JP5949463B2 - カップ状部材のプレス成形法 - Google Patents

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本発明は、カップ状部材のプレス成形法に関する。
カップ状の部材は、壁状の底部とそれに連続して底部から立ち上がった縦壁部分を有する形状の部材であり、容器および回転部材等の用途で広く機械部品として用いられる。
このようなカップ状部材の底部および縦壁部の肉厚については、使用される用途によっては肉厚一定ではなく、特定の部位について部分的に肉厚を変化させる必要がある場合が多々ある。肉厚を変化させる部位について、縦壁部分の肉厚を変化させる方法については、例えば、特許文献1〜7に開示されるような多くの方法が提示されている。
一方で、底部の肉厚を部分的に変化させる方法については、例えば特許文献8に板状の素材から肉厚差のある底部を有するカップ状の部材の成形方法が開示されているが、上述した縦壁部の肉厚を変化させる方法に比べて開示事例は少ない。
特開昭61−140327号公報 特開平07−155888号公報 特開平07−256377号公報 特開2000−24745号公報 特開2000−288642号公報 特開2000−317565号公報 特開2001−47175号公報 特開2010−172916号公報
しかしながら、特許文献8に開示された方法では、板状の素材から分割金型を用いて肉厚差のある底部を有するカップ状の部材を成形するが、5工程が必要な工法であるため、数多くの金型が必要であり、金型コストの増加や多くの金型の交換作業に伴う生産性の低下が懸念される。
上記課題を解決するために、本願発明に係るプレス成形方法は、(1)素材底部及び素材縦壁部を有するカップ状素材に対して金型を用いてプレス成形を行うプレス成形方法であって、前記金型は、前記素材底部における底中央部に対向配置される略円柱状の第一の上工具と、前記第一の上工具の外周に沿って配置され、前記素材底部における前記底中央部を囲む底外縁部に対向配置される第二の上工具と、前記第二の上工具の外周に沿って配置され、前記素材底部に連設しない側の前記素材縦壁部の端部に対向配置される第三の上工具と、前記第三の上工具の外周面に沿った内周面を有するカップ状の下工具を含み、前記カップ状素材の前記底中央部を前記第一の上工具及び前記下工具で挟む第一の工程と、前記第二の上工具の外周面と前記下工具の内周面とで前記素材縦壁部を拘束しながら前記第二の上工具を前記素材底部に接近する方向に相対移動させるとともに、前記第三の上工具を前記下工具の底面に接近する方向に相対移動させて前記素材縦壁部を挟圧することにより、前記素材縦壁部の材料を前記素材底部における前記底外縁部に材料流動させる第二の工程と、を有する。
(2)前記第二の工程中に、前記第二の上工具及び前記第三の上工具の双方の成形荷重が荷重限界以下の所定値に達しない場合には、素材の最終製品形状に対応した位置で前記第二の上工具及び前記第三の上工具の相対移動を停止させる第三の工程を実施し、前記第二の工程中に、前記第二の上工具及び前記第三の上工具のうち少なくとも一方の工具の成形荷重が荷重限界以下の所定値に達する場合には、前記第三の上工具の相対移動を停止するとともに、湾曲した前記底外縁部が前記第二の上工具及び前記下工具に挟圧する位置まで前記第二の上工具の相対移動を継続する第四の工程を実施し、前記第四の工程の後に、前記第二の上工具を前記素材底部における前記底外縁部から離隔させる第五の工程を実施し、前記第五の工程の後に前記第二の工程を再び実施することを特徴とする(1)に記載のプレス成形方法。(2)の構成によれば、工具の荷重限界が制約となっても、肉厚差のある底部を有するカップ状部材を成形することができる。
(3)上記(2)の構成において、前記第四の工程において降下させる前記第三の上工具の停止判断に、前記第二の上工具及び前記第三の上工具に加わる成形荷重と前記金型の荷重限界との比較を用いることができる。
(4)上記(2)の構成において、第四の工程において降下させる第三の上工具の停止判断に、前記第二の上工具及び前記第三の上工具の変位量を用いることができる。
(5)上記(2)乃至(4)の構成において、第四の工程における第二の上工具の停止判断に、成形荷重と前記金型の荷重限界との比較を用いることができる。
(6)上記(1)乃至(5)の構成において、前記下工具は、中心に円孔部が形成されたカップ状の第1の下工具と、前記第1の下工具の前記円孔部の内面に沿って配置される円柱中の第2の下工具とを有し、前記第1の上工具と前記第2の下工具とを対向配置してもよい。
本願発明によれば、肉厚差のある底部を有するカップ状部材をカップ状の素材から一組の金型で成形することが可能となる。
本発明の一実施形態であるプレス成形法の概略を示した断面図である。 本発明の一実施形態であるプレス成形法を工程順に示す図である(成形中に素材底部が湾曲しない場合)。 本発明の一実施形態であるプレス成形法を工程順に示す図である(成形中に素材底部が湾曲した場合)。 本発明の一実施形態であるプレス成形法の前に連続して板状の円板素材からカップ状の素材を成形する場合の成形法の一例を示す図である。 本発明の一実施形態であるプレス成形法による成形品の一例を示す断面図である。 本発明の比較例で成形を行った場合の成形品の一例を示す断面図である。
図面を参照しながら、本発明の実施形態について詳細に説明する。図1には、本発明のプレス成形法の概略図を示す。本発明に用いるプレス金型は、図1に示すようにカップ状素材1の素材底部における底中央部1aを押下する略円柱状の第一の上工具2、第一の上工具2の外周に沿って配置され素材底部における第一の上工具2とは接触しない底外縁部1bを押し下げる略環状の第二の上工具3、第二の上工具3の外周に沿って配置され、カップ状素材1の素材底部に連設しない側の素材縦壁部の筒端部1cを押下する第三の上工具4、中心に円孔が加工されたカップ状の第一の下工具5、第一の下工具5の底部の円孔に嵌合させた円柱状の第二の下工具6により構成される。ここで、カップ状素材1とは、円形状の素材底部と素材底部の外縁から立ち上がる素材縦壁部とを有する有底筒状素材のことである。
これら金型の各部は、第一の上工具2、第二の上工具3、第三の上工具4、第一の下工具5、第二の下工具6の移動を個別制御することが可能な駆動機構を有する、本明細書には図示されてはいないプレス機によりその移動を制御されて、素材を所定の寸法形状に成形する。図1に図示されている一点鎖線は、第一の上工具2、第二の上工具3、第三の上工具4、第一の下工具5及び第二の下工具6の中心軸であり、これらの工具はそれぞれ中心軸に対して軸対称に配置されている。ただし、第一の下工具5及び第二の下工具6は、移動不能な固定式であってもよい。また、第一の下工具5及び第二の下工具6は一体的に構成してもよい。この場合、一体的に構成された第一の下工具5及び第二の下工具6は、移動式、或いは固定式であってもよい。
次に、図2を参照しながら、プレス金型の動作について説明する。図2は、本発明の一実施形態である工程順序を示している。まず、図2(a)に示すように図示されていないプレス金型の駆動機構により第一の上工具2、第二の上工具3および第三の上工具4を、カップ状の素材1を第一の下工具5略中央にある有底筒状の空間に設置するのに支障がない高さまで上昇させた後、カップ状素材1を第一の下工具5内部に設置する。この時、第二の下工具6はその上面が第一の下工具5の内底面と略面一となるように設置しておく。
次に、第一の工程として、図2(b)に示すように、第一の上工具2を降下させて、カップ状素材1の底中央部1aを第一の上工具2と第一の下工具5および第二の下工具6との間で挟圧してカップ状素材1を金型に固定する。これにより、カップ状素材1の底中央部1aの肉厚が減少し、これに応じて素材1の底中央部1aを囲む底外縁部1bに素材が流入し、例えば肉厚が増加する。ただし、第一の工程において、カップ状素材1の底中央部1aは必ずしも減肉する必要はなく(つまり、カップ状素材1の底外縁部1bは必ずしも増肉する必要はなく)、第一の上工具2と第一の下工具5および第二の下工具6との間でカップ状素材1の底中央部1aを単に挟み込む処理であってもよい。
ここで、第一の工程の変形例として、第一の上工具2を降下させずに、第一の下工具5および第二の下工具6を上昇させる方法、或いは第一の上工具2を降下させながら、第一の下工具5および第二の下工具6を上昇させる方法を採用してもよい。ただし、これらの変形例を実施する場合、カップ状素材1の底中央部1aが第一の上工具2と第一の下工具5および第二の下工具6とによって挟まれる前に、後述する第二の工程が実施されないように、各工具の相対的な位置関係を制御しておく必要がある。
次に、カップ状素材1から離隔している第二の上工具3と第三の上工具4とを降下させ、第二の工程として、図2(c)に示すように、第二の上工具3の外周面と第一の下工具5の内周面とでカップ状素材1の素材縦壁部をカップ状素材1の板厚方向から拘束しながら、第三の上工具4で素材縦壁部の上端部である筒端部1cを押下することにより、カップ状素材1の底外縁部1bに対して、カップ状素材1の素材縦壁部から材料を送り込み肉厚を増加させる。ここで、第二の上工具3の外周面とは、中心軸に直交する方向における第二の上工具3の端面のことである。第一の下工具5の内周面とは、中心軸に直交する方向における第一の下工具5の内周側端面のことである。なお、第二の上工具3と第一の下工具5の隙間の調整により、カップ状素材1の素材縦壁部の肉厚を増加させることもできる。
第二の工程の変形例として、第二の上工具3と第三の上工具4を降下させずに、第一の上工具2、第一の下工具5および第二の下工具6を上昇させる方法、或いは第二の上工具3と第三の上工具4を降下させながら、第一の上工具2、第一の下工具5および第二の下工具6を上昇させる方法であってもよい。
ここで、上記第二の工程の実施中に、第二の上工具3及び第三の上工具4の双方の成形荷重が荷重限界以下の所定値に達しない場合には、第三の工程に進み、第二の上工具3及び第三の上工具4のうち少なくとも一方の工具の成形荷重が荷重限界以下の所定値に達する場合には、第四の工程に進む。第三の工程では、素材の最終製品形状に対応した位置、つまり、図2(d)に示す位置で第二の上工具3及び第三の上工具4を停止させる。これにより、肉厚差のある底部を有するカップ状部材を一組の金型で成形することができる。
なお一般に、素材の最終製品形状は、カップ状素材1の体積に対応する、第一の上工具2、第二の上工具3、第三の上工具4、第一の下工具5および第二の下工具6の隙間(容積)で決定される。すなわち、第一の上工具2、第二の上工具3、第三の上工具4、第一の下工具5および第二の下工具6によって閉塞される空間の容積によって、素材の最終製品形状が決定される。
図3を参照しながら、第四及び第五の工程について説明する。図3(a)〜(c)はそれぞれ図2(a)〜(c)に対応しているため、詳細な説明を省略する。前記した第二の工程の際に、第二の上工具3を降下し、第三の上工具4を押下するにつれて、図3(d)に示すように、第二の上工具3の下面と第一の下工具5との間の空間で、カップ状素材1の増肉対象部分である底外縁部1bが弓型に湾曲する場合がある。
このような底外縁部1bの湾曲が生じた状態で、さらに第二の上工具3の降下と第三の上工具4の押下を継続すると、底外縁部1bはさらに湾曲して、図3(e)に示すように、第二の上工具3の下面3aに接触する。この湾曲した底外縁部1bが第二の上工具3の下面3aに接触した状態でさらに第二の上工具3と第三の上工具4の押下を継続すると、それぞれの工具に加わる荷重が急激に上昇して、やがて第二の上工具3及び前記第三の上工具4のうち少なくとも一方の工具の成形荷重が荷重限界を超えてしまい、成形不能となる場合がある。
このような問題を回避するために、第四の工程として、第二の上工具3及び第三の上工具4のうち少なくとも一方の工具の成形荷重が荷重限界を超える前に、第三の上工具4の押下を停止させ、図3(f)に示すように、第二の上工具3のみの押下を継続して、湾曲した底外縁部1bを略平板形状に矯正し、この位置で第二の上工具3を停止させる。この矯正処理は、湾曲した素材に曲げ加工を加えるだけであるので、第二の上工具3と第三の上工具4とに作用する力は、第三の上工具4を押下しながら第二の上工具3で押下する場合と比較して小さくなる。
次に、第五の工程として、第二の上工具3と第三の上工具4を上昇させた後に、第二の工程を再度実施する。ここで、第五の工程において、第三の上工具4は必ずしも上昇させる必要はなく、前工程である第四の工程終了時の位置に待機させておいてもよい。
このように、湾曲した底外縁部1bの第二の上工具3下面への接触による成形荷重の増加を軽減することにより、第二の上工具3及び第三の上工具4のうち少なくとも一方の工具の成形荷重を荷重限界以下に制限しながら、成形を継続することが可能となる。その後、第二の上工具3及び第三の上工具4に加わる成形荷重を監視しながら、第二の上工具3下面と第一の下工具5との間の隙間が最終製品形状に対応する所定の肉厚となるまで、上述の第四の工程、第五の工程及び第二の工程を繰り返し実施して第三の工程にいたる。
ここで、第四の工程において、第三の上工具4を停止させる判断条件としては、第二の上工具3及び第三の上工具4に作用する成形荷重と金型の荷重限界とを比較し、いずれかの工具に作用する成形荷重が、金型の荷重限界以下の所定値に達した時に第三の上工具4を停止すればよい。前記所定値は、金型の荷重限界、或いは荷重限界の90%等の荷重限界未満の予め設定した値であってもよい。これにより、金型の荷重限界を超えることなく成形を継続することが可能となる。第二の上工具3及び前記第三の上工具4に作用する成形荷重は、これらの工具の駆動部に設けられた荷重センサーによって測定することができる。
上述の方法では、第二の上工具3及び第三の上工具4に作用する成形荷重を荷重センサーによって監視したが、本発明はこれに限るものではなく、例えば、実験或いはシミュレーションにより、第二の上工具3と第三の上工具4の下降を開始してからこれらの工具が荷重限界を超えるまでの時間または工具の変位量が予めわかっている場合には、この時間をカウントすることまたは工具の変位量を測定することによって金型が荷重限界を超える前に第三の上工具4を停止させてもよい。つまり、第三の上工具4を停止させる判断条件として、必ずしも成形荷重と荷重限界とを直接比較する必要はなく、金型が荷重限界を超える前に第三の上工具4を停止させることができれば、いかなる方法を用いてもよい。
第四の工程において、第二の上工具3の押下を停止させる判断条件としては、湾曲した底外縁部1bを押下する際の第二の上工具3に作用する成形荷重と金型の荷重限界とを比較して、成形荷重が、金型の荷重限界以下の所定値に達した時に第二の上工具3を停止すればよい。前記所定値は、金型の荷重限界、或いは荷重限界の90%等の荷重限界未満の予め設定した値であってもよい。これにより、金型の荷重限界を超えることなく成形を継続することが可能となる。
なお、上述した図2及び図3を用いた説明では、素材の最初の形状はカップ状となっているが、図1で説明した金型を用いて、図4に示すように第一の上工具2と第二の上工具3の下面を略同一面となるように設定した上で、これら二つの工具を同時に降下させることにより、円板状の平板素材からカップ状の中間素材を成形する工程を最初の工程として、以後、図2及び図3に示す工程で成形を行ってもよい。
図1に示すプレス金型を用いて、外径φ90mm×肉厚2.0mm×高さ30mmの炭素鋼のカップ状素材を、図5に示す底部中央の第二の上工具3の下面で押下する直径D1の部分(つまり、底中央部1a)の肉厚が素材と同じ2.0mm、その外周の幅L1の円環状の部分(つまり、底外縁部1b)の肉厚が2.8mm、素材縦壁部も素材の肉厚と同じ2.0mmとなるように成形を行った。その結果を表1に示す。
第一の工程である図2(a)から(b)の順に成形を行った後に、図2(c)に示す第二の工程の成形を行った。第二の上工具3と第三の上工具4とを図5にL1で示した部分の肉厚が所望する2.8mmとなるまで、単調にこれらの工具を降下した。
この場合、D1の条件によっては(D1=50mmの場合)、第二の工程を繰り返さなくても成形が完了した(発明例9)。また、D1が小さな条件(D1=30mm、D1=40mm)の場合は、所定の位置(つまり、最終製品形状に対応した位置)に到達する前に成形荷重が金型の荷重限界を超過して工具の降下が停止した。工具が停止した後に、金型を開放して成形品を取り出して観察したところ図6に示すようなカップ状素材1の素材底部に湾曲(凸状の隆起)を残した形状となっており、また凸状に隆起した部分の頂点付近には、第二の上工具3の下面3aと接触して押下された結果生じた圧痕が確認され、実用ができない形状で成形が終了した。
次に、図2(a)から(b)の成形を行った後、図2(c)の成形を行う際に、予め金型の荷重限界以下の所定値、つまり、成形荷重の制限値を設定した。成形途中に荷重が制限値に到達した時点で、成形品の形状と金型位置との関係が、図3の(d)から(e)の状態となり、図3(e)の成形を継続すると成形荷重が予め設定した成形荷重の制限値に達したため、第三の上工具4を停止し、図3(f)に示すように、第二の上工具3のみを降下させて底部の凸状に隆起した部分の湾曲を矯正する第四の工程を成形荷重が予め設定した制限値となるまで成形を行った。
継続して、第二の上工具3および第三の上工具4を上昇させる第五の工程を実施した後に、第二の工程を実施し、その後に図2(c)に示す第二の工程を、成形荷重が予め設定した制限値となるまで再度行い、その後、成形荷重が荷重限界となる度に第四の工程、第五の工程及び第二の工程を繰り返し、第二の工程において降下させる第二の上工具3と第三の上工具4とが、最終製品形状に対応した位置となった時点で成形を完了させた結果、所定の肉厚となるまで成形を行うことが可能となった。比較例10、11と同じD1(mm)であっても、最終製品形状が得られた。
第二の工程を繰り返し実施する必要があるかは、上述した実施例を含む実験データ、或いはシミュレーションから予測することができる。したがって、プレス成形前に第二の工程の繰り返し実施が不要(つまり、図2の実施例の場合)であることが予めわかっている場合には、第二の上工具3および第三の上工具4に作用する成形荷重と荷重限界以下の所定値とを比較する処理を省略してもよい。
Figure 0005949463
1 素材
2 第一の上工具
3 第二の上工具
4 第三の上工具
5 第一の下工具
6 第二の下工具

Claims (6)

  1. 素材底部及び素材縦壁部を有するカップ状素材に対して金型を用いてプレス成形を行うプレス成形方法であって、
    前記金型は、前記素材底部における底中央部に対向配置される略円柱状の第一の上工具と、前記第一の上工具の外周に沿って配置され、前記素材底部における前記底中央部を囲む底外縁部に対向配置される第二の上工具と、前記第二の上工具の外周に沿って配置され、前記素材底部に連設しない側の前記素材縦壁部の端部に対向配置される第三の上工具と、前記第三の上工具の外周面に沿った内周面を有するカップ状の下工具を含み、
    前記カップ状素材の前記底中央部を前記第一の上工具及び前記下工具で挟む第一の工程と、
    前記第二の上工具の外周面と前記下工具の内周面とで前記素材縦壁部を拘束しながら前記第二の上工具を前記素材底部に接近する方向に相対移動させるとともに、前記第三の上工具を前記下工具の底面に接近する方向に相対移動させて前記素材縦壁部を挟圧することにより、前記素材縦壁部の材料を前記素材底部における前記底外縁部に材料流動させる第二の工程と、を有するプレス成形方法。
  2. 前記第二の工程中に、前記第二の上工具及び前記第三の上工具の双方の成形荷重が荷重限界以下の所定値に達しない場合には、素材の最終製品形状に対応した位置で前記第二の上工具及び前記第三の上工具の相対移動を停止させる第三の工程を実施し、
    前記第二の工程中に、前記第二の上工具及び前記第三の上工具のうち少なくとも一方の工具の成形荷重が荷重限界以下の所定値に達する場合には、前記第三の上工具の相対移動を停止するとともに、湾曲した前記底外縁部が前記第二の上工具及び前記下工具に挟圧する位置まで前記第二の上工具の相対移動を継続する第四の工程を実施し、
    前記第四の工程の後に、前記第二の上工具を前記素材底部における前記底外縁部から離隔させる第五の工程を実施し、
    前記第五の工程の後に前記第二の工程を再び実施することを特徴とする請求項1に記載のプレス成形方法。
  3. 前記第四の工程において降下させる前記第三の上工具の停止判断に、前記第二の上工具及び前記第三の上工具に加わる成形荷重と前記金型の荷重限界との比較を用いることを特徴とする請求項2に記載のプレス成形方法。
  4. 第四の工程において降下させる第三の上工具の停止判断に、前記第二の上工具及び前記第三の上工具の変位量を用いることを特徴とする請求項2に記載のカップ状部材のプレス成形方法。
  5. 第四の工程における第二の上工具の停止判断に、成形荷重と前記金型の荷重限界との比較を用いることを特徴とする請求項2乃至4のうちいずれか一つに記載のプレス成形方法。
  6. 前記下工具は、中心に円孔部が形成されたカップ状の第1の下工具と、前記第1の下工具の前記円孔部の内面に沿って配置される円柱中の第2の下工具とを有し、
    前記第1の上工具と前記第2の下工具は対向配置されていることを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれか一つに記載のプレス成形方法。
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