JP5941028B2 - Si含有フッ酸系廃液からSiを除去する方法及びSi含有フッ酸系混酸廃液からフッ酸を回収する方法 - Google Patents
Si含有フッ酸系廃液からSiを除去する方法及びSi含有フッ酸系混酸廃液からフッ酸を回収する方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5941028B2 JP5941028B2 JP2013193960A JP2013193960A JP5941028B2 JP 5941028 B2 JP5941028 B2 JP 5941028B2 JP 2013193960 A JP2013193960 A JP 2013193960A JP 2013193960 A JP2013193960 A JP 2013193960A JP 5941028 B2 JP5941028 B2 JP 5941028B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- waste liquid
- hydrofluoric acid
- salt
- distillation
- liquid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Removal Of Specific Substances (AREA)
- Heat Treatment Of Water, Waste Water Or Sewage (AREA)
Description
前記Si除去廃液を蒸留することによって、フッ酸含有液を留出させて留出液を得る蒸留工程と、を含むことを特徴とするSi含有フッ酸系廃液からSiを除去する方法。
前記供給管に設けられた質量流量計により該供給管を通過した廃液の流量及び密度を計測する計測工程と、
計算機において、前記質量流量計で計測された前記流量及び密度のデータに基づいて前記供給管を通過した廃液中のSiの質量を計算し、この計算値に基づいてSiの沈殿化に必要な塩の質量を計算する計算工程と、
前記計算機で計算された質量の塩を計量器で計量して前記混合槽に送り込む計量工程と、を備えることを特徴とする前項1〜4のいずれか1項に記載のSi含有フッ酸系廃液からSiを除去する方法。
前記Si除去混酸廃液を蒸留することによって、混酸液を留出させて第1留出液を得る第1蒸留工程と、
前記第1蒸留工程で得られた第1留出液を蒸留することによって、混酸液を留出させて第2留出液を得ると共に、フッ酸濃縮混酸液を蒸留残液として回収する第2蒸留工程と、を含むことを特徴とするSi含有フッ酸系混酸廃液からフッ酸を回収する方法。
前記供給管に設けられた質量流量計により該供給管を通過した廃液の流量及び密度を計測する計測工程と、
計算機において、前記質量流量計で計測された前記流量及び密度のデータに基づいて前記供給管を通過した廃液中のSiの質量を計算し、この計算値に基づいてSiの沈殿化に必要な塩の質量を計算する計算工程と、
前記計算機で計算された質量の塩を計量器で計量して前記混合槽に送り込む計量工程と、を備えることを特徴とする前項6〜10のいずれか1項に記載のSi含有フッ酸系混酸廃液からフッ酸を回収する方法。
前記混合液中に存在する沈殿物を固液分離するのに用いられる固液分離機と、
前記固液分離機で分離されて出た濾液に対し蒸留を行うのに用いられる蒸留塔と、を備えることを特徴とするSi含有フッ酸系廃液からフッ酸を回収する回収装置。
前記混合液中に存在する沈殿物を固液分離するのに用いられる固液分離機と、
前記固液分離機で分離されて出た濾液に対し蒸留を行うのに用いられる第1蒸留塔と、
前記第1蒸留塔から留出する留出液に対して蒸留を行うのに用いられる第2蒸留塔と、を備えることを特徴とするSi含有フッ酸系混酸廃液からフッ酸を回収する回収装置。
前記質量流量計で計測された前記流量及び密度のデータに基づいて、前記供給管を通過した廃液中のSiの質量を計算し、この計算値に基づいてSiの沈殿化に必要な塩の質量を計算する計算機と、
前記計算機で計算された質量の塩を計量して前記混合槽に送り込む計量器と、をさらに備えることを特徴とする前項12または13に記載の回収装置。
前記固液分離機の底部から排出される固形分を収容するスラッジポットと、
前記スラッジポットの底部に設けられた排出口に連通された排出管と、
前記排出管に設けられた排出弁と、
前記スラッジポットの内部に収容される固形分の上面位置を検出する界面位置検出器と、を備えることを特徴とする固液分離装置。
・Si4+及びフッ酸(フッ化水素酸)を含む廃液
・Si4+、塩酸及びフッ酸(フッ化水素酸)を含む混酸廃液
・Si4+、硝酸及びフッ酸(フッ化水素酸)を含む混酸廃液
などが挙げられる。前記廃液は、フッ酸を除く他の酸をさらに含有したものであってもよい。また、前記混酸廃液は、塩酸とフッ酸を除く他の酸をさらに含有したものであってもよい。なお、半導体製造工場から排出されたフッ酸系混酸廃液には、H2SiF6として溶存するSi4+に加えて、Si以外の他の金属イオンが含まれることが多い。
・Si4+、塩酸及びフッ酸(フッ化水素酸)を含む混酸廃液
・Si4+、硝酸及びフッ酸(フッ化水素酸)を含む混酸廃液
等が挙げられる。前記混酸廃液は、塩酸とフッ酸を除く他の酸をさらに含有したものであってもよい。なお、半導体製造工場から排出されたフッ酸系混酸廃液には、H2SiF6として溶存するSi4+に加えて、Si以外の他の金属イオンが含まれることが多い。
2KF + H2SiF6 → K2SiF6 + 2HF
であるから、これに基づいて、Siの沈殿化(水に溶解しないK2SiF6生成)に必要な塩の質量を計算できる(1当量のSiに対し2当量のKFが必要である)。
2NaCl + H2SiF6 → Na2SiF6 + 2HCl
であり、水に溶解しないNa2SiF6が生成する。
2KCl + H2SiF6 → K2SiF6 + 2HCl
であり、水に溶解しないK2SiF6が生成する。
2NaF + H2SiF6 → Na2SiF6 + 2HF
であり、水に溶解しないNa2SiF6が生成する。
1)前記混酸廃液をそのまま混合槽9に投入するのではなく、前記混酸廃液を後述する固液分離装置(固液分離システム)100Aで前処理して固形分(異物等)を除去した後の混酸廃液を混合槽9に投入する。
2)混合槽9と第1蒸留塔11の間に配置される固液分離機として、前記固液分離機10に代えて、後述する固液分離装置(固液分離システム)100Bを使用する。
半導体製造工場から排出された混酸廃液(フッ酸、塩酸及びSi4+を含む混酸廃液)に対し、図1に示す構成の回収装置1を用いて以下のとおりSi4+除去工程、第1蒸留工程、第2蒸留工程を実施した。
前記混酸廃液(含有成分及び各成分の含有率は表1に示す)300gおよび塩化ナトリウム25gを混合槽9に投入した後、撹拌翼で撹拌混合を24時間行うことによって、混合液を得た。
前記固液分離機10内の上澄み液(Si4+除去混酸廃液)255gを第1蒸留塔11内に投入して蒸留温度120℃で蒸留を行った。この第1蒸留操作により、第1蒸留塔11の頂部から220gの第1留出液(フッ酸及び塩酸を含む混酸液)が留出した。
次に、前記第1蒸留塔11から留出した第1留出液の一部209gを第2蒸留塔12内に投入して蒸留温度120℃で蒸留を行った。この第2蒸留操作により、第2蒸留塔12の頂部から第2留出液(混酸液)が留出し、これにより混酸含有液116gを回収した。前記第2蒸留操作後において、第2蒸留塔12の内部に、蒸留残液としてフッ酸濃縮混酸液(濃縮フッ酸含有回収液)92gを回収することができた。
半導体製造工場から排出された混酸廃液(フッ酸、塩酸及びSi4+を含む混酸廃液)に対し、図1に示す構成の回収装置1を用いて以下のとおりSi4+除去工程、第1蒸留工程、第2蒸留工程を実施した。
前記混酸廃液(含有成分及び各成分の含有率は表2に示す)300gおよびフッ化カリウム25gを混合槽9に投入した後、撹拌翼で撹拌混合を24時間行うことによって、混合液を得た。
前記固液分離機10内の上澄み液(Si4+除去混酸廃液)222gを第1蒸留塔11内に投入して蒸留温度120℃で蒸留を行った。この第1蒸留操作により、第1蒸留塔11の頂部から184gの第1留出液(フッ酸及び塩酸を含む混酸液)が留出した。
次に、前記第1蒸留塔11から留出した第1留出液の184gを第2蒸留塔12内に投入して蒸留温度120℃で蒸留を行った。この第2蒸留操作により、第2蒸留塔12の頂部から第2留出液(混酸液)が留出し、これにより混酸含有液61gを回収した。前記第2蒸留操作後において、第2蒸留塔12の内部に、蒸留残液としてフッ酸濃縮混酸液(濃縮フッ酸含有回収液)113gを回収することができた。
半導体製造工場から排出された混酸廃液(フッ酸、塩酸及びSi4+を含む混酸廃液)に対し、図1に示す構成の回収装置1を用いて以下のとおりSi4+除去工程、第1蒸留工程、第2蒸留工程を実施した。
前記混酸廃液(含有成分及び各成分の含有率は表3に示す)300gおよびフッ化ナトリウム18gを混合槽9に投入した後、撹拌翼で撹拌混合を24時間行うことによって、混合液を得た。
前記固液分離機10内の上澄み液(Si4+除去混酸廃液)248gを第1蒸留塔11内に投入して蒸留温度120℃で蒸留を行った。この第1蒸留操作により、第1蒸留塔11の頂部から212gの第1留出液(フッ酸及び塩酸を含む混酸液)が留出した。
次に、前記第1蒸留塔11から留出した第1留出液212gを第2蒸留塔12内に投入して蒸留温度120℃で蒸留を行った。この第2蒸留操作により、第2蒸留塔12の頂部から第2留出液(混酸液)が留出し、これにより混酸含有液76gを回収した。前記第2蒸留操作後において、第2蒸留塔12の内部に、蒸留残液としてフッ酸濃縮混酸液(濃縮フッ酸含有回収液)125gを回収することができた。
半導体製造工場から排出された混酸廃液(フッ酸、塩酸及びSi4+を含む混酸廃液)に対し、図1に示す構成の回収装置1を用いて以下のとおりSi4+除去工程、第1蒸留工程、第2蒸留工程を実施した。
前記混酸廃液(含有成分及び各成分の含有率は表4に示す)300gおよび塩化カリウム32gを混合槽9に投入した後、撹拌翼で撹拌混合を24時間行うことによって、混合液を得た。
前記固液分離機10内の上澄み液(Si4+除去混酸廃液)220gを第1蒸留塔11内に投入して蒸留温度110℃で蒸留を行った。この第1蒸留操作により、第1蒸留塔11の頂部から176gの第1留出液(フッ酸及び塩酸を含む混酸液)が留出した。
次に、前記第1蒸留塔11から留出した第1留出液176gを第2蒸留塔12内に投入して蒸留温度110℃で蒸留を行った。この第2蒸留操作により、第2蒸留塔12の頂部から第2留出液(混酸液)が留出し、これにより混酸含有液67gを回収した。前記第2蒸留操作後において、第2蒸留塔12の内部に、蒸留残液としてフッ酸濃縮混酸液(濃縮フッ酸含有回収液)101gを回収することができた。
半導体製造工場から排出された混酸廃液(フッ酸、塩酸及びSi4+を含む混酸廃液)に対し、図1に示す構成の回収装置1を用いて以下のとおりSi4+除去工程、第1蒸留工程、第2蒸留工程を実施した。
前記混酸廃液(含有成分及び各成分の含有率は表5に示す)300gおよびフッ化マグネシウム13gを混合槽9に投入した後、撹拌翼で撹拌混合を24時間行うことによって、混合液を得た。
前記固液分離機10内の上澄み液(Si4+除去混酸廃液)255gを第1蒸留塔11内に投入して蒸留温度120℃で蒸留を行った。この第1蒸留操作により、第1蒸留塔11の頂部から214gの第1留出液(フッ酸及び塩酸を含む混酸液)が留出した。
次に、前記第1蒸留塔11から留出した第1留出液214gを第2蒸留塔12内に投入して蒸留温度120℃で蒸留を行った。この第2蒸留操作により、第2蒸留塔12の頂部から第2留出液(混酸液)が留出し、これにより混酸含有液61gを回収した。前記第2蒸留操作後において、第2蒸留塔12の内部に、蒸留残液としてフッ酸濃縮混酸液(濃縮フッ酸含有回収液)142gを回収することができた。
半導体製造工場から排出された混酸廃液(フッ酸、塩酸及びSi4+を含む混酸廃液)に対し、図1に示す構成の回収装置1を用いて以下のとおりSi4+除去工程、第1蒸留工程、第2蒸留工程を実施した。
前記混酸廃液(含有成分及び各成分の含有率は表6に示す)300gおよびフッ化リチウム11gを混合槽9に投入した後、撹拌翼で撹拌混合を24時間行うことによって、混合液を得た。
前記固液分離機10内の上澄み液(Si4+除去混酸廃液)255gを第1蒸留塔11内に投入して蒸留温度130℃で蒸留を行った。この第1蒸留操作により、第1蒸留塔11の頂部から205gの第1留出液(フッ酸及び塩酸を含む混酸液)が留出した。
次に、前記第1蒸留塔11から留出した第1留出液205gを第2蒸留塔12内に投入して蒸留温度130℃で蒸留を行った。この第2蒸留操作により、第2蒸留塔12の頂部から第2留出液(混酸液)が留出し、これにより混酸含有液69gを回収した。前記第2蒸留操作後において、第2蒸留塔12の内部に、蒸留残液としてフッ酸濃縮混酸液(濃縮フッ酸含有回収液)124gを回収することができた。
半導体製造工場から排出された混酸廃液(フッ酸、塩酸及びSi4+を含む混酸廃液)に対し、図1に示す構成の回収装置1を用いて以下のとおりSi4+除去工程、第1蒸留工程、第2蒸留工程を実施した。
前記混酸廃液(含有成分及び各成分の含有率は表7に示す)300g、塩化ナトリウム26gおよび塩化カリウム33gを混合槽9に投入した後、撹拌翼で撹拌混合を24時間行うことによって、混合液を得た。
前記固液分離機10内の上澄み液(Si4+除去混酸廃液)203gを第1蒸留塔11内に投入して蒸留温度120℃で蒸留を行った。この第1蒸留操作により、第1蒸留塔11の頂部から172gの第1留出液(フッ酸及び塩酸を含む混酸液)が留出した。
次に、前記第1蒸留塔11から留出した第1留出液172gを第2蒸留塔12内に投入して蒸留温度120℃で蒸留を行った。この第2蒸留操作により、第2蒸留塔12の頂部から第2留出液(混酸液)が留出し、これにより混酸含有液95gを回収した。前記第2蒸留操作後において、第2蒸留塔12の内部に、蒸留残液としてフッ酸濃縮混酸液(濃縮フッ酸含有回収液)64gを回収することができた。
半導体製造工場から排出された混酸廃液(フッ酸、塩酸及びSi4+を含む混酸廃液)に対し、図1に示す構成の回収装置1を用いて以下のとおりSi4+除去工程、第1蒸留工程、第2蒸留工程を実施した。
前記混酸廃液(含有成分及び各成分の含有率は表8に示す)300g、塩化カリウム33gおよびフッ化ナトリウム19gを混合槽9に投入した後、撹拌翼で撹拌混合を24時間行うことによって、混合液を得た。
前記固液分離機10内の上澄み液(Si4+除去混酸廃液)190gを第1蒸留塔11内に投入して蒸留温度120℃で蒸留を行った。この第1蒸留操作により、第1蒸留塔11の頂部から166gの第1留出液(フッ酸及び塩酸を含む混酸液)が留出した。
次に、前記第1蒸留塔11から留出した第1留出液166gを第2蒸留塔12内に投入して蒸留温度120℃で蒸留を行った。この第2蒸留操作により、第2蒸留塔12の頂部から第2留出液(混酸液)が留出し、これにより混酸含有液76gを回収した。前記第2蒸留操作後において、第2蒸留塔12の内部に、蒸留残液としてフッ酸濃縮混酸液(濃縮フッ酸含有回収液)83gを回収することができた。
半導体製造工場から排出された混酸廃液(フッ酸、塩酸及びSi4+を含む混酸廃液)に対し、図1に示す構成の回収装置1を用いて以下のとおりSi4+除去工程、第1蒸留工程、第2蒸留工程を実施した。
前記混酸廃液(含有成分及び各成分の含有率は表9に示す)300g、塩化ナトリウム26gおよびフッ化カリウム26gを混合槽9に投入した後、撹拌翼で撹拌混合を24時間行うことによって、混合液を得た。
前記固液分離機10内の上澄み液(Si4+除去混酸廃液)192gを第1蒸留塔11内に投入して蒸留温度120℃で蒸留を行った。この第1蒸留操作により、第1蒸留塔11の頂部から169gの第1留出液(フッ酸及び塩酸を含む混酸液)が留出した。
次に、前記第1蒸留塔11から留出した第1留出液169gを第2蒸留塔12内に投入して蒸留温度120℃で蒸留を行った。この第2蒸留操作により、第2蒸留塔12の頂部から第2留出液(混酸液)が留出し、これにより混酸含有液78gを回収した。前記第2蒸留操作後において、第2蒸留塔12の内部に、蒸留残液としてフッ酸濃縮混酸液(濃縮フッ酸含有回収液)81gを回収することができた。
半導体製造工場から排出された混酸廃液(フッ酸、塩酸及びSi4+を含む混酸廃液)に対し、図1に示す構成の回収装置1を用いて以下のとおりSi4+除去工程、第1蒸留工程、第2蒸留工程を実施した。
前記混酸廃液(含有成分及び各成分の含有率は表10に示す)300g、フッ化ナトリウム19gおよびフッ化カリウム26gを混合槽9に投入した後、撹拌翼で撹拌混合を24時間行うことによって、混合液を得た。
前記固液分離機10内の上澄み液(Si4+除去混酸廃液)187gを第1蒸留塔11内に投入して蒸留温度120℃で蒸留を行った。この第1蒸留操作により、第1蒸留塔11の頂部から162gの第1留出液(フッ酸及び塩酸を含む混酸液)が留出した。
次に、前記第1蒸留塔11から留出した第1留出液162gを第2蒸留塔12内に投入して蒸留温度120℃で蒸留を行った。この第2蒸留操作により、第2蒸留塔12の頂部から第2留出液(混酸液)が留出し、これにより混酸含有液59gを回収した。前記第2蒸留操作後において、第2蒸留塔12の内部に、蒸留残液としてフッ酸濃縮混酸液(濃縮フッ酸含有回収液)95gを回収することができた。
半導体製造工場から排出された混酸廃液(フッ酸、塩酸及びSi4+を含む混酸廃液)に対し、図1に示す構成の回収装置1を用いて以下のとおりSi4+除去工程、第1蒸留工程、第2蒸留工程を実施した。
前記混酸廃液(含有成分及び各成分の含有率は表11に示す)300g、塩化ナトリウム18g、フッ化ナトリウム13gおよびフッ化カリウム18gを混合槽9に投入した後、撹拌翼で撹拌混合を24時間行うことによって、混合液を得た。
前記固液分離機10内の上澄み液(Si4+除去混酸廃液)195gを第1蒸留塔11内に投入して蒸留温度120℃で蒸留を行った。この第1蒸留操作により、第1蒸留塔11の頂部から171gの第1留出液(フッ酸及び塩酸を含む混酸液)が留出した。
次に、前記第1蒸留塔11から留出した第1留出液171gを第2蒸留塔12内に投入して蒸留温度120℃で蒸留を行った。この第2蒸留操作により、第2蒸留塔12の頂部から第2留出液(混酸液)が留出し、これにより混酸含有液66gを回収した。前記第2蒸留操作後において、第2蒸留塔12の内部に、蒸留残液としてフッ酸濃縮混酸液(濃縮フッ酸含有回収液)99gを回収することができた。
塩化ナトリウムを混合槽に投入しないものとした(Si4+除去工程を実施しないものとした)以外は、実施例1と同様の第1蒸留工程を実施したところ、即ち、半導体製造工場から排出された混酸廃液(含有成分及び各成分の含有率は表12に示す)をそのまま第1蒸留塔内に投入して蒸留温度120℃で蒸留を行ったところ、第1蒸留塔の頂部から得られた第1留出液には、処理対象の混酸廃液のSi含有率(2.02質量%)と同等の含有率(2.23質量%)でSiが残存しており、Si4+は全く除去できていなかった。
9…混合槽
10…固液分離機
11…第1蒸留塔
12…第2蒸留塔
23…固形分除去装置(固液分離機)
25…質量流量計
26…計算機
27…計量器
31…供給管
43、63…固液分離機
44、64…スラッジポット
45、65…排出管
46、66…排出弁
47、67…界面位置検出器
48、68…制御部
50…循環管
52、72…排出口
81…第1の所定高さ
82…第2の所定高さ
83…略一定高さ位置
100A、100B…固液分離装置(固液分離システム)
Claims (11)
- フッ酸及びSiを含む廃液に塩を添加した後、該塩の添加により生じる沈殿物を除去することにより、Si除去廃液を得るSi除去工程を含み、
前記廃液に塩を添加する添加工程を、前記廃液を固形分除去装置を通過させて該廃液中の固形分を除去したのち供給管を介して混合槽に供給すると共に前記塩を前記混合槽に供給することによって行うものとし、この添加工程の前に、
前記供給管に設けられた質量流量計により該供給管を通過した廃液の流量及び密度を計測する計測工程と、
計算機において、前記質量流量計で計測された前記流量及び密度のデータに基づいて前記供給管を通過した廃液中のSiの質量を計算し、この計算値に基づいてSiの沈殿化に必要な塩の質量を計算する計算工程と、
前記計算機で計算された質量の塩を計量器で計量して前記混合槽に送り込む計量工程と、を備えることを特徴とするSi含有フッ酸系廃液からSiを除去する方法。 - 前記添加工程において、前記廃液を固形分除去装置を通過させて該廃液中の固形分を沈降除去する請求項1に記載のSi含有フッ酸系廃液からSiを除去する方法。
- 前記Si除去工程で得られたSi除去廃液を蒸留することによって、フッ酸含有液を留出させて留出液を得る蒸留工程をさらに含む請求項1または2に記載のSi含有フッ酸系廃液からSiを除去する方法。
- 前記塩として、フッ化金属塩及び塩化金属塩からなる群より選ばれる1種または2種以上の塩を用いる請求項1〜3のいずれか1項に記載のSi含有フッ酸系廃液からSiを除去する方法。
- 前記塩として、フッ化カリウム、フッ化ナトリウム、塩化カリウム、塩化ナトリウム、フッ化マグネシウム及びフッ化リチウムからなる群より選ばれる1種または2種以上の塩を用いる請求項1〜3のいずれか1項に記載のSi含有フッ酸系廃液からSiを除去する方法。
- フッ酸、塩酸及びSiを含む混酸廃液に塩を添加した後、該塩の添加により生じる沈殿物を除去することにより、Si除去混酸廃液を得るSi除去工程と、
前記Si除去混酸廃液を蒸留することによって、混酸液を留出させて第1留出液を得る第1蒸留工程と、
前記第1蒸留工程で得られた第1留出液を蒸留することによって、混酸液を留出させて第2留出液を得ると共に、フッ酸濃縮混酸液を蒸留残液として回収する第2蒸留工程と、を含み、
前記廃液に塩を添加する添加工程を、前記廃液を固形分除去装置を通過させて該廃液中の固形分を除去したのち供給管を介して混合槽に供給すると共に前記塩を前記混合槽に供給することによって行うものとし、この添加工程の前に、
前記供給管に設けられた質量流量計により該供給管を通過した廃液の流量及び密度を計測する計測工程と、
計算機において、前記質量流量計で計測された前記流量及び密度のデータに基づいて前記供給管を通過した廃液中のSiの質量を計算し、この計算値に基づいてSiの沈殿化に必要な塩の質量を計算する計算工程と、
前記計算機で計算された質量の塩を計量器で計量して前記混合槽に送り込む計量工程と、を備えることを特徴とするSi含有フッ酸系混酸廃液からフッ酸を回収する方法。 - 前記添加工程において、前記廃液を固形分除去装置を通過させて該廃液中の固形分を沈降除去する請求項6に記載のSi含有フッ酸系混酸廃液からフッ酸を回収する方法。
- 前記第1蒸留工程における蒸留温度を80℃〜130℃の範囲に設定する請求項6または7に記載のSi含有フッ酸系混酸廃液からフッ酸を回収する方法。
- 前記第2蒸留工程における蒸留温度を80℃〜130℃の範囲に設定する請求項6〜8のいずれか1項に記載のSi含有フッ酸系混酸廃液からフッ酸を回収する方法。
- 前記塩として、フッ化金属塩及び塩化金属塩からなる群より選ばれる1種または2種以上の塩を用いる請求項6〜9のいずれか1項に記載のSi含有フッ酸系混酸廃液からフッ酸を回収する方法。
- 前記塩として、フッ化カリウム、フッ化ナトリウム、塩化カリウム、塩化ナトリウム、フッ化マグネシウム及びフッ化リチウムからなる群より選ばれる1種または2種以上の塩を用いる請求項6〜9のいずれか1項に記載のSi含有フッ酸系混酸廃液からフッ酸を回収する方法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013193960A JP5941028B2 (ja) | 2012-11-15 | 2013-09-19 | Si含有フッ酸系廃液からSiを除去する方法及びSi含有フッ酸系混酸廃液からフッ酸を回収する方法 |
TW102141496A TWI555706B (zh) | 2012-11-15 | 2013-11-14 | A method for removing Si from a hydrofluoric acid-based waste liquid containing Si and a method for recovering hydrofluoric acid from a hydrofluoric acid-containing mixed acid waste containing Si and a recovery device |
KR1020130138207A KR20140063449A (ko) | 2012-11-15 | 2013-11-14 | Si 함유 불산계 폐액으로부터 Si를 제거하는 방법과 Si 함유 불산계 혼산 폐액으로부터 불산을 회수하는 방법 및 회수장치 |
CN201310564071.XA CN103818992B (zh) | 2012-11-15 | 2013-11-14 | 从含硅氢氟酸系废液除去硅的方法、从含硅氢氟酸系混酸废液回收氢氟酸的方法及其装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012251319 | 2012-11-15 | ||
JP2012251319 | 2012-11-15 | ||
JP2013193960A JP5941028B2 (ja) | 2012-11-15 | 2013-09-19 | Si含有フッ酸系廃液からSiを除去する方法及びSi含有フッ酸系混酸廃液からフッ酸を回収する方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014113583A JP2014113583A (ja) | 2014-06-26 |
JP5941028B2 true JP5941028B2 (ja) | 2016-06-29 |
Family
ID=51170168
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013193960A Expired - Fee Related JP5941028B2 (ja) | 2012-11-15 | 2013-09-19 | Si含有フッ酸系廃液からSiを除去する方法及びSi含有フッ酸系混酸廃液からフッ酸を回収する方法 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5941028B2 (ja) |
TW (1) | TWI555706B (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6370684B2 (ja) * | 2014-11-14 | 2018-08-08 | エドワーズ株式会社 | 除害装置 |
JP6095837B1 (ja) | 2016-04-01 | 2017-03-15 | 佐々木化学薬品株式会社 | アルカリ金属塩含有成型体およびそれを用いた酸性水溶液の再生処理方法 |
WO2020246162A1 (ja) * | 2019-06-03 | 2020-12-10 | 株式会社industria | 微細物量検出装置、クランプ式ホルダ-及び遠心分離装置並びに微細物除去システム |
CN111573951A (zh) * | 2020-05-29 | 2020-08-25 | 盛隆资源再生(无锡)有限公司 | 一种半导体废酸的处理方法 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3677164B2 (ja) * | 1999-02-19 | 2005-07-27 | 松下電器産業株式会社 | ガラス洗浄用溶液の再生方法と再生装置、および珪酸塩ガラスの洗浄方法と洗浄装置 |
JP3716189B2 (ja) * | 2001-04-24 | 2005-11-16 | 財団法人土木研究センター | 浚渫泥土の処理方法 |
JP5524603B2 (ja) * | 2009-12-28 | 2014-06-18 | 株式会社 電硝エンジニアリング | 塩酸−フッ酸系混酸廃液から塩酸とフッ酸をそれぞれ回収する方法 |
JP2012183457A (ja) * | 2011-03-03 | 2012-09-27 | Seiko Epson Corp | 分離方法および分離装置 |
JP5770049B2 (ja) * | 2011-08-29 | 2015-08-26 | 株式会社アナック | フッ酸含有処理液の再生方法及び再生装置 |
-
2013
- 2013-09-19 JP JP2013193960A patent/JP5941028B2/ja not_active Expired - Fee Related
- 2013-11-14 TW TW102141496A patent/TWI555706B/zh not_active IP Right Cessation
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2014113583A (ja) | 2014-06-26 |
TW201439010A (zh) | 2014-10-16 |
TWI555706B (zh) | 2016-11-01 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5941028B2 (ja) | Si含有フッ酸系廃液からSiを除去する方法及びSi含有フッ酸系混酸廃液からフッ酸を回収する方法 | |
CN102050531B (zh) | 含氟废水处理方法 | |
TWI534092B (zh) | A waste water treatment method containing fluorine and silicon, a method for producing calcium fluoride, and a waste water treatment apparatus | |
Lisbona et al. | Treatment of spent pot-lining with aluminum anodizing wastewaters: selective precipitation of aluminum and fluoride as an aluminum hydroxyfluoride hydrate product | |
Zhao et al. | Sulfuric acid leaching of South African chromite. Part 1: Study on leaching behavior | |
JP2009292660A (ja) | 金属セレン粉の製造方法 | |
CN105692840A (zh) | 一种钙基处理剂及其处理含氟废水的方法 | |
KR20140063449A (ko) | Si 함유 불산계 폐액으로부터 Si를 제거하는 방법과 Si 함유 불산계 혼산 폐액으로부터 불산을 회수하는 방법 및 회수장치 | |
WO1999050187A1 (en) | Removal of boron and fluoride from water | |
JP5046306B2 (ja) | カルシウム成分及び鉛成分を含有する微粉末の処理方法並びに処理システム | |
JP6079524B2 (ja) | 再生フッ化カルシウムの製造方法 | |
JP2011147882A (ja) | カルシウム成分及び鉛成分を含有する微粉末の処理方法並びに処理システム | |
CN102765843A (zh) | 次氧化锌粉碱洗脱氯水的无害化资源化处理方法 | |
JP2008093567A (ja) | カルシウム成分及び鉛成分を含有する微粉末の処理方法並びに処理システム | |
US20150152518A1 (en) | Method for Reprocessing an Emulsion Formed During Hydrometallurgical Recovery of a Metal | |
TW527320B (en) | Method for supplying hydrofluoric acid | |
US20150118130A1 (en) | Boron recovery apparatus, boron recovery method, and boron recovery system | |
JP4169996B2 (ja) | フッ素含有排水の処理方法及び装置 | |
TWM616103U (zh) | 以金屬置換法去除有害重金屬之系統 | |
KR101865311B1 (ko) | 더스트 세정 장치 및 더스트 세정 방법 | |
JP2005095810A (ja) | 混合粒体の分離方法 | |
JP2011125812A (ja) | フッ素およびケイ素を含む排水の処理方法、フッ化カルシウムの製造方法、およびフッ素含有排水処理設備 | |
JP5139376B2 (ja) | 晶析反応方法、晶析反応装置及びカルシウム剤 | |
CN112437757A (zh) | 从水性流体中可控去除离子 | |
JP6467578B2 (ja) | ケイフッ化水素酸含有廃液の処理方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20150424 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20160127 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20160209 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160408 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20160426 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20160519 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5941028 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D02 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |