JP5940510B2 - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、対象物を加熱する加熱装置及びこの加熱装置を備えてシート上にトナー像を定着させる定着装置またはこの加熱装置を備えた複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に関するものである。
未定着トナー像が形成されたシートを挟持して搬送し、加熱及び加圧して定着させる加熱装置としての定着装置は、エネルギー効率を高めるために加熱部材の熱容量を極力小さくしている。そして、加熱部材が定着動作可能温度まで上昇させるまでのエネルギー(電力)を小さくするようにした定着装置が提案されている。
例えば、固定支持されたヒータ等の加熱体と、該加熱体に圧接されつつ回転する帯状の回転ユニットとしての耐熱性の定着フィルムと、該定着フィルムを介して被加熱材としてのシートを加熱体に密着させるローラ等の加圧部材とを有する。そして、加熱体の熱を定着フィルムを介してシートへ付与することで該シートの表面に形成されている未定着トナー像をシート面に加熱定着させる定着フィルム加熱方式が提案されている。
このような定着フィルム加熱方式の定着装置は、昇温の速い加熱体や低熱容量の薄膜のフィルムを用いることが出来る。このため、省電力化やプリント待機時間の短縮化(クイックスタート)が可能となり、画像形成装置内の昇温を低めることが出来る等の利点を有する。
しかし、定着フィルムとして薄膜フィルムを採用することで、省電力化やプリント待機時間の短縮化(クイックスタート)が可能となったが、シートを定着搬送したときに、シートに皺(しわ)が発生する場合があった。
小サイズのシートを連続して定着したときに、小サイズのシートが通過する部位と非通過部位とで駆動している加圧ローラの回転軸方向に温度差が生じる。この温度差により従動回転している定着フィルムの回転軸方向に回転速度差が生じて定着フィルムが撓む。この撓みにより定着フィルムの長手方向(回転軸方向)におけるシート先端の定着ニップ部(定着フィルムと加圧ローラの当接部)への突入タイミングに変化が生じてシートの皺(しわ)が発生する。
シートの皺(しわ)発生の防止対策としては、特許文献1に開示されたように、定着フィルムと該定着フィルム内部の支持部材との隙間(定着フィルムの内周長と支持部材の外周長との差)を狭く設定する。これにより定着フィルムの撓みを押さえる技術が提案されている。
特開平11−2977号公報
しかしながら、特許文献1による皺(しわ)発生の防止対策であっても十分ではなく、シートの皺(しわ)の発生や定着フィルムが中央に寄っていき、中央で定着フィルム同士が重なる現象(以下、「フィルムあびせ」という)が発生する場合がある。
特許文献1では、定着フィルムと該定着フィルムを支持している支持ユニットとの隙間(定着フィルムの内周長と支持部材の外周長との差)を狭く設定する。しかし、定着フィルムの長手方向(回転軸方向)における該定着フィルムと該定着フィルムの内側の支持ユニットとの隙間の格別な設定はなされていなかった。
特許文献1では、図9に示す比較例のように、加熱体であるヒータ118aを支持するヒータステー118fの上面118rの定着フィルム118bの長手方向(図9の左右方向)中央部と対向する位置にのみ突出部118gを設ける。
図9に示す構成では、定着フィルム118bと支持ユニットとの隙間は端部に比べ、中央部(突出部118g)が狭い。これにより定着されるシートが通過する際に定着フィルム118b自体が長手方向中央に寄る現象であるフィルムあびせや、フィルムあびせの前兆であるシートの皺(しわ)が発生する。そして、定着フィルム118bが長手方向中央に寄る力を助長してしまう。これにより、フィルムあびせやシートの皺(しわ)防止が十分出来ていなかった。
本発明は前記課題を解決するものであり、その目的とするところは、定着フィルムのような回転ユニットが互いに重なるようなことを防止出来る定着装置を提供するものである。
前記目的を達成するための本発明に係る定着装置の代表的な構成は、トナー像をシートに定着させる、回転軸方向における中央部側の径が前記回転軸方向における端部側の径よりも小さい帯状の回転ユニットと、前記回転ユニットの内周面の前記回転軸方向における端部側が当接可能な第1の突出部と、前記回転ユニットの内周面の前記回転軸方向における中央部側が当接可能な前記第1の突出部よりも高さが低い第2の突出部とにより前記回転ユニットの回転を支持する支持ユニットと、を有し、前記回転ユニットが回転している際の前記第1の突出部及び前記第2の突出部と前記回転ユニットの内周面との隙間は、前記回転ユニットが回転を停止している際の前記第1の突出部及び前記第2の突出部と前記回転ユニットの内周面よりも狭く、前記回転ユニットが回転を停止している際の前記第1の突出部と前記回転ユニットの内周面との隙間は、前記第2の突出部と前記回転ユニットの内周面との隙間よりも狭いことを特徴とする。
本発明の定着装置によれば、回転ユニットが互いに重なるようなことを防止することが出来る。
本発明に係る定着装置を備えた画像形成装置の構成を示す断面説明図である。 本発明に係る定着装置の構成を示す断面概略図である。 本発明に係る定着装置の案内部材の外周面に突出する突出部の構成を示す斜視説明図である。 (a)は本発明に係る定着装置の加圧部材が回転中の定着フィルムの状態を示す定着フィルム中央部の断面概略図、(b)は本発明に係る定着装置の加圧部材が停止中の定着フィルムの状態を示す定着フィルム中央部の断面概略図である。 本発明に係る定着装置を通過したシートが紙の場合の紙の収縮量を示す図である。 本発明に係る定着装置における案内部材であるフィルムガイドの定着ニップ部のクラウン量と、定着フィルムの内周面と案内部材の案内面(突出部)との隙間との関係を示す概略図である。 定着フィルムの長手方向の逆クラウン量を示す図である。 本発明に係る定着装置の案内部材の外周面に突出する突出部の個数と、定着フィルムのフィルムあびせ発生回数との関係を定着フィルムの厚さ、案内部材の逆クラウン有無別に比較した図である。 定着装置の案内部材の外周面に突出部を設けた比較例の構成を示す斜視説明図である。 定着フィルムの長手方向における寄り量を本実施形態と比較例とで比較した様子を示す図である。 定着フィルムの長手方向における寄り力を本実施形態と比較例とで比較した様子を示す図である。
図により本発明に係る定着装置を備えた画像形成装置の一実施形態を具体的に説明する。
先ず、図1〜図5、図9〜図11を用いて本発明に係る加熱装置としての定着装置を備えた画像形成装置の第1実施形態の構成について説明する。図1は画像形成装置としての複写機に本発明を適用した一例である。
<画像形成装置>
先ず、本発明を適用した画像形成装置となる複写機の全体構成は、図1に示されているように、画像形成装置A本体の上部にブック原稿の画像情報を読み取る画像読取手段であるスキャナ部Bが配置される。更に、該スキャナ部Bの下部には画像形成手段となる画像形成部Cが設けられ、更に、その画像形成部Cの下部にはシートデッキDが設けられている。
スキャナ部Bは、走査系光源201、プラテンガラス202、画像形成装置A本体に対して開閉可能な原稿圧板203、ミラー204、レンズ205、光電変換素子からなる受光素子206及び画像処理部等を有して構成されている。
プラテンガラス202上に本等のブック原稿やシート状の原稿等の原稿面を下向きにして載置して原稿圧板203により背面を押圧して静止状態にセットする。そして、読み取りスタートキーを押すと、走査系光源201がプラテンガラス202の下部を図1の矢印a方向に走査して原稿面の画像情報を読み取る。
走査系光源201に読み取られた原稿画像情報は画像処理部で処理され、電気信号に変換されて、画像形成部Cのレーザスキャナ111に伝送される。画像形成装置A本体は、画像形成部Cのレーザスキャナ111に画像処理部の処理信号を入力すれば複写機として機能し、コンピュータ等の外部装置の出力信号を入力すればプリンタとして機能する。また、画像形成装置A本体は、他のファクシミリ装置からの信号を受信したり、画像処理部の信号を他のファクシミリ装置に送信したりすれば、ファクシミリ装置として機能する。
シートデッキDにはシートカセット1が装着されている。シートカセット1は、給送ユニットU1,U2にそれぞれ下段カセット1aと上段カセット1bの2組が設けられ、合計で4個のシートカセット1が画像形成装置A本体に対して装着されている。
シートデッキDの上方側に配置された給送ユニットU1は画像形成装置A本体に対して着脱可能に取り付けられ、シートデッキDの下方側に配置された給送ユニットU2はシートデッキDに対して着脱可能に取り付けられている。
下段カセット1a及び上段カセット1bの内部に収容されたシートは、給送回転体となるピックアップローラ3により繰り出される。そして、フィードローラ4と、リタードローラ5との協動作用により1枚ずつ分離・給送された後、搬送ローラ104,105によってレジストローラ106まで搬送される。そして、該レジストローラ106によって後述する画像形成動作に同期するようにして画像形成部Cへと給送される。また、前述したシートカセット1とは別に手差しトレイ6が画像形成装置A本体の側面側に配置されており、手差しトレイ6上のシートは手差し給送ローラ7よりレジストローラ106へと繰り出される。
画像形成部Cは像担持体となる感光ドラム112、レーザスキャナ111、帯電ローラ116、現像装置114及び転写ローラ115、定着装置118等を備えた構成となっている。帯電ローラ116により一様に帯電された感光ドラム112の表面にレーザスキャナ111から射出された画像情報に対するレーザ光が該レーザスキャナ111により走査されて静電潜像が形成される。そして、その静電潜像に現像装置114によりトナーが供給されて現像されることによりトナー像が形成される。
感光ドラム112の表面上に形成されたトナー像は該感光ドラム112の回転に同期してレジストローラ106から送り出されたシートの第1面に転写ローラ115が配置された転写部で転写される。
転写部においてトナー像が形成されたシートは搬送部117により搬送されて定着装置118に送られる。そして、該定着装置118において加熱及び加圧されてトナー像がシートに定着された後、排出ローラ119により機外に配置された排出トレイ120上に排出される。
シートの両面に画像を記録する場合には、定着装置118から排出されたシートが排出ローラ119に狭持されて該シートの後端が分岐点207を通過した時点で該排出ローラ119が逆方向に回転駆動される。それによりシートは両面搬送路121に搬送された後、搬送ローラ104,105により再搬送されて上下反転してレジストローラ106に到達し、その反転されたシートの第2面に前述と同様にトナー像が形成された後、排出トレイ120上に排出される。
<定着装置>
次に図2〜図4を用いて加熱装置としての定着装置118の構成について説明する。図2は、定着装置118の構成を示す正面断面概略図で、帯状の回転ユニットとしての定着フィルム118bの一部を破線で示している。図3は、定着フィルム118bを案内する案内部材となるヒータステー118fの外周面となる上面118rに突出する突出部118gの構成を示す斜視説明図である。図4(a)は、定着装置118の加圧部材となる加圧ローラ118cが回転して従動回転している定着フィルム118bの状態を示す側面断面概略図である。図4(b)は、定着装置118の加圧部材となる加圧ローラ118cが停止中の定着フィルム118bの状態を示す側面断面概略図である。
図2及び図4に示す定着装置118は発熱体となるヒータ118aと、該ヒータ118aを支持して定着フィルム118bを案内する案内部材となるフィルムガイド118eとを有する。118fはフィルムガイド118eを保持するヒータステーである。
更に、該ヒータステー118fとフィルムガイド118eとの外周を摺動回転する加熱回転体としての筒状の定着フィルム118bと、該定着フィルム118bの外周面に加圧当接して回転する加圧部材となる加圧ローラ118cとを有して構成されている。ヒータ118aは定着フィルム118bの内側に配置されている。
回転ユニットである定着フィルム118bを案内するフィルムガイド118e及びヒータステー118fにより支持ユニットが構成される。定着フィルム118bは支持ユニットの周りを回転して対象物となるシート上に形成されたトナー画像を加熱する帯状の回転ユニットとして構成される。
118dは入り口ガイドである。案内部材となるヒータステー118fの定着フィルム118bを介して加圧部材となる加圧ローラ118cと当接しない領域を考える。その領域において該ヒータステー118fの長手方向(図2の左右方向)に沿って該ヒータステー118fの外周面となる上面118rに定着フィルム118bの内周面に当接し得る複数の突出部118gが固定されている。上面118rは加圧ローラ118cとの定着ニップ部Nを形成する面と反対側の面である。
本実施形態では、ヒータステー118fの上面118rが平坦面で構成される。ヒータステー118fの長手方向(図2の左右方向)における中央部の突出部118g3のヒータステー118fの上面118rからの高さは以下の通りである。ヒータステー118fの長手方向(図2の左右方向)における端部側の突出部118g1,118g5のヒータステー118fの上面118rからの高さよりも低くなるように設定されている。
案内部材となるヒータステー118fの定着フィルム118bを介して加圧部材となる加圧ローラ118cと当接しない領域において考える。そして、ヒータステー118fの長手方向(図2の左右方向)における中央部の突出部118g3と、定着フィルム118bの内周面との距離を考える。また、ヒータステー118fの長手方向(図2の左右方向)における第1の領域となる端部側の突出部118g1,118g5と、定着フィルム118bの内周面との距離を考える。
そして、第1の領域よりも回転軸方向における中央部側の第2の領域となる中央部の突出部118g3と、定着フィルム118bの内周面との距離が端部側の突出部118g1,118g5と、定着フィルム118bの内周面との距離よりも大きく設定される。
図2及び図4において、ヒータステー118fは長手方向(図2の左右方向)の両端部がフランジキャップ118iと嵌合する。そして、該両端部のフランジキャップ118iの側面に設けられる図示しない溝部が枠体となる側板118kに上下方向に設けられたスライド溝部の縁部に嵌合されて該スライド溝部に沿って図2の上下方向に移動自在にセットされる。
両端部のフランジキャップ118iの上面が加圧バネ118jにより付勢される。これにより、フランジキャップ118i、ヒータステー118f、フィルムガイド118e、ヒータ118aの順で定着フィルム118bを介して加圧ローラ118cに所定の押圧力で当接される。
図4に示すように、定着フィルム118bと加圧ローラ118cとは定着ニップ部Nを構成している。加圧ローラ118cの回転軸となる芯金118c1は、図2に示す側板118kに固定された加圧ローラ軸受118mにより回転可能に軸支され、駆動ギア118oを介して図示しないモータにより回転駆動される。
図4(a)に示すように、加圧ローラ118cが回転することにより該加圧ローラ118cの表面に圧接された定着フィルム118bがフィルムガイド118eの外周面に摺動して従動回転する。表面に未定着トナー像が形成されたシートは定着フィルム118bと加圧ローラ118cとにより挟持され、加熱及び加圧されながら搬送される。
図1に示す感光ドラム112と転写ローラ115とにより形成された転写ニップ部において、表面に未定着トナー像が転写されたシートは、図4に示す入り口ガイド118dに沿って定着ニップ部Nに搬送される。そして、所定の熱及び圧力が加えられて、トナー像がシート表面に定着され、その後、画像形成装置A本体の外部に排出される。
<発熱体>
本実施形態において、発熱体となるヒータ118aは、厚さ1mmのアルミナ(AL)基板に銀(Ag)の発熱抵抗体を所定の幅と厚さでスクリーン印刷する。そして、発熱体表面に保護用ガラスをコートしてあるものを用いてフィルムガイド118eに固定したものである。
ヒータ118aは表面側を下向きに露出させてヒータステー118fに固定して支持される。図示しないサーミスタはヒータ118aの裏面側に接触して設けられている。
<案内部材>
本実施形態では、フィルムガイド118e、ヒータステー118f、突出部118gが支持ユニットとしての案内部材である。定着フィルム118bを案内する案内部材となるフィルムガイド118eには、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂が適用出来る。更に、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK;Polyetheretherketone)樹脂、ポリエーテルサルホン(PES;Poly Ether Sulfone)樹脂が適用出来る。
更に、ポリフェニレンサルファイド(PPS;Polyphenylene sulfide)樹脂、フッ素樹脂が適用出来る。更に、液晶ポリマー(LCP;Liquid Crystal Polymer)樹脂、或いはこれらの混合樹脂等の絶縁性及び耐熱性の良い材料が用いられる。突出部118gの材質は、上述した案内部材と同様の材質が可能で、絶縁性及び耐熱性の良い材料が用いられる。
定着フィルム118bを案内する案内部材となるヒータステー118fは、安価で加工性が高く、強度に優れた金属として、鉄、ステンレス(SUS)、アルミニウム等が用いられる。その形状は、強度に優れ、熱容量を小さくし、更に、内部に温度検知素子や安全素子を内包させるために図2に示すように、断面コ字形状で形成されている。
ヒータステー118fの板厚は加圧力に対する撓み防止と低熱容量化とを両立出来る厚さが好ましい。また、必要に応じて温度検知部材等を内包出来る形状とされる。ヒータステー118fの上面118rに突設された突出部118gの外周面と定着フィルム118bの内周面とが接触しながら摺動する。
<定着フィルム>
回転ユニットとしての定着フィルム118bは、耐熱性の成分を基材とする樹脂材料、或いは、ステンレス(SUS)等の金属材料からなる基層と、中間層としての耐熱性弾性層と、その外周面にフッ素樹脂を被覆して離型層とした複合層フィルムが使用出来る。本実施形態の定着フィルム118bは外径直径が24mmで構成される。そして、回転する加圧ローラ118cの外周面に圧接されて従動回転する。
<加圧部材>
加圧部材となる加圧ローラ118cは、回転軸となる芯金118c1と、該芯金118c1の外周面に設けられた耐熱ゴム弾性体層118c2と、該耐熱ゴム弾性体層118c2の外周面に設けられたフッ素樹脂層118c3とから構成されている。耐熱ゴム弾性体層118c2に使用されるゴム材料としては、耐熱性のあるエチレンプロピレンゴム(Ethylene Propylene Rubber)、シリコーンゴム、フッ素ゴム等と、それらの発泡体(スポンジ)構造のゴムが適用出来る。
本実施形態では、図2及び図6に示すように、案内部材となるフィルムガイド118eの定着フィルム118bを案内する領域の形状が該フィルムガイド118eの長手方向に沿って端部の外径よりも中央部の外径が大きくなるクラウン形状で構成されている。
そして、クラウン形状のフィルムガイド118eの長手方向端部の外径と中央部の外径との寸法差をΔc(本実施例では0.3mm)と設定する。
図6に示す案内部材となるヒータステー118fの長手方向における中央部の突出部118g3のヒータステー118fの上面118rからの高さは本実施例では1.00mmである。端部側の突出部118g1,118g5のヒータステー118fの上面118rからの高さは本実施例では1.35mmである。両者の高さの寸法差をΔh(本実施例では0.35mm)と設定する。
また、定着フィルム118b単体の形状は、図7に示すように、筒状の該定着フィルム118bの軸方向(図7の左右方向)中央部(回転軸方向中央部)の内径Kcが端部の内径Keよりも小さい逆クラウン形状をしている。そして、逆クラウン形状をしている定着フィルム118bの長手方向端部(回転軸方向端部)の内径Keと中央部の内径Kcとの内径差Δiは50μmに設定されている。
前記内径差Δi、内径Ke、内径Kcは以下の数1式により表わされる。
[数1]
Δi=Ke−Kc
図6及び図7に示す前記寸法差Δh、内径差Δi、寸法差Δcの関係は、以下の数2式に示す通りである。
[数2]
Δh>Δi+Δc
これにより、図4(b)の加圧ローラ118c及び定着フィルム118bが停止している状態を示す定着フィルム118bの内周面と、案内部材の案内面との隙間118hが以下の通り設定される。案内部材の案内面は、フィルムガイド118e、ヒータステー118f及び突出部118gからなる。該定着フィルム118bの長手方向端部の隙間118h(本実施例では1.25mm)を中央部の隙間118h(本実施例では1.5mm)よりも狭く設定する。
尚、図4(a)は加圧ローラ118cが回転駆動して加圧ローラ118cと当接している定着フィルム118bが従動回転している状態を示している。そして、隙間118hは定着フィルム118bが停止している図4(b)よりも狭く、回転している定着フィルム118bと突出部118gが接触しておりその隙間118hは0である。
これにより、回転している定着フィルム118bが長手方向で撓むことが防止出来る。更に長手方向端部の突出部118gの外周面との間の隙間118hが長手方向中央部の突出部118gの外周面との間の隙間118hよりも小さく突出部118g1,118g5は突出部118g3よりも高い。これにより回転する定着フィルム118bの端部側の接触圧は大きくなり摺動抵抗も大きくなる。即ち、第1の領域となる端部の摺動摩擦抵抗が第2の領域となる中央部側の摺動摩擦抵抗よりも大きくなる。これにより、定着フィルム118bの端部における保持力が大きくなり、長手方向中央に寄る力を抑制し、フィルムあびせを防止できる。
図8の実験条件としては図2に示す定着装置118をN/N環境下(温度23℃、湿度50%)にて200℃で温度調整しながら、100rpmで回転し、A3サイズで坪量が80gの普通紙を通紙したときの、フィルムあびせの発生回数を示したものである。
図8は突出部118gの形状と、フィルムあびせとの関係をより顕著にするために、定着フィルム118bの厚さを通常よりも薄い40μm及び通常仕様の70μmを用いてフィルムあびせ発生回数の実験を10回行った結果を示す。図8の横軸は案内部材となるヒータステー118fの上面118rに突設された突出部118gの個数を示し、縦軸はフィルムあびせ発生回数を示す。
図8に示す比較例Eは定着フィルム118bの厚さが40μmで、複数の突出部118gのヒータステー118fの上面118rからの高さを同一高さ(本実施例では1.35mm)としたものである。
また、実施例Fは定着フィルム118bの厚さが40μmで、複数の突出部118gのヒータステー118fの上面118rからの高さはヒータステー118fの長手方向において中央部が低く、端部側に向かって徐々に高い逆クラウン形状をしている。
例えば、全体が5個の場合の突出部118gのヒータステー118fの上面118rからの高さは以下の通りである。ヒータステー118fの長手方向において両端部が1.35mm、中央部が1.0mm、中央部と両端部との間の突出部118gの高さが1.175mmとしている。
また、実施例Gは定着フィルム118bの厚さが70μmで、複数の突出部118gのヒータステー118fの上面118rからの高さはヒータステー118fの長手方向において中央部が低い。そして、端部側に向かって徐々に高い逆クラウン形状に形成されたものである。
図8の実施例F,Gで示す複数の突出部118gの形状が逆クラウン形状の方が、比較例Eで示す逆クラウン形状でないフラットな場合と比較して、フィルムあびせ発生回数が少ない。また、突出部118gの個数を多くすることで、例えば、ヒータステー118fの長手方向に沿って突出部118gを4個以上設けることでフィルムあびせ発生回数の低下に効果があることが分かる。
また、実施例Gより通常使用している定着フィルム118bの厚さが70μmであって、端部側に向かって徐々に高い逆クラウン形状で該突出部118gの数が3個以上あれば定着フィルム118bのフィルムあびせが発生しないことが分かる。
図11の右側に示すグラフは図3及び図7に示す本実施形態を用いて定着フィルム118bの長手方向中央部の寄り力(フィルムあびせ力)を測定したときのグラフである。
図3に示す実施例1のヒータステー118fの上面118rに5個の突出部118gの外周面を延長して結んだ形状が逆クラウン形状になるように5個の突出部118gの高さを設定したものである。そして、その外周を図7に示す逆クラウン形状の内径を有する筒状の定着フィルム118bが摺動回転する。
また、図11に示すグラフは、図示しない比較例2として、図3に示すように、ヒータステー118fの上面118rに5個の突出部118gが設けられるものの5個の突出部118gが同じ高さに設定されたものである。そして、その外周を軸方向に逆クラウン形状の内径を有する筒状の定着フィルム118bが摺動回転する。
実験的に求めた定着フィルム118bの長手方向中央部の寄り(フィルムあびせ)が発生しない設計目標値は以下の通りである。図11に示す寄り力が50cN(センチ・ニュートン)に対して図示しない比較例2の構成では、図11に示すように寄り力が100cNとなった。一方、図3及び図6に示す本実施形態の構成では、寄り力が20cNとなった。
従って、本実施形態では、フィルムあびせを発生しない寄り力の目標値である50cN以下となった。これにより、ヒータステー118fの上面118r上に設ける突出部118gの個数を増やすことにより寄り力は軽減される。フィルムあびせを発生しない寄り力の目標値となる50cN以下にするためには以下の通りである。図3に示す実施例1のように、ヒータステー118fの上面118rに5個の突出部118gの外周面を延長して結んだ形状が逆クラウン形状になるように5個の突出部118gの高さを設定する。
図4(a)は加圧ローラ118cが回転駆動して加圧ローラ118cが当接している定着フィルム118bが従動回転している状態を示す概略断面図で、図4(b)は加圧ローラ118c及び定着フィルム118bが停止している状態を示す概略断面図である。図4(a),(b)に示す突出部118gの外周面と、定着フィルム118bの内周面との隙間118hについては、シートの皺(しわ)の発生に影響する。このため、隙間118hを任意の数値に設定することが提案されてきた。
しかし、図9に示す比較例1では、定着フィルム118bの長手方向における該定着フィルム118bの内周面と、突出部118gの外周面との隙間118hの大小の規定がなされていなかった。このためシートの皺(しわ)の発生や定着フィルム118bが中央に寄る現象であるフィルムあびせが発生した。
図9に示す比較例1の突出部118gの配置の一例を示す。図9に示す比較例1では、ヒータステー118fの上面118rの長手方向中央部の1箇所のみに該上面118rからの高さが1.35mmの突出部118gが設置された一例である。
比較例1において、小サイズのシートが連続して定着ニップ部Nを通過すると、加圧ローラ118cの長手方向においてシートが通過しない部位の温度が上昇して膨張し、その部位の加圧ローラ118cの外径が大きくなる。このため、加圧ローラ118cの長手方向においてシートが通過する部位よりもシートが通過しない部位の方が定着フィルム118bの回転速度が速くなって定着フィルム118bに捩れが発生する。
このため、シートの通過領域においてヒータ118aと、加圧ローラ118cとにより形成される定着ニップ部Nのシート搬送方向上流側(図4(a),(b)の右側)に定着フィルム118bの弛みが生じる。そして、シート先端が定着ニップ部Nに入る際に定着フィルム118bの弛みが抵抗となってシートに皺(しわ)が発生するという現象があった。
この皺(しわ)発生の防止対策として、図9に示す比較例1では、ヒータステー118fの長手方向中央部付近に突出部118gを設置する。これにより、定着フィルム118bの内周長と、突出部118gを含むヒータステー118fとフィルムガイド118eとからなる案内部材の外周長との差が少なくなる。そして、定着フィルム118bの撓み量が少なくなることでシートに皺(しわ)が発生するのをある程度は抑えることが出来る。
しかしながら、図9に示す比較例1ではヒータステー118fの長手方向中央付近にのみ突出部118gを追加している。これだけでは、定着フィルム118bの長手方向中央部における定着フィルム118bの内周面と、該定着フィルム118bを支持する案内部材の案内面との隙間118hは以下の通りである。定着フィルム118bの長手方向端部における定着フィルム118bの内周面と、該定着フィルム118bを支持する案内部材の案内面との隙間118hよりも小さくなる。
このような場合には、定着フィルム118bの長手方向中央部の撓みの発生を突出部118gにより防止する効果はあるが、加熱の際にシートは水分が蒸発するので収縮する。更に、定着されるシートに熱が奪われることにより熱膨張していた定着フィルム118bが収縮する。これらの現象に対しての効果は得られず、むしろ逆効果となってしまう。
ヒータステー118fの長手方向中央部に突出部118g3が設けられる。これにより、定着フィルム118bを支持する案内部材となるフィルムガイド118eの定着フィルム118bを介して加圧部材となる加圧ローラ118cと当接する領域の形状はクラウン形状で構成される。クラウン形状とは、該ヒータステー118fの長手方向に沿って端部の外径よりも中央部の外径が大きくなる形状である。その結果、定着フィルム118bがシートの通過により長手方向中央に収縮する現象を助長してしまう。
本実施形態では、図3に示すように、ヒータステー118fの長手方向において中央部の突出部118g3のヒータステー118fの上面118rからの高さが低い。図3に示す中央部の突出部118g3の該上面118rからの高さは1.0mmである。その外側に隣設された突出部118g2,118g4の該上面118rからの高さは1.175mmであり、両端部の突出部118g1,118g5の該上面118rからの高さは1.35mmである。
中央部から両端部に向かって突出部118gのヒータステー118fの上面118rからの高さが徐々に高くなるように設定されている。これにより、定着フィルム118bを支持する案内部材の外周面は、長手方向中央部から端部に向かって外径が大きくなる逆クラウン形状となっている。
このように、ヒータステー118fの長手方向における突出部118gの配置を逆クラウン形状にする。これにより、定着フィルム118bの長手方向中央部における定着フィルム118bの内周面と、該定着フィルム118bを支持する案内部材の案内面との隙間118hは以下の通りである。定着フィルム118bの長手方向両端部における定着フィルム118bの内周面と、該定着フィルム118bを支持する案内部材の案内面との隙間118hよりも大きくなるように設定される。
尚、定着フィルム118bの内周面と、突出部118gの外周面との隙間118hが狭いことは、定着フィルム118bの内周長と、フィルムガイド118e、ヒータステー118f及び突出部118gからなる案内部材の外周長との差が小さいことである。
図10における寄り量測定方法は以下の通りである。定着装置118の定着フィルム118bの初期状態と、通紙後の定着フィルム118bの長手方向の全長の差(縮み量)を寄り量(定着フィルム118bの長手方向中央部に寄る量)として定着フィルム118b端部の移動量を測定した。
尚、定着装置118の定着フィルム118bの通紙後とは、定着装置118にN/N環境下で200℃の温調制御をかけて100mm/secの周速度で駆動させる。その30秒後にA3サイズで坪量が80gの普通紙を1枚通紙したときの定着フィルム118bの長手方向の縮み量を測定した。
図10の左側に示すグラフは図9に示す比較例1を用いて定着フィルム118bの長手方向端部の移動量を寄り量として測定したときのグラフである。図10の右側に示すグラフは図3に示す本実施形態を用いて定着フィルム118bの長手方向端部から中央部への移動量を寄り量として測定したときのグラフである。
実験的に求めた定着フィルム118bの長手方向端部の寄り(フィルムあびせ)が発生しない設計目標値として寄り量が0.3mm以下に対して、図9に示す比較例1の構成では、図10に示すように寄り量が0.5mmとなった。一方、図3に示す本実施形態の構成では、寄り量が0.2mmとなった。従って、本実施形態では、フィルムあびせを発生しない寄り量の目標値である0.3mm以下となった。
これは、定着フィルム118bの長手方向端部側の突出部118gのヒータステー118fの上面118rからの高さを中央部側よりも高くする。そして、定着フィルム118bの内周面に対する突出部118gの摩擦力を向上させることで定着フィルム118bの長手方向端部から中央部への寄りを防止するものである。
図5はN/N環境下で200℃の温調制御を実施している定着装置118にシートを搬送した場合の定着装置118を通過する前と後の定着フィルム118bの長手方向におけるシート長さの差であるシートの収縮量を示す。図5の左側に示すグラフはA3サイズの普通紙の場合であり、シートの収縮量は0.4mmであった。図5の右側に示すグラフはA4サイズの普通紙の場合であり、シートの収縮量は0.2mmであった。A3サイズの普通紙は縦目、A4サイズの普通紙は横目であるためシートの収縮量に差が生じる。シートの収縮は、シートが加熱されて水分が蒸発することにより発生する。
図5に示すシート収縮量と、図10に示すシートが通過した際の定着フィルム118bの寄り量との差を比較する。図10に示すシートが通過した際の定着フィルム118bの寄り量は、図9に示す比較例1の構成では0.5mmである。このため図5に示すA3サイズの普通紙のシート収縮量の0.4mmよりも0.1mm大きい。この差分は定着フィルム118b自信が定着されるシートに熱量を奪われることにより収縮した値である。実際、シートの通過後の定着フィルム118bの表面温度まで送風ファンで定着フィルム118bを冷却すると、シートが通過しない場合でも定着フィルム118b自身が0.1mm程度収縮することが確認出来た。
このことにより、フィルムあびせの原因はシートの収縮量の方が定着フィルム118b自身の収縮量を上回る。そして、加熱されて水分が蒸発することで収縮するシートから中央方向に向かう摩擦力を定着フィルム118bが受けることにより定着フィルム118bが中央方向に寄っていき、フィルムあびせが発生すると判断出来る。
本実施形態では、図3に示すように、回転する回転ユニットである定着フィルム118bの内周面と接触する接触領域の中の一つに定着フィルム118bの回転軸方向両端部の突出部118g1,118g5がある。この突出部118g1,118g5のヒータステー118fの上面118rからの高さ(本実施例では1.35mm)を以下の通り設定する。中央部の突出部118g3(本実施例では1.0mm)よりも高くする。これにより、接触領域の中で定着フィルム118bと支持部材との摺動摩擦抵抗は、定着フィルム118bの回転軸方向における端部の摺動摩擦抵抗が少なくとも一番大きくなり、定着フィルム118bのフィルムあびせを防止する。
尚、本実施形態ではヒータステー118fの上面118rに配置した突出部118gの高さを長手方向両端部と中央部とで変更した。他に、突出部118gを使用せずにヒータステー118fの上面118rを中央部よりも端部を高く成型して端部を中央部よりも上方に位置させる。そして、定着フィルム118bの回転時にヒータステー118fの上面118rに直接、定着フィルム118bを接触させて摺動させることで、上述した本実施形態と同様の効果を奏することが可能である。
前記第1実施形態では、ヒータステー118fの長手方向(図2の左右方向)における端部の突出部118gのヒータステー118fの上面118rからの高さは以下の通りである。端部側の突出部118gのヒータステー118fの上面118rからの高さよりも高くなるように設定されている。
これに対して本実施形態では、案内部材となる突出部118gについて端部と中央部との隙間に差を設けず、突出部の表面粗さを変えることで、定着フィルム118bの内周面と突出部118gの外周面との間の摺動摩擦抵抗について規定する。その他の構成は前述した第1実施形態と同様であるため、説明は省略する。
案内部材となるヒータステー118fの長手方向(図2の左右方向)における端部の突出部の摺動摩擦抵抗はヒータステー118fの長手方向(図2の左右方向)における中央部の突出部の摺動摩擦抵抗よりも大きく設定される。これにより、定着フィルム118bの端部における保持力が大きくなり、長手方向中央に寄る力を抑制し、フィルムあびせやシートの皺(しわ)防止が出来る。
そのような構成としては、ヒータステー118fの長手方向(図2の左右方向)における端部側の突出部118g1,118g5の定着フィルム118bの内周面に当接し得る外周面の表面粗さ(本実施例では10μmよりも粗い)を以下のように設定する。ヒータステー118fの長手方向(図2の左右方向)における中央部の突出部118g3の定着フィルム118bの内周面に当接し得る外周面の表面粗さ(本実施例では5μmよりも滑らか)よりも大きく、粗く設定する。
これにより、定着フィルム118bの長手方向(図2の左右方向)における中央部の摺動摩擦抵抗が、定着フィルム118bの長手方向(図2の左右方向)における端部側の摺動摩擦抵抗よりも小さくなるように設定することが出来る。
これにより、回転する定着フィルム118bの内周面と支持部材の外周面と接触する接触領域の中で、定着フィルム118bの回転軸方向における端部の摺動摩擦抵抗が少なくとも一番大きくなる。これにより定着フィルム118bが回転軸方向の端部で保持される保持力を大きくして長手方向中央に寄る力を抑制し、フィルムあびせやシートの皺(しわ)防止が出来る。
尚、本実施形態では中央部の摺動摩擦抵抗と端部の摺動摩擦抵抗との差を突出部の表面粗さで規定したが、これに限定せず、定着フィルム118bの内周面の表面粗さを端部が中央部より粗くするなど、回転ユニットの内周面と支持ユニットの外周面とが接する少なくとも一方の表面の端部側が粗いことを規定しても良い。また摺動摩擦抵抗の差を接触部の表面粗さで規定しているが中央部の突出部にグリス等の潤滑剤を塗布することで、中央部の摺動摩擦抵抗と端部の摺動摩擦抵抗との差を発生させても良い。
更に、本実施形態に前述した第1実施形態を合わせて実施することで、フィルムあびせやシートの皺(しわ)防止を行っても良い。また回転ユニットである回転部材を定着フィルムとして説明したが、フィルムに限定せず、ベルト状の回転体でも良い。
118 …定着装置(加熱装置)
118a …ヒータ(発熱体)
118b …定着フィルム(回転ユニット;回転部材)
118c …加圧ローラ(回転ユニット;加圧部材)
118f …ヒータステー(案内部材)
118g,118g1〜118g5 …突出部(支持ユニット;案内部材)
118h …隙間
118r …上面(外周面)

Claims (10)

  1. トナー像をシートに定着させる、回転軸方向における中央部側の径が前記回転軸方向における端部側の径よりも小さい帯状の回転ユニットと、
    前記回転ユニットの内周面の前記回転軸方向における端部側が当接可能な第1の突出部と、前記回転ユニットの内周面の前記回転軸方向における中央部側が当接可能な前記第1の突出部よりも高さが低い第2の突出部とにより前記回転ユニットの回転を支持する支持ユニットと、
    を有
    前記回転ユニットが回転している際の前記第1の突出部及び前記第2の突出部と前記回転ユニットの内周面との隙間は、前記回転ユニットが回転を停止している際の前記第1の突出部及び前記第2の突出部と前記回転ユニットの内周面よりも狭く
    前記回転ユニットが回転を停止している際の前記第1の突出部と前記回転ユニットの内周面との隙間は、前記第2の突出部と前記回転ユニットの内周面との隙間よりも狭いことを特徴とする定着装置。
  2. 前記支持ユニットは、前記第1の突出部と前記第2の突出部を含む前記回転ユニットの内周面に接触し得る複数の突出部を有し、
    前記複数の突出部の外周面を延長して結んだ形状が逆クラウン形状となることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記回転ユニットが当接し、前記トナー像をシートに定着させる回転可能な加圧手段をさらに有し、
    前記支持ユニットが前記回転ユニットを介して前記加圧手段と対向する領域は、前記回転ユニットの回転軸方向における端部の外径よりも前記回転軸方向における中央部の外径が大きくなるクラウン形状で構成され、
    前記支持ユニットの前記回転軸方向における端部の外径と、前記回転軸方向における中央部の外径との寸法差が、前記第1の突出部の高さと、前記第2の突出部の高さとの寸法差よりも小さいことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の定着装置。
  4. 前記第1の突出部の高さと前記第2の突出部の高さとの寸法差は、前記支持ユニットの前記端部の外径と前記中央部の外径との寸法差と、前記回転ユニットの前記端部の径と前記中央部の径との寸法差と、の和よりも大きいことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の定着装置。
  5. トナー像をシートに定着させる、回転軸方向における中央部側の径が前記回転軸方向における端部側の径よりも小さい帯状の回転ユニットと
    前記回転ユニットの内周面の前記回転軸方向における端部側が当接可能な第1の突出部と、前記回転ユニットの内周面の前記回転軸方向における中央部側が当接可能な前記第1の突出部よりも高さが低い第2の突出部とにより前記回転ユニットの回転を支持する支持ユニットと
    を有し
    前記第1の突出部の表面が、前記第2の突出部の表面よりも摺動摩擦抵抗が大きいことを特徴とする定着装置。
  6. 前記回転ユニットが回転している際の前記第1の突出部及び前記第2の突出部と前記回転ユニットの内周面との隙間は、前記回転ユニットが回転を停止している際の前記第1の突出部及び前記第2の突出部と前記回転ユニットの内周面よりも狭く
    前記回転ユニットが回転を停止している際の前記第1の突出部と前記回転ユニットの内周面との隙間は、前記第2の突出部と前記回転ユニットの内周面との隙間よりも狭いことを特徴とする請求項5に記載の定着装置
  7. 前記支持ユニットは、前記第1の突出部と前記第2の突出部を含む前記回転ユニットの内周面に接触し得る複数の突出部を有し
    前記複数の突出部の外周面を延長して結んだ形状が逆クラウン形状となることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の定着装置
  8. 前記回転ユニットが当接し、前記トナー像をシートに定着させる回転可能な加圧手段をさらに有し
    前記支持ユニットが前記回転ユニットを介して前記加圧手段と対向する領域は、前記回転ユニットの回転軸方向における端部の外径よりも前記回転軸方向における中央部の外径が大きくなるクラウン形状で構成され
    前記支持ユニットの前記回転軸方向における端部の外径と、前記回転軸方向における中央部の外径との寸法差が、前記第1の突出部の高さと、前記第2の突出部の高さとの寸法差よりも小さいことを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の定着装置
  9. 前記第1の突出部の高さと前記第2の突出部の高さとの寸法差は、前記支持ユニットの前記端部の外径と前記中央部の外径との寸法差と、前記回転ユニットの前記端部の径と前記中央部の径との寸法差と、の和よりも大きいことを特徴とする請求項5〜8のいずれか1項に記載の定着装置
  10. シート上にトナー像を形成する画像形成部と、
    請求項1〜のいずれか1項に記載の定着装置と、
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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