大きさ」と「同任意の第1クランク角度における熱発生率」との積を燃焼開始から特定クランク角度までクランク角度について積分(積算)した値と、「特定クランク角度後の任意の第2クランク角度と特定クランク角度との差の大きさ」と「同任意の第2クランク角度における熱発生率」との積を同特定クランク角度から燃焼終了までクランク角度について積分(積算)した値と、が等しくなる特定クランク角度である。
換言すれば、熱発生率重心位置Gcは、各サイクルにおいて、前記燃料の燃焼が始まるクランク角度をCAsにて表し、前記燃焼が終わるクランク角をCAeにて表し、任意のクランク角度をθにて表し、且つ、前記クランク角度θにおける熱発生率をdQ(θ)にて表すとき、下式(1)が成立するときのクランク角度である。例えば、クランク角度θは、圧縮上死点後の角度で表され、クランク角度が圧縮上死点よりも進角側にあるとき、クランク角度θは負の値となる。
Figure 0005950040
(定義3)上記式(1)を整理すると下式(2)が得られる。よって、定義2について別の言い方をすると、熱発生率重心位置Gcは、一つの燃焼行程についての燃焼開始から燃焼終了までの特定クランク角度であって、任意のクランク角度から特定クランク角度を減じて得られる値と、前記任意のクランク角度における熱発生率と、の積に対応した値を、燃焼開始から燃焼終了までクランク角度について積分(積算)して得られる値が「0」となるような特定クランク角度である。
Figure 0005950040
(定義4)上記の定義2は以下のように捉えることも可能である。即ち、熱発生率重心位置Gcは、「特定クランク角度よりも進角側の任意のクランク角度と同特定クランク角度とのクランク角度差分」と「同任意のクランク角度における熱発生率」との積をクランク角度について積分して得られる値と、「前記特定クランク角度と同特定クランク角度よりも遅角側の任意のクランク角度とのクランク角度差分」と「同任意のクランク角度における熱発生率」との積をクランク角度について積分して得られる値と、が等しくなるときの前記特定クランク角度である。
(定義5)熱発生率重心位置Gcは、上述した燃焼波形の幾何学的重心あるから、下式(3)に基づく演算により取得されるクランク角度である。
Figure 0005950040
(定義6)上記の定義5は以下のように捉えることも可能である。即ち、熱発生率重心位置Gcは、「任意のクランク角度と燃焼開始クランク角度との差」と「同任意のクランク角度における熱発生率」との積のクランク角度についての積分値を、クランク角度に対する熱発生率の波形によって画定される領域の面積で割って得られる値に、燃焼開始クランク角度を加えた値である。
この熱発生率重心位置は、例えば、図1の(A)に示した例においては曲線C2とクランク角度を示す横軸とに囲まれた領域A1の幾何学的重心Gに対応するクランク角度θ3である。加えて、図1(B)に示したように、パイロット噴射の開始時期がクランク角度θ1からΔθpだけ進角側へ移動されてクランク角度θ0に設定されると、熱発生率重心位置Gcは、それに伴ってクランク角度Δθgだけ進角側へと移動してクランク角度θ3’となる。このように、熱発生率重心位置は、従来の燃焼状態の指標値である燃焼重心角度に比較して、パイロット噴射による熱発生をも含めた燃焼状態をより正確に反映する指標であるといえる。
更に、発明者は、種々の機関回転速度と負荷との組合せについて熱発生率重心位置と燃費悪化率との関係を測定した。その結果を図2に示す。図2の、曲線Gc1乃至曲線Gc3は、それぞれ低回転速度且つ低負荷、中回転速度且つ中負荷、及び、高回転速度且つ高負荷の場合の測定結果である。図2から理解されるように、回転速度及び負荷が相違した場合であっても、燃費悪化率が最小となる熱発生率重心位置は特定のクランク角度(図2の例においては圧縮上死点後7度)となった。換言すると、発明者は、熱発生率重心位置は燃焼状態を良好に示す指標値であるから、熱発生率重心位置を負荷及び/又は機関回転速度に依らず一定に維持することにより機関の燃焼状態を特定の状態に維持できるとの知見を得た。更に、発明者は、熱発生率重心位置を「燃料消費率が最小となるような特定の目標クランク角度」又はその近傍値に維持することにより、機関の燃料消費率を改善することができるとの知見を得た。
本発明は係る知見に基づいてなされた発明である。即ち、本発明の目的の一つは、熱発生率重心位置を「燃焼状態を示す指標値」として考慮した機関の燃焼状態を実現する制御装置(以下、「本発明装置」とも称呼される。)を提供することである。
より具体的に述べると、本発明装置は、上述した定義1乃至6のそれぞれにより定義される熱発生率重心位置が、少なくとも負荷が所定の範囲内にある場合、負荷に依らず一定の目標クランク角度となるように(目標クランク角度を含む一定の幅内の値となるように)機関の燃焼状態を制御する。
これによれば、望ましい燃焼状態を維持し得るような「後述する多数の燃焼パラメータ」をより少ない適合工数により決定することができる。
この場合、前記目標クランク角度は、前記機関の冷却損失と前記機関の排気損失との和が最小となるクランク角度に定められていることが好適である。
これによれば、本発明装置は、前記機関の燃料消費率を前記負荷及び/又は機関回転速度に依らず低く抑えることが可能となる。
更に、前記機関が2以上の気筒を備えていれば、本発明装置は、前記目標クランク角度が全ての前記気筒で同一であるように前記燃焼状態を変化させ得る。
これによれば、本発明装置は、全ての気筒の燃焼状態を制御することが可能となる。加えて、前記目標クランク角度が前記機関の冷却損失と前記機関の排気損失との和が最小となるクランク角度に定められていれば、本発明装置は、前記機関の燃料消費率を低く維持することが可能となる。
熱発生率重心位置を進角側又は遅角側に移動させるための手段は種々存在する。例えば、本発明装置は、以下に記載したパラメータ(1)乃至(6)の少なくとも一つを調整することによって熱発生率重心位置を進角側又は遅角側へ移動させることが可能である。なお、主噴射の時期及び熱発生率重心位置等のクランク角度に関する値に関して「進角側に移動させる」及び「遅角側に移動させる」は、以下、それぞれ「進角させる」及び「遅角させる」とも称呼される。
(1)主噴射の時期
(2)前記機関に備えられた燃料噴射弁が燃料を噴射するときの圧力である燃料噴射圧
(3)前記主噴射よりも進角側にて行われる噴射であるパイロット噴射の1回の噴射量
(4)前記パイロット噴射により前記気筒に供給される燃料の燃焼により発生する熱に基づいて定まる同パイロット噴射についての熱発生率重心位置(以下、「パイロット熱発生率重心位置」とも称呼される。)
(5)前記主噴射よりも遅角側にて行われる噴射であるアフター噴射の噴射量
(6)前記アフター噴射の時期
換言すれば、本発明装置は、上記パラメータ(1)乃至(6)の少なくとも一つを、前記燃焼状態を変化させる燃焼パラメータとして採用し得る。なお、パラメータ(4)について、例えば、本発明装置は、パイロット噴射の回数と前記パイロット噴射のそれぞれの噴射時期及び噴射量のうちの少なくとも一つを変更することによってパイロット熱発生率重心位置を調整し得る。
より具体的に述べると、本発明装置は、以下に記載した動作(1a)乃至(6a)の少なくとも一つを実行することによって熱発生率重心位置を進角側へ移動させることが可能である。
(1a)前記主噴射の時期を進角側に移動させる動作
(2a)前記燃料噴射圧を増加させる動作
(3a)前記パイロット噴射の1回の噴射量を増加させる動作
(4a)前記パイロット熱発生率重心位置を進角側へ移動させる動作
(5a)前記アフター噴射の噴射量を減らす動作
(6a)前記アフター噴射の時期を進角側に移動させる動作
一方、本発明装置は、以下に記載した動作(1b)乃至(6b)の少なくとも一つを実行することによって熱発生率重心位置を遅角側に移動させることが可能である。
(1b)前記主噴射の時期を遅角側に移動させる動作
(2b)前記燃料噴射圧を低下させる動作
(3b)前記パイロット噴射の1回の噴射量を低下させる動作
(4b)前記パイロット熱発生率重心位置を遅角側へ移動させる動作
(5b)前記アフター噴射の噴射量を増やす動作
(6a)前記アフター噴射の時期を遅角側に移動させる動作
なお、動作(2a)及び(2b)について、燃料噴射圧を増加させることによって、燃料の噴射後、気筒内にて燃料の微細化が急速に進行し燃焼速度が上昇する。その結果、熱発生率重心位置が進角側に移動する。一方、燃料噴射圧を低下させることによって、熱発生率重心位置が遅角側に移動する。
動作(4a)及び(4b)について、本発明装置は、前記パイロット噴射の回数と前記パイロット噴射のそれぞれの噴射時期及び噴射量とのうちの少なくとも一つを変更することによりパイロット熱発生率重心位置を進角又は遅角させることができる。例えば、本発明装置は、前記パイロット噴射の時期を進角側に移動させることによって、パイロット熱発生率重心位置を進角側に移動させることができる。一方、本発明装置は、前記パイロット噴射の時期を遅角側に移動させることによって、パイロット熱発生率重心位置を遅角側に移動させることができる。
或いは、パイロット噴射のそれぞれの噴射量が等しければ、本発明装置は、現在のパイロット熱発生率重心位置よりも前に行われる前記パイロット噴射の回数を増やすことによって、パイロット熱発生率重心位置を現在よりも進角側に移動させることができる。加えて、本発明装置は、現在のパイロット熱発生率重心位置よりも後に行われる前記パイロット噴射の回数を減らすことによって、パイロット熱発生率重心位置を現在よりも進角側に移動させることができる。
一方、パイロット噴射のそれぞれの噴射量が等しければ、本発明装置は、現在のパイロット熱発生率重心位置よりも前に行われる前記パイロット噴射の回数を減らすことによって、パイロット熱発生率重心位置を現在よりも遅角側に移動させることができる。加えて、本発明装置は、現在のパイロット熱発生率重心位置よりも後に行われる前記パイロット噴射の回数を増やすことによって、パイロット熱発生率重心位置を現在よりも遅角側に移動させることができる。
それ故、本発明装置は、前記機関の回転速度が増加したとき、熱発生率重心位置が遅角側に移動しないよう、以下に記載する動作(1a’)乃至(6a’)の少なくとも一つを実行することによって前記燃焼状態を制御し得る。
(1a’)前記機関の回転速度が増加する程、前記主噴射の時期をより進角側に移動させる動作
(2a’)前記機関の回転速度が増加する程、前記燃料噴射圧を増加させる動作
(3a’)前記機関の回転速度が増加する程、前記パイロット噴射の噴射量を増加させる動作
(4a’)前記機関の回転速度が増加する程、前記パイロット熱発生率重心位置をより進角側に移動させる動作
(5a’)前記機関の回転速度が増加する程、前記アフター噴射の噴射量を減らす、若しくは、前記アフター噴射を行わない動作
(6a’)前記機関の回転速度が増加する程、前記アフター噴射の時期を進角側に移動させる動作
熱発生率重心位置を進角側又は遅角側に移動させるための他の手段は、過給機に関する。より具体的に述べると、過給圧を増加させることによって、気筒内の単位体積あたりの酸素濃度が上昇する。その結果、燃焼速度が上昇し、熱発生率重心位置が進角側に移動する。一方、過給圧を低下させることによって、熱発生率重心位置が遅角側に移動する。例えば、過給機のタービンに設けられた可変ノズルの開口面積を変化させることによって過給圧が調整される。或いは、過給機の排気通路に設けられたウェイストゲートバルブの開度を変化させることによって過給圧が調整される。
即ち、前記機関が過給機を備えていれば、以下に記載したパラメータ(7)を調整することによって熱発生率重心位置を進角側又は遅角側へ移動させることが可能である。
(7)前記過給機の過給圧
換言すれば、本発明装置は、上記パラメータ(7)を前記燃焼状態を変化させる燃焼パラメータとして採用し得る。
より具体的に述べると、本発明装置は、以下に記載した動作(7a)を実行することによって熱発生率重心位置を進角側へ移動させることが可能である。
(7a)前記過給圧を増加させる動作
一方、本発明装置は、以下に記載した動作(7b)を実行することによって熱発生率重心位置を遅角側に移動させることが可能である。
(7b)前記過給圧を低下させる動作
それ故、本発明装置は、前記機関の回転速度が増加したとき、熱発生率重心位置が遅角側に移動しないよう、以下に記載する動作(7a’)を実行することによって前記燃焼状態を制御し得る。
(7a’)前記機関の回転速度が増加する程、前記過給圧を増加させる動作
熱発生率重心位置を進角側又は遅角側に移動させるための他の手段は、前記機関の排ガスの一部をEGRガスとして前記機関の吸気通路へ還流させるEGR装置に関する。より具体的に述べると、還流させられるEGRガスの量が増加することによって気筒内の不活性ガスの量が増える。その結果、燃焼が緩慢になり熱発生率重心位置が遅角側に移動する。一方、EGRガスの量が減少することによって、熱発生率重心位置が進角側に移動する。EGRガスの量は、前記気筒内に流入するガスの量に対する前記EGRガスの量の比であるEGR率によっても表すことができる。
更に、前記機関が「前記機関の排気通路に配設された過給機のタービンよりも下流側の排ガスを前記機関の吸気通路へと還流させる低圧EGR装置」及び「前記タービンよりも上流側の排ガスを前記吸気通路へと還流させる高圧EGR装置」の両方を備える場合、「前記低圧EGR装置により還流させられる低圧EGRガスの量」に対する「前記高圧EGR装置により還流させられる高圧EGRガスの量」の比(以下、「高低圧EGR率」とも称呼される。)を調整することによって熱発生率重心位置を進角側又は遅角側へ移動させることが可能である。
即ち、以下に記載したパラメータ(8)乃至(9)の少なくとも一つを調整することによって熱発生率重心位置を進角側又は遅角側へ移動させることが可能である。
(8)前記EGRガスの量又は前記EGR率
(9)前記高低圧EGR率
換言すれば、本発明装置は、上記パラメータ(8)乃至(9)の少なくとも一つを前記燃焼状態を変化させる燃焼パラメータとして採用し得る。
加えて、本発明装置は、以下に記載した動作(8a)乃至(9a)の少なくとも一つを実行することによって熱発生率重心位置を進角側へ移動させることが可能である。
(8a)前記EGRガスの量又は前記EGR率を低下させる動作
(9a)前記高低圧EGR率を低下させる動作
一方、本発明装置は、以下に記載した動作(8b)乃至(9b)の少なくとも一つを実行することによって熱発生率重心位置を遅角側に移動させることが可能である。
(8b)前記EGRガスの量又は前記EGR率を増加させる動作
(9b)前記高低圧EGR率を増加させる動作
それ故、本発明装置は、前記機関の回転速度が増加したとき、熱発生率重心位置が遅角側に移動しないよう、以下に記載する動作(8a’)乃至(9a’)の少なくとも一つを実行することによって前記燃焼状態を制御し得る。
(8a’)前記機関の回転速度が増加する程、前記EGRガスの量又は前記EGR率を低下させる動作
(9a’)前記機関の回転速度が増加する程、前記高低圧EGR率を低下させる動作
熱発生率重心位置を進角側又は遅角側に移動させるための他の手段は、吸気行程中に前記気筒内に吸入される空気の温度に関する。より具体的に述べると、吸気温度が低下することによって燃焼が緩慢となる。その結果、熱発生率重心位置が遅角側に移動する。一方、吸気温度が上昇することによって、熱発生率重心位置が進角側に移動する。
例えば、「前記過給機によって圧縮された吸入空気を冷却するインタークーラーの冷却効率を増大させること」及び/又は「前記EGRガスと前記高圧EGRガスと前記低圧EGRガスとのうちの少なくとも一つのガスを冷却するEGRクーラーの冷却効率を増大させること」によって、前記吸気の温度を低下させることができる。
インタークーラーの冷却効率とは、インタークーラーに導入されるガスの温度とインタークーラーから排出されるガスの温度との差分に相関を有する。一方、EGRクーラーの冷却効率とは、EGRクーラーに導入されるガスの温度とEGRクーラーから排出されるガスの温度との差分に相関を有する。
具体的には、バイパスバルブの開度及び/又は冷却水流量を調整することによって、インタークーラー又はEGRクーラーの冷却効率を変更することができる。即ち、以下に記載したパラメータ(10)乃至(11)の少なくとも一つを調整することによって熱発生率重心位置を進角側又は遅角側へ移動させることが可能である。
(10)前記インタークーラーの冷却効率
(11)前記EGRクーラーの冷却効率
換言すれば、本発明装置は、上記パラメータ(10)乃至(11)の少なくとも一つを、前記燃焼状態を変化させる燃焼パラメータとして採用し得る。
加えて、本発明装置は、以下に記載した動作(10a)乃至(11a)の少なくとも一つを実行することによって熱発生率重心位置を進角側へ移動させることが可能である。
(10a)前記インタークーラーの冷却効率を減少させる動作
(11a)前記EGRクーラーの冷却効率を減少させる動作
一方、本発明装置は、以下に記載した動作(10b)乃至(11b)の少なくとも一つを実行することによって熱発生率重心位置を遅角側に移動させることが可能である。
(10b)前記インタークーラーの冷却効率を増大させる動作
(11b)前記EGRクーラーの冷却効率を増大させる動作
それ故、本発明装置は、前記機関の回転速度が増加したとき、熱発生率重心位置が遅角側に移動しないよう、以下に記載する動作(10a’)乃至(11a’)の少なくとも一つを実行することによって前記燃焼状態を制御し得る。
(10a’)前記機関の回転速度が増加する程、前記インタークーラーの冷却効率を減少させる動作
(11a’)前記機関の回転速度が増加する程、前記EGRクーラーの冷却効率を減少させる動作
熱発生率重心位置を進角側又は遅角側に移動させるための他の手段は、前記機関の気筒内のスワール流強度に関する。より具体的に述べると、スワール流強度が増加することによって、燃焼伝播速度が上昇する。その結果、熱発生率重心位置が進角側に移動する。一方、スワール流の強度が減少することによって、熱発生率重心位置が遅角側に移動する。即ち、前記機関がスワールコントロールバルブ等、気筒内のスワール強度を調節するスワール流調整装置を備えていれば、以下に記載したパラメータ(12)によって熱発生率重心位置を進角側又は遅角側へ移動させることが可能である。
(12)前記スワール流の強度
換言すれば、本発明装置は、上記パラメータ(12)を前記燃焼状態を変化させる燃焼パラメータとして採用し得る。
加えて、本発明装置は、以下に記載した動作(12a)によって熱発生率重心位置を進角側へ移動させることが可能である。
(12a)前記スワール流の強度を増加させる動作
一方、本発明装置は、以下に記載した動作(12b)によって熱発生率重心位置を遅角側に移動させることが可能である。
(12b)前記スワール流の強度を低下させる動作
それ故、本発明装置は、前記機関の回転速度が増加したとき、熱発生率重心位置が遅角側に移動しないよう、以下に記載する動作(12a’)によって前記燃焼状態を制御し得る。
(12a’)前記機関の回転速度が増加する程、前記スワール流の強度を増加させる動作
本発明装置によれば、例えば、燃焼状態を制御する上記のパラメータを変更することによって熱発生率重心位置が目標クランク角度(例えば、圧縮上死点後7度)となるように制御することによって、冷却損失及び排気損失の合計値を低くし、その結果、機関の燃料消費率を低く維持することが可能となる。換言すれば、本発明装置は、前記機関の冷却損失と前記機関の排気損失との和が最小となるクランク角度を前記目標クランク角度として設定し得る。
より具体的には、熱発生率重心位置の制御は、熱発生率重心位置が目標クランク角度に一致するように実験等により予め求められた「運転状態に対する燃料噴射時期のマップ」を参照することによって実行されても良い。
ところで、筒内圧センサの出力に基づいて、気筒内の発熱量を算出する内燃機関の制御装置が、例えば、特開2005−54753号公報、及び、特開2007−285194号公報等に開示されている。即ち、本発明装置は、筒内圧センサを用いて実際の熱発生率を算出することが可能である。なお、本発明装置は、他の方法(例えば、気筒内のイオン電流をセンサを用いて測定する方法)によって実際の熱発生率を算出しても良い。
従って、本発明装置は、前記機関に備えられた熱発生率重心位置に相関のあるパラメータを検出可能なセンサから得られたパラメータ値に基づいて取得される熱発生率重心位置が前記目標クランク角度に近づくように前記燃焼状態をフィードバック制御することが好適である。
より具体的に述べると、本発明装置は、実際の熱発生率重心位置を算出し、熱発生率重心位置が目標クランク角度よりも遅角側にあって且つその差分が所定の差分閾値よりも大きいとき、上述した動作(1a)乃至(12a)の少なくとも一つを実行することによって熱発生率重心位置を進角側に移動させる。或いは、本発明装置は、実際の熱発生率重心位置が目標クランク角度よりも進角側にあって且つその差分が差分閾値よりも大きいとき、上述した動作(1b)乃至(12b)の少なくとも一つを実行することによって熱発生率重心位置を進角側に移動させる。なお、前記差分閾値は「0」であっても良い。
この態様によれば、本発明装置は、実験等によって予め求められた各運転状態における各種パラメータの最適な組合せに関する情報を保持していなくても、或いは、機関の個体差及び経年変化が生じた場合であっても、熱発生率重心位置が前記目標クランク角度と等しくなるように前記燃焼状態を制御することが可能となる。その結果、本発明装置は、機関の燃料消費率を低く維持することができる。
ところで、エンジン音の周波数成分が時間と共に変化する場合、人間の聴感はその音を不快と感じる傾向がある。機関のエンジン音の周波数成分は、筒内圧の単位時間あたりの変化量(筒内圧変化速度)に相関を有する。主燃焼の開始時は、筒内圧の上昇が急峻であるため、筒内圧変化速度が最も大きい。
従って、主燃焼開始時の筒内圧変化速度が各サイクル間で一定であればエンジン音の聴感が向上する。また、任意のクランク角度の筒内圧変化速度は、そのクランク角度における燃焼波形の傾きに相関を有する。よって、各サイクルの燃焼波形の形状が互いに相似していれば、主燃焼開始時の筒内圧変化速度は各サイクル間で一定であるため、エンジン音の聴感が向上する。
例えば、図3の曲線GcAは、出力が低いときの燃焼波形である。この燃焼に対しても多段噴射が行われている。熱発生率は、パイロット噴射による燃焼によって一旦上昇してから下降した後、主噴射による燃焼(主燃焼)の開始によって再度上昇している。一点鎖線GrAは、主燃焼の開始時の燃焼波形GcAに接していて、その傾きは主燃焼開始時の燃焼波形GcAの傾き、即ち、主燃焼の開始時の熱発生率の増加率に等しい。
一方、曲線GcBは、出力の高いときの燃焼波形である。この燃焼に対しても多段噴射が行われている。一点鎖線GrBの傾きは、主燃焼開始時の燃焼波形GcBの傾き、即ち、主燃焼の開始時の熱発生率の増加率に等しい。
機関の出力が変化し、燃焼波形が曲線GcAから曲線GcBに変化しても、一点鎖線GrAの傾きと一点鎖線GrBの傾きとが等しければ、これらの傾きが等しくない場合と比較して、エンジン音の聴感が向上する。
換言すれば、本発明装置の前記熱発生率の増加率が各サイクル間において互いに等しくなるように、前記燃焼状態を変化させるための燃焼パラメータを変更することが好適である。この制御は以下、「波形相似制御」とも称呼される。
この態様によれば、本発明装置は、前記機関が発するエンジン音の聴感を改善することができる。
本発明装置は、前記機関に備えられた燃料噴射弁が前記燃料を噴射するときの前記燃料の圧力である燃料噴射圧、及び、前記機関に備えられた過給機による過給圧、の少なくとも一つを、前記機関の出力が一定である場合には前記機関の回転速度に関らず所定の一定値に維持することによって波形相似制御を実行し得る。
或いは、本発明装置は、前記機関に備えられた燃料噴射弁が前記燃料を噴射するときの前記燃料の圧力である燃料噴射圧、及び、前記機関に備えられた過給機による過給圧、の少なくとも一つを、前記機関の出力に比例させることによって波形相似制御を実行し得る。
以上より、本発明装置は、上記の波形相似制御を行うことによって、燃料消費率を低く維持すると共に、エンジン音の聴感を改善させることが可能となる。
熱発生率重心位置を説明するためのグラフである。 回転速度及び負荷の組合せ毎の、熱発生率重心位置と燃費悪化率との関係を表したグラフである。 出力が異なるときのクランク角度と熱発生率との関係を表したグラフである。 本発明の実施形態に係る機関の概略構成図である。 熱発生率重心位置をフィードフォワード制御する処理を表したフローチャートである。 要求出力に対して設定される、燃料噴射圧及び過給圧を表したグラフである。 熱発生率重心位置をフィードバック制御する処理を表したフローチャートである。 燃焼重心角度を説明するためのグラフである。 燃焼状態が変化したときの燃焼重心角度を説明するためのグラフである。 回転速度毎の、燃焼重心角度と燃費悪化率との関係を表したグラフである。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態に係る内燃機関の制御装置(以下、「本制御装置」とも称呼される。)について説明する。本制御装置は、図4に示した機関10に適用される。機関10は、多気筒(4気筒)ディーゼル機関である。
機関10の各気筒の上部には燃料噴射弁(インジェクタ)20が配設されている。燃料加圧ポンプ(サプライポンプ)21は、図示しない燃料タンクに貯留されている燃料を高圧の状態にて蓄圧室(コモンレール)22へ供給する。燃料噴射弁20は、蓄圧室22の燃料を後述するエンジンECU70の指示するタイミングにて気筒内に噴射する。
各気筒にそれぞれ接続された吸気マニホールド30、及び、吸気マニホールド30の上流側集合部に接続された吸気管31は、吸気通路を構成している。
スロットル弁32は、吸気管31内に回動可能に保持されている。スロットル弁アクチュエータ33は、エンジンECU70からの駆動信号に応答してスロットル弁32を回転駆動する。インタークーラー34及び過給機35のコンプレッサ35aが、スロットル弁32の上流にて吸気管31に順に介装されている。エアクリーナ36は、吸気管31の先端部に配設されている。
吸気マニホールド30の各気筒への接続部(吸気ポート)には図示しない気流制御弁が設けられている。気流制御弁は、エンジンECU70からの駆動信号に応答して開度が変更され、その結果、気筒内のスワール流の強度が調整されるようになっている。即ち、本明細書において「スワール流の強度を制御する」とは、気流調整弁の開度を調整することによってスワール流の強度を変更することを意味する。
各気筒にそれぞれ接続された排気マニホールド40、及び、排気マニホールド40の下流側集合部に接続された排気管41は、排気通路を構成している。過給機35のタービン35b及び排ガス浄化触媒42が、排気管41に介装されている。
過給機35は周知の可変容量型過給機であり、そのタービン35bには図示しない複数のノズルベーン(可変ノズル)が設けられている。更に、過給機35のタービン35bは、図示しない「タービン35bのバイパス通路、及び、そのバイパス通路に設けられたバイパスバルブ」を備えている。ノズルベーン及びバイパスバルブは、エンジンECU70の指示に応じて開度が変更され、その結果、過給圧が変更(制御)されるようになっている。即ち、本明細書において「過給機35を制御する」とは、ノズルベーンの角度及び/又はバイパスバルブの開度を変更することによって過給圧を変更することを意味する。
排ガスの一部を還流させる通路(EGR通路)を構成する高圧排気還流管50、高圧排気還流管50に介装された高圧EGR制御弁51、及び、高圧EGRクーラー52は、高圧EGR装置を構成している。高圧排気還流管50はタービン35bの上流側排気通路(排気マニホールド40)とスロットル弁32の下流側吸気通路(吸気マニホールド30)とを連通している。高圧EGR制御弁51はエンジンECU70からの駆動信号に応答し、高圧排気還流管50を経て再循環される排ガス量を変更し得るようになっている。
排ガスの一部を還流させる通路(EGR通路)を構成する低圧排気還流管53、低圧排気還流管53に介装された低圧EGR制御弁54、及び、低圧EGRクーラー55は、低圧EGR装置を構成している。低圧排気還流管53はタービン35bの下流側排気通路(排気管41)とコンプレッサ35aの上流側吸気通路(吸気管31)とを連通している。低圧EGR制御弁54はエンジンECU70からの駆動信号に応答し、低圧排気還流管53を経て再循環される排ガス量を変更し得るようになっている。
排気管41には排気絞り弁56が介装されている。排気絞り弁56はエンジンECU70からの駆動信号に応答し、排ガス浄化触媒42に入る排ガスの温度を上昇させると共に、低圧排気還流管53を経て再循環される排ガス量を変更し得るようになっている。即ち、低圧EGR装置によって再循環される排ガス量は、低圧EGR制御弁54及び/又は排気絞り弁56によって変更される。
機関10は、スロットル弁32の開度を表す信号を出力するスロットル弁開度センサ60、吸気通路内を通過する吸入空気の質量流量を表す信号を出力するエアフローメータ61、機関10の気筒内(燃焼室内)に吸入されるガスの圧力Pmを表す信号を出力する吸気管圧力センサ62、蓄圧室22内の燃料の圧力Epを表す信号を出力する燃料圧力センサ63、各気筒の気筒内の圧力(筒内圧Pc)を表す信号を出力する筒内圧センサ64、クランク角度θとともに機関10の回転速度である機関回転速度NEを表す信号を出力するクランク角度センサ65、高圧EGR制御弁51の開度を表す信号を出力する高圧EGR制御弁開度センサ66a、低圧EGR制御弁54の開度を表す信号を出力する低圧EGR制御弁開度センサ66b、及び、冷却水温度THWを表す信号を出力する水温センサ67を備えている。
機関10が搭載された車両は、図示しないアクセルペダルの開度Apを表す信号を出力するアクセル開度センサ68、及び、車両の走行速度Vsを表す信号を出力する速度センサ69を備えている。
エンジンECU70は、CPU71、CPU71が実行するプログラム及びマップ等を保持するROM72、及び、データを一時的に記憶するRAM73を含む。上記の各種センサの出力信号は、エンジンECU70へ送信される。CPU71は各センサから送信された信号、及び、ROM72に記憶されたマップ等に基づいて演算処理を行ない、機関10が所望の運転状態となるように、各種機器類を制御する。
次に、本制御装置の作動について説明する。先ず、CPU71(以下、単に「CPU」とも称呼される。)が実行する燃焼状態制御の処理について図5を参照しながら説明する。本処理においてCPUは、機関10が機関要求出力Prに等しい出力を発生させると同時に、熱発生率重心位置Gcが目標重心位置Gc*に等しくなるように、各種燃焼パラメータを設定する。なお、本実施形態では、目標重心位置Gc*は圧縮上死点後7度である。
機関10の運転時、CPUは所定の時間が経過する毎にステップ500から処理を開始してステップ505に進む。ステップ505にてCPUは、アクセル開度Ap及び走行速度Vsに基づいて機関要求出力Prを決定する。より具体的に述べると、CPUは、アクセル開度Apが大きい程、機関要求出力Prが大きくなるように設定し、走行速度Vsが大きい程、機関要求出力Prが大きくなるように設定する。
次に、CPUはステップ510に進み、機関10が機関要求出力Prを発生させるために必要となる要求噴射量tauを決定する。より具体的に述べると、CPUは、機関要求出力Prが大きい程、要求噴射量tauが大きくなるように設定する。
次に、CPUはステップ515に進み、燃料噴射圧Fpを決定する。より具体的に述べると、CPUは、図6(A)に示されるように、燃料噴射圧Fpを要求出力Prに比例した値に設定する。次に、CPUはステップ520に進み、過給圧Tpを決定する。より具体的に述べると、CPUは、図6(B)に示されるように、過給圧Tpを要求出力Prに比例した値に設定する。
次に、CPUはステップ525に進み、要求噴射量tauの内、パイロット噴射にて噴射する燃料の比率(パイロット噴射率)α(0≦α<1)を決定する。即ち、CPUは、パイロット噴射にてα×tauにより算出される量の燃料を噴射し、主噴射にて(1−α)×tauにより算出される量の燃料を噴射する。比率αは冷却水温度THW及び機関回転速度NE等に基づいて決定される。
次に、CPUは、ステップ530に進み、燃料噴射時期CAinjを決定する。より具体的に述べると、「機関要求出力Pr、要求噴射量tau、燃料噴射圧Fp、過給圧Tp、及び、パイロット噴射率α」に対応する燃料噴射時期CAinjは、熱発生率重心位置Gcが目標重心位置Gc*と一致するように実験等により予め定められ、マップ形式にてROM72に保存されている。即ち、これらの値の「機関10が要求出力Prに等しい出力を発生し」且つ「熱発生率重心位置Gcが目標重心位置Gc*と等しくなる」組合せがマップ形式にてROM72に保存されている。なお、この燃料噴射時期CAinjは、後述する図7に示された熱発生率重心位置のフィードバック制御によって調整され得る。
なお、実際の燃料噴射弁20による燃料噴射は、各気筒のクランク角度θが燃料噴射時期CAinjよりも所定量(固定値)だけ進角側となったときパイロット噴射が行われ、その後クランク角度θが燃料噴射時期CAinjと等しくなったとき主噴射が行われる。
次に、CPUはステップ535に進み、燃料圧力センサ63の出力信号に基づいて、蓄圧室22内の圧力Epが燃料噴射圧Fpに対応した値となるように、燃料加圧ポンプ21を制御する。次に、CPUはステップ540に進み、吸気管圧力センサ62の出力信号に基づいて、吸気マニホールド30内の圧力Pmが過給圧Tpに対応した値となるように、過給機35を制御する。次に、CPUはステップ595に進んで本ルーチンを一旦終了する。
次に、CPUが実行する熱発生率重心位置のフィードバック制御について図7を参照しながら説明する。本ルーチンにてCPUは、機関10の熱発生率重心位置Gcが目標重心位置Gc*と等しくなるよう燃料噴射時期CAinjをフィードバック制御によって補正する。本ルーチンにおいてクランク角度θは圧縮上死点後の角度で表されるため、圧縮上死点よりも進角側のクランク角度θは負の値となる。更に、本ルーチンは機関10の気筒毎に実行される。
機関10の運転時、CPUは所定の時間が経過する毎にステップ700から処理を開始してステップ705に進む。ステップ705にてCPUは、筒内圧センサ64の出力信号に基づいて熱発生率を算出し、その熱発生率に基づいて実際の熱発生率重心位置Gcを算出する。具体的には、CPUは、筒内圧Pcに基づいてクランク角度θ[CA°]に対する単位クランク角度あたりの発熱量である熱発生率dQ(θ)[J/CA°]を算出する。次いでCPUは、熱発生率dQ(θ)に基づいて熱発生率重心位置Gcを算出する。
より具体的に述べると、熱発生率重心位置Gcは以下の式(4)に基づく演算により取得される。
Figure 0005950040
ここで、CAsは燃焼が始まるクランク角度(燃焼開始クランク角度)であり、CAeは燃焼が終わるクランク角度(燃焼終了クランク角度)である。なお、実際には、熱発生率重心位置Gcは、式(4)をデジタル演算式に変換した式に基づいて計算される。
なお、燃焼開始クランク角度CAsは、パイロット噴射に伴う燃焼が開始するクランク角度である。各サイクルにおける燃焼開始クランク角度CAs及び燃焼終了クランク角度CAeの予測が困難である場合、燃焼開始クランク角度CAsは実際に燃焼が始まるクランク角度よりも進角側の角度(例えば、圧縮上死点前20度)に設定され、燃焼終了クランク角度CAeは実際に燃焼が終了するクランク角度よりも遅角側の角度(例えば、圧縮上死点後90度)に設定されても良い。
本実施形態では、「排ガスの昇温及び排ガス浄化触媒42の活性化のためにアフター噴射よりも遅角側(例えば、圧縮上死点後90度)にて行われるポスト噴射」による熱発生は熱発生率重心位置Gcの取得に際して考慮していない。より具体的に述べると、CPUは、燃焼終了クランク角度CAeの値を圧縮上死点後90度よりも遅角側の値には設定しない。
なお、熱発生率重心位置Gcにおける熱発生率dQ(θ)は以下の式(5)に基づく演算により取得される。
Figure 0005950040
次にCPUは、ステップ710に進み、熱発生率重心位置Gcが目標重心位置Gc*よりも小さいか否かを判定する。熱発生率重心位置Gcが目標重心位置Gc*よりも小さい場合、CPUはステップ710にて「Yes」と判定してステップ715に進む。この場合、熱発生率重心位置Gcが目標重心位置Gc*よりも進角側に乖離しているので、ステップ715にてCPUは、燃料噴射時期CAinjをクランク角度差分ΔCAだけ遅角側に調節する。即ち、CPUは、燃料噴射時期CAinjの値をΔCAだけ大きくする(CAinj+ΔCA)。本実施形態では、クランク角度差分ΔCAは0.5度である。次に、CPUはステップ795に進んで本ルーチンを一旦終了する。
一方、熱発生率重心位置Gcが目標重心位置Gc*以上である場合、CPUはステップ710にて「No」と判定してステップ720に進む。CPUはステップ720にて熱発生率重心位置Gcが目標重心位置Gc*よりも大きいか否かを判定する。
熱発生率重心位置Gcが目標重心位置Gc*よりも大きい場合、CPUはステップ720にて「Yes」と判定してステップ725に進む。この場合、熱発生率重心位置Gcが目標重心位置Gc*よりも遅角側に乖離しているので、ステップ725にてCPUは、燃料噴射時期CAinjをクランク角度差分ΔCAだけ進角側に調節する。即ち、CPUは、燃料噴射時期CAinjの値をΔCAだけ小さくする(CAinj−ΔCA)。次に、CPUはステップ795に進んで本ルーチンを一旦終了する。
一方、熱発生率重心位置Gcが目標重心位置Gc*と等しい場合、CPUはステップ720にて「No」と判定してステップ795に進む。この場合、熱発生率重心位置Gcが目標重心位置Gc*と等しいので、CPUは燃料噴射時期CAinjを補正する必要が無い。ステップ795にてCPUは本ルーチンを一旦終了する。
以上説明したように、本実施形態に係る内燃機関(機関10)の燃焼状態を制御する制御装置(エンジンECU70)は、前記熱発生率重心位置が前記負荷に依らず一定の目標クランク角度(目標重心位置Gc*)に等しくなるように前記燃焼状態を変化させている。
更に、制御装置(エンジンECU70)は、前記熱発生率の実際値に応じた量を測定するとともに、前記測定された量に基づいて実際の前記熱発生率重心位置を推定し(図7のステップ705)、前記推定された実際の熱発生率重心位置が前記目標クランク角度に近づくように前記燃焼パラメータをフィードバック制御している(図7のステップ710乃至ステップ725)。
更に、制御装置(エンジンECU70)は、前記機関(機関10)に備えられた燃料噴射弁(燃料噴射弁20)が前記燃料を噴射するときの前記燃料の圧力である燃料噴射圧(燃料噴射圧Fp)、及び、前記機関に備えられた過給機による過給圧(過給圧Tp)、の少なくとも一つを、前記機関の出力に比例させている(図5のステップ515及びステップ520並びに図6)。
換言すれば、制御装置(エンジンECU70)は、前記機関(機関10)に備えられた燃料噴射弁が前記燃料を噴射するときの前記燃料の圧力である燃料噴射圧(燃料噴射圧Fp)、及び、前記機関に備えられた過給機による過給圧(過給圧Tp)、の少なくとも一つを、前記機関の出力が一定である場合には前記機関の回転速度に関らず所定の一定値に維持している。
この燃料噴射圧Fp及び/又は過給圧Tpの制御によって、制御装置(エンジンECU70)は、各サイクルにおける主燃焼の開始時からの所定期間において、前記クランク角度に対する前記熱発生率の増加率が一定となるように、前記燃焼状態を変化させるための燃焼パラメータを変更している。
従って、本制御装置(エンジンECU70)は、機関10の運転状態に依らず、その燃料消費率を低い状態に維持し得る。更に、本制御装置は、機関10の要求出力が変動してもエンジン音の周波数成分の変化を抑えることが可能である。その結果、機関10のエンジン音の聴感が向上する。
以上、本発明に係る内燃機関の制御装置の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。例えば、本実施形態では、CPUは、上記の式(4)に基づく演算によって熱発生率重心位置Gcを取得していた。しかし、CPUは、上記の熱発生率重心位置の定義1乃至6のいずれかに基づいて熱発生率重心位置Gcを取得しても良い。
更に、本実施形態では、目標重心位置Gc*は圧縮上死点後7度であった。しかし、本制御装置は、本制御装置が適用される機関に応じて、燃料消費率が最小となる熱発生率重心位置を目標重心位置Gc*として設定しても良い。或いは、本制御装置は、目標重心位置Gc*を、燃料消費率が最小となる熱発生率重心位置を含む一定の幅内の値となるように設定しても良い。
加えて、本実施形態では、CPUは、機関10が機関要求出力Prに等しい出力を発生させると同時に、熱発生率重心位置Gcが目標重心位置Gc*に等しくなる燃料噴射時期CAinjをROM72上に保持していた。即ち、CPUは、上述したパラメータ(1)を機関10の燃焼状態を変化させるパラメータとして採用していた。しかし、CPUは、上述したパラメータ(1)乃至(12)の何れか1つ以上を燃焼状態を変化させるパラメータとして採用しても良い。
更に、本実施形態では、CPUは、熱発生率重心位置Gcと目標重心位置Gc*とが異なっていたとき熱発生率重心位置Gcを進角側又は遅角側へと制御していた。しかし、CPUは、「熱発生率重心位置Gcと目標重心位置Gc*との差分(=Gc*−GC)」が所定の値よりも小さい場合は熱発生率重心位置Gcの制御を割愛しても良い。
加えて、本実施形態では、クランク角度差分ΔCAは固定値であった。しかし、CPUは、クランク角度差分ΔCAの値を変更してもよい。例えば、CPUは、クランク角度差分ΔCAを、「熱発生率重心位置Gcと目標重心位置Gc*との差分(=Gc*−GC)」に相関を有する値に設定しても良い。
更に、本実施形態では、CPUは、主噴射に先立ちパイロット噴射を行っていた。しかし、CPUは、パイロット噴射を行わず主噴射のみ行っても良い。
加えて、本実施形態では、CPUは、機関要求出力Prが変更される度に燃料噴射時期CAinjを決定し、更に熱発生率重心位置Gcを調整するために燃料噴射時期CAinjのフィードバック制御を行っていた。しかし、CPUは、燃料噴射時期CAinjのフィードバック制御の結果を学習し、その結果をRAM73に保存しても良い。即ち、CPUは、熱発生率重心位置Gcが目標重心位置Gc*と等しくなる燃料噴射時期CAinjを機関要求出力Pr毎に学習し、その後、機関要求出力Prが変更されたときは学習結果に基づいて燃料噴射時期CAinjを決定しても良い。
加えて、本実施形態では、CPUは、熱発生率重心位置Gcをフィードバック制御するために燃料噴射時期CAinjを調整していた。即ち、CPUは、上記の動作(1a)又は(1b)を実行することによって熱発生率重心位置Gcを進角側又は遅角側に移動させていた。しかし、CPUは、上記の動作(1a)乃至(12a)又は(1b)乃至(12b)の何れか1つ以上よって熱発生率重心位置Gcを進角側又は遅角側に移動させても良い。
更に、本実施形態では、機関10は高圧EGR(高圧排気還流管50等)及び低圧EGR(低圧排気還流管53等)を備えていた。しかし、機関10は高圧EGR又は低圧EGRの何れか一方のみを備えていても良い。
加えて、本実施形態では、CPUは筒内圧センサ64の出力に基づいて熱発生率重心位置を推定していた。しかし、CPUは気筒内のイオン電流を測定する等の方法によって熱発生率重心位置を推定しても良い。
更に、本実施形態では、CPUは、燃料噴射時期CAinjのフィードバック制御によって熱発生率重心位置Gcを調整していた(図7)。しかし、CPUは、このフィードバック制御を割愛し、図5に示した処理のみによって熱発生率重心位置Gcを調整しても良い。
加えて、本実施形態では、CPUは、燃料噴射時期CAinjのフィードバック制御によって熱発生率重心位置Gcを調整していた(図7)。しかし、図5のステップ510にて決定した機関要求出力Prと、所定時間前における機関要求出力と、の差分が所定の閾値以下である場合、即ち、単位時間当たりの機関要求出力Prの変化量が所定の閾値以下である場合、CPUは、このフィードバック制御を割愛しても良い。この所定の閾値は「0」であっても良い。
更に、本実施形態では、CPUは、熱発生率重心位置Gcが負荷及び機関回転速度等により定まる機関運転状態に依らず一定の目標重心位置Gc*となるように燃焼制御を行なっていた。しかし、CPUは、負荷が所定の範囲内にある場合に限りこのように熱発生率重心位置Gcを一定の目標重心位置Gc*に一致させる燃焼制御を実行し、負荷が前記所定の範囲外にある場合には目標重心位置Gc*を前記一定の目標重心位置Gc*以外の位置へと変更するように燃焼制御を行なっても良い。
加えて、本実施形態では、エンジン音の周波数成分の変化を抑えるため、CPUは、燃料噴射圧Fpと過給圧Tpとをそれぞれ要求出力Prに比例した値に設定していた。しかし、エンジン音に対する考慮が必要無い場合、CPUは、熱発生率重心位置Gcが目標重心位置Gc*と一致する限り、この処理を割愛しても良い。
更に、本実施形態では、エンジン音の周波数成分の変化を抑えるため、CPUは、燃料噴射圧Fpと過給圧Tpとをそれぞれ要求出力Prに比例した値に設定していた。しかし、燃料噴射圧Fpと過給圧Tpとの何れか一方のみを要求出力Prに比例した値に設定しても良い。

Claims (33)

  1. 内燃機関の気筒に供給される燃料の燃焼状態を制御する制御装置であって、
    各サイクルにおけるクランク角度を一つの軸に設定し且つ熱発生率を前記一つの軸に直交する他の軸に設定したグラフに対して同熱発生率が描かれた波形と、前記一つの軸と、により囲まれる領域の幾何学的重心に対応するクランク角度を、熱発生率重心位置と定義するとき、
    少なくとも前記機関の負荷が所定の範囲内にある場合、前記熱発生率重心位置が前記負荷に依らず一定の目標クランク角度に等しくなるように前記燃焼状態を制御する燃焼パラメータを設定し、
    前記目標クランク角度は、前記機関の冷却損失と前記機関の排気損失との和が最小となるクランク角度に定められている、
    制御装置。
  2. 内燃機関の気筒に供給される燃料の燃焼状態を制御する制御装置であって、
    各サイクルにおける任意のクランク角度から特定クランク角度を減じて得られる値と、前記任意のクランク角度における熱発生率と、の積に対応した値を、前記クランク角度について積分して得られる値が0となる前記特定クランク角度を、熱発生率重心位置と定義するとき、
    少なくとも前記機関の負荷が所定の範囲内にある場合、前記熱発生率重心位置が前記負荷に依らず一定の目標クランク角度に等しくなるように前記燃焼状態を制御する燃焼パラメータを設定し、
    前記目標クランク角度は、前記機関の冷却損失と前記機関の排気損失との和が最小となるクランク角度に定められている、
    制御装置。
  3. 内燃機関の気筒に供給される燃料の燃焼状態を制御する制御装置であって、
    特定クランク角度よりも進角側の任意のクランク角度と同特定クランク角度とのクランク角度差分と、同任意のクランク角度における熱発生率と、の積をクランク角度について積分して得られる値と、
    前記特定クランク角度よりも遅角側の任意のクランク角度と同特定クランク角度とのクランク角度差分と、同任意のクランク角度における熱発生率と、の積をクランク角度について積分して得られる値と、
    が等しくなるときの前記特定クランク角度を、熱発生率重心位置と定義するとき、
    少なくとも前記機関の負荷が所定の範囲内にある場合、前記熱発生率重心位置が前記負荷に依らず一定の目標クランク角度に等しくなるように前記燃焼状態を制御する燃焼パラメータを設定し、
    前記目標クランク角度は、前記機関の冷却損失と前記機関の排気損失との和が最小となるクランク角度に定められている、
    制御装置。
  4. 内燃機関の気筒に供給される燃料の燃焼状態を制御する制御装置であって、
    各サイクルにおいて、前記燃料の燃焼が始まるクランク角度をCAsにて表し、前記燃焼が終わるクランク角をCAeにて表し、任意のクランク角度をθにて表し、且つ、前記クランク角度θにおける熱発生率をdQ(θ)にて表すとき、下式(1):
    Figure 0005950040
    に基づく演算により取得される熱発生率重心位置Gcが、
    少なくとも前記機関の負荷が所定の範囲内にある場合において同負荷に依らず一定の目標クランク角度に等しくなるように前記燃焼状態を制御する燃焼パラメータを設定し、
    前記目標クランク角度は、前記機関の冷却損失と前記機関の排気損失との和が最小となるクランク角度に定められている、
    制御装置。
  5. 内燃機関の気筒に供給される燃料の燃焼状態を制御する制御装置であって、
    任意のクランク角度と燃焼開始クランク角度との差と、同任意のクランク角度における熱発生率と、の積のクランク角度についての積分値を、クランク角度に対する熱発生率の波形によって画定される領域の面積で割って得られる値に、同燃焼開始クランク角度を加えた値を、熱発生率重心位置と定義するとき、
    少なくとも前記機関の負荷が所定の範囲内にある場合、前記熱発生率重心位置が前記負荷に依らず一定の目標クランク角度に等しくなるように前記燃焼状態を制御する燃焼パラメータを設定し、
    前記目標クランク角度は、前記機関の冷却損失と前記機関の排気損失との和が最小となるクランク角度に定められている、
    制御装置。
  6. 請求項1乃至請求項の何れか一項に記載の制御装置であって、
    前記機関は、前記気筒を2つ以上備え、
    前記制御装置は、前記目標クランク角度が全ての前記気筒で同一である制御装置。
  7. 請求項1乃至請求項の何れか一項に記載の制御装置であって、
    前記燃料の主噴射の時期、及び、
    前記機関に備えられた燃料噴射弁が前記燃料を噴射するときの前記燃料の圧力である燃料噴射圧、
    のうちの少なくとも一つが、前記燃焼状態を変化させる前記燃焼パラメータである制御装置。
  8. 請求項1乃至請求項の何れか一項に記載の制御装置であって、
    前記燃料の主噴射よりも進角側の時期に実行される前記燃料のパイロット噴射の1回の噴射量、
    前記パイロット噴射の回数、及び、
    前記パイロット噴射のそれぞれの噴射時期、
    のうちの少なくとも一つが、前記燃焼状態を変化させる前記燃焼パラメータである制御装置。
  9. 請求項1乃至請求項の何れか一項に記載の制御装置であって、
    前記主噴射よりも遅角側の時期にて実行される前記燃料のアフター噴射の噴射量、及び、
    前記アフター噴射の噴射時期
    のうちの少なくとも一つが、前記燃焼状態を変化させる前記燃焼パラメータである制御装置。
  10. 請求項1乃至請求項の何れか一項に記載の制御装置であって、
    前記機関に備えられた過給機による過給圧が前記燃焼状態を変化させる前記燃焼パラメータである制御装置。
  11. 請求項10に記載の制御装置であって、
    前記過給機に備えられたタービンに設けられた可変ノズルの開度、及び、
    前記過給機に備えられたウェイストゲートバルブの開度、
    のうちの少なくとも一つによって、前記過給圧を変化させる制御装置。
  12. 請求項1乃至請求項11の何れか一項に記載の制御装置であって、
    前記機関に備えられたEGR装置により前記機関の吸気通路へと還流させられるEGRガスの量又は前記気筒内に流入するガスの量に対する前記EGRガスの量の比であるEGR率が前記燃焼状態を変化させる前記燃焼パラメータである制御装置。
  13. 請求項1乃至請求項12の何れか一項に記載の制御装置であって、
    前記機関に備えられ且つ前記機関の排気通路に配設された過給機のタービンよりも下流側の排ガスを前記吸気通路へと還流させる低圧EGR装置により還流させられる低圧EGRガスの量に対する、前記機関に備えられ且つ前記タービンよりも上流側の排ガスを前記吸気通路へと還流させる高圧EGR装置により還流させられる高圧EGRガスの量の比、
    が前記燃焼状態を変化させる前記燃焼パラメータである制御装置。
  14. 請求項1乃至請求項13の何れか一項に記載の制御装置であって、
    吸気行程中に前記気筒内に吸入される空気の温度が前記燃焼状態を変化させる前記燃焼パラメータである制御装置。
  15. 請求項14に記載の制御装置であって、
    前記機関の吸気通路に備えられたインタークーラーの冷却効率、及び、
    前記機関に備えられたEGR装置により前記機関の吸気通路へと還流させられるEGRガスを冷却するEGRクーラーの冷却効率、
    のうちの少なくとも一つによって、前記空気の温度を変化させる制御装置。
  16. 請求項1乃至請求項15の何れか一項に記載の制御装置であって、
    前記機関に備えられたスワール流調整装置により調整される前記気筒内のスワール流の強度が前記燃焼状態を変化させる前記燃焼パラメータである制御装置。
  17. 請求項1乃至請求項の何れか一項に記載の制御装置であって、
    前記機関に備えられた熱発生率重心位置に相関のあるパラメータを検出可能なセンサから得られたパラメータ値に基づいて取得される熱発生率重心位置が前記目標クランク角度に近づくように前記燃焼状態をフィードバック制御する制御装置。
  18. 請求項17に記載の制御装置であって、
    前記センサは、前記気筒内の圧力を検出するセンサ及び/又は前記気筒内のイオン電流を測定するセンサであり、
    前記相関のあるパラメータは、前記気筒内の圧力である筒内圧、又は、前記気筒内での燃焼によって生じるイオン電流である、
    制御装置。
  19. 請求項17又は請求項18に記載の制御装置であって、
    前記取得された熱発生率重心位置が前記目標クランク角度よりも遅角側であるとき、
    前記燃料の主噴射の時期を進角させる動作、及び、
    前記機関に備えられた燃料噴射弁が前記燃料を噴射するときの前記燃料の圧力である燃料噴射圧を増加させる動作、
    のうちの少なくとも一つを実行することにより前記熱発生率重心位置を進角側に移動させ、
    前記取得された熱発生率重心位置が前記目標クランク角度よりも進角側であるとき、
    前記主噴射の時期を遅角させる動作、及び、
    前記燃料噴射圧を減少させる動作、
    のうちの少なくとも一つを実行することにより前記熱発生率重心位置を遅角側に移動させる、
    制御装置。
  20. 請求項17乃至請求項19に記載の制御装置であって、
    前記取得された熱発生率重心位置が前記目標クランク角度よりも遅角側であるとき、
    前記主噴射よりも進角側の時期に実行される前記燃料のパイロット噴射の1回の噴射量を増加させることにより前記熱発生率重心位置を進角側に移動させ、
    前記取得された熱発生率重心位置が前記目標クランク角度よりも進角側であるとき、
    前記パイロット噴射の1回の噴射量を減少させることにより前記熱発生率重心位置を遅角側に移動させる、
    制御装置。
  21. 請求項17乃至請求項20の何れか一項に記載の制御装置であって、
    前記取得された熱発生率重心位置が前記目標クランク角度よりも遅角側であるとき、
    前記パイロット噴射の回数と前記パイロット噴射のそれぞれの噴射時期とのうちの少なくとも一つを変更することにより前記パイロット噴射により前記気筒に供給される燃料の燃焼により発生する熱に基づいて定まる同パイロット噴射についての熱発生率重心位置を進角させることにより前記熱発生率重心位置を進角側に移動させ、
    前記取得された熱発生率重心位置が前記目標クランク角度よりも進角側であるとき、
    前記パイロット噴射の回数と前記パイロット噴射のそれぞれの噴射時期とのうちの少なくとも一つを変更することにより前記パイロット噴射についての熱発生率重心位置を遅角させることにより前記熱発生率重心位置を遅角側に移動させる、
    制御装置。
  22. 請求項17乃至請求項21の何れか一項に記載の制御装置であって、
    前記取得された熱発生率重心位置が前記目標クランク角度よりも遅角側であるとき、
    前記燃料のアフター噴射の噴射量を減少させる動作、及び、
    前記アフター噴射の噴射時期を進角側に移動させる動作、
    のうちの少なくとも一つを実行することにより前記熱発生率重心位置を進角側に移動させ、
    前記取得された熱発生率重心位置が前記目標クランク角度よりも進角側であるとき、
    前記アフター噴射の噴射量を増加させる動作、及び、
    前記アフター噴射の噴射時期を遅角側に移動させる動作、
    のうちの少なくとも一つを実行することにより前記熱発生率重心位置を遅角側に移動させる、
    制御装置。
  23. 請求項17乃至請求項22の何れか一項に記載の制御装置であって、
    前記取得された熱発生率重心位置が前記目標クランク角度よりも遅角側であるとき、
    前記機関に備えられた過給機の過給圧を増加させることにより前記熱発生率重心位置を進角側に移動させ、
    前記取得された熱発生率重心位置が前記目標クランク角度よりも進角側であるとき、
    前記過給圧を減少させることにより前記熱発生率重心位置を遅角側に移動させる、
    制御装置。
  24. 請求項23に記載の制御装置であって、
    前記過給機に備えられたタービンに設けられた可変ノズルの開度、及び、
    前記過給機に備えられたウェイストゲートバルブの開度、
    のうちの少なくとも一つによって、前記過給圧を変化させる制御装置。
  25. 請求項17乃至請求項24の何れか一項に記載の制御装置であって、
    前記取得された熱発生率重心位置が前記目標クランク角度よりも遅角側であるとき、
    前記機関に備えられたEGR装置により前記機関の吸気通路へと還流させられるEGRガスの量又は前記気筒内に流入するガスの量に対する前記EGRガスの量の比であるEGR率を減少させることにより前記熱発生率重心位置を進角側に移動させ、
    前記取得された熱発生率重心位置が前記目標クランク角度よりも進角側であるとき、
    前記EGRガスの量又は前記EGR率を増大させることにより前記熱発生率重心位置を遅角側に移動させる、
    制御装置。
  26. 請求項17乃至請求項25の何れか一項に記載の制御装置であって、
    前記取得された熱発生率重心位置が前記目標クランク角度よりも遅角側であるとき、
    前記機関に備えられ且つ前記機関の排気通路に配設された過給機のタービンよりも下流側の排ガスを前記機関の吸気通路へと還流させる低圧EGR装置により還流させられる低圧EGRガスの量に対する、前記機関に備えられ且つ前記タービンよりも上流側の排ガスを前記吸気通路へと還流させる高圧EGR装置により還流させられる高圧EGRガスの量の比を減少させることにより前記熱発生率重心位置を進角側に移動させ、
    前記取得された熱発生率重心位置が前記目標クランク角度よりも進角側であるとき、
    前記低圧EGRガスの量に対する前記高圧EGRガスの量の比を増加させることにより前記熱発生率重心位置を遅角側に移動させる、
    制御装置。
  27. 請求項17乃至請求項26の何れか一項に記載の制御装置であって、
    前記取得された熱発生率重心位置が前記目標クランク角度よりも遅角側であるとき、
    吸気行程中に前記気筒内に吸入される空気の温度を上昇させることにより前記熱発生率重心位置を進角側に移動させ、
    前記取得された熱発生率重心位置が前記目標クランク角度よりも進角側であるとき、
    前記空気の温度を低下させることにより前記熱発生率重心位置を遅角側に移動させる、
    制御装置。
  28. 請求項27に記載の制御装置であって、
    前記機関の吸気通路に備えられたインタークーラーの冷却効率、及び、
    前記機関に備えられたEGR装置により前記機関の吸気通路へと還流させられるEGRガスを冷却するEGRクーラーの冷却効率、
    のうちの少なくとも一つによって、前記空気の温度を変化させる制御装置。
  29. 請求項17乃至請求項28の何れか一項に記載の制御装置であって、
    前記取得された熱発生率重心位置が前記目標クランク角度よりも遅角側であるとき、
    前記機関に備えられたスワール流調整装置により調整される前記気筒内のスワール流の強度を増大させることにより前記熱発生率重心位置を進角側に移動させ、
    前記取得された熱発生率重心位置が前記目標クランク角度よりも進角側であるとき、
    前記スワール流の強度を減少させることにより前記熱発生率重心位置を遅角側に移動させる、
    制御装置。
  30. 請求項1乃至請求項の何れか一項に記載の制御装置であって、
    主燃焼の開始時からの所定期間の前記熱発生率の増加率が各サイクル間において互いに等しくなるように、前記燃焼状態を変化させるための燃焼パラメータを変更する制御装置。
  31. 請求項1乃至請求項の何れか一項に記載の制御装置であって、
    前記機関に備えられた燃料噴射弁が前記燃料を噴射するときの前記燃料の圧力である燃料噴射圧、及び、
    前記機関に備えられた過給機による過給圧、
    の少なくとも一つを、前記機関の出力が一定である場合には前記機関の回転速度に関らず所定の一定値に維持する、
    制御装置。
  32. 請求項1乃至請求項の何れか一項に記載の制御装置であって、
    前記機関に備えられた燃料噴射弁が前記燃料を噴射するときの前記燃料の圧力である燃料噴射圧、及び、
    前記機関に備えられた過給機による過給圧、
    の少なくとも一つを、前記機関の出力に比例させる、
    制御装置。
  33. 請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の制御装置であって、
    前記機関は、ディーゼル機関であり、
    前記燃料は、各サイクルに対して複数回の噴射により前記気筒に供給される、
    制御装置。
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