JP5949494B2 - 塗布液、導電膜製造方法及び有機エレクトロルミネッセンス素子製造方法 - Google Patents
塗布液、導電膜製造方法及び有機エレクトロルミネッセンス素子製造方法 Download PDFInfo
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Description
5.前記1から3のいずれかに記載の塗布液を用いて導電膜を製造する導電膜製造方法であって、基材上にパターン状に形成された金属材料からなる第1導電層を形成するステップと、前記基材上に前記塗布液を塗布するステップと、塗布された前記塗布液を乾燥することによって、前記基材上に形成されて前記第1導電層と電気的に接続された、前記塗布液から前記有機溶剤が除去された有機化合物層からなる第2導電層を形成するステップと、を含むことを特徴とする導電膜製造方法。
本発明において、「導電性」とは、電気が流れる状態を指し、JIS K 7194の「導電電性プラスチックの4探針法による抵抗率試験方法」に準拠した方法で測定したシート抵抗が1×108Ω/□よりも低いことをいう。
本発明において、カチオン性π共役系導電性高分子としては、特に限定されず、ポリチオフェン(基本のポリチオフェンを含む、以下同様)類、ポリピロール類、ポリインドール類、ポリカルバゾール類、ポリアニリン類、ポリアセチレン類、ポリフラン類、ポリパラフェニレンビニレン類、ポリアズレン類、ポリパラフェニレン類、ポリパラフェニレンサルファイド類、ポリイソチアナフテン類、又は、ポリチアジル類の鎖状導電性高分子化合物を利用することができる。カチオン性π共役系導電性高分子としては、導電性、透明性、安定性等の観点から、ポリチオフェン類又はポリアニリン類が好ましく、ポリエチレンジオキシチオフェンがより好ましい。
本発明において、カチオン性π共役系導電性高分子の形成に用いられる前駆体モノマーとは、分子内にπ共役系を有し、適切な酸化剤の作用によって高分子化した際にもその主鎖にπ共役系が形成されるものである。かかる前駆体モノマーとしては、例えば、ピロール類及びその誘導体、チオフェン類及びその誘導体、アニリン類及びその誘導体等が挙げられる。
本発明において、導電性高分子化合物に用いられるポリアニオンは、置換又は未置換のポリアルキレン、置換又は未置換のポリアルケニレン、置換又は未置換のポリイミド、置換又は未置換のポリアミド、置換又は未置換のポリエステル、及び、これらの共重合体のいずれかであって、アニオン基を有する構成単位とアニオン基を有さない構成単位とからなるものである。
(1)前記導電性高分子化合物の水分散体を濃縮し、濃縮された水分散体に有機溶媒を添加することを繰り返すことにより水を有機溶媒に置換することによって分散処理する方法。
(2)前記導電性高分子化合物の水分散体を噴霧乾燥し、得られた乾燥固体と有機溶媒とを混合することによって分散処理する方法。適宜、乾燥固体と有機溶媒との混合物に分散剤を添加してもよい。
(3)前記導電性高分子化合物の水分散体を凍結乾燥し、凍結乾燥された水分散体に有機溶媒を加えることによって分散処理する方法。
(4)前記導電性高分子化合物の水分散体に沈殿剤を添加し、得られたゲル状膨潤体から水を取り除き、水が取り除かれたゲル状膨潤体に有機溶媒を加えることによって分散処理する方法。
本発明において導電性高分子化合物は、有機溶媒中で分散された分散体を用いることを特徴とするが、好ましい有機溶剤としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチレンホスホニウムトリアミド、アセトニトリル、ベンゾニトリル等の極性溶媒、クレゾール、フェノール、キシレノール等のフェノール類、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、ブタノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、ヘキサン、ベンゼン、トルエン等の炭化水素類、ギ酸、酢酸等のカルボン酸、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート化合物、ジオキサン、ジエチルエーテル等のエーテル化合物、エチレングリコールジアルキルエーテル、プロピレングリコールジアルキルエーテル、ポリエチレングリコールジアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールジアルキルエーテル等の鎖状エーテル類、3−メチル−2−オキサゾリジノン等の複素環化合物、アセトニトリル、グルタロジニトリル、メトキシアセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル化合物等が挙げられる。本発明において使用する溶媒は、導電性高分子化合物を分散でき、所望の性能が達成できれば特に限定はないが、好ましくはエタノール、i−プロパノール、N−メチルホルムアミドである。これらの有機溶剤は、単独で用いてもよいし、2種類以上の混合物としてもよいし、他の有機溶剤との混合物としてもよい。有機溶剤中に存在する水を脱水する方法としては、PURIFICATION OF LABORATORY CHEMICALS(3rd Edition)に準じて実施することができる。溶媒中に存在する水分量はカールフィッシャーを用いJIS K 0068−2001に準拠して測定することができる。溶媒中に存在する水分量は、可能な限り少ない方が好ましいが、好ましくは5%以下、より好ましくは1%以下、更に好ましくは50ppm以下である。
ブロックイソシアネートは、常温では水酸基を有する化合物、水等とは反応しないが、加熱することによりブロック剤がイソシアネートから解離し、活性なイソシアネート基が再生されて水酸基を有する化合物、水等と反応する。
(1)メタノール、エタノール、2−プロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、2−エチルヘキシルアルコール等の脂肪族アルコール類、
(2)アルキルフェノール系;炭素原子数4以上のアルキル基を置換基として有するモノおよびジアルキルフェノール類であって、例えばn−プロピルフェノール、i−プロピルフェノール、n−ブチルフェノール、sec−ブチルフェノール、t−ブチルフェノール、n−ヘキシルフェノール、2−エチルヘキシルフェノール、n−オクチルフェノール、n−ノニルフェノール等のモノアルキルフェノール類、ジ−n−プロピルフェノール、ジイソプロピルフェノール、イソプロピルクレゾール、ジ−n−ブチルフェノール、ジ−t−ブチルフェノール、ジ−sec−ブチルフェノール、ジ−n−オクチルフェノール、ジ−2−エチルヘキシルフェノール、ジ−n−ノニルフェノール等のジアルキルフェノール類、
(3)フェノール系;フェノール、クレゾール、エチルフェノール、スチレン化フェノ
ール、ヒドロキシ安息香酸エステル等、
(4)活性メチレン系;マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、マロン酸ジn−プロピル、マロン酸ジイソプロピル、マロン酸ジn−ブチル、マロン酸ジイソブチル、マロン酸ジt−ブチル、マロン酸メチルt−ブチルエステル、マロン酸ジn−ヘキシル、マロン酸ジ2−エチルヘキシル、マロン酸ジフェニル、マロン酸ジベンジルが挙げられる。その中でも、マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、マロン酸ジn−プロピル、マロン酸ジイソプロピル、マロン酸ジn−ブチル、マロン酸ジイソブチル、マロン酸ジt−ブチル、マロン酸メチルt−ブチルエステル、マロン酸ジn−ヘキシル、マロン酸ジ2−エチルヘキシルが好ましい。より好ましくは、マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、マロン酸ジn−プロピル、マロン酸ジイソプロピル、マロン酸ジn−ブチル、マロン酸ジイソブチル、マロン酸ジt−ブチル、マロン酸メチルt−ブチルエステルであり、さらに好ましくは、マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチルであり、最も好ましくは、マロン酸ジエチルである。アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセチルアセトン等、
(5)メルカプタン系;ブチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン等、
(6)酸アミド系;アセトアニリド、酢酸アミド、ε−カプロラクタム、δ−バレロラクタム、γ−ブチロラクタム等、
(7)酸イミド系;コハク酸イミド、マレイン酸イミド等、
(8)イミダゾール系;イミダゾール、2−メチルイミダゾール等、
(9)尿素系;尿素、チオ尿素、エチレン尿素等、
(10)オキシム系;ホルムアルドオキシム、アセトアルドオキシム、アセトオキシム、メチルエチルケトオキシム、シクロヘキサノンオキシム等、
(11)アミン系;ジフェニルアミン、アニリン、カルバゾール、ジ−n−プロピルアミン、ジイソプロピルアミン、イソプロピルエチルアミン、ジイソブチルアミン、ジ(2−ブチルアミン)、ジ(t−ブチル)アミン、ジシクロヘキシルアミン、N−t−ブチルシクロヘキシルアミン、2−メチルピペリジン、2,6−ジメチルピペリジン、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン等、
(12)イミン系;エチレンイミン、ポリエチレンイミン等、
(13)ピラゾール系;ピラゾール、3−メチルピラゾール、3,5−ジメチルピラゾール等。
これらは、単独又は2種以上を組み合わせて用いることができる。この中でブロック剤として好ましいのは、活性メチレン系、オキシム系、ピラゾール系、アルコール系であり、ブロック剤としてより好ましいのは、マロン酸ジエステル、ジアルキルケトキシム、置換ピラゾール、脂肪族アルコールであり、具体的には、マロン酸ジエチル、3,5−ジメチルピラゾール、メチルエチルケトオキシム炭素数10以下の脂肪族アルコールがブロック剤として好適に用いられる。
本発明において、バインダー樹脂は、導電性高分子化合物と相溶又は混合分散可能であれば特に制限されず、熱硬化性樹脂であってもよいし、熱可塑性樹脂であってもよい。バインダー樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリイミド、ポリアミドイミド等のポリイミド系樹脂、ポリアミド6、ポリアミド6,6、ポリアミド12、ポリアミド11等のポリアミド樹脂、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、エチレンテトラフルオロエチレンコポリマー、ポリクロロトリフルオロエチレン等のフッ素樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルエーテル、ポリビニルブチラール、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル等のビニル樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、アラミド樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリウレア系樹脂、メラミン樹脂、フェノール系樹脂、ポリエーテル、アクリル系樹脂及びこれらの共重合体等が挙げられる。
本発明において、前記導電性高分子化合物とバインダー樹脂との比率は、バインダー樹脂を100質量部としたとき、導電性高分子化合物が5〜100質量部であることが好ましい。ここで、導電性高分子化合物の使用量がバインダー樹脂100質量部に対して5〜100質量部であることが好ましい理由は、導電性高分子化合物の使用量がバインダー樹脂100質量部に対して5質量部以上とすることによって、導電性高分子化合物の比率が小さくなりすぎずに導電性のネットワークが十分に形成されて導電性が向上し、さらに100質量部以下とすることによって、可視光領域の光を吸収する導電性高分子化合物の影響が小さくなって可視光透過率が増加するためである。透過率の向上をできるだけ得るとともに導電性の低下を防ぐためには、導電性高分子化合物とバインダー樹脂との比率は前記の範囲であることが好ましい。
本発明において、導電膜表面の平滑性を表すRyとRaは、Ry=最大高さ(表面の山頂部と谷底部との高低差)とRa=算術平均粗さを意味し、JIS B601(1994)に規定される表面粗さに準ずる値である。本発明の導電膜は、導電膜上に積層する層に凹凸の影響がない方が好ましく、特に有機エレクトロルルミネッセンス素子を積層する場合、導電膜表面の平滑性がRy≦30nm、また、併せて導電膜の表面の平滑性はRa≦10nmであることが好ましい。本発明においてRyやRaの測定には、市販の原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscopy:AFM)を用いることができ、例えば、以下の方法で測定できる。
図1に示すように、本発明の実施形態に係る導電膜1は、導電性高分子化合物とポリオレフィン系共重合体とを含有する導電性層(図1の第2導電層13)の他に、基材11上にパターン状に形成された金属材料含有導電性層(図1の第1導電層12)を有する。
る。特に、前記した文献に開示された銀ナノワイヤの製造方法は、水溶液中で簡便に銀ナノワイヤを製造することができ、また銀の導電率は金属中で最大であることから、本発明に好ましく適用することができる。
基材11は、導電層12,13を担持しうる板状体であり、透明な導電膜1を得るためには、JIS K 7361−1:1997(プラスチック−透明材料の全光線透過率の試験方法)に準拠した方法で測定した可視光波長領域における全光線透過率が80%以上のものが好ましく用いられる。
本発明の第2導電層13は、前記した導電性高分子化合物、及び、ポリオレフィン系共重合体を含有する塗布液(分散液)を、基材11上に塗布し、加熱、乾燥することによって形成される。透明導電膜1が第1導電層11として金属材料からなる細線部を有する場合は、この金属材料からなる細線部が形成された基材11上に前記した塗布液を塗布し、加熱、乾燥することによって第2導電層13が形成される。ここで、第2導電層13は、第1導電層12である金属細線部と電気的に接続されていればよく、パターン形成された金属細線部を完全に被覆してもよいし、金属細線部の一部を被覆してもよいし、金属細線部に接触していてもよい。
本発明の実施形態に係る有機EL素子は、導電膜1を電極として備えることを特徴とするものであり、有機発光層を含む有機層と、導電膜1と、を備える。本発明の実施形態に係る有機EL素子は、導電膜1を陽極として備えることが好ましく、有機発光層及び陰極については、有機EL素子に一般的に使われている材料、構成等の任意のものを用いることができる。
<導電性高分子化合物を分散する有機溶媒の調製>
(溶媒S−1):本発明
脱水エタノール(関東化学社製)をカールフィッシャーを用いJIS K 0068-2001に準拠し測定した結果、水分量は47ppmであった。
前記S−1に水を添加し、その水分量をカールフィッシャーで定量した結果、1.2%(S−2)、4.5%(S−3)の含水エタノールを得た。
脱水2−プロパノール(関東化学社製)と脱水エタノール(関東化学社製)を97/3=v/vで混合し、その水分量をカールフィッシャーで定量した結果、42ppm(S−4)の含水エタノールを得た。
モレキュラーシーブA4(関東化学社製)を減圧下300℃で3時間加熱した後、減圧下で室温まで冷却し、N−メチルホルムアミド(関東化学社製)に添加した。得られたものを1日放置した後、水分量をカールフィッシャーで定量した結果、2.9%(S−5)の含水N−メチルホルムアミドを得た。
前記S−2,S−3と同様な方法により、8.1%(S−6)の含水エタノールを得た。
導電性高分子化合物の有機溶媒分散体の合成
<有機溶媒分散体C−1の製造>
PEDOT−PSS CLEVIOS PH510(固形分濃度1.89%、H.C.Starck社製)の水分散体を凍結乾燥機FDU−2200(東京理化器機社製)で凍結乾燥してPEDOT−PSSの固体を得た。この固体を水分量5ppm未満のグローブボックス中で3日調湿した。調湿後の固体に溶媒S−1を添加して、グラインダー(栗田機械製作所製「KM1−10」)にて、このエタノール分散液を、ほぼ接触させた状態の1200rpmで回転するディスク間を、中央から外に向かって通過させる操作を12回(12pass)行い、固形分1%の導電性高分子化合物のエタノール分散体C−1を製造した。
前記有機溶媒分散体C−1の製造において、溶媒S−1を溶媒S−2〜溶媒S−6(比較有機溶媒分散体)に変更した以外は、有機溶媒分散体C−1の製造と同様の方法で有機溶媒分散体C−2〜C−6を得た。
<ブロックイソシアネートの合成>
(ブロックイソシアネートB−1)
撹拌機、温度計、窒素導入管及びジムロート冷却管を備えた、100ml容量の四ッ口フラスコに、窒素ガス雰囲気下、フェニルイソシアネート10g(83.9mmol、分子量 119.12)を仕込み、水冷しながら、ジエチルマロネート12.8g(79.7mmol、分子量 160.17)を、内温を45℃以下に保ちながら、徐々に添加した。添加終了後、さらに3時間反応を続け、ブロック化ジイソシアネート反応物を得た。この反応物をカラムクロマトグラフィーにより精製し、ブロックイソシアネートB−1を得た。構造は1H−NMR、IR、マススペクトルにより同定した。
ブロックイソシアネートB−1の前記合成法において、ジエチルマロネート12.8gを3,5−ジメチルピラゾール7.7g、2−ブタノンオキシム6.9g、2−エチル−1−ヘキサノール10.4gに変更した以外は、ブロックイソシアネートB−1の合成法と同様の方法により、ブロックイソシアネートB−2〜B−5を得た。
ブロックイソシアネートB−1の前記合成法において、フェニルイソシアネート10gを4−クロロフェニルイソシアネート12.9g、メチレンジフェニル−4,4‘−ジイソシアネート21.0gに変更した以外は、ブロックイソシアネートB−1の合成法と同様の方法により、ブロックイソシアネートB−6,B−7を得た。
ポリエステル系重合体分散液PO−1(ポリエステル共重合体分散液)の合成
<ポリエステルの製造例>
攪拌機、温度計及び還流用冷却器を備えた反応釜内に、テレフタル酸75g、イソフタル酸75g、5−Naスルホイソフタル酸ジメチル10g、エチレングリコール100g、ネオペンチルグリコール100g、触媒としてn−テトラブチルチタネート0.1g、重合安定剤として酢酸ナトリウム0.3g、酸化防止剤としてイルガノックス1330を2g仕込み、170〜230℃で2時間エステル交換反応を行った。エステル交換反応終了後、反応系を230℃から270℃まで昇温する一方、系内をゆっくりと減圧にしてゆき、60分かけて270℃で5Torrとした。そしてさらに1Torr以下で30分間重縮合反応を行った。重縮合反応終了後、窒素を用いて系を真空から常圧に戻し、溶融状態のポリエステル(A)を得た。ポリエステル(D)は、NMR分析の結果、ジカルボン酸成分はテレフタル酸49モル%、イソフタル酸48.5モル%、5−Naスルホイソフタル酸2.5モル%、ジオール成分はエチレングリコール50モル%、ネオペンチルグリコール50モル%で、ガラス転移温度は67℃、還元粘度0.53dl/gであった。
厚み100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(コスモシャインA4100、東洋紡績株式会社製)の下引き加工していない面に、JSR株式会社製UV硬化型有機/無機ハイブリッドハードコート材:OPSTAR Z7501を塗布、乾燥後の平均膜厚が4μmになるようにワイヤーバーで塗布した後、80℃、3分で乾燥後、空気雰囲気下、高圧水銀ランプ使用して硬化条件1.0J/cm2で硬化を行い、平滑層を形成した。
(ガスバリア層塗布液)
得られた塗布試料を温度85℃、湿度55%RHの雰囲気下で1分処理し、乾燥試料を得た。
乾燥試料をさらに温度25℃、湿度10%RH(露点温度−8℃)の雰囲気下に10分間保持し、除湿処理を行った。
除湿処理を行った試料を下記の条件で改質処理を行い、ガスバリア層を形成した。改質処理時の露点温度は−8℃で実施した。
株式会社エム・ディ・コム製エキシマ照射装置MODEL:MECL−M−1−200、波長172nm、ランプ封入ガス Xe 稼動ステージ上に固定した試料を以下の条件で改質処理を行った。
エキシマ光強度 60mW/cm2(172nm)
試料と光源の距離 1mm
ステージ加熱温度 70℃
照射装置内の酸素濃度 1%
エキシマ照射時間 3秒
前記のようにしてガスバリア性を有する透明電極(透明導電膜)用のフィルム基板(基材)を作製した。
(透明電極TC−101の作製)
まず、前記したように得られたガスバリア性を有する透明電極用フィルム基板上のバリアの面に、下記塗布液Aを、押し出し法を用いて、乾燥膜厚300nmになるように押し出しヘッドのスリット間隙を調整して塗布し、110℃、3分で加熱乾燥し、導電性高分子化合物とバインダー樹脂からなる導電層(図1の第2導電層のみ)を形成し、得られた電極を8×8cmに切り出した。さらに得られた電極を、オーブンを用いて110℃、3分加熱処理することで透明電極TC−101を作製した。
下記処方の塗布液を撹拌混合して使用した。
有機溶媒分散体C−1(固形分濃度1.0%) 2.0g
バインダーの有機溶媒溶解液(エスレックBL−5、積水化学工業社製、固形分濃度20%、溶媒S−1使用) 0.23g
ブロックイソシアネートB−1 0.05g(DMSO0.2gに溶解)
導電膜TC−101の作製において、有機分散体C−1を有機分散体C−2,C−3に変更した以外は導電膜TC−101の作製と同様にして、導電膜TC−102,TC−102を作製した。
導電膜TC−101の作製において、ブロックイソシアネートB−1をブロックイソシアネートB−2〜B−6に変更した以外は導電膜TC−101の作製と同様にして、導電膜TC−104〜TC−108を作製した
導電膜TC−101の作製において、バインダーの有機溶媒溶解液中のバインダーをエスレックBM−S、エスレックBH−Sに変更した以外は導電膜TC−101の作製と同様にして、導電膜TC−TC−109,TC−110を作製した。
導電膜TC−101の作製において、有機分散体C−1を有機分散体C−4に変更し、バインダーの有機溶媒溶解液の溶媒をS−4に変更した以外は導電膜TC−101の作製と同様にして、導電膜TC−111を作製した。
導電膜TC−101の作製において、塗布液Aを下記塗布液Bに変更し、また基板をガラス基板に変更し、さらに加熱乾燥を190℃5分に変更した以外は導電膜TC−101の作製と同様にして、導電膜TC−111を作製した。
有機溶媒分散体C−5(固形分濃度1.0%) 2.0g
バインダーの有機溶媒溶解液(TP−219S、日本合成化学社製、固形分濃度60%) 0.23g
ブロックイソシアネートB−1 0.05g(DMSO0.2gに溶解)
導電膜TC−101の作製において、塗布液Aの有機溶媒分散体、バインダーの有機溶媒溶解液及びブロックイソシアネートを表1記載のように変更した以外は導電膜TC−101の作製と同様にして、透明電極TC−113〜TC−118を作製した。
※C−X:Clevios PH750(固形分濃度1.0%、ヘレウス社製、PEDOT/PSSの水分散物)
<水分散体C−Yの製造>
PEDOT−PSS CLEVIOS PH510(固形分濃度1.89%、H.C.Starck社製)の水分散体を凍結乾燥機FDU−2200(東京理化器機社製)で凍結乾燥してPEDOT−PSSの固体を得た。この固体8重量部にイオン交換水9重量部を添加し、グラインダー(栗田機械製作所製「KM1−10」)にて、この水分散液を、ほぼ接触させた状態の1200rpmで回転するディスク間を、中央から外に向かって通過させる操作を12回(12pass)行い、導電性高分子化合物の水分散体Zを製造した。これとは別に、ソルビトール系ポリグリシジルエーテル(阪本薬品工業社製SR−SEP)10g、ガーリック酸メチル9g、サンエイドSI−110L(三新化学社製)0.1g、プロピレングリコール54gを添加し、撹拌した。これにより得た溶液を、前記導電性高分子化合物の水分散体Zに添加し、さらに、2−ヒドロキシエチルアクリルアミド910gを添加し、冷却しながらホモジナイザーで9000rpmの回転速度で10〜15分間撹拌した。その後、ナノマイザーに、150MPaの圧力で5回通して微粒子化し、目開き5μmのろ紙によりろ過し、1分間脱泡させて、導電性高分子化合物の水分散体C−Yを製造した。
有機溶媒分散体C−Y(固形分濃度1.0%) 2.0g
ブロックイソシアネートB−1 0.05g(DMSO0.2gに溶解)
得られた透明電極の透明性、表面抵抗(導電性)、膜強度を下記に記載のように評価した。また、透明電極の安定性を評価するため、80℃、90%RHの環境下で14日間置く強制劣化試験後の透明電極試料の、透明性、表面抵抗、膜強度の評価を行った。
JIS K 7361−1:1997に準拠して、東京電色社製 HAZE METER NDH5000を用いて、全光線透過率を測定し、下記基準で評価した。
◎:85%以上
○:80%以上85%未満
△:75%以上80%未満
×:75%未満
評価基準:強制劣化試験後、◎,○と評価された試料が本発明として合格
JIS K 7194:1994に準拠して、抵抗率計(ロレスタGP(MCP−T610型):(株)ダイヤインスツルメンツ社製)を用いて表面抵抗を測定した。
評価基準:強制劣化前後の表面抵抗がそれぞれ500Ω/□以下、600Ω/□以下の試料が本発明として合格
AFM(セイコーインスツルメンツ社製SPI3800Nプローブステーション及びSPA400多機能型ユニット)を使用し、約1cm角の大きさに切り取った試料を用いて前記の方法で測定した。
評価基準:強制劣化後のRy,Raがそれぞれ30nm以下、10nm以下の試料が本発明として合格
導電層の膜の強度を、テープ剥離法により評価した。
導電層の上に住友スリーエム社製スコッチテープを用いて圧着/剥離を10回繰り返し、導電層の脱落を目視観察し、下記基準で評価した。
◎:影響を受けている部分が3%以下
○:影響を受けている部分が3%を超えるが5%以下
△:影響を受けている部分が5%を超えるが30%以下
×:影響を受けている部分が30%を超える
評価基準:強制劣化試験後、◎,○と評価された試料が本発明として合格
(透明電極TC−201の作製)
<導電膜の作製>
<第1導電層の形成>
上記で得られたガスバリア性を有する導電膜(導電膜1)用フィルム基板(基材11)上のバリア面に、以下の方法で第1導電層を形成した。
細線格子(金属材料)については、以下に示すグラビア印刷又は銀ナノワイヤにより作製した。
銀ナノ粒子ペースト1(M−Dot SLP:三ツ星ベルト製)をRK Print Coat Instruments Ltd製グラビア印刷試験機K303MULTICOATERを用いて線幅50μm、高さ1.5μm、間隔1.0mmの細線格子を印刷した後、110℃、5分の乾燥処理を行った。
ガスバリア性を有する導電膜用のフィルム基板上のバリアのない面に、下記のように調製した塗布液Aを、押し出し法を用いて、乾燥膜厚200nmになるように押し出しヘッドのスリット間隙を調整して塗布し、110℃、3分で加熱乾燥し、導電層を形成し、得られた電極を8×8cmに切り出した。得られた電極を、オーブンを用いて110℃、7分加熱することで導電膜TC−201を作製した。
下記処方の塗布液を撹拌混合して使用した。
有機溶媒分散体C−1(固形分濃度1.0%) 2.0g
バインダーの有機溶媒溶解液(エスレックBL−5、積水化学工業社製、固形分濃度20%、溶媒S−1使用) 0.23g
ブロックイソシアネートB−1 0.05g(DMSO0.2gに溶解)
導電膜TC−201の作製において、有機分散体C−1を有機分散体C−2,C−3に変更した以外は導電膜TC−201の作製と同様にして、導電膜TC−202,TC−202を作製した。
導電膜TC−201の作製において、ブロックイソシアネートB−1をブロックイソシアネートB−2〜B−6に変更した以外は導電膜TC−101の作製と同様にして、導電膜TC−204〜TC−208を作製した
導電膜TC−201の作製において、バインダーの有機溶媒溶解液中のバインダーをエスレックBM−S、エスレックBH−Sに変更した以外は導電膜TC−201の作製と同様にして、導電膜TC−209,TC−210を作製した。
導電膜TC−201の作製において、有機分散体C−1を有機分散体C−4に変更し、バインダーの有機溶媒溶解液の溶媒をS−4に変更した以外は導電膜TC−201の作製と同様にして、導電膜TC−211を作製した。
導電膜TC−201の作製において、塗布液Aを下記塗布液Bに変更し、また基板をガラスに変更し、更に加熱乾燥を190℃5分に変更した以外は導電膜TC−201の作製と同様にして、導電膜TC−212を作製した。
有機溶媒分散体C−5(固形分濃度1.0%) 2.0g
バインダーの有機溶媒溶解液(TP−219S、日本合成化学社製、固形分濃度60%) 0.23g
ブロックイソシアネートB−1 0.05g(DMSO0.2gに溶解)
(ランダムな網目構造)
銀ナノワイヤ分散液は、Adv.Mater.,2002,14,833〜837に記載の方法を参考に、PVP K30(分子量5万;ISP社製)を利用して、平均短径75nm、平均長さ35μmの銀ナノワイヤを作製し、限外濾過膜を用いて銀ナノワイヤを濾別、洗浄処理した後、ヒドロキシプロピルメチルセルロース60SH−50(信越化学工業社製)を銀に対し25質量%加えた水溶液に再分散し、銀ナノワイヤ分散液を調製した。
(銅メッシュ基板)
基板上に、補助電極として、下記の方法により、銅メッシュを作製し、金属微粒子除去液BFによるパターンニングを行い、銅メッシュ基板を作製した。
導電膜TC−201の作製において、塗布液Aの有機溶媒分散体、バインダーの有機溶媒溶解液及びブロックイソシアネートを表2記載のように変更した以外は導電膜TC−101の作製と同様にして、透明電極TC−215〜TC−220を作製した。
※C−X:Clevios PH750(固形分濃度1.0%、ヘレウス社製、PEDOT/PSSの水分散物)
<水分散体C−Yの製造>
PEDOT−PSS CLEVIOS PH510(固形分濃度1.89%、H.C.Starck社製)の水分散体を凍結乾燥機FDU−2200(東京理化器機社製)で凍結乾燥してPEDOT−PSSの固体を得た。この固体8重量部にイオン交換水9重量部を添加し、グラインダー(栗田機械製作所製「KM1−10」)にて、この水分散液を、ほぼ接触させた状態の1200rpmで回転するディスク間を、中央から外に向かって通過させる操作を12回(12pass)行い、導電性高分子化合物の水分散体Zを製造した。これとは別に、ソルビトール系ポリグリシジルエーテル(阪本薬品工業社製SR−SEP)10g、ガーリック酸メチル9g、サンエイドSI−110L(三新化学社製)0.1g、プロピレングリコール54gを添加し、撹拌した。これにより得た溶液を、前記導電性高分子化合物の水分散体Zに添加し、さらに、2−ヒドロキシエチルアクリルアミド910gを添加し、冷却しながらホモジナイザーで9000rpmの回転速度で10〜15分間撹拌した。その後、ナノマイザーに、150MPaの圧力で5回通して微粒子化し、目開き5μmのろ紙によりろ過し、1分間脱泡させて、導電性高分子化合物の水分散体C−Yを製造した。
有機溶媒分散体C−Y(固形分濃度1.0%) 2.0g
ブロックイソシアネートB−1 0.05g(DMSO0.2gに溶解)
<透明電極の評価>
得られた透明電極の透明性、表面抵抗(導電性)、膜強度を下記に記載のように評価した。また、透明電極の安定性を評価するため、80℃、90%RHの環境下で14日間置く強制劣化試験後の透明電極試料の、透明性、表面抵抗、膜強度の評価を行った。
JIS K 7361−1:1997に準拠して、東京電色社製 HAZE METER NDH5000を用いて、全光線透過率を測定し、下記基準で評価した。
◎:85%以上
○:80%以上85%未満
△:75%以上80%未満
×:75%未満
評価基準:強制劣化試験後、◎,○と評価された試料が本発明として合格
JIS K 7194:1994に準拠して、抵抗率計(ロレスタGP(MCP−T610型):(株)ダイヤインスツルメンツ社製)を用いて表面抵抗を測定した。
評価基準:強制劣化前後の表面抵抗がそれぞれ15Ω/□以下の試料が本発明として合格
AFM(セイコーインスツルメンツ社製SPI3800Nプローブステーション及びSPA400多機能型ユニット)を使用し、約1cm角の大きさに切り取った試料を用いて前記の方法で測定した。
評価基準:強制劣化後のRy,Raがそれぞれ30nm以下、10nm以下の試料が本発明として合格
導電層の膜の強度を、テープ剥離法により評価した。
導電層の上に住友スリーエム社製スコッチテープを用いて圧着/剥離を10回繰り返し、導電層の脱落を目視観察し、下記基準で評価した。
◎:影響を受けている部分が3%以下
○:影響を受けている部分が3%を超えているが5%以下
△:影響を受けている部分が5%を超えるが30%以下
×:影響を受けている部分が30%を超える
評価基準:強制劣化試験後、◎,○と評価された試料が本発明として合格
評価の結果を表2に示す。表2において、備考における「本発明」は本発明の実施例に該当することを表し、「比較」は比較例であることを表す。
<有機ELデバイスの作製>
実施例2で作製した導電膜を超純水で洗浄後、パターン辺長20mmの正方形タイル状パターン一個が中央に配置されるように30mm角に切り出し、アノード電極に用いて、以下の手順でそれぞれ有機ELデバイスを作製した。正孔輸送層以降は蒸着により形成した。導電膜TC−201〜TC−221を用い、それぞれ有機EL素子OEL−301〜OEL−321を作製した。
真空度1×10−4Paまで減圧した後、化合物1の入った前記蒸着用るつぼに通電して加熱し、蒸着速度0.1nm/秒で蒸着し、厚さ30nmの正孔輸送層を設けた。
次に、以下の手順で各発光層を設けた。形成した正孔輸送層上に、化合物2が13.0質量%、化合物3が3.7質量%、化合物5が83.3質量%になるように、化合物2、化合物3及び化合物5を蒸着速度0.1nm/秒で正孔輸送層と同じ領域に共蒸着し、発光極大波長が622nm、厚さ10nmの緑赤色燐光発光の有機発光層を形成した。
さらに、形成した有機発光層と同じ領域に、化合物6を膜厚5nmに蒸着して正孔阻止層を形成した。
引き続き、形成した正孔阻止層と同じ領域に、CsFを膜厚比で10%になるように化合物6と共蒸着し、厚さ45nmの電子輸送層を形成した。
形成した電子輸送層の上に、導電膜を陽極として陽極外部取り出し端子及び15mm×15mmの陰極形成用材料としてAlを5×10−4Paの真空下にてマスク蒸着し、厚さ100nmの陽極を形成した。
得られた有機EL素子について、発光ムラ及び寿命を下記のように評価した。
発光均一性は、KEITHLEY製ソースメジャーユニット2400型を用いて、直流電圧を有機EL素子に印加し発光させた。1000cd/m2で発光させた有機EL素子OEL−201〜OEL−218について、50倍の顕微鏡でそれぞれの発光輝度ムラを観察した。また、有機EL素子OEL−201〜OEL−218をオーブンにて60%RH、80℃2時間加熱したのち、再び前記23±3℃、55±3%RHの環境下で1時間以上調湿した後、同様に発光均一性を観察した。
◎:完全に均一発光しており、申し分ない
○:ほとんど均一発光しており、問題ない
△:部分的に若干発光ムラが見られるが、許容できる
×:全面にわたって発光ムラが見られ、許容できない
評価基準:強制劣化後◎,○と評価された試料が本発明として合格
得られた有機EL素子の、初期の輝度を5000cd/m2で連続発光させて、電圧を固定して、輝度が半減するまでの時間を求めた。アノード電極をITOとした有機EL素子を上記と同様の方法で作製し、これに対する比率を求め、以下の基準で評価した。100%以上が好ましく、150%以上であることがより好ましい。
◎:150%以上
○:100〜150%未満
△:80〜100%未満
×:80%未満
評価基準:強制劣化後◎,○と評価された試料が本発明として合格
評価の結果を表3に示す。表3において、備考における「本発明」は本発明の実施例に
該当することを表し、「比較」は比較例であることを表す。
11 基材
12 第1導電層
13 第2導電層
Claims (6)
- 基材上に有機化合物層を形成するための塗布液であって、
少なくともカチオン性π共役導電性高分子化合物、ポリアニオンからなる導電性高分子化合物とバインダー樹脂が、有機溶剤比率が95%以上の有機溶剤によって分散されているとともに、ブロックドイソシアネートが含有されている
ことを特徴とする塗布液。 - 前記ブロックドイソシアネートは、マロン酸ジエステル、ジアルキルケトキシム、ピラゾール誘導体及びアルコールのいずれか一種のブロック基を含有する
ことを特徴とする請求項1に記載の塗布液。 - 前記カチオン性π共役導電性高分子化合物は、ポリチオフェン類である
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の塗布液。 - 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の塗布液を用いて導電膜を製造する導電膜製造方法であって、
基材上に、前記塗布液を塗布するステップと、
塗布された前記塗布液を乾燥することによって、前記基材上に、前記塗布液から前記有機溶剤が除去された有機化合物層を形成するステップと、
を含むことを特徴とする導電膜製造方法。 - 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の塗布液を用いて導電膜を製造する導電膜製造方法であって、
基材上にパターン状に形成された金属材料からなる第1導電層を形成するステップと、
前記基材上に前記塗布液を塗布するステップと、
塗布された前記塗布液を乾燥することによって、前記基材上に形成されて前記第1導電層と電気的に接続された、前記塗布液から前記有機溶剤が除去された有機化合物層からなる第2導電層を形成するステップと、
を含むことを特徴とする導電膜製造方法。 - 請求項4又は請求項5に記載の導電膜製造方法によって製造された導電膜を用いて電極を形成するステップを含む
ことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子製造方法。
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