JP5939330B2 - ネイルプリント装置及び印刷制御方法 - Google Patents
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Description
しかし、絵柄等のネイルデザインを印刷しただけでは、爪部が衣服その他の物と擦れ合う等により印刷されたネイルデザインが薄くなったり消えてしまったりすることがある。
そこで、従来は、ネイルプリントを長く美しい状態に保つために、ネイルプリント装置で印刷した後、ユーザ等が、印刷が施された爪部上にジェル状のコーティング剤を塗布することが行われている。
紫外線硬化型樹脂は紫外線を照射することで直ちに硬化するため、水性又は油性溶剤を含む従来のコーティング剤の場合と比較して、作業時間が短くて済み、すぐに手指を使うことができるという利点がある。
この点、従来のネイルプリント装置のように、爪に直接印刷することしかできない場合には、一旦印刷した後は、除光液等を用いて印刷されているネイルデザインを消さなければならず、手間がかかる。このため、日常生活の中で気軽にネイルプリントを楽しむことが難しい。さらに、爪部への印刷と除光液等による印刷の除去とを短期間で繰り返すと、爪部を含めた手指の荒れの原因となるおそれもある。
基本色インクを印刷する印刷手段と、
使用者の爪部に貼付されるネイルチップを生成するためのネイルチップシートに対して印刷を施すように、前記印刷手段を制御する印刷制御手段と、
を備え、
前記ネイルチップシートは、前記爪部上に貼り付けられる、絵柄が描かれている貼着層を有し、
前記印刷制御手段は、前記印刷手段を制御して、前記貼着層に、前記使用者の爪部を含む指を撮影して取得された指爪画像から抽出された爪部の輪郭線の印刷を、該輪郭線の中心を前記絵柄の中心に合わせるように施すことを特徴としている。
印刷手段を備えるネイルプリント装置に用いられる印刷制御方法であって、
前記印刷手段を制御して、使用者の爪部に貼付されるネイルチップを生成するための、絵柄が描かれていて前記爪部上に貼り付けられる貼着層を有するネイルチップシートの前記貼着層に、基本色インクを用いて、前記使用者の爪部を含む指を撮影して取得された指爪画像から抽出された爪部の輪郭線の印刷を、該輪郭線の中心を前記絵柄の中心に合わせるように施す印刷制御ステップを含むことを特徴としている。
このため、爪部の輪郭線の印刷が施されたネイルチップシートを輪郭線の位置で切り離すことにより、使用者の爪部の外形形状に合ったネイルチップをユーザが容易に作成することができる。
図1は、本実施形態におけるネイルプリント装置の外観を示す斜視図であり、図2は、ネイルプリント装置の内部構成を示す斜視図である。
本実施形態においてネイルプリント装置1はユーザの爪部Tにネイルデザイン画像を印刷可能であるとともに、指の爪部Tに貼り付けられるネイルチップ70(図29等参照)を生成可能な装置であって、図1に示すように、ネイルプリント装置1は、ケース本体2、蓋体4の他、印刷対象となる爪部に対応する指(対象指U)が挿入される指挿入部である第1の指挿入部20a等を備えるプリント装置本体10、この第1の指挿入部20aに挿脱可能に構成された指保持部材6等を備えている。
上記ケース本体2は平面視で長円状に形成されている。このケース本体2の前側には開閉板2cが起倒可能に設けられている。この開閉板2cは、ケース本体2の前面下端部に設けたヒンジ(図示せず)を介して、ケース本体2に連結されている。この開閉板2cは、ケース本体2の前面を開閉するためのものである。このケース本体2の前面が開放された状態で、ネイルプリント装置1は使用される。また、ケース本体2の天板2fには後述する操作部25が設置されている。さらに、蓋体4の内面には表示部26が設置されている。
なお、機枠11は下部機枠11a及び上部機枠11bから構成されている。そして、下部機枠11aは箱状に形成され、ケース本体2の内部下方に設置されている。一方、上部機枠11bは下部機枠11aの上方で且つケース本体2の内部上方に設置されている。
本実施形態では、対象指U又はネイルチップシート7が後述する指保持部材6に保持された状態で第1の指挿入部20a内に挿入されるようになっている。
なお、以下では、爪部Tのうち、親指の爪部をT1、人差し指の爪部をT2、中指の爪部をT3、薬指の爪部をT4、小指の爪部をT5とする(図20から図22等参照)が、単に「爪部T」としたときは、これらの爪部Tを総称するものとする。また、対象指Uのうち、親指をU1、人差し指をU2、中指をU3、薬指をU4、小指をU5とする(図20から図22等参照)が、単に「対象指U」としたときは、これら対象指Uを総称するものとする。
また、掴み部20cは、第1の指挿入部20aに挿入された対象指Uと、第2の指挿入部20bに挿入された非対象指Nとで挟持可能な部分である(図20から図22参照)。この掴み部20cは第1の指挿入部20aと第2の指挿入部20bとを仕切る隔壁21によって構成されている。
なお、上記第2の指挿入部20b及び上記掴み部20cを設けなくてもよいが、これらを設けることにより、第1の指挿入部20a内に挿入された指保持部材6及びこれに保持されている対象指Uをより安定させることができ、対象指Uを固定するために極めて有効である。
この隔壁21の指保持部材挿入側端部には膨出部22が形成されている(図20から図22参照)。この膨出部22は、第1の指挿入部20aに指保持部材6を深く挿入し、第2の指挿入部20bに非対象指Nを深く挿入した際に、対象指U及び非対象指Nの付け根が当接する部分に形成されている。この膨出部22は、対象指Uと非対象指Nとで隔壁21(掴み部20c)を挟持する際に、対象指Uと非対象指Nとの付け根で包持されるものである。ここで「包持」とは、対象指Uと非対象指Nとの付け根が当接し、膨出部22を掴めることである。この膨出部22の包持によって、手首の左右の振れや上下の振れが抑制されて、手先を安定させることができる。
この膨出部22は、図20から図22に示すように、指保持部材6の挿入方向に沿った断面で見た場合(側面視で)、隔壁21の下面から下方に向けて膨出するように円形となっている。なお、膨出部22の形状は、断面円形に限定されることなく、断面楕円形,断面多角形等の非円形であってもよい。要は、対象指Uと非対象指Nとの付け根で包持される形状であればよい。
なお、膨出部22の大きさ、すなわち、隔壁21の厚み方向の厚みは、対象指Uと非対象指Nとの付け根が膨出部22に十分に当接するように、1〜2cm程度が好ましく、隔壁21の厚みは、指先の腹が隔壁21にしっかりと圧接できるように、膨出部22の厚みよりも0.5〜1cm程度小さいことが好ましい。
図1に示すように、本実施形態において、第1の指挿入部20a内には、人差し指から小指までの4本の指を対象指U(U2〜U5)として保持する4本指用の指保持部材6aと、対象指Uとして親指(U1)を保持する親指用の指保持部材6bとが選択的に挿入可能となっている。なお、以下において、単に指保持部材6とするときは、4本指用の指保持部材6a及び親指用の指保持部材6bの双方を含むものとする。
図5(A)は、4本指用の指保持部材6aの側断面図であり、図5(B)は、4本指用の指保持部材6aを指の挿入方向から見た正面図である。また、図5(C)は、親指用の指保持部材6bの側断面図であり、図5(D)は、親指用の指保持部材6bを指の挿入方向から見た正面図である。
各指挿入孔61の間は指仕切部62となっており、各指挿入孔61に4本の対象指U(人差し指U2から小指U5)が挿入されたときに、各対象指Uの間に適度に隙間が開くようになっている。指仕切部62の厚みは特に限定されないが、対象指U同士が接近し過ぎていると各対象指Uの爪部Tの輪郭の認識がしにくくなることから、本実施形態のように、指仕切部62によって各対象指Uの間に適度の間隔が保たれるようにすることが好ましい。
また、4本指用の指保持部材6aの裏面(対象指Uが挿入される際に下側(図5(A)及び図5(B)における下側)となる面)側であって指挿入方向の奥側には、後述するネイルチップシート7を載置するシート配置部65が形成されている。シート配置部65は、本実施形態におけるネイルプリント装置1で用いられるネイルチップシート7の厚みとほぼ同じ深さの切り欠き部である。シート配置部65の縦横の寸法は、ネイルチップシート7の縦横の寸法と同じかこれよりも多少大きくなっている。
また、親指用の指保持部材6bの裏面(対象指Uが挿入される際に下側(図5(C)及び図5(D)における下側)となる面)側であって指挿入方向の奥側には、後述するネイルチップシート7を載置するシート配置部65が形成されている。シート配置部65は、前記4本指用の指保持部材6aに設けられているシート配置部65と同様のものであるため、その説明を省略する。
図7に示すように、本実施形態では、1枚の台紙8上に複数枚のネイルチップシート7が剥離可能に装着されており、印刷時には、ネイルチップシート7を台紙8から1枚ずつ取り外して使用するようになっている。なお、1枚の台紙8に装着されているネイルチップシート7の数や各ネイルチップシート7の形状、大きさ等は特に限定されない。ネイルチップシート7は、台紙8に装着されず、1枚ずつ個別になっているものであってもよい。
すなわち、上部機枠11bに設置された基板31の中央部下面には、ドライバーを内蔵した200万画素程度以上の画素を有するカメラ32が設置されている。また、基板31には、カメラ32を囲むように白色LED等の照明灯33が設置されている。本実施形態において、撮影部30は、このカメラ32及び照明灯33を含んで構成されている。
この撮影部30は、照明灯33によって指(対象指U)を照明し、カメラ32によって爪部Tを含むその指(対象指U)を撮影して、指爪画像を取得する指爪画像取得手段である。
なお、本実施形態において、撮影部30のカメラ32は、第1の指挿入部20a内に挿入されている対象指Uを1本ずつ撮影してもよいし、第1の指挿入部20a内に挿入されている対象指Uを全部又は複数本ずつ撮影してもよい。
この撮影部30は、後述する制御装置50の制御部51に接続され、該制御部51によって制御されるようになっている。
すなわち、上部機枠11bの両側板には2本のガイドロッド41が平行に架設されている。このガイドロッド41には、主キャリッジ42が摺動自在に設置されている。また、主キャリッジ42の前壁42aおよび後壁42bには2本のガイドロッド44が平行に架設されている。このガイドロッド44には、副キャリッジ45が摺動自在に設置されている。この副キャリッジ45の下面中央部には、複数の印刷ヘッド46が搭載されている。
図10に示すように、本実施形態において副キャリッジ45には、印刷ヘッド46として、基本色インクを印刷する基本色インク用の印刷ヘッド46aと、光により硬化する光硬化型のコーティングインクを印刷するコーティングインク用の印刷ヘッド46bとが搭載されている。なお、単に「印刷ヘッド46」とするときは、色インク用の印刷ヘッド46a及び下地インク用の印刷ヘッド46bの双方を含むものとする。
本実施形態において、この印刷ヘッド46は、インクを微滴化し、被印字媒体に対し直接に吹き付けて印刷を行うインクジェット方式の印刷ヘッドである。なお、印刷ヘッド46の記録方式はインクジェット方式に限定されない。
なお、副キャリッジ45に搭載される基本色インク用の印刷ヘッド46aの種類や数は特に限定されない。ここに挙げた色以外の基本色インクに対応した基本色インク用の印刷ヘッド46aが設けられていてもよいし、例えば、ブラック(K)やホワイト(W)の基本色インク用の印刷ヘッド46aを備えない構成としてもよい。
また、コーティングインク(J)は、例えば紫外線等の光(活性エネルギー線)を照射することにより硬化、乾燥するジェルインクであり、即乾性、即硬化性に優れるものである。印刷指Uの爪部T又はこの爪部Tに貼付されるネイルチップ70を生成するためのネイルチップシート7に対してこのコーティングインクを印刷した後、後述する光照射手段により光を照射することによって、光硬化樹脂層を形成することができる。
このようにして形成される光硬化樹脂層は、紫外線等の光(活性エネルギー線)の照射による硬化、乾燥後は、爪部T又はネイルチップ70に、ごつごつとした立体感を与えることができ、かつ、美しい仕上がりを長く維持することができることとなる。
光硬化型樹脂は特に限定されないが、紫外線等の光により容易に硬化させることができるものが好ましい。なお、本実施形態では紫外線を照射することで硬化する紫外線硬化型樹脂を用いる場合について以下説明するが、紫外線以外の波長の光(活性エネルギー線)を照射することにより硬化するものを本発明に適用することも可能である。
具体的には、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、クロロスチレン等のスチレン系化合物;酢酸ビニル、N−ビニルピロリドン等のビニル化合物;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノ(メタ)アクリレート、テトラフロロプロピル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ブトキシヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、モノアクリロキシコハク酸エチル、(メタ)アクリロキシエトキシジヒドロキシフォスフィンオキサイド、(メタ)アクリロイルモルホリン、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド等の単官能モノマー;1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエニルジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、テトラブロモビスフェノールAジアクリレート、亜鉛ジ(メタ)アクリレート、メチレンビス(メタ)アクリルアミド等の2官能モノマー;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート等の3官能以上のモノマー;ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビスフェノールS型、フェノールノボラック型、クレゾールノボラック型、脂環型のエポキシ(メタ)アクリレート、エポキシ化油(メタ)アクリレート、ポリエステル型、ポリエーテル型、スピラン環型のウレタン(メタ)アクリレート、不飽和ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリアクリル(メタ)アクリレート、ビニル/アクリルオリゴマー、ポリオール/ポリチオール、シリコン(メタ)アクリレート、ポリブタジエン(メタ)アクリレート、ポリスチリルエチル(メタ)アクリレート等のオリゴマーが紫外線硬化型樹脂として挙げられる。これらの紫外線硬化型樹脂は、単独又は2種以上併用して用いることができる。
具体的には、例えば、アルキルフェノン型としては、ベンジルケタ−ル(2,2−ジメトキシ−1,2ジフェニルエタン−1−オンなど)、α−ヒドロキシアセトフェノン(2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オンなど)、α−アミノアセトフェノン(2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1など)が挙げられる。アシルフォスフィンオキサイド型としては、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイドなどが挙げられる。
また、チタノセン型としては、ビス(η6−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロ−ル−1−イル)−フェニル)チタニウムなどが挙げられる。また、オキシムエステル型としては、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)]などが挙げられる。
例えば、光増感剤を添加剤として配合した場合には、光重合開始剤の分解を促進する助剤として使用することができる。光増感剤としては、例えば、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、ジ−n−ブチルアミン、n−ブチルアミン、4,4’−ビス(N,N−ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(N,N−ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4−N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−N,N−ジメチル安息香酸プロピル、4−N,N−ジメチル安息香酸イソプロピル、4−N,N−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル等が挙げられる。エチレン性不飽和化合物であるN,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
なお、その他の添加剤としては、一般にネイルマニキュア等で公知のものが使用できる。すなわち、例えば、油脂・ロウ類・炭化水素・高級脂肪酸・高級アルコール・エステル類・金属石鹸・シリコーン油などの油性成分、湿潤剤、低級アルコール、非イオン界面活性剤・陰イオン界面活性剤・陽イオン界面活性剤・両イオン界面活性剤などの界面活性剤、有機顔料・無機顔料及びこれらのシリコーン・フッ素化合物などの各種油剤で処理した粉体などの粉体類、染料・天然色素などの色素類、天然香料・合成香料・調合香料などの香料類、ビタミン・ホルモン・防腐剤・紫外線吸収剤・酸化防止剤・殺菌剤・植物抽出物・動物抽出物・酵素・薬剤・酸・アルカリなどの特殊成分類の他、多価アルコール、高分子物質、精製水、パール化剤、消泡剤、成膜助剤等が添加配合可能なものとして挙げられる。
また、光沢を得るためには、着色力が殆ど無く、一般に体質顔料と呼ばれ、透明感のある自然な色などが得られる、バライト粉、沈降性硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸石灰粉、沈降性炭酸カルシウム、石膏、アスベスト、クレー、シリカ粉、微粉ケイ酸、軽藻土、タルク、塩基性炭酸マグネシウム、アルミナホワイト、グロスホワイト、サチンホワイト、燐酸三カルシウム、ヒドロキシアパタイトなどが添加剤として挙げられる。
また、コーティングインクは無色透明なものに限定されず、着色等がされていてもよい。この場合には、例えば、顔料、パール化剤、ラメ剤として、カーボンブラック、チタンホワイト(酸化チタン)、チタンブラック、亜鉛華、べんがら、酸化クロム、鉄黒、コバルトブルー、アルミナホワイト、酸化鉄黄、ビリジアン、硫化亜鉛、リトポン、カドミウムエロー、朱、ガドミウムレッド、黄鉛、モリブデードオレンジ、ジンククロメート、ストロンチウムクロメート、ホワイトカーボン、群青、鉛白、紺青、マンガンバイオレット、アルミニウム粉、真鍮粉等の無機顔料、有機顔料及び酸性染料のレーキ顔料、魚鱗箔、被覆処理雲母チタン等の各種雲母チタン、マイカ、セリサイト、マスコバイト、アコヤ貝末、アワビ貝末、タカセ貝末等のパール顔料、ポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層フィルム末、ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・アルミニウム・エポキシ積層末、ポリエチレンテレフタレート・ポリオレフィン積層フィルム末、ポリエチレンテレフタレート・金積層末等のラメ剤等を添加配合することも可能である。
また、下部機枠11aには、印刷ヘッド46にインクを供給するためのインクカートリッジ48が設けられている。インクカートリッジ48は、図示しないインク供給管を介して印刷ヘッド46と接続されており、適宜印刷ヘッド46にインクを供給するようになっている。なお、印刷ヘッド46自体にインクカートリッジを搭載する構成としてもよい。
光照射部49は、コーティングインク用の印刷ヘッド46bにより印刷されたコーティングインクに対して当該コーティングインクを硬化させるための光としての紫外線を照射する光照射手段である。
光照射部49は、例えば半導体発光素子(LED;light emitting diode 発光ダイオード)や紫外線ランプであり、例えば350nm程度の波長の紫外線を照射するようになっている。
本実施形態において、光照射部49は、印刷部40とともに駆動して、爪領域と対応する使用者の爪部T又はこの爪部Tに貼付されるネイルチップ70を生成するためのネイルチップシート7に印刷されたコーティングインクに対して光である紫外線をピンポイントで照射させ、光硬化樹脂層であるアンダーコート層91やオーバーコート層93を形成するようになっている。
この光照射部49は、後述する制御装置50の制御部51に接続され、該制御部51によって制御されるようになっている。
なお、光照射部49は、印刷部40の近傍位置に設けられて、コーティングインク用の印刷ヘッド46bにより印刷されたコーティングインクに対して紫外線を照射可能に構成されていればよく、その配置や形状、大きさ等は、図示例に限定されない。コーティングインク用の印刷ヘッド46bの下側や側面等に取り付けられていてもよいし、印刷部40とは別個に設けられ印刷部40の移動に合わせて単独で移動するように構成されていてもよい。また、光照射部49は、印刷部40の印刷可能な領域内に対して紫外線を照射可能な位置に固定されていてもよい。
本実施形態では、ネイルプリント装置1は、印刷指Uの爪部Tに印刷を行う爪印刷モードとネイルチップシート7に印刷を行うネイルチップ印刷モードとが印刷モードとして選択可能となっている。ユーザは操作部25を操作することにより、いずれの印刷モードで印刷するかを選択設定することができるようになっており、操作部25は印刷モード選択手段として機能する。
なお、表示部26の表面に、タッチパネルが一体的に構成されていてもよい。この場合には、図示しないスタイラスペンや指先等により表示部26の表面をタッチすることによっても各種の入力を行うことができるように構成され、表示部26も操作部25と同様の機能を備える。
爪領域抽出部511による抽出結果は、RAM53等の記憶部に送られ、記憶される。
なお、1枚のネイルチップシート7上に何本の指の爪部Tの輪郭を示す輪郭線R1〜R5を配置するか、各輪郭線R1〜R5をどのように配置するかは、シート配置部65に配置されるネイルチップシート7の大きさ(すなわち、ネイルチップシート7の長さや幅)等に応じて定められる。
例えば、ネイルチップシート7の長さが、爪部Tの輪郭を示す輪郭線R1〜R5の3個分しかない場合には、1枚のネイルチップシート7には輪郭線R1〜R5を3個まで印刷することができ、この場合には、例えば1枚目のネイルチップシート7には親指から中指までの3指分の輪郭線R1〜R3を印刷し、2枚目のネイルチップシート7には薬指と小指の2指分の輪郭線R4,R5を印刷するように、印刷用データを割り付ける。
また、ネイルチップシート7の長さが、爪部Tの輪郭を示す輪郭線R1〜R5の10個分ある場合には、1枚のネイルチップシート7には輪郭線R1〜R5を10個まで印刷することができる。この場合には、例えば両手の10指分の輪郭線Rが1枚のネイルチップシート7上に配置されるように印刷用のデータを割り付けてもよい。ネイルチップシート7の長さが長い場合等に、何指分の輪郭線Rをどのように配置するかは、予め設定されていてもよいし、使用状況に応じてユーザが任意に設定できるようにしてもよい。
なお、ネイルチップ印刷モードによる印刷のときは、印刷制御部512は、ネイルチップシート7上に印刷されている各指の爪部Tの輪郭のほぼ中央部にネイルデザイン画像が収まるように配置等を調整して印刷するように制御する。
また、印刷モードとしてネイルチップ印刷モードが選択された場合には、まず基本色インクで各指の爪部Tの輪郭線R(R1〜R5)を印刷して輪郭線のインク層95を形成し、その後印刷された輪郭の内側の領域全体(すなわち、ネイルチップシート7のうち、ネイルチップ70に対応する領域全体)にそれぞれコーティングインクを印刷し、光照射部49により光を照射してコーティングインクを硬化させて光硬化樹脂層であるアンダーコート層91を形成する。そして、その上に基本色インクでネイルデザイン画像を印刷し、最後にネイルデザイン画像の印刷された上から再度輪郭の内側の領域全体にコーティングインクを印刷し、光を照射して硬化させて光硬化樹脂層であるオーバーコート層91を形成するとの手順で印刷処理を行う。
なお、爪印刷モード及びネイルチップ印刷モードにおける印刷処理手順は、本実施形態で説明するものに限定されない。デフォルトで設定されている印刷処理手順と異なる手順で印刷したい場合には、ユーザが操作部25等を操作することにより適宜設定を変更できることが好ましい。
図20から図22に示すように、印刷指Uを保持した状態で指保持部材6が第1の指挿入部20a内に挿入されると、指保持部材6に保持されている対象指Uの爪部Tが爪部露出孔63から露出し、撮影部30の下方に位置して撮影可能な状態となる。
制御部51は、撮影部30により当該印刷指Uを撮影しての指爪画像を取得する(ステップS3)。なお、両手の指について指爪画像を取得する場合には、例えば、図21に示すように一方の手の人差し指U2から小指U5までの4指を4本指用の指保持部材6aに保持させて第1の指挿入部20a内に挿入し指爪画像の撮影を行った後、図22に示すように一方の手の親指U1を親指用の指保持部材6bに保持させて第1の指挿入部20a内に挿入し指爪画像の撮影を行う。
指爪画像が取得されると、爪領域抽出部511は、撮影部30によって取得された当該印刷指Uの指爪画像から爪部Tの爪領域を抽出し(ステップS4)、RAM等の記憶手段に記憶させる。
なお、本実施形態のネイルプリント装置1では、図16に示すように、印刷指Uが指保持部材60に保持された状態で第1の指挿入部20aに挿入されると、指保持部材6に保持されている対象指Uの爪部Tが爪部露出孔63から露出し、印刷部40の下方に位置して、印刷可能な状態となる。
本実施形態では、爪印刷モードにおいて、第1の指挿入部20aに挿入された指保持部材60に保持された複数の印刷指Uの爪部T(一方の手の4つの指の爪部T)に印刷が施される。
爪領域全体へのコーティングインクの印刷が完了すると、印刷制御部512は、光照射部49を制御して、爪部T上に印刷されたコーティングインクに紫外線を照射させてコーティングインクを硬化させる(ステップS12)。これにより、爪部Tへのアンダーコート層(光硬化樹脂層)91の形成が完了する(図17(A)及び図17(B)参照)。
次に印刷制御部512は、光硬化樹脂層であるアンダーコート層91が形成された爪部T上に基本色インクによりネイルデザイン画像75を印刷するように印刷部40の基本色インク用の記録ヘッド46aを駆動させる(ステップS13)。なお、このネイルデザイン画像75は、デフォルトで定められていてもよいし、ユーザが所望のネイルデザイン画像75を操作部25等により選択できてもよい。
基本色インクによりネイルデザイン画像75が印刷され、ネイルデザイン画像のインク層92が形成されると(図18(A)及び図18(B)参照)、印刷制御部512は、再度コーティングインク用の記録ヘッド46bを駆動させて、ネイルデザイン画像75が印刷された爪部T上にさらにコーティングインクを印刷する(ステップS14)。そして、光照射部49を制御して、爪部T上に印刷されたコーティングインクに紫外線を照射させてコーティングインクを硬化させる(ステップS15)。これにより、光硬化樹脂層であるオーバーコート層93の形成が完了し(図19(A)及び図19(B)参照)、爪印刷モードによる印刷処理は終了する。
ユーザがこの指示にしたがって、指保持部材6の裏面側のシート配置部65にネイルチップシート7を載置して(図23参照)、第1の指挿入部20a内に再挿入すると、図24に示すようにシート配置部65に載置されたネイルチップシート7が印刷部40の下方に位置して、印刷可能な状態となる。
そして、図15に示すように、印刷制御部512は、RAM等から各爪部Tの爪領域のデータを読み出すとともに、印刷部40の基本色インク用の記録ヘッド46aを駆動させて、基準線74から所定の距離を置きながら、順次各指の爪部Tの輪郭を示す輪郭線R(R1〜R5)をネイルチップシート7の貼着層71の上に印刷する印刷処理を行う(ステップS21)。これにより、輪郭線のインク層95が形成される(図25(A)及び図25(B)参照)。
次に、印刷制御部512は、この輪郭線R(R1〜R5)の内側の領域全体にそれぞれコーティングインクを印刷するように印刷部40のコーティングインク用の記録ヘッド46bを駆動させる(ステップS22)。
ネイルチップシート7の各領域へのコーティングインクの印刷が完了すると、印刷制御部512は、光照射部49を制御して、爪部T上に印刷されたコーティングインクに紫外線を照射させてコーティングインクを硬化させる(ステップS23)。これにより、ネイルチップ70へのアンダーコート層(光硬化樹脂層)91の形成が完了する(図26(A)及び図26(B)参照)。
次に、印刷制御部512は、光硬化樹脂層であるアンダーコート層91が形成されたネイルチップシート7上に基本色インクによりネイルデザイン画像75を印刷するように印刷部40の基本色インク用の記録ヘッド46aを駆動させる(ステップS24)。なお、この場合もネイルデザイン画像75は、デフォルトで定められていてもよいし、ユーザが所望のネイルデザイン画像75を操作部25等から選択できてもよい。
基本色インクによりネイルデザイン画像75が印刷され、ネイルデザイン画像のインク層92が形成されると(図27(A)及び図27(B)参照)、印刷制御部512は、再度コーティングインク用の記録ヘッド46bを駆動させて、ネイルデザイン画像75が印刷されたネイルチップシート7上にさらにコーティングインクを印刷する(ステップS25)。そして、光照射部49を制御して、ネイルチップシート7上に印刷されたコーティングインクに紫外線を照射させてコーティングインクを硬化させる(ステップS26)。これにより、光硬化樹脂層であるオーバーコート層93の形成が完了する(図28(A)及び図28(B)参照)。
図30は、ネイルチップ70(70a〜70e)のうち、貼着層71に第1の絵柄75a(サクランボ)が描かれている親指用ネイルチップ70aについて剥離層73を剥がして粘着層72を露出させ、親指の爪部T上に貼着する様子を示したものである。
また、ユーザの指爪画像から爪領域を抽出して当該領域に合わせて印刷を行うため、自爪に印刷する際にインクが爪部Tからはみ出す等を防止できる。また、ユーザの爪領域の形状に合ったネイルチップ70を作成できるため、既成の人工爪を用いる場合と異なり、爪部Tに貼着したあと削って形を整える等の手間を省くことができる。
また、ネイルチップ印刷モードが選択されたときは、貼着層71と粘着層72と剥離層73とが積層されてなるネイルチップシート7を用い、このネイルチップシート7の貼着層71の上に、爪部Tの輪郭を示す輪郭線R(R1〜R5)、コーティングインクによるアンダーコート層91、基本色インクによるネイルデザイン画像のインク層92、コーティングインクによるオーバーコート層93をそれぞれ順に印刷してネイルチップ70を作成する。このため、輪郭線R(R1〜R5)に沿ってネイルチップ70(70a〜70e)を切り離せば、ユーザは剥離層73を粘着層72から剥離して貼着層71をユーザ自身の爪部Tの上に貼着するだけで、簡易・迅速にネイルプリントによるおしゃれを楽しむことができる。
また、アンダーコート、オーバーコートを施すコーティングインクとして、光硬化型インクを用いているため、光を照射するだけで簡易・迅速に硬化させることができ、アンダーコート、オーバーコートをネイルプリント装置1で行う場合でも手指を拘束されている時間をできる限り短くすることができる。
そして、光硬化型インクは比較的剥がれ難いため、光硬化型インクをコーティングインクとして用いることにより、長期間ネイルアートを美しいまま維持することができる。
また、ネイルチップシート7は、テープ状の長尺なシートであるため、複数の爪部Tの輪郭を示す輪郭線R(R1〜R5)を1つのネイルチップシート7の上に並べて印刷することができる。このため、例えば片手の親指から小指までの5指、又は左右の手の親指から小指までの10指の爪部T用のネイルチップ70を1つのネイルチップシート7を用いて生成することが可能となる。
また、ネイルチップシート7には、印刷時において印刷開始位置の基準となる基準線74が設けられ、印刷制御部512は、この基準線74から所定の距離を置いて複数の爪部Tの輪郭を示す輪郭線R(R1〜R5)の印刷を行うように印刷部40を制御するようになっている。このため、複数の爪部Tの輪郭を示す輪郭線R(R1〜R5)を印刷して複数のネイルチップ70を1枚のネイルチップシート7から生成する場合でも、各輪郭線R(R1〜R5)が重なり合ったり間隔が空き過ぎたりすることなく、適切に配置される。
この場合には、例えば図30及び図31に示すようなテープカセット150に、ネイルチップシート7を巻回して収容し、このテープカセット150をネイルプリント装置1に装填して印刷を行う構成としてもよい。
テープカセット150の構成は特に限定されないが、例えば図30及び図31に示すように、ネイルチップシート7が巻回した状態で装填される溝部151を備え、この溝部151には、溝部151からのネイルチップシート7の抜け落ちを防止するための係止爪152が2つ設けられている。
ネイルチップシート7は、貼着層71が外側となるように巻回されて溝部151に装填されるとともに、基準線74の設けられている側の端部が溝部151から引き出されて、テープ端部を係止する係止片153に係止される。ネイルチップシート7は係止片153が基準線74にかかる位置で係止されることにより、印刷開始位置が位置決めされる。この場合、ネイルチップシート7は、印刷が開始されると、基準線74の設けられている側から順次印刷されるとともに、印刷された部分が一定方向に順次搬送・送出される。
なお、ネイルチップシート7をこのようなテープカセット150に収容して使用する場合には、ネイルプリント装置1の第1の指挿入部20a等の形状をテープカセット150が装填可能なものに変更する。
例えば、アンダーコート、オーバーコートのうち、いずれか一方しか行わない構成としてもよい。
また、コーティングインクによるアンダーコート、オーバーコートは爪部Tの全領域に施すものに限定されない。例えば、保護は必要な爪先部分のみコーティングインクによるアンダーコートやオーバーコートを行ったり、ネイルデザイン画像75として絵柄を描いた部分(例えば親指用のネイルチップ70aであればサクランボの絵柄部分)にだけオーバーコートを施してもよい。この場合には例えばネイルデザイン画像75としての絵柄の画像データに基づいてコーティングインクによる印刷を行う。
また、ネイルデザイン画像の印刷を施さず、爪部Tやネイルチップシート7に透明又は着色されたコーティングインクによりコーティングのみを行う構成としてもよい。光硬化型インクによって形成された光硬化樹脂層はある程度の強度があるため、コーティングインクによるコーティングのみを行っても、爪部Tの保護効果等が期待できる。
なお、図9に示すような絵柄が当初から印刷されているネイルチップシート7や図33に示すような連続的な絵柄が描かれたネイルチップシート7を用いる場合には、ネイルチップ印刷モードの際にネイルデザイン画像75を印刷せず、コーティングインクによるコーティングのみを行うようにしてもよい。このうち、図9に示すような絵柄が描かれたネイルチップシート7を用いる場合には、基準線74から絵柄の中心までの距離と基準線74から各爪部Tの輪郭線の中心までの距離とがほぼ同じになるように合わせることにより、各絵柄を各ネイルチップ70のほぼ中央に配置させることができる。
また、カッター5によりネイルチップシート7の全ての層を切り離すのではなく、剥離層73のみを残して切断するようにしてもよい。この場合には、切断後、ユーザはカッター5により切断された層(貼着層71、粘着層72)を剥離層73から剥がし取ることにより、粘着層72が露出した状態でネイルチップ70をネイルチップシート7から取り外すことができる。
このように、ネイルチップ70を自動的に切り離すように構成した場合には、ユーザの手を煩わせることなく、より簡易迅速にネイルチップ70を作成することができる。
また、例えば、4本指用の指保持部材6aと親指用の指保持部材6bとでシート配置部65の深さを変えることにより、薄いネイルチップシート7を用いる場合、シートの上にラインストーン等が配置されて厚みのあるネイルチップシート7を用いる場合等、各種の厚みのネイルチップシート7に対応できるようにしてもよい。
また、例えば、4本指用の指保持部材6aと親指用の指保持部材6bとでシート配置部65の大きさや形状を変えることにより、各種の形状や大きさのネイルチップシート7に対応できるようにしてもよい。
ペン状の吐出部を用いる場合、光硬化型のコーティングインクは、爪部またはネイルチップシートへの強固な接着効果をえるために、接着剤成分を含んだ光硬化型のコーティングインクを用いるようにしてもよい。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
基本色インクを印刷する印刷手段と、
使用者の爪部に貼付されるネイルチップを生成するためのネイルチップシートに対して印刷を施すように、前記印刷手段を制御する印刷制御手段と、
を備え、
前記ネイルチップシートは、前記爪部上に貼り付けられる、絵柄が描かれている貼着層を有し、
前記印刷制御手段は、前記印刷手段を制御して、前記貼着層に、前記使用者の爪部を含む指を撮影して取得された指爪画像から抽出された爪部の輪郭線の印刷を、該輪郭線の中心を前記絵柄の中心に合わせるように施すことを特徴とするネイルプリント装置。
<請求項2>
前記ネイルチップシートは、一の方向に延びた形状を有し、前記一の方向に沿った一端側に描かれて基準位置を示す基準線を有し、
前記印刷制御手段は、前記輪郭線の中心の前記基準位置から前記一の方向に沿った距離を、前記絵柄の中心の前記基準位置から前記一の方向に沿った距離に合わせるように、前記印刷手段を制御することを特徴とする請求項1に記載のネイルプリント装置。
<請求項3>
爪部を含む指を撮影して前記指爪画像を取得する指爪画像取得手段と、
前記指爪画像取得手段により取得された前記指爪画像から前記爪部に対応する前記輪郭を抽出する爪領域抽出手段と、
を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載のネイルプリント装置。
<請求項4>
前記印刷手段はコーティングインクを印刷する手段を有し、
前記印刷制御手段は、前記印刷手段により前記基本色インクによる印刷を行う前又は後の少なくともいずれか一方に、前記ネイルチップシートにおけるネイルチップに対応する領域に対して前記コーティングインクを印刷させるように前記印刷手段を制御することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のネイルプリント装置。
<請求項7>
印刷手段を備えるネイルプリント装置に用いられる印刷制御方法であって、
前記印刷手段を制御して、使用者の爪部に貼付されるネイルチップを生成するための、絵柄が描かれていて前記爪部上に貼り付けられる貼着層を有するネイルチップシートの前記貼着層に、基本色インクを用いて、前記使用者の爪部を含む指を撮影して取得された指爪画像から抽出された爪部の輪郭線の印刷を、該輪郭線の中心を前記絵柄の中心に合わせるように施す印刷制御ステップを含んでいることを特徴とする印刷制御方法。
<請求項6>
前記ネイルチップシートは、一の方向に延びた形状を有し、前記一の方向に沿った一端側に描かれて基準位置を示す基準線を有し、
前記印刷制御ステップは、前記輪郭線の中心の前記基準位置から前記一の方向に沿った距離を、前記絵柄の中心の前記基準位置から前記一の方向に沿った距離に合わせるように、前記印刷手段を制御することを特徴とする請求項5に記載の印刷制御方法。
<請求項7>
前記印刷手段はコーティングインクを印刷する手段を有し、
前記印刷制御ステップは、前記印刷手段により前記基本色インクによる印刷を行う前又は後の少なくともいずれか一方に、前記ネイルチップシートにおけるネイルチップに対応する領域に対して前記コーティングインクを印刷させるように前記印刷手段を制御するコーティングステップを含むことを特徴とする請求項5又は6に記載の印刷制御方法。
2 ケース本体
4 蓋体
5 カッター
6 指保持部材
6a 4本指用の指保持部材
6b 親指用の指保持部材
7 ネイルチップシート
10 プリント装置本体
20a 印刷指挿入部
20b 非印刷指挿入部
20c 掴み部(隔壁)
20 印刷指固定部
30 撮影部
32 カメラ
33 照明灯(LED)
40 印刷部
46a 基本色インク用の印刷ヘッド
46b コーティングインク用の印刷ヘッド
50 制御装置
51 制御部
52 ROM
53 RAM
60 保持部材本体
61 指挿入孔
62 指仕切部
63 爪部露出孔
65 シート配置部
70 ネイルチップ
74 基準線
511 爪領域抽出部
512 印刷制御部
513 表示制御部
R1〜R5 輪郭線
T(T1〜T5) 爪部
U(U1〜U5) 対象指
Claims (7)
- 基本色インクを印刷する印刷手段と、
使用者の爪部に貼付されるネイルチップを生成するためのネイルチップシートに対して印刷を施すように、前記印刷手段を制御する印刷制御手段と、
を備え、
前記ネイルチップシートは、前記爪部上に貼り付けられる、絵柄が描かれている貼着層を有し、
前記印刷制御手段は、前記印刷手段を制御して、前記貼着層に、前記使用者の爪部を含む指を撮影して取得された指爪画像から抽出された爪部の輪郭線の印刷を、該輪郭線の中心を前記絵柄の中心に合わせるように施すことを特徴とするネイルプリント装置。 - 前記ネイルチップシートは、一の方向に延びた形状を有し、前記一の方向に沿った一端側に描かれて基準位置を示す基準線を有し、
前記印刷制御手段は、前記輪郭線の中心の前記基準位置から前記一の方向に沿った距離を、前記絵柄の中心の前記基準位置から前記一の方向に沿った距離に合わせるように、前記印刷手段を制御することを特徴とする請求項1に記載のネイルプリント装置。 - 前記爪部を含む指を撮影して前記指爪画像を取得する指爪画像取得手段と、
前記指爪画像取得手段により取得された前記指爪画像から前記爪部に対応する前記輪郭線を抽出する爪領域抽出手段と、
を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載のネイルプリント装置。 - 前記印刷手段はコーティングインクを印刷する手段を有し、
前記印刷制御手段は、前記印刷手段により前記基本色インクによる印刷を行う前又は後の少なくともいずれか一方に、前記ネイルチップシートにおけるネイルチップに対応する領域に対して前記コーティングインクを印刷させるように前記印刷手段を制御することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のネイルプリント装置。 - 印刷手段を備えるネイルプリント装置に用いられる印刷制御方法であって、
前記印刷手段を制御して、使用者の爪部に貼付されるネイルチップを生成するための、絵柄が描かれていて前記爪部上に貼り付けられる貼着層を有するネイルチップシートの前記貼着層に、基本色インクを用いて、前記使用者の爪部を含む指を撮影して取得された指爪画像から抽出された爪部の輪郭線の印刷を、該輪郭線の中心を前記絵柄の中心に合わせるように施す印刷制御ステップを含むことを特徴とする印刷制御方法。 - 前記ネイルチップシートは、一の方向に延びた形状を有し、前記一の方向に沿った一端側に描かれて基準位置を示す基準線を有し、
前記印刷制御ステップは、前記輪郭線の中心の前記基準位置から前記一の方向に沿った距離を、前記絵柄の中心の前記基準位置から前記一の方向に沿った距離に合わせるように、前記印刷手段を制御することを特徴とする請求項5に記載の印刷制御方法。 - 前記印刷手段はコーティングインクを印刷する手段を有し、
前記印刷制御ステップは、前記印刷手段により前記基本色インクによる印刷を行う前又は後の少なくともいずれか一方に、前記ネイルチップシートにおけるネイルチップに対応する領域に対して前記コーティングインクを印刷させるように前記印刷手段を制御するコーティングステップを含むことを特徴とする請求項5又は6に記載の印刷制御方法。
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