JP5944967B2 - 荷受台昇降装置 - Google Patents

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Description

本発明は、荷役車両の取り付けられる荷受台昇降装置に関する。
従来、荷物の積み降ろしを省力化するため、荷役車両に荷受台昇降装置を設けたものは後記特許文献1により公知である。
特開2004−58805号公報
ところで、前記特許文献1に開示の荷役車両の荷受台昇降装置では、油圧駆動機構10を内蔵したコントロールユニット(パワーユニット)Uがコラム2の下端部に搭載され、このコントロールユニットUの側面に接続される油圧配管121,122は、連結フレーム2cの内部に収納されるリフトシリンダ5と、荷受台3の内部に設けたチルトシリンダ9にそれぞれ接続されていて、油圧駆動機構10からの制御油圧により、リフトシリンダ5およびチルトシリンダ9を作動して、荷受台3の昇降作動およびチルト作動を行うようにされている。
そして、かかる荷受台昇降装置において、コントロールユニットやリフトシリンダおよびチルトシリンダのメンテナンス作業を定期的に行う必要があるが、かかる作業は、面倒で、厄介であり作業性が悪く、特に、それらが狭隘な場所に取り付けられている場合には、その傾向が一層大きくなるという問題があり、前記公知のものではかかる問題に対する対策がなされていない。
本発明はかかる実情に鑑みてなされたものであり、パワーユニットや油圧シリンダ、特に、それらが狭隘な場所に取り付けられている場合にも、それらのメンテナンス作業を簡単、容易に行うことができるようにした、新規な荷受台昇降装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本請求項1記載の発明は、荷役車両の車体フレームに設けられる互いに平行な一対の昇降支柱と、それらの昇降支柱間に固定されて車体フレームの横方向に延びる連結フレームと、前記一対の昇降支柱に昇降可能かつ張出、格納可能に設けられる荷受台と、前記荷受台を昇降駆動し得る油圧シリンダと、前記油圧シリンダを駆動するパワーユニットとを備えた荷受台昇降装置において、
前記連結フレームは、荷箱の床面と略一致した位置で、その荷箱の後端に設けられて、荷役車両の後方に向けて開放する開口部を有する連結フレーム本体と、前記開口部を開閉するカバー体とよりなり、その連結フレーム本体は、荷箱の後方に向けて開放する開口部を有し、
前記連結フレームの内部には、荷役車両の前方側に位置させて前記油圧シリンダを、その後方側に位置させて前記パワーユニットを、前記連結フレームの長手方向に沿って並列配置し、
前記パワーユニットは、伝動モータ、ギヤポンプ、オイルタンクおよびバルブユニットを一列に縦列固定して前記連結フレームに内蔵されて、その全長が前記開口部から露出する位置に配置され、
前記油圧シリンダと前記パワーユニットとは、前記パワーユニットからの制御作動油を前記油圧シリンダに給排すべく可撓性の油圧ホースにより接続されており、その油圧ホースのパワーユニット側接続端は、連結フレームの長手方向に沿ってパワーユニットに接続され、前記油圧ホースは、前記油圧シリンダと前記パワーユニットとを接続したまま、前記パワーユニットを連結フレーム上に移動することのできる長さを有しており、前記パワーユニットは、連結フレームの長手方向と交差する方向に移動させて前記開口部を通して外部に取り出し可能であり、前記パワーユニットを取り出した後の連結フレーム内の空間を前記油圧シリンダのメンテナンス空間とすることができることを特徴としている。
上記目的を達成するために、本請求項2記載の発明は、前記請求項1に記載のものにおいて、前記パワーユニットは、前記連結フレーム内にクッション付きの取付座を介して取り付けられ、前記取付座は、クッションと、連結フレームへの取付座とが横方向にずらされていることを特徴としている。
請求項1記載の発明によれば、前記油圧シリンダと前記パワーユニットとは、前記パワーユニットからの制御作動油を前記油圧シリンダに給排すべく可撓性の油圧ホースにより接続されており、その油圧ホースのパワーユニット側接続端は、連結フレームの長手方向に沿って延びてパワーユニットに接続され、前記油圧ホースは、前記油圧シリンダと前記パワーユニットとを接続したまま、連結フレーム外部のメンテナンス位置に移動することのできる長さを有しているので、油圧ホースの取り外しまたはその接続作業を行うことなく、パワーユニットを広いスペースで、メンテナンス作業を行うことができ、その作業性を大幅に向上させることができる。
また、パワーユニットを取り外した際に生じた空間を利用して油圧シリンダのメンテナンスを容易に行なうことができる。
また、メンテナンス頻度の高いパワーユニットを連結フレームの開口部を通して直ちに視認することができ、またパワーユニットの連結フレームからの取り出しがし易くなり、メンテナンス作業を迅速、容易に行うことができる。
請求項2記載の発明によれば、パワーユニットは、前記連結フレーム内にクッション付きの取付座を介して取り付けられ、前記取付座は、クッション部と取付部とが横方向にずらされているので、パワーユニットは、その全高を低く抑えて連結フレーム内での占有スペースを低減することができ、しかも、パワーユニットの作動騒音を低減することができる。
荷受台昇降装置を備えた荷役車両の側面図 図1の2線矢視の荷受台昇降装置の斜視図 図2の3−3線に沿う断面図 図2の4矢視仮想線囲い部分の斜視図 図3の5−5線に沿う拡大断面図 図5の6矢視図 図6の7−7線に沿う断面図 図5の8−8線に沿う拡大断面図 図5の9−9線に沿う拡大断面図 図6の10−10線に沿う拡大断面図 図10の11−11線に沿う拡大断面図 図10の12−12線に沿う拡大断面図 パワーユニットの要部の分解斜視図 荷受台昇降装置の作動回路図 パワーユニットの脱着操作過程を示す作用図
本発明の実施の形態を、添付図面に例示した本発明の実施例に基づいて以下に具体的に説明する。
図1〜3において、荷役車両の車体フレームF上には、後面開放の荷箱Vが搭載されており、この荷箱Vの後端面には、垂直昇降式の荷受台昇降装置Eが架装され、地上と荷箱Vの床面間で、略水平に保持される荷受台1が昇降作動され、該荷受台1上に載置される荷物を地上と荷箱V間で積み降ろしすることができる。
つぎに、本発明にかかる荷受台昇降装置Eの構造について説明する。
この荷受台昇降ユニットEは、互いに平行に延びる一対の昇降支柱2,2と、その昇降支柱2,2間に、これらと略直交して溶接される一本の連結フレーム24と、一対の昇降支柱2,2に昇降可能に支持される荷受台1と、連結フレーム24内に設けられる油圧シリンダCYおよびパワーユニットPUとを備えている。
荷受台昇降ユニットEは、荷箱Vの後端面の左右両側に、左右一対の昇降支柱2,2をブラケット20(図7参照)を介して略垂直方向に固定することにより、荷役車両に一体に架装される。
図1〜4に示すように、各昇降支柱2は中空の角筒体よりなり、その開口上端に天板2aが固定され、また、各昇降支柱2内の中央部には、中間板2bが縦方向に一体に設けられ、その後壁には、後述するスライダ14を昇降案内するための縦スリット4が開口されている。また、各昇降支柱2の下端には、インナコラム3の昇降作動を案内するための、一対の案内ローラ5が回転自在に軸支され、さらに、一対の昇降支柱2,2の上端には、後述するワイヤ32,33をそれぞれ案内するためのトップ固定シーブ36,37がそれぞれ回転自在に軸支され、さらに、各昇降支柱2の下端に、インナコラム3の下端が当接するストッパ10が固定されている。
一対の昇降支柱2,2内には、左右一対のインナコラム3,3がそれぞ昇降自在に嵌挿される。各インナコラム3は、中空の角筒体により構成され、その後壁に前記昇降支柱2の縦スリット4と一致するように他の縦スリット7が開口されている。図3に示すように、各インナコラム3の上端には、ブラケット9を介して案内ローラ8が回転自在に軸支され、案内ローラ8は、インナコラム3の昇降作動時に、昇降支柱2の後壁内面を転動してインナコラム3の昇降を案内する。各インナコラム3の下端には弾性ストッパ11が設けられ、このストッパ11は、昇降支柱2下端のストッパ10に当接してインナコラム3の最上昇位置を規制する。
一対のインナコラム3,3には、スライダ14,14がそれぞれ昇降自在に挿入されており、それらのスライダ14,14の後縁は、前記インナコラム3,3および昇降支柱2,2に形成した縦スリット4,4;7,7をそれぞれ貫通してそれらの後方に延出しており、それらの縦スリット4,4;7,7に案内されて昇降支柱2,2およびインナコラム3,3に対して昇降可能である。
スライダ14,14の上、下部には、上、下案内ローラ15,16が回転自在に軸支され、これらの案内ローラ15,16は、スライダ14,14がインナコラム3,3に対して昇降するとき、インナコラム3,3の内面を転動する。各スライダ14の上縁には、ストッパゴム17が設けられ、このストッパゴム17はベースプレート3aと係合してスライダ14の上昇位置が規制される。一対のスライダ14,14の外面下端には、ブラケット18,18がそれぞれ固定され、これらのブラケット18,18に、荷受台1が略水平な張出位置と、略鉛直な格納位置間を回動できるように、軸支19,19されている。また各スライダ14の下端に固定したステー21には、荷受台1の基端と係合してこれを張出位置に係止するためのストッパボルト22が上下位置を調節できるように取り付けられている。
荷受台1は、後述する油圧シリンダCYの伸縮作動によりワイヤ連動機構WMを介してスライダ14,14と共に昇降可能であり、地上に着地する下降位置と、荷箱Vの床面と略面一な上昇位置との間を昇降作動することができ、荷受台1上の積荷を、地上と荷箱V間で積み降ろしすることができる。
図3に鎖線に示すように、荷受台1は、略水平な張出位置と略鉛直な格納位置間を軸支19,19点回りに手動などにより回動可能であって、その格納位置では、一対の昇降支柱2,2に沿って略平行になるように折り畳まれる。荷受台1の先部と一対の昇降支柱2,2との間には、その荷受台1を格納位置に固縛する図示しないロック手段が設けられる。
図4,7に示すように、前記一対の昇降支柱2,2の上下方向の中間部には、前記荷箱Vの床面と略一致した位置に横方向に延びる連結フレーム24の左右両端が溶接されている。
この連結フレーム24は、中空の角筒体により構成されて横断面コ字状の連結フレーム本体24Aの開口部にカバー体24Bを、複数のボルト・ナット23により一体に固定して構成されている。連結フレーム本体24Aの開口部は、荷役車両の後方に向けて開口されている。
連結フレーム24の内部には、連結フレーム本体24Aの開口部から後述する、油圧シリンダCYおよびパワーユニットPUが脱着可能に取り付けられる。
図4〜7に示すように、連結フレーム24内の一端部(荷役車両の前進方向左側端部)には、リブプレート25が固定されている。このリブプレート25は、連結フレーム24の端部の幅方向中央部を上下方向に延び、その上下縁が、連結フレーム24の上下内面に溶接されている。リブプレート25には、取付孔H1が穿設され、この取付孔H1に油圧シリンダCYが取り付けられる。
油圧シリンダCYは、連結フレーム24内において、前方側に偏らせてその長手方向に沿って配設されており(図6参照)、そのシリンダバレル26の基端が、前記リブプレート25に連結ピン28およびボルト29をもって取り付けられている。連結ピン28は、取付孔H1を貫通して油圧シリンダCYのシリンダバレル26の基部に回動可能に嵌入され、連結ピン28の基端がリブプレート25にボルト29をもって螺締される。これにより、油圧シリンダCYは、連結フレーム24内に取り付けられる。
油圧シリンダCYは、以下に述べるワイヤ連動機構WMを介して荷受台1に連動、連結されており、油圧シリンダCYの伸縮作動によれば、荷受台1を一対の昇降支柱2,2に沿って昇降作動される。
前記ワイヤ連動機構WMは、従来公知の構造を備え、前記連結フレーム24および左右一対の昇降支柱2,2に跨がって設けられている。
図4に示すように、油圧シリンダCYのシリンダロッド27の先端にはブラケット30を介して車幅方向に移動可能な左右可動シーブ31l,31rが並列して回転自在に取り付けられており、前記ブラケット30は、連結フレーム24内に長手方向に沿って固定されるガイドレール38に摺動可能に支持されている。図2に示すように、左側の昇降支柱2には、連結フレーム24との結合部に近接して一対の左右サイド固定シーブ34l,34rが並列して回転自在に取り付けられ、また、右側の昇降支柱2には、連結フレーム24の右端に近接して右サイド固定シーブ35が回転自在に取り付けられており、さらに、左右の昇降支柱2,2の上部には、左右トップ固定シーブ36,37がそれぞれ回転自在に取り付けられている。
図2〜7に示すように、前記油圧シリンダCYには、左右2系統のワイヤ32,33が連接されている。すなわち、左系統のワイヤ32は、その一端が連結フレーム24の側面に溶接されるブロック32aに結着されている。ワイヤ32は、連結フレーム24に沿って延びており、前記左可動シーブ31l、左サイド固定シーブ34lおよび左トップ固定シーブ36を順次に巻き掛けられて、その他端が左側のスライダ14に結着されている。同じく右系統のワイヤ33は、その一端が連結フレーム24の底面に溶接されるブロック33aに結着されて、連結フレーム24に沿って延びており、前記右可動シーブ31r、右サイド固定シーブ34r,35および右トップ固定シーブ37を順次に巻き掛けられて、その他端が右側のスライダ14に結着されている。
したがって、前記油圧シリンダCYを伸縮作動すれば、2系統のワイヤ32,33を介して左右一対のスライダ14,14が同調して昇降作動され、これに連結される荷受台1を昇降作動することができる。
前記油圧シリンダCYを駆動制御するパワーユニットPUは、前記連結フレーム24の一端部分内において、後方側に位置して(図6参照)、その前方側に位置する油圧シリンダCYと、連結フレーム24の長手方向に沿って並列配置される。
つぎに、図5〜13を参照して、前記パワーユニットPUの構造について説明する。
パワーユニットPUは、電動モータ40、ギヤポンプ41、オイルタンク42およびバルブブロック43を備えており、それらは、電動モータ40、ギヤポンプ41、オイルタンク42、バルブブロック43の順に一列に縦列固定され一つの細長いユニット体として纏められていて、前記油圧シリンダCYの一側方に並設配置されており、連結フレーム24内の底面に脱着可能に取り付けられる。
ギヤポンプ41の設けられるポンプフランジ50は、電動モータ40とオイルタンク42との間に固定されていて、四角なフランジ状に形成されていて、電動モータ40のモータカバー、オイルタンク42のタンクカバーおよびギヤポンプ41のポンプカバーとに兼用される。ポンプフランジ50の軸方向の一端面には、モータ本体40Aの一端がパッキン52を介して衝合され、電動モータ40は、そのモータ本体40Aの外端のモータカバー40Bを貫通してポンプ本体40A内を通りポンプフランジ50の外周部に締結される複数本の連結ボルト51によりポンプフランジ50に固定される。また、ポンプフランジ50の他端面に形成した円盤状の突部50Aには、タンク本体42Aの一端がパッキン53を介して油密に嵌合され、またそのタンク本体42Aの他端はバルブブロック43の内端面に形成した円盤状の突部43Aにパッキン54を介して油密に嵌合され、ポンプフランジ50、オイルタンク42およびバルブブロック43の三者は、タンク本体40Aの外側をその軸方向に延びる4本のタイロッド55により一体に締結される。各タイロッド55の一端は、ポンプフランジ50の四隅にそれぞれ螺着され、またその他端は、バルブブロック43の四隅に穿設した通し孔56を貫通し、そのバルブブロック43にナット57により固定される。
前記ポンプフランジ50には、その中心軸線上に、オイルポンプ(ギヤポンプ)41が固定される。すなわち、その中央部には、ポンプギヤ61を内蔵したポンプケース60がボルト62を介して固定されている。電動モータ40の出力軸63はカプリング64を介してオイルポンプ41の駆動軸65に連結される。オイルポンプ41は、そのポンプケース60およびそこに接続される吸込系66がオイルタンク42内に収容されている。吸込系66は、その吸込口に吸込アダプタ67を介してオイルストレーナ68が接続され、オイルタンク42内のオイルをこのオイルストレーナ68を介して直接吸い込むようにされている。ポンプフランジ50の上部には、オイルタンク42へ給油するための給油口71と、オイルタンク42が呼吸を行うためのブリーザ72が設けられ、ブリーザ72には、オイルタンク42が呼吸するためのブリーザポート72Pが開口される。このブリーザ72は、荷受台昇降ユニットEが荷役車両に取り付けたとき、最上位置にあって、オイルタンク42内のオイルが外部に漏れ出ないようにされている。
ギヤポンプ41の吐出口に設けた凹部には、高圧配管70の一端を挿入することでオイルポンプ41の吐出口と高圧配管70とが接続され、この高圧配管70はオイルタンク42内を縦通して、前記バルブブロック43の入口に設けられた凹部にその他端を挿入することで高圧配管70とバルブブロック43の入口とが接続され、オイルポンプ41からの加圧オイルは、この高圧配管70を通してバルブブロック43に供給される。高圧配管70は、ポンプフランジ50とバルブブロック43とをタイロッド55により締結固定した際に、その両端が、ギヤポンプ41の吐出口に設けた凹部とバルブブロック43の入口に設けた凹部とで支持される。
バルブブロック43は、ソレノイドバルブ45、フローコントロールバルブ46、リリーフバルブ47およびチェックバルブ48などを一体に備えている。
前述したように、電動モータ40、オイルポンプ41、オイルタンク42およびバルブブロック43を順に縦列配置して一体に形成されるパワーユニットPUは、前記連結フレーム24内に脱着可能に弾性支持される。以下、その支持構造について説明する。
図5,9に示すように、連結フレーム24内には、油圧シリンダCYの一側方(車両後方側)においてパワーユニット収容空間75が形成される。連結フレーム24のカバー体24Bを外すことにより、このパワーユニット収容空間75内にパワーユニットPUが収容される。パワーユニット収容空間75内において、連結フレーム24の底面にパワーユニットPUが取り付けられる。図10に示すように、連結フレーム24の底面の左右には、その左右方向に間隔をあけて各一対の取付孔H2,H2;H2′,H2′が穿設され、これらの取付孔H2,H2;H2′,H2′には、取付座77,77を介して横断面チャンネル状をなす長方形のベースプレート76が取り付けられ、このベースプレート76上に前記パワーユニットPUが設置固定される。
図13に示すように、各取付座77は、板状のクッションゴム77Rの上下面に、上、下部取付板77U,77Dを焼付け固定して3層構造に形成されている。特に、この取付座77は、取付部とクッション部とを横方向にずらして構成されている。上部取付板77Uとクッションゴム77Rが略同じ大きさで平面凸形状に形成されるのに対し下部取付板77Dは四角形状に形成されていて、下部取付板77Dの、上部取付板77Uとクッションゴム77Rとを避けた前後位置に、対をなすウエルドナット82がそれぞれ溶接されている。
図10,12に示すように、ベースプレート76の長手方向一端側(図10左側)は、取付座77の、下部取付板77Dとクッションゴム77Rを貫通した2本の連結ボルト79,79をベースプレート76を通してポンプフランジ50に締結し、一方、ベースプレート76の長手方向の他端側(図11右側)は、取付座77の下部取付板77Dとクッションゴム77Rを貫通した2本の連結ボルト79′,79′をベースプレート76を通して該ベースプレート76上のナット80,80に螺挿することにより、一対の取付座77,77がパワーユニットPUの底面に固定される。
また、図10,12に示すように、連結フレーム24の下方からその取付孔H2,H2;H2′,H2′を挿通したボルト78を取付座77,77のウエルドナット82に螺締することにより、一対の取付座77,77が、連結フレーム24の底面に固定される。そして、複数のボルト78をウエルドナット82から螺脱すれば、パワーユニットPUを取付座77,77と共に連結フレーム24から取り外すことができる。
しかして、前記取付座77は、クッションゴム77Rと、連結フレーム24への取付部とを横方向にずらしたことにより、取付座77による、連結フレーム24内へのパワーユニットPUの弾性支持高さを低く抑えることが可能になり、狭隘な連結フレーム24内へのパワーユニットPUの着脱操作が容易になり、かつ、パワーユニットPUの作動騒音を低減することができる。
なお、バルブブロック43は、他のボルト81により、ベースプレート76に直接固定される。
図5,15に示すように、パワーユニットPUの一端側、すなわちバルブブロック43の吐出側には、ゴム、軟質の合成樹脂などよりなる可撓性の油圧ホース90の一端が、連結フレーム24の長手方向に沿って接続されており、この油圧ホース90は、パワーユニットPUの長手方向の側方に沿って該パワーユニットPUの他端側へ延長され、油圧シリンダCYのシリンダバレル26の基部に接続される。
しかして、可撓性の油圧ホース90は、パワーユニットPUと油圧シリンダCYとを接続状態としたままパワーユニットPUを連結フレーム24の外に取り出し、あるいは連結フレーム24内をその長手方向に移動するのに必要な長さを有する。図5,8,9に示すように、油圧ホース90の中間部の複数箇所は、連結フレーム24の上面に取り付けられるクリップ91により支持される。前記クリップ91は、油圧ホース90の支持部90aを塩化ビニールなどの被覆材により被覆した鋼板により構成されており、前記支持部90aにより油圧ホース90を巻曲支持したクリップ91の両端部を重ね合せ、その両端部を連結フレーム24の上面に溶接した支持ボルト93と、そこに螺合されるナット94とで連結フレーム24の上面に着脱可能に吊下支持する。
図4,9に示すように、連結フレーム24の後面と下面とのコーナ部は、傾斜面24aとされており、荷受台1の上昇時に、その上に積載される荷物と干渉しないようにされており、また、連結フレーム24の後面下部には、連結フレーム24に沿って延びるセイフティバー39が支持されており、このセイフティバー39の操作でパワーユニットPUの作動が緊急停止できるようにされている。
また、図4,5に示すように、連結フレーム24内の端部に溶接され、油圧シリンダCYを取り付けられる前記リブプレート25の一面には、パワーユニットPUの電気回路に接続されるコンタクタ44が、ボルト59により固定される。また、連結フレーム24の前面の、車両進行方向の左側には、バッテリ49と運転室内のメインスイッチSmとを接続する端子台Tが固定されている。
図14には、パワーユニットPUの電気、油圧回路図が示される。前記電動モータ40と車両用バッテリ49とを接続する電気回路には、車両の運転室内に設けられるメインスイッチSm、車両進行方向左側の昇降支柱2の上部に配置されるコントロールスイッチSc(図1参照)および前記コンタクタ44が接続される。電動モータ40にはギヤポンプ41が接続され、ギヤポンプ41の吐出側は、油圧配管96を介して単動の油圧シリンダCYの高圧室に接続され、またその吸込側は、オイルストレーナ68を介してオイルタンク42に接続される。油圧配管96の、チェックバルブ48よりも上流側は、リリーフバルブ47を介してオイルタンク42に連通され、また、油圧配管96の、チェックバルブ48よりも下流側は、ソレノイドバルブ45およびフローコントロールバルブ46を介してオイルタンク42に連通される。
〔荷受台の上昇作動〕
メインスイッチSmを「ON」にした後、コントロールスイッチScの「上げ」を押すと、コンタクタ44の接点がONになり、電動モータ40が回転される。
電動モータ40の回転により、ギヤポンプ41が駆動されると、オイルタンク42内のオイルは吸い上げられ加圧されてチェックバルブ48を介して油圧シリンダCYに圧送される。これにより油圧シリンダCYが伸長作動され、前述のようにワイヤ連動機構WMを介してスライダ14を上昇作動させ、荷受台1を上昇させる。荷受台1にかかる負荷が所定値を超えると、リリーフバルブ47が開弁され、ギヤポンプ41からの加圧オイルは、リリーフバルブ47を通ってオイルタンク42に戻される。
〔荷受台の下降作動〕
コントロールスイッチScの「下げ」を押すと、ソレノイドバルブ45が、切り換わり、油圧シリンダCY内のオイルは、オイルタンク42に戻されて油圧シリンダCYは収縮作動されて、荷受台1は自重で下降する。このとき、フローコントロールバルブ46はオイルタンク42に戻されるオイル量を絞り、荷受台1を緩徐に下降させる。
ところで、連結フレーム24内に設けられるパワーユニットPUは、電動モータ40、ギヤポンプ41、オイルタンク42およびバルブユニット43を備えており、それらのメンテナンス作業を行う場合には、パワーユニットPUを連結フレーム24内に取り付けたままでは、その作業が困難であるので、パワーユニットPUを連結フレーム24の外に取り出す必要がある。
そこで、図15を参照して、連結フレーム24からパワーユニットPUを外部に取り出す過程について説明する。
(1) 図15(A)に示すように、複数のボルト・ナット23を離脱してカバー体24Bを連結フレーム本体24Aから外す。
(2) つぎに、複数のボルト78の離脱により、パワーユニットPUを、取付座77およびベースプレート76と共に連結フレーム本体24Aから分離し、さらに、複数のクリップ91を外して、油圧ホース90を連結フレーム本体24Aから分離する。
(3) 図15(B)に示すように、連結フレーム本体24Aの開口部からパワーユニットPUをその幅方向に移動させてその外部に取り出して、その連結フレーム本体24A上に載置する。このとき、前述したように、油圧ホース90は、パワーユニットPUと油圧シリンダCYとに接続されたままである。そして、連結フレーム本体24Aの外側で、パワーユニットPUのメンテナンス作業を容易に行うことができる。また、パワーユニットPUを取り外した際に生じた空間を利用することにより、油圧シリンダCYのメンテナンス作業を容易に行うことができる。
(4) 前記作業の終了後は、パワーユニットPUは油圧ホース90により油圧シリンダCYに接続されたまま、連結フレーム本体24A内に戻される。
以上のように、連結フレーム24内に収容されるパワーユニットPUは、油圧配管90による油圧シリンダCYとの接続状態を維持したまま、連結フレーム24の外に取り出してメンテナンス作業を行うことができる。また、狭隘な連結フレーム24内に、パワーユニットPUと油圧シリンダCYとを収めるためには、それらを近接して配置する必要があるが、メンテナンス頻度の高いパワーユニットPUを連結フレーム24の開口部に近い車両後方側に配置することで、カバー体24Bを取り外すと直ぐにパワーユニットPUのメンテナンス作業を行うことができる。
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明は、その実施例に限定されることなく、本発明の範囲内で種々の実施例が可能である。
たとえば、前記実施例では、油圧ホース90は、パワーユニットPUを連結フレーム24内から取り出し、あるいは連結フレーム24内をその長手方向に移動できる長さとした場合について説明したが、油圧シリンダCYを連結フレーム24から取り出せるようにしてもよく、この場合に、油圧ホース90は連結フレーム24内から取り出せる長さとされる。また、前記実施例では、一対の昇降支柱2,2内にインナコラム3を挿入して上下にスライド可能とし、昇降支柱2,2およびインナコラム3に沿ってスライダ14を昇降動作するが、スライダ14が昇降支柱2,2内を直接昇降動作するようにしてもよい。
1 荷受台
2 昇降支柱
24 連結フレーム
24A 連結フレーム本体
24B カバー体
40 伝動モータ
41 ギヤポンプ
42 オイルタンク
43 バルブユニット
77 取付座
77R クッション
78 取付(ボルト)
82 取付(ウエルドナット)
90 油圧ホース
F 車体フレーム
CY 油圧シリンダ
PU パワーユニット
V 荷箱

Claims (2)

  1. 荷役車両の車体フレーム(F)に設けられる互いに平行な一対の昇降支柱(2,2)と、それらの昇降支柱(2,2)間に固定されて車体フレーム(F)の横方向に延びる連結フレーム(24)と、前記一対の昇降支柱(2,2)に昇降可能かつ張出、格納可能に設けられる荷受台(1)と、前記荷受台(1)を昇降駆動し得る油圧シリンダ(CY)と、前記油圧シリンダ(CY)を駆動するパワーユニット(PU)とを備えた荷受台昇降装置において、
    前記連結フレーム(24)は、荷箱(V)の床面と略一致した位置で、その荷箱(V)の後端に設けられて、荷役車両の後方に向けて開放する開口部を有する連結フレーム本体(24A)と、前記開口部を開閉するカバー体(24B)とよりなり、その連結フレーム本体(24A)は、荷箱(V)の後方に向けて開放する開口部を有し、
    前記連結フレーム(24)の内部には、荷役車両の前方側に位置させて前記油圧シリンダ(CY)を、その後方側に位置させて前記パワーユニット(PU)を、前記連結フレーム(24)の長手方向に沿って並列配置し、
    前記パワーユニット(PU)は、伝動モータ(40)、ギヤポンプ(41)、オイルタンク(42)およびバルブユニット(43)を一列に縦列固定して前記連結フレーム(24)に内蔵されて、その全長が前記開口部から露出する位置に配置され、
    前記油圧シリンダ(CY)と前記パワーユニット(PU)とは、前記パワーユニット(PU)からの制御作動油を前記油圧シリンダ(CY)に給排すべく可撓性の油圧ホース(90)により接続されており、その油圧ホース(90)のパワーユニット(PU)側接続端は、連結フレーム(24)の長手方向に沿ってパワーユニット(PU)に接続され、前記油圧ホース(90)は、前記油圧シリンダ(CY)と前記パワーユニット(PU)とを接続したまま、前記パワーユニット(PU)を連結フレーム(24)上に移動することのできる長さを有しており、前記パワーユニット(PU)は、連結フレーム(24)の長手方向と交差する方向に移動させて前記開口部を通して外部に取り出し可能であり、前記パワーユニット(PU)を取り出した後の連結フレーム(24)内の空間を前記油圧シリンダ(CY)のメンテナンス空間とすることができることを特徴とする、荷受台昇降装置。
  2. 前記パワーユニット(PU)は、前記連結フレーム(24)内にクッション付きの取付座(77)を介して取り付けられ、前記取付座(77)は、クッション(77R)と、連結フレーム(24)への取付(78,82)とが横方向にずらされていることを特徴とする、前記請求項1に記載の荷受台昇降装置。
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