JP5941607B2 - 血液脳関門輸送用融合タンパク質 - Google Patents
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Description
本発明は、国立衛生研究所の助成金番号R44−NS−44654によって合衆国政府の資金提供を受けた。合衆国政府は、本発明に一定の権利を有し得る。
本発明の新たな特性は、添付した特許請求の範囲に詳細にわたって記載されている。本発明の特性および利点のよりよい理解は、本発明の原理を利用した、例示的実施形態を説明した以下の詳細な説明および添付した図面を参考にすることによって得られるだろう。
図2は、修飾された5’−および3’−リンカーを備えたvBDNFcDNAをコードする細菌発現プラスミドの遺伝子操作を示した図である。
図3は、融合タンパク質を生成するタンデムベクター構築における中間体である様々な構造物の大きさを示した臭化エチジウム染色アガロースゲルを示した図である。(A)列1〜2:NruIで消化した図2のプラスミドで、0.4kbのvBDNFおよび3.5kbのベクター主鎖を示している。列3:1.4〜0.1kbの範囲の大きさのMW標準物。列4:23〜0.6kbの範囲の大きさのMW標準物。(B)列1:0.4kbのvBDNFcDNAは、ポリA+ヒトU87神経膠腫細胞から単離されたRNAから逆転写されたcDNAを使用した、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって生成される。PCRプライマー配列を表2に示す。列2および3:パネルAに示したのと同じ大きさのMW標準物。(C)列1:NheIおよびBamHIで消化した後のクローン416。列2:陰性クローン。列3:NheIおよびBamHIで消化した後のクローン400。列4および5:パネルAで示したのと同じ大きさのMW標準物。(D)融合タンパク質HC(列1)およびLC(列2)をコードするDNAの特性のPCR断片。列3〜4:パネルAで示したのと同じ大きさのMW標準物。(E)列1〜4:NheIで消化した後のクローン422aの4種の、異なるが一致しているコピーで、0.4kbの融合タンパク質HC可変領域(VH)cDNAの遊離が示されている。列5〜6:パネルAで示したのと同じ大きさのMW標準物。(F)列1〜4:EcoRVおよびBamHIで消化した後のクローン423aの5種の、異なるが一致しているコピーで、0.7kbの完全なLCcDNAの遊離が示されている。列5〜6:パネルAで示したのと同じ大きさのMW標準物。(G)PvuI(列1)およびEcoRI−HindIII(列2)によるタンデムベクター(図12)の制限エンドヌクレアーゼ地図。PvuI(切断1回)によって、約11kbの予測直線状DNAバンドが生成した。EcoRIおよびHindIIIによる消化によって、融合タンパク質軽鎖(すなわち、1.8kb)およびDHFR(すなわち、1.5kb)発現カセットの両方が遊離する。約8kbのバンドは、融合タンパク質重鎖発現カセットを含む主鎖ベクターを表す。列3〜4:順番は逆であるが、パネルAで示したのと同じ大きさのMW標準物。
図4は、融合タンパク質HCのカルボキシル末端とvBDNFのアミノ末端との間の融合部位のヌクレオチド(配列番号21)およびアミノ酸(配列番号22)を示した図である。HIRMAb HCとvBDNFとの間の3−アミノ酸リンカーならびにvBDNFのカルボキシル末端の新たな終止コドンを示す。
図5は、プラスミド416にクローニングされた融合タンパク質HC遺伝子のヌクレオチド配列(配列番号23)を示した図である。イタリック体:ヒトIgG1定常領域イントロン。太字:ヒトIgG1エキソン配列。下線部:vBDNF。
図6は、融合タンパク質HCのアミノ酸配列(配列番号24)を示した図である。CH3領域とvBDNFとの間の3−アミノ酸リンカーのように、アミノ酸19個のシグナルペプチドに下線を引いてある。CH2内のN−結合グリコシル化コンセンサス配列に下線を引いてある。
図7は、融合タンパク質HCの様々なドメインのアミノ酸配列(配列番号25)を示した図である。
図8は、融合タンパク質HCをコードする、イントロンのない真核発現ベクター、クローン422aの生成を示した図である。融合タンパク質HC cDNAは、クローン416を形質移入した骨髄腫細胞から単離されたRNAの逆転写酵素によって生じたcDNAをPCRすることによって生成した。
図9は、(A)クローン422aに挿入された融合タンパク質HC cDNAのヌクレオチド配列(配列番号26)を示した図である。(B)(配列番号27および28)図Aに示したヌクレオチド配列から推定される融合タンパク質HCのアミノ酸配列を示した図である。シグナルペプチドの配列には下線が引いてある。
図10は、融合タンパク質LCをコードする、イントロンのない真核発現ベクター、クローン423aの生成を示した図である。融合タンパク質LC cDNAは、キメラHIRMAb LCのVLを含むヒトカッパLC遺伝子のイントロン/エキソン配列をコードする染色体断片由来のLC遺伝子を生成する発現ベクターを形質移入された骨髄腫細胞から単離されたRNAの逆転写酵素によって生成したcDNAをPCRすることによって生成した。
図11は、(A)クローン423aに挿入された融合タンパク質LC cDNAのヌクレオチド配列(配列番号29)を示した図である。(B)(配列番号30および31)図Aに示したヌクレオチド配列から推定される融合タンパク質LCのアミノ酸配列を示した図である。シグナルペプチドの配列には下線が引いてある。
図12は、融合タンパク質のHCおよびLC遺伝子をコードするタンデムベクターの構造物を示した図である。TVは、cDNA発現ベクター、HCについてはクローン422aおよびLCについては423a、ならびにマウスDHFRの発現カセットをコードする細菌発現プラスミドから操作された。
図13Aおよび図13Bは、融合タンパク質HC遺伝子およびLC遺伝子ならびにタンデムベクターに組み込まれたDHFR遺伝子のヌクレオチド配列(配列番号32)を示した図である。
図14は、タンデムベクターヌクレオチド配列分析に基づいて融合タンパク質HCの推定アミノ酸配列を示した図である(配列番号33および34)。シグナルペプチド配列には下線が引いてある。
図15は、タンデムベクターヌクレオチド配列分析に基づいて融合タンパク質LCの推定アミノ酸配列を示した図である(配列番号35および36)。シグナルペプチド配列には下線が引いてある。
図16は、タンデムベクターヌクレオチド配列分析に基づいてDHFRの推定アミノ酸配列を示した図である(配列番号37および38)。
図17は、バイオリアクターで50日間一定に維持したCHO細胞の生細胞および全細胞密度を示した図で、CHO細胞は、融合タンパク質をコードするタンデムベクターを永久的に形質移入された。
図18は、融合タンパク質、(a)血液からBBBを通過する輸送を可能にするヒトBBBヒトインシュリン受容体(HIR)に結合し、(b)神経保護を導くニューロン上のtrkBに結合する2機能性分子の構造を示した図である。
図19は、2次抗体がヒトIgG1のFc領域(x軸)またはヒトBDNF(y軸)のいずれかに特異的である、2種類の異なる「サンドイッチ」免疫測定法の相関を示した図である。どちらの測定法でも1次抗体はヒトカッパ軽鎖に特異的である。CHO細胞調整培地中の融合タンパク質の測定レベルは、抗Fcを使用しても、抗BDNF抗体を使用しても同一である。
図20は、キメラHIRMAbおよび融合タンパク質の還元(左)および非還元(右)ドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)を示した図である。還元条件下では、軽鎖の大きさ、30kDaは、キメラHIRMAbおよび融合タンパク質と同一であり、融合タンパク質の重鎖の大きさは、BDNFが存在するため、キメラHIRMAb重鎖より約15kDa大きい。非還元条件下では、キメラHIRMAbおよび融合タンパク質はそれぞれ、分子量180および200kDaの単一な異種四量体種として移動する。
図21は、(左図)抗ヒトIgG1次抗体のウェスタンブロットを示した図である。融合タンパク質およびHIRMAbの重鎖の大きさはそれぞれ、64kDaおよび50kDaであり、融合タンパク質またはキメラHIRMAbの軽鎖の大きさは25kDaである。(右図)融合タンパク質またはBDNFには反応するが、キメラHIRMAbには反応しない抗ヒトBDNF抗体によるウェスタンブロットを示した図である。MW標準物(STDS)は、右側に示してある。
図22は、等電点(pI)標準物(列1)、キメラHIRMAb(列2および4)、BDNF(列3)および融合タンパク質(列5)の等電点電気泳動(IEF)を示した図である。BDNFは、pI>10で強い陽イオンである一方、融合タンパク質のpIはキメラHIRMAbのpIに近似しており、約8.5で、融合タンパク質の理論的pIに近い。
図23は、(A)ヒトインシュリン受容体(HIR)競合リガンド結合測定法(CLBA)の概略を示した図である。HIR細胞外ドメイン(ECD)に[125I]標識マウスHIRMAbを結合させ、図Bに示したように、この結合をキメラHIRMAbまたは融合タンパク質のいずれかと競合的に置換させる。(B)キメラIHRMAbまたは融合タンパク質のいずれかによる、HIR ECDに対する[125I]標識マウスHIRMAbの結合の置換を示した図である。HIR ECDに対するキメラHIRMAbの親和性は高く、HIR ECDに対する融合タンパク質の親和性は、キメラHIRMAbの親和性と有意差があるとはいえない。これらの結果は、キメラHIRMAb重鎖のカルボキシル末端にvBDNFを融合しても、HIRに対する融合タンパク質の結合を損なわないことを示している。
図24は、(A)trkB競合リガンド結合測定(CLBA)の設計。PEGリンカーの利点は、それによる修飾でELISAウェルに対する陽イオンBDNFの非特異的結合(NSB)が排除され、それによってシグナル/ノイズ比の高い測定が得られることである。trkB ECDへのBDNF−PEG2000−ビオチンの結合は、アビジンおよびビオチンペルオキシダーゼを使用したペルオキシダーゼ系によって検出された。(B)trkB ECDへのBDNF−PEG2000−ビオチンの結合は、組換えBDNFによって競合的に置換される。この結合データは、非線形回帰分析によって分析したところ、BDNF結合のKI、3.5±1.3pmol/ウェルおよびNSBパラメータが得られた。(C)trkB ECDへのBDNF−PEG2000−ビオチンの結合は、融合タンパク質によって競合的に置換される。この結合データは、非線形回帰分析によって分析したところ、融合タンパク質結合のKIは2.2±1.2pmol/ウェルで、天然BDNFのKIと有意差があるとはいえない。これらのデータは、trkB受容体に対する融合タンパク質の親和性が天然BDNFの親和性と等しいことを示している。
図25は、(A)ヒト神経SH−SY5Y細胞における低酸素症−再酸素負荷神経保護測定法の設計を示した図である。細胞をレチノイン酸に7日間曝露して、trkB、BDNF受容体の遺伝子発現の上方制御を引き起こす。(B)3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−2,5−ジフェニル−2H−テトラゾリウムブロミド(MTT)によるミトコンドリア呼吸の測定に基づいた神経保護測定法。最大の神経保護は、BDNF4nMによって確立され、融合タンパク質4nMは、ヒト神経細胞において、同程度の神経保護レベルを生じる。MTTレベルは、細胞の約50%のみがレチノイン酸に応答してtrkBを誘導するので、低酸素症ではない細胞のレベルにはもどらない。
図26は、(A)ヒトBBBのin vitroモデル系として使用した、ヒト脳から単離された毛細血管の光学顕微鏡写真である。(B)ヒトBBB上のHIRに対する[3H]−融合タンパク質の結合の放射線−受容体測定法。結合は非標識融合タンパク質によって自己阻害される。非線形回帰分析によって飽和データをスキャッチャードプロットに当てはめると、結合パラメータ、KD=0.55±0.07nM、Bmax=1.35±0.10pmol/mgpが得られる。
図27は、成体アカゲザルにおける融合タンパク質の薬物動態および脳への取り込み。(A)麻酔した成体アカゲザルに[3H]−融合タンパク質または[125I]マウスHIRMAbのいずれかのタンパク質を1回静脈注射した後、[3H]−融合タンパク質または[125I]マウスHIRMAbの血清濃度を時間に対してプロットする。(B)麻酔した成体アカゲザルに[3H]融合タンパク質を、または麻酔した成体ラットの[3H]−BDNFを1回静脈注射した後、トリクロロ酢酸(TCA)によって沈殿可能な血清放射活性を時間に対してプロットする。(C)麻酔した成体アカゲザルに、[3H]融合タンパク質または[3H]マウスIgG2aのいずれかを1回静脈注射してから180分後の脳分布の毛細血管欠乏分析。(D)融合タンパク質373μgを静脈注射してから180分後の融合タンパク質の霊長類脳における濃度を、霊長類脳の内在性BDNF濃度と比較して示した図である。
I.導入
II.定義
III.血液脳関門
A.輸送系
B.血液脳関門受容体媒介輸送系に結合する構造
IV.血液脳関門を通過して輸送するための薬剤
A.ニューロトロフィン
B.脳由来神経栄養因子
V.組成物
VI.核酸、ベクター、細胞および製造
A.核酸
B.ベクター
C.細胞
D.製造
VII.方法
VIII.キット
略語
ALS 筋萎縮性側索硬化症
BBB 脳血液関門
BDNF 脳由来神経栄養因子
BRB 脳網膜関門
CDR 相補性決定領域
CED 対流増強送達
CH1 IgG定常領域の第1部
CH2 IgG定常領域の第2部
CH3 IgG定常領域の第3部
CHO チャイニーズハムスター卵巣細胞
CHOP CHO細胞宿主タンパク質
CLBA 競合リガンド結合測定法
CMV サイトメガロウイルス
CNS 中枢神経系
DHFR ジヒドロ葉酸レダクターゼ
ECD 細胞外ドメイン
FR フレームワーク領域
FWD フォワード
HIR ヒトインシュリン受容体
HIRMAb ヒトインシュリン受容体に対するモノクローナル抗体
HIV ヒト免疫不全ウイルス
IC 脳内
ICC 免疫細胞化学
ICV 側脳室内
ID 注射用量
IEF 等電点電気泳動
IGF インシュリン様成長因子
IgG イムノグロブリンG
LDL 低密度リポタンパク質
MAb モノクローナル抗体
MRT 平均滞留時間
MTH 分子版トロイの木馬
MTX メトトレキセート
MW 分子量
NSB 非特異的結合
NT−3 ニューロトロフィン−3
NT−4/5 ニューロトロフィン−4/5
ODN オリゴデオキシヌクレオチド
PEG ポリエチレングリコール
PRO プロモーター
REV リバース
RMT 受容体媒介輸送
SDM 部位特異的変異誘発
SDS−PAGE ドデシル硫酸ナトリウムポリアクリル
アミドゲル電気泳動
SFM 無血清培地
SNP 一塩基多形
TCA トリクロロ酢酸
TFF タンジェンシャルフロー濾過
TFI 一過性前脳虚血
TfR トランスフェリン受容体
TrkB BDNF受容体
TV タンデムベクター
vBDNF BDNF変種
VD 分布量
VH 重鎖の可変領域
VL 軽鎖の可変領域
血液脳関門は、多くの末梢投与薬を中枢神経系に輸送するのを制限する因子である。本発明は、BBBを通過してCNSに薬剤を輸送するのに重要な3つの要素、1)薬剤がBBBと十分に接触してBBBを横断するために、十分な時間末梢循環中にあることが可能な薬剤の薬物動態プロファイル、2)BBBを通過させるための薬剤の修飾、および3)一旦BBBを通過した薬剤の活性の保持に取り組む。本発明の様々な態様は、BBBを通過して輸送されるために、および/または構造に結合していながら、脳においてその活性のいくらか、もしくは全てを保持するために、薬剤の血清半減期の延長をもたらす構造に共有結合した薬剤(例えば、治療薬)の融合構造(例えば、融合タンパク質)を提供することによって、これらの要素に取り組む。
本明細書で使用したように、「薬剤」には、生物における生理学的または生化学的効果を含む効果を生じるのに有用ないかなる物質も含まれる。「治療薬」とは、治療効果、すなわち、障害の改善、予防、および/または完全な、もしくは部分的な治癒を導く効果を生じさせる、または生じさせるようにする物質である。「治療効果」はまた、本明細書で使用したように、障害に罹患していない個体における平均的または正常な状態よりも良好な状態を作り出すこと、すなわち、正常または平均的な状態と比較して、認知、記憶、気分またはCNSの機能の少なくとも一部に起因すると考えられるその他の特性の改善などの平均以上の効果を含む。「神経治療薬」は、CNSにおいて治療効果をもたらす薬剤である。「治療用ペプチド」には、ペプチドからなる治療薬が含まれる。「陽イオン治療用ペプチド」には、等電点が約7.4を上回る、いくつかの実施形態では、約8、8.5、9、9.5、10、10.5、11、11.5、12、または約12.5を上回る治療用ペプチドが包含される。陽イオン治療用ペプチドの下位区分は陽イオン神経治療用ペプチドである。
一態様では、本発明は、血液脳関門(BBB)を通過できる構造に共有結合した薬剤を利用する組成物および方法を提供する。この組成物および方法は、薬剤、例えば、神経治療薬などの治療薬を末梢血から、血液脳関門を通過してCNSに輸送するのに有用である。本明細書で使用したように、「血液脳関門」とは、脳毛細血管内皮原形質膜内で緊密な結合によって形成される末梢循環と脳および脊髄との間の関門のことであり、分子量60Daの尿素と同じくらい小さい分子であっても、脳内への分子の輸送を制限する極めて厳重な関門を形成する。脳内の血液脳関門、脊髄内の血液脊髄関門、網膜内の血液網膜関門は、中枢神経系(CNS)内の近接した毛細血管関門であり、集合的に血液脳関門またはBBBと称される。
いくつかの実施形態では、本発明は、BBBを通過して輸送することが望ましい薬剤、例えば、神経治療薬を結合させた、BBB受容体媒介輸送系に結合する構造を含む組成物を提供する。本発明の組成物および方法は、選択された内在性BBB受容体媒介輸送系によって輸送でき、所望する薬剤に結合させることもできる任意の適切な構造を利用することができる。いくつかの実施形態では、この構造は、抗体である。いくつかの実施形態では、この抗体はモノクローナル抗体(MAb)、例えば、キメラMAbである。
CNSに対する薬剤を送達するための非侵襲的な1取り組みは、BBB上の受容体と結合する構造、例えば、分子に関心のある薬剤を結合させることである。次に、この構造は、BBBを通過して薬剤を輸送するための媒介物として役立つ。このような構造は、本明細書では「分子版トロイの木馬(MTH)」と称する。一般的に、必ずしも必要ではないけれども、MTHは、内在性BBB受容体媒介輸送系でBBBを横断する内在性BBB受容体媒介輸送系に結合することができる外来ペプチドまたはペプチド様部分(例えば、MAb)である。ある実施形態では、MTHは、輸送系の受容体、例えば、インシュリン受容体に対する抗体であることができる。いくつかの実施形態では、この抗体はモノクローナル抗体(MAb)である。いくつかの実施形態では、このMAbはキメラMAbである。したがって、Abは通常脳から排除されるという事実があるにもかかわらず、それらがBBB上の受容体に特異性を有するならば、分子を脳実質に送達するための効果的な媒体であることができる。
BBBを通過して輸送することが所望される薬剤は、CNSに導入するための任意の適切な物質であってよい。一般的に、この薬剤は、BBBを通過して輸送することが所望され、天然の形態では、有意な量でBBBを通過しない物質である。この薬剤は、例えば、治療薬、診断薬、または研究薬であってよい。診断薬には、ペプチド放射線医薬品、例えば、脳癌を画像診断するための上皮成長因子(EGF)(Kurihara and Pardridge(1999)Canc.Res.54:6159〜6163)、およびアルツハイマーなど脳アミロイドを画像診断するためのアミロイドペプチド(Lee他(2002)J.Cereb.Blood Flow Metabol.22:223〜231)が含まれる。いくつかの実施形態では、この薬剤は、治療薬、例えば神経治療薬である。ニューロトロフィンの他に、潜在的に有用な治療用タンパク質剤には、リソソーム蓄積症のための組換え酵素(例えば、本明細書に全体を参考として援用した2005年2月17日出願の米国特許出願公開第20050142141号)、内在性ペプチドを模倣しているか、または脳障害のために内在性ペプチド、ポリペプチド、例えば、自閉症のためにセクレチンの作用を遮断するモノクローナル抗体(Ratliff−Schaub他(2005)Autism9:256〜265)、薬物またはアルコール中毒のためのオピオイドペプチド(Cowen他(2004)、J.Neurochem.89:273〜285)、あるいは食欲制御のための神経ペプチド(Jethwa他(2005)Am.J.Physiol.289:E301〜305)が含まれる。いくつかの実施形態では、この薬剤は、本明細書では「ニューロトロフィン」とも呼ばれる神経栄養因子である。したがって、いくつかの実施形態では、本発明は、ニューロトロフィンを利用する組成物および方法を提供する。いくつかの実施形態では、単一のニューロトロフィンを使用できる。その他では、ニューロトロフィンの組み合わせを使用する。いくつかの実施形態では、本発明は、脳由来神経栄養因子(BDNF)を利用する。
多くの神経栄養因子は、脳において神経を保護するが、血液脳関門を通過できない。これらの因子は、本発明の組成物および方法で使用するために適しており、脳由来神経栄養因子(BDNF)、神経成長因子(NGF)、ニューロトロフィン−4/5、繊維芽細胞増殖因子(FGF)−2およびその他のFGF、ニューロトロフィン(NT)−3、エリスロポエチン(EPO)、肝細胞増殖因子(HGF)、上皮成長因子(EGF)、トランスフォーミング成長因子(TGF)−α、TGF−β、血管内皮増殖因子(VEGF)、インターロイキン−1受容体アンタゴニスト(IL−1ra)、繊毛様神経栄養因子(CNTF)、グリア細胞由来神経栄養因子(GDNF)、ニュールツリン、血小板由来成長因子(PDGF)、ヘレグリン、ニューレグリン、アルテミン、ペルセフィン、インターロイキン類、顆粒球コロニー刺激因子(CSF)、顆粒球マクロファージCSF、ネトリン、カルジオトロフィン−1、ヘッジホッグ、白血病抑制因子(LIF)、ミッドカイン、プレイオトロフィン、骨形態形成蛋白質(BMP)、ネトリン、サポシン、セマフォリンおよび幹細胞因子(SCF)が含まれる。BBBを通過する融合タンパク質の前駆体として使用されるニューロトロフィンを利用した本発明のいくつかの実施形態で特に有用なのは、BDNFと同様に自然に二量体構造を形成するものである。BDNFまたはNT−3などのある種のニューロトロフィンは、異種二量体構造を形成することができ、いくつかの実施形態では、本発明は、抗体、例えば、HIRMAbの1本目の鎖(例えば、軽鎖または重鎖)に融合した1個のニューロトロフィン単量体および抗体の2本目の鎖(例えば、軽鎖または重鎖)に融合した別のニューロトロフィン単量体から構成された融合タンパク質を提供する。一般的に、分子版トロイの木馬に融合させることができる組換えタンパク質の分子量範囲は、1000ダルトンから500000ダルトンである。
本発明の実施形態で特に有用な1ニューロトロフィンは、脳由来神経栄養因子(BDNF)である。BDNFは、多くの急性および慢性脳疾患において神経保護薬として使用できる強力な神経治療薬である。しかし、BBBを通過してBDNFを輸送できないことは、脳および脊髄のための神経治療薬としてこの分子を開発することの妨げとなってきた。
本発明の組成物は、陽イオン化合物の血清半減期の延長、BBBを通過する薬剤の輸送、および/またはBBBを通過して一旦輸送された薬剤の活性の保持の1種または複数において有用である。したがって、いくつかの実施形態では、本発明は血液脳関門(BBB)を通過できる構造に共有結合した神経治療薬を含有する組成物であって、末梢投与後、脳内の神経治療薬の濃度を平均して少なくとも約1、2、3、4、5、10、20、30、40または50ng/グラム脳上昇させることができる組成物を提供する。本発明はまた、ヒトBBBインシュリン受容体に対するキメラMAbに共有結合した薬剤を含有する組成物を提供する。本発明はさらに、中枢神経系(CNS)で活性のあるペプチドに共有結合した、BBBを通過することができる構造を含有する融合タンパク質であって、血液脳関門を通過できる構造および中枢神経系で活性のあるペプチドはそれぞれ、別々の実体としての活性と比較して、平均してそれらの活性の少なくとも約10、20、30、40、50、60、70、80、90、95、99または100%を保持している融合タンパク質を提供する。ある種の実施形態では、本発明はさらに、陽イオン物質の血清半減期を延長する組成物を提供する。本発明はまた、本発明の1個または複数の組成物および薬学的に許容される賦形剤を含有する医薬組成物を提供する。
本発明はまた、核酸、ベクター、細胞および製造法を提供する。
いくつかの実施形態では、本発明は本発明のタンパク質またはペプチドをコードする核酸を提供する。ある種の実施形態では、本発明はイムノグロブリンの軽鎖をコードする第1の配列およびイムノグロブリンの重鎖をコードする第2の配列を含有する単一の核酸配列であって、前記第1の配列はまた、軽鎖に共有結合したペプチドの融合タンパク質として発現されるペプチドをコードするか、または前記第2の配列はまた、重鎖に共有結合したペプチドの融合タンパク質として発現されるペプチドをコードする核酸配列を提供する。いくつかの実施形態では、本発明は、核酸配列を提供し、いくつかの実施形態では、本発明は、特定のヌクレオチド配列と少なくとも約60、70、80、90、95、99または100%同一な核酸配列を提供する。例えば、いくつかの実施形態では、本発明は、配列番号33のヌクレオチド58〜1386と少なくとも約60、70、80、90、95、99または100%同一である第1の配列および配列番号33のヌクレオチド1396〜1746と少なくとも約60、70、80、90、95、99または100%同一である第2の配列を含有する核酸を提供する。
本発明はまた、ベクターを提供する。このベクターは、本明細書で記載した核酸配列のいずれかを含有することができる。いくつかの実施形態では、本発明は、ペプチド、例えば、ニューロトロフィンなどの治療用ペプチドに融合した抗体重鎖をコードする核酸、および抗体の軽鎖をコードする核酸を含有する、いずれもが核酸の1片、例えば、DNAの1片に組み込まれている1本のタンデム発現ベクターを提供する。この1本のタンデムベクターは、1種または複数の選択および/または増幅遺伝子も含むことができる。本発明の例示的ベクターの作製方法は、実施例に挙げてある。しかし、当業界で知られているような任意の適切な技術をベクターの構築に使用することができる。
本発明はさらに、本発明の1種または複数のベクターを組み込んだ細胞を提供する。この細胞は、原核細胞または真核細胞であってよい。いくつかの実施形態では、この細胞は真核細胞である。いくつかの実施形態では、この細胞はマウス骨髄腫細胞である。いくつかの実施形態では、この細胞はチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞である。ベクターを細胞に組み込む例示的方法を実施例に挙げる。しかし、当業界で知られているように、任意の適切な技術を、ベクターの細胞への組み込みに使用することができる。いくつかの実施形態では、本発明はイムノグロブリン融合タンパク質を発現できる細胞であって、永久的に1本のタンデム発現ベクターを導入した細胞であり、イムノグロブリン軽鎖遺伝子および治療薬に融合させたイムノグロブリン重鎖の遺伝子の両方が、核酸、例えば、DNAの1片に組み込まれている細胞を提供する。いくつかの実施形態では、本発明はイムノグロブリン融合タンパク質を発現できる細胞であって、永久的に1本のタンデム発現ベクターを導入した細胞であり、イムノグロブリン重鎖遺伝子および治療薬に融合させたイムノグロブリン軽鎖の遺伝子の両方が、核酸、例えば、DNAの1片に組み込まれている細胞を提供する。タンデムベクターの導入は、例えば、染色体核酸への永久的組み込みによって、または、例えば、エピソーム遺伝子因子の導入によることができる。
さらに、本発明は製造方法を提供する。いくつかの実施形態では、本発明はイムノグロブリン融合タンパク質の製造方法であって、真核細胞に1本のタンデム発現ベクターを永久的に導入することによって、前記融合タンパク質が、治療薬と融合したイムノグロブリン重鎖を含有しており、イムノグロブリン軽鎖遺伝子および治療薬に融合したイムノグロブリン重鎖の遺伝子の両方が核酸、例えば、DNAの1片に永久的に組み込まれている製造方法を提供する。いくつかの実施形態では、本発明はイムノグロブリン融合タンパク質の製造方法であって、真核細胞に1本のタンデム発現ベクターを永久的に導入することによって、前記融合タンパク質が、治療薬と融合したイムノグロブリン軽鎖を含有しており、イムノグロブリン重鎖遺伝子および治療薬に融合したイムノグロブリン軽鎖の遺伝子の両方が核酸、例えば、DNAの1片に永久的に組み込まれている製造方法を提供する。いくつかの実施形態では、ベクターの導入は、宿主細胞ゲノムに永久的に統合することによって実現される。いくつかの実施形態では、ベクターの導入は、エピソームの遺伝的因子を含有するベクターを宿主細胞に導入することによって実現される。エピソームの遺伝的因子は当業界では周知である。いくつかの実施形態では、この治療薬は神経治療薬である。いくつかの実施形態では、この核酸の一片はさらに、1個または複数の選択可能なマーカーの遺伝子を含む。いくつかの実施形態では、この核酸の一片はさらに、1個または複数の増幅遺伝子を含む。いくつかの実施形態では、イムノグロブリンはIgG,例えば、キメラMAbなどのMAbである。この方法にはさらに、イムノグロブリン融合タンパク質を発現し、および/またはイムノグロブリン融合タンパク質を精製することを含んでよい。発現および精製を含む例示的製造方法を実施例に挙げる。
本発明はまた、方法を提供する。いくつかの実施形態では、本発明はCNSで活性のある薬剤を有効量でBBBを通過して輸送する方法を提供する。いくつかの実施形態では、本発明は治療法、診断法または研究法を提供する。診断法には、BBBを通過して輸送することができるペプチド放射性医薬品、例えば、ペプチドリガンドの融合物または脳内の内在性受容体のペプチド様MAbの開発、その後の融合タンパク質の放射標識、その後の全身投与およびペプチド放射性医薬品の脳内における局在の外部画像診断が含まれる。
本発明の組成物、例えば、融合タンパク質は、容器または適切な包装内に製剤、例えば、融合タンパク質を含むキットとして提供することができる。組成物は、乾燥粉末形態、固形(すなわち、凍結乾燥)、溶液、または懸濁液で提供することができる。組成物がタンパク質の場合、このタンパク質に、乳化剤、塩、保存剤、その他のタンパク質、核酸、プロテアーゼ阻害剤、抗生物質、香料、多糖類、接着剤、ポリマー、ミクロフィブリル、油などを添加することができる。輸送、保存および/または消費者が使用するために組成物を包装する。輸送、保存および使用のための治療用組成物のこのような包装は、当業界で周知である。包装された組成物には、組成物を分配および保存するための成分をさらに含めることができ、例えば、製剤、例えば、融合タンパク質を患者に投与する前に溶解するための滅菌水または適切な緩衝液からなる別々に包装された希釈剤も含めることができる。本発明のキットには、使用指示書、臨床研究の結果、治療の所望される予後および予測経過、予防措置および副作用の情報などの文書を含めることもできる。このキットは、所望によりさらに、その他の成分、例えば、手袋、はさみ、テープ、使用済みバイアルおよびその他の廃棄物を処分するための器具、マスク、殺菌剤、抗生物質などを含有することができる。
IgG−神経治療薬融合物の完全な遺伝子を含有する1本のタンデムベクターの構築
融合タンパク質の重鎖(HC)をコードする真核発現ベクターの遺伝子操作を図1に概略する。最終的な融合タンパク質HC発現ベクターは、pHIRMAb−BDNF、またはクローン416と示される。このベクターは、HIRMAbのHCに融合したBDNF変種から構成される融合タンパク質を産生するように設計された。BDNFまたはBDNFの変種(vBDNF)のいずれかをHIRMAbに融合させることができる。vBDNFは、ある種のアミノ酸が置換していることによって天然のヒトBDNFとは異なっており、例えば、vBDNFではBDNFのカルボキシル末端の2アミノ酸が存在しない。クローン416プラスミドは、HIRMAbのキメラ型のHCを産生するクローン400およびは図2に記載した通りに作製された成熟ヒトvBDNFをコードするcDNAから得られた。クローン400は、ヒトIgG1定常領域をコードする染色体断片から得られ、イントロンおよびエキソン配列の両方から構成されるキメラヒトIgG1をコードする。クローン400におけるキメラHIRMAbのHC遺伝子を、部位特異的変異誘発(SDM)によるCH3領域の3’末端に位置する終止コドンの操作を容易にするために、pCRIIプラスミドのBamHI部位にサブクローニングした。CH3領域の末端に位置する終止コドンの操作は、SspI部位を創出する部位特異的変異誘発によって実施した。SspI部位は、クローン415を作製するために、クローン400への平滑末端連結によるvBDNFcDNAの挿入を可能にする(図3)。SDMは、QuickChange SDMキット(Stratagene、CA)を使用して実施した。センスおよび相補的変異誘発プライマーは、CH3終止コドン(aaTGAg)がSspI部位(aaTATt)に変異するように設計した。さらに、プライマーは、終止コドン5’−および3’−周囲領域の15個のヌクレオチドを含有しており、SDM−SspIフォワード(FWD)およびリバース(REV)と称されるこれらのプライマーの配列を表1に挙げる。
融合タンパク質タンデムベクターによるCHO細胞のエレクトロポレーションおよびバイオリアクターでの培養。融合タンパク質タンデムベクター(図12)をPvuIで直線化して、CHO−K1細胞にエレクトロポレーションし、その後G418(375μg/ml)で3週間選択した。96ウェルプレートにおいて、ヒトIgG1 HCおよびヒトカッパLCの両方に対する2種類の1次抗体を使用するヒトIgG ELISAによって、陽性クローンを検出した。導入遺伝子のコピー数が多い細胞系を、MTXを600nMまで段階的に増加させることによって選択した。MTX選択細胞系をT175フラスコ中で増殖させ、次にCHO細胞無血清培地(SFM)の10L量を有する20Lバイオリアクターに移した。図17に示したように、CHO細胞をバイオリアクター中において1000万生細胞/mLを超える高密度で潅流様式によって約50日間維持した。融合タンパク質のこれらの細胞による分泌は、ヒトIgGまたはヒトBDNFのいずれかに対する抗体を使用したELISAによって検出した。図18に示したように、融合タンパク質は、HIRMAb重鎖のカルボキシル末端に対してvBDNFが1:1で融合したものであり、融合タンパク質重鎖が形成される。図18に示したように、重鎖は軽鎖と結合する。したがって、融合タンパク質は、(i)ヒトIgG1 HC、(ii)ヒトカッパLC、または(iii)ヒトBDNFの3種類の抗体と同等によく反応するはずである。図19に示したように、抗ヒトIgG抗体または抗ヒトBDNF抗体のいずれかをELISAで使用することによって、CHO細胞培地における融合タンパク質の測定値は比例している。これらのELISAの結果は、免疫細胞化学(ICC)によって確かめられており、TV−120で形質移入したCHO細胞がヒトIgGまたはヒトBDNFに対する抗体と免疫応答し、BDNF免疫シグナルは組換えBDNFによる抗BDNF抗体の吸収によって除去されることが示された。
バイオリアクターによって生成した融合タンパク質の精製および特徴付け。潅流様式でバイオリアクターから得られた調整培地を1μmフィルターに通過させて、培地を滅菌条件下で200LBioprocess容器に収集し、バイオリアクターに隣接したガラス製扉の冷蔵庫内で4℃に維持した。次に、細胞残渣を除去するために、調整培地200Lのバッチを1μmおよび0.4μmの予備フィルターに通過させた。次いで、この培地をタンジェンシャルフロー濾過(TFF)で濃縮した。TFFシステムは、Millipore社製Pellicon2モデルで、分子量のカットオフ値が30kDaで、総表面積が2.5cm2である0.5m2濾過カセットから構成される。膜間に15PSIの勾配が生じ、2時間以内に200Lから2Lに体積が減少する。濃縮した培地を、ProsepA(Millipore)組換えプロテインAアフィニティーカラム100mLで溶出する前に、0.22μフィルターに通過させた。試料添加後、カラムを緩衝液A(NaCl 0.025M、Tris 0.025M、pH=7.4、EDTA 3mM)で洗浄した。CHO細胞宿主タンパク質(CHOP)の溶出は、Shimadzu検出器でA280でモニターした。融合タンパク質は、クエン酸0.1M(pH3)で溶出し、すぐにpH7まで中和するためにTris塩基を含有した試験管に入れた。中和した酸溶出収集物を、電気伝導率が<7mSになるまで、2回蒸留水で希釈し、この物質をTris、0.02M、pH=7.5で平衡化したセファロースSP陽イオン交換カラム(Amersham)50mLに添加した。Tris緩衝液で洗浄後、残存するCHOPを、NaCl、0から1MのNaCl直線勾配で融合タンパク質から分離した。融合タンパク質ピークを収集し、緩衝液を交換し、分子量カットオフ値30kDaのMilliporeダイアフィルトレーションで濃縮した。最終濃度の抗体溶液を滅菌濾過(0.22μm)し、4℃で保存した。融合タンパク質は、図20に示したように、ドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)で均一になるまで精製した。融合タンパク質重鎖の大きさは、54kDaであるHIRMAb重鎖の大きさと比較して68kDaであった。融合タンパク質とHIRMAb重鎖の大きさの違いは、融合タンパク質の各重鎖に融合した付加vBDNF単量体(14kDa)を反映している。この融合タンパク質は、ウェスタンブロッティング上で抗ヒトIgG抗体と抗ヒトBDNF抗体の両方と、予測した免疫反応バンドの分子量の大きさで反応する(図21)。等電点電気泳動(IEF)は、組換えBDNFの導電点(pI)がPI>10で強い陽イオンであることを示している(図22)。融合タンパク質で観察されたpIは8.5で、HIRMAbのpIと近似している(図22)。融合タンパク質で観察されたpI、8.5は、融合タンパク質HCが9.04で、LCが5.27である算出されたpIと矛盾しなかった(http:scansite.mit.edu/)。
融合タンパク質は、2機能性であり、ヒトインシュリン受容体およびヒトtrkB受容体の両方に高い親和性で結合する。融合タンパク質のHIR細胞外ドメイン(ECD)への親和性は、レクチンアフィニティー精製HIR ECDを使用した競合的リガンド結合測定法(CLBA)で測定した。HIR ECDを永久的に形質移入したCHO細胞を無血清培地(SFM)中で増殖させ、HIR ECDをコムギ胚芽凝集素アフィニティーカラムで精製した。HIR ECDをNunc−Maxisorb96ウェル皿に播種し、マウスHIRMAbのHIR ECDに対する結合は、結合測定法のリガンドとして[125I]マウスHIRMAbを添加した後、放射活性測定法によって検出した(図23A)。[125I]マウスHIRMAbのHIR ECDへの結合は、図23Bに示したように、非標識融合タンパク質またはHIRMAbを添加することによって置換された。CLBAは、HIRMAbまたは融合タンパク質と同程度の結合を示す。高親和性および低親和性結合部位モデルを使用したスキャッチャード分析および非線形回帰分析を実施して、融合タンパク質のHIRへの結合の親和定数を決定した。融合タンパク質およびHIRMAbは両方とも、高い親和結合定数、Ki=0.63±0.07nMでHIRに等しく十分に結合する(図23B)。
低酸素症に罹ったヒト神経細胞は、組換えBDNFと同等の活性を備えた融合タンパク質によって神経保護される。ヒトSH−SY5Y神経細胞をレチノイン酸10μMに7日間曝露して、trkB、BDNF受容体の遺伝子発現を誘導した。次に、この細胞を、酸素センサーを備えた密封した容器内で16時間酸素遮断した。その後、興奮毒性の神経損傷を4時間再度酸素添加することによって誘導した(図25A)。この4時間の再酸素添加の間に、細胞は何も処理しないか、等モル濃度のヒト組換えBDNFまたは融合タンパク質に曝露した。図25Bに示したように、この融合タンパク質は、興奮毒性虚血再酸素添加に曝露したヒト神経細胞における神経保護の誘導に関して、天然のヒトBDNFと効力が等しかった。
融合タンパク質の、単離されたヒト脳毛細血管内のヒト血液脳関門インシュリン受容体に対する高い結合親和性。単離されたヒト脳毛細血管は、ヒトBBBのin vitroモデル系として使用されている(図26A)。この融合タンパク質は、3H−N−スクシニミジルプロピオネートで放射標識され、ヒトBBBのHIRに結合する融合タンパク質の放射性受容体測定法(RRA)を確立するためにヒト脳に添加された。[3H]−融合タンパク質は、非標識融合タンパク質によって結合が自己阻害されるので、BBBに特異的に結合している(図26B)。マウスHIRMAb(mHIRMAb)はまた、ヒトBBBに対する[3H]−融合タンパク質の結合を阻害するので、この融合タンパク質は、ヒトBBBのインシュリン受容体に結合される。図26Bの結合データを非線形回折分析でスキャッチャードプロットに当てはめると、結合定数:KD=0.55±0.07nM、Bmax=1.35×0.10pmol/mgp、およびNSB=0.39±0.02pmol/mgpが得られ、KDは解離定数であり、Bmaxは最大結合であり、NSBは不飽和結合である。KDは<1nMで、融合タンパク質がヒトBBB上のHIRに非常に高い親和性で結合することを示している。
成体アカゲザルによる融合タンパク質の薬物動態および脳への取り込み。融合タンパク質を、比活性が2.0μCi/μgになるまで[3H]−N−スクシニミジルプロピオネートでトリチウム標識した。5歳のメスアカゲザル、体重5.2kgに、746μCi(373μg)の用量を1回静脈注射することによって投与し、180分間かけて複数の時点で血清を採取した。麻酔し、一晩絶食させた霊長類の血清グルコースは、実験期間180分の間ずっと一定で、平均72±2mg%で、このことは、HIRMAbをベースにした融合タンパク質の投与が内在性インシュリン受容体の妨害を引き起こさず、糖血症の制御に影響を及ぼさないことを示している。
BNDFおよびBBB分子版トロイの木馬の結合による局所的脳虚血の神経保護。急性脳卒中を治療する神経保護薬を開発するために、数多くの試みが開発されてきた。神経保護薬は、特定の小分子の場合、毒性が強いか、または、薬剤がBBBを通過できないために効力がないので、今までのところ成功していない。BDNFは、齧歯類の実験的脳卒中および局所的脳虚血と同時に脳に直接注射すると、神経保護的である。高分子はBBBを通過しないので、BDNFは、頭蓋骨を貫通して脳に直接注射しなければならない。BBBは、局所脳虚血後早い時間に元通りになり、BDNFはBBBを通過しないので、BDNFのみを静脈内投与しても、虚血した脳において神経保護効果は表れない。BBBを通過してBDNFを輸送するために、ニューロトロフィンをラットトランスフェリン受容体(TfR)に対するマウスMAbに結合させた。このペプチド様MAbはBBBを通過してBDNFを運搬し、結合したBDNF−MAb結合体は、このBDNFはBBBを通過し、脳から血液に入ることができるので、実験的脳卒中に遅延的に静脈内投与した後でも神経保護効果が高い。一旦、脳の内側、BBBの向こう側に入ると、BDNFはそのコグネイト受容体、trkBを活性化し、その後虚血したニューロンにおいて神経保護効果を誘発し、一連のアポトーシス死を停止させる。BDNF−MAb結合体の神経保護効果は、用量応答効果、時間応答効果を示し、7日目の神経保護効果は、BDNF−MAb結合体を1回静脈内投与して1日目の神経保護効果と同一であるので、長期間持続する。例えば、本明細書に全体を参考として援用した、Zhang and Pardridge(2001)Brain Res.889:49〜56、およびZhang and Pardridge(2001)Stroke 32:1378〜1374を参照のこと。BDNFはHIRに対するMAbに融合され、in vitroで両方のヒトBBBに迅速に結合し、in vivoにおいて霊長類BBBを通過して迅速に輸送されるので、この融合タンパク質は、ヒト脳卒中においても神経保護的である。
BNDFおよびBBB分子版トロイの木馬の結合体の全脳虚血における神経保護効果。脳にBDNFを直接注射するとまた、心停止後に生じ得るような一過性前脳虚血(TFI)において神経保護的である。しかし、BDNFはBBBを通過せず、TFI後の早い時間ではBBBは完全であるので、神経保護が可能である場合でも、静脈内BDNFはTFIに神経保護的ではない。反対に、BDNFをラットトランスフェリン受容体(TfR)に対するマウスMAbに結合させると、BBBを通過してBDNFを脳内まで運ぶ分子版トロイの木馬として作用し、静脈内BDNFはTFIにおいて神経保護的であった。成体ラットを脳電図(EEG)が約10分間平坦線を生じるTFIに罹患させた。動物を蘇生し、その後、4種類の異なる治療薬、(a)緩衝液、(b)未結合BDNF、(c)BDNFが結合していない受容体特異的MAb、および(d)BDNF−MAb結合体のうち1種類を静脈内投与した。生理食塩水、未結合BDNFまたはMAb単独で治療した動物の場合、海馬のCA1部分の錐体ニューロンは神経保護されなかった。しかし、BDNF−MAb結合体の場合、遅延型静脈内投与後、CA1錐体ニューロン密度は完全に正常化される。本明細書に全体を参考として援用したWu and Pardridge(199)、PNAS(USA)96:254〜259を参照のこと。これは、BDNFをBBB分子版トロイの木馬に結合させるならば、BDNFを遅延して静脈内投与した後、全脳虚血で強力な神経保護効果があることを示している。BDNFの組換え融合タンパク質および受容体特異的MAbは、脳障害を永久的に防御するために心停止後投与することができた。
ニューロトロフィンが脳細胞を通過できるならば、BDNFは脳および脊髄損傷において神経保護的である。BDNFはBBBを通過しないので、頭蓋骨を貫通してニューロトロフィンを直接注射するならば、BDNFは脳損傷に神経保護的である。BDNFはまた、神経毒による興奮毒性損傷に罹患した脳において神経保護的であり、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)−1に感染した脳において神経保護的である。BDNFは急性脊髄損傷においても神経保護的であるが、前脳のBBBと同じように、BDNFは血液脊髄関門を通過しないので、BDNFは脊椎管に直接注入することによって投与しなければならない。これらの場合全てにおいて、BDNFはBBBを通過せず、BBBは損傷後早い時間では脳損傷内において完全であるので、神経保護効果がまだある場合でも、BDNFの静脈投与は神経保護的ではない。反対に、BDNF融合タンパク質は、BDNFをBBB分子版トロイの木馬に融合させ、末梢投与後に血液から脳および脊髄に浸透できるので、静脈投与後のこれらの症状において神経保護的である。
ニューロトロフィンが脳細胞を通過できるならば、BDNFは慢性神経変性症状において神経保護的である。ニューロトロフィンがBBBを通過できないならば、BDNFなどのニューロトロフィンは末梢投与経路のための薬剤として開発することができる。BDNFのキメラHIRMAbへの融合は、プリオン病、アルツハイマー病(AD)、パーキンソン病(PD)、ハンチントン病(HD)、ALS、横断性脊髄炎、運動ニューロン疾患、ピック病、結節性硬化症、リソソーム蓄積症、カナバン病、レット症候群、脊髄小脳失調症、フリードライヒ失調症、視神経萎縮および網膜変性症を含む神経変性疾患ならびに脳加齢の慢性的治療のためにヒトの脳にBDNFの非侵襲的に輸送する新たな取り組みを提案する。
網膜変性および失明における治療薬としてのBDNF。網膜は、脳のように、血液網膜関門(BRB)によって血液から保護されている。インシュリン受容体は、BBBおよびBRBの両方の上で発現し、HIRMAbは、RMTを介してBRBを通過して網膜まで治療薬を輸送することが示された(Zhang他、(2003)Mol.Ther.7:11〜18)。BDNFはBRBを通過しないので、BDNFは、網膜変性において神経保護的であるが、眼球に直接ニューロトロフィンを注射する必要がある。HIRMAbはBRBを通過してBDNFを輸送し、したがって、ニューロトロフィンは血液区画から網膜神経細胞に曝露されるので、融合タンパク質は、静脈注射または皮下注射と同程度の非侵襲的な投与経路で、網膜変性および失明を治療するために使用することができた。
うつ病の治療薬としてのBDNF。うつ病患者の小集団は、BDNFが脳で欠乏している可能性があり、一塩基多形(SNP)と感情障害との関連が報告されている。BDNFを脳に直接注射すると、齧歯類モデルでは持続性のある抗うつ効果がある。ニューロトロフィンはBBBを通過しないので、BDNFは、脳に直接注射しなければならない。融合タンパク質を慢性的に投与することによって、BDNFの脳レベルを上昇させる手段を提供し、うつ病患者および脳BDNFの産生が減少した患者において治療効果があり得る。
IgG融合タンパク質の製造方法。イムノグロブリンG(IgG)遺伝子の真核細胞系への形質移入には一般的に、IgGを構成する重鎖(HC)および軽鎖(LC)をコードする別々のプラスミドを細胞系に同時形質移入することが必要である。IgG融合タンパク質の場合、組換え治療用タンパク質をコードする遺伝子は、HCまたはLC遺伝子のいずれかに融合させることができる。しかし、この同時形質移入の取り組みでは、HCおよびLC両方の融合遺伝子またはHC融合物およびLC遺伝子を平等に高く取り込む細胞系を選択することが困難である。融合タンパク質の製造の好ましい取り組みは、DNAの1本鎖上に、HC融合タンパク質遺伝子、LC遺伝子、選択遺伝子、例えば、ネオ、および増幅遺伝子、例えば、ジヒドロ葉酸レダクターゼ遺伝子を含む必要な遺伝子全てを含有する1本のプラスミドDNAを永久的に形質移入された細胞系を作製することである。図12の融合タンパク質タンデムベクターの図に示したように、HC融合遺伝子、LC遺伝子、ネオ遺伝子およびDHFR遺伝子は全て、別々の、しかしタンデムなプロモーターおよび別々の、しかしタンデムな転写終止配列の制御下にある。したがって、治療用タンパク質およびHCまたはLC IgG遺伝子のいずれかの融合遺伝子を含む遺伝子は全て、宿主細胞ゲノムに平等に組み入れられる。
Claims (58)
- そのアミノ末端で、内在性血液脳関門(BBB)インシュリン受容体を介してBBBを通過し得るヒトインシュリン受容体に対するモノクローナル抗体(HIRMAb)の重鎖カルボキシル末端と共有結合している物質を含む組成物であって、該物質が、配列番号24のアミノ酸466〜582と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を含む脳由来神経栄養因子(BDNF)であり、該組成物が末梢投与後、脳内の該物質の濃度を平均して少なくとも5ng/グラム上昇させ、該物質が受容体と結合して神経保護作用を誘導し、該抗体および該物質がそれぞれ、別々の実体としての活性と比較して、それらの活性の少なくとも30%を保持している、組成物。
- 該物質の分子量が400ダルトンを超える、請求項1記載の組成物。
- 該物質が単独では、末梢投与後の治療有効量でBBBを通過しない、請求項1記載の組成物。
- 該HIRMAbがキメラHIRMAbである、請求項1記載の組成物。
- 該BDNFがヒトBDNFである、請求項1記載の組成物。
- 該HIRMAbの重鎖が、配列番号24のアミノ酸20〜462と少なくとも80%同一である配列を含む、請求項1記載の組成物。
- 該HIRMAbの重鎖と該BDNFとの間にリンカーをさらに含む、請求項6記載の組成物。
- 該リンカーがS−S−Mである、請求項7記載の組成物。
- 該軽鎖が、配列番号36のアミノ酸21〜234と少なくとも80%同一である配列を含む、請求項8記載の組成物。
- 該HIRMAbがグリコシル化されている、請求項9記載の組成物。
- 該物質が配列番号24のアミノ酸466〜582を含む、請求項1記載の組成物。
- 該BDNFが2アミノ酸カルボキシル切断型変種である、請求項1記載の組成物。
- 該BDNFが、配列番号24のアミノ酸466〜582と少なくとも95%同一である配列を含む、請求項1記載の組成物。
- 請求項1記載の組成物および血液脳関門(BBB)を通過する第2の抗体と共有結合している第2の物質を含む第2の組成物を含む組成物。
- 該第1および第2の物質が異なっており、血液脳関門(BBB)を通過する該第1および第2の抗体が同一の抗体である、請求項14記載の組成物。
- 該第2の物質が第2の抗体の重鎖と共有結合している、請求項15記載の組成物。
- 請求項1〜16のいずれか1項に記載の組成物および薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物。
- そのアミノ末端で、内在性血液脳関門(BBB)インシュリン受容体を介してBBBを通過し得るヒトインシュリン受容体に対するモノクローナル抗体(HIRMAb)の重鎖カルボキシル末端と共有結合している物質を含む組成物であって、該物質が、配列番号24のアミノ酸466〜582の配列と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を含むBDNFであり、該HIRMAbが重鎖および軽鎖を含み、該物質が受容体と結合して神経保護作用を誘導する、組成物。
- 該BDNFが、配列番号24のアミノ酸466〜582と少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含む、請求項18記載の組成物。
- 該BDNFが、配列番号24のアミノ酸466〜582を含む、請求項19記載の組成物。
- 該BDNFが、2アミノ酸カルボキシル末端切断型BDNFである、請求項19記載の組成物。
- 該HIRMAbの重鎖およびBDNFが、融合タンパク質を形成し、該融合タンパク質の配列が、配列番号24のアミノ酸20〜462と少なくとも80%同一である第1の配列および配列番号24のアミノ酸466〜582と少なくとも80%同一である第2の配列を含む、請求項18記載の組成物。
- 該HIRMAbがグリコシル化されている、請求項22記載の組成物。
- 該HIRMAbの軽鎖が、配列番号36のアミノ酸21〜234と少なくとも80%同一である配列を含む、請求項22記載の組成物。
- 該第1の配列のカルボキシル末端と該第2の配列のアミノ末端との間にペプチドリンカーをさらに含む、請求項24記載の組成物。
- 該リンカーがS−S−Mを含む、請求項25記載の組成物。
- 該HIRMAbがグリコシル化されている、請求項26記載の組成物。
- 該抗体および該物質がそれぞれ、平均してそれらの活性の少なくとも40%を保持している、請求項18記載の組成物。
- そのアミノ末端で、内在性血液脳関門(BBB)インシュリン受容体を介してBBBを通過し得るヒトインシュリン受容体に対するモノクローナル抗体(HIRMAb)の重鎖カルボキシル末端と共有結合しているBDNFを含む、神経障害を治療するための組成物であって、該BDNFがTrkB受容体と結合して神経保護作用を誘導するのに有効であり、該共有結合しているBDNFが神経障害を治療するのに有効な量で内在性ヒトインシュリン受容体を介してBBBを通過する、組成物。
- 該抗体および該物質がそれぞれ、平均してそれらの活性の少なくとも40%を保持している、請求項29記載の組成物。
- そのアミノ末端でイムノグロブリンの重鎖カルボキシル末端と共有結合している物質を含む組成物であって、該組成物中の該物質が、該物質単独の血清半減期よりも平均して少なくとも5倍長い血清半減期を有し、該物質が、配列番号24のアミノ酸466〜582と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を含むBDNFであり、該物質が受容体と結合して神経保護作用を誘導し、該イムノグロブリンが内在性血液脳関門(BBB)インシュリン受容体を介してBBBを通過し得るヒトインシュリン受容体に対するモノクローナル抗体(HIRMAb)である、組成物。
- 該抗体および該物質がそれぞれ、平均してそれらの活性の少なくとも40%を保持している、請求項31記載の組成物。
- 該物質が、受容体と結合してヒトにおいて神経保護作用を誘導する、請求項1または31記載の組成物。
- そのアミノ末端で、内在性血液脳関門(BBB)インシュリン受容体を介してBBBを通過し得るヒトインシュリン受容体に対するモノクローナル抗体(HIRMAb)の重鎖カルボキシル末端と共有結合している物質を含む、神経障害を治療するための組成物であって、該物質が、配列番号24のアミノ酸466〜582と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を含むBDNFであり、該物質が受容体と結合して神経保護作用を誘導し、該共有結合している物質が神経障害を治療するのに有効な量でBBBを通過し、該物質および該HIRMAbがそれぞれ、別々の実体としての活性と比較して、平均してそれらの活性の少なくとも30%を保持している、組成物。
- 該HIRMAbが重鎖および軽鎖を含む、請求項34記載の組成物。
- 該組成物中のBDNFが、BDNF単独の血清半減期よりも平均して少なくとも5倍長い血清半減期を有する、請求項35記載の組成物。
- 配列番号24のアミノ酸466〜582と少なくとも80%同一であるアミノ酸配列を含む脳由来神経栄養因子(BDNF)である物質のアミノ末端とその重鎖カルボキシル末端で共有結合している内在性血液脳関門(BBB)インシュリン受容体を介してBBBを通過し得るヒトインシュリン受容体に対するモノクローナル抗体(HIRMAb)を含む融合タンパク質であって、該抗体および該物質がそれぞれ、別々の実体としての活性と比較して、平均してそれらの活性の少なくとも30%を保持しており、該物質が受容体と結合して神経保護作用を誘導する、融合タンパク質。
- 該HIRMAbがキメラHIRMAbである、請求項37記載の融合タンパク質。
- 該BDNFが切断型BDNFである、請求項37記載の融合タンパク質。
- 該切断型BDNFがカルボキシル切断型BDNFである、請求項39記載の融合タンパク質。
- 該カルボキシル切断型BDNFが、2個のカルボキシル末端アミノ酸を欠如している、請求項40記載の融合タンパク質。
- 該抗体および該物質が、ペプチドリンカーによって共有結合している、請求項37記載の融合タンパク質。
- 該HIRMAbが重鎖および軽鎖を含む、請求項37記載の融合タンパク質。
- 該融合タンパク質中のBDNFが、該BDNF単独の血清半減期よりも平均して少なくとも5倍長い血清半減期を有する、請求項37記載の融合タンパク質。
- 該物質が、受容体と結合してヒトにおいて神経保護作用を誘導する、請求項37記載の融合タンパク質。
- BDNFを末梢循環からBBBを通過させて輸送するための医薬の製造のための請求項1記載の組成物の使用。
- 個体におけるCNS障害の治療のための医薬の製造のための請求項1記載の組成物の使用。
- 経口、静脈内、筋肉内、皮下、腹腔内、直腸、頬膜貫通(transbuccal)、鼻腔内、経皮および吸入投与からなる群から選択される投与が適用される、請求項47記載の使用。
- 該投与が、静脈内、筋肉内または皮下投与である、請求項48記載の使用。
- 該CNS障害が急性CNS障害である、請求項47記載の使用。
- 該急性CNS障害が、脊髄損傷、脳損傷局所脳虚血および全脳虚血からなる群から選択される、請求項50記載の使用。
- 該組成物が1回投与される、請求項50記載の使用。
- 該組成物が1週間に約1回以下の頻度で投与される、請求項50記載の使用。
- 該CNS障害が慢性障害である、請求項47記載の使用。
- 該慢性障害が、慢性神経変性疾患、網膜虚血およびうつ病からなる群から選択される、請求項54記載の使用。
- 前記慢性神経変性疾患が、プリオン病、アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、ハンチントン病、多発硬化症、横断性脊髄炎、運動ニューロン疾患、ピック病、結節性硬化症、リソソーム蓄積症、カナバン病、レット症候群、脊髄小脳失調症、フリードライヒ失調症、視神経萎縮および網膜変性症からなる群から選択される、請求項55記載の使用。
- 該個体がヒトである、請求項47記載の使用。
- 該組成物が、1から100mgの用量で投与される、請求項57記載の使用。
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