JP5945653B1 - 固体撮像装置およびこの固体撮像装置を備えた電子内視鏡 - Google Patents

Abstract

固体撮像装置（１）は、被写体像を検出する撮像素子（４）と、撮像素子（４）に電気的に接続した硬質基板（５）と、少なくとも１つ以上の同軸線（４２）を内蔵する信号ケーブル（１１５）と、を有し、硬質基板（５）は、同軸線（４２）の芯線（４２ａ）が接続される芯線接続部（５ａ）を有する第１の面と、同軸線（４２）の外部導体（４２ｃ）が接続される外部導体接続部（５ｂ）を有し、第１の面と略平行な第２の面と、を備え、同軸線（４２）が硬質基板（５）の第１および第２の面に対して略平行に接続されている。

Description

本発明は、電子内視鏡の挿入部の先端部に配設される固体撮像装置に関する。

生体の体内や構造物の内部などの観察が困難な箇所を観察するために、生体や構造物の外部から内部に導入可能であって、光学像を撮像するための固体撮像装置である撮像ユニットなどを具備した電子内視鏡が、例えば医療分野または工業分野において利用されている。

電子内視鏡の撮像ユニットは、被写体像を結像する対物レンズと、対物レンズの結像面に配設された一般にＣＣＤ（電荷結合素子）、ＣＭＯＳ（相補型金属酸化膜半導体）センサなどの撮像素子を具備している。

このような電子内視鏡は、例えば、日本国特開２００５−３０４８７６号公報に開示されるような撮像ユニットが知られている。この従来の電子内視鏡の撮像ユニットは、複数の同軸信号線の外部導体がグランド用ジャンパ線に巻き付けられて回路基板へ接続された構成となっている。

ところで、近年の電子内視鏡では、被検体への挿入性向上のため、挿入部の細径化および短縮化が要求され、これに伴い撮像ユニットの小型化も要求されている。

しかしながら、従来の撮像ユニットでは、複数の同軸信号線のシールドが束ねられたシールド束がグランド用ジャンパ線を介して回路基板へ電気的に接続されるため、積層基板の長手方向の短縮化を阻害するばかりでなく、外部導体の結束部が外径方向に膨らんで細径化も阻害するという課題があった。

このように、撮像ユニットの小型化が阻害されると、撮像ユニットが内蔵される挿入部の先端部が長くなると共に外径が大きくなってしまい、挿入部の細径化を阻害するばかりでなく、硬質長が延びるため挿入性を低下させる要因となっていた。

そこで、本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、挿入部の細径化および硬質長の短縮化に寄与する小型な固体撮像装置およびこの固体撮像装置を備えた電子内視鏡を提供することを目的とする。

本発明の一態様の固体撮像装置は、撮像素子と、前記撮像素子に電気的に接続されたフレキシブルプリント基板と、前記撮像素子の背面に接着されると共に、前記フレキシブルプリント基板に電気的に接続された硬質基板と、複数の同軸線を内蔵する信号ケーブルと、を有する固体撮像装置において、前記硬質基板は、前記同軸線の芯線が接続される芯線接続部を有する第１の面と、前記同軸線の外部導体が接続される外部導体接続部を有し、前記第１の面と略平行な第２の面と、を備え、前記第２の面は、前記第１の面に対して段差を有し、前記段差の高さ寸法は、前記同軸線の前記芯線の外径部と前記外部導体の外径部の寸法差と略同一であり、前記第１の面と前記第２の面は、前記硬質基板の少なくとも表面と裏面とに形成され、前記複数の同軸線が前記硬質基板の前記第１および第２の面に対して略平行に接続されている。

本発明の一態様の電子内視鏡は、撮像素子と、前記撮像素子に電気的に接続されたフレキシブルプリント基板と、前記撮像素子の背面に接着されると共に、前記フレキシブルプリント基板に電気的に接続された硬質基板と、複数の同軸線を内蔵する信号ケーブルと、を有する固体撮像装置において、前記硬質基板は、前記同軸線の芯線が接続される芯線接続部を有する第１の面と、前記同軸線の外部導体が接続される外部導体接続部を有し、前記第１の面と略平行な第２の面と、を備え、前記第２の面は、前記第１の面に対して段差を有し、前記段差の高さ寸法は、前記同軸線の前記芯線の外径部と前記外部導体の外径部の寸法差と略同一であり、前記第１の面と前記第２の面は、前記硬質基板の少なくとも表面と裏面とに形成され、前記複数の同軸線が前記硬質基板の前記第１および第２の面に対して略平行に接続されている固体撮像装置と、前記固体撮像装置が先端部内に内蔵された挿入部と、を具備し、前記信号ケーブルが前記挿入部の長手方向に略平行に配置されている。

以上に記載の本発明によれば、挿入部の先端の細径化および硬質長の短縮化に寄与する小型な固体撮像装置およびこの固体撮像装置を備えた電子内視鏡を提供できる。

本発明の一態様の内視鏡の構成を示す図 同、挿入部の先端部の構成を示す正面図 同、図２のIII−III線に沿った先端部の構成を示す断面図 同、図３のＩＶ−ＩＶ線に沿った先端部の構成を示す断面図 同、撮像ユニットの構成を示す部分断面図 同、複合ケーブの構成を示す断面図 同、図５のＶＩＩ−ＶＩＩ線に沿った撮像ユニットの構成を示す断面図 同、図５のＶＩＩＩ−ＶＩＩＩ線に沿った撮像ユニットの構成を示す断面図 同、信号線が接続された回路基板の構成を示す部分断面図 同、第１の変形例の撮像ユニットの回路基板の外部導体接続部の構成を示す断面図 同、第２の変形例の電源線および複数の信号線が接続された回路基板の構成を示す側面図 同、図１１のＸＩＩ−ＸＩＩ線に沿った撮像ユニットの構成を示す断面図 同、第３の変形例の電源線および複数の信号線が接続された回路基板の構成を示す側面図 同、図１３のＸＩＶ−ＸＩＶ線に沿った撮像ユニットの構成を示す断面図 同、芯線接続部に外部導体接続部が接合される前の状態を示す側面図 同、第４の変形例の複数の信号線が接続された回路基板の構成を示す側面図 同、図１６のＸＶＩＩ−ＸＶＩＩ線に沿った撮像ユニットの構成を示す断面図 同、図１６のＸＶＩＩＩ−ＸＶＩＩＩ線に沿った撮像ユニットの構成を示す断面図 同、金属製の外部導体接続部の構成を示す斜視図 同、第５の変形例の複数の信号線が接続された回路基板の構成を示す上面図、 同、複数の信号線が接続された回路基板の構成を示す側面図 同、図２１のＸＸＩＩ−ＸＸＩＩ線に沿った撮像ユニットの構成を示す断面

以下に、本発明の好ましい形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図においては、各構成要素を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、構成要素毎に縮尺を異ならせてあるものであり、本発明は、これらの図に記載された構成要素の数量、構成要素の形状、構成要素の大きさの比率、および各構成要素の相対的な位置関係のみに限定されるものではない。また、以下の説明においては、図の紙面に向かって見た上下方向を構成要素の上部および下部、構成要素の内側方向を外形中心方向などとして説明している場合がある。

先ず、本発明の一態様の固体撮像装置としての撮像ユニットおよび電子内視鏡について、図面に基づいて、以下に説明する。

なお、図１は、内視鏡の構成を示す図、図２は挿入部の先端部の構成を示す正面図、図３は図２のIII−III線に沿った先端部の構成を示す断面図、図４は図３のＩＶ−ＩＶ線に沿った先端部の構成を示す断面図、図５は撮像ユニットの構成を示す部分断面図、図６は複合ケーブの構成を示す断面図、図７は図５のＶＩＩ−ＶＩＩ線に沿った撮像ユニットの構成を示す断面図、図８は図５のＶＩＩＩ−ＶＩＩＩ線に沿った撮像ユニットの構成を示す断面図、図９は信号線が接続された回路基板の構成を示す部分断面図である。

先ず、図１を参照して、本発明に係る固体撮像装置としての撮像ユニット１を具備する電子内視鏡（以下、単に内視鏡と記載する）１０１の構成の一例を説明する。

本実施形態の内視鏡１０１は、人体などの被検体内に導入可能であって被検体内の所定の観察部位を光学的に撮像する構成を有している。

なお、内視鏡１０１が導入される被検体は、人体に限らず、他の生体であっても良いし、機械、建造物などの人工物であっても良い。

内視鏡１０１は、被検体の内部に導入される挿入部１０２と、この挿入部１０２の基端に位置する操作部１０３と、この操作部１０３から延出するユニバーサルコード１０４とで主に構成されている。

挿入部１０２は、先端に配設される先端部１１０、この先端部１１０の基端側に配設される湾曲自在な湾曲部１０９およびこの湾曲部１０９の基端側に配設され操作部１０３の先端側に接続される可撓性を有する可撓管部１０８が連設されて構成されている。

なお、内視鏡１０１は、挿入部１０２に可撓性を有する部位を具備しない、所謂硬性鏡と称される形態のものであってもよい。

詳しくは後述するが、先端部１１０には、撮像ユニット１が設けられている。また、操作部１０３には、湾曲部１０９の湾曲を操作するためのアングル操作ノブ１０６が設けられている。

ユニバーサルコード１０４の基端部には、外部装置１２０に接続される内視鏡コネクタ１０５が設けられている。内視鏡コネクタ１０５が接続される外部装置１２０は、モニタなどの画像表示部１２１にケーブルを介して接続されている。

また、内視鏡１０１は、ユニバーサルコード１０４、操作部１０３および挿入部１０２内に挿通された複合ケーブル１１５および外部装置１２０に設けられた光源部からの照明光を伝送するライトガイドである光ファイバ束（不図示）を有している。

複合ケーブル１１５は、内視鏡コネクタ１０５と撮像ユニット１とを電気的に接続するように構成されている。内視鏡コネクタ１０５が外部装置１２０に接続されることによって、撮像ユニット１は、複合ケーブル１１５を介して外部装置１２０に電気的に接続される。

この複合ケーブル１１５を介して、外部装置１２０から撮像ユニット１への電力の供給および外部装置１２０と撮像ユニット１との間の通信が行われる。

外部装置１２０には、画像処理部が設けられている。この画像処理部は、撮像ユニット１から出力された撮像素子出力信号に基づいて映像信号を生成し、画像表示部１２１に出力する。即ち、本実施形態では、撮像ユニット１により撮像された光学像（内視鏡像）が、映像として画像表示部１２１に表示される。

なお、内視鏡１０１は、外部装置１２０または画像表示部１２１に接続する構成に限定されず、例えば、画像処理部またはモニタの一部または全部を有する構成であっても良い。

また、ライトガイドは、外部装置１２０の光源部から発せられた光を、先端部１１０の照明光出射部としての照明窓まで伝送するように構成されている。さらに、光源部は、内視鏡１０１の操作部１０３または先端部１１０に配設される構成であってもよい。

次に、先端部１１０に設けられる撮像ユニット１の構成を説明する。なお、以下の説明においては、撮像ユニット１から被写体へ向かう方向（各図において左方）を先端、前方または物体側と称し、その反対の方向を基端、後方または像側と称する場合がある。

図２に示すように、挿入部１０２の先端部１１０は、その先端面１１１に観察窓２１と、ここでは２つの照明窓２２と、処置具チャンネル開口部２３と、が配設されている。

そして、先端部１１０には、図３に示すように、撮像ユニット１および管状部材２４が挿通して保持固定される金属ブロック体である先端硬質部３０が配設されている。

管状部材２４は、処置具チャンネル２５の先端が接続され、この処置具チャンネル２５の先端位置を位置決めする外向フランジ２４ａが形成されている。

処置具チャンネル２５は、挿入部１０２から操作部１０３の内部に配設され、基端が操作部１０３に設けられた処置具挿通口に接続されている。

先端硬質部３０は、撮像ユニット１、管状部材２４および処置具チャンネル２５の先端部分を覆う外装管状部材２６の先端が外嵌接続されている。そして、外装管状部材２６の基端は、湾曲部１０９に設けられる最先端の湾曲駒（不図示）に嵌合接続されている。

また、外装管状部材２６は、糸巻接着部２７によって、湾曲部１０９を被覆する湾曲ゴム２８の先端が固定されている。

なお、先端部１１０内には、図４に示すように、撮像ユニット１の他、管状部材２４に接続された処置具チャンネル２５および複数、ここでは２つの上述したライトガイド２９が配置されている。

複数のライトガイド２９は、それぞれ外皮２９ａに被覆されており、先端端面が図２に示した照明窓２２の背面に対向するように先端部分が先端硬質部３０に挿通固定されている。

また、内視鏡１０１におけるその他の構成要素は、従来と同様であるため、それら構成要素の詳細な説明を省略する。

ここで、本実施の形態の固体撮像装置としての撮像ユニット１について、以下に詳しく説明する。
撮像ユニット１は、図５に示すように、前方となる物体側から順に、レンズホルダ２、撮像素子ホルダ３、撮像素子４および回路基板５を有して主に構成されている。

レンズホルダ２内には、ここでは対物光学系としての複数の対物レンズ群３１が配設されている。最先端の対物レンズは、図２に示した観察窓２１を構成している、撮像ユニット１のレンズホルダ２は、撮像素子ホルダ３と嵌合されている。撮像素子ホルダ３は、基端側の内部に接合レンズ３３が設けられると共に、固体撮像素子４の図示しない受光部を保護するカバーガラス３４と光軸調整をした上で接合されている。

撮像素子４は、非常に小型な矩形状の電子部品である。この撮像素子４は、入射される撮影光に応じた電気信号を所定のタイミングで出力する複数の素子が面状の受光部に配列されたものであり、例えば一般にＣＣＤ（電荷結合素子）、ＣＭＯＳ（相補型金属酸化膜半導体）センサなどと称される形式、あるいはその他の各種の形式が適用されている。この撮像素子４は、基端側となる背面が回路基板５と接合されている。

ここでの回路基板５は、基材がガラスエポキシ樹脂またはセラミックの積層基板から構成された硬質基板として、例えば多層基板から構成されている。この回路基板５は、撮像素子４の背面に熱硬化接着剤などを介して面接合され、複数の電子部品３５，３６が実装され、内部に図示しない電子部品が埋設された板状ブロックの芯線接続部５ａと、この芯線接続部５ａの基端中央部分から段差を有して後方に突出するように延設された突出部となる外部導体接続部５ｂと、を有している。

この硬質基板としての回路基板５は、芯線接続部５ａの下面にフレキシブルプリント基板（以下、ＦＰＣと記載する）３７が電気的に接続されており、このＦＰＣ３７の先端側から延設されたインナーリードが撮像素子４の下方前面に形成されたバンプと電気的に接続されている。これにより、撮像素子４に駆動電源が供給され、回路基板５との信号の授受が行われる。

回路基板５の芯線接続部５ａの後方の表裏面には、電源線４１の芯線４１ａおよび複数の信号線４２の芯線４２ａが半田によって接続される複数の導体ランド４３が配設されている。

また、回路基板５の外部導体接続部５ｂの表裏面には、少なくとも１つの導体ランド４３と回路基板５の長手方向に沿った延長方向に、複数の信号線４２における外皮４２ｄが剥かれた状態の外部導体４２ｃの外径部が接続される１つ乃至複数の外部導体ランド４４が配設されている。

即ち、回路基板５は、複合ケーブル１１５から延設された撮像信号、駆動信号などを授受する電源線４１のおよび信号線４２の芯線４１ａ，４２ａが導体ランド４３に半田によって電気的に接続されており、信号線４２の外部導体４２ｃの外径部が外部導体ランド４４に半田によって電気的に接続されている。

なお、ここでの複数の信号線４２は、同軸ケーブルが用いられている。これら複数の信号線４２は、挿入部１０２内において、電源線４１と共に複合ケーブル１１５内に配設されている。

複合ケーブル１１５は、図６に示すように、銅線などの総合シールド１１５ａに外皮１１５ｂが被覆された構成となっている。また、電源線４１は、芯線４１ａが絶縁樹脂から形成された外皮４１ｂによって被覆された構成となっている。

同軸線である複数の信号線４２は、芯線４２ａがインピーダンスをコントロールする樹脂製の誘電体４２ｂ内に挿通しており、この誘電体４２ｂの外周を覆う、例えば細い導体が編組されて、ＧＮＤとして利用される上述の外部導体４２ｃが絶縁樹脂から形成された外皮４２ｄに被覆された構成となっている。

これら電源線４１および複数の信号線４２は、撮像ユニット１と電気的に接続される際に、複合ケーブル１１５の先端から延出し、それぞれの外皮４１ｂ，４２ｄが剥ぎ取られる。

電源線４１は、図７に示すように、芯線４１ａが撮像ユニット１の回路基板５における芯線接続部５ａの表面、ここでは紙面に向かって見た上面側の導体ランド４３の少なくとも１つに半田によって電気的に接続される。このとき、電源線４１は、図８に示すように、外皮４１ｂが外部導体接続部５ｂと重畳するように芯線４１ａが剥き出されて導体ランド４３に接続される。

また、複数の信号線４２も電源線４１と同様に、ぞれぞれの芯線４２ａが撮像ユニット１の回路基板５における芯線接続部５ａの表裏面、ここでは紙面に向かって見た上下面の所定の導体ランド４３に半田によって電気的に接続される（図７参照）。

このとき、複数の信号線４２は、図５に示したように、誘電体４２ｂの先端位置が芯線接続部５ａに重ならないように芯線接続部５ａの基端に近接した位置となるように剥ぎ取られて芯線４２ａが剥き出された状態となっている。これにより信号線４２は積層基板５ａに対して平行に接続できるため、信号線４２が紙面の上下方向に曲がって撮像ユニットの外形が大きくなることを防ぐことができる。

そして、外部導体４２ｃは、芯線４２ａと短絡しないように誘電体４２ｂの先端よりも若干後方側に先端が位置するように切り取られて、誘電体４２ｂを覆った状態で外部導体接続部５ｂの表裏面に設けられた所定の外部導体ランド４４に外径部としての外周部が半田によって電気的に接続される（図８参照）。

なお、各信号線用に設けられた複数の外部導体ランド４４は、同じＧＮＤ用のため一括にまとめ、本実施例では外部導体接続部５ｂの上下面に各々広いケーブルランドを配置しても良い。

回路基板５は、図９に示すように、芯線接続部５ａおよび外部導体接続部５ｂを積層する基材によって一体形成し、芯線接続部５ａとなる部分の表裏面に単数または複数、ここでは２枚のシート５ｃをさらに積層して外部導体接続部５ｂの段差が形成されている。

具体的には、先ず、信号線４２の芯線４２ａの外径部と外部導体の外径部の寸法差δｔ、即ち、信号線４２の誘電体の厚さと外部導体の厚さの和がシート５ｃの略整数倍の厚さとなっている。なお、回路基板５は、ここでは、上記寸法差δｔがシート５ｃの厚さの約２倍となっており、２枚のシート５ｃを積層して、芯線接続部５ａに対して内径方向に所定の高さ寸法ｔ１を有した外部導体接続部５ｂの段差が形成される。

したがって、回路基板５に形成される外部導体接続部５ｂの段差の高さ寸法ｔ１は、芯線４２ａの外径部と外部導体の外径部の寸法差δｔと略同じ（ｔ１＝δｔ）となっている。

なお、芯線接続部５ａの導体ランド４３の厚さ寸法ｔ２と外部導体接続部５ｂの外部導体ランド４４の厚さ寸法ｔ３も、同じ金属箔となっているため同じ（ｔ２＝ｔ３）となっている。

このように、信号線４２が接続される回路基板５は、信号線４２の芯線４２ａの外径部と外部導体の外径部の寸法差δｔに応じて、シート５ｃを単数または複数組み合わせて芯線接続部５ａに対して中心方向に所定の高さ寸法ｔ１を有した外部導体接続部５ｂの段差を形成される。

以上に説明したように撮像ユニット１は、回路基板５に電源線４１および複数の信号線４２の芯線４１ａ，４２ａが接続される芯線接続部５ａと、この芯線接続部５ａに対して外形中心方向に段差を有して、複数の信号線４２の外部導体４２ｃが接続される外部導体接続部５ｂと、を備えた構成となっている。

そして、撮像ユニット１は、回路基板５において、１つの信号線４２が接続される芯線接続部５ａの導体ランド４３と外部導体接続部５ｂの外部導体ランド４４が回路基板５の長手方向に沿った方向に配置されている。

これにより、撮像ユニット１は、複数の信号線４２を長手方向に沿って直線的に回路基板５に接続することができる。即ち、複数の信号線４２は、芯線４２ａを芯線接続部５ａの導体ランド４３に接続された状態から略直線状態で外部導体４２ｃを外部導体接続部５ｂの外部導体ランド４４と接続することができる。

以上のように構成された撮像ユニット１は、従来のようにグランド用ジャンパ線などに複数の信号線４２の外部導体４２ｃを絡げることをしなくてよく、ＧＮＤ用の外部導体ランド４４に外皮４２ｄを剥いただけの状態で電気的に接続でき、回路基板５を短縮化することができると共に、外部導体４２ｃの結束部がなく外径方向に膨らむことがないため細径化することができる。

即ち、硬質基板である回路基板５から基端側に延出した外部導体接続部５ｂは、各信号線４２を積層基板５ａの所定の位置に引き回すためのスペースを利用しており、デットスペースの有効利用によって、回路基板５の硬質長が延びることなく短縮化することができる。

以上により、本実施の形態の撮像ユニット１は、内視鏡１０１の挿入部１０２の先端部１１０に内蔵される構成において、小型化することができるため、先端部１１０も小型となり、挿入部１０２の細径化にも寄与する構成とすることができる。

さらに、撮像ユニット１は、回路基板５に段差を設けることで、電源線４１および複数の信号線４２の芯線４１ａ，４２ａを導体ランド４３に半田付けするときの半田材が表面張力によって、外部導体接続部５ｂ側に流れ難く、複数の信号線４２の外部導体４２ｃとの短絡も防止することができ、従来のように挿入部長手方向にスペースをとる必要がないので硬質長を短縮するという利点もある。

（変形例）
撮像ユニット１は、以下に説明する種々の変形例の構成としてもよい。なお、以下に説明する各種変形例において、それぞれの構成を組み合わせることもできることは勿論である。

（第１の変形例）
図１０は、第１の変形例の撮像ユニットの回路基板の外部導体接続部の構成を示す断面図である。

図１０に示すように、撮像ユニット１は、回路基板５の外部導体接続部５ｂに複数の信号線４２の外部導体４２ｃが接続される外部導体ランド４４を設ける部分に外部導体４２ｃの形状に合わせた断面円弧状の凹部５ｄを形成してもよい。

このように撮像ユニット１は、回路基板５の外部導体接続部５ｂに凹部５ｄを形成して、凹部５ｄ表面に外部導体ランド４４を設けることで、信号線４２を接続する位置決めが容易となり、外部導体４２ｃの外部導体ランド４４への半田付けが容易となり組立性が良くなる。

なお、ここでの回路基板５は、外部導体接続部５ｂに電源線４１が係合する断面円弧状の凹部５ｅも形成されている。そのため、電源線４１の回路基板５への位置決めも容易となる。

さらに、凹部５ｄの深さ寸法を外部導体ランド４４、信号線４２の誘電体４２ｂおよび外部導体４２ｃのそれぞれの厚さ寸法の合計（和）とすることで、芯線接続部５ａに対して外部導体接続部５ｂの段差を設けなくてもよくなる。

（第２の変形例）
図１１は、第２の変形例の電源線および複数の信号線が接続された回路基板の構成を示す側面図、図１２は図１１のＸＩＩ−ＸＩＩ線に沿った撮像ユニットの構成を示す断面図である。

図１１および図１２に示すように、撮像ユニット１は、複数の信号線４２が回路基板５の外部導体接続部５ｂの両側面に接続する構成としてもよい。

具体的には、撮像ユニット１は、回路基板５の芯線接続部５ａまたは外部導体接続部５ｂの両側面に、信号線４２の芯線４２ａまたは外部導体４２ｃが接続される導体ランド４３または外部導体ランド４４が形成されている。

そして、ここでの外部導体接続部５ｂは、芯線接続部５ａに対して側面方向にも段差を有した構成となっており、回路基板５の両側面に接続される信号線４２を長手方向に沿って直線的に接続することができるようになっている。

このような構成とした撮像ユニット１は、上述の効果に加え、回路基板５の設計の自由度を向上させることができる。

（第３の変形例）
図１３は、第３の変形例の電源線および複数の信号線が接続された回路基板の構成を示す側面図、図１４は図１３のＸＩＶ−ＸＩＶ線に沿った撮像ユニットの構成を示す断面図、図１５は芯線接続部に外部導体接続部が接合される前の状態を示す側面図である。

ここでの撮像ユニット１は、図１３から図１５に示すように、第２の変形例と同様に、複数の信号線４２が回路基板５の外部導体接続部５ｂの両側面に接続する構成となっており、回路基板５の芯線接続部５ａに対して外部導体接続部５ｂが装着自在な別体構成となっている。

具体的には、回路基板５は、芯線接続部５ａが基端面の中央部分から内部に向けて矩形状の凹部５ｆが形成されており、外部導体接続部５ｂが先端面の中央部分から芯線接続部５ａの凹部５ｆと相似の矩形状の凸部５ｇが形成されている。

このように、回路基板５は、外部導体接続部５ｂの凸部５ｇが芯線接続部５ａの凹部５ｆと係合されることで、外部導体接続部５ｂが芯線接続部５ａに装着される。なお、外部導体接続部５ｂと芯線接続部５ａは、接着剤などによって固着される。

また、芯線接続部５ａは、基端面の下部側の両側部分に２つの電気接点４５が設けられている。そして、外部導体接続部５ｂは、先端面の基端面の下部側の両側部分に芯線接続部５ａの２つの電気接点４５に接触して電気的に接続される２つの電気接点４６が設けられている。

そして、これら接触した電気接点４５，４６は、フィレット状の半田などによって電気的な接続が確保される。

なお、これら電気接点４５，４６は、ＧＮＤ用の導体と電気的に接続され、外部導体接続部５ｂにおいては外部導体ランド４４と内部配線を介して電気的に接続されている。

このような構成とすることで、撮像ユニット１は、上述の効果に加え、回路基板５において、外部導体接続部５ｂに予め複数の信号線４２が接続されたユニットを組立てた後に、芯線接続部５ａに外部導体接続部５ｂを装着固定することができ、組立性を向上させることができる。

さらに、回路基板５は、芯線接続部５ａと外部導体接続部５ｂを別体とすることで、一体の構成に比して、ブロック状の積層体からダイシングなどによって小さな外部導体接続部５ｂを形成する必要が無くなり、製作が容易となる。

（第４の変形例）
図１６は、第４の変形例の複数の信号線が接続された回路基板の構成を示す側面図、図１７は図１６のＸＶＩＩ−ＸＶＩＩ線に沿った撮像ユニットの構成を示す断面図、図１８は図１６のＸＶＩＩＩ−ＸＶＩＩＩ線に沿った撮像ユニットの構成を示す断面図、図１９は金属製の外部導体接続部の構成を示す斜視図である。

ここでの撮像ユニット１は、図１６から図１９に示すように、回路基板５の芯線接続部５ａに対して金属などの導電体から形成された略板状の外部導体接続部５１が装着自在な別体構成となっている。

具体的には、回路基板５は、芯線接続部５ａの両側面に、ここでは片側２つの電気接点４９が設けられており、図１７に示すように、電気接点４９に外部導体接続部５１の２つの腕部５１ａ（図１９参照）が半田によって電気的に接続されている。

これら芯線接続部５ａに設けられた電気接点４９は、内部配線によってＧＮＤ用の導体と電気的に接続されている。

また、複数の信号線４２は、図１８に示すように、外部導体４２ｃが外部導体接続部５１の板状部５１ｂの表裏面に直接、半田によって電気的に接続されている。

なお、外部導体接続部５１は、図１９に示すように、板状部５１ｂの先端側の両側部から前方に２つの腕部５１ａが延設された構成となっている。

このような構成とすることで、撮像ユニット１は、上述の効果に加え、第３の実施の形態と同様に、回路基板５において、外部導体接続部５１に予め複数の信号線４２が接続されたユニットを組立てた後に、芯線接続部５ａに外部導体接続部５ｂを装着固定することができ、組立性を向上させることができる。

なお、芯線接続部５ａの所望の位置に外部導体接続部５１を装着固定すると、上述の図９を用いて説明したように、芯線４２ａが接続される芯線接続部５ａの面と外部導体４２ｃが接続される外部導体接続部５ｂの面が決められた高さになっている。

さらに、撮像ユニット１は、回路基板５の外部導体接続部５１自体が導電体であるため、信号線４２の外部導体４２ｃを電気的に接続するための外部導体ランドを設ける必要がなく、容易に芯線接続部５ａとの電気的接続が行える。

（第５の変形例）
図２０は、第５の変形例の複数の信号線が接続された回路基板の構成を示す上面図、図２１は複数の信号線が接続された回路基板の構成を示す側面図、図２２は図２１のＸＸＩＩ−ＸＸＩＩ線に沿った撮像ユニットの構成を示す断面図である。

ここでの撮像ユニット１は、図２０から図２１に示すように、回路基板５の外部導体接続部５ｂの表裏面に複数の信号線４２の外部導体４２ｃが接続される外部導体ランド４４を設ける部分を切り欠き形成または溝形成された段差部５ｈ，５ｉを有している。

なお、外部導体接続部５ｂの裏面に形成された段差部５ｉは、外部導体接続部５ｂの断面が凹部状となるように形成されている。

このように撮像ユニット１は、回路基板５の外部導体接続部５ｂの表裏面に段差部５ｈ，５ｉを形成して、これら段差部５ｈ，５ｉの各表面に外部導体ランド４４を設けることで、第１の変形例と同様に、信号線４２を接続する位置決めが容易となり、外部導体４２ｃの外部導体ランド４４への半田付けが容易となり組立性が良くなる。

そして、ここでの撮像ユニット１は、第１の変形例のように半円状の凹部５ｄを形成する構成に比して、外部導体接続部５ｂの表裏面に段差部５ｈ，５ｉを容易に形成することができるため加工性が良い構成となっている。

さらに、ここでも段差部５ｈ，５ｉの深さ寸法を外部導体ランド４４、信号線４２の誘電体４２ｂおよび外部導体４２ｃのそれぞれの厚さ寸法の合計（和）とすることで、芯線接続部５ａに対して外部導体接続部５ｂに段差を更に設けなくてもよくなる。

なお、上述した実施の形態および変形例の撮像ユニット１は、所謂縦置きタイプの撮像素子４を例示したが、例えば、プリズムなどの反射部材を用いて屈折させた撮影光を検出する、所謂横置きタイプの構成にも適用可能である。

また、上述の内視鏡１０１は、所謂軟性鏡を例示したが、勿論、外科手術などに用いられる硬性鏡、さらには医療用に限られることなく、工業用内視鏡などのあらゆる撮像ユニット１を備えた電子内視鏡に適用可能な技術である。

そして、以上の各実施の形態に記載した発明は、それら実施の形態および変形例に限ることなく、その他、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々の変形を実施し得ることが可能である。さらに、上記各実施の形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組合せにより種々の発明が抽出され得るものである。

例えば、各実施の形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、述べられている課題が解決でき、述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得るものである。

本出願は、２０１４年１０月２０日に日本国に出願された特願２０１４−２１３６０５号を優先権主張の基礎として出願するものであり、上記の内容は、本願明細書、請求の範囲、および図面に引用されたものである。

Claims (4)

1. 撮像素子と、
   前記撮像素子に電気的に接続されたフレキシブルプリント基板と、
   前記撮像素子の背面に接着されると共に、前記フレキシブルプリント基板に電気的に接続された硬質基板と、
   複数の同軸線を内蔵する信号ケーブルと、
   を有する固体撮像装置において、
   前記硬質基板は、前記同軸線の芯線が接続される芯線接続部を有する第１の面と、
   前記同軸線の外部導体が接続される外部導体接続部を有し、前記第１の面と略平行な第２の面と、
   を備え、
   前記第２の面は、前記第１の面に対して段差を有し、
   前記段差の高さ寸法は、前記同軸線の前記芯線の外径部と前記外部導体の外径部の寸法差と略同一であり、
   前記第１の面と前記第２の面は、前記硬質基板の少なくとも表面と裏面とに形成され、 前記複数の同軸線が前記硬質基板の前記第１および第２の面に対して略平行に接続されることを特徴とする固体撮像装置。
2. 前記第１の面と前記第２の面における前記段差は、シート状基板の積層枚数を変えることによって形成されていることを特徴とする請求項１に記載の固体撮像装置。
3. 前記同軸線の前記芯線の外径部と前記外部導体の外径部の寸法差は、前記シート状基板の略整数倍であることを特徴とする請求項２に記載の固体撮像装置。
4. 請求項１に記載の固体撮像装置と、
   前記固体撮像装置が先端部内に内蔵された挿入部と、
   を具備し、
   前記信号ケーブルが前記挿入部の長手方向に略平行に配置されていることを特徴とする電子内視鏡。

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