JP5940023B2 - 画像読取装置、画像形成装置、画像読取方法 - Google Patents

画像読取装置、画像形成装置、画像読取方法 Download PDF

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本発明は、原稿台に載置された原稿から画像データを読み取る画像読取装置に関する。
一般に、原稿台に載置された原稿に下方から光を照射したときの反射光をCCD等の光電変換素子で受光することにより原稿から画像データを読み取る画像読取装置が知られている。この種の画像読取装置を用いて、複数枚の用紙が中央で綴じられた本などの厚みのある原稿(以下「ブック原稿」という)から画像データを読み取る際には、原稿台とブック原稿の中央部との間に隙間が生じる。そのため、ブック原稿の中央部からの反射光の光量が減少し、画像読取装置で読み取られた画像データではブック原稿の中央部に黒色の帯状画像が現れる。これに対し、原稿台に載置されたブック原稿の中央部の高さを検出する特別なセンサーを備え、前記センサーの検出結果に応じて画像データにおける黒色の帯状画像を白色の画像に変換する画像処理装置が知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2005−244825号公報
しかしながら、前述の技術では、原稿台に載置されたブック原稿の中央部の高さを検出する特別なセンサーを新たに設ける必要があるため、部品点数及びコストの増加が問題になる。
本発明の目的は、ブック原稿の中央部の高さを検出する特別なセンサーを用いることなく、ブック原稿から読み取られる原稿画像データに生じる帯状画像の濃度を抑制することのできる画像読取装置、画像形成装置、及び画像読取方法を提供することにある。
本発明の一の局面に係る画像読取装置は、原稿台、画像読取手段、カバー部材、読取制御手段、原稿判定手段、及び濃度補正手段を備える。前記原稿台は、原稿が載置される原稿載置面を有する。前記画像読取手段は、前記原稿載置面に載置された原稿に前記原稿載置面を透過して光が照射されたときの反射光に基づいて前記原稿から画像データを読み取る。前記カバー部材には、前記原稿台に対して開閉可能であり前記原稿台に対向する色基準面に前記色基準面とは異なる予め定められた濃度の部分領域が設けられている。前記読取制御手段は、前記カバー部材の前記色基準面及び前記部分領域から前記画像読取手段により画像データを読み取る。前記原稿判定手段は、前記読取制御手段により読み取られた色基準画像データにおける前記色基準面の濃度と前記部分領域の濃度との濃度差である第1の濃度差が予め設定された第1の閾値以下である場合に前記原稿載置面に載置された前記原稿がブック原稿であると判定する。前記濃度補正手段は、前記原稿判定手段により前記原稿がブック原稿であると判定された場合に、前記画像読取手段により前記原稿から読み取られた原稿画像データの中央部における特定の濃度補正範囲の濃度を、前記読取制御手段により読み取られた前記色基準面の濃度と前記カバー部材が閉じられた状態で前記画像読取手段により読み取られる前記色基準面の濃度との濃度差である第2の濃度に基づいて補正する。
本発明の他の局面に係る画像形成装置は、前記画像読取装置と前記画像読取装置により読み取られた画像データに基づいて画像を形成する画像形成部とを備える。
本発明の他の局面に係る画像読取装置は、原稿台、画像読取手段、及びカバー部材を備える画像読取装置置において読取制御ステップ、原稿判定ステップ、及び濃度補正ステップを実行する画像読取方法である。前記原稿台は、原稿が載置される原稿載置面を有する。前記画像読取手段は、前記原稿載置面に載置された原稿に前記原稿載置面を透過して光が照射されたときの反射光に基づいて前記原稿から画像データを読み取る。前記カバー部材には、前記原稿台に対して開閉可能であり前記原稿台に対向する色基準面に前記色基準面とは異なる予め定められた濃度の部分領域が設けられている。前記読取制御ステップは、前記カバー部材の前記色基準面及び前記部分領域から前記画像読取手段により画像データを読み取る。前記原稿判定ステップは、前記読取制御ステップにより読み取られた色基準画像データにおける前記色基準面の濃度と前記部分領域の濃度との濃度差である第1の濃度差が予め設定された第1の閾値以下である場合に前記原稿載置面に載置された前記原稿がブック原稿であると判定する。前記濃度補正ステップは、前記原稿判定ステップにより前記原稿がブック原稿であると判定された場合に、前記画像読取手段により前記原稿から読み取られた原稿画像データの中央部における特定の濃度補正範囲の濃度を、前記読取制御ステップにより読み取られた前記色基準面の濃度と前記カバー部材が閉じられた状態で前記画像読取手段により読み取られる前記色基準面の濃度との濃度差である第2の濃度に基づいて補正する。
本発明によれば、ブック原稿の中央部の高さを検出する特別なセンサーを用いることなく、ブック原稿から読み取られる原稿画像データに生じる帯状画像の濃度を抑制することができる。
本発明の実施の形態に係る複合機の構成図。 図1に示された複合機が備えるADFの要部を示す模式図。 図1に示された複合機で読み取られた原稿画像データの一例を示す図。 図1に示された複合機で実行される画像読取処理の手順の一例を示すフローチャート。 図1に示された複合機における部分領域の濃度の読取結果の一例を示す図。 図1に示された複合機で実行される画像読取処理の実行結果の一例を示す図。 図1に示された複合機で実行されるブック原稿用の画像処理の手順の一例を示すフローチャート。 図1に示された複合機におけるブック原稿の読取状態の一例を示す模式図。 図1に示された複合機で実行されるブック原稿用の画像処理の結果の一例を示す図。
以下添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明し、本発明の理解に供する。なお、以下の実施の形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
<複合機10の概略構成>
まず、図1を参照しつつ、本発明の実施の形態に係る複合機10の概略構成について説明する。なお、図1(A)は、前記複合機10の模式断面図、図1(B)は、図1(A)におけるC−C矢視図である。
前記複合機10は、画像読取部1、ADF2、画像形成部3、給紙カセット4、制御部5、及び操作表示部6などを備える画像形成装置である。前記操作表示部6は、前記制御部5からの制御指示に従って各種の情報を表示し、前記制御部5に対して各種の情報を入力するタッチパネルなどである。なお、前記複合機10において、前記画像読取部1、前記ADF2及び前記制御部5が本発明に係る画像読取装置を構成する。また、本発明は、スキャナー、ファクシミリ装置、及びコピー機などの画像読取装置又は画像形成装置に適用可能である。
前記制御部5は、CPU、ROM、RAM、EEPROMなどの制御機器を有するコンピューターである。そして、前記制御部5は、前記ROMに予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより前記複合機10を統括的に制御する。また、前記RAMは揮発性の記憶手段、前記EEPROMは不揮発性の記憶手段であって、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリ又は画像メモリとして使用される。なお、前記制御部5は、集積回路(ASIC、DSP)などの電子回路で構成されたものであってもよく、前記複合機10を統括的に制御するメイン制御部と別に設けられた制御部であってもよい。
また、前記制御部5の前記ROMには、前記制御部5の前記CPUに後述の画像読取処理(図4のフローチャート参照)を実行させるための画像読取プログラムが予め記憶されている。なお、前記画像読取プログラムは、CD、DVD、フラッシュメモリなどのコンピューター読み取り可能な記録媒体に記録されており、前記記録媒体から前記制御部5の前記EEPROM又は不図示のハードディスクなどの記憶手段にインストールされてもよい。本発明は、前記複合機10において前記画像読取処理の各処理手順を実行する方法、前記制御部5に前記画像読取処理の各処理手順を実行させるための画像読取プログラム、又は前記画像読取プログラムを記録したコンピューター読み取り可能な記録媒体として捉えてもよい。
前記画像読取部1は、原稿台11、読取ユニット12、ミラー13、14、光学レンズ15、CCD(Charge Coupled Device)16、及びサイズ検出部17などを備える画像読取手段である。
前記原稿台11は、前記画像読取部1の上面に設けられており、原稿載置面111及び搬送読取面112を有している。前記原稿載置面111は、画像データの読取対象となる原稿が載置される透光性を有するコンタクトガラスである。前記搬送読取面112は、前記ADF2により搬送される原稿に対して前記読取ユニット12から照射される光を透過する搬送読取用ガラスである。
前記読取ユニット12は、LED光源121及びミラー122を備えており、ステッピングモーター等の駆動手段を用いた不図示の移動機構によって副走査方向71(図1(A)における左右方向)へ移動可能に構成されている。そして、前記駆動手段により前記読取ユニット12が前記副走査方向71に移動されると、前記LED光源121から前記原稿台11上に照射される光が前記副走査方向71に走査される。
前記LED光源121は、主走査方向72(図1(A)における奥行き方向)に沿って配列された多数の白色LEDを備えている。そして、前記LED光源121は、前記原稿台11の前記原稿載置面111又は前記搬送読取面112を透過させて原稿に前記主走査方向72の1ライン分の白色光を照射する。前記LED光源121による光の照射位置が前記画像読取部1による画像データの読取位置であり、前記読取位置は前記読取ユニット12の前記副走査方向71の移動に伴って前記副走査方向71に移動する。具体的に、前記読取ユニット12は、前記原稿載置面111に載置された原稿から画像データを読み取る際には前記LED光源121の光が前記原稿載置面111を通過する位置に移動される。また、前記ADF2によって搬送される原稿から画像データを読み取る際には、前記読取ユニット12は前記LED光源121の光が前記搬送読取面112を通過する位置に移動される。
前記ミラー122は、前記LED光源121から前記読取位置にある原稿に光が照射されたときの反射光を前記ミラー13に向けて反射させる。そして、前記ミラー122で反射した光は、前記ミラー13及び前記ミラー14によって前記光学レンズ15に導かれる。前記光学レンズ15は、入射した光を集光して前記CCD16に入射させる。
前記CCD16は、受光した光をその光量に応じた電気信号(電圧)に変換し、画像データとして出力する光電変換素子である。そして、前記CCD16は、前記LED光源121から光が照射されたときに前記原稿から反射して入射する反射光に基づく電気信号を前記原稿の画像データとして前記制御部5に入力する。このように、前記画像読取部1では、前記原稿載置面111に載置された原稿に前記原稿載置面111を透過して光が照射されたときの反射光、又は前記ADF2で搬送される原稿に前記搬送読取面112を透過して光が照射されたときの反射光に基づいて前記原稿から画像データが読み取られる。
また、前記サイズ検出部17は、図1(B)に示すように、前記原稿載置面111の下方に設けられた複数の光学センサー171〜176を備えている。前記光学センサー171〜176は、前記原稿載置面111に載置された原稿の前記副走査方向71の長さ(以下、「用紙長さ」という)を検出するために設けられた反射式の光学センサーである。具体的に、前記光学センサー171〜176は、B5縦、A4縦、B5横、A4横、B4横、A3横のサイズに対応する前記副走査方向71の位置に配置されており、それぞれの位置において原稿の有無を検出する。前記サイズ検出部17による検出結果は前記制御部5に入力される。これにより、前記制御部5は、前記サイズ検出部17による検出結果に基づいて、前記原稿載置面111に載置された原稿の用紙長さを検出することが可能である。なお、前記制御部5が、前記画像読取部1で読み取られる原稿の画像データに基づいて前記原稿の用紙長さを判別することも考えられる。また、前記制御部5は、前記画像読取部1で読み取る原稿のサイズを、前記操作表示部6に対して予め行われるユーザー操作に応じて設定することも可能である。
さらに、前記制御部5は、前記原稿載置面111に載置された原稿の前記主走査方向72の幅(以下、「用紙幅」という)を検出する機能を備えている。例えば、前記制御部5は、前記原稿載置面111上の読取開始位置で前記LED光源121を点灯させたときに前記CCD16に入射する光に基づいて前記原稿載置面111に載置された原稿の前記主走査方向72の幅を検出する。なお、複数の原稿サイズの用紙幅に対応する前記主走査方向72の位置にそれぞれ光学センサーが設けられており、前記制御部5が前記光学センサーの検出結果に応じて前記原稿の用紙幅を判別することも考えられる。
前記画像形成部3は、前記画像読取部1で読み取られた画像データ、又は外部のパーソナルコンピューター等の情報処理装置から入力された画像データに基づいて画像形成処理(印刷処理)を実行する電子写真方式の画像形成手段である。
具体的に、前記画像形成部3は、感光体ドラム31、帯電装置32、露光装置(LSU)33、現像装置34、転写ローラー35、除電装置36、定着ローラー37、及び加圧ローラー38などを備えている。そして、前記画像形成部3では、前記給紙カセット4から供給される用紙に以下の手順で画像が形成される。
まず、前記帯電装置32によって前記感光体ドラム31が所定の電位に一様に帯電される。次に、前記露光装置33により前記感光体ドラム31の表面に画像データに基づく光が照射される。これにより、前記感光体ドラム31の表面に画像データに対応する静電潜像が形成される。そして、前記感光体ドラム31上の静電潜像は前記現像装置34によってトナー像として現像(可視像化)される。なお、前記現像装置34には、前記画像形成部3に着脱可能なトナーコンテナ34Aからトナー(現像剤)が補給される。続いて、前記感光体ドラム31に形成されたトナー像は前記転写ローラー35によって用紙に転写される。その後、用紙に転写されたトナー像は、その用紙が前記定着ローラー37及び前記加圧ローラー38の間を通過する際に前記定着ローラー37で加熱されて溶融定着する。なお、前記感光体ドラム31の電位は前記除電装置36で除電される。
次に、図1及び図2を参照しつつ前記ADF2について説明する。なお、図2は、前記ADF2を簡略化した要部模式図である。
図1に示すように、前記ADF2は、原稿セット部21、複数の搬送ローラー22、原稿押さえ23、及び排紙部24などを備える原稿搬送部である。前記原稿押さえ23は、前記搬送読取面112の上方に原稿が通過できる間隔を隔てた位置に設けられている。
そして、前記ADF2は、前記搬送ローラー22各々が不図示のモーターで駆動されることにより、前記原稿セット部21の原稿を前記画像読取部1による画像データの読取位置を通過させて前記排紙部24まで搬送する。より具体的に、前記ADF2では、図2に示すように、前記原稿セット部21の原稿が前記原稿押さえ23に隣接した開口23Aを経て前記原稿押さえ23及び前記搬送読取面112の間に搬送される。その後、前記原稿は、前記原稿押さえ23に隣接した開口23Bを経て前記排紙部24に搬送される。これにより、前記画像読取部1では、前記ADF2により搬送される原稿に前記読取ユニット12から前記搬送読取面112を透過して光を照射することにより前記原稿から画像データを読み取ることが可能である。
また、図2に示すように、前記ADF2は、前記原稿台11の前記原稿載置面111及び前記搬送読取面112に対して開閉可能に支持されており、前記原稿台11のカバー部材を兼ねている。そして、前記ADF2の下面には、前記原稿台11の前記原稿載置面111に対向する色基準面25と、前記原稿台11の前記搬送読取面112に対向する色基準面26とが設けられている。
前記色基準面25は、前記原稿載置面111に載置された原稿から前記画像読取部1で画像データを読み取る際に、例えば原稿の境界を判定するために用いられる白色面である。前記色基準面26は、前記原稿押さえ23の下面であり、前記搬送読取面112に搬送される原稿から前記画像読取部1で画像データを読み取る際に、例えば原稿の境界を判定するために用いられる白色面である。また、前記制御部5は、例えば前記色基準面25から読み取られる白色画像データに基づいてシェーディング補正又はガンマ補正などの各種の画像処理を実行する。
そして、前記色基準面26には、前記色基準面26の下地色である白色とは異なる予め定められた黒色の部分領域27が設けられている。前記部分領域27の形状は、例えば図2に示すように矩形である。なお、前記部分領域27の形状は、例えば円形又はラインであってもよい。また、前記部分領域27は、高濃度である黒色に限らず、前記色基準面26の下地色と異なる灰色などの予め定められた濃度の着色領域であってもよい。具体的に、前記部分領域27には、前記色基準面26から読み取られる画像データにおいて前記色基準面26の下地色と前記部分領域27との濃度差が前記ADF2の開閉の程度に応じて変化するように予め定められた着色が施されていればよい。
また、前記部分領域27は、前記ADF2により搬送可能な原稿の最小サイズの範囲内に対応する位置に設けられている。具体的に、前記ADF2が原稿を中央寄せで搬送する構成である場合、前記部分領域27は、図2に示すように前記ADF2により搬送される原稿の用紙幅方向の中央部に対応する位置に配置される。これにより、前記ADF2を用いて原稿から画像データが読み取られる際、前記部分領域27が原稿で隠れるため、前記部分領域27が前記原稿の画像データとして読み取られない。なお、前記ADF2が原稿を上端寄せ又は下端寄せで搬送する構成では、前記部分領域27が前記ADF2により搬送される原稿の用紙幅方向の上端又は下端に対応する位置に配置される。
また、前記複合機10では、前記色基準面26に前記部分領域27が設けられているため、前記原稿台11の裏面における前記原稿載置面111及び前記搬送読取面112の間の領域に、白色基準データの読み取りに用いられる白色面が設けられる。これにより、前記制御部5は、前記搬送読取面112に搬送される原稿から前記画像読取部1で画像データを読み取る際には、前記白色面から読み取った白色画像データに基づいてシェーディング補正又はガンマ補正などの各種の画像処理を実行することが可能である。もちろん、前記色基準面26において、前記ADF2により搬送可能な原稿の最大サイズの範囲外の位置であって前記画像読取部1で読み取り可能な位置に、前記部分領域27が設けられていてもよい。この場合、前記制御部5は、例えば前記色基準面26から読み取られる白色画像データに基づいてシェーディング補正又はガンマ補正などの各種の画像処理を実行することが可能である。
なお、前記実施の形態では、前記部分領域27が前記搬送読取面112に対向する前記色基準面26に設けられている場合を例に挙げて説明する。一方、前記部分領域27は、前記原稿載置面111に対向する前記色基準面25に設けられていることも他の実施形態として考えられる。この場合、前記部分領域27は、前記原稿載置面111を使用して読み取り可能なサイズとして予め定められた原稿の最大サイズの範囲外の位置であって前記画像読取部1で読み取り可能な位置に設けられる。また、この場合、前記複合機10が、前記ADF2に代えて、前記原稿載置面111に対して開閉可能なカバー部材を備え、前記カバー部材に前記色基準面25及び前記部分領域27が設けられる構成も考えられる。
ところで、前記複合機10では、図2に示すように、複数枚の用紙が中央で綴じられた本などの厚みのあるブック原稿P1から画像データを読み取る際には、前記原稿載置面111に載置された前記ブック原稿P1の中央部P2に浮き上がりが生じる。この場合、図3に示すように、前記画像読取部1によって前記ブック原稿P1から読み取られた原稿画像データR1では、前記ブック原稿P1の前記中央部P2に黒色の帯状画像R2が現れる。また、図3に示すように、前記原稿画像データR1では、前記中央部P2に位置する文字画像R3が前記副走査方向71に縮小されている。
そこで、前記複合機10では、前記制御部5により、後述の画像読取処理(図4参照)が実行される。これにより、前記複合機10では、前記原稿載置面111に載置された原稿がブック原稿である場合に、前記ブック原稿から読み取られた原稿画像データの中央部に生じる黒色の帯状画像の濃度が抑制される。また、前記画像読取処理では、前記制御部5により、前記ブック原稿から読み取られた原稿画像データの中央部における画像の歪みが抑制される。
<画像読取処理>
以下、図4を参照しつつ、前記制御部5によって実行される画像読取処理の手順の一例について説明する。ここに、ステップS1、S2、・・・は前記制御部5により実行される処理手順(ステップ)の識別番号を表している。
当該画像読取処理は、前記原稿載置面111上に原稿が載置された状態で、前記操作表示部6に対する画像読取開始操作が行われた場合、又はパソコンなどの情報処理装置から画像読取開始要求を受信した場合に前記制御部5によって実行される。なお、前記ADF2を用いた画像読取処理については従来と同様であるため説明を省略する。
[ステップS1]
まず、ステップS1において、前記制御部5は、前記画像読取部1により前記搬送読取面112に対向する前記色基準面26から画像データを読み取る画像読取処理を実行する。前記色基準面26から読み取られる画像データには、前記色基準面26の下地の画像データ及び前記部分領域27の画像データが含まれる。ここに、前記ステップS1が読取制御ステップに相当し、前記ステップS1を実行するときの前記制御部5が読取制御手段に相当する。
具体的に、前記制御部5は、前記画像読取部1の読取位置が前記搬送読取面112に位置するように前記読取ユニット12を移動させる。なお、前記読取ユニット12の待機位置(ホームポジション)が、前記搬送読取面112から画像データを読取可能な位置である場合、前記制御部5は前記読取ユニット12を移動させる必要はない。そして、前記制御部5は、前記読取ユニット12から前記色基準面26に光を照射させることにより前記色基準面26から画像データを読み取る。このとき、前記画像読取部1は、例えば前記色基準面26の前記主走査方向72の1ライン分の画像データを読み取る。以下、前記色基準面26から読み取られる画像データを色基準画像データと称する。
[ステップS2]
前記ステップS1の画像読取処理が終了すると、続くステップS2において、前記制御部5は、前記画像読取部1により前記原稿載置面111に載置された原稿から画像データを読み取る画像読取処理を開始する。
具体的に、前記制御部5は、前記画像読取部1の読取位置が前記原稿載置面111の読取開始位置に位置するように前記読取ユニット12を移動させる。そして、前記制御部5は、前記読取ユニット12を前記副走査方向71に移動させつつ前記読取ユニット12から前記原稿載置面111に載置された原稿に光を照射させることにより前記原稿から画像データを読み取る。以下、前記原稿から読み取られる画像データを原稿画像データと称する。
[ステップS3]
次に、ステップS3において、前記制御部5は、前記ステップS1で読み取られた前記色基準画像データに前記部分領域27が存在するか否かを判断する。具体的に、前記ADF2が開放された状態では、前記読取ユニット12から照射された光が前記色基準面26で反射しないため、前記色基準画像データは概ね均一な黒色画像となり、最高濃度及び最低濃度の濃度差が小さくなる。そこで、前記制御部5は、前記色基準画像データの最高濃度及び最低濃度の濃度差が予め設定された下限値以上である場合に、前記部分領域27が存在すると判定する。即ち、前記ステップS3では、前記部分領域27の存在の有無に応じて前記ADF2が開放されているか否かが判断される。
前記ステップS3において、前記部分領域27が存在すると判断すると(S3のYes側)、前記制御部5は処理をステップS4に移行させる。一方、前記ステップS3において、前記部分領域27が存在しないと判断すると(S3のNo側)、前記制御部5は前記ADF2が開放されていると判断し、処理をステップS5に移行させる。
[ステップS4]
ステップS4において、前記制御部5は、前記ステップS1で読み取られた前記色基準画像データにおける前記部分領域27の濃度と前記色基準面26の下地濃度との濃度差である第1の濃度差が予め設定された第1の閾値以下であるか否かを判断する。
例えば、前記制御部5は、前記色基準画像データにおける最高濃度及び最低濃度の濃度差を前記第1の濃度差として算出する。なお、前記複合機10において前記色基準面26における前記部分領域27の位置は概ね既知であるため、前記制御部5が、前記部分領域27に対応する画像データの平均値とその他の領域に対応する画像データの平均値との濃度差を前記第1の濃度差として算出することも考えられる。
ここで、前記第1の閾値は、前記ADF2の開度を判断するための指標として予め設定された値である。例えば、前記第1の閾値は、前記ADF2の開度が20°である状態で読み取られた前記色基準画像データにおける前記部分領域27の濃度と前記色基準面26の下地濃度との濃度差として実験又はシミュレーションにより得られた値である。これにより、前記ステップS4において、前記制御部5は、前記ADF2が20°以上開かれることになるブック原稿が前記原稿載置面111に載置されているか否かを判断することができる。なお、前記ブック原稿であるか否かを判断するための前記ADF2の開度は10°又は30°など、予め任意に決定すればよい。
そして、前記ステップS4において、前記第1の濃度差が前記第1の閾値以下であると判断すると(S4のYes側)、前記制御部5は処理をステップS5に移行させる。一方、前記ステップS4において、前記第1の濃度差が前記第1の閾値より大きいと判断すると(S4のNo側)、処理をステップS41に移行させる。
ここに、図5は、前記ステップS1で読み取られた前記色基準画像データの一部を示す図である。具体的に、図5(A)は前記ADF2が閉じた状態、図5(B)は前記ADF2が少し開いた状態、図5(C)は前記ADF2が大きく開いた状態で読み取られた前記色基準画像データの一例である。
図5(A)に示すように、前記ADF2が閉じられた状態では、前記色基準画像データにおいて前記部分領域27に対応する領域A1と前記色基準面26の下地に対応する領域A2との間に生じる濃度差D1(第1の濃度差の一例)が大きい。一方、前記ADF2が少し開かれると、図5(B)に示すように前記濃度差D1が小さくなり、さらに前記ADF2が大きく開かれると、図5(C)に示すように前記濃度差D1がさらに小さくなる。そのため、前記制御部5は、前述したように前記濃度差D1の値が前記第1の閾値以下であるか否かを判断することにより前記ADF2の開度を判断し、前記原稿載置面111に載置された原稿が厚みのあるブック原稿であるか否かを判定することが可能である。
このように、前記複合機10では、前記色基準部26の下地濃度と前記部分領域27の濃度との濃度差である前記第1の濃度差をブック原稿であるか否かの判断指標として用いている。そのため、太陽光又は室内照明などの外乱光の影響を受ける使用環境であっても、その外乱光の影響を排除して前記ADF2の開度を判断することが可能である。
[ステップS41〜S42]
前記第1の濃度差が前記第1の閾値より大きい場合、続くステップS41において、前記制御部5は、前記原稿載置面111に載置された原稿がブック原稿ではないと判定する。そして、ステップS42において、前記制御部5は、ブック原稿ではない通常原稿に対応する従来周知の画像処理を実行する。なお、前記画像処理は、例えば前記原稿画像データに対して行われるシェーディング補正及びガンマ補正などである。
[ステップS5]
一方、前記第1の濃度差が前記第1の閾値以下である場合、続くステップS5において、前記制御部5は、前記ステップS2で開始された前記原稿画像データの画像読取処理が終了するまで処理を待機させる(S5のNo側)。そして、前記制御部5は、前記画像読取処理が終了すると(S5のYes側)、処理をステップS6に移行させる。
[ステップS6]
ステップS6において、前記制御部5は、前記原稿画像データに基づいて、前記原稿画像データに予め設定された黒色の帯状画像が存在するか否かを判断する。例えば、前記制御部5は、前記原稿画像データを前記主走査方向72の1ライン毎に平均化した平均化データを生成する。ここに、図6(A)は、前記平均化データの一例を示す図である。図6(A)に示すように、前記黒色の帯状画像を含む前記原稿画像データの平均化データでは、ブック原稿の中央部に対応する領域D2において、前記副走査方向71に前記高濃度値以上のラインが連続する。そこで、前記制御部5は、前記平均化データにおいて予め設定された前記高濃度値以上のラインが所定数以上連続した場合に前記原稿画像データに黒色の帯状画像が存在すると判断することが可能である。
また、前記制御部5は、前記平均化データにおける前記領域D2の範囲として予め設定された特定範囲に、予め設定された前記高濃度値以上のラインが所定数以上存在する場合に黒色の帯状画像が存在すると判断することも可能である。具体的に、前記制御部5は、前記サイズ検出部17によって検出される原稿サイズに応じて原稿の前記副走査方向71の長さを判断することが可能である。その他、前記制御部5は、前記原稿画像データにおける前記副走査方向71の端部の位置を検出することにより原稿の前記副走査方向71の長さを判断することも可能である。そこで、前記特定範囲は、前記副走査方向71における前記原稿の長さの中心から両側に予め設定されたライン数の範囲であることが考えられる。また、前記ステップS6における前記原稿画像データの平均化の対象は、前記原稿画像データの前記副走査方向71における前記特定範囲のみであることも考えられる。この場合、前記制御部5は、前記特定範囲の前記原稿画像データが読み取られたときに、前記ステップS6の処理を前記画像読取処理と並行して実行することが考えられる。さらに、前記制御部5が、前記特定範囲を、前記サイズ検出部17によって検出される原稿サイズに対応する用紙の前記副走査方向71の長さに応じて狭い範囲又は広い範囲に変更することも考えられる。
そして、前記ステップS6において、前記原稿画像データに黒色の帯状画像が存在すると判断すると(S6のYes側)、前記制御部5は処理をステップS7に移行させる。一方、前記ステップS6において、前記原稿画像データに黒色の帯状画像が存在しないと判断すると(S6のNo側)、前記制御部5は処理を前記ステップS41に移行させる。
[ステップS7]
ステップS7において、前記制御部5は、前記原稿載置面111に載置された原稿がブック原稿であると判定する。即ち、前記画像読取処理において、前記制御部5は、前記第1の濃度差が前記第1の閾値以下であり、且つ前記原稿画像データに黒色の帯状画像が存在する場合に、前記原稿載置面111に載置された原稿がブック原稿であると判定する。ここに、係る処理が原稿判定ステップに相当し、係る処理を実行するときの前記制御部5が原稿判定手段に相当する。
なお、前記制御部5が、前記ステップS6の処理を省略し、前記ステップS4で前記第1の濃度差が前記第1の閾値以下であると判断された場合に、原稿がブック原稿であると判定することも他の実施形態として考えられる。このような処理も原稿判定ステップの一例であり、係る処理を実行するときの前記制御部5も原稿判定手段の一例である。
[ステップS8]
そして、ステップS8において、前記制御部5は、前記ステップS42と同様の通常の画像処理に加えて、ブック原稿に対応して予め設定されたブック原稿用の画像処理を実行する。具体的に、前記ステップS8において、前記制御部5は、前記原稿画像データの中央部の濃度を補正する濃度補正処理、及び前記原稿画像データの中央部の画像を所定方向に拡大する拡大補正処理を実行する。
[濃度補正処理及び拡大補正処理]
以下、図7のフローチャートを参照しつつ、前記ステップS8において前記制御部5が実行する濃度補正処理及び拡大補正処理の一例について説明する。ここに、ステップS81、S82、・・・は前記制御部5により実行される処理手順(ステップ)の識別番号を表している。
まず、図7に示すステップS81〜S84において、前記制御部5は、前記原稿画像データの中央部における特定の濃度補正範囲の濃度を補正することにより前記原稿画像データに生じている黒色の帯状画像の濃度を抑制する濃度補正処理を実行する。なお、前記濃度補正範囲は、前記複合機10ごとに予め設定された範囲、前記複合機10において前記画像読取部1で読み取られる原稿ごとに前記操作表示部6のユーザー操作に応じて設定される範囲、又は前記原稿のサイズなどに応じて前記制御部5により自動的に設定される範囲である。特に、以下で説明するように、前記制御部5は、前記ステップS1で読み取られた前記色基準面26の濃度と、前記ADF2が閉じられた状態で前記画像読取部1により読み取られる前記色基準面26の濃度とに基づいて前記濃度補正範囲の濃度を補正する。ここに、前記濃度補正処理が濃度補正ステップに相当し、前記濃度補正処理を実行するときの前記制御部5が濃度補正手段に相当する。このように、前記複合機10では、前記ADF2の開度によって変化する前記色基準面26の濃度に基づいて前記濃度補正範囲の濃度が補正されるため、前記ブック原稿の中央部に生じた浮き上がりの高さに応じて適切な補正を行うことが可能である。
<ステップS81>
具体的に、ステップS81において、前記制御部5は、前記画像読取部1により読み取られる前記色基準面26の開閉時の濃度差である第2の濃度差を算出する。即ち、前記制御部5は、前記ステップS1で読み取られた前記色基準面26の濃度と、前記ADF2が閉じられた状態で前記画像読取部1により読み取られる前記色基準面26の濃度との濃度差を前記第2の濃度差として算出する。例えば、前記ADF2が閉じられた状態の前記色基準面26の濃度は、予め前記ADF2が閉じられた状態で前記画像読取部1により前記色基準面26から読み取られ、前記制御部5のEEPROMなどの記憶手段に予め記憶されていることが考えられる。なお、前記色基準面26の濃度は、例えば前記部分領域27の画像データを含む前記色基準画像データ全体の平均値である。また、前記色基準面26の濃度は、前記色基準画像データのうち前記部分領域27を除く前記色基準面26の下地部分の一部又は全体の濃度の平均値であってもよい。
なお、前記制御部5は、前記複合機10の電源投入時又はスリープ状態からの復帰時などに、前記ADF2が閉じた状態で前記画像読取部1により前記色基準面26の濃度を読み取って前記EEPROMなどの記憶手段に記憶させることが考えられる。このとき、前記制御部5は、前記ADF2が閉じられているか否かを前記ADF2の開閉を検知するマイクロスイッチ等(不図示)の検知結果に応じて判断することが考えられる。また、前記制御部5は、前記画像読取部1により読み取られた前記色基準画像データの濃度が、前記ADF2が閉じられていることを検知する指標として予め設定された上限値以下である場合に前記ADF2が閉じられていると判断することも考えられる。
<ステップS82>
次に、ステップS82において、前記制御部5は、前記原稿画像データの中央部における濃度補正範囲を設定する。具体的に、前記制御部5は、前記ステップS6で検出した前記黒色の帯状画像が形成された領域とその領域に隣接する外側の所定領域とを前記濃度補正範囲として設定する。前記所定領域は、前記ステップS6で検出された前記帯状画像よりも低い濃度の帯状画像が残っていると考えられる領域である。
例えば、前記ステップS6において、図6(A)に示すラインt0を中心としてラインt1からラインt2の間の濃度が予め設定された前記高濃度値以上であると判定された場合を考える。この場合、前記制御部5は、前記ラインt1から前記ラインt2の領域と、前記ラインt1から所定量外側のラインt3までの領域及び前記ラインt2から所定量外側のラインt4までの領域とを前記濃度補正範囲として設定することが考えられる。前記所定量は、例えば前記中央部の黒色の帯状画像が残存する可能性のある領域として予め実験又はシミュレーションの結果に基づいて予め設定されていることが考えられる。なお、前記濃度補正範囲が、予め設定された一定値であってもよい。
さらに、前記制御部5が、前記第1の濃度差又は前記第2の濃度差に応じて前記濃度補正範囲を変更することも考えられる。具体的に、前記制御部5は、前記第1の濃度差又は前記第2の濃度差が大きく前記ADF2の開度が大きいほど前記濃度補正範囲が広くなり、前記第1の濃度差又は前記第2の濃度差が小さく前記ADF2の開度が小さいほど前記濃度補正範囲が狭くなるように前記濃度補正範囲を変更することが考えられる。
<ステップS83>
続いて、ステップS83において、前記制御部5は、前記ステップS82で設定された前記濃度補正範囲に含まれる画像データのうち、予め設定された第2の閾値以下の画像データのみを補正対象として設定する。なお、前記制御部5は、前記ステップS81で算出した前記第2の濃度差を前記第2の閾値として設定することが考えられる。これにより、前記ADF2の開度に応じて前記第2の閾値を適切に変更することが可能となる。なお、前記第2の閾値は、前記第2の濃度差以上であって予め設定された上限値以下の値であってもよい。例えば、前記制御部5は、実験又はシミュレーションなどの結果に基づいて予め設定された加算値を前記第2の濃度差に加算した値を前記第2の閾値として設定することが考えられる。
また、前記ブック原稿の中央部では、前記副走査方向71において中心から外側に離れるほど浮き上がり量が小さくなるため、前記原稿画像データにおける前記浮き上がりに起因して生じる帯状画像の濃度も低くなる。そこで、前記制御部5は、前記原稿画像データの中央部の中心から離れるに従って補正対象であるか否かを判断するための指標となる前記第2の閾値を下げることが考えられる。即ち、前記制御部5は、前記濃度補正範囲において内側よりも外側の方が低い前記第2の閾値を判断指標として補正対象の画像データであるか否かを判断する。これにより、ブック原稿に存在する元の画像に対応する画像データを濃度補正の対象から除外する精度が高まる。
<ステップS84>
そして、ステップS84において、前記制御部5は、前記第2の濃度差に基づいて前記濃度補正範囲の画像データを補正する濃度補正を実行する。具体的に、前記制御部5は、前記濃度補正範囲のうち前記ステップS83で設定された補正対象の画像データの濃度を下記の(1)式に従って補正する。ここでは、前記濃度補正範囲の中心を原点としたときの補正対象箇所のライン数をn、前記ライン数nの補正前の画像データをY(n)、前記ライン数nの補正後の画像データをY(n’)、前記第2の濃度差をA、前記補正対象範囲に含まれる総ライン数をNとする。なお、本実施形態において、前記画像データの濃度は白の値が「0」であり黒の値が「255」であるとする。また、下記の(1)式において、前記第2の濃度差であるAに対して、前記第2の濃度差と前記黒色の帯状画像の濃度との関係を示す予め設定された定数aを乗じることも他の実施形態として考えられる。
Y(n’)=Y(n)−A×(N−|n|)/N ・・・(1)
これにより、前記原稿画像データでは、前記黒色の帯状画像の濃度が抑制されて白色に近づくため前記黒色の帯状画像が目立たなくなる。特に、前記制御部5は、前記中央部の画像データの補正量を「A×(N−|n|)/N」に従って算出する。そのため、前記制御部5は、前記濃度補正範囲の画像データに対する濃度の補正量を前記濃度補正範囲の中心から離れるに従って徐々に減少させるように前記補正対象データを補正することになる。換言すれば、前記制御部5は、前記濃度補正範囲の画像データに対する濃度の補正量を前記濃度補正範囲の中心に近いほど徐々に増加させる。即ち、前記制御部5は、前記濃度補正範囲において内側よりも外側の方が少ない補正量で画像データを補正する。従って、前記中央部の中心に近いほど濃度が濃くなる前記黒色の帯状画像の濃度をその位置に応じて効果的に抑制することができる。また、前記濃度補正範囲における画像データのうち濃度が前記第2の閾値以下の画像データについては濃度補正が実行されないため、前記ブック原稿の中央部に存在する元の画像を残すことができる。なお、前記複合機10において、前記画像データの濃度が白の値が「255」、黒の値が「0」である場合には、下記の(11)式を用いればよい。
Y(n’)=Y(n)+A×(N−|n|)/N ・・・(11)
ここに、図6(B)は、前記ステップS84における濃度補正の実行結果の一例を示す図である。図6(B)に示すように、前記濃度補正処理後の前記原稿画像データでは、前記原稿画像データの前記領域D2における前記黒色の帯状画像D21の濃度が抑制されている。また、前記濃度補正範囲における補正対象が前記ステップS83で限定されているため、前記濃度補正処理後の前記原稿画像データでは、ブック原稿に存在する元の画像に対応する画像データが消去されずに残っている。
なお、前記黒色の帯状画像が全て消去されると、前記ブック原稿に含まれた見開きページの境界が不明になる。そのため前記制御部5が前記黒色の帯状画像を消去する際に、前記原稿画像データの中央部の中心(ライン数n=0の位置)に境界線が残るように、前記中心の画像データを補正対象から除外することも考えられる。これにより、補正後においても前記原稿画像データにおける見開きページの境界が明確となる。
ところで、本実施の形態では、前記原稿画像データの中心位置から離れるに従って前記黒色の帯状画像の濃度が線形に低下する場合を例に挙げて説明するため、前記(1)式において濃度補正の補正量は線形に変化する。一方、前記ブック原稿の中央部の浮き上がり部が曲線を描いており、前記原稿画像データの中央から離れるに従って前記黒色の帯状画像の濃度が曲線を描いて低下することが考えられる。このとき、前記曲線は、例えば指数関数又は対数関数に従って形成される曲線に近似することが考えられる。そこで、前記制御部5は、前記ステップS84における前記濃度補正の補正量を予め設定された指数関数又は対数関数に基づいて変化させることも考えられる。即ち、前記制御部5は、前記中央部の中心から離れるに従って前記補正量が指数関数又は対数関数に基づいて少なくなるように前記濃度補正範囲の濃度を補正することが考えられる。なお、前記指数関数又は前記対数関数は、例えば予め行われる実験又はシミュレーションで得られた結果に基づいて設定しておけばよい。
このように、前記複合機10では、前記制御部5が、前記画像読取部1で読み取られる画像データに基づいて、前記原稿載置面111に載置された原稿がブック原稿であるか否かを判定する。そして、前記原稿載置面111に載置された原稿がブック原稿であると判定した場合、前記制御部5は、前記ADF2の開度の指標となり前記ブック原稿の中央部における浮き上がりの高さの指標にもなる前記第2の濃度差に基づいて濃度補正処理を実行する。従って、前記複合機10では、前記原稿がブック原稿であるか否かを判断するため、及び前記ブック原稿の中央部における浮き上がりの高さ等を検出するために特別なセンサー等を備える必要がない。これにより、前記複合機10の部品点数及びコストを省減することができる。
<ステップS85>
さらに、前記制御部5は、続くステップS85〜S87において、前記原稿画像データの中央部における特定の拡大補正範囲の画像を前記第2の濃度差に基づいて拡大する拡大補正処理を実行する。ここに、前記拡大補正処理を実行するときの前記制御部5が拡大補正手段に相当する。なお、前記拡大補正範囲は、前記複合機10ごとに予め設定された範囲、前記複合機10において前記画像読取部1で読み取られる原稿ごとに前記操作表示部6のユーザー操作に応じて設定される範囲、又は前記原稿のサイズなどに応じて前記制御部5により自動的に設定される範囲である。
まず、ステップS85において、前記制御部5は、前記原稿載置面111に載置されたブック原稿の中央部における浮き上がりの高さを前記第2の濃度差に基づいて推定する。ここに、前記ステップS85を実行するときの前記制御部5が高さ推定手段に相当する。具体的に、前記ADF2の開度は前記第2の濃度差に基づいて推定可能であり、前記原稿載置面111に載置されたブック原稿の中央部における浮き上がりの高さは前記ADF2の開度に基づいて推定可能である。従って、前記浮き上がりの高さは、前記第2の濃度差に基づいて推定可能である。そこで、例えば、前記制御部5は、前記第2の濃度差と前記ブック原稿の中央部の浮き上がりにおける高さとの関係が予め設定された所定の算出式に前記第2の濃度差を代入することにより前記ブック原稿の中央部における浮き上がりの高さを算出することが可能である。なお、前記所定の算出式は、予め行われる実験又はシミュレーションによって得られる前記ADF2の開度の変化と前記第2の濃度差の変化との対応関係に基づいて予め設定すればよい。また、前記制御部5は、前記第1の濃度差に基づいて前記原稿載置面111に載置されたブック原稿の中央部における浮き上がりの高さを推定することも考えられる。
<ステップS86>
次にステップS86において、前記制御部5は、前記ステップS85で前記第2の濃度差に基づいて推定した前記ブック原稿の浮き上がりの高さに応じて前記原稿画像データの中央部における拡大補正範囲を設定する。即ち、前記制御部5は、前記第2の濃度差に基づいて前記拡大補正範囲を設定する。
ここに、図8(A)は前記ブック原稿P1の前記副走査方向71における本来の長さL0を模式的に示した図、図8(B)は前記ブック原稿P1の前記副走査方向71における実際の長さL1を示す図である。図8(B)に示すように、前記ブック原稿P1には、前記原稿載置面111に載置されたときに前記中央部P2に浮き上がりが生じる。そのため、前記ブック原稿P1の見開きページにおける前記画像読取部1による画像データの読取対象となる前記副走査方向71の長さL1は、前記原稿P1の見開きページの本来の長さL0に比べて全体として長さL2だけ短くなる。
ここで、前記制御部5は、前記ブック原稿P1の見開きページの本来の長さL0を、前記サイズ検出部17による検出結果に基づいて特定することが可能である。例えば、前記サイズ検出部17の前記光学センサー174により原稿が検知され、前記光学センサー175により原稿が検知されていない場合、前記制御部5は、前記ブック原稿P1が前記光学センサー174に対応するA4横サイズであると判断する。そして、前記制御部5は、前記A4横サイズに対応する前記副走査方向71の長さを前記ブック原稿P1の前記副走査方向71の本来の長さL0であると特定する。なお、前記サイズ検出部17を用いた自動サイズ検出手法に限らず、例えば前記操作表示部6に対してユーザーにより前記ブック原稿P1のサイズが設定されている場合には、前記制御部5は、その設定されたサイズに対応する前記副走査方向71の長さを前記ブック原稿P1の前記副走査方向71の本来の長さL0であると特定する。また、前記制御部5が、予め設定された複数の用紙サイズ(A4、A5及びB5など)のうち、前記原稿画像データに対応するサイズ以上でそのサイズに最も近い用紙サイズを前記ブック原稿P1の本来の用紙サイズとして判断してもよい。
一方、前記制御部5は、前記ブック原稿P1における前記副走査方向71の長さL1を、前記原稿画像データに基づいて前記副走査方向71の端部を検出することにより特定することが可能である。例えば、前記ブック原稿P1が前記原稿載置面111に載置されている場合、前記原稿画像データには、前記ブック原稿P1の前記副走査方向71の外側に複数のライン画像が含まれる。そのため、前記制御部5は、前記ライン画像の最も内側のラインの位置を前記ブック原稿P1の端部として検出することが考えられる。なお、前記原稿画像データにおける原稿の端部の検出手法は各種の従来技術を利用することが可能である。そして、前記制御部5は、前記長さL1と前記長さL0との差分を算出することにより、前記ブック原稿P1の縮小幅に相当する前記長さL2を取得する。ここに、前記取得処理を実行するときの前記制御部5が差分取得手段に相当する。
ここで、図8(B)に示すように、前記ステップS85で推定された前記ブック原稿P1の前記中央部P2における浮き上がりの高さをH、前記中央部P2に浮き上がりにより形成された三角形の空間の斜辺の長さをx、底辺の半分の長さをyとすると、以下の(2)、(3)式が成立する。
x−y=(L2/2) ・・・(2)
+y=x ・・・(3)
そして、前記(2)式及び前記(3)式から下記の(4)式及び(5)式が導かれる。
x=(H+(L2/2))/L2 ・・・(4)
y=(H−(L2/2))/L2 ・・・(5)
即ち、前記中央部P2の浮き上がりにより形成される空間における斜辺の長さx及び底辺の半分の長さyは、前記ブック原稿P1の前記中央部P2における浮き上がりの高さH及び前記ブック原稿P1の縮小幅である前記長さL2に基づいて算出可能である。前記ブック原稿P1から読み取られた前記原稿画像データでは、前記副走査方向71において前記長さL1の中心から両側の長さyの領域を含む範囲(2・y)が、本来の長さ2・xよりも2・(x−y)の長さの分だけ縮小された領域である。そこで、前記制御部5は、前記ステップS86において、前記長さL1の中心を原点として両側に前記長さyの範囲を拡大補正の対象となる前記拡大補正範囲として設定する。
なお、前記ブック原稿の中央部における浮き上がりの中心がずれていることも考えられる。そのため、例えば前記制御部5が、前記ブック原稿P1の中央部に生じる黒色の帯状画像において最も濃度が高いラインを原点としてその両側の長さyの範囲を前記拡大補正範囲として設定することも考えられる。また、前記制御部5が、前記黒色の帯状画像において最も濃度が高いラインの位置と前記ブック原稿の長さL1の中心との前記副走査方向71におけるずれ量に応じて、前記拡大補正範囲として設定される前記ラインの両側の長さを異なる長さに設定することも考えられる。
<ステップS87>
そして、ステップS87において、前記制御部5は、前記拡大補正範囲の画像の拡大率を導出し、その導出された前記拡大率に基づいて前記原稿画像データのうち前記拡大補正範囲の画像を拡大する拡大補正を実行する。
具体的に、図8(B)に示した例では、前記原稿画像データにおいて、前記ブック原稿P1における長さ2・xの範囲の画像が長さ2・yの画像に縮小される。即ち、前記ブック原稿P1における長さ2・xの範囲の画像はy/x倍の縮小率で縮小されることになる。そこで、前記制御部5は、前記ステップS87において、前記拡大補正範囲の画像の拡大率をx/yに設定する。このように、前記ブック原稿P1の前記中央部P2における浮き上がりの高さH及び前記ブック原稿P1の縮小幅である前記長さL2に基づいて前記中央部P2の画像の拡大率を設定するときの前記制御部5が拡大率設定手段に相当する。その後、前記制御部5は、前記拡大率として設定されたx/yで前記拡大補正範囲の画像を前記副走査方向71に拡大させる。これにより、前記拡大補正範囲では、長さ2・yの画像が長さ2・xの画像に拡大されて、縮小により生じていた歪みが補正される。なお、前記制御部5は、1ライン毎又は複数ライン毎に前記画像データを拡大させる。
ところで、前記ブック原稿P1の前記中央部P2で生じる浮き上がりの斜面形状が線形であれば、前記拡大補正範囲全域が一律に前記拡大率x/yで拡大されることが望ましい。一方、前述したように、前記ブック原稿P1の前記中央部P2で生じる浮き上がりの斜面形状が指数関数又は対数関数などに基づく曲線に近似することが考えられる。特に、前記中央部P2の中心に近づくほど前記曲線の傾きは急になることが多い。そこで、前記制御部5は、前記拡大補正範囲における画像の拡大率が、前記拡大補正範囲の前記副走査方向71における中心に近いほど大きくなるように前記拡大率を変化することが考えられる。より具体的に、前記制御部5は、前記副走査方向71において前記中央部P2の中心に近いほど拡大率が大きくなると共に、前記拡大補正範囲の拡大率の平均がx/yになるように予め設定された指数関数又は対数関数を含む算出式に基づいて前記拡大補正範囲の画像データを拡大させることが考えられる。
ここに、図9は、前記原稿画像データR1(図3参照)について前記濃度補正処理及び前記拡大補正処理が実行された場合の結果の一例を示す図である。図9に示す補正後の前記原稿画像データR11における帯状画像R12は、前記濃度補正処理の実行前の前記原稿画像データR1における前記帯状画像R2に比べて濃度が抑制されている。また、図9に示す補正後の前記原稿画像データR11における文字画像R13は、前記拡大補正処理の実行前の前記原稿画像データR1における前記文字画像R3に比べて前記副走査方向71に拡大されており歪みが抑制されている。特に、前記濃度補正処理及び前記拡大補正処理が最も適切に行われた場合には、前記帯状画像R12が消去され、前記文字画像R13は元の文字画像のサイズまで復元される。
なお、本実施の形態では、ブック原稿の中央部の浮き上がり部により形成される黒色の帯状画像が前記主走査方向72と平行に形成される場合を例に挙げて説明した。一方、図2に示す前記ブック原稿P1が90度回転された状態で前記原稿載置面111に載置されると、黒色の帯状画像が前記副走査方向71と平行に形成され、中央部の画像が前記主走査方向72に縮小される。本発明は、このような場合にも同様に適用可能である。より具体的に、前記制御部5は、前記ステップS6において、前記副走査方向71及び前記主走査方向72各々について前記黒色の帯状画像の有無を判断する。そして、前記制御部5は、前記黒色の帯状画像が検出された方向に従って、前記ステップS8の画像処理における前記濃度補正処理及び前記拡大補正処理を前記副走査方向71又は前記主走査方向72において実行することが考えられる。これにより、前記黒色の帯状画像が前記副走査方向71と平行である場合、前記濃度補正処理では、前記副走査方向71に平行に延びる帯状画像の濃度が抑制され、前記拡大補正処理では、前記原稿画像データの中央部が前記主走査方向72に拡大される。
1 :画像読取部(原稿読取手段の一例)
2 :ADF(原稿搬送部の一例)
3 :画像形成部(画像形成手段の一例)
4 :給紙カセット
5 :制御部
6 :操作表示部
10:複合機(画像読取装置、画像形成装置の一例)
11:原稿台
111:原稿載置面
112:搬送読取面
12:読取ユニット
13、14:ミラー
15:光学レンズ
16:CCD
17:サイズ検出部
21:原稿セット部
22:搬送ローラー
23:原稿押さえ
23A、23B:開口
24:排紙部
25、26:色基準面
27:部分領域
71:副走査方向
72:主走査方向
P1:ブック原稿
P2:中央部
R1、R11:原稿画像データ
R2、R12:帯状画像
R3、R13:文字画像
S1、S2、・・・:処理手順(ステップ)番号
S81、S82、・・・:処理手順(ステップ)番号

Claims (12)

  1. 原稿が載置される原稿載置面を有する原稿台と、
    前記原稿載置面に載置された原稿に前記原稿載置面を透過して光が照射されたときの反射光に基づいて前記原稿から画像データを読み取る画像読取手段と、
    前記原稿台に対して開閉可能であり前記原稿台に対向する色基準面に前記色基準面とは異なる予め定められた濃度の部分領域が設けられたカバー部材と、
    前記カバー部材の前記色基準面及び前記部分領域から前記画像読取手段により画像データを読み取る読取制御手段と、
    前記読取制御手段により読み取られた色基準画像データにおける前記色基準面の濃度と前記部分領域の濃度との濃度差である第1の濃度差が予め設定された第1の閾値以下である場合に前記原稿載置面に載置された前記原稿がブック原稿であると判定する原稿判定手段と、
    前記原稿判定手段により前記原稿がブック原稿であると判定された場合に、前記画像読取手段により前記原稿から読み取られた原稿画像データの中央部における特定の濃度補正範囲の濃度を、前記読取制御手段により読み取られた前記色基準面の濃度と前記カバー部材が閉じられた状態で前記画像読取手段により読み取られる前記色基準面の濃度との濃度差である第2の濃度に基づいて補正する濃度補正手段と、
    を備える画像読取装置。
  2. 前記原稿判定手段が、前記第1の濃度差が前記第1の閾値以下であり、且つ前記原稿画像データに予め設定された帯状画像が存在する場合に前記原稿載置面に載置された原稿がブック原稿であると判定する請求項1に記載の画像読取装置。
  3. 前記濃度補正手段が、前記原稿画像データにおける前記濃度補正範囲のうち濃度が予め設定された第2の閾値以下の画像データのみを補正する請求項1又は2に記載の画像読取装置。
  4. 前記濃度補正手段が、前記濃度補正範囲の中心から離れるに従って前記第2の閾値を減少させて補正対象の画像データを判断する請求項3に記載の画像読取装置。
  5. 前記濃度補正手段が、前記濃度補正範囲の濃度の補正量を前記濃度補正範囲の中心から離れるに従って減少させる請求項1〜4のいずれかに記載の画像読取装置。
  6. 前記濃度補正範囲の中心を原点としたときの補正対象箇所のライン数をn、前記ライン数nの補正前の画像データをY(n)、前記ライン数nの補正後の画像データをY(n’)、前記第2の濃度差をA、前記濃度補正範囲に含まれる総ライン数をNとしたとき、
    前記濃度補正手段が、下記(1)式又は下記(11)式に従って前記原稿画像データを補正する請求項5に記載の画像読取装置。
    Y(n’)=Y(n)−A×(N−|n|)/N ・・・(1)
    Y(n’)=Y(n)+A×(N−|n|)/N ・・・(11)
  7. 前記濃度補正手段が、前記第1の濃度差又は前記第2の濃度差に基づいて前記濃度補正範囲を変更する請求項1〜6のいずれかに記載の画像読取装置。
  8. 原稿を前記画像読取手段による画像データの読取位置を通過させて搬送すると共に前記カバー部材を兼ねる原稿搬送部を備え、
    前記原稿台が、前記原稿搬送部により搬送される原稿に対して前記画像読取手段から照射される光を透過する搬送読取面を有し、
    前記色基準面及び前記部分領域が、前記搬送読取面に対向する位置に設けられた請求項1〜7のいずれかに記載の画像読取装置。
  9. 前記読取制御手段により読み取られた前記色基準面の濃度と前記カバー部材が閉じられた状態で前記画像読取手段により読み取られる前記色基準面の濃度との濃度差である第2の濃度差に基づいて前記原稿の中央部における浮き上がりの高さを推定する高さ推定手段と、
    前記原稿判定手段により前記原稿がブック原稿であると判定された場合に、前記画像読取手段により前記原稿から読み取られた原稿画像データの中央部における特定の拡大補正対象の画像を、前記高さ推定手段により推定された高さに基づく拡大率で拡大させる拡大補正手段と、
    を更に備える請求項1〜8のいずれかに記載の画像読取装置。
  10. 前記拡大補正手段が、前記原稿の見開きページの長さと前記原稿載置面に載置された前記原稿の見開きページにおける前記画像読取手段による読取対象の長さとの差分を取得する差分取得手段と、前記高さ推定手段により推定された高さ及び前記差分取得手段により取得された差分に基づいて前記拡大率を設定する拡大率設定手段と、を含む請求項9に記載の画像読取装置。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の画像読取装置と、前記画像読取装置により読み取られた画像データに基づいて画像を形成する画像形成手段と、を備える画像形成装置。
  12. 原稿が載置される原稿載置面を有する原稿台と、前記原稿載置面に載置された原稿に前記原稿載置面を透過して光が照射されたときの反射光に基づいて前記原稿から画像データを読み取る画像読取手段と、前記原稿台に対して開閉可能であり前記原稿台に対向する色基準面に前記色基準面とは異なる予め定められた濃度の部分領域が設けられたカバー部材と、を備える画像読取装置において実行される画像読取方法であって、
    前記カバー部材の前記色基準面及び前記部分領域から前記画像読取手段により画像データを読み取る読取制御ステップと、
    前記読取制御ステップにより読み取られた色基準画像データにおける前記色基準面の濃度と前記部分領域の濃度との濃度差である第1の濃度差が予め設定された第1の閾値以下である場合に前記原稿載置面に載置された前記原稿がブック原稿であると判定する原稿判定ステップと、
    前記原稿判定ステップにより前記原稿がブック原稿であると判定された場合に、前記画像読取手段により前記原稿から読み取られた原稿画像データの中央部における特定の濃度補正範囲の濃度を、前記読取制御ステップにより読み取られた前記色基準面の濃度と前記カバー部材が閉じられた状態で前記画像読取手段により読み取られる前記色基準面の濃度との濃度差である第2の濃度に基づいて補正する濃度補正ステップと、
    を含む画像読取方法。
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