JP5941683B2 - ウォームギヤ機構及びウォームギヤ機構を備えた電動パワーステアリング装置 - Google Patents

ウォームギヤ機構及びウォームギヤ機構を備えた電動パワーステアリング装置 Download PDF

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本発明は、ウォームギヤ機構の改良技術に関する。
ウォームが形成されているウォーム軸を回転させることにより、このウォームに噛合うウォームホイールが回転されるウォームギヤ機構が広く知られている(例えば、特許文献1(図3)参照。)。
特許文献1に示されるような、ウォームギヤ機構は、ウォーム軸の一端が軸受によって支持されていると共に、この軸受がウォーム軸に垂直な方向に向かって付勢部材により付勢されている。軸受は、軸受ホルダに収納され、この軸受ホルダがハウジングの内壁に嵌合されている。軸受ホルダは、軸受の移動する方向をガイドするための部材であり、付勢部材を通すための貫通孔が形成されている。付勢部材は、軸受ホルダの外部から貫通孔を介して、軸受ホルダに収納されている軸受を付勢する。
ハウジングには、ウォーム軸や軸受ホルダを収納するためにウォーム軸の軸方向に向かって開けられている第1の孔と、付勢部材をハウジング内に収納するためにウォーム軸の軸に垂直な方向に開けられている第2の孔とが形成されている。このようなウォームギヤ機構によれば、付勢部材を軸受ホルダの貫通孔に通すことができるよう、軸受ホルダの貫通孔の位置をハウジングの第2の孔に合わせる必要がある。
第1の孔及び軸受ホルダが円形状である場合には、貫通孔と第2の孔が合うまで軸受ホルダをハウジング内で回転させる必要がある。貫通孔と第2の孔が合っているかを確認するには、視認が必要である。即ち、貫通孔と第2の孔が合っているかを視認しつつ、軸受ホルダを回転させる必要がある。視認しつつ回転させるため、軸受ホルダの取付け作業には、時間がかかる。軸受ホルダの取付け作業に時間がかかることにより、ウォームギヤ機構の組立て作業が長時間化する。
一方、組立てを容易にするために、第1の孔及び軸受ホルダを楕円形状や長孔形状に形成することも考えられる。しかし、楕円形状や長孔形状の孔を開けるには、円形状の孔を開ける場合に比べ、ハウジングへの孔開け作業に時間がかかり、これも得策ではない。
特許第3646205号公報
本発明は、組立てが容易なウォームギヤ機構の提供を課題とする。
請求項に係る発明は、ウォーム軸に設けられたウォームと、このウォームに噛合うウォームホイールと、前記ウォーム軸の一端部を支持する第1軸受と、前記ウォーム軸の他端部を支持する第2軸受と、これらのウォームとウォームホイールと第1軸受と第2軸受とを収納するハウジングと、から成るウォームギヤ機構において、前記第1軸受は、軸受ホルダを介して前記ハウジングの内周面にセットされるとともに、前記ウォームホイールに噛合う方向に付勢手段によって付勢され、前記軸受ホルダは、前記第1軸受の外周面を囲むことによって前記第1軸受を前記付勢方向に変位可能に保持する略リング状の部材であり、付勢手段が貫通するための貫通孔を有するとともに、外周面に位置決め凸部を有し、前記ハウジングは、前記位置決め凸部が嵌合するための位置決め凹部を有すると共に、前記付勢手段を収容するための収容孔を有し、この収容孔は、前記ハウジングの内周面に対して、前記位置決め凹部の位置とは対称位置に位置するとともに、前記ハウジングの内外を貫通し、前記収容孔及び前記位置決め凹部は円形状の孔であり、前記収容孔の径は、前記位置決め凹部の径に対して同一に設定されていることを特徴とする。
請求項に係る発明は、軸受ホルダの内周面は、第1軸受の外周面を付勢方向に案内するための、長孔状又は楕円状に形成されていることを特徴とする。
請求項に係る発明は、軸受ホルダには、位置決め凸部が位置していない部位にスリットが形成され、このスリットは、軸受ホルダの中心線に沿っていることを特徴とする。
請求項に係る発明は、請求項1〜請求項4のいずれか1項記載のウォームギヤ機構と、車両のステアリングホイールから操舵車輪に至るステアリング系と、トルクを発生するとともにこのトルクをウォームギヤ機構を介してステアリング系に伝える電動モータと、を備えたことを特徴とする。
請求項に係る発明では、軸受ホルダは、外周面に位置決め凸部を有し、ハウジングは、位置決め凸部が嵌合するための位置決め凹部を有している。位置決め凸部を位置決め凹部に嵌合させることにより、軸受ホルダは所定の位置に取付けられる。位置決め凸部が位置決め凹部に嵌合するまで、軸受ホルダをハウジング内で回転させる。回転が止まることにより、位置決め凸部が位置決め凹部に嵌合したことを確認することができる。即ち、軸受ホルダが所定の位置に取付けられているかを視認する必要がない。視認せずとも軸受ホルダが所定の位置に取付けられているかが分かるため、軸受ホルダを所定の位置に容易に取付けることができる。
加えて、付勢手段を収容するための収容孔が、位置決め凹部の位置とは対称位置に位置するとともに、ハウジングの内外を貫通している。即ち、収容孔と位置決め凹部とが対向する位置に形成される。付勢手段を収容するための収容孔は、ドリル等の孔開け工具を用いて、ウォーム軸が収納される第1の孔に向かって孔を開けることにより形成することができる。第1の孔を超える位置まで孔を開けることにより、一度の孔開け作業により、収容孔と位置決め凹部とを形成することができる。孔開け作業が一度で済むため、ハウジングの加工が容易である。
加えて、収容孔及び位置決め凹部は円形状の孔であり、収容孔の径は、位置決め凹部の径に対して同一に設定されている。一度の孔開け作業により収容孔及び位置決め凹部を形成することにより、収容孔及び位置決め凹部を円形状に形成すると共に、径を同一に設定することができる。
請求項に係る発明では、軸受ホルダの内周面は、第1軸受の外周面を付勢方向に案内するための、長孔状又は楕円状に形成されている。長孔状又は楕円状に形成することにより、軸受の付勢方向への変位を許容しつつ、付勢方向以外の方向への変位を抑制することができる。
請求項に係る発明では、軸受ホルダには、位置決め凸部が位置していない部位にスリットが形成され、このスリットは、軸受ホルダの中心線に沿っている。スリットが形成されることにより、軸受ホルダの位置決め凸部を容易に撓ませることができる。軸受ホルダを容易に撓ませることができることにより、軸受ホルダのハウジングへの取付けをさらに容易にすることができる。
請求項に係る発明では、請求項1から請求項4までのいずれか1項記載のウォームギヤ機構を、電動パワーステアリング装置に搭載した。電動パワーステアリング装置は、特に多くの部品を組立ててなる装置である。ウォームギヤ機構は、電動パワーステアリング装置を構成する重要な部品である。ウォームギヤ機構の組立てを容易にすることにより、電動パワーステアリング装置全体の組立て作業も容易になる。

本発明にウォームギヤ機構が搭載された電動パワーステアリング装置の模式図である。 図1に示された電動パワーステアリング装置の全体構成図である。 図2の3−3線断面図である。 図3の4部拡大図である。 図4の5−5線断面図である。 図5に示された軸受ホルダの寸法を説明する図である。 図5に示された軸受ホルダの斜視図である。 図4に示されたハウジングの孔開け方法を説明する図である。 実施例2に係るウォームギヤ機構に用いられる軸受ホルダの斜視図である。
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。
実施例1に係るウォームギヤ機構について、電動パワーステアリング装置に搭載した場合を例に、以下説明する。
図1に示されるように、電動パワーステアリング装置10は、車両のステアリングホイール21から車両の操舵車輪29,29(例えば前輪)に至るステアリング系20と、このステアリング系20に補助トルクを加える補助トルク機構40とからなる。
ステアリング系20は、ステアリングホイール21にステアリングシャフト22及び自在軸継手23,23を介してピニオン軸24を連結し、ピニオン軸24にラックアンドピニオン機構25を介してラック軸26を連結し、ラック軸26の両端に左右のタイロッド27,27及びナックル28,28を介して左右の操舵車輪29,29を連結したものである。
ラックアンドピニオン機構25は、ピニオン軸24に形成されたピニオン31と、ラック軸26に形成されたラック32とからなる。
ステアリング系20によれば、運転者がステアリングホイール21を操舵することで、この操舵トルクによりラックアンドピニオン機構25及び左右のタイロッド27,27を介して、左右の操舵車輪29,29を操舵することができる。
補助トルク機構40は、ステアリングホイール21に加えたステアリング系20の操舵トルクを操舵トルクセンサ41で検出し、この操舵トルクセンサ41のトルク検出信号に基づき制御部42で制御信号を発生し、この制御信号に基づき操舵トルクに応じた補助トルクを電動モータ(電動機)43で発生し、この補助トルクをウォームギヤ機構44を介してピニオン軸24に伝達し、さらに、補助トルクをピニオン軸24からステアリング系20のラックアンドピニオン機構25に伝達するようにした機構である。
操舵トルクセンサ41は、ピニオン軸24に加えられたトルクを検出し、トルク検出信号として出力するものであり、例えば磁歪式トルクセンサやトーションバー式トルクセンサによって構成される。
電動パワーステアリング装置10によれば、運転者の操舵トルクに電動モータ43の補助トルクを加えた複合トルクにより、ラック軸26で操舵車輪29,29を操舵することができる。
図2に示されるように、ハウジング50は車幅方向(図左右方向)に延びており、ラック軸26を軸方向にスライド可能に収容している。ラック軸26は、ハウジング50から突出した長手方向両端にボールジョイント52,52を介してタイロッド27,27を連結している。
図3に示されるように、ウォームギヤ機構44は、電動モータ43で発生した補助トルクをピニオン軸24に伝達する補助トルク伝達機構、即ち倍力機構である。詳しく述べると、ウォームギヤ機構44は、ウォーム60と、このウォーム60に噛合うウォームホイール70とからなる。ウォームホイール70のことを、以下「ホイール70」と略称する。ウォーム60の中心線WLに対して、ホイール70の中心線CLは略直角に配置されている。このホイール70の中心線CLは、ピニオン軸24の中心線CLでもある。
ウォーム60は、ウォーム軸46に一体に形成されている金属製品、例えば機械構造用炭素鋼鋼材(JIS−G−4051)等の鉄鋼製品である。
ホイール70は、全体又は少なくとも歯71の部分がナイロン樹脂等の樹脂製品である。金属製品のウォーム60に樹脂製品のホイール70を噛合わせるようにしたので、噛合を比較的円滑にすることができるとともに、騒音を一層低減させることができる。
電動モータ43はハウジング50の側面に取付けられており、横向きのモータ軸(出力軸)43aを備える。このモータ軸43aはハウジング50内に延び、軸継手45によってウォーム軸46に連結されている。ハウジング50は、ウォーム軸46の両端部46a,46bを、第1及び第2軸受47,48を介して回転可能に且つ軸方向への移動を規制して支承している。2個の軸受47,48は、共に転がり軸受からなる。
ウォームギヤ機構44について、次図においてさらに詳細に説明する。
図4に示されるように、ハウジング50には、略十字状に2つの孔81,82が形成されている。より詳細には、ハウジング50には、ウォーム軸46を取付けるためにウォーム軸46の中心線WLに沿って開けられている第1の孔81と、この第1の孔81に対して垂直に開けられ第1の孔81を貫通している第2の孔82とが形成されている。第1及び第2の孔81,82は、ハウジング50に対して、それぞれ円柱形状に開けられている。
第1及び第2の孔81,82は、断面視略十字状に形成する他、断面視略T字状に形成することもできる。即ち、本発明において、ハウジング50の外部から第1の孔81に向かって形成されている第2の孔82が、ハウジング50の内部に向かって、第1の孔81の内周面を超える位置まで形成されていることが重要である。
第2の孔82の中心線HLに沿って、ウォーム60をホイール70に向かって付勢するための付勢ユニット90が取付けられている。付勢ユニット90は、第1軸受47を図面下方に向かって付勢している。
付勢ユニット90について、詳細を次図において説明する。
図5に示されるように、付勢ユニット90は、第2の孔82を閉じるようにしてハウジング50の外表面近傍に取付けられている蓋部材91と、この蓋部材91に一端が接触し第1軸受47を付勢するばね92(付勢手段92)と、このばね92の他端が接触し第1軸受47を押圧する押圧部材93と、第1軸受47が収納されると共にハウジング50に嵌合されている軸受ホルダ100とからなる。
第2の孔82は、ばね92を収容している収容孔85と、第1の孔81の内周面からハウジング50の内周側に向かって形成され、軸受ホルダ100の位置決めを行う位置決め凹部86とからなる。収容孔85の中心線及び位置決め凹部86の中心線は、第2の孔の中心線HLに共に一致しており、ウォーム軸46の中心線WLに交差している。
ばね92を収容するための収容孔85が、位置決め凹部86の位置とは対称位置に位置するとともに、ハウジング50の内外を貫通している。即ち、収容孔85と位置決め凹部86とが、第1の孔81を挟んで対向する位置に形成される。詳細は後述するが、一度の孔開け作業により、収容孔85と位置決め凹部86とを形成することができる。孔開け作業が一度で済むため、ハウジング50の加工が容易である。
蓋部材91は、断面視ハット形状の部材であり、鍔部91aの第1の孔81側の面にはOリング96が接触している。このOリング96は、弾性を有し、鍔部91aをハウジング50の外側(図面右側)に向かって付勢している。一方、鍔部91aの外側の面は、蓋部材91の抜けを防止する止め輪97に接触している。蓋部材91は、Oリング96によって止め輪97に向かって付勢されていることにより、がたつきが抑制されている。
押圧部材93は、断面視ハット形状の部材であり、鍔部93aの外径が収容孔85の内径に一致している。鍔部93aの外径が収容孔85の内径に一致していることにより、押圧部材93は、収容孔85の中心線HLに沿って変位することができる。加えて、押圧部材93の先端面93bは、第1軸受47の外周面の形状に一致している。第1軸受47の外輪47aの形状に一致しているため、押圧部材93の先端面93bの全体によって第1軸受47を押圧することができる。
軸受ホルダ100は、射出成形によって成形された樹脂製の部材であり、第1の孔81の内周面に嵌合されている本体部101と、この本体部101から位置決め凹部86に向かって突出し嵌合されている位置決め凸部102と、この位置決め凸部102に対してウォーム軸の中心線WLを挟んで対称となる部位に形成さればね92が貫通する貫通孔103と、本体部101の一部を欠落させることにより形成されているスリット104とを備えている。
ウォーム軸46は、第1軸受47を介してばね67によってウォームホイール70に向かって付勢されている。ウォーム軸46をウォームホイール70に向かって押しつけることにより、ウォーム60とホイール70との間に発生しているバックラッシュを除去する。バックラッシュを除去することにより、歯打ち音が軽減し、乗員の操舵フィーリングも向上させることができる。
軸受ホルダ100について、次図においてさらに詳細に説明する。
図6に示されるように、軸受ホルダ100の本体部101は、部位によって樹脂の厚さが異なる構成とされている。本体部101の外周面は、半径R1の円形状を呈し、内周面は、長孔形状を呈する。ここで長孔とは、陸上トラックのような形状をいい、1の長方形の両端にそれぞれ半円を一体的に形成した形状をいう。即ち、本体部101の内周面は、C2を中心とした半径R2の半円、C3を中心とした半径R2の半円、及びこれらの半円を繋ぐL1×W1の長方形が一体的に形成された形状を呈する。ここで、L1=2×R2である。
別の言い方をすれば、本体部101の内周面は、半径R2の2つの半円の直線部を向かい合わせて、収容孔85の中心線HLに沿ってW1だけ離して配置した形状ということもできる。
第1軸受47の外輪47aの外径の半径R3は、R2に等しい。即ち、R2=R3。第1軸受47の中心C1は、収容孔85の中心線HLに沿って、C2からC3まで変位することができる。一方、第1軸受47は、収容孔85の中心線HLに直交する方向(図面上下方向)への移動を規制されている。以上から明らかなように、第1軸受47の外輪47aの一部は、本体部101の内周面に対して、隙間を有して配置される。
なお、本体部101の内周面は、楕円形状とすることもできる。
軸受ホルダ100の内周面は、第1軸受47の外周面を付勢方向に案内するための、長孔状又は楕円状に形成されている。長孔状又は楕円状に形成することにより、第1軸受47の付勢方向への変位を許容しつつ、付勢方向以外の方向への変位を抑制することができる。
貫通孔103は、本体部101から収容孔85に向かって突出する筒状の部位であり、収容孔85に嵌合されている。貫通孔103を筒状に形成し収容孔85に嵌合させることにより、軸受ホルダ100は収容孔85に位置決めされる。即ち、位置決め凸部102に加えて貫通孔103でも位置決めを行うことにより、軸受ホルダ100をさらに確実に所定の位置に取付けることができる。
なお、位置決め凸部102が位置決め凹部86に嵌合することにより、貫通孔103は所定の位置に固定される。このため、貫通孔103は、筒状に形成せずに、本体部101に孔を開けただけの構成であってもよい。
貫通孔103の内径は、押圧部材93の外径に一致している。一致させることにより、筒状の貫通孔103の内周面によって押圧部材93をガイドすることができる。貫通孔103及び収容孔85の直径は、共にD1である。
図7に示されるように、スリット104は、軸受ホルダ100の中心線BLに沿って形成されている。スリット104が形成されていることにより、軸受ホルダ100の本体部101は、周方向に向かって容易に撓ませることができる。
一方、貫通孔103の下部には補強部107が形成されている。補強部107は、本体部101を撓ませた際に、貫通孔103が歪むことを防ぐための部材である。貫通孔103が歪むことを防ぐことにより、貫通孔103を収容孔(図6、符号85)に容易に嵌合させることができる。
図5も参照して、位置決め凸部102は、位置決め凹部86に対向する底部102aを有する。底部102aを有することにより、仮に貫通孔103を位置決め凹部86に嵌合させ、位置決め凸部102を収容孔85に嵌合させた場合であっても、作業者は誤組みに気づくことができる。誤組みした状態においては、押圧部材93が位置決め凸部102に接触する。位置決め凸部102に押圧部材93が接触した状態において、ばね92及び蓋部材91を配置しても、底部102aが抵抗となり蓋部材91を所定の位置まで押し込むことができない。このことにより、組立て作業を行う作業者は、位置決め凸部102と貫通孔103との位置が逆であることを認識することができる。
軸受ホルダ100を取付ける場合には、以下のような手順により行う。まず、作業者は、スリット104の両端を互いに付けるようにして軸受ホルダ100を撓ませ、第1の孔81の底部に配置する。底部に配置したら、作業者は、軸受ホルダ100へ加えている撓ませる力を開放する。次に、作業者は軸受ホルダ100の中心線BLを軸にして軸受ホルダ100を回転させる。回転させ、位置決め凸部102が位置決め凹部86の位置に合うと、軸受ホルダ100が弾性変形し位置決め凸部102が位置決め凹部86に嵌合する。
即ち、位置決め凸部102が位置決め凹部86に嵌合するまで、軸受ホルダ100をハウジング50内で回転させる。回転が止まることにより、位置決め凸部102が位置決め凹部86に嵌合したことを確認することができる。即ち、軸受ホルダ100が所定の位置に取付けられているかを視認する必要がない。視認せずとも軸受ホルダ100が所定の位置に取付けられているかが分かるため、軸受ホルダ100を所定の位置に素早く取付けることができる。
加えて、スリット104が形成されることにより、軸受ホルダ100の位置決め凸部102を容易に撓ませることができる。軸受ホルダ100を容易に撓ませることができることにより、軸受ホルダ100のハウジング50への取付けをさらに容易にすることができる。
なお、軸受ホルダ100の中心線BLは、図3から図6までにおいてウォーム軸の中心線WLに一致している。即ち、第1軸受は、付勢された状態において、変位方向を基準として、軸受ホルダ100の中央に存在している。
本発明においては、容易に製造することのできるハウジング50を用いつつ、軸受ホルダ100を迅速に取付けることができる。本発明に用いられるハウジング50の製造方法について詳細を次図において説明する。
図8(a)に示されるように、ハウジング50の電動モータ(図3、符号43)の取付けられる側の端部から、ウォーム軸を収容するために円柱形状の第1の孔を開ける。
図8(b)に示されるように、第1の孔81の先端部において、ハウジング50の外部から第1の孔81の軸線WLに垂直に、第1の孔81を超える位置まで、円形状の第2の孔を開ける。
図8(c)に示されるように、第2の孔82のうち、ハウジング50の外部から第1の孔81までを付勢部材を収容するための収容孔85とし、第1の孔81の内周面から、さらに内部に向かって開けられた部位を位置決め凸部が嵌合する位置決め凹部86とすることができる。位置決め凹部86を有することにより、軸受ホルダを迅速に取付けることができる。
仮に、第1の孔81を超える位置まで第2の孔を開けない場合には、付勢部材の収容孔のみが形成される。この場合、軸受ホルダが所定の位置に取付けられているかを確認するには、視認しながら軸受ホルダを取付ける必要がある。視認しながら微調整を続けることにより、軸受ホルダの取付けに時間がかかる。
一方、位置合わせの手間を省くために、軸受ホルダや第1の孔の形状を楕円形状や長孔形状にすることが考えられる。ここで、孔開けに用いられるドリル等の孔開け工具は、回転することにより円形の孔を開ける。このため、楕円形状や長孔形状の孔を開けるためには、円形の孔を開け、この孔を広げるようにして孔を形成する必要がある。即ち、ハウジングの製造に時間がかかる。
この点、本発明によれば、容易に製造することのできるハウジング50を用いつつ、軸受ホルダも容易に取付けることができる。
なお、第1の孔と第2の孔とは開ける順番が逆であってもよい。即ち、収容孔及び位置決め凹部が一体的に形成される円柱形状の第2の孔を開け、この第2の孔のハウジング内部側の端部(位置決め凹部に相当する部位)が残るようにして、第2の孔に対して垂直に円柱状の第1の孔を開ける。
次に、本発明の実施例2を図面に基づいて説明する。
図9は実施例2に係る軸受ホルダを示し、上記図7に対応させて表している。
図9に示されるように、軸受ホルダ110は、実施例1に係る軸受ホルダ(図7、符号100)に対して、スリット114,115が変更された。その他の部位については実施例1に係る軸受ホルダと同様であり、符号を流用する。
より詳細には、軸受ホルダ110には、位置決め凸部102を軸受ホルダの中心線BLに向かって撓ませるためのスリット114,114が、位置決め凸部102を挟むようにして2つ形成されている。スリット114,114は、共に軸受ホルダの中心線BLに沿って形成されている。
スリット115,115も同様である。即ち、軸受ホルダ110には、筒状の貫通孔103を軸受ホルダの中心線BLに向かって撓ませるためのスリット115,115が、貫通孔103を挟むようにして2つ形成されている。スリット115,115は、共に軸受ホルダの中心線BLに沿って形成されている。
このように形成した軸受ホルダ110を用いた場合にも、実施例1において説明した本発明特有の効果を得ることができる。
加えて、軸受ホルダ110によれば、さらに以下の効果を得ることができる。
位置決め凸部102を軸受ホルダの中心線BLに向かって撓ませるためのスリット114,114が位置決め凸部102を挟むようにして、2つ形成されている。スリット114,114によって位置決め凸部102を挟むことにより、位置決め凸部102を容易に撓ませることができる。容易に撓ませることができるため、スリット114,114の形成される部位を小さくすることができる。スリット114,114の形成される部位を小さくすることにより、軸受ホルダ110全体としては、高い剛性を確保することができる。
スリット115,115も同様である。
筒状の貫通孔103を軸受ホルダの中心線BLに向かって撓ませるためのスリット115,115が貫通孔103を挟むようにして、2つ形成されている。スリット115,115によって貫通孔103を挟むことにより、貫通孔103を容易に撓ませることができる。容易に撓ませることができるため、スリット115,115の形成される部位を小さくすることができる。スリット115,115の形成される部位を小さくすることにより、軸受ホルダ110全体としては、高い剛性を確保することができる。
尚、本発明に係るウォームギヤ機構は、車両の電動パワーステアリング装置に搭載する場合を例に説明したが、他の形式のものであっても適用可能であり、これらの形式のものに限られるものではない。
本発明のウォームギヤ機構は、車両の電動パワーステアリング装置に搭載するのに好適である。
10…電動パワーステアリング装置、20…ステアリング系、21…ステアリングホイール、29…操舵車輪、43…電動モータ、44…ウォームギヤ機構、46…ウォーム軸、46a…(ウォーム軸の)一端部、47…第1軸受、48…第2軸受、50…ハウジング、60…ウォーム、70…ウォームホイール、85…収容孔、86…位置決め凹部、92…ばね(付勢部材)、100,110…軸受ホルダ、102…位置決め凸部、103…貫通孔、104,114,115…スリット、BL…軸受ホルダの中心線、WL…ウォーム軸の中心線(第1軸受の中心線)、HL…第2の孔の中心線(収容孔の中心線、位置決め凹部の中心線)。

Claims (4)

  1. ウォーム軸に設けられたウォームと、このウォームに噛合うウォームホイールと、前記ウォーム軸の一端部を支持する第1軸受と、前記ウォーム軸の他端部を支持する第2軸受と、これらのウォームとウォームホイールと第1軸受と第2軸受とを収納するハウジングと、から成るウォームギヤ機構において、
    前記第1軸受は、軸受ホルダを介して前記ハウジングの内周面にセットされるとともに、前記ウォームホイールに噛合う方向に付勢手段によって付勢され、
    前記軸受ホルダは、前記第1軸受の外周面を囲むことによって前記第1軸受を前記付勢方向に変位可能に保持する略リング状の部材であり、付勢手段が貫通するための貫通孔を有するとともに、外周面に位置決め凸部を有し、
    前記ハウジングは、前記位置決め凸部が嵌合するための位置決め凹部を有すると共に、前記付勢手段を収容するための収容孔を有し、
    この収容孔は、前記ハウジングの内周面に対して、前記位置決め凹部の位置とは対称位置に位置するとともに、前記ハウジングの内外を貫通し、
    前記収容孔及び前記位置決め凹部は円形状の孔であり、
    前記収容孔の径は、前記位置決め凹部の径に対して同一に設定されていることを特徴とするウォームギヤ機構。
  2. 前記軸受ホルダの内周面は、前記第1軸受の外周面を前記付勢方向に案内するための、長孔状又は楕円状に形成されていることを特徴とする請求項1記載のウォームギヤ機構。
  3. 前記軸受ホルダには、前記位置決め凸部が位置していない部位にスリットが形成され、
    このスリットは、前記軸受ホルダの中心線に沿っていることを特徴とする請求項1又は請求項記載のウォームギヤ機構。
  4. 請求項1〜請求項のいずれか1項記載のウォームギヤ機構と、車両のステアリングホイールから操舵車輪に至るステアリング系と、トルクを発生するとともにこのトルクを前記ウォームギヤ機構を介して前記ステアリング系に伝える電動モータと、を備えたことを特徴とするウォームギヤ機構を搭載した電動パワーステアリング装置。
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