JP5941028B2 - Si含有フッ酸系廃液からSiを除去する方法及びSi含有フッ酸系混酸廃液からフッ酸を回収する方法 - Google Patents

Si含有フッ酸系廃液からSiを除去する方法及びSi含有フッ酸系混酸廃液からフッ酸を回収する方法 Download PDF

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Description

本発明は、例えば、半導体のエッチング剤等として使用されたフッ酸系廃液からSiを除去する方法及びフッ酸系混酸廃液からフッ酸を回収する回収方法並びに回収装置に関する。
現在、フッ酸系水溶液、フッ酸−塩酸系水溶液、フッ酸−硝酸系水溶液等のフッ酸(フッ化水素酸)系溶液が、半導体工場等でエッチング剤として使用されている。エッチングを繰り返し行うことで、エッチング機能が低下してしまうので、このような半導体工場からは大量のフッ酸系廃液が排出されている。エッチング後のフッ酸系廃液には、Si等の金属が混在しているので再利用することができず、このフッ酸系廃液は、中和処理を施して排水されているのが現状である(特許文献1参照)。
特開2002−126722号公報(段落0002)
しかし、前記中和処理によって排水中に微量のフッ素が含まれることになるので、少なからず環境汚染の原因となることは避けられず、環境保全の観点からするとこの中和処理を施して排水する方法は決して望ましい手段とは言えない。
また、近年は、フッ酸の原料価格が高騰しており、このようなフッ素資源を再利用することが強く求められている。
しかるに、Si等の混在金属を除去するべく、上記フッ酸系混酸廃液を蒸留した場合、SiF4(四フッ化ケイ素)等が生成するが、このSiF4は揮発性が高いために、留出液中に混入してしまい、その結果、Siを低減又は除去したフッ酸系混酸液を得ることはできなかった。
本発明は、かかる技術的背景に鑑みてなされたものであって、フッ酸系廃液に含まれるSiを効率良く低減又は除去することができる、Si含有フッ酸系廃液からSiを除去する方法を提供すること、及び、Si含有フッ酸系混酸廃液からSiが低減又は除去されたフッ酸を回収できる、Si含有フッ酸系混酸廃液からフッ酸を回収する方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
[1]フッ酸及びSiを含む廃液に塩を添加した後、該塩の添加により生じる沈殿物を除去することにより、Si除去廃液を得るSi除去工程を含むことを特徴とするSi含有フッ酸系廃液からSiを除去する方法。
[2]フッ酸及びSiを含む廃液に塩を添加した後、該塩の添加により生じる沈殿物を除去することにより、Si除去廃液を得るSi除去工程と、
前記Si除去廃液を蒸留することによって、フッ酸含有液を留出させて留出液を得る蒸留工程と、を含むことを特徴とするSi含有フッ酸系廃液からSiを除去する方法。
[3]前記塩として、フッ化金属塩及び塩化金属塩からなる群より選ばれる1種または2種以上の塩を用いる前項1または2に記載のSi含有フッ酸系廃液からSiを除去する方法。
[4]前記塩として、フッ化カリウム、フッ化ナトリウム、塩化カリウム、塩化ナトリウム、フッ化マグネシウム及びフッ化リチウムからなる群より選ばれる1種または2種以上の塩を用いる前項1または2に記載のSi含有フッ酸系廃液からSiを除去する方法。
[5]前記廃液に塩を添加する添加工程を、前記廃液を供給管を介して混合槽に供給すると共に前記塩を前記混合槽に供給することによって行うものとし、この添加工程の前に、
前記供給管に設けられた質量流量計により該供給管を通過した廃液の流量及び密度を計測する計測工程と、
計算機において、前記質量流量計で計測された前記流量及び密度のデータに基づいて前記供給管を通過した廃液中のSiの質量を計算し、この計算値に基づいてSiの沈殿化に必要な塩の質量を計算する計算工程と、
前記計算機で計算された質量の塩を計量器で計量して前記混合槽に送り込む計量工程と、を備えることを特徴とする前項1〜4のいずれか1項に記載のSi含有フッ酸系廃液からSiを除去する方法。
[6]フッ酸、塩酸及びSiを含む混酸廃液に塩を添加した後、該塩の添加により生じる沈殿物を除去することにより、Si除去混酸廃液を得るSi除去工程と、
前記Si除去混酸廃液を蒸留することによって、混酸液を留出させて第1留出液を得る第1蒸留工程と、
前記第1蒸留工程で得られた第1留出液を蒸留することによって、混酸液を留出させて第2留出液を得ると共に、フッ酸濃縮混酸液を蒸留残液として回収する第2蒸留工程と、を含むことを特徴とするSi含有フッ酸系混酸廃液からフッ酸を回収する方法。
[7]前記第1蒸留工程における蒸留温度を80℃〜130℃の範囲に設定する前項6に記載のSi含有フッ酸系混酸廃液からフッ酸を回収する方法。
[8]前記第2蒸留工程における蒸留温度を80℃〜130℃の範囲に設定する前項6または7に記載のSi含有フッ酸系混酸廃液からフッ酸を回収する方法。
[9]前記塩として、フッ化金属塩及び塩化金属塩からなる群より選ばれる1種または2種以上の塩を用いる前項6〜8のいずれか1項に記載のSi含有フッ酸系混酸廃液からフッ酸を回収する方法。
[10]前記塩として、フッ化カリウム、フッ化ナトリウム、塩化カリウム、塩化ナトリウム、フッ化マグネシウム及びフッ化リチウムからなる群より選ばれる1種または2種以上の塩を用いる前項6〜8のいずれか1項に記載のSi含有フッ酸系混酸廃液からフッ酸を回収する方法。
[11]前記廃液に塩を添加する添加工程を、前記廃液を供給管を介して混合槽に供給すると共に前記塩を前記混合槽に供給することによって行うものとし、この添加工程の前に、
前記供給管に設けられた質量流量計により該供給管を通過した廃液の流量及び密度を計測する計測工程と、
計算機において、前記質量流量計で計測された前記流量及び密度のデータに基づいて前記供給管を通過した廃液中のSiの質量を計算し、この計算値に基づいてSiの沈殿化に必要な塩の質量を計算する計算工程と、
前記計算機で計算された質量の塩を計量器で計量して前記混合槽に送り込む計量工程と、を備えることを特徴とする前項6〜10のいずれか1項に記載のSi含有フッ酸系混酸廃液からフッ酸を回収する方法。
[12]フッ酸及びSiを含む廃液と、塩とを撹拌により混合して混合液を得る混合槽と、
前記混合液中に存在する沈殿物を固液分離するのに用いられる固液分離機と、
前記固液分離機で分離されて出た濾液に対し蒸留を行うのに用いられる蒸留塔と、を備えることを特徴とするSi含有フッ酸系廃液からフッ酸を回収する回収装置。
[13]フッ酸及びSiを含む混酸廃液と、塩とを撹拌により混合して混合液を得る混合槽と、
前記混合液中に存在する沈殿物を固液分離するのに用いられる固液分離機と、
前記固液分離機で分離されて出た濾液に対し蒸留を行うのに用いられる第1蒸留塔と、
前記第1蒸留塔から留出する留出液に対して蒸留を行うのに用いられる第2蒸留塔と、を備えることを特徴とするSi含有フッ酸系混酸廃液からフッ酸を回収する回収装置。
[14]前記混合槽に前記廃液を供給する供給管に設けられ、該供給管を通過した廃液の流量及び密度を計測する質量流量計と、
前記質量流量計で計測された前記流量及び密度のデータに基づいて、前記供給管を通過した廃液中のSiの質量を計算し、この計算値に基づいてSiの沈殿化に必要な塩の質量を計算する計算機と、
前記計算機で計算された質量の塩を計量して前記混合槽に送り込む計量器と、をさらに備えることを特徴とする前項12または13に記載の回収装置。
[15]固形分と液体を分離することができ、分離した固形分を底部から排出し得るものとなされている固液分離機と、
前記固液分離機の底部から排出される固形分を収容するスラッジポットと、
前記スラッジポットの底部に設けられた排出口に連通された排出管と、
前記排出管に設けられた排出弁と、
前記スラッジポットの内部に収容される固形分の上面位置を検出する界面位置検出器と、を備えることを特徴とする固液分離装置。
[16]前記界面位置検出器として超音波界面検出計が用いられている前項15に記載の固液分離装置。
[17]前記固液分離機として液体サイクロンが用いられている前項15または16に記載の固液分離装置。
[18]前記固液分離機で分離された液体を該固液分離機内に再供給する循環管を備える前項15〜17のいずれか1項に記載の固液分離装置。
[19]前記界面位置検出器で検出される固形分の上面位置のデータに基づいて前記排出弁の開閉操作又は開度調整を行う制御部を備える前項15〜18のいずれか1項に記載の固液分離装置。
[20]前記界面位置検出器で検出される固形分の上面位置が、前記スラッジポット内の第1の所定高さまで上昇した時に、前記排出弁を開いて前記スラッジポット内の固形分を排出する一方、前記固形分の排出により、前記界面位置検出器で検出される固形分の上面位置が、前記スラッジポット内の第2の所定高さまで下降した時に、前記排出弁を閉じるように制御する制御部を備える前項15〜18のいずれか1項に記載の固液分離装置。
[21]前記界面位置検出器で検出される固形分の上面位置が下降した場合には前記排出弁の開度を低減し、前記界面位置検出器で検出される固形分の上面位置が上昇した場合には前記排出弁の開度を増大させる制御を行うことによって、前記スラッジポット内の固形分の上面位置を略一定位置に制御する制御部を備える前項15〜18のいずれか1項に記載の固液分離装置。
[1]の発明では、フッ酸及びSiを含む廃液に塩を添加することにより、Si含有沈殿物を生じさせることができ、従ってこの沈殿物を除去することにより、Si除去廃液を得ることができる。Siを沈殿除去できているので、例えば廃液に蒸留操作を行った際にSiF4(揮発性が高い物質である)が留出液中に混入することがない。従って、Si等の不純物の少ない留出液(フッ酸又は混酸等)を回収することが可能となる。
[2]の発明では、フッ酸及びSiを含む廃液に塩を添加することにより、Si含有沈殿物を生じさせることができ、従ってこの沈殿物を除去することにより、Si除去廃液を得ることができる。次いで、Si除去廃液を蒸留することによって、廃液に存在しているSi以外の金属成分が留出することなく蒸留塔内等に残るので、不純物(Siや、Si以外の金属成分等)の少ない留出液(フッ酸含有液又は混酸含有液等)を回収できる。このように留出液は、不純物が少ないので、再利用することができる。また、廃液を中和して処理する必要がなくなるから、廃液処理コストを低減できる。
[3]の発明では、塩として、フッ化金属塩及び塩化金属塩からなる群より選ばれる1種または2種以上の塩を用いるので、Siを十分に除去した廃液を得ることができる。
[4]の発明では、塩として、フッ化カリウム、フッ化ナトリウム、塩化カリウム、塩化ナトリウム、フッ化マグネシウム及びフッ化リチウムからなる群より選ばれる1種または2種以上の塩を用いるので、Siをより十分に除去した廃液を得ることができる。
[5]の発明では、Siの沈殿化に必要な量の塩を精度高くかつ自動で混合槽に供給することができるので、廃液を効率良く高精度に処理できる。
[6]の発明では、フッ酸、塩酸及びSiを含む混酸廃液に塩を添加することにより、Si含有沈殿物を生じさせることができ、従ってこの沈殿物を除去することにより、Si除去混酸廃液を得ることができる。次いで、Si除去混酸廃液を蒸留することによって、混酸廃液に存在しているSi以外の金属成分が留出することなく蒸留塔内等に残るので、不純物(Siや、Si以外の金属成分等)の少ない第1留出液(混酸含有液)を得ることができる。次に、この第1留出液を蒸留することにより、不純物の少ないフッ酸濃縮混酸液を蒸留残液として回収できると共に、不純物の少ない混酸液を留出液(第2留出液)として回収できる。このように蒸留残液及び留出液は、不純物が少ないので、再利用することができる。また、混酸廃液を中和して処理する必要がなくなるから、廃液処理コストを低減できる。
[7]の発明では、第1蒸留工程における蒸留温度を80℃〜130℃の範囲に設定するので、混酸含有液を第1留出液として十分に留出させることができる。
[8]の発明では、第2蒸留工程における蒸留温度を80℃〜130℃の範囲に設定するので、フッ酸濃縮混酸液を蒸留残液に十分に残すことができると共に、混酸液を留出液(第2留出液)として十分に留出させることができる。また、蒸留残液としてフッ酸の濃縮率を向上させることができる。
[9]の発明では、塩として、フッ化金属塩及び塩化金属塩からなる群より選ばれる1種または2種以上の塩を用いるので、Siを十分に除去した混酸廃液を得ることができ、ひいては不純物の少ないフッ酸濃縮混酸液、不純物の少ない混酸液をそれぞれ回収できる。
[10]の発明では、塩として、フッ化カリウム、フッ化ナトリウム、塩化カリウム、塩化ナトリウム、フッ化マグネシウム及びフッ化リチウムからなる群より選ばれる1種または2種以上の塩を用いるので、Siをより十分に除去した混酸廃液を得ることができ、ひいてはより不純物の少ないフッ酸濃縮混酸液、より不純物の少ない混酸液をそれぞれ回収できる。
[11]の発明では、Siの沈殿化に必要な量の塩を精度高くかつ自動で混合槽に供給することができるので、十分な処理速度で、より不純物の少ないフッ酸濃縮混酸液、より不純物の少ない混酸液をそれぞれ回収できる。
[12]の発明では、混合槽、固液分離機および蒸留塔を備えているから、混合槽においてSi含有沈殿物を生じさせることができ、この沈殿物を固液分離機で廃液から分離することができ、次いで蒸留塔での蒸留操作により、Si以外の金属成分を留出させることなく蒸留塔内に残すことができ、これらにより不純物(Siや、Si以外の金属成分等)の少ない留出液(フッ酸濃縮混酸液又は混酸含有液等)を回収できる。
[13]の発明では、混合槽、固液分離機、第1蒸留塔および第2蒸留塔を備えているから、混合槽においてSi含有沈殿物を生じさせることができ、この沈殿物を固液分離機で廃液から分離することができ、次いで第1蒸留塔での蒸留操作により、Si以外の金属成分を留出させることなく第1蒸留塔内に残すことができ、これにより不純物(Siや、Si以外の金属成分等)の少ない第1留出液(混酸含有液等)を得ることができる。次いで、第1留出液について第2蒸留塔で蒸留操作を行うことにより、不純物の少ないフッ酸濃縮混酸液を蒸留残液として回収できると共に、不純物の少ない混酸液を留出液(第2留出液)として回収できる。
[14]の発明では、Siの沈殿化に必要な量の塩を精度高くかつ自動で混合槽に供給することができる。[12]〜[14]の発明に係る回収装置は、送液がバッチ方式であっても対応できるし、連続方式であっても対応できる。
[15]の発明に係る装置は、廃液中に固形分が混在する場合に適用される装置であり、該装置によれば、固液分離機の底部から排出される固形分を収容するスラッジポットを備えているので、固液分離機内に固形分が充満して閉塞することを防止することができる。また、スラッジポットの内部に収容される固形分の上面位置を検出する界面位置検出器を備えているから、固形分の上面位置のデータに基づいて排出弁の開閉や開度等を制御することによって、液体(混酸等)を極力排出することなく、極力固形分のみを排出することができる。即ち、回収液(回収混酸等)の回収率を向上させることができる。供給液中の固形分(沈殿物)濃度が変動する場合(廃液においては通常このような場合が多い)に本発明の固液分離装置が特に有効である(回収率の向上に有効である)。本発明に係る固液分離装置は、送液がバッチ方式であっても対応できるし、連続方式であっても対応できる。
[16]の発明では、界面位置検出器として超音波界面検出計が用いられているから、スラッジポット内部における固形分の上面位置をより精度高く検出できる。
[17]の発明では、固液分離機として液体サイクロンが用いられているから、小型化できると共に、固液分離の処理能力(処理速度)も向上させることができる。
[18]の発明では、固液分離機で分離された液体を該固液分離機内に再供給する循環管を備えているので、この循環管を介して固液分離機内に再供給することにより、回収液(回収混酸等)における固形不純物の含有率を十分に低減できる利点がある。
[19]の発明では、界面位置検出器で検出される固形分の上面位置のデータに基づいて排出弁の開閉操作又は開度調整を行う制御部を備えているから、スラッジポットからの液体(混酸等)の排出を極力回避することが可能となる。
[20]の発明では、前記特定の制御を行う制御部を備えているから、固形分と一緒に液体(混酸等)を排出してしまうことを極力回避することができて、回収液(混酸回収液、フッ酸濃縮混酸回収液等)の回収率をさらに向上させることができる。また、廃液処理を回分操作にて実施する場合には、回分操作で実施することにより、回収液の回収率を更に向上させることができる。
[21]の発明では、前記特定の制御を行う制御部を備えているから、固形分と一緒に液体(混酸等)を排出してしまうことを極力回避することができて、回収液(混酸回収液、フッ酸濃縮混酸回収液等)の回収率をさらに向上させることができる。
本発明に係る除去方法及び回収方法の一例を示す概略説明図である。 本発明に係る除去方法及び回収方法で用いられる装置における塩自動添加システムの一例を示す概略説明図(図1の一部を詳細に示した構成図)である。 本発明の一実施形態に係る固液分離装置を用いて構成された回収装置の全体を示す概略構成図である。 本発明の一実施形態に係る固液分離装置を用いて構成された回収装置の一部を示す詳細構成図(図3の装置の一部を詳細に示した構成図)である。 界面位置検出器が取り付けられたスラッジポットを示す縦断面図である。
本発明に係る、Si4+含有フッ酸系廃液からSi4+を除去する方法は、フッ酸及びSi4+を含む廃液に塩(えん)を添加した後、該塩の添加により生じる沈殿物を除去することにより、Si4+除去廃液を得るSi4+除去工程を含むことを特徴とする。
上記除去方法によれば、フッ酸及びSi4+を含む廃液に塩を添加することにより、Si4+含有沈殿物を生じさせることができ、従ってこの沈殿物を除去することにより、Si4+除去廃液を得ることができる。塩の添加により、Si4+を沈殿除去できているので、例えば前記除去工程の後にSi4+除去廃液に蒸留操作を行った際にSiF4(揮発性が高い物質である)が留出液中に混入することがない。
前記Si4+除去工程の後に、前記Si4+除去廃液を蒸留することによってフッ酸含有液を留出させて留出液を得る第1蒸留工程を設けるのが好ましい。この場合には、Si4+除去廃液の蒸留操作により、Si以外の金属成分が留出することなく蒸留塔内等に残るので、不純物(Siや、Si以外の金属成分等)の少ないフッ酸含有液(フッ酸含有液又はフッ酸を含む混酸含有液等)を留出液として回収できる。
上記除去方法を適用する対象の廃液としては、例えば、
・Si4+及びフッ酸(フッ化水素酸)を含む廃液
・Si4+、塩酸及びフッ酸(フッ化水素酸)を含む混酸廃液
・Si4+、硝酸及びフッ酸(フッ化水素酸)を含む混酸廃液
などが挙げられる。前記廃液は、フッ酸を除く他の酸をさらに含有したものであってもよい。また、前記混酸廃液は、塩酸とフッ酸を除く他の酸をさらに含有したものであってもよい。なお、半導体製造工場から排出されたフッ酸系混酸廃液には、H2SiF6として溶存するSi4+に加えて、Si以外の他の金属イオンが含まれることが多い。
また、本発明に係る、Si4+含有フッ酸系混酸廃液からフッ酸を回収する方法は、フッ酸、塩酸及びSi4+を含む混酸廃液に塩(えん)を添加した後、該塩の添加により生じる沈殿物を除去することにより、Si4+除去混酸廃液を得るSi4+除去工程と、前記Si4+除去混酸廃液を蒸留することによって、混酸液を留出させて第1留出液を得る第1蒸留工程と、前記第1蒸留工程で得られた第1留出液を蒸留することによって、混酸液を留出させて第2留出液を得ると共に、フッ酸濃縮混酸液を蒸留残液として回収する第2蒸留工程と、を含むことを特徴とする。
上記回収方法によれば、フッ酸、塩酸及びSi4+を含む混酸廃液に塩を添加することにより、Si4+含有沈殿物を生じさせることができ、従ってこの沈殿物を除去することにより、Si4+除去混酸廃液を得ることができる。次いで、Si4+除去混酸廃液を蒸留することによって、Si以外の金属成分は留出することなく蒸留塔内等に残るので、不純物(Siや、Si以外の金属成分等)の少ない第1留出液(混酸含有液)を得ることができる。次に、この第1留出液を蒸留することにより、不純物の少ないフッ酸濃縮混酸液を蒸留残液として回収できるとともに、不純物の少ない混酸液を留出液(第2留出液)として回収できる。
上記回収方法を適用する対象の廃液としては、例えば、
・Si4+、塩酸及びフッ酸(フッ化水素酸)を含む混酸廃液
・Si4+、硝酸及びフッ酸(フッ化水素酸)を含む混酸廃液
等が挙げられる。前記混酸廃液は、塩酸とフッ酸を除く他の酸をさらに含有したものであってもよい。なお、半導体製造工場から排出されたフッ酸系混酸廃液には、H2SiF6として溶存するSi4+に加えて、Si以外の他の金属イオンが含まれることが多い。
前記第1蒸留工程における蒸留温度(蒸留の際の混酸廃液の温度)は80℃〜130℃の範囲に設定するのが好ましい。80℃以上とすることで蒸留効率を向上できると共に、130℃以下とすることで蒸留に要する熱エネルギーコストを抑制することができる。中でも、前記第1蒸留工程における蒸留温度は110℃〜130℃の範囲に設定するのがより好ましく、115℃〜125℃の範囲に設定するのがより一層好ましい。
前記第2蒸留工程における蒸留温度(蒸留の際の第1留出液の温度)は80℃〜130℃の範囲に設定するのが好ましい。80℃〜130℃に設定することで、フッ酸濃縮混酸液を蒸留残液に十分に残すことができると共に、混酸液を留出液(第2留出液)として十分に留出させることができる。更に、蒸留残液としてフッ酸の濃縮率をより向上させることができる。中でも、前記第2蒸留工程における蒸留温度は110℃〜130℃の範囲に設定するのがより好ましく、115℃〜125℃の範囲に設定するのがより一層好ましい。
前記除去方法及び前記回収方法において、塩としては、特に限定されるものではないが、フッ化金属塩及び塩化金属塩からなる群より選ばれる1種または2種以上の塩を用いるのが好ましい。
前記フッ化金属塩としては、特に限定されるものではないが、例えば、フッ化カリウム、フッ化ナトリウム、フッ化マグネシウム、フッ化リチウム等が挙げられる。
前記塩化金属塩としては、特に限定されるものではないが、例えば、塩化カリウム、塩化ナトリウム等が挙げられる。
中でも、前記塩としては、フッ化カリウム、フッ化ナトリウム、塩化カリウム、塩化ナトリウム、フッ化マグネシウム及びフッ化リチウムからなる群より選ばれる1種または2種以上の塩を用いるのが特に好ましい。
また、前記廃液に塩を添加する際の添加量については、前記廃液に塩を添加してなる「塩添加廃液」における塩の含有割合が5質量%〜10質量%の範囲になるように設定するのが好ましい。中でも、前記塩添加廃液における塩の含有割合は5質量%〜7質量%の範囲であるのがより好ましい。
上記のようにして得られた第2留出液(混酸回収液)は、そのまま使用することもできるし、各種用途に対応して酸の濃度を調整する等して使用することもできる。また、上記のようにして得られた蒸留残液(フッ酸濃縮混酸回収液)は、そのまま使用することもできるし、各種用途に対応して酸の濃度を調整する等して使用することもできる。
本発明に係る回収方法において用いられる回収装置1の一例を図1に示す。9が混合槽、10が固液分離機、11が第1蒸留塔、12が第2蒸留塔である。なお、ここでは、フッ酸及び塩酸を含む混酸廃液(不純物として少なくともSi4+を含む)に適用した場合を例に説明する。
前記混合槽9は、撹拌翼を備えている。前記混合槽9に、前記混酸廃液(フッ酸、塩酸及びSi4+を含む混酸廃液)と、塩とを投入した後、前記撹拌翼で撹拌混合して混合液を得る。この混合液中には、塩の存在により、沈殿物(Si4+を含む沈殿物)が生じている。
次に、前記混合液を固液分離機10に投入してこの固液分離機10において沈殿物と液体(混酸廃液;沈殿物を含まない)とに分離する。本実施形態では、前記固液分離機10として遠心分離機を用いており、遠心分離法により沈殿物を下に沈降させて固液分離を行う。前記固液分離機10内の濾液(上澄み液)は、沈殿物が除去されているので、Si4+が低減又は除去されている。
次いで、前記固液分離機10内の濾液(Si4+除去混酸廃液)を第1蒸留塔11内に投入してこの第1蒸留塔11で蒸留を行う。この第1蒸留操作により、第1蒸留塔11の頂部から第1留出液(フッ酸及び塩酸を含む混酸液)が留出し、Si以外の金属成分が第1蒸留塔11内に残る。こうして不純物(Siや、Si以外の金属成分等)の少ない第1留出液が得られる。
次に、前記第1蒸留塔11から留出した第1留出液を第2蒸留塔12に投入してこの第2蒸留塔12で蒸留を行う。この第2蒸留操作により、第2蒸留塔12の頂部から第2留出液(混酸液)が留出する。こうして混酸液を回収することができる。
前記第2蒸留操作後において、前記第2蒸留塔12の内部には、蒸留残液としてフッ酸濃縮混酸液が得られる。こうして濃縮フッ酸含有液(フッ酸濃縮回収液)を回収することができる。
なお、前記混合槽9への塩の投入は、図2に示すような塩自動添加システムを装置1に具備させて行うのが好ましい。図2において、21は廃液タンク、22はポンプ、23は固形分除去装置、24はスラッジタンク、25は質量流量計、26は計算機、27は計量器、28は塩タンク、29はポンプである。
前記廃液タンク21から送液の下流側に向けてポンプ22、固形分除去装置23、質量流量計25、切替バルブ51、混合槽9がこの順に供給管31を介して接続されている(図2参照)。また、前記混合槽9は、ポンプ29を介して前記固液分離機10に接続されている(図2参照)。前記質量流量計25は、前記混合槽9に前記廃液を供給する供給管31に設けられている。
前記質量流量計25は、前記供給管31を通過した廃液の流量及び密度を測定するものであり、そのデータ(流量及び密度)は前記計算機26に送信される。この計算機26では、前記データ(流量及び密度)から、通過した廃液中のSiの質量を計算する。計算手法の一例を示すと、前記廃液中における「Siを除く液体」の密度は1.0g/cm3であり、Siの密度は2.33g/cm3であるから、廃液の密度を測定することにより、廃液中のSiの含有率を求めることができ、このSi含有率と前記流量の測定値とから通過したSiの質量(即ち混合槽9に投入したSiの質量)を計算できる。なお、半導体製造工場等から排出されるフッ酸系混酸廃液、フッ酸系廃液には、Si以外の金属成分も含まれることが多いが、その含有量は極めて少ないレベルであるので、前記密度の評価においてはこれら「Si以外の金属成分」は無視して計算することができる(無視して計算しても塩自動添加システムの精度に影響はない)。
さらに、前記計算機26において、前記計算された「Siの通過質量」に基づいて「Siの沈殿化に必要な塩の質量」を計算し、この計算値が前記計量器27に送信される。例えば、塩としてKF(フッ化カリウム)を用いた場合における沈殿反応式は、
2KF + H2SiF6 → K2SiF6 + 2HF
であるから、これに基づいて、Siの沈殿化(水に溶解しないK2SiF6生成)に必要な塩の質量を計算できる(1当量のSiに対し2当量のKFが必要である)。
なお、塩としてNaCl(塩化ナトリウム)を用いた場合における沈殿反応式は、
2NaCl + H2SiF6 → Na2SiF6 + 2HCl
であり、水に溶解しないNa2SiF6が生成する。
また、塩としてKCl(塩化カリウム)を用いた場合における沈殿反応式は、
2KCl + H2SiF6 → K2SiF6 + 2HCl
であり、水に溶解しないK2SiF6が生成する。
また、塩としてNaF(フッ化ナトリウム)を用いた場合における沈殿反応式は、
2NaF + H2SiF6 → Na2SiF6 + 2HF
であり、水に溶解しないNa2SiF6が生成する。
前記計量器27は、塩タンク28から塩を所定量(前記計算値に係る質量)を計量して前記混合槽9に送り込むものとなされている。
本実施形態では、前記質量流量計25としてコリオリ式のものが用いられ、前記計量器27としてロスインウェイト方式のものが用いられているが、特にこれらに限定されるものではない。前記質量流量計25としては、耐酸性の材質のコリオリ式のものを用いるのが好ましい。
前記廃液タンク21に前記混酸廃液(フッ酸、塩酸及びSi4+を含む混酸廃液)が貯留されている。この廃液タンク21内の混酸廃液をポンプ22により前記固形分除去装置23を通過させた後、前記質量流量計25を通過させて前記混合槽9内に投入する。本実施形態では、前記固形分除去装置23として液体サイクロンを用いており、この液体サイクロンを通過中に廃液中の固形分(異物、スラッジ等)が沈降除去される。沈降除去された固形分は、バルブ30の開閉により適宜スラッジタンク24に移送される。
前記質量流量計25において、前記供給管31を通過した廃液の流量及び密度が計測され、このデータ(流量及び密度)が前記計算機26に送信される(計測工程)。
前記計算機26において、前記質量流量計25から送られてきたデータ(流量及び密度)から「通過した廃液中のSiの質量」が計算され、この計算値に基づいて「Siの沈殿化に必要な塩の質量」が計算され、この計算値(Siの沈殿化に必要な塩の質量)が前記計量器27に送信される(計算工程)。
そして、前記計量器27により塩タンク28から塩が所定量(計算値の質量分)計量されて前記混合槽9に送り込まれる(計量工程)。
このような図2に示す構成の塩自動添加システムを装置1に設けることにより、Siの沈殿化に必要な量の塩を精度高くかつ自動で混合槽9に添加することができる。前記塩自動添加システムは、廃液の送液がバッチ方式であっても対応できるし、連続方式であっても対応できる。
なお、前記実施形態では、前記供給管31における前記混合槽9と前記質量流量計25の間に切替バルブ51が配置されると共に、循環管50の一端が前記切替バルブ51に接続され、前記循環管50の他端が前記廃液タンク21に接続された構成が採用されているので、切替バルブ51の切り替えにより、前記固形分除去装置23で分離された液体を、廃液タンク21、ポンプ22を経由して、該固形分除去装置23内に1ないし複数回再供給して、固形分除去処理を複数回行って固形分量をできるだけ低減した(希望の密度まで固形分量を下げた)後に、前記混合槽9に投入するようにしてもよい(図2参照)。
本発明の除去方法及び回収方法は、図3〜5に示す構成の回収装置を用いて実施してもよい。図3に示す回収装置1では、図1に示す回収装置1と比較して相違する点は次のような構成である。
1)前記混酸廃液をそのまま混合槽9に投入するのではなく、前記混酸廃液を後述する固液分離装置(固液分離システム)100Aで前処理して固形分(異物等)を除去した後の混酸廃液を混合槽9に投入する。
2)混合槽9と第1蒸留塔11の間に配置される固液分離機として、前記固液分離機10に代えて、後述する固液分離装置(固液分離システム)100Bを使用する。
図3に示す回収装置1における上記2つの固液分離装置(固液分離システム)100A、100Bを含む前半構成部の詳細構成を図4に示す。
図4において、41は廃液タンク、42はポンプ、43は固液分離機、44はスラッジポット、45は排出管、46は排出弁、47は界面位置検出器、48は制御部、49はスラッジタンクである。前記固液分離装置(固液分離システム)100Aは、固液分離機43と、スラッジポット44と、排出管45と、排出弁46と、界面位置検出器47と、制御部48とを備えてなる。
また、図4において、62はポンプ、63は固液分離機、64はスラッジポット、65は排出管、66は排出弁、67は界面位置検出器、68は制御部、69はスラッジタンクである。前記固液分離装置(固液分離システム)100Bは、固液分離機63と、スラッジポット64と、排出管65と、排出弁66と、界面位置検出器67と、制御部68とを備えてなる。
なお、図4において、質量流量計25、計算機26、計量器27、塩タンク28、供給管31の各構成、各機能、接続態様等は、図2のものと同様であるので、これらの再説明は省略する。また、図3における混合槽9および第1蒸留塔11以降の下流側の構成部の各構成、各機能、接続態様等は、図1のものと同様であるので、これらの再説明は省略する。
以下、前記固液分離装置(固液分離システム)100Aおよび前記固液分離装置(固液分離システム)100B等に関して説明する。
前記廃液タンク41から送液の下流側に向けてポンプ42、固液分離装置(固液分離システム)100Aが供給管40を介してこの順に接続されている(図4参照)。前記固液分離装置100Aから固液分離処理されて出てくる液体(異物等の固形分が除去された混酸廃液)は、途中位置に質量流量計25が設けられた供給管31を介して混合槽9に送流される。
本実施形態では、前記固液分離機43として液体サイクロンが用いられている。そして、一端が前記廃液タンク41の底部に接続された供給管40の他端は、前記液体サイクロン43の上部位置に水平に接続されている。前記液体サイクロン43は、液体中に懸濁する固形分(固体)と液体とを遠心力を利用して分離することができる。前記液体サイクロン43へ混酸廃液を水平方向に投入すると、液体サイクロン43の周壁部の傾斜面に沿って螺旋状下降流が発生し、この螺旋状下降流にのって固体(異物等)が液体サイクロンの底部へ導かれ排出されて前記スラッジポット44へ移送される。一方、液体サイクロン43の中心部では逆に上昇流が発生しており、液体(混酸廃液)はこの上昇流にのって液体サイクロン43の上部から吐出されて前記供給管31を介して前記混合槽9に移送される。前記液体サイクロン43は、耐酸性の材料(例えばポリ塩化ビニル等)を用いることで耐酸性の装置とすることができ、製作しやすい。
前記液体サイクロン43の底部にスラッジポット44が配置されている。前記液体サイクロン43の底部の排出口と前記スラッジポット44の上部の導入口53とが連通接続されている。前記スラッジポット44の底部の排出口52に排出管45の一端が接続され、排出管45の他端は前記スラッジタンク49の上部開口部に接続され、前記排出管45の途中に排出弁46が取り付けられている。
また、前記スラッジポット44の上部に界面位置検出器47が取り付けられている(図5参照)。本実施形態では、前記界面位置検出器47として超音波界面検出計が用いられている。しかして、前記スラッジポット44の上壁(本実施形態では上壁における外周縁部の一部)に上下方向に貫通する超音波通過路54が形成され、この超音波通過路54を介して超音波をスラッジポット44の内部空間に発信できるように前記スラッジポット44の上部に前記超音波界面検出計47が取り付けられている。この超音波界面検出計47により、前記スラッジポット44の内部に収容されている固形分の上面位置を検出することができる。前記超音波界面検出計47としては、特に限定されないが、例えば、株式会社堀場製作所製「超音波式界面計SL−200A」、山本電機工業製「超音波式レベル計YU−L20型」等を用いることができる。前記界面位置検出器47は、耐食性を有する材料で形成されているのが好ましい。
前記制御部48は、前記界面位置検出器47で検出される固形分の上面位置のデータに基づいて前記排出弁46の開閉操作又は開度調整を行うものである。
本実施形態では、前記制御部48は、前記界面位置検出器47で検出される固形分の上面位置が、スラッジポット44内の第1の所定高さ81まで上昇した時に、排出弁46を開いてスラッジポット44内の固形分を排出する一方、前記固形分を排出することにより、前記界面位置検出器47で検出される固形分の上面位置が、スラッジポット44内の第2の所定高さ82まで下降した時に、排出弁46を閉じるように制御するものとなされている(図5参照)。なお、前記第1の所定高さ81は、前記第2の所定高さ82よりも高い位置にある(図5参照)。
前記スラッジポット44は、前記液体サイクロン43の底部の排出口から排出される固形分(異物等;一部液体も含まれる)を一旦収容するためのものであり、このようなスラッジポット44を設けることによって、前記スラッジタンク49に排出される固形分中の液体混在率を低減させることができる。従って、蒸留操作を経て最終的に回収される回収液(混酸回収液、フッ酸濃縮混酸回収液等)の回収率を向上させることができる。
次いで、前記液体サイクロン43から吐出されて前記供給管31を介して前記混合槽9に移送された混酸廃液(異物等が除去されているもの)は、この混合槽9において塩と撹拌混合されて混合液となる。この混合液中には、塩の添加により、沈殿物(固形分;Si4+を含む沈殿物)が生じている。
この混合槽9から送液の下流側に向けてポンプ62、固液分離装置(固液分離システム)100Bが供給管60を介してこの順に接続されている(図4参照)。前記固液分離装置100Bから固液分離処理されて出てくる液体(Si4+が除去された混酸廃液)は、供給管61を介して第1蒸留塔11へ送流される。第1蒸留塔11からの処理内容等は前記実施形態(図1の回収装置)と同様である。
本実施形態では、前記固液分離機63として液体サイクロンが用いられている。そして、一端が前記混合槽9の底部に接続された供給管60の他端は、前記液体サイクロン63の上部位置に水平に接続されている。前記液体サイクロン63は、液体中に懸濁する固形分(固体)と液体とを遠心力を利用して分離することができる。前記液体サイクロン63へ混酸廃液(異物等が除去された混酸廃液)を水平方向に投入すると、液体サイクロン63の周壁部の傾斜面に沿って螺旋状下降流が発生し、この螺旋状下降流にのって固体(Si4+系沈殿物)が液体サイクロンの底部へ導かれ排出されて前記スラッジポット64へ移送される。一方、液体サイクロン63の中心部では逆に上昇流が発生しており、液体(Si4+が除去された混酸廃液)はこの上昇流にのって液体サイクロン63の上部から吐出されて前記供給管61を介して第1蒸留塔11に移送される。
前記供給管61の途中に質量流量計70が設けられている(図4参照)。前記第1蒸留塔11へ行く沈殿物(固形分)の量を低減するために、前記供給管61を混合槽9へ再循環させる経路(図示しない)も設けて、前記質量流量計70での監視により、望む密度(固形分量)まで下げてから前記第1蒸留塔11へ送る方法を採用してもよい。
前記液体サイクロン63の底部にスラッジポット64が配置されている。前記液体サイクロン63の底部の排出口と前記スラッジポット64の上部の導入口73とが連通接続されている。前記スラッジポット64の底部の排出口72に排出管65の一端が接続され、排出管65の他端は前記スラッジタンク69の上部開口部に接続され、前記排出管65の途中に排出弁66が取り付けられている。
また、前記スラッジポット64の上部に界面位置検出器67が取り付けられている(図5参照)。本実施形態では、前記界面位置検出器67として超音波界面検出計が用いられている。しかして、前記スラッジポット64の上壁(本実施形態では上壁における外周縁部の一部)に上下方向に貫通する超音波通過路74が形成され、この超音波通過路74を介して超音波をスラッジポット64の内部空間に発信できるように前記スラッジポット64の上部に前記超音波界面検出計67が取り付けられている。この超音波界面検出計67により、前記スラッジポット64の内部に収容されている固形分(Si4+系沈殿固形物)の上面位置を検出することができる。前記超音波界面検出計67としては、特に限定されないが、例えば、株式会社堀場製作所製「超音波式界面計SL−200A」、山本電機工業製「超音波式レベル計YU−L20型」等を用いることができる。前記界面位置検出器67は、耐食性を有する材料で形成されているのが好ましい。
なお、本実施形態では、前記界面位置検出器47、67として、超音波式のものを使用しているが、例えば、光学式のものを使用してもよい。ただ、光学式のものは、沈降速度の遅い固形分では検知が遅くなる。前記光学式の界面位置検出器も、耐酸性を有する材料で形成されているのが好ましい。前記光学式の界面位置検出器としては、特に限定されないが、例えば、株式会社ノーケン製「光式界面計OX100形」等が挙げられる。
前記制御部68は、前記界面位置検出器67で検出される固形分(Si4+系沈殿固形物)の上面位置のデータに基づいて前記排出弁66の開閉操作又は開度調整を行うものである。
本実施形態では、前記制御部68は、前記界面位置検出器67で検出される沈殿物の上面位置が特定位置83から下降した場合には前記排出弁66の開度を低減し、前記界面位置検出器67で検出される沈殿物の上面位置が特定位置83から上昇した場合には前記排出弁66の開度を増大させる制御を行うことによって、前記スラッジポット64内の沈殿物の上面位置を略一定位置83に制御するものとなされている(図5参照)。
前記スラッジポット64は、前記液体サイクロン63の底部の排出口から排出される固形分(Si4+系沈殿固形物;一部液体も含まれる)を一旦収容するためのものであり、このようなスラッジポット64を設けることによって、前記スラッジタンク69に排出される沈殿固形物中の液体混在率を低減させることができる。従って、蒸留操作を経て最終的に回収される回収液(混酸回収液、フッ酸濃縮混酸回収液等)の回収率を向上させることができる。
なお、本発明の除去方法及び回収方法は、図1〜5に示される構成の回収装置で行われるものに特に限定されるものではない。
次に、本発明の具体的実施例について説明するが、本発明はこれら実施例のものに特に限定されるものではない。
<実施例1>
半導体製造工場から排出された混酸廃液(フッ酸、塩酸及びSi4+を含む混酸廃液)に対し、図1に示す構成の回収装置1を用いて以下のとおりSi4+除去工程、第1蒸留工程、第2蒸留工程を実施した。
(Si4+除去工程)
前記混酸廃液(含有成分及び各成分の含有率は表1に示す)300gおよび塩化ナトリウム25gを混合槽9に投入した後、撹拌翼で撹拌混合を24時間行うことによって、混合液を得た。
次に、前記混合液を遠心分離機(固液分離機)10に投入して遠心分離を行い、混合液を沈殿物(Si4+含有)と上澄み液(Si4+除去混酸廃液;沈殿物を含まない)とに分離した。得られた沈殿物は66gであり、得られた上澄み液は258gであった。
なお、XRD(X線分光分析)による分析結果から、沈殿物の主成分は、ケイフッ化ナトリウム(Na2SiF6)であることが確認できた。
(第1蒸留工程)
前記固液分離機10内の上澄み液(Si4+除去混酸廃液)255gを第1蒸留塔11内に投入して蒸留温度120℃で蒸留を行った。この第1蒸留操作により、第1蒸留塔11の頂部から220gの第1留出液(フッ酸及び塩酸を含む混酸液)が留出した。
(第2蒸留工程)
次に、前記第1蒸留塔11から留出した第1留出液の一部209gを第2蒸留塔12内に投入して蒸留温度120℃で蒸留を行った。この第2蒸留操作により、第2蒸留塔12の頂部から第2留出液(混酸液)が留出し、これにより混酸含有液116gを回収した。前記第2蒸留操作後において、第2蒸留塔12の内部に、蒸留残液としてフッ酸濃縮混酸液(濃縮フッ酸含有回収液)92gを回収することができた。
<実施例2>
半導体製造工場から排出された混酸廃液(フッ酸、塩酸及びSi4+を含む混酸廃液)に対し、図1に示す構成の回収装置1を用いて以下のとおりSi4+除去工程、第1蒸留工程、第2蒸留工程を実施した。
(Si4+除去工程)
前記混酸廃液(含有成分及び各成分の含有率は表2に示す)300gおよびフッ化カリウム25gを混合槽9に投入した後、撹拌翼で撹拌混合を24時間行うことによって、混合液を得た。
次に、前記混合液を遠心分離機(固液分離機)10に投入して遠心分離を行い、混合液を沈殿物(Si4+含有)と上澄み液(Si4+除去混酸廃液;沈殿物を含まない)とに分離した。得られた沈殿物は103gであり、得られた上澄み液は222gであった。
なお、XRD(X線分光分析)による分析結果から、沈殿物の主成分は、ケイフッ化カリウム(K2SiF6)であることが確認できた。
(第1蒸留工程)
前記固液分離機10内の上澄み液(Si4+除去混酸廃液)222gを第1蒸留塔11内に投入して蒸留温度120℃で蒸留を行った。この第1蒸留操作により、第1蒸留塔11の頂部から184gの第1留出液(フッ酸及び塩酸を含む混酸液)が留出した。
(第2蒸留工程)
次に、前記第1蒸留塔11から留出した第1留出液の184gを第2蒸留塔12内に投入して蒸留温度120℃で蒸留を行った。この第2蒸留操作により、第2蒸留塔12の頂部から第2留出液(混酸液)が留出し、これにより混酸含有液61gを回収した。前記第2蒸留操作後において、第2蒸留塔12の内部に、蒸留残液としてフッ酸濃縮混酸液(濃縮フッ酸含有回収液)113gを回収することができた。
<実施例3>
半導体製造工場から排出された混酸廃液(フッ酸、塩酸及びSi4+を含む混酸廃液)に対し、図1に示す構成の回収装置1を用いて以下のとおりSi4+除去工程、第1蒸留工程、第2蒸留工程を実施した。
(Si4+除去工程)
前記混酸廃液(含有成分及び各成分の含有率は表3に示す)300gおよびフッ化ナトリウム18gを混合槽9に投入した後、撹拌翼で撹拌混合を24時間行うことによって、混合液を得た。
次に、前記混合液を遠心分離機(固液分離機)10に投入して遠心分離を行い、混合液を沈殿物(Si4+含有)と上澄み液(Si4+除去混酸廃液;沈殿物を含まない)とに分離した。得られた沈殿物は69gであり、得られた上澄み液は248gであった。
なお、XRD(X線分光分析)による分析結果から、沈殿物の主成分は、ケイフッ化ナトリウム(Na2SiF6)であることが確認できた。
(第1蒸留工程)
前記固液分離機10内の上澄み液(Si4+除去混酸廃液)248gを第1蒸留塔11内に投入して蒸留温度120℃で蒸留を行った。この第1蒸留操作により、第1蒸留塔11の頂部から212gの第1留出液(フッ酸及び塩酸を含む混酸液)が留出した。
(第2蒸留工程)
次に、前記第1蒸留塔11から留出した第1留出液212gを第2蒸留塔12内に投入して蒸留温度120℃で蒸留を行った。この第2蒸留操作により、第2蒸留塔12の頂部から第2留出液(混酸液)が留出し、これにより混酸含有液76gを回収した。前記第2蒸留操作後において、第2蒸留塔12の内部に、蒸留残液としてフッ酸濃縮混酸液(濃縮フッ酸含有回収液)125gを回収することができた。
<実施例4>
半導体製造工場から排出された混酸廃液(フッ酸、塩酸及びSi4+を含む混酸廃液)に対し、図1に示す構成の回収装置1を用いて以下のとおりSi4+除去工程、第1蒸留工程、第2蒸留工程を実施した。
(Si4+除去工程)
前記混酸廃液(含有成分及び各成分の含有率は表4に示す)300gおよび塩化カリウム32gを混合槽9に投入した後、撹拌翼で撹拌混合を24時間行うことによって、混合液を得た。
次に、前記混合液を遠心分離機(固液分離機)10に投入して遠心分離を行い、混合液を沈殿物(Si4+含有)と上澄み液(Si4+除去混酸廃液;沈殿物を含まない)とに分離した。得られた沈殿物は112gであり、得られた上澄み液は220gであった。
なお、XRD(X線分光分析)による分析結果から、沈殿物の主成分は、ケイフッ化カリウム(K2SiF6)であることが確認できた。
(第1蒸留工程)
前記固液分離機10内の上澄み液(Si4+除去混酸廃液)220gを第1蒸留塔11内に投入して蒸留温度110℃で蒸留を行った。この第1蒸留操作により、第1蒸留塔11の頂部から176gの第1留出液(フッ酸及び塩酸を含む混酸液)が留出した。
(第2蒸留工程)
次に、前記第1蒸留塔11から留出した第1留出液176gを第2蒸留塔12内に投入して蒸留温度110℃で蒸留を行った。この第2蒸留操作により、第2蒸留塔12の頂部から第2留出液(混酸液)が留出し、これにより混酸含有液67gを回収した。前記第2蒸留操作後において、第2蒸留塔12の内部に、蒸留残液としてフッ酸濃縮混酸液(濃縮フッ酸含有回収液)101gを回収することができた。
<実施例5>
半導体製造工場から排出された混酸廃液(フッ酸、塩酸及びSi4+を含む混酸廃液)に対し、図1に示す構成の回収装置1を用いて以下のとおりSi4+除去工程、第1蒸留工程、第2蒸留工程を実施した。
(Si4+除去工程)
前記混酸廃液(含有成分及び各成分の含有率は表5に示す)300gおよびフッ化マグネシウム13gを混合槽9に投入した後、撹拌翼で撹拌混合を24時間行うことによって、混合液を得た。
次に、前記混合液を遠心分離機(固液分離機)10に投入して遠心分離を行い、混合液を沈殿物(Si4+含有)と上澄み液(Si4+除去混酸廃液;沈殿物を含まない)とに分離した。得られた沈殿物は58gであり、得られた上澄み液は255gであった。
なお、XRD(X線分光分析)による分析結果から、沈殿物の主成分は、ケイフッ化マグネシウム(MgSiF6)であることが確認できた。
(第1蒸留工程)
前記固液分離機10内の上澄み液(Si4+除去混酸廃液)255gを第1蒸留塔11内に投入して蒸留温度120℃で蒸留を行った。この第1蒸留操作により、第1蒸留塔11の頂部から214gの第1留出液(フッ酸及び塩酸を含む混酸液)が留出した。
(第2蒸留工程)
次に、前記第1蒸留塔11から留出した第1留出液214gを第2蒸留塔12内に投入して蒸留温度120℃で蒸留を行った。この第2蒸留操作により、第2蒸留塔12の頂部から第2留出液(混酸液)が留出し、これにより混酸含有液61gを回収した。前記第2蒸留操作後において、第2蒸留塔12の内部に、蒸留残液としてフッ酸濃縮混酸液(濃縮フッ酸含有回収液)142gを回収することができた。
<実施例6>
半導体製造工場から排出された混酸廃液(フッ酸、塩酸及びSi4+を含む混酸廃液)に対し、図1に示す構成の回収装置1を用いて以下のとおりSi4+除去工程、第1蒸留工程、第2蒸留工程を実施した。
(Si4+除去工程)
前記混酸廃液(含有成分及び各成分の含有率は表6に示す)300gおよびフッ化リチウム11gを混合槽9に投入した後、撹拌翼で撹拌混合を24時間行うことによって、混合液を得た。
次に、前記混合液を遠心分離機(固液分離機)10に投入して遠心分離を行い、混合液を沈殿物(Si4+含有)と上澄み液(Si4+除去混酸廃液;沈殿物を含まない)とに分離した。得られた沈殿物は56gであり、得られた上澄み液は255gであった。
なお、XRD(X線分光分析)による分析結果から、沈殿物の主成分は、ケイフッ化リチウム(Li2SiF6)であることが確認できた。
(第1蒸留工程)
前記固液分離機10内の上澄み液(Si4+除去混酸廃液)255gを第1蒸留塔11内に投入して蒸留温度130℃で蒸留を行った。この第1蒸留操作により、第1蒸留塔11の頂部から205gの第1留出液(フッ酸及び塩酸を含む混酸液)が留出した。
(第2蒸留工程)
次に、前記第1蒸留塔11から留出した第1留出液205gを第2蒸留塔12内に投入して蒸留温度130℃で蒸留を行った。この第2蒸留操作により、第2蒸留塔12の頂部から第2留出液(混酸液)が留出し、これにより混酸含有液69gを回収した。前記第2蒸留操作後において、第2蒸留塔12の内部に、蒸留残液としてフッ酸濃縮混酸液(濃縮フッ酸含有回収液)124gを回収することができた。
<実施例7>
半導体製造工場から排出された混酸廃液(フッ酸、塩酸及びSi4+を含む混酸廃液)に対し、図1に示す構成の回収装置1を用いて以下のとおりSi4+除去工程、第1蒸留工程、第2蒸留工程を実施した。
(Si4+除去工程)
前記混酸廃液(含有成分及び各成分の含有率は表7に示す)300g、塩化ナトリウム26gおよび塩化カリウム33gを混合槽9に投入した後、撹拌翼で撹拌混合を24時間行うことによって、混合液を得た。
次に、前記混合液を遠心分離機(固液分離機)10に投入して遠心分離を行い、混合液を沈殿物(Si4+含有)と上澄み液(Si4+除去混酸廃液;沈殿物を含まない)とに分離した。得られた沈殿物は156gであり、得られた上澄み液は203gであった。
なお、XRD(X線分光分析)による分析結果から、沈殿物の主成分は、ケイフッ化ナトリウム(Na2SiF6)およびケイフッ化カリウム(K2SiF6)であることが確認できた。
(第1蒸留工程)
前記固液分離機10内の上澄み液(Si4+除去混酸廃液)203gを第1蒸留塔11内に投入して蒸留温度120℃で蒸留を行った。この第1蒸留操作により、第1蒸留塔11の頂部から172gの第1留出液(フッ酸及び塩酸を含む混酸液)が留出した。
(第2蒸留工程)
次に、前記第1蒸留塔11から留出した第1留出液172gを第2蒸留塔12内に投入して蒸留温度120℃で蒸留を行った。この第2蒸留操作により、第2蒸留塔12の頂部から第2留出液(混酸液)が留出し、これにより混酸含有液95gを回収した。前記第2蒸留操作後において、第2蒸留塔12の内部に、蒸留残液としてフッ酸濃縮混酸液(濃縮フッ酸含有回収液)64gを回収することができた。
<実施例8>
半導体製造工場から排出された混酸廃液(フッ酸、塩酸及びSi4+を含む混酸廃液)に対し、図1に示す構成の回収装置1を用いて以下のとおりSi4+除去工程、第1蒸留工程、第2蒸留工程を実施した。
(Si4+除去工程)
前記混酸廃液(含有成分及び各成分の含有率は表8に示す)300g、塩化カリウム33gおよびフッ化ナトリウム19gを混合槽9に投入した後、撹拌翼で撹拌混合を24時間行うことによって、混合液を得た。
次に、前記混合液を遠心分離機(固液分離機)10に投入して遠心分離を行い、混合液を沈殿物(Si4+含有)と上澄み液(Si4+除去混酸廃液;沈殿物を含まない)とに分離した。得られた沈殿物は162gであり、得られた上澄み液は190gであった。
なお、XRD(X線分光分析)による分析結果から、沈殿物の主成分は、ケイフッ化ナトリウム(Na2SiF6)およびケイフッ化カリウム(K2SiF6)であることが確認できた。
(第1蒸留工程)
前記固液分離機10内の上澄み液(Si4+除去混酸廃液)190gを第1蒸留塔11内に投入して蒸留温度120℃で蒸留を行った。この第1蒸留操作により、第1蒸留塔11の頂部から166gの第1留出液(フッ酸及び塩酸を含む混酸液)が留出した。
(第2蒸留工程)
次に、前記第1蒸留塔11から留出した第1留出液166gを第2蒸留塔12内に投入して蒸留温度120℃で蒸留を行った。この第2蒸留操作により、第2蒸留塔12の頂部から第2留出液(混酸液)が留出し、これにより混酸含有液76gを回収した。前記第2蒸留操作後において、第2蒸留塔12の内部に、蒸留残液としてフッ酸濃縮混酸液(濃縮フッ酸含有回収液)83gを回収することができた。
<実施例9>
半導体製造工場から排出された混酸廃液(フッ酸、塩酸及びSi4+を含む混酸廃液)に対し、図1に示す構成の回収装置1を用いて以下のとおりSi4+除去工程、第1蒸留工程、第2蒸留工程を実施した。
(Si4+除去工程)
前記混酸廃液(含有成分及び各成分の含有率は表9に示す)300g、塩化ナトリウム26gおよびフッ化カリウム26gを混合槽9に投入した後、撹拌翼で撹拌混合を24時間行うことによって、混合液を得た。
次に、前記混合液を遠心分離機(固液分離機)10に投入して遠心分離を行い、混合液を沈殿物(Si4+含有)と上澄み液(Si4+除去混酸廃液;沈殿物を含まない)とに分離した。得られた沈殿物は160gであり、得られた上澄み液は192gであった。
なお、XRD(X線分光分析)による分析結果から、沈殿物の主成分は、ケイフッ化ナトリウム(Na2SiF6)およびケイフッ化カリウム(K2SiF6)であることが確認できた。
(第1蒸留工程)
前記固液分離機10内の上澄み液(Si4+除去混酸廃液)192gを第1蒸留塔11内に投入して蒸留温度120℃で蒸留を行った。この第1蒸留操作により、第1蒸留塔11の頂部から169gの第1留出液(フッ酸及び塩酸を含む混酸液)が留出した。
(第2蒸留工程)
次に、前記第1蒸留塔11から留出した第1留出液169gを第2蒸留塔12内に投入して蒸留温度120℃で蒸留を行った。この第2蒸留操作により、第2蒸留塔12の頂部から第2留出液(混酸液)が留出し、これにより混酸含有液78gを回収した。前記第2蒸留操作後において、第2蒸留塔12の内部に、蒸留残液としてフッ酸濃縮混酸液(濃縮フッ酸含有回収液)81gを回収することができた。
<実施例10>
半導体製造工場から排出された混酸廃液(フッ酸、塩酸及びSi4+を含む混酸廃液)に対し、図1に示す構成の回収装置1を用いて以下のとおりSi4+除去工程、第1蒸留工程、第2蒸留工程を実施した。
(Si4+除去工程)
前記混酸廃液(含有成分及び各成分の含有率は表10に示す)300g、フッ化ナトリウム19gおよびフッ化カリウム26gを混合槽9に投入した後、撹拌翼で撹拌混合を24時間行うことによって、混合液を得た。
次に、前記混合液を遠心分離機(固液分離機)10に投入して遠心分離を行い、混合液を沈殿物(Si4+含有)と上澄み液(Si4+除去混酸廃液;沈殿物を含まない)とに分離した。得られた沈殿物は158gであり、得られた上澄み液は187gであった。
なお、XRD(X線分光分析)による分析結果から、沈殿物の主成分は、ケイフッ化ナトリウム(Na2SiF6)およびケイフッ化カリウム(K2SiF6)であることが確認できた。
(第1蒸留工程)
前記固液分離機10内の上澄み液(Si4+除去混酸廃液)187gを第1蒸留塔11内に投入して蒸留温度120℃で蒸留を行った。この第1蒸留操作により、第1蒸留塔11の頂部から162gの第1留出液(フッ酸及び塩酸を含む混酸液)が留出した。
(第2蒸留工程)
次に、前記第1蒸留塔11から留出した第1留出液162gを第2蒸留塔12内に投入して蒸留温度120℃で蒸留を行った。この第2蒸留操作により、第2蒸留塔12の頂部から第2留出液(混酸液)が留出し、これにより混酸含有液59gを回収した。前記第2蒸留操作後において、第2蒸留塔12の内部に、蒸留残液としてフッ酸濃縮混酸液(濃縮フッ酸含有回収液)95gを回収することができた。
<実施例11>
半導体製造工場から排出された混酸廃液(フッ酸、塩酸及びSi4+を含む混酸廃液)に対し、図1に示す構成の回収装置1を用いて以下のとおりSi4+除去工程、第1蒸留工程、第2蒸留工程を実施した。
(Si4+除去工程)
前記混酸廃液(含有成分及び各成分の含有率は表11に示す)300g、塩化ナトリウム18g、フッ化ナトリウム13gおよびフッ化カリウム18gを混合槽9に投入した後、撹拌翼で撹拌混合を24時間行うことによって、混合液を得た。
次に、前記混合液を遠心分離機(固液分離機)10に投入して遠心分離を行い、混合液を沈殿物(Si4+含有)と上澄み液(Si4+除去混酸廃液;沈殿物を含まない)とに分離した。得られた沈殿物は154gであり、得られた上澄み液は195gであった。
なお、XRD(X線分光分析)による分析結果から、沈殿物の主成分は、ケイフッ化ナトリウム(Na2SiF6)およびケイフッ化カリウム(K2SiF6)であることが確認できた。
(第1蒸留工程)
前記固液分離機10内の上澄み液(Si4+除去混酸廃液)195gを第1蒸留塔11内に投入して蒸留温度120℃で蒸留を行った。この第1蒸留操作により、第1蒸留塔11の頂部から171gの第1留出液(フッ酸及び塩酸を含む混酸液)が留出した。
(第2蒸留工程)
次に、前記第1蒸留塔11から留出した第1留出液171gを第2蒸留塔12内に投入して蒸留温度120℃で蒸留を行った。この第2蒸留操作により、第2蒸留塔12の頂部から第2留出液(混酸液)が留出し、これにより混酸含有液66gを回収した。前記第2蒸留操作後において、第2蒸留塔12の内部に、蒸留残液としてフッ酸濃縮混酸液(濃縮フッ酸含有回収液)99gを回収することができた。
<比較例1>
塩化ナトリウムを混合槽に投入しないものとした(Si4+除去工程を実施しないものとした)以外は、実施例1と同様の第1蒸留工程を実施したところ、即ち、半導体製造工場から排出された混酸廃液(含有成分及び各成分の含有率は表12に示す)をそのまま第1蒸留塔内に投入して蒸留温度120℃で蒸留を行ったところ、第1蒸留塔の頂部から得られた第1留出液には、処理対象の混酸廃液のSi含有率(2.02質量%)と同等の含有率(2.23質量%)でSiが残存しており、Si4+は全く除去できていなかった。
なお、上記実施例及び比較例において、各液中におけるHF、HCl、H2SO4の各成分の濃度(含有質量%)は、イオンクロマトグラフ(日本ダイオネクス社製「ICS−1000」)を用いて測定した。
また、Siイオンの定性・定量分析は、ICP発光分析装置(島津製作所製「ICPS−7510」)を用いて行った。
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表から明らかなように、本発明の回収方法を適用した実施例1〜11では、フッ酸、塩酸及びSi4+を含む混酸廃液から、不純物(Si4+を含む金属イオン)の少ない混酸液、不純物(Si4+を含む金属イオン)の少ないフッ酸濃縮混酸液をそれぞれ回収することができた。
これに対し、混酸廃液に塩の添加を行うことなく蒸留操作を行った比較例1では、蒸留による留出混酸液中にSi4+が多く含まれており、混在Si4+を除去することはできなかった。
本発明に係る、Si含有フッ酸系廃液からSiを除去する方法は、例えば、エッチング剤等として使用されたフッ酸系廃液(例えば、フッ酸含有廃液、フッ酸及び塩酸を含む混酸廃液等)からフッ酸を回収する際の前処理方法として利用できるが、特にこのような用途に適用されるものに限定されるものではない。
本発明に係る、Si含有フッ酸系混酸廃液からフッ酸を回収する方法は、エッチング剤等として使用されたフッ酸系混酸廃液(フッ酸及び塩酸を含む混酸廃液等)から混酸液、フッ酸濃縮混酸液をそれぞれ回収するのに利用できる。
1…回収装置
9…混合槽
10…固液分離機
11…第1蒸留塔
12…第2蒸留塔
23…固形分除去装置(固液分離機)
25…質量流量計
26…計算機
27…計量器
31…供給管
43、63…固液分離機
44、64…スラッジポット
45、65…排出管
46、66…排出弁
47、67…界面位置検出器
48、68…制御部
50…循環管
52、72…排出口
81…第1の所定高さ
82…第2の所定高さ
83…略一定高さ位置
100A、100B…固液分離装置(固液分離システム)

Claims (11)

  1. フッ酸及びSiを含む廃液に塩を添加した後、該塩の添加により生じる沈殿物を除去することにより、Si除去廃液を得るSi除去工程を含み、
    前記廃液に塩を添加する添加工程を、前記廃液を固形分除去装置を通過させて該廃液中の固形分を除去したのち供給管を介して混合槽に供給すると共に前記塩を前記混合槽に供給することによって行うものとし、この添加工程の前に、
    前記供給管に設けられた質量流量計により該供給管を通過した廃液の流量及び密度を計測する計測工程と、
    計算機において、前記質量流量計で計測された前記流量及び密度のデータに基づいて前記供給管を通過した廃液中のSiの質量を計算し、この計算値に基づいてSiの沈殿化に必要な塩の質量を計算する計算工程と、
    前記計算機で計算された質量の塩を計量器で計量して前記混合槽に送り込む計量工程と、を備えることを特徴とするSi含有フッ酸系廃液からSiを除去する方法。
  2. 前記添加工程において、前記廃液を固形分除去装置を通過させて該廃液中の固形分を沈降除去する請求項1に記載のSi含有フッ酸系廃液からSiを除去する方法。
  3. 前記Si除去工程で得られたSi除去廃液を蒸留することによって、フッ酸含有液を留出させて留出液を得る蒸留工程をさらに含む請求項1または2に記載のSi含有フッ酸系廃液からSiを除去する方法。
  4. 前記塩として、フッ化金属塩及び塩化金属塩からなる群より選ばれる1種または2種以上の塩を用いる請求項1〜3のいずれか1項に記載のSi含有フッ酸系廃液からSiを除去する方法。
  5. 前記塩として、フッ化カリウム、フッ化ナトリウム、塩化カリウム、塩化ナトリウム、フッ化マグネシウム及びフッ化リチウムからなる群より選ばれる1種または2種以上の塩を用いる請求項1〜3のいずれか1項に記載のSi含有フッ酸系廃液からSiを除去する方法。
  6. フッ酸、塩酸及びSiを含む混酸廃液に塩を添加した後、該塩の添加により生じる沈殿物を除去することにより、Si除去混酸廃液を得るSi除去工程と、
    前記Si除去混酸廃液を蒸留することによって、混酸液を留出させて第1留出液を得る第1蒸留工程と、
    前記第1蒸留工程で得られた第1留出液を蒸留することによって、混酸液を留出させて第2留出液を得ると共に、フッ酸濃縮混酸液を蒸留残液として回収する第2蒸留工程と、を含み、
    前記廃液に塩を添加する添加工程を、前記廃液を固形分除去装置を通過させて該廃液中の固形分を除去したのち供給管を介して混合槽に供給すると共に前記塩を前記混合槽に供給することによって行うものとし、この添加工程の前に、
    前記供給管に設けられた質量流量計により該供給管を通過した廃液の流量及び密度を計測する計測工程と、
    計算機において、前記質量流量計で計測された前記流量及び密度のデータに基づいて前記供給管を通過した廃液中のSiの質量を計算し、この計算値に基づいてSiの沈殿化に必要な塩の質量を計算する計算工程と、
    前記計算機で計算された質量の塩を計量器で計量して前記混合槽に送り込む計量工程と、を備えることを特徴とするSi含有フッ酸系混酸廃液からフッ酸を回収する方法。
  7. 前記添加工程において、前記廃液を固形分除去装置を通過させて該廃液中の固形分を沈降除去する請求項6に記載のSi含有フッ酸系混酸廃液からフッ酸を回収する方法。
  8. 前記第1蒸留工程における蒸留温度を80℃〜130℃の範囲に設定する請求項6または7に記載のSi含有フッ酸系混酸廃液からフッ酸を回収する方法。
  9. 前記第2蒸留工程における蒸留温度を80℃〜130℃の範囲に設定する請求項6〜8のいずれか1項に記載のSi含有フッ酸系混酸廃液からフッ酸を回収する方法。
  10. 前記塩として、フッ化金属塩及び塩化金属塩からなる群より選ばれる1種または2種以上の塩を用いる請求項6〜のいずれか1項に記載のSi含有フッ酸系混酸廃液からフッ酸を回収する方法。
  11. 前記塩として、フッ化カリウム、フッ化ナトリウム、塩化カリウム、塩化ナトリウム、フッ化マグネシウム及びフッ化リチウムからなる群より選ばれる1種または2種以上の塩を用いる請求項6〜のいずれか1項に記載のSi含有フッ酸系混酸廃液からフッ酸を回収する方法。
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