JP5942623B2 - 円錐ころ軸受用保持器の製造方法 - Google Patents
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(1) 小径円環部と、
大径円環部と、
前記小径円環部及び前記大径円環部を連結し、周方向に所定の間隔で配置された複数の柱部と、
前記小径円環部、前記大径円環部、及び前記複数の柱部によって画成され、それぞれ円錐ころを収容する複数のポケット部と、
を備える円錐ころ軸受用保持器を、保持器成形用金型によって射出成形する円錐ころ軸受用保持器の製造方法であって、
前記保持器成形用金型は固定型と可動型とを有し、
前記可動型の、前記円錐ころ軸受用保持器の小径円環部の内周面に対応する部分には、周方向に所定の間隔で少なくとも3つの樹脂射出ゲートが配設され、
且つ、前記樹脂射出ゲートと、前記小径円環部の内周面に対応する部分の軸方向外側端部と、の軸方向における間であって前記軸方向外側端部よりも前記樹脂射出ゲート寄りに、成形された前記円筒ころ軸受用保持器を前記可動型に残すための凹部又は凸部を形成するアンダーカット部が配設され、
前記アンダーカット部は、周方向に所定の間隔で形成された少なくとも3つの分割アンダーカット部からなり、
前記樹脂射出ゲートは、周方向において、隣り合う前記分割アンダーカット部の間における、前記ポケット部の周方向中間、且つ、前記小径円環部の軸方向中間に配設される
ことを特徴とする円錐ころ軸受用保持器の製造方法。
(2) 前記樹脂射出ゲートの数と、前記分割アンダーカット部の数と、は等しい
ことを特徴とする(1)に記載の円錐ころ軸受用保持器の製造方法。
(3) 前記円錐ころ軸受用保持器の大径円環部の外径は120mm以上である
ことを特徴とする(1)又は(2)に記載の円錐ころ軸受用保持器の製造方法。
また、樹脂射出ゲートが少なくとも3つ設けられるので、保持器の円環部にウェルドが3ヵ所以上形成され、円環部の真円度を極端に悪化させてしまう楕円変形を回避することができる。
また、複数の樹脂射出ゲートが、周方向に所定の間隔で配設される(等配される)ので、ウェルドも等配に形成され、保持器の円環部の一部分に変形が集中して真円度が大きく悪化することを防止できる。
また、アンダーカット部を設ける位置を、樹脂射出ゲートに近いために樹脂充填時の圧力損失が小さく、元来の真円度が比較的安定して良好な小径円環部の内周面に対応する部分とすることで、可動型からの突き出し時に無理抜きによる変形の影響を受けたとしても、保持器全体としての真円度を良好に保つことができる。
さらに、アンダーカット部は、周方向に所定の間隔で形成された少なくとも3つの分割アンダーカット部からなるので、保持器の可動型からの突き出し時に、小径円環部の変形が一部分に集中してしまうことを確実に防ぎ、真円度の悪化を最小限に抑えることができる。
また、樹脂射出ゲートが少なくとも3つ設けられるので、保持器1の小径又は大径円環部3、5にウェルドが3ヵ所以上形成され、小径又は大径円環部3、5の真円度を極端に悪化させてしまう楕円変形を回避することができる。
また、複数の樹脂射出ゲートが、周方向に所定の間隔で配設される(等配される)ので、ウェルドも等配に形成され、保持器1の小径又は大径円環部3、5の一部分に変形が集中して真円度が大きく悪化することを防止できる。
また、アンダーカット部を設ける位置を、樹脂射出ゲートに近いために樹脂充填時の圧力損失が小さく、元来の真円度が比較的安定して良好な小径円環部3の内周面に対応する部分とすることで、可動型からの突き出し時に無理抜きによる変形の影響を受けたとしても、保持器1全体としての真円度を良好に保つことができる。
さらに、アンダーカット部は、周方向に所定の間隔で形成された少なくとも3つの分割アンダーカット部からなるので、保持器1の可動型からの突き出し時に、小径円環部3の変形が一部分に集中してしまうことを確実に防ぎ、真円度の悪化を最小限に抑えることができる。
次に、上述の実施形態と同様の製造方法で、保持器1(大径円環部外径:Φ120mm、小径円環部外径:Φ100mm、幅:40mm、ポケット数:18、ゲート数:3、分割アンダーカット部の個数:3)50個を連続で射出成形した。材料は、ポリアミド66樹脂にガラス繊維を25質量%配合した樹脂組成物を使用した。そして、これら50個の保持器1の小径円環部3の外径真円度を測定し、平均値と最大値を求めた。測定結果を表1に示す。
樹脂射出ゲートを周方向に所定の間隔で9つ設ける(9等配する)こと以外は、上述の実施形態と同様の製造方法で、実施例1と同様の仕様の保持器1(大径円環部外径:Φ120mm、小径円環部外径:Φ100mm、幅:40mm、ポケット数:18、ゲート数:9、分割アンダーカット部の個数:3)50個を連続で射出成形した。材料は、実施例1と同様、ポリアミド66樹脂にガラス繊維を25質量%配合した樹脂組成物を使用した。このとき、樹脂射出ゲートと周方向にオーバーラップする分割アンダーカット部の表面には、自動切断された樹脂射出ゲートと接触した痕跡である微細な擦り傷が確認されたが、保持器1の機能に悪影響を及ぼすものではなかった。そして、これら50個の保持器1の小径円環部3の外径真円度を測定し、これらの平均値と最大値を求めた。測定結果を表1に示す。
樹脂射出ゲート及び分割アンダーカット部をそれぞれ周方向に所定の間隔で7つ設け、ポケット部9を周方向に所定の間隔で21個設けたこと以外は上述の実施形態と同様の製造方法で、実施例1、2とは異なる仕様の保持器1(大径円環部外径:Φ142mm、小径円環部外径:Φ120mm、幅:48mm、ポケット数:21、ゲート数:7、分割アンダーカット部の個数:7)50個を連続で射出成形した。樹脂射出ゲートは、金型の小径円環部3の内周面に対応する部分に、柱部7中心の延長線上に7等配(柱部7、2本おき)で設置し、周方向において隣り合う分割アンダーカット部の間に位置させた。材料も、実施例1と同様、ポリアミド66樹脂にガラス繊維を25質量%配合した樹脂組成物を使用した。そして、これら50個の保持器1の小径円環部3の外径真円度を測定し、平均値と最大値を求めた。測定結果を表1に示す。
アンダーカット部を2分割とする、すなわち分割アンダーカット部を2個とすること以外は上述の実施形態と同様の製造方法で、実施例1と同様の仕様の保持器1(大径円環部外径:Φ120mm、小径円環部外径:Φ100mm、幅:40mm、ポケット数:18、ゲート数:3、分割アンダーカット部の個数:2)50個を連続で射出成形した。3つの樹脂射出ゲートのうち、1つのゲートは周方向において隣り合う分割アンダーカット部の間に位置するが、2つのゲートは周方向において分割アンダーカット部とオーバーラップする。材料は、実施例1と同様、ポリアミド66樹脂にガラス繊維を25質量%配合した樹脂組成物を使用した。そして、これら50個の保持器1の小径円環部3の外径真円度を測定し、平均値と最大値を求めた。測定結果を表1に示す。
アンダーカット部を設けないこと以外は上述の実施形態と同様の製造方法で、実施例1と同様の仕様の保持器1(大径円環部外径:Φ120mm、小径円環部外径:Φ100mm、幅:40mm、ポケット数:18、ゲート数:3)50個を連続で射出成形しようと試みた。しかしながら、連続成形の途中で保持器1が固定型に残ってしまい、50個の連続成形はできなかった。成形を中止し、固定型から保持器1を取り除いた後、連続50個の射出成形に再び試みたが、50個到達前に再び固定型に保持器が残ってしまい、連続成形はできなかった。なお、材料は、実施例1と同様、ポリアミド66樹脂にガラス繊維を25質量%配合した樹脂組成物を使用した。
3 小径円環部
5 大径円環部
7 柱部
9 ポケット部
11 ゲートマーク
13 凸部
Claims (3)
- 小径円環部と、
大径円環部と、
前記小径円環部及び前記大径円環部を連結し、周方向に所定の間隔で配置された複数の柱部と、
前記小径円環部、前記大径円環部、及び前記複数の柱部によって画成され、それぞれ円錐ころを収容する複数のポケット部と、
を備える円錐ころ軸受用保持器を、保持器成形用金型によって射出成形する円錐ころ軸受用保持器の製造方法であって、
前記保持器成形用金型は固定型と可動型とを有し、
前記可動型の、前記円錐ころ軸受用保持器の小径円環部の内周面に対応する部分には、周方向に所定の間隔で少なくとも3つの樹脂射出ゲートが配設され、
且つ、前記樹脂射出ゲートと、前記小径円環部の内周面に対応する部分の軸方向外側端部と、の軸方向における間であって前記軸方向外側端部よりも前記樹脂射出ゲート寄りに、成形された前記円筒ころ軸受用保持器を前記可動型に残すための凹部又は凸部を形成するアンダーカット部が配設され、
前記アンダーカット部は、周方向に所定の間隔で形成された少なくとも3つの分割アンダーカット部からなり、
前記樹脂射出ゲートは、周方向において、隣り合う前記分割アンダーカット部の間における、前記ポケット部の周方向中間、且つ、前記小径円環部の軸方向中間に配設される
ことを特徴とする円錐ころ軸受用保持器の製造方法。 - 前記樹脂射出ゲートの数と、前記分割アンダーカット部の数と、は等しい
ことを特徴とする請求項1に記載の円錐ころ軸受用保持器の製造方法。 - 前記円錐ころ軸受用保持器の大径円環部の外径は120mm以上である
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の円錐ころ軸受用保持器の製造方法。
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JP2012135963A JP5942623B2 (ja) | 2012-06-15 | 2012-06-15 | 円錐ころ軸受用保持器の製造方法 |
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JP2012135963A JP5942623B2 (ja) | 2012-06-15 | 2012-06-15 | 円錐ころ軸受用保持器の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2014001757A JP2014001757A (ja) | 2014-01-09 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2012
- 2012-06-15 JP JP2012135963A patent/JP5942623B2/ja active Active
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