JP5942253B2 - 原子炉格納容器ハッチのガスケット冷却装置 - Google Patents

原子炉格納容器ハッチのガスケット冷却装置 Download PDF

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Description

本発明は、原子力発電所において、原子炉圧力容器を格納する原子炉格納容器に設けられた原子炉格納容器ハッチ(以下、単に「ハッチ」とも称する)のガスケット冷却装置に関する。
原子力発電設備では、原子炉圧力容器を格納した原子炉格納容器内に点検や補修のために作業員が出入りしたりするための作業員出入口が予め設けられるとともに、原子炉格納容器内の機器、例えば、逃し安全弁、制御棒駆動機構等を原子炉格納容器外の所定の場所に運び出し、そこで分解点検や補修をして再度原子炉格納容器内に運び込むための機器搬出入口が予め設けられている。
そしてこのような作業員出入口や機器搬出入口には、それを密封して、事故時の原子炉格納容器としての放射性物質の閉じ込め機能を確保するために、ハッチが設けられている。ハッチはハッチ胴との間にガスケットを介設させて、ボルトで締め付け可能な密封構造を形成する構造であり、大気圧より高い所定の原子炉格納容器内設計圧力に対して原子炉格納容器全体からの漏洩量が設計上許容された漏洩量以下に留まるようにされている。
先ず、沸騰水型原子炉(BWR(Boiling Water Reactor))の例で、原子炉格納容器の出入口や搬出入口とそのハッチの配置例について説明する。
図1は、BWR5型の原子炉における原子炉格納容器の出入口や搬出入口とそのハッチの配置例の説明図である。BWR5型の原子炉の原子炉圧力容器101Aを格納した原子炉格納容器1Aは、ほぼ円錐形状の空間部分とその下部のほぼ円筒形上の空間部分とから構成されている。ほぼ円錐形状の空間部分は、ドライウェルと称され、そこには、原子炉圧力容器101A、主蒸気配管、給水配管、逃し安全弁、主蒸気隔離弁、制御棒駆動機構等の機器や各種配管が格納され、例えば、主蒸気管や給水管等が原子炉格納容器1Aの壁を貫通している。ほぼ円錐形状の空間部分の下部には、フロアで上下を区画されたサプレッションチェンバが設けられ、事故時に原子炉圧力容器101Aや配管等から漏洩した蒸気をベント管5Aでサプレッションチェンバ内のサプレッションプール4の水に導き凝縮させ、原子炉格納容器1A内の圧力上昇を抑制する機能を有している。
原子炉格納容器1Aは、逃し安全弁搬出入口2Aとそのハッチ3A(図1では、「逃し安全弁搬出入口ハッチ3A」と表示)、機器搬出入口2Cとそのハッチ3C(図1では、「機器搬出入口ハッチ3C」と表示)、制御棒駆動機構搬出入口2C’とそのハッチ3C’(図1では、「制御棒駆動機構搬出入口ハッチ3C’」と表示)、サプレッションチェンバ出入口2Dとそのハッチ3D(図1では、「サプレッションチェンバ出入口ハッチ3D」と表示)を、少なくとも有している。
図2は、ABWR型の原子炉における原子炉格納容器の出入口や搬出入口とそのハッチの配置例の説明図である。ABWR(Advanced Boiling Water Reactor)型の原子炉の原子炉圧力容器101Bを格納した原子炉格納容器1Bは、全体がほぼ円筒形状をしている。そして、原子炉格納容器1Bの上部の全周までを含む上部ドライウェルと称される部分と、原子炉格納容器1Bの下部の中央円筒空間部分の下部ドライウェルと称される部分とに、原子炉圧力容器101Bが格納されている。上部ドライウェルには、主蒸気配管、給水配管、逃し安全弁、主蒸気隔離弁等の機器や各種配管が格納され、主蒸気管や給水管等が原子炉格納容器1Bの壁を貫通している。原子炉格納容器1Bの下部の下部ドライウェル周囲の環状空間には、上部ドライウェルのフロアで上下を区画されるとともに、下部ドライウェルの縦壁で区画されたサプレッションチェンバが設けられ、事故時に原子炉圧力容器101Bや配管等から漏洩した蒸気を縦壁内に配置したベント配管(図示せず)に接続した水平ベント管5Bでサプレッションチェンバ内のサプレッションプール4の水に導き凝縮させ、原子炉格納容器1B内の圧力上昇を抑制する機能を有している。
原子炉格納容器1Bは、機器搬出入口2Bとそのハッチ3B(図2では、「機器搬出入口ハッチ3B」と表示)、機器搬出入口2Cとそのハッチ3C(図1では、「機器搬出入口ハッチ3C」と表示)、サプレッションチェンバ出入口2Dとそのハッチ3D(図2では、「サプレッションチェンバ出入口ハッチ3D」と表示)を、少なくとも有している。
原子炉格納容器のハッチのガスケットは、原子力発電所の当初建設時に前提とされた設計基準等に基づく設計条件に従って設計されている。しかし、設計条件を超える過酷事象が生じた場合は、原子炉格納容器1A,1B内の環境温度が設計条件を超える高温状態になり、ハッチのガスケットの温度が耐熱温度以上となり、ガスケットが高温劣化して、耐圧、漏洩防止機能を維持できなくなる可能性がある。
特許文献1には、配管同士を接続するフランジの周方向の溝内に、膨張黒鉛を含むガスケットを配置するとともに、そのガスケットに径方向に隣接させて少なくとも1輪のOリングを配置し、Oリングは、内部に作動流体が流れることが可能な空洞を有し、Oリングに作動流体を供給する入口配管と作動流体の出口配管とを接続し、Oリング内に作動流体を供給してフランジ締結部を冷却する技術が記載されている。
特開2011−132975号公報
しかしながら、特許文献1に記載された技術は、当初からフランジのガスケットを冷却することを前提とした設計のフランジ構造であり、既に建設が完了した既存の原子力発電所における原子炉格納容器1A,1Bのハッチ3のガスケットを冷却するためには、ハッチ3そのものを交換する必要があり、高コストになる。
また、特許文献1に記載された配管接続用のフランジとは異なり、ハッチ3は、必要に応じ開閉されるものであり、その点で、特許文献1に記載の技術はそのままでは適用できない。
本発明は、前記した従来の課題を解決するものであり、簡単な構造で原子炉格納容器のハッチのガスケットを冷却できるガスケット冷却装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、第1の発明は、原子炉格納容器の出入口又は機器搬出入口に設けられた、ガスケットで密閉可能に構成された原子炉格納容器ハッチに、着脱可能に設置される原子炉格納容器ハッチのガスケット冷却装置であって、ガスケットを冷却する冷却カバーと、原子炉格納容器ハッチを密閉するためにハッチ胴に設けられたハッチ締結用の第1のフランジとは別体であり、且つ、ハッチ胴の第1のフランジが設けられたのと同じ側のハッチ胴の外周面又は内周面に設けられた冷却カバー取り付け用の第2のフランジと、第2のフランジと冷却カバーのフランジ部とがボルトによって締付けられることによって密着される第2のフランジ及び冷却カバーのそれぞれの密着される面の一方に配置される第1のシール部材と、を備え、
冷却カバーは、原子炉格納容器ハッチを密閉するガスケットの周囲を冷却する冷却水が流通する冷却水流通空間を有し、更に、冷却水流通空間に冷却水の出口配管及び入口配管が接続されており、冷却カバーは、原子炉格納容器ハッチのフランジ部と第1のフランジを、原子炉格納容器ハッチの軸方向に挟み込むように覆って冷却水流通空間を構成しており、原子炉格納容器ハッチの軸方向において第2のフランジに取り付けられる側と反対側が、第のシール部材を介して原子炉格納容器ハッチの周縁部に密着されていることを特徴とする。
第2の発明は、原子炉格納容器の出入口又は機器搬出入口に設けられた、ガスケットで密閉可能に構成された原子炉格納容器ハッチに、着脱可能に設置される原子炉格納容器ハッチのガスケット冷却装置であって、ガスケットを冷却する冷却カバーと、原子炉格納容器ハッチを密閉するためにハッチ胴に設けられたハッチ締結用の第1のフランジとは別体であり、且つ、ハッチ胴の第1のフランジが設けられたのと同じ側のハッチ胴の外周面又は内周面に設けられた冷却カバー取り付け用の第2のフランジと、第2のフランジと冷却カバーのフランジ部とがボルトによって締付けられることによって密着される第2のフランジ及び冷却カバーのそれぞれの密着される面の一方に配置される第1のシール部材と、を備え、
冷却カバーは、ガスケットを覆う円盤形状、ドーム形状又は円筒形状であり、冷却カバーの内面と原子炉格納容器ハッチの外面との間に、ガスケットの周囲を冷却する冷却水が流通する冷却水流通空間を有し、更に、冷却水流通空間に冷却水の出口配管及び入口配管が接続されており、冷却カバーは、原子炉格納容器ハッチのフランジ部と第1のフランジを、原子炉格納容器ハッチの軸方向に挟み込むように覆って冷却水流通空間を構成しており、原子炉格納容器ハッチの軸方向において第2のフランジに取り付けられる側と反対側が、第のシール部材を介して原子炉格納容器ハッチの周縁部に密着されていることを特徴とする。
第1及び第2の発明によれば、ハッチ締結用の第1のフランジとは別体であり、且つ、ハッチ胴の第1のフランジが設けられたのと同じハッチ胴の外周面又は内周面に設けられた冷却カバー取り付け用の第2のフランジを後付けすることによって、既存の原子炉格納容器ハッチに対してもガスケットを冷却する冷却カバーを容易に着脱可能に取り付けることができる。そして、万一、過酷事象が発生して、原子炉格納容器内の温度が原子炉格納容器ハッチの設計条件の温度より高い温度になっても、冷却水で冷却を続けることによって、格納容器ハッチのガスケットの温度が耐熱温度以上になるのを防止できるので、ガスケット耐圧及び漏洩防止機能を維持できる。その結果、原子炉格納容器内に閉じ込められている放射性物質がハッチから漏洩するのを防止又は抑制できる。
本発明によれば、簡単な構造で原子炉格納容器ハッチのガスケットを冷却できるガスケット冷却装置を提供することができる。
BWR5型の原子炉における原子炉格納容器の出入口や搬出入口とそのハッチの配置例の説明図である。 ABWR型の原子炉における原子炉格納容器の出入口や搬出入口とそのハッチの配置例の説明図である。 外側開きのハッチにおける第1の実施形態に係る冷却カバーの説明図であり、(a)は、第1の実施形態におけるハッチ胴とハッチのハッチ締結機構部分に冷却カバーを取り付けた状態の断面図、(b)は、(a)におけるA部拡大図である。 (a)は、図3(a)の表側から見た平面図、(b)は、(a)におけるB−B矢視断面の斜視図、(c)は、(a)におけるC−C矢視断面の斜視図である。 第1の実施形態に係る冷却カバーの変形例を適用する前提とするヒンジ付のハッチの斜視図である。 図5のヒンジ付のハッチに適用する第1の実施形態に係る冷却カバーの変形例の表側から見た平面図である。 第1の実施形態に係る冷却カバーの変形例のヒンジ部を収容する部分の周方向嵌め合い部200’における周方向の部分的な断面斜視図である。 外側開きのハッチにおける第2の実施形態に係る冷却カバーの説明図であり、(a)は、第2の実施形態におけるハッチ胴とハッチのハッチ締結機構部分に冷却カバーを取り付けた状態の断面図、(b)は、(a)におけるE部拡大図である。 図8(a)の表側から見た平面図である。 外側開きのハッチにおける第3の実施形態の変形例に係る冷却カバーの説明図であり、(a)は、第3の実施形態の変形例におけるハッチ胴とハッチのハッチ締結機構部分に冷却カバーを取り付けた状態の断面図、(b)は、(a)におけるF部拡大図である。 図10(a)の表側から見た平面図である。 内側開きのハッチにおける第4の実施形態に係る冷却カバーの説明図であり、(a)は、第4の実施形態におけるハッチ胴とハッチのハッチ締結機構部分に冷却カバーを取り付けた状態の断面図、(b)は、(a)におけるG部拡大図である。 図12(a)の表側から見た平面図である。 図13における冷却カバーの冷却カバー分割部20C1の周方向の嵌め合い部201Aの構造説明図であり、(a)は、図13におけるG−G矢視で径方向外方側から見た斜視図、(b)は、図13におけるG−G矢視断面を径方向内方側から見た斜視図である。 図13における冷却カバーの冷却カバー分割20C2の周方向嵌め合い部201Aの構造説明図であり、図13におけるH−H矢視断面を径方向内方側から見た斜視図である。 内側開きのハッチにおける第5の実施形態に係る冷却カバーの説明図であり、(a)は、第5の実施形態におけるハッチ胴とハッチのハッチ締結機構部分に冷却カバーを取り付けた状態の断面図、(b)は、(a)におけるI部拡大図である。 図16(a)の表側から見た平面図である。
以下に、本発明の実施形態に係る原子炉格納容器ハッチについて図を参照しながら詳細に説明する。
《第1の実施形態》
図3、図4を参照して、適宜、図1を参照しながら第1の実施形態における冷却カバー(原子炉格納容器ハッチの冷却装置)20Aについて説明する。図3は、外側開きのハッチにおける第1の実施形態に係る冷却カバーの説明図であり、(a)は、第1の実施形態におけるハッチ胴とハッチのハッチ締結機構部分に冷却カバーを取り付けた状態の断面図、(b)は、(a)におけるA部拡大図である。
以下に説明する原子炉格納容器1A,1B(図1、図2参照)のハッチ(原子炉格納容器ハッチ)3において、表側12outとは、原子炉格納容器1A,1Bの外側を意味し、内側12inとは、原子炉格納容器1A,1Bの内側を意味する。そして、外開きのハッチ3とは、ハッチ3をハッチ胴10に締結しているボルト11d(図3(b)参照)を外して、ハッチ3を原子炉格納容器1A,1Bの外側に外すか、又は、ヒンジ付のハッチ3を原子炉格納容器1A,1Bの外側に回動させて開くハッチ3のことである。
一部のタイプの原子炉格納容器では、ハッチ3を原子炉格納容器の内側に開く内開きのものもある。
ちなみに、外径が大きいハッチ3については、ハッチ3を上部に設置されたモノレールで吊って移動させることで開閉を行う。この場合はハッチ開閉用のヒンジ(図5参照)はなく、例えば、ハッチ開閉の際のみ一時的にアイボルト等の吊り金具をハッチ3のハッチフランジ部(ハッチのフランジ部)11bの外周面の頂部等に設けられたネジ孔にねじ込み、吊り金具にフック付チェーンのフックを引っ掛けるか、ベルト等を通して、モノレールで吊る。
外径が小さくて作業員の手で開閉できるハッチ3については、ハッチ3の外側に設けられている取っ手(図5では図示省略)を用いて開閉する。
第1の実施形態における冷却カバー20Aが適用されるハッチ3は、ヒンジ無しの外開きのものである。ハッチ3は、図3(b)に示すように円筒状のハッチ胴10の端部10aの外周側に設けられたハッチ締結用のフランジ(第1のフランジ)11aと、ハッチ3の表側12outに部分球面状に凸上のドーム部3aの外周面に接続された短円筒状のハッチ縁円環部3bの外周面に設けられたハッチ締結用のハッチフランジ部11bとが、ボルト11dとナット11eによってボルト締めされ閉鎖状態にされる。ちなみに、ボルト11dは、例えば、作業がしやすいようにスイングボルトであり、ボルト11dはフランジ11aにピン11cでスイング可能に取り付けられている。
そして、フランジ11a、ハッチフランジ部11b、ピン11c、ボルト11d、ナット11eが、ハッチ締結機構11を構成している。
そして、端部10aの端面には、例えば、2条の周溝が形成され、その中にハッチガスケット(ガスケット)13,13が嵌め込まれ、ハッチ3を閉じてハッチ締結機構11で締結したときに、ハッチガスケット13,13が、ハッチ縁円環部3bの端面と圧接する。その結果、端部10aの端面と、ハッチ縁円環部3bの端面との間が耐圧シールされる。
冷却カバー20Aを取り付けるための冷却カバー固定フランジ(第2のフランジ)21Aが、既設のハッチ胴10の端部10aの外周面に、つまり、フランジ11aが設けられているのと同じ外周側にフランジ11aに対し所定の距離を確保してより奥側(図3(a),(b)における左側)に後付け工事で溶接固定される。冷却カバー固定フランジ21Aには、表側12outの冷却カバー側密着面21aに周方向に、例えば、2条の溝が設けられており、その溝にリング状のシール材(第1のシール部材)25A,25Aが装着され、冷却カバー20Aの冷却カバーフランジ側密着面20c1に密着し水密性を確保する。シール材25Aは、それほどの耐圧性は要求されることはなく、過酷事故時のハッチ3の温度を冷却可能な耐温度性が求められる。
図3(a),(b)に示すように、冷却カバー固定フランジ21Aのシール材25Aが装着される溝よりも径方向外方側の冷却カバー20Aの後記する冷却カバーフランジ部(冷却カバーのフランジ部)20aに対応する部位に、冷却カバーフランジ部20aのボルト孔20bと対応させてボルト孔21bが設けられている。そして、ボルト孔20b,21bにボルト22を挿通させて、ナット23で、冷却カバー20Aを冷却カバー固定フランジ21Aに、着脱可能に固定できる構成となっている。
図4(a)は、図3(a)の表側から見た平面図、(b)は、(a)におけるB−B矢視断面の斜視図、(c)は、(a)におけるC−C矢視断面の斜視図である。
図4(a)に示すように、冷却カバー20Aは、例えば、上下2つの部分に2箇所の周方向嵌め合い部200,200において2分割され、半円弧形状の冷却カバー分割部20A1,20A2とから構成されている。冷却カバー分割部20A1,20A2は、その2分割された部分において、冷却カバー分割部20A1,20A2の外周側の冷却カバーフランジ部20aから径方向外方側に延出された耳部としての周方向締結部20fを有している。周方向締結部20fには、ボルト孔20gが設けられている。冷却カバー分割部20A1,20A2のボルト孔20gにボルト(周方向の締結用ボルト)27を挿通させ、ナット28を締め付けることで、冷却カバー分割部20A1及び冷却カバー分割部20A2は締結される。
冷却カバー分割部20A1,20A2は、図3(a)、図4(b),(c)の周方向断面で示すように、冷却カバーフランジ部20aの冷却カバー固定フランジ21A側において、径方向内方側に延出する冷却カバーフランジ側縁部20cを有するとともに、ハッチ3の表側12out側において、径方向内方側に延出するハッチ側縁部20dを有している。そして、冷却カバーフランジ部20aの冷却水流通空間内周壁20a1と、ハッチ側縁部20dの内壁面と、冷却カバーフランジ側縁部20cの内壁面とで内周側に開いたほぼコの字形状の空洞部分を形成するように構成されている。
冷却カバー分割部20A1のハッチ側縁部20dには、冷却水の入口配管31の端部が接続されており、冷却カバー分割部20A2のハッチ側縁部20dには、冷却水の出口配管32の端部が接続されている(図4(a)参照)。
ハッチ側縁部20dの径方向内方側の周端面であるハッチ側密着面20d1は、図3(b)に示すように、ドーム部3aの外周面と密着するような角度をしており、ハッチ側密着面20d1には、例えば、周方向に2条の溝が設けられ、その溝にリング状のシール材(第2のシール部材)25B,25Bが装着される。このシール材25Bは、シール材25Aと同じ材質で良い。このシール材25Bは、ハッチ側密着面20d1の溝に装着時には、ハッチ側密着面20d1より外側に突出するようになっている。冷却カバー固定フランジ21Aにボルト22及びナット23で仮止めした状態で冷却カバー分割部20A1,20A2を周方向に締結完了後に、冷却カバーフランジ部20aを冷却カバー固定フランジ21Aにボルト22及びナット23で、例えば、所定のトルクまで締め付けが完了したとき、冷却カバーフランジ部20aと冷却カバー固定フランジ21Aとがシール材25A,25Aで水封される。その際同時に、ハッチ側密着面20d1とドーム部3aの表側のハッチ側密着面20d1が当接する部位とがシール材25B,25Bで水封される。
ここで、ハッチ側密着面20d1が、特許請求の範囲に記載の「前記冷却カバー分割部の前記ほぼコの字形状の前記原子炉格納容器ハッチと当接する面」に対応する。
ちなみに、図4(b),(c)に示すように冷却カバー分割部20A1,20A2のそれぞれの周方向嵌め合い部200における周方向密着面(接合面)20k,20nのうちの一方側には、例えば、冷却カバー分割部20A1の周方向密着面20kには、前記した冷却カバー20Aのほぼコの字形状の空洞部分を囲むように、ほぼコの字形状にシール材設定溝20mを設け、シール材(第3のシール部材)25Cを装着する。このシール材25Cもシール材25A,25Bと同じ材質のものである。周方向密着面20kに装着されたシール材25Cが密着する冷却カバー分割部20A2の周方向密着面20nには、シール材当接部26が、水密性を保つように、平滑に加工されている。従って、冷却カバー分割部20A1,20A2がボルト27、ナット28で締結されることによって、周方向密着面20k、20nからの冷却水が漏れないようになされている。
ちなみに、シール材設定溝20mは、ハッチ側密着面20d1に装着されるシール材25B,25B用の2条の周方向の溝の中間に配置するようにしている。
このように、冷却カバー分割部20A1,20A2を組み合わせて冷却カバー20Aを冷却カバー固定フランジ21Aに固定することによって、図3(b)に示すように、環状の冷却水流通空間30が、水密にハッチ締結機構11を直接外部から(外周側から)囲むことができ、図3(a)に示すように、例えば、上部に冷却水の入口配管31を、下部に冷却水の出口配管32を接続することで、ハッチ締結機構11の外から(外周側から)ハッチガスケット13,13を効率的に冷却することができる。
なお、冷却水の入口配管31及び出口配管32には、それぞれ止弁35を設けて、更に、止弁35の先に着脱可能な接続カプラ33を配してある。冷却カバー分割部20A1,20A2に接続されている冷却水の入口配管31の端部及び出口配管32の端部と、止弁35側の冷却水の入口配管31の端部及び出口配管32の端部とが、接続カプラ33により容易に着脱可能となり、冷却カバー20Aの着脱が容易になるようにされている。
本実施形態によれば、既設の原子力発電所においても、万一過酷事故が発生した場合に、原子炉格納容器1A,1B内の温度が上昇し、設計当初に決められたハッチガスケット13の設計最高温度以上になったとしても、ハッチガスケット13が冷却され、ハッチ3からの放射性物質の外部への漏洩が防止又は抑制できる。
また、このような構造の冷却カバー20Aならば、ハッチ3の開閉時に容易に着脱作業が行え、既設のハッチ3に対しても容易に追加工事で取り付けることができる。
《第1の実施形態の変形例》
第1の実施形態における冷却カバー20Aでは、ヒンジを有しないハッチ3を対象としたが、図5に示すようなヒンジ15を有するハッチ3に対しても、図6、図7に示す冷却カバー20Bのように変形すれば適用できる。図5は、第1の実施形態に係る冷却カバーの変形例を適用する前提とするヒンジ付のハッチの斜視図である。ちなみに、図5では、フランジ11a、ハッチフランジ部11bは示してあるが、フランジ11a側に取り付けられているスイングボルトは省略してある。
図5に示すようにハッチ3を開閉可能にするヒンジ15は、ハッチフランジ部11bから径方向外方側に水平方向に延出するヒンジアーム16と、フランジ11aから径方向外方側に水平方向に延出するヒンジアーム17とが、ヒンジ軸15aで回動可能に接続されている。
図6は、図5のヒンジ付のハッチに適用する第1の実施形態に係る冷却カバーの変形例の表側から見た平面図であり、図7は、第1の実施形態に係る冷却カバーの変形例のヒンジ部を収容する部分の周方向嵌め合い部200’における周方向の部分的な断面斜視図である。冷却カバー20Aと異なるのは、冷却カバー20Bを上下に周方向嵌め合い部200,200’で分割されたほぼ半円弧形状の冷却カバー分割部20B1,20B2において、図6におけるヒンジ15側の周方向締結部20f’を、図4の周方向締結部20fよりも上下方向にも径方向外方側にも大きくした点であり、他は基本的に同じ構成であり、同じ構成には同じ符号を付し、重複する説明を省略する。
図6に示すように、ヒンジ15側の周方向締結部20f’は、上下方向にボルト孔20g’に挿通されたボルト(周方向の締結用ボルト)27’をナット28’で締め付けることによって、ヒンジ15を内包して、水密状態に締結される。
そのような水密構造とするため、図7に示すようにヒンジ15側は、ヒンジ収容空間37を構成するように周方向締結部20fよりもヒンジ軸15aの部分が図7の縦方向に大きな空間を形成し、ヒンジ15全体を冷却カバー分割部20B1,20B2の周方向締結部20f’,20f’に内包する構成としている。形状が異なるため符号を変えているが、本変形例のシール材設定溝20m’、シール材(第3のシール部材)25C’、周方向密着面(接合面)20k’、ボルト孔20g’は、第1の実施形態におけるシール材設定溝20m、シール材25C、周方向密着面20k、ボルト孔20gに対応している。
なお、冷却カバー分割部20B2の周方向密着面20k’に対向する周方向密着面20n’(図示せず)についての説明図は、図7と図4(c)に基づいて容易に想像できることから省略する。
図7において、図6のD1−D1矢視断面が、図7に示したD1−D1矢印で示した部分であり、図6のD2−D2矢視断面が、図7に示したD2−D2矢印で示した二点鎖線の仮想線部分であり、冷却カバー分割部20B1のヒンジ15を収容するためのヒンジ収容空間37の上側壁面を示している。そして、この上側壁面より上側の周方向締結部20f’の縁部に設けられたボルト孔20bで、冷却カバー固定フランジ21Aのこの部分の径方向外方側に延出させた部位(図示せず)とボルト固定できるようにしてある。
これにより、冷却カバー20Bの周方向締結部20f’の荷重を冷却カバー固定フランジ21Aで受けやすくしている。地震の際に、冷却カバー20Bの周方向締結部20f’と冷却カバー固定フランジ21Aとが離れるような相対運動を防止できる。
本変形例によれば、ヒンジ15を有するハッチ3に対しても第1の実施形態と同様のハッチガスケット13,13の冷却という作用効果を得ることができる。
なお、第1の実施形態又はその変形例では、冷却カバー20A,20Bを上下に2分割したものとしたがそれに限定されるものではなく、左右で2分割としたものでも容易に変形対応できる。
なおその場合、冷却カバー20Bでは、冷却カバー左部、冷却カバー右部のうちの一方が、ヒンジ15の部分を、冷却カバー固定フランジ21Aとの間で水密に締結する構成となり、冷却カバー固定フランジ21Aは、ヒンジ15の部分で径方向外方側に水平に大きく延出し、シール材25Aもその部分で、ヒンジ15を囲いこむように径方向外方側に延びるものとすることで容易に対応できる。
《第2の実施形態》
次に、図8、図9を参照しながら第2の実施形態における冷却カバー40Aについて説明する。本実施形態が適用されるハッチ3は、ヒンジが無いタイプのものを例示して説明する。図8は、外側開きのハッチにおける第2の実施形態に係る冷却カバーの説明図であり、(a)は、第2の実施形態におけるハッチ胴とハッチのハッチ締結機構部分に冷却カバーを取り付けた状態の断面図、(b)は、(a)におけるE部拡大図である。図9は、図8(a)の表側から見た平面図である。
第1の実施形態の冷却カバー20A、その変形例の冷却カバー20Bでは、ハッチ3の外周部分近傍を冷却する構成としたが、本実施形態の冷却カバー40Aでは、図8、図9に示すようにハッチ3のドーム部3aの外表面を冷却カバー40Aのドーム部42Aで全て覆って冷却する構成としている。そのため冷却カバー40Aは、ドーム部42Aに、環状板形状の冷却カバーフランジ部(冷却カバーのフランジ部)41を溶接した一体物として構成されている。
第1の実施形態と同じ構成については同じ符号を付し、重複する説明は省略する。
冷却カバーフランジ部41には、冷却カバー固定フランジ(第2のフランジ)21Aのボルト孔21bに対応させて、冷却カバーフランジ部41にボルト孔41aが設けられており、ボルト22とナット23とで、冷却カバー40Aは冷却カバー固定フランジ(第2のフランジ)21Aに着脱可能に、且つ水密に取り付けられる。冷却カバーフランジ部41の冷却カバー固定フランジ21A側の冷却カバーフランジ側密着面41bが、冷却カバー固定フランジ21Aの冷却カバー側密着面21aに装着されたシール材(第1のシール部材)25A,25Aと密着することによって水密性が確保される。
ちなみに、冷却カバーフランジ部41の内周面41cの内径は、ハッチ締結機構11の外周を包含できる寸法とされる。
なお、図8、図9には記載してないが、ドーム部42Aの内側12in側に環状の導水リブを設けて、冷却水の入口配管31から冷却水流通空間30に供給された水がより効率的にハッチガスケット13,13を冷却するように、冷却水が冷却水流通空間30の縁部のハッチ締結機構11側により多く流れるようにして冷却水の出口配管32から排出されるようにしても良い。
《第3の実施形態》
次に、図10、図11を参照しながら第3の実施形態における冷却カバー40Bについて説明する。本実施形態が適用されるハッチ3は、ヒンジが無いタイプのものを例示して説明する。図10は、外側開きのハッチにおける第3の実施形態に係る冷却カバーの説明図であり、(a)は、第3の実施形態におけるハッチ胴とハッチのハッチ締結機構部分に冷却カバーを取り付けた状態の断面図、(b)は、(a)におけるF部拡大図である。図11は、図10(a)の表側から見た平面図である。
第1の実施形態の冷却カバー20A、その変形例の冷却カバー20Bでは、ハッチ3の外周部分近傍を冷却する構成としたが、本実施形態の冷却カバー40Bでは、図10、図11に示すようにハッチ3のドーム部3aの外表面を冷却カバー40Bの有底の円筒部42Bで全て覆って冷却する構成としている。そのため冷却カバー40Bは、円筒部42Bに、環状板形状の冷却カバーフランジ部41を溶接した一体物として構成されている。
第2の実施形態と同じ構成については同じ符号を付し、重複する説明は省略する。
なお、図10、図11には記載してないが、円筒部42Bの内側12in側に環状の導水リブを設けて、冷却水の入口配管31から冷却水流通空間30に供給された水がより効率的にハッチガスケット13,13を冷却するように、つまり、冷却水が冷却水流通空間30の縁部のハッチ締結機構11側により多く流れるようにして冷却水の出口配管32から排出されるようにしても良い。
《第2及び第3の実施形態の変形例》
第2の実施形態及び第3の実施形態においては、冷却カバー40A,40Bを、ヒンジを有しないハッチ3に適用する例で示したが、その変形例について説明する。
冷却カバー固定フランジ21Aをヒンジ15(図5参照)の部分で、ヒンジ15をカバーするように径方向外側方向に水平に延伸させ、冷却カバーフランジ部41も対応するように延出させる。そして、ヒンジ15に対応させて延出させた部分に突出するようにシール材(第1のシール部材)25A,25Aをも冷却カバー側密着面21aに配設し、その周囲を締め付け可能にボルト孔21b、41aをそれぞれ設ける。
これによって、ヒンジ15をも冷却水流通空間30の中に内包させることができ、冷却カバー固定フランジ21Aに冷却カバー40A,40Bを水密に、且つ着脱可能に取り付けることができる。
第2、第3の実施形態及びその変形例によれば、既設の原子力発電所においても、万一過酷事故が発生した場合に、原子炉格納容器1A,1B内の温度が上昇し、設計当初に決められたハッチガスケット13の設計最高温度以上になったとしても、ハッチガスケット13が冷却され、ハッチ3からの放射性物質の外部への漏洩が防止又は抑制できる。
また、このような構造の冷却カバー40A、40Bならば、ハッチ3の開閉時に容易に着脱作業が行え、既設のハッチ3に対しても容易に追加工事で取り付けることができる。
《第4の実施形態》
次に、図12から図15を参照して、適宜、図1を参照しながら第4の実施形態における冷却カバー(原子炉格納容器ハッチの冷却装置)20Cについて説明する。図12は、内側開きのハッチにおける第4の実施形態に係る冷却カバーの説明図であり、(a)は、第4の実施形態におけるハッチ胴とハッチのハッチ締結機構部分に冷却カバーを取り付けた状態の断面図、(b)は、(a)におけるG部拡大図である。
第1の実施形態の冷却カバー20Aと本実施形態における冷却カバー20Cとが大きく異なる点は、冷却カバー20Aが外開きのハッチ3の外周側に2分割の円弧状の冷却カバー分割部20A1,20A2を径方向外方側から嵌め込むように取り付けられるのに対し、冷却カバー20Cが、内開きのハッチ3の後記するハッチ締結機構11を囲むように内周側に、例えば、3分割以上複数の円弧状の冷却カバー分割部20C1,20C2,20C3を径方向内方側から嵌め込む構造をしている点である。
第1の実施形態の冷却カバー20Aと同じ構成については、同じ符号を付し、重複する説明を省略する。
第4の実施形態における冷却カバー20Cが適用されるハッチ3は、ヒンジの有無に関わらず内開きのものである。ハッチ3は、図12(b)に示すように円筒状のハッチ胴10の端部10aの内周側に設けられたハッチ締結用のフランジ11aと、ハッチ3の内側12inに部分球面状に凸状のドーム部3aの外周面に接続された短円筒状のハッチ縁円環部3bの内周面に設けられたハッチ締結用のハッチフランジ部(ハッチのフランジ部)11bとが、ボルト11dとナット11eによってボルト締めされ閉鎖状態にされる。ちなみに、ボルト11dは、例えば、作業がしやすいようにスイングボルトであり、ボルト11dはハッチフランジ部11bにピン11cでスイング可能に取り付けられている。
そして、フランジ11a、ハッチフランジ部11b、ピン11c、ボルト11d、ナット11eが、ハッチ締結機構11を構成している。
冷却カバー20Cを取り付けるための冷却カバー固定フランジ(第2のフランジ)21Bが、既設のハッチ胴10の端部10aの内周面に、つまり、フランジ11aが設けられているのと同じ内周側にフランジ11aに対し所定の距離を確保してより表側12out寄りに(図12(a),(b)における左側)に後付け工事で溶接固定される。冷却カバー固定フランジ21Bには、表側12outの冷却カバー側密着面21aに周方向に、例えば、2条の溝が設けられており、その溝にリング状のシール材(第1のシール部材)25A,25Aが装着され、冷却カバー20Cの冷却カバーフランジ側密着面20c1に密着し水密性を確保する。
冷却カバー固定フランジ21Bの上部において、リング状のシール材25A,25Aが装着された周方向の2条の溝よりも内周側には、冷却水の入口配管31の端部が接続される通水孔21dが設けられており、冷却カバー固定フランジ21Bの下部において、リング状のシール材25A,25Aが装着された周方向の2条の溝よりも内周側には、冷却水の出口配管32の端部が接続される通水孔21dが設けられている。
冷却カバー20C(具体的には図13の冷却カバー分割部20C1,20C3)の後記する冷却カバーフランジ側縁部20cにも冷却カバー固定フランジ21Bの前記した2つの通水孔21d,21dに対応する位置に通水孔20p,20pが設けられている。
そして、冷却カバー側密着面21aの通水孔21dの周囲には、環状の溝が設けられ、そこにリング状のシール材25Dが装着される。これによって通水孔21dと通水孔20pの周囲からの冷却水の漏れが防止される。シール材25Dの材質は、シール材25Aと同じである。
図12(a),(b)に示すように、冷却カバー固定フランジ21Bのシール材25Aが装着される溝よりも径方向内方側の冷却カバー20Cの冷却カバーフランジ部(冷却カバーのフランジ部)20aに対応する部位に、冷却カバーフランジ部20aのボルト孔20bと対応させてボルト孔21bが設けられている。そして、ボルト孔20b,21bにボルト22を挿通させて、ナット23で、冷却カバー20Cを冷却カバー固定フランジ(第2のフランジ)21Cに、着脱可能に固定できる構成となっている。
図13は、図12(a)の表側から見た平面図である。図14は、図13における冷却カバーの部分円弧状の 冷却カバー分割部20C1の周方向嵌め合い部201Aの構造説明図であり、(a)は、図13におけるG−G矢視で径方向外方側から見た斜視図、(b)は、図13におけるG−G矢視断面を径方向内方側から見た斜視図である。図15は、図13における冷却カバーの冷却カバー分割20C2の周方向の嵌め合い部201Aの構造説明図であり、図13におけるH−H矢視断面を径方向内方側から見た斜視図である。
図13に示すように、冷却カバー20Cは、例えば、周方向に3つの部分に3分割され、円弧形状の冷却カバー分割部20C1,20C2,20C3とから構成されている。これは、冷却カバー分割部20C1,20C2,20C3を冷却カバー固定フランジ21Bの内周面(図12(a),(b)参照)を通して冷却カバー分割部20C1,20C2,20C3を、冷却カバー固定フランジ21Bの内周面21cで囲まれた中空部を通し、奥側(図12(a)で右側)に入れて、ハッチ締結機構11を囲むように設定する必要があるからである。
冷却カバー分割部20C1,20C2,20C3の周方向嵌め合い部201A,201Bにおいて、ボルト孔20g1(図15参照)にボルト(周方向の締結用ボルト)29(図13参照)を径方向外方側に挿通させ、ボルト孔20g1に対応する雌ネジを切られた雌ネジボルト孔20g2に締めこむことで、冷却カバー分割部20C1,20C2,20C3同士が、周方向嵌め合い部201A,201B,201Bにおいて周方向に締結される。
ちなみに、冷却カバー分割部20C1,20C2,20C3を周方向に取り付ける順番は、冷却カバー分割部20C1,20C2,20C3の順である。最後に冷却カバー分割部20C1,20C2の間に装着される冷却カバー分割部20C3の周方向両端部と、冷却カバー分割部20C1の図13における下方の周方向端部と、冷却カバー分割部20C2の図13における下方の周方向端部とは、周方向嵌め合い部201Bに示すように、冷却カバー20Cの内周側から挿入して装着が可能なように、平行な周方向端面の切り方になっている。
次に、図14、図15を参照しながら、冷却カバー分割部20C1,20C2,20C3の詳細な形状を説明する。ここでは、冷却カバー分割部20C1の周方向嵌め合い部201Aを例に説明する。
冷却カバー分割部20C1は、図14(a),(b)、図15の周方向断面に示すように、冷却カバーフランジ部20aの冷却カバー固定フランジ21B側において、径方向外方側に延出する冷却カバーフランジ側縁部20cを有するとともに、ハッチ3の表側12out側において、径方向外方側に延出するハッチ側縁部20dを有している。そして、冷却カバーフランジ部20aの冷却水流通空間内周壁20a1と、ハッチ側縁部20dの内壁面と、冷却カバーフランジ側縁部20cの内壁面とで外周側に開いたほぼコの字形状の空洞部分を形成するように構成されている。
冷却カバー分割部20C1の冷却カバーフランジ側縁部20cには、冷却水の入口配管31の端部が接続する冷却カバー固定フランジ21Bの通水孔21dに対応する位置に通水孔20pが設けられている(図12(b)参照)。
ハッチ側縁部20dの径方向外方側の周端面であるハッチ側密着面20d1は、図14(a),(b)に示すように、ドーム部3aの外周面と密着するような角度をしており、ハッチ側密着面20d1には、例えば、周方向に2条の溝が設けられ、その溝にリング状のシール材(第2のシール部材)25B,25Bが装着される。このシール材25Bは、ハッチ側密着面20d1の溝に装着時には、ハッチ側密着面20d1より外側に突出するようになっている。冷却カバー固定フランジ21Bにボルト22及びナット23で仮止めした状態で冷却カバー分割部20C1,20C2,20C3を周方向に締結完了後に、冷却カバーフランジ部20aを冷却カバー固定フランジ21Bにボルト22及びナット23で、例えば、所定のトルクまで締め付けが完了したとき、冷却カバーフランジ部20aと冷却カバー固定フランジ21Bとがシール材25A,25A、シール材25D,25Dで水封される。その際同時に、ハッチ側密着面20d1とドーム部3aの表側のハッチ側密着面20d1が当接する部位とがシール材25B,25Bで水封される。
ここで、ハッチ側密着面20d1が、特許請求の範囲に記載の「前記冷却カバー分割部の前記ほぼコの字形状の前記原子炉格納容器ハッチと当接する面」に対応する。
ちなみに、周方向嵌め合い部201A(図13参照)の冷却カバー分割部20C1,20C2間の密着面のうちの一方側には、図14(a),(b)に示すように、周方向密着面201a、周方向重なり面201b及び周方向密着面(接合面)201cのように階段状になっている。ここで、周方向密着面201a,201cは、例えば、冷却カバー分割部20C1の径方向の断面平面であり、周方向重なり面201bは、環状周面である。この周方向嵌め合い部201Aに対応する冷却カバー分割部20C2は、図15に示すように周方向密着面202a、周方向重なり面202b及び周方向密着面(接合面)202cのように階段状になっている。ここで、周方向密着面202a,202cは、例えば、冷却カバー分割部20C2の径方向の断面平面であり、周方向重なり面202bは、環状周面である。
冷却カバー分割部20C1の周方向密着面201cには、前記した冷却カバー20Cのほぼコの字形状の空洞部分を囲むように、ほぼコの字形状にシール材設定溝20mを設け、シール材(第3のシール部材)25Cを装着する。周方向密着面201cに装着されたシール材25Cが密着する冷却カバー分割部20C2の周方向密着面202cには、シール材当接部が、水密性を保つように、平滑に加工されている。従って、冷却カバー分割部20C1,20C2が、周方向重なり面201b,202b同士が重なるように組み合わせられ、ボルト29(図13参照)をボルト孔20g1に挿通させて、雌ネジボルト孔20g2(図14(b)参照)に締め込まれることによって、冷却カバー分割部20C1,20C2は、周方向嵌め合い部201Aにおいて、水密に締結される。
ちなみに、シール材設定溝20mは、ハッチ側密着面20d1に装着されるシール材25B,25B用の2条の周方向の溝の中間に配置するようにしている。
説明を省略するが、冷却カバー分割部20C2,20C3の周方向断面の形状は、冷却カバー分割部20C1の周方向断面形状と同じであり、冷却カバー分割部20C1,20C2と冷却カバー分割部20C3とが周方向に連結される周方向嵌め合い部201Bについても周方向嵌め合い部201Bの断面形状が異なるだけでほぼ同様の構成である。
このように、冷却カバー分割部20C1,20C2,20C3を組み合わせて冷却カバー20Cを冷却カバー固定フランジ21Bに固定することによって、図12(b)に示すように、環状の冷却水流通空間30が、水密にハッチ締結機構11を直接外部から(内周側から)囲むことができ、図12(a)に示すように、例えば、上部に冷却水の入口配管31からの水を供給し、下部から排出することで、ハッチ締結機構11の外から(内周側から)ハッチガスケット13,13を効率的に冷却することができる。
なお、図12(a)に戻って、冷却水の入口配管31及び出口配管32には、それぞれ止弁35を設けて、更に、止弁35の先に着脱可能な接続カプラ33を配してある。冷却カバー固定フランジ21Bに接続されている冷却水の入口配管31の端部及び出口配管32の端部と、止弁35側の冷却水の入口配管31の端部及び出口配管32の端部とが、接続カプラ33により容易に着脱可能となり、冷却カバー20Cの着脱が容易になるようにされている。
本実施形態によれば、既設の原子力発電所においても、万一過酷事故が発生した場合に、原子炉格納容器1A,1B内の温度が上昇し、設計当初に決められたハッチガスケット13の設計最高温度以上になったとしても、ハッチガスケット13が冷却され、ハッチ3からの放射性物質の外部への漏洩が防止又は抑制できる。
また、このような構造の冷却カバー20Cならば、ハッチ3の開閉時に容易に着脱作業が行え、既設のハッチ3に対しても容易に追加工事で取り付けることができる。
《第5の実施形態》
次に、図16、図17を参照しながら第5の実施形態における冷却カバー40Cについて説明する。図16は、内側開きのハッチにおける第5の実施形態に係る冷却カバーの説明図であり、(a)は、第5の実施形態におけるハッチ胴とハッチのハッチ締結機構部分に冷却カバーを取り付けた状態の断面図、(b)は、(a)におけるI部拡大図である。図17は、図16(a)の表側から見た平面図である。
第4の実施形態の冷却カバー20Cでは、ハッチ3の内周部分近傍を冷却する構成としたが、本実施形態の冷却カバー40Cでは、図16、図17に示すようにハッチ3のドーム部3aの外表面を冷却カバー40Cの円盤部45で全て覆って冷却する構成としている。そのため冷却カバー40Cは、円盤部45の外周縁部にボルト孔45bを有した単純な構成としている。
第4の実施形態と同じ構成については同じ符号を付し、重複する説明は省略する。
円盤部45の外周縁部(冷却カバーのフランジ部)には、冷却カバー固定フランジ(第2のフランジ)21Cの雌ネジボルト孔21eに対応させて、ボルト孔45bが設けられており、ボルト22で、冷却カバー40Cは冷却カバー固定フランジ21Cに着脱可能に、且つ、水密に取り付けられる。円盤部45の外周縁側の冷却カバー固定フランジ21Cに対向する冷却カバーフランジ側密着面45aが、冷却カバー固定フランジ21Cの冷却カバー側密着面21aの前記した雌ネジボルト孔21eの配置された位置より径方向内方側に周方向に装着されたシール材(第1のシール部材)25A,25Aと密着することによって水密性が確保される。
ちなみに、円盤部45の外周面45cの外径は、ハッチ胴10の内径より小さめである。
円盤部45の上部において、ボルト孔45bが配置された位置より径方向外方側には、冷却水の入口配管31の端部が接続される通水孔45dが設けられており、冷却カバー固定フランジ21Cの上部においても、通水孔45dの位置に対応させて通水孔21dが設けられている。同様に、円盤部45の下部において、ボルト孔45bが配置された位置より径方向外方側には、冷却水の出口配管32の端部が接続される通水孔45dが設けられており、冷却カバー固定フランジ21Cの下部においても、通水孔45dの位置に対応させて通水孔21dが設けられている。
そして、冷却カバー側密着面21aの通水孔21dの周囲には、環状の溝が設けられ、そこにリング状のシール材25Dが装着される。これによって通水孔21dと通水孔45dの周囲からの冷却水の漏れが防止される。
従って、第5の実施形態の冷却カバー40Cは、第4の実施形態の冷却カバー20Cよりも着脱の作業性が良い。
本実施形態によれば、既設の原子力発電所においても、万一過酷事故が発生した場合に、原子炉格納容器1A,1B内の温度が上昇し、設計当初に決められたハッチガスケット13の設計最高温度以上になったとしても、ハッチガスケット13が冷却され、ハッチ3からの放射性物質の外部への漏洩が防止又は抑制できる。
また、このような構造の冷却カバー40Cならば、ハッチ3の開閉時に容易に着脱作業が行え、既設のハッチ3に対しても容易に追加工事で取り付けることができる。
なお、図16、図17には記載してないが、円盤部45の内側12in側に環状の導水リブを設けて、冷却水の入口配管31から冷却水流通空間30に供給された水がより効率的にハッチガスケット13,13を冷却するように、つまり、冷却水が冷却水流通空間30の縁部のハッチ締結機構11側により多く流れるようにして冷却水の出口配管32から排出されるようにしても良い。
更に、第1の実施形態及びその変形例、第4の実施形態において、シール材25Bをリング状としたがそれに限定されるものではない。冷却カバー分割部20A1,20A2,20B1,20B2,20C1,20C2,20C3のそれぞれの部分円弧形状における周方向長さだけを周方向の溝に装着しても良い。例えば、冷却カバー20A,20Bが冷却カバー固定フランジ21Aにボルト締め付け固定されたとき、周方向嵌め合い部200,200(又は周方向嵌め合い部200,200’)でシール材25Bの周方向短面同士が、周方向に互いに密着し、水密性を確保できる。同様に冷却カバー20Cが冷却カバー固定フランジ21Bにボルト締め付け固定されたとき、周方向嵌め合い部201A,201Bでシール材25Bの周方向短面同士が、周方向に互いに密着し、水密性を確保できる。
第1から第5の実施形態(変形例を含む)の冷却カバー20A,20B,20C,40A,40B,40Cにおいて、冷却水流通空間30に冷却水を通常の原子炉運転時に通水しても良いし、通常時は冷却水を冷却水流通空間30に満水状態にしておくだけで、過酷事象発生時に、原子力発電所の運転員の中央制御室からの操作によって通水冷却を開始、又は中央制御室の制御装置が過酷事象の発生を検出して自動的に通水冷却を開始しても良い。
また、冷却水の流し方は、ハッチ3の上部側に冷却水の入口配管31を接続し、ハッチ3の下部側に冷却水の出口配管32を接続するものとしたが、それに限定されるものではなく、逆にしても良い。
なお、以上の冷却カバー20A,20B,20C,40A,40B,40Cのハッチ3への着脱の際は、放射線管理区域での作業となるが、着脱はボルトの付け外しで容易に行えるため、作業員の被曝量にはそれほどの影響を与えない。
1A,1B 原子炉格納容器
2A 逃し安全弁搬出入口
2B 機器搬出入口
2C 機器搬出入口
2C’ 制御棒駆動機構搬出入口
2D サプレッションチェンバ出入口
3,3A,3B,3C,3C’,3D ハッチ(原子炉格納容器ハッチ)
3a ドーム部
3b ハッチ縁円環部
4 サプレッションプール
5A ベント管
5B 水平ベント管
10 ハッチ胴
10a 端部(ハッチ胴端部)
11 ハッチ締結機構
11a フランジ(第1のフランジ)
11b ハッチフランジ部(ハッチのフランジ部)
11c スイングボルト支持ピン
11d スイングボルト
11e ナット
12in 内側
12out 表側
13 ハッチガスケット(ガスケット)
15 ヒンジ
15a ヒンジ軸
16,17 ヒンジアーム
20A,20B,20C,40A,40B,40C 冷却カバー
20A1,20A2,20B1,20B2,20C1,20C2,20C3 冷却カバー分割部
20a,41 冷却カバーフランジ部(冷却カバーのフランジ部)
20a1 冷却水流通空間内周壁面
20b,41a ボルト孔
20c 冷却カバーフランジ側縁部
20c1,41b,45a 冷却カバーフランジ側密着面
20d ハッチ側縁部
20d1 ハッチ側密着面
20f,20f’ 周方向締結部
20g、20g’,20g1 ボルト孔
20g2 雌ネジボルト孔
20k,20k’,20n 周方向密着面(接合面)
20m,20m’ シール材設定溝
20p,21d 通水孔
21A,21B,21C 冷却カバー固定フランジ(第2のフランジ)
21a 冷却カバー側密着面
21b ボルト孔
21c 内周面
21d 通水孔
21e 雌ネジボルト孔
22 ボルト
23 ナット
25A シール材(第1のシール部材)
25B シール材(第2のシール部材)
25C,25C’ シール材(第3のシール部材)
25D シール材
26 シール材当接部
27,29 周方向締結ボルト(周方向の締結用ボルト)
28 ナット
30 冷却水流通空間
31 冷却水の入口配管
32 冷却水の出口配管
33 接続カプラ
35 止弁
37 ヒンジ収容空間
42A ドーム部
42B 円筒部
45 円盤部
45b ボルト孔
45c 外周面
45d 通水孔
101A,101B 原子炉圧力容器
200,200’,201A,201B 周方向嵌め合い部
201a,202a 周方向密着面
201b,202b 周方向重なり面
201c,202c 周方向密着面(接合面)

Claims (6)

  1. 原子炉格納容器の出入口又は機器搬出入口に設けられた、ガスケットで密閉可能に構成された原子炉格納容器ハッチに、着脱可能に設置される原子炉格納容器ハッチのガスケット冷却装置であって、
    前記ガスケットを冷却する冷却カバーと、
    前記原子炉格納容器ハッチを密閉するためにハッチ胴に設けられたハッチ締結用の第1のフランジとは別体であり、且つ、前記ハッチ胴の前記第1のフランジが設けられたのと同じ側の前記ハッチ胴の外周面又は内周面に設けられた前記冷却カバー取り付け用の第2のフランジと、
    前記第2のフランジと前記冷却カバーのフランジ部とがボルトによって締付けられることによって密着される前記第2のフランジ及び前記冷却カバーのそれぞれの前記密着される面の一方に配置される第1のシール部材と、を備え、
    前記冷却カバーは、前記原子炉格納容器ハッチを密閉する前記ガスケットの周囲を冷却する冷却水が流通する冷却水流通空間を有し、
    更に、該冷却水流通空間に前記冷却水の出口配管及び入口配管が接続されており、
    前記冷却カバーは、
    前記原子炉格納容器ハッチのフランジ部と前記第1のフランジを、前記原子炉格納容器ハッチの軸方向に挟み込むように覆って前記冷却水流通空間を構成しており、
    前記原子炉格納容器ハッチの軸方向において前記第2のフランジに取り付けられる側と反対側が、第のシール部材を介して前記原子炉格納容器ハッチの周縁部に密着されていることを特徴とする原子炉格納容器ハッチのガスケット冷却装置。
  2. 前記冷却カバーは、前記原子炉格納容器ハッチのフランジ部と前記第1のフランジを、前記原子炉格納容器ハッチの軸方向に挟み込む周方向断面形状がほぼコの字形状をしており、前記冷却水流通空間が前記ほぼコの字形状で囲まれた内部に形成されるとともに、前記原子炉格納容器ハッチの周方向に部分円弧状に分割された冷却カバー分割部を周方向に連結した構成であることを特徴とする請求項1に記載の原子炉格納容器ハッチのガスケット冷却装置。
  3. 前記部分円弧状に分割された前記周方向断面形状がほぼコの字形状をした前記冷却カバー分割部の前記ほぼコの字形状の前記原子炉格納容器ハッチと当接する面に、前記第2のシール部材が配設され、前記第2のフランジと前記冷却カバーのフランジ部とがボルトによって締付けられることによって前記冷却水流通空間の前記冷却水が漏れない構成であることを特徴とする請求項2に記載の原子炉格納容器ハッチのガスケット冷却装置。
  4. 前記部分円弧状に分割された前記冷却カバーの周方向の接合面には、第3のシール部材が配設され、周方向の締結用ボルトにより前記冷却水流通空間の前記冷却水が漏れない構成であることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の原子炉格納容器ハッチのガスケット冷却装置。
  5. 前記ハッチ胴と前記原子炉格納容器ハッチが、ヒンジで開閉自在の構成の場合は、
    前記部分円弧状に分割された前記周方向断面形状がほぼコの字形状をした前記冷却カバーは、前記ヒンジをも内部に収容するヒンジ収容空間を有することを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の原子炉格納容器ハッチのガスケット冷却装置。
  6. 原子炉格納容器の出入口又は機器搬出入口に設けられた、ガスケットで密閉可能に構成された原子炉格納容器ハッチに、着脱可能に設置される原子炉格納容器ハッチのガスケット冷却装置であって、
    前記ガスケットを冷却する冷却カバーと、
    前記原子炉格納容器ハッチを密閉するためにハッチ胴に設けられたハッチ締結用の第1のフランジとは別体であり、且つ、前記ハッチ胴の前記第1のフランジが設けられたのと同じ側の前記ハッチ胴の外周面又は内周面に設けられた前記冷却カバー取り付け用の第2のフランジと、
    前記第2のフランジと前記冷却カバーのフランジ部とがボルトによって締付けられることによって密着される前記第2のフランジ及び前記冷却カバーのそれぞれの前記密着される面の一方に配置される第1のシール部材と、を備え、
    前記冷却カバーは、前記ガスケットを覆う円盤形状、ドーム形状又は円筒形状であり、前記冷却カバーの内面と前記原子炉格納容器ハッチの外面との間に、前記ガスケットの周囲を冷却する冷却水が流通する冷却水流通空間を有し、
    更に、該冷却水流通空間に前記冷却水の出口配管及び入口配管が接続されており、
    前記冷却カバーは、
    前記原子炉格納容器ハッチのフランジ部と前記第1のフランジを、前記原子炉格納容器ハッチの軸方向に挟み込むように覆って前記冷却水流通空間を構成しており、
    前記原子炉格納容器ハッチの軸方向において前記第2のフランジに取り付けられる側と反対側が、第のシール部材を介して前記原子炉格納容器ハッチの周縁部に密着されていることを特徴とする原子炉格納容器ハッチのガスケット冷却装置。
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