JP5949102B2 - 歯磨剤組成物 - Google Patents
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Description
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、日光曝露時及び高温時の変色が抑えられ、製剤外観が安定な、タール系色素を含有する歯磨剤組成物を提供することを目的とする。
なお、特許文献1には、ルチン、酵素処理ルチンがタール系色素安定剤として作用し、組成物の褪色が防止されることが示されているが、本発明では、(A)、(B)、(C)及び(D)成分を配合することで、ルチン及び/又は酵素処理ルチンを配合しなくてもタール系色素が安定化し、日光曝露時及び高温時の変色が抑えられ、上記のような格別の作用効果を奏する。
(A)平均粒径100〜710μm、細孔容積0.5〜2ml/g、200kgf/cm 2 荷重を10分間かけた後の細孔残存率30〜95%の硬度を有し、かつBET比表面積が300〜500m 2 /gであるシリカゲル 0.1〜10質量%、
(B)ポリアクリル酸又はその塩 0.01〜5質量%、
(C)タール系色素 0.000001〜0.1質量%、
及び
(D)カチオン性殺菌剤 0.00001〜0.1質量%
を配合してなることを特徴とする歯磨剤組成物
を提供する。
平均粒径は、マイクロトラック粒度分布測定装置による測定値(μm)であり、検体の濁度(dV値)が0.5になるように調整して測定した値である。本発明においては、日機装社製、Model7995−10,TYPE SRAを用いた。
細孔容積は、粉体粒子の表面に吸着占有面積のわかった窒素ガス分子を吸着させ、その量から試料の比表面積を求めて、算出する。比表面積の測定には、((株)島津製作所製、ASAP2400)を使用した。
硬度は、IR(赤外分光光度計)測定用の錠剤成型器を用いてシリカに0〜600kgf/cm2の荷重をかけるが、真空状態において、所定の荷重をかけて10分間放置後細孔数を測定し、0荷重のときの細孔数を100%としたときの残存率を算出した。本発明では細孔測定装置((株)島津製作所製、ASAP2400)を使用して測定した。また、(株)島津製作所製の真空ポンプSA18型、ハンドプレスSSP−10型を使用した。
このような物性を有するシリカゲルとしては、具体的に東ソー・シリカ(株)製のニップジェル等が挙げられる。
このようなポリアクリル酸又はその塩としては、具体的に東亞合成(株)製の商品名レオジック260H等が挙げられる。
アニオン性界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸塩、N−ラウロイルサルコシンナトリウム等のN−アシルサルコシン酸塩、N−アシルグルタミン酸塩などが挙げられる。
ノニオン性界面活性剤としては、ショ糖脂肪酸エステル、マルトース脂肪酸エステル、ラクトース脂肪酸エステル等の糖脂肪酸エステル、マルチトール脂肪酸エステル等の糖アルコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、モノラウリン酸デカグリセリル等のポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等のポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル等のポリオキシエチレン高級アルコールエーテル、脂肪酸アルカノールアミド等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、アルキルアンモニウム、アルキルベンジルアンモニウム塩等が挙げられる。両性界面活性剤としては、アルキルベタイン等のベタイン系、イミダゾリン系、レシチンなどが挙げられる。
界面活性剤の配合量は通常0.1〜10%である。
着色剤としては、本発明の効果を妨げない範囲で、タール系色素以外の着色剤、例えば二酸化チタン等を配合できる。
防腐剤としてはパラオキシ安息香酸エステル等が挙げられる。
表に示す組成の練歯磨剤組成物を下記方法で調製し、下記の評価を行った。結果を表に示す。
歯磨剤組成物の調製は、精製水にフッ化ナトリウム、ソルビトール等の水溶性物質を溶解させた後、別途、プロピレングリコールに(B)ポリアクリル酸ナトリウム、(D)カチオン性殺菌剤、粘結剤を分散させた液を加え、撹拌した。その後、(C)タール系色素、香料、研磨剤を順に加え、最後にラウリル硫酸ナトリウム及び(A)シリカゲルを加え、更に減圧下(圧力4kPa)で撹拌し、歯磨剤組成物を得た。製造には、1.5Lニーダー(石山工作所社製)を用いた。なお、比較例は上記に準じて調製した。
(A)シリカゲル顆粒(東ソー・シリカ(株)製のニップジェルで、平均粒径、細孔容積、200kgf/cm2荷重での細孔残存率、BET比表面積は下記のとおり。なお、これら物性は上記と同様の方法で測定した。)
シリカゲルA;平均粒径105μm、細孔容積1.5ml/g、細孔残存率56%、 BET比表面積350〜420m2/g
シリカゲルB;平均粒径300μm、細孔容積1.5ml/g、細孔残存率56%、 BET比表面積350〜420m2/g
シリカゲルC;平均粒径700μm、細孔容積1.5ml/g、細孔残存率56%、 BET比表面積350〜420m2/g
シリカゲルD;平均粒径300μm、細孔容積0.5ml/g、細孔残存率56%、 BET比表面積350〜420m2/g
シリカゲルE;平均粒径300μm、細孔容積 2ml/g、細孔残存率56%、 BET比表面積350〜420m2/g
シリカゲルF;平均粒径300μm、細孔容積1.5ml/g、細孔残存率30%、 BET比表面積350〜420m2/g
シリカゲルG;平均粒径300μm、細孔容積1.5ml/g、細孔残存率56%、 BET比表面積300〜340m2/g
シリカゲルH;平均粒径300μm、細孔容積1.5ml/g、細孔残存率56%、 BET比表面積430〜500m2/g
(B)ポリアクリル酸ナトリウム(東亞合成(株)製、レオジック260H)
(C)緑色3号(癸巳化成(株)製)
黄色4号(三栄源エフ・エフ・アイ(株)製)
赤色106号(癸巳化成(株)製)
(D)塩化ベンザルコニウム(日本油脂(株)製、ニッサンカチオンM2−100)
塩化セチルピリジウム(和光純薬工業(株)製)
塩化ベンゼトニウム(純正化学(株)製、HYAMINE1622)
研磨性シリカ(多木化学(株)製、沈降性シリカ)
その他の成分については医薬部外品原料規格2006に適合したものを用いた。
1.日光曝露時の変色防止効果
日光曝露試験による変色を下記方法で評価した。
サンプル(試験歯磨剤組成物)を上記ラミネートチューブに充填し、日光曝露下又は日光非曝露下で−5℃の条件で、日光曝露品の紫外線の照射量が15mJ/m2となるまで保存後、外観安定性(変色の進行度)を下記基準に則り目視判定した。変色の進行度は、日光非曝露下で−5℃保存品を対照として日光曝露品を下記基準で判定し、日光曝露時の変色防止効果を評価した。
変色の進行度の判定基準;
◎:対照品と比較して、変色が全く進んでいない。
○:対照品と比較して、僅かに変色が進んでいるが問題ないレベルである。
△:対照品と比較して、変色が進んでいる。
×:対照品と比較しなくても著しく変色している。
サンプル(試験歯磨剤組成物)を上記ラミネートチューブ3本に充填し、各組成物をわら半紙上に直ちに15cm押出した場合の練歯磨の表面状態を下記基準で判定した。
表面状態の判定基準;
4点:表面上に色素が均一に分散されている。
3点:色素が均一に混合されているが、色が付着している粒が散見される。
2点:色が付着している粒が認められ、なおかつ、色素が不均一に分散されている。
1点:色が付着している粒が認められ、なおかつ、練りの色が白色状である。
3本の判定点の平均値を求め、下記の4段階で色素の分散性を評価した。◎、○となるものが、色素が均一に分散された歯磨剤組成物であると判断した。
色素の分散性の評価基準;
◎:3.5点以上4.0点以下
○:3.0点以上3.5点未満
△:2.0点以上3.0点未満
×:2.0点未満
サンプル(試験歯磨剤組成物)を上記ラミネートチューブに充填し、60℃の条件で1ヶ月間又は−5℃の条件で1ヶ月間保存後、外観安定性(変色の進行度)を下記基準に則り目視判定した。高温による変色の進行度は、−5℃で1ヶ月保存品を対照として、60℃で1ヶ月保存品を下記判定基準で評価し、高温時の変色防止効果を評価した。
変色の進行度判定基準;
◎:対照品と比較して、変色が全く進んでいない。
○:対照品と比較して、僅かに変色が進んでいるが問題ないレベルである。
△:対照品と比較して、変色が進んでいる。
×:対照品と比較しなくても著しく変色している。
Claims (3)
- (A)平均粒径100〜710μm、細孔容積0.5〜2ml/g、200kgf/cm 2 荷重を10分間かけた後の細孔残存率30〜95%の硬度を有し、かつBET比表面積が300〜500m 2 /gであるシリカゲル 0.1〜10質量%、
(B)ポリアクリル酸又はその塩 0.01〜5質量%、
(C)タール系色素 0.000001〜0.1質量%、
及び
(D)カチオン性殺菌剤 0.00001〜0.1質量%
を配合してなることを特徴とする歯磨剤組成物。 - (D)成分のカチオン性殺菌剤が、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム及び塩化セチルピリジウムから選ばれる1種又は2種以上の第4級アンモニウム系である請求項1記載の歯磨剤組成物。
- (B)成分のポリアクリル酸又はその塩が、直鎖型、架橋型又は両方が混在したものであり、BH型粘度計で測定した0.5質量%水溶液の25℃における粘度が5,000〜15,000mPa・sである請求項1又は2記載の歯磨剤組成物。
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