JP5943821B2 - セル間接続部材の製造方法および固体酸化物型燃料電池の製造方法 - Google Patents
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Description
上記目的を達成するための本発明のセル間接続部材の製造方法は、Crを含有する合金または酸化物からなる基材に、導電性金属酸化物からなる保護膜を形成するセル間接続部材の製造方法であって、前記基材上に、導電性金属酸化物微粒子を主成分として含有する未焼結の第一塗膜を形成するとともに、その塗膜上に、焼結助剤を主成分として含有する未焼結の第二塗膜を形成し、前記第一塗膜と前記第二塗膜とをともに焼結して保護膜を形成することを特徴とする。
上記構成によると、Crを含有する合金または酸化物からなる基材は、通常緻密な構造を有し、表面に導電性金属酸化物微粒子を主成分として含有する第一塗膜を形成し、その第一塗膜を焼結させたとしてもその第一塗膜が緻密かつ密着性高く基材上に形成されるとは言い難いと考えられている。というのは、以下のような現象によるものと考えられる。
逆に第一塗膜と基材との密着強度が強い場合は、第一塗膜が基材に拘束されるために、緻密化に必要な粒子の集合化が抑制され、緻密化できず、気孔が残りやすい。
また、第一塗膜の焼結性が低い場合は、第一塗膜の収縮量が小さいために剥離等は生じにくいが、粒子の集合化が不十分であるため、気孔が残りやすい。
前記焼結助剤としては、CuO、Bi2O3、Sb2O3、PbO、V2O5、PdO、MoO3から選ばれる少なくとも一種を主材とすることができる。
焼結助剤としては、種々公知のものを利用することができるが、中でも上述の各物質は融点が、CuOで、1000〜1200℃、Bi2O3で、820℃、Sb2O3で、656℃、PbOで、888℃、V2O5で、690℃、PdOで、870℃、MoO3で、795℃と、比較的低く、通常用いられる導電性金属酸化物を焼結させるのに汎用性があり、かつ、基材やSOFC用の空気極材料等に対して悪影響を与えにくいという面から好適に用いられる。
また、前記焼結助剤の粒径は、0.01μm以上10μm以下が好ましい。
焼結助剤は、第一、第二塗膜を焼結させる際に溶融して、第一塗膜内に溶融して浸入するとともに、第一塗膜を構成する導電性金属酸化物を焼結させるが、粒径が大きすぎるとペーストを形成したときの流動性が低下し、第二塗膜を均一に形成することが困難になるとともに第一塗膜内に浸入させにくくなると考えられることから10μm以下が好ましい。粒径の下限は特にないが、取扱の便宜上0.01μm以上が好適である。
また、前記第一、第二塗膜の塗布厚さが、5μm以上200μm以下とすることが好ましい。
第一、第二塗膜の塗布厚さは、薄すぎると第一塗膜が保護膜としての機能を果たさず、第二塗膜の焼結助剤を十分量供給することができないために5μm以上とすることが好ましく、第一塗膜が厚すぎると第二塗膜成分が基材と第一塗膜の界面まで溶け込みにくくなるとともに、第二塗膜自体の溶融流動性を損なうことが考えられることから、200μm以下とすることが好ましい。
また、焼結を行う際の温度が、800℃以上1200℃以下であることが好ましい。
上記第二塗膜に含有される焼結助剤は、第一塗膜や基材の焼結を必要以上に進行させにくくするためにも、比較的融点の低いものを選択することが好ましく、容易に融解して第一塗膜に浸入する1200℃以下で焼結することが好ましい。しかし、第一塗膜の焼結可能な温度において溶融する必要があるので、800℃以上、さらに好ましくは1000℃以上とすることが好ましい。
また、前記Crを含有する合金または酸化物は、LaCrO3系酸化物から選ばれる少なくとも一種を主材とするものとすることができる。また、後述の実施例に基づけば、本願のセル間接続部材の製造方法によると、基材としてフェライト系ステンレスと類似した物性を有するGDCを用いた場合に、LaCrO3系酸化物を用いた場合と同等に保護膜を、緻密かつ密着性高く形成できることを明らかにしており、Crを含有する合金または酸化物としてフェライト系ステンレスを用いることができる。なお、熱膨張率はLaCrO3系材料:9.5〜11×10-6/K、GDC:約9.3×10-6/K、フェライト系ステンレス:約11×10-6/Kで、近似した値となっている。
基材を構成するCrを含有する合金または酸化物としては、種々公知のものを利用することができるが、中でも上記物質はSOFC用のセル間接続部材基材として汎用されており好適な物性を備える。
また、前記導電性金属酸化物が、NiMn2O4、CoxMn3-xO4、MnxFe3-xO4、Znx(CoyMn1-y)3-xO4(0<x≦1、0≦x≦1)、ZnFe2O4から選ばれる少なくとも一種を主材とするものとすることができる。
保護膜を構成する導電性金属酸化物は、緻密であって導電性が高く、基材と熱膨張率の近似したものを採用することが望ましく、中でも上記物質は、一般的に用いられるSOFC用のセル間接続部材基材に対して、好適な物性を備える。
また、前記導電性金属酸化物微粒子の粒径が、0.4μm以上3μm以下であることが好ましい。
前記導電性金属酸化物微粒子から保護膜を形成する場合、粒径が小さすぎると、焼結時の収縮量が大きくなり、保護膜が割れたり、基材から剥離したりする恐れがあるために、0.4μm以上とすることが好ましい。また、粒径が大きすぎると、保護膜が緻密で高強度なものにならず、導電性の面でも物性が低下することから、3μm以下とすることが好ましい。
また、本発明のSOFCの製造方法の特徴構成は、空気極と燃料極とを、上記セル間接続部材を介して接合する点にある。
先述のセル間接続部材の製造方法によれば、基材との密着性が高く、緻密な保護膜を備えたセル間接続部材が得られるので、基材の化学的安定性を高めることができ、例えば、基材の酸化劣化に基づき飛散する物質によってSOFCの空気極が汚染劣化するような状況を防止することができる。また、SOFCの熱サイクルによる膨張収縮に対しても高い耐久性を有するものとなり、長期使用によっても安定に動作しうるSOFCを製造することができる。
本発明にかかるSOFC用セル間接続部材およびその製造方法の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
図1(a)に示すSOFC用セルCは、酸化物イオン電導性の固体酸化物の緻密体からなる電解質膜30の一方面側に、酸化物イオンおよび電子電導性の多孔体からなる空気極31を接合するとともに、同電解質膜30のほか方面側に電子電導性の多孔体からなる燃料極32を接合してなる単セル3を備える。
さらに、SOFC用セルCは、この単セル3を、空気極31または燃料極32に対して電子の授受を行うとともに空気および水素を供給するための溝2が形成された合金からなるセル間接続部材としてのインターコネクタ1により、適宜外周縁部においてガスシール体を挟持した状態で挟み込んだ構造を有する。そして、空気極31側の上記溝2が、空気極31とインターコネクタ1とが密着配置されることで、空気極31に空気を供給するための空気流路2aとして機能し、一方、燃料極32側の上記溝2が、燃料極32とインターコネクタ1とが密着配置されることで、燃料極32に水素を供給するための燃料流路2bとして機能する。
このセルスタックにおいて、積層方向の両端部に配置されたインターコネクタ1は、燃料流路2bまたは空気流路2aの一方のみが形成されるものであればよく、その他の中間に配置されたインターコネクタ1は、一方の面に燃料流路2bが形成され他方の面に空気流路2aが形成されるものを利用することができる。なお、かかる積層構造のセルスタックでは、上記インターコネクタ1をセパレータと呼ぶ場合がある。
前記インターコネクタ1は、図2に示すように、Crを含有する合金または酸化物からなるインターコネクタ用の基材11の表面に導電性金属酸化物からなる保護膜12を設けて構成してある。そして、前記各セル3の間に空気流路2a、燃料流路2bを形成しつつ接続可能にする溝板状に形成してある。
まず、ボールミル等で粒子径を調整してなる導電性金属酸化物の粉末および、焼結助剤の粉末をそれぞれ分散媒に添加し、所定濃度のペースト状に調整する。
以下に本発明の実施例を示す。なお、以下に示す実施例は発明の理解を容易にするために実例をあげて具体的に説明を行うものであって、本発明は下記の記載に限定されるものではない。
導電性金属酸化物としてNiMn2O4を、ポリエチレングリコール(分散媒)4g/mLで分散させたペーストを調製した。このペーストをスキージによりインターコネクタ用の基材11として、ランタン−クロム系酸化物(LaCrO3系酸化物:LC)の表面に塗布して厚さ80μmの塗膜(第一塗膜)を形成した。
この塗膜上にさらに、焼結助剤としての酸化銅(CuO)を、ポリエチレングリコール(分散媒)1.3g/mLで分散させたペーストを同様に塗布して、厚さ20μmの塗膜(第二塗膜)を形成した。
基材11:ランタン−クロム系酸化物(LaCrO3系酸化物:LC)
導電性金属酸化物:NiMn2O4、粒径1μm
焼結助剤:CuO、粒径0.2μm
分散媒:ポリエチレングリコール(PEG)、重合度400
第一塗膜:導電性金属酸化物のみ4g/mL(約350質量%)のペースト
第二塗膜:CuOのみ1.3g/mL(約120質量%)のペースト
焼結条件:1150℃、5時間
上記実施例(1)における第二塗膜を用いることなく第一塗膜のみを用いて、同様に1150℃で5時間焼結することにより保護膜12を形成した。得られた保護膜12をSEMにより観察すると、図4のようになっており、導電性金属酸化物の被膜は、割れ剥離等を生じていなかったものの、緻密さが十分とは言えない結果になっていた。
上記実施例(1)における第一塗膜および第二塗膜を、あらかじめ、導電性金属酸化物および焼結助剤をともに含有するペーストから形成される第一塗膜のみとして、同様に1150℃で5時間焼結することにより保護膜12を形成した。得られた保護膜12をSEMにより観察すると、図5のようになっており、導電性金属酸化物の被膜は、割れ剥離等を生じておらず、比較例(2)と比較すると焼結が進行しているものの、比較的大きな空孔が多く残っており、緻密さが十分とは言えない結果になっていた。
上記(1)〜(3)によると、第一塗膜が、割れ、剥離を生じない条件下で第二塗膜から第一塗膜に対して焼結助剤が供給されると、緻密で基材11に対する密着性の高い保護膜12が得られることがわかる。
上記実施例(1)における焼結助剤をBi2O3に変更した以外は同様に基材11上に保護膜12を形成した。得られた保護膜12をSEMにより観察すると、図6のようになっており、緻密な導電性金属酸化物の被膜が、割れ、剥離等を生じることなく良好に形成されていることが観察された。
基材11:ランタン−クロム系酸化物(LaCrO3系酸化物:LC)
導電性金属酸化物:NiMn2O4、粒径1μm
焼結助剤:Bi2O3、粒径0.2μm
分散媒:ポリエチレングリコール(PEG)、重合度400
第一塗膜:導電性金属酸化物のみ4g/mL(約350質量%)のペースト
第二塗膜:Bi2O3のみ1.7g/mL(約150質量%)のペースト
焼結条件:1150℃、5時間
上記実施例(4)において第一塗膜を形成したのち、前記第一塗膜を800℃で2時間焼結した。焼結された第一塗膜上に、実施例(4)と同様に第二塗膜を形成し、1150℃で5時間焼結することにより保護膜12を形成した。得られた保護膜12をSEMにより観察すると、図7のようになっており、導電性金属酸化物の被膜は、割れ剥離等を生じておらず、比較例(2)と比較して焼結が進行しているものの、緻密さが十分とは言えない結果になっていた。
上記比較例(5)において、第一塗膜を900℃で2時間焼結した以外は同様に保護膜12を形成した。得られた保護膜12をSEMにより観察すると、図8のようになっており、導電性金属酸化物の被膜は、割れ剥離等を生じておらず、比較例(2)と比較して焼結が進行しているものの、緻密さが十分とは言えない結果になっていた。比較例(5)と比較しても緻密度は劣る結果であった。
上記(4)〜(6)によると、焼結助剤としてはCuOに代えてBi2O3を用いた場合であっても、同様の保護膜12が得られていることがわかり、焼結助剤の種類によらず、第二塗膜から第一塗膜に対して焼結助剤が供給される条件下で、緻密で基材11に対する密着性の高い保護膜12が得られていることがわかる。
上記実施例(1)において、焼結条件を1100℃に変えた以外は、同様に保護膜12を形成した。得られた保護膜12をSEMにより観察すると、図9のようになっており、緻密な導電性金属酸化物の被膜が、割れ、剥離等を生じることなく良好に形成されていることが観察された。
上記実施例(1)において、焼結条件を1050℃に変えた以外は、同様に保護膜12を形成した。得られた保護膜12をSEMにより観察すると、図10のようになっており、導電性金属酸化物の被膜は、割れ剥離等を生じていなかったものの、緻密さが十分とは言えない結果になっていた。
上記実施例(1)において、焼結条件を1250℃に変えた以外は、同様に保護膜12を形成すると、得られた保護膜12は、基材11に含まれる元素を激しく拡散した状態で含有していることがわかり、好適ではないことがわかった。
(まとめ3)
上記(7)〜(9)によると、第一塗膜と第二塗膜とを焼結する条件は、1200℃以下とすることが好適であることがわかる。ただし、下限温度については、焼結助剤の融点以上であれば問題なく、割れ剥離等を生じないことから、後述のように、焼結助剤の使用量を増加させることにより調整することができる。
上記実施例(1)において導電性金属酸化物をCo1.5Mn1.5O4とした以外は、同様に保護膜12を形成した。得られた保護膜12をSEMにより観察すると、図11のようになっており、緻密な導電性金属酸化物の被膜が、割れ、剥離等を生じることなく良好に形成されていることが観察された。
上記(10)によると、導電性金属酸化物としては、NiMn2O4に限らず、Co1.5Mn1.5O4などのほかの導電性金属酸化物であっても良好な保護膜12を形成することができることがわかる。
上記実施例(1)における導電性金属酸化物の粒径を0.3ミクロンに変更した以外は同様に、保護膜12を形成した。上記導電性金属酸化物は、実施例(1)におけるペーストをボールミルにより湿式粉砕して微粒子化した。得られた保護膜12をSEMにより観察すると、図12のようになっており、導電性金属酸化物の被膜は、緻密に形成されているものの、割れ剥離等を生じていたため、良好とは言えない結果になっていた。
上記(11)によると、導電性金属酸化物の粒径は細かすぎると、保護膜12の物性が十分なものとならないことがわかり、0.4μm以上3μm以下とすることが好ましいことがわかった。なお、焼結助剤についても同様に、粒径が、0.1μm以上10μm以下であることが好ましい。
上記実施例(1)における基材11の材質を、Gd0.1Ce0.9O2(GDC)に変えた以外は、同様に保護膜12を形成した。得られた保護膜12をSEMにより観察すると、図13のようになっており、緻密な導電性金属酸化物の被膜が、割れ、剥離等を生じることなく良好に形成されていることが観察された。また、必用に応じて、EDX等で元素分析を行うとGDCと保護膜12間で元素の拡散は見られなかった。
上記(12)によると、EDX等で元素分析を行うとGDCと保護膜12間で元素の拡散は見られないため、基材11としては、保護膜12と著しい固相反応を生じず、熱膨張率が近いものであれば特に限定されず、基材11としては、LaCrO3系酸化物に限らず、フェライト系ステンレス等であっても良好な保護膜12を形成するのに適していることがわかる。
上記(8)において得られた保護膜12をSEMにより観察すると、図10のようになっており、焼結後の保護膜12における焼結助剤の濃度(保護膜12中に含まれる金属イオンのうち焼結助剤由来の金属イオン濃度を焼結助剤濃度とした。)は、16%であった。図より、導電性金属酸化物の被膜は、緻密に形成されているものの、割れ剥離等を生じていたため、良好とは言えない結果になっていた。
上記(8)における第二塗膜の厚みを変えた以外は、同様に保護膜12を形成した。ここでは、第一塗膜の厚さを80μm、第二塗膜の厚さを40μmとなるように調整した。得られた保護膜12をSEMにより観察すると、図14のようになっており、焼結後の保護膜12における焼結助剤の濃度は、39%であった。図より、緻密な導電性金属酸化物の被膜が、割れ、剥離等を生じることなく良好に形成されていることが観察された。
上記(8)における第二塗膜の厚みを変えた以外は、同様に保護膜12を形成した。ここでは、第一塗膜の厚さを40μm、第二塗膜の厚さを20μmとなるように調整した。得られた保護膜12をSEMにより観察すると、図15のようになっており、焼結後の保護膜12における焼結助剤の濃度は、35%であった。図より、緻密な導電性金属酸化物の被膜が、割れ、剥離等を生じることなく良好に形成されていることが観察された。
上記(13)〜(15)より、焼結助剤の使用量を増加させることにより、保護膜12の緻密さを向上することができ、また、第一塗膜の厚さに応じて第二塗膜の使用量を変更して適切な使用比率とすることが好ましいることがわかる。
2 :溝
2a :空気流路
2b :燃料流路
3 :単セル
11 :基材
12 :保護膜
30 :電解質膜
31 :空気極
32 :燃料極
C :SOFC用セル
Claims (9)
- Crを含有する合金または酸化物からなる基材に、導電性金属酸化物からなる保護膜を形成するセル間接続部材の製造方法であって、
前記基材上に、導電性金属酸化物微粒子を主成分として含有する未焼結の第一塗膜を形成するとともに、その塗膜上に、焼結助剤を主成分として含有する未焼結の第二塗膜を形成し、前記第一塗膜と前記第二塗膜とをともに焼結して保護膜を形成するセル間接続部材の製造方法。 - 前記焼結助剤が、CuO、Bi2O3、Sb2O3、PbO、V2O5、PdO、MoO3から選ばれる少なくとも一種を主材とする請求項1に記載のセル間接続部材の製造方法。
- 前記焼結助剤の粒径が、0.1μm以上10μm以下である請求項1または2に記載のセル間接続部材の製造方法。
- 前記第一、第二塗膜の塗布厚さが、5μm以上200μm以下である請求項1〜3のいずれか一項に記載のセル間接続部材の製造方法。
- 焼結を行う際の温度が、800℃以上1200℃以下である請求項1〜4のいずれか一項に記載のセル間接続部材の製造方法。
- 前記Crを含有する合金または酸化物が、LaCrO3系酸化物、フェライト系ステンレスから選ばれる少なくとも一種を主材とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のセル間接続部材の製造方法。
- 前記導電性金属酸化物が、NiMn2O4、CoxMn3-xO4、MnxFe3-xO4、Znx(CoyMn1-y)3-xO4(0<x≦1、0≦x≦1)、ZnFe2O4から選ばれる少なくとも一種を主材とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のセル間接続部材の製造方法。
- 前記導電性金属酸化物微粒子の粒径が、0.4μm以上3μm以下である請求項1〜7のいずれか一項に記載のセル間接続部材の製造方法。
- 空気極と燃料極とを、請求項1〜8のいずれか一項に記載のセル間接続部材の製造方法により製造されたセル間接続部材を介して接合する固体酸化物型燃料電池の製造方法。
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