JP5938969B2 - エピタキシャルウエーハの製造方法および固体撮像素子の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、エピタキシャルウエーハの製造方法およびエピタキシャルウエーハならびに固体撮像素子の製造方法および固体撮像素子に関する。
メモリ、CCD等の固体撮像素子等の半導体装置の微細化、高性能化に伴い、それらの製品歩留まりを向上させるために、材料としてのシリコン基板にも高品質化が要求され、これに対応した各種シリコン基板が開発されている。
固体撮像素子においては、シリコン基板の品質が大きく影響し、特に、製品特性に直接影響を与えると推測されるウエーハ表層部の結晶性は重要である。表層品質の改善策として、1)不活性ガス又は水素を含む雰囲気中での高温処理、2)引き上げ条件の改善によりグロウ・イン(Grown−in)欠陥を低減、3)エピタキシャル成長ウエーハ等が開発されている。
従来、固体撮像素子特性そのものを指標としたシリコンウェーハ特性や、リーク電流を指標としたものなど、いろいろな観点から固体撮像素子の作製基板として最適なものが何であるかの、研究開発が行われ、特許も数多く公開されている。
固体撮像素子用の基板としては、結晶育成時のGrown−in欠陥の影響を排除するため基本的にエピタキシャルウェーハが使用されている。このエピタキシャルウエーハを採用するにあたり、エピタキシャル成長装置(EP炉)からの金属汚染の影響を排除する目的で、エピタキシャルウエーハにゲッタリング能力を付加させる。
このゲッタリング方法としてはIG(Intrinsic Gettering)やEG(Extrinsic Gettering)など数多くの手法があるが、近年の平坦化要求の厳密化により、両面研磨ウェーハが採用されるようになってからは、IG手法に着目した検討が多くなされ、特許も公開されている。このIGはすなわち、酸素析出によるゲッタリングをするものであり、この観点から、析出状態を規定した特許は数多くあるが、いずれもゲッタリングの観点であり、シリコン基板中の重金属をゲッタリングしデバイス活性層への影響を低減するものである。
特許文献1においては、シリコン基板の製造方法として、炭素をドープした結晶を作製し、エピタキシャル層の厚さを5μm以下とすることで、基板に酸素析出を作りこむことを規定したものである。炭素をドープすることで析出を促進し、酸素析出(BMD)を十分作りこみ、ゲッタリング能力を付加し、かつ析出サイズを小さくすることで、基板そりを低減することなどが公開されている。特許文献2も固体撮像素子用ウェーハを規定しており、エピタキシャルウエーハの固溶酸素および炭素濃度を規定している。特許文献3も固体撮像素子用ウェーハを規定しており、エピタキシャルウエーハの酸素、炭素濃度に加え、ドーパント濃度(ボロン)を規定し、かつ析出に供する熱処理条件を規定している。さらに、特許文献4においては、白傷を指標に、白傷が発生しないようにシミュレーションを行い結晶育成をすることが公開されている。
以上のように多くの文献が公開されているが、いずれも基板のゲッタリング能力に影響する析出についてのみ議論されている。
特開平11−204534号公報 国際公開第2008−029918 国際公開第2009−075288 特開2009−212353号公報 特開2003−100760号公報
一方、固体撮像素子において、ストリエーションと呼ばれるリング状の感度ムラが生じることがある。これはウエーハ面内でリング状に観察され、シリコン基板が影響していると考えられている。すなわちウエーハ面内において、感度ムラが生じていることになる。
この原因としては、基板の酸素析出が影響していることが当然考えられ、この影響を緩和するための特許として、例えば特許文献5においては、基板析出からの影響、すなわち拡散電流を緩和する方法として種々の方法が公開されている。しかしこれらも、エピタキシャルウエーハのうち、基板自体に関連したものである。これらの方法を用いてもストリエーションが発生する場合があった。
本発明者がこのストリエーションの現象を検討するため、シリコンエピタキシャルウェーハ上に多数の接合構造を形成し、リーク電流を測定した。その結果、ストリエーションが発生する固体撮像素子形成に用いたエピタキシャルウエーハにおいて、リング状のリーク電流の分布を観察することが出来た。このデータを詳細に検討した結果、酸素関連の欠陥を起因とするストリエーションの発生とリーク電流値の具体的な関係を見出した。
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、例えばCCD、CMOSセンサ等の高歩留まりが要求される製品に使用される最適な基板として、ストリエーションの発生を抑制することができるエピタキシャルウエーハおよびその製造方法ならびに固体撮像素子およびその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、エピタキシャルウエーハの製造方法であって、シリコン基板に酸素析出熱処理を施し、その後、エピタキシャル層を形成してエピタキシャルウエーハを製造するとき、前記酸素析出熱処理の条件を制御して、前記エピタキシャル層の形成後におけるリーク電流の値が1.5E−10A以下のエピタキシャルウエーハを製造することを特徴とするエピタキシャルウエーハの製造方法を提供する。
このような本発明の製造方法であれば、酸素関連の欠陥を起因として、ストリエーションが発生するのを効率良く抑制することができるエピタキシャルウエーハを得ることができる。
このとき、前記酸素析出熱処理の条件を制御することにより、格子間酸素濃度が5E17atoms/cm以下のエピタキシャル層を形成することができる。
このようにすれば、エピタキシャル層内の酸素関連の欠陥の発生を抑制することができ、ストリエーションが発生するのを抑制することができる。また、酸素析出熱処理を施しているため、シリコン基板内にBMDを形成することができ、ゲッタリング能力を付与することができる。これにより固体撮像素子形成の際の暗電流、白傷を防止できる。
なお、酸素析出熱処理の条件は特に限定されず、その後に形成するエピタキシャル層における格子間酸素濃度が上記数値範囲となるように適宜決定することができる。下限は特に限定されず、例えば0atoms/cmとすることができる。
また、前記シリコン基板に酸素析出熱処理を施し、エピタキシャル層を形成するとき、前記エピタキシャル層の形成後における拡散電流の値が1.5E−10A以下となるように、前記酸素析出熱処理の温度と時間、および形成するエピタキシャル層の厚さを制御して製造することができる。
このようにすれば、エピタキシャルウエーハのうち、基板内のBMDを起因とするストリエーションの発生も抑制することができる。
なお、制御する拡散電流の下限は特に限定されず、例えば0Aとすることができる。
また、前記酸素析出熱処理の温度と時間、およびエピタキシャル層の厚さを制御する際、予め、試験用のシリコン基板に酸素析出熱処理を施し、エピタキシャル層を形成し、PN接合を形成して拡散電流を測定し、該拡散電流の値と、前記酸素析出熱処理の温度と時間と、エピタキシャル層の厚さとの相関関係を求めておき、該相関関係から、前記拡散電流の値が1.5E−10A以下となる酸素析出熱処理の温度と時間と、エピタキシャル層の厚さを決定し、該決定に基づいて制御することができる。
このようにすれば、より確実に、拡散電流の値が1.5E−10A以下となるエピタキシャルウエーハを製造することができ、ストリエーションが発生しにくいものを得ることができる。
また、前記形成するエピタキシャル層の厚さを5μm以上50μm以下とすることができる。
このようにエピタキシャル層の厚さを5μm以上とすれば、リーク電流(特には拡散電流)の測定を適切に行えたり、酸素析出がリーク電流に及ぼす影響をさらに適格に制御することができる。また拡散電流をより低減することができる。
また、固体撮像素子での使用を考慮するとエピタキシャル層の厚さは50μm以下の範囲で十分である。
また、前記酸素析出熱処理により、シリコン基板中の格子間酸素を0.01ppma以上析出させることができる。
このようにすれば、BMDが十分に形成され、ゲッタリング能力をより確実に有するものを得ることができる。
また、上記エピタキシャルウエーハの製造方法により製造したエピタキシャルウエーハを用いて固体撮像素子を製造することができる。また、該固体撮像素子の製造方法により製造した固体撮像素子であれば、エピタキシャル層内の酸素関連の欠陥を起因とするストリエーションの発生を抑制することができる。また、ゲッタリング能力を有し、白傷等を抑制できる。歩留り高く、高品質のデバイスを提供することができる。
また、本発明は、シリコン基板上にエピタキシャル層を有するエピタキシャルウエーハであって、エピタキシャルウエーハにおけるリーク電流の値が1.5E−10A以下のものであることを特徴とするエピタキシャルウエーハを提供する。
このような本発明のエピタキシャルウエーハであれば、酸素関連の欠陥を起因として、ストリエーションが発生するのを効率良く抑制可能なものとすることができる。
また、前記シリコン基板は酸素析出熱処理が施されて格子間酸素が析出されたものであり、該エピタキシャル層内の格子間酸素濃度が5E17atoms/cm以下のものとすることができる。
このようなものであれば、エピタキシャル層内の酸素関連の欠陥の発生が抑制され、ストリエーションの発生を抑制可能なものとすることができる。また、酸素析出熱処理が施されているため、シリコン基板内にBMDが形成されており、ゲッタリング能力を有する。これにより固体撮像素子形成の際の暗電流、白傷を防止することができる。
また、前記エピタキシャル層における格子間酸素濃度が最大の箇所が前記シリコン基板との界面であるものとすることができる。
このようなものであれば界面より表面側は、格子間酸素濃度がより低濃度であり、エピタキシャル層内の酸素関連の欠陥の発生をより効果的に抑制することができる。
また、前記エピタキシャルウエーハにおける拡散電流の値が1.5E−10A以下のものとすることができる。
このようなものであれば、エピタキシャルウエーハのうち、基板内のBMDを起因とするストリエーションの発生も抑制可能なものとすることができる。
また、前記エピタキシャル層の厚さが5μm以上50μm以下とすることができる。
このようにエピタキシャル層の厚さが5μm以上であれば、リーク電流(特には拡散電流)の測定をより適切に行えたり、酸素析出がリーク電流に及ぼす影響をさらに適格に制御することができる。また、拡散電流をより低減することができる。
また、固体撮像素子での使用を考慮するとエピタキシャル層の厚さは50μm以下の範囲で十分である。
また、前記シリコン基板は酸素析出熱処理が施されて0.01ppma以上の格子間酸素が析出されたものとすることができる。
このようなものであれば、BMDが十分に形成され、ゲッタリング能力をより確実に有するものとすることができる。
以上のような本発明のエピタキシャルウエーハの製造方法やエピタキシャルウエーハであれば、固体撮像素子において、酸素関連の欠陥を起因としてストリエーションが発生するのを抑制することができる。
また、本発明の固体撮像素子の製造方法や固体撮像素子であれば、ストリエーションが発生するのを抑制でき、歩留り高く、高品質のデバイスを提供することができる。
本発明のエピタキシャルウエーハの一例を示す概略図である。 本発明の固体撮像素子の一例を示す概略図である。 本発明のエピタキシャルウエーハの製造方法および固体撮像素子の製造方法の一例を示すフロー図である。 実験1でのエピタキシャルウエーハにおける格子間酸素濃度プロファイルの分析結果である。 実験1でのエピタキシャルウエーハにおける発生電流の面内分布を示す図である。 リーク電流の温度特性の一例を示すグラフである。 実験1でのCL測定で得られたスペクトルの一例を示すグラフである。 実験1での発光スペクトルの発光線量とリーク電流値の関係を示すグラフである 実験1での発光スペクトルの発光線量と、エピタキシャル層/シリコン基板界面の格子間酸素濃度の関係を示すグラフである。 実験2でのリーク電流(拡散電流)の面内分布とX線TOPOによるシリコン基板の酸素析出分布を示す図である。 実験2での、エピタキシャル層の厚さごとの、酸素析出物のサイズ・密度とリーク電流との関係を示すグラフである。 実験2での、拡散電流の面内分布と、エピタキシャル層の厚さ、酸素析出物のサイズ、密度との関係を示す図である。 ゲッタリング能力と酸素析出量の関係を示すグラフである。
以下、本発明のエピタキシャルウエーハについて、実施態様の一例として、図を参照しながら詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
本発明者が、固体撮像素子におけるストリエーションの発生と、その固体撮像素子形成に用いたエピタキシャルウエーハにおけるリーク電流値との関係について鋭意研究を行ったところ、1.5E−10Aというリーク電流値の臨界値を見出した。
さらには、より具体的には、例えば発生電流に関しては、エピタキシャルウエーハのうち、エピタキシャル層中の酸素濃度が重要な働きをすること、そして、1.5E−10A以下の発生電流のエピタキシャルウエーハを得るには、エピタキシャル層中の格子間酸素濃度を酸素析出熱処理の条件により制御すれば良いことを見出した。
また、例えば拡散電流に関しては、基板中の酸素析出物の密度、サイズ、そしてエピタキシャル層の厚さが関係していること、そして、1.5E−10A以下の拡散電流のエピタキシャルウエーハを得るには、酸素析出熱処理の条件およびエピタキシャル層の厚さを制御すれば良いことを見出した。
本発明者はこれらのことを見出し、本発明を完成させた。
図1に本発明のエピタキシャルウエーハの一例を示す。
本発明のエピタキシャルウエーハ1では、シリコン基板2上にエピタキシャル層3(例えばシリコンエピタキシャル層)が形成されている。
まず、シリコン基板2はエピタキシャル層3の形成前に予め酸素析出熱処理が施されたものであり、基板内の格子間酸素が該熱処理によって析出されている。
格子間酸素の析出量は特に限定されないが、例えば酸素析出熱処理によって0.01ppma以上の格子間酸素が析出されたものとすることができる。このような析出量であれば、基板内に十分な量のBMDが形成され、ゲッタリング能力をより効果的に発揮することができる。これにより重金属不純物等による汚染を防ぎ、固体撮像素子形成の際の暗電流、白傷の発生を防止できる。
この他、格子間酸素の析出に関して以下の点が挙げられる。
エピタキシャル層3内の格子間酸素濃度が5E17atoms/cm以下となっており、この範囲におさまるように、シリコン基板2内の酸素析出熱処理による格子間酸素の析出量が調整されている。格子間酸素濃度がこのような範囲であれば、エピタキシャル層3内の酸素関連の欠陥の発生を抑制することができる。そして、エピタキシャル層3における欠陥を起因とするストリエーションが発生するのを抑制することができる。
そして、エピタキシャル層3では、格子間酸素濃度が最大の箇所はシリコン基板2との界面になっている。上述したように、エピタキシャルウエーハ1は酸素析出熱処理が施されたシリコン基板2上にエピタキシャル層3が形成されたものであり、該エピタキシャル層3に存在する格子間酸素の供給源はシリコン基板2である。すなわち、シリコン基板2からの拡散によるものである。したがって、エピタキシャル層3内の格子間酸素濃度は、シリコン基板2との界面を最大とし、エピタキシャル層3の表面に向かって低濃度になる分布になっている。
また、エピタキシャルウエーハ1のリーク電流の値は1.5E−10A以下である。
より具体的に説明すると、上記のようにエピタキシャル層3内の格子間酸素濃度が制御されており、酸素関連の欠陥の発生が抑制されており、エピタキシャルウエーハ1における発生電流の値は1.5E−10A以下である。
また、エピタキシャルウエーハ1における拡散電流の値が1.5E−10A以下であるように、シリコン基板2では格子間酸素の析出が調整されている。
上述したようにストリエーションにはエピタキシャル層3内の欠陥のみならず、シリコン基板3内の酸素析出物を起因とするものがある。また、拡散電流等のリーク電流とストリエーションには関連性があり、拡散電流が上記範囲であれば、基板内のそのBMDを起因とするストリエーションの発生を抑制することができる。一方、BMDの密度やサイズは拡散電流に影響を与えており、そのBMDの密度やサイズ等は酸素析出熱処理の条件が影響している。したがって、シリコン基板2は、エピタキシャル層3での格子間酸素の濃度が上記範囲になるように酸素析出熱処理されたものであるとともに、さらに、該熱処理でエピタキシャルウエーハ1の拡散電流が上記範囲となるよう適切な条件で行われたものであるとより良い。
なお、このエピタキシャルウエーハ1に関してエピタキシャル層3の厚さは特に限定されず、例えば5μm以上とすることができる。リーク電流(特には拡散電流)の測定をより適切に行えたり、酸素析出がリーク電流に及ぼす影響をさらに適格に制御することができる。また、固体撮像素子での使用を考慮すると50μmの厚さがあれば十分である。
また、図2に本発明の固体撮像素子の一例を示す。
本発明の固体撮像素子4は、本発明のエピタキシャルウエーハ1を用いて製造されたものである。
エピタキシャルウエーハ1に対し、ウエル領域、チャネル領域、ゲート酸化膜等適宜形成されたものであり、ストリエーションがなく、また、暗電流や白傷等の発生が抑制されたものとすることができる。
次に、本発明のエピタキシャルウエーハの製造方法および固体撮像素子の製造方法について説明する。
図3に本発明のエピタキシャルウエーハの製造方法および固体撮像素子の製造方法の一例を示す。
まず、図1のようなエピタキシャルウエーハ1を製造するにあたっては、図3に示すように、シリコン基板を準備し(工程1)、該シリコン基板に酸素析出熱処理を施し(工程2)、該酸素析出熱処理を施したシリコン基板上にエピタキシャル成長を行い、格子間酸素濃度が5E17atoms/cm以下のエピタキシャル層を形成する(工程3)。そして、製造したエピタキシャルウエーハを用いて素子形成し、固体撮像素子を製造する(工程4)。
以下、各工程についてさらに説明する。
(工程1:シリコン基板の準備)
まず、シリコン基板2を準備する。このシリコン基板2は特に限定されず、例えばチョクラルスキー法等により引上げたシリコンインゴットから切り出したものとすることができる。この段階でのシリコン基板中の格子間酸素の濃度等は特に限定されない。ただし、最終的に、格子間酸素濃度が5E17atoms/cm以下のエピタキシャル層3を形成しやすいように、インゴット引上げ時の条件を適宜調整して酸素濃度を調整しておくことができる。
(工程2:酸素析出熱処理、工程3:エピタキシャル成長)
次に、準備したシリコン基板2に酸素析出熱処理を施す。
例えば、まず、シリコン基板2内に酸素析出核を形成するため、450℃〜600℃で、4時間程度の第一の熱処理を行うことができる。次に、酸素析出核を成長させ、所定の析出密度を得るため、第一の熱処理温度よりも高く800℃以下で4時間程度の第二の熱処理を行うことができる。さらには、酸素析出物を成長させるため、1000℃で2−16時間程度の第三の熱処理を行うことができる。当然これらの熱処理条件に限定されず、その熱処理の温度、時間、さらには上記のような三段階の熱処理に限らず、熱処理の回数等も適宜決定することができる。
その後、酸素析出熱処理したシリコン基板2にエピタキシャル成長を行い、エピタキシャル層3を形成する。このエピタキシャル層3の形成方法は特に限定されず、例えば従来と同様の方法により行うことができる。
以下、工程2および工程3で考慮すべき点について詳述する。
まず、工程2の酸素析出熱処理の各条件に関して、後の工程3でエピタキシャル層3を形成したときに、該エピタキシャル層3内の格子間酸素濃度が5E17atoms/cm以下となるように、シリコン基板2内の酸素析出を制御する必要がある。
これは、シリコン基板2上にエピタキシャル層3を形成するとき、シリコン基板2内の格子間酸素がエピタキシャル層3内に拡散するためである。エピタキシャル成長前に予め酸素析出熱処理し、シリコン基板2内に固溶している格子間酸素濃度を低減しておくことにより、その分、エピタキシャル成長時に、エピタキシャル層3内に格子間酸素が拡散する量を低減することができる。そして、エピタキシャル層3内の格子間酸素濃度が低くなればそのエピタキシャル層3内での酸素関連の欠陥の発生を抑制でき、その欠陥を起因とするストリエーションの発生を抑制することが可能である。
酸素析出熱処理の条件を決定するにあたっては予備試験1を行うと良い。ここで、実際に製品となるエピタキシャルウエーハ1を製造する工程1〜3(あるいは固体撮像素子を製造する工程4も含めて)を本試験とする。
予備試験1としては、まず、本試験の工程1で用意するシリコン基板2と同様のシリコン基板を用意し、熱処理温度、熱処理時間等の条件を変えて酸素析出熱処理を行う。そして、本試験の工程3と同様のエピタキシャル成長を行い、形成されたエピタキシャル層の格子間酸素濃度を測定し、測定値が5E17atoms/cm以下となる酸素析出熱処理の条件を見つけ出す。
このような予備試験1を行い、予備試験1の結果に基づいて本試験を行えば、より確実に、最終的に格子間酸素濃度が5E17atoms/cm以下のエピタキシャル層3を有するエピタキシャルウエーハ1を製造することができる。
ここで、エピタキシャル層3内の欠陥を起因とするストリエーションを抑制するにあたって、5E17atoms/cm以下という格子間酸素濃度を本発明者が見出した<実験1>について説明する。エピタキシャル層内における格子間酸素濃度の最大値、リーク電流(発生電流)、ストリエーションの発生の有無の関係を調査した実験である。
<実験1>
(1−1)
まず、3種類のエピタキシャルウエーハを用意し、格子間酸素濃度プロファイルを分析した。
導電型P型、ボロンドープ、抵抗率10Ω・cm、直径200mm、結晶方位<100>であり、格子間酸素濃度が18ppmaのシリコン基板を準備し、このシリコン基板について、酸素析出熱処理を行わずにそのままのものと、酸素析出熱処理を行って格子間酸素を析出させ、固溶している格子間酸素の濃度を下げたものを準備した。なお、酸素析出熱処理を行ったものとしては、窒素雰囲気下、500℃で4時間、800℃で4時間、1000℃で3時間の熱処理を施したもの、500℃で4時間、800℃で4時間、1000℃で16時間の熱処理を施したものを準備した。
これらの上に、各々、シリコンエピタキシャル層を10μmの厚さ成長させた。
この状態での格子間酸素濃度のプロファイルをSIMSによる分析をした。この結果を図4に示す。エピタキシャルウエーハの表面からの深さに応じた格子間酸素濃度のプロファイルである。
図4に示すように、固溶する格子間酸素濃度のプロファイルに差があることが分かる。3種類のエピタキシャルウエーハは、各々、格子間酸素はエピタキシャル層の形成時にシリコン基板からエピタキシャル層へと拡散しており、格子間酸素濃度は、エピタキシャル層内ではシリコン基板との界面(深さ10μm付近)で最も高く、表面に向かって徐々に低くなっていることがわかる。
また、酸素析出熱処理せずにそのままエピタキシャル成長したもの(AsEPのデータ)が格子間酸素濃度が界面近傍で5.9E17atoms/cmと最も高く、次いで、1000℃における酸素析出熱処理を3時間行ったもの(1000℃/3hのデータ)が4.9E17atoms/cm、1000℃における酸素析出熱処理を16時間行ったもの(1000℃/16hのデータ)が3.8E17atoms/cm程度であった。酸素析出熱処理を行う、特にはより長時間行うことによって、シリコン基板中の格子間酸素が析出し、格子間酸素濃度が低減し、エピタキシャル層への拡散も抑制されたと考えられる。
(1−2)
次に、上記3種類のエピタキシャルウエーハにPN接合を形成し、リーク電流(ここでは空乏層内で発生する発生電流(エピタキシャル層起因))の測定を行った。発生電流の分布により、それと関係するストリエーションの発生の有無を確認するためである。
リーク電流の測定方法は特に限定されないが、例えば以下のようにして行うことができる。
上記のように準備されたエピタキシャルウエーハにPN接合を形成するため酸化膜を形成する。該酸化膜は、この後のドーパント拡散時のマスクであり、熱酸化膜を形成しても良いし、CVD酸化膜をデポしても良い。厚さは、この後に拡散するドーパントをマスク出来る厚さであれば良い。一般的には、500nm以上とするのが好ましい。これは、酸化膜中といえども、ドーパントが拡散してしまうからである。なお、CVD酸化膜を適応する際、特にプラズマCVDの場合は、プラズマによるチャージダメージに注意すべきである。
ここでは、1000℃のパイロ酸化を行い、1μmの酸化膜を形成した。
次に、フォトリソにより酸化膜に窓明け用のパターンを形成する。酸化膜のエッチングはドライエッチングでも、フッ酸をベースにしたウエットエッチングでも良い。ドライエッチングの方が微細パターンまで加工可能であるが、先ほどのプラズマダメージに注意すべきである。一方の、ウエットエッチングは、プラズマダメージは起こらないが、微細パターンの加工には不向きである。
酸化膜への窓明けが完了すれば、ドーパントの拡散を行なう。基板とは異なるドーパントを拡散し、PN接合を形成する。拡散は、イオン注入、ガラスデポ、塗布拡散等各種手法のうち、どれでも良い。PN接合深さはアニール条件に依存するため、予め実験を行い所望の深さになるように時間を調整する。また、拡散後の最表面濃度であるが、1×1020atoms/cm程度の高濃度になるようにすると、測定時の電極を特別に形成しなくとも、拡散最表層をそのまま電極として使える利点がある。
ここでは、0.5mm角のパターンを、多数配置したマスクを用いて、フォトリソを行い、バッファードHFで酸化膜へ窓開けエッチングを行い、0.5mm角の開口部を酸化膜に10mm間隔で形成した。このウエーハにPOCL3を原料にしてリンガラスをデポし、引き続き、1000℃、窒素アニールを2時間行なったのち、リンガラスをフッ酸で除去してPN接合を形成した。なお、このときのリンの拡散深さは、およそ2μmであった。
このようにして作製したPN接合構造に関し、室温でリーク電流(発生電流)を測定した。具体的には、+0.5Vを印加してリーク電流の測定を行った。その結果を図5に示す。リーク電流の面内分布である。
なお、酸素関連の欠陥を顕在化するために、今回、素子形成ウェーハに450℃の熱処理を1時間加えた。一般的にこの温度は酸素ドナーが形成される温度であり、一方、デバイスの界面準位を消去するためのシンターリングを実施する温度でもあり、実デバイス工程で多用される。例えば、特開平8−148501号公報には、酸素ドナー形成を積極的に用い、デバイス抵抗を調整する方法が開示されている。しかし通常抵抗ではドナーが形成されても抵抗率を変えるほどではなく、高抵抗率基板でのみ適応できると考えられる。
まず、図5のうち、上3つの図は、3種類のエピタキシャルウエーハの面内におけるリーク電流を実際のリーク電流値に応じて識別したものである。これらを比較すると、AsEP、1000℃/3h、1000℃/16hの順にリーク電流の値が高くなっていることがわかる。すなわち、エピタキシャル層内の格子間酸素濃度が少ない方が、リーク電流を低く抑えられている。
この上3つの図では、3種類のウエーハを同じスケールで表現したものであり、各エピタキシャルウエーハの面内での詳細なリーク電流の縞状のムラがわかりにくい。
一方、下3つの図は、各エピタキシャルウエーハごとに、面内のリーク電流値を相対的に表現したものである。ウエーハごとに、凡例に示すようにリーク電流値の大きさを、ウエーハ1枚当たりの取得リーク電流を並べ替え、中央値を算出し、この中央値を1として、ウエーハ面内のリーク電流の相対値を示したもので、各エピタキシャルウエーハの面内におけるリーク電流の縞状のムラの有無がより明確に表された。
そして、特に図5の下3つの図から分かるように、AsEPのエピタキシャルウエーハでは、リーク電流の分布にリング状のムラが生じていることがわかる。このようなムラが固体撮像素子のストリエーションの発生に影響する。
これに対して、1000℃/3hや1000℃16hのエピタキシャルウエーハでは、リーク電流のリング状のムラは見られなかった。
すなわち、図4、5に示すように、エピタキシャル層とシリコン基板の界面(また、エピタキシャル層)における酸素濃度が高い方がリーク電流が高く、特にAsEPのような高酸素濃度のエピタキシャルウエーハにおいては、リーク電流が縞状に分布していることが分かる。
このときのリーク電流の測定温度は室温であり、かつ図6に示すようにリーク電流の温度特性から、室温付近では発生電流が支配的であり、発生電流は空乏層中で発生したキャリアに起因するものである。空乏層はウェル内で生成しており、この結果から、このリーク源がシリコンエピタキシャル層中に存在していることが明らかである。
(1−3)
次に、リーク原因についてさらに調査した。
上記のような手順でPN接合を作製後に、今度はさらにリーク原因を検討するため、CL(カソードルミネッセンス)スペクトルを取得した。CL測定は、サンプルを冷却機構のついたステージに載せ、真空チャンバーに入れて真空状態に保ち、サンプルが77K以下に十分冷却された後に、電子線を照射し発光スペクトルを取得する方法である。
より具体的には、まず、XY方向に移動可能なプローバに載せ、3Vの電圧を印加しリーク電流の面内分布データを取得した。
ウエーハ面内で900点の測定を行い、リーク電流が高い接合箇所を決定し、この箇所を切り出し、CL測定のため、冷却機構のついたステージに載せ、真空チャンバーに入れて真空状態に保ち、サンプルが10Kにまで十分冷却された後に、電子線加速電圧10keVで照射し発光スペクトルを取得した。測定において加速電圧を10KeVと低加速にしたのは、電子を表面から1.5μm程度の深さに進入させ、エピタキシャル層の欠陥について評価するためである。
CL測定により得られたスペクトルの一例を図7に示す。
図7には4つのデータを示している。これらの4つのデータは、図7に示すような接合面内の1から4まで測定場所を変化させて取得したものである。今回のケースでは場所による依存性はほとんど見られなかった。
また、図7から明らかなように、シリコンバンドギャップに相当するTO線以外に、W、D5、H、Cの各線が観察されている。
これらTO線以外の帰属は、一般的にW線が格子間シリコン、D5が酸素析出に起因した転位、H,及びCは酸素と炭素が関係した欠陥といわれている。
これらの中から、D5(酸素に関係した欠陥)、H、C(酸素と炭素が関係した欠陥)の発光スペクトルの発光線量と、リーク電流値の関係を図8に示す。
図8では、リーク電流値と、CL測定で得られた欠陥起因の発光線量(すなわち欠陥量)が良い相関を示し、リークの原因が酸素関連の欠陥であることが分かる。発光線量が高いほどリーク電流値も高い。
また、上記発光スペクトルの発光線量と、シリコン基板とエピタキシャル層界面の格子間酸素濃度との関係を図9に示す。
また図9では、格子間酸素濃度が5×1017atoms/cm以下であれば、スペクトルの発光線量がより低く、欠陥の発生が抑制されており、すなわち良好なエピタキシャル層となっていることが分かる。
特に顕著な差が見られるH線を例に挙げると、AsEPのデータ(格子間酸素濃度:5.9E17atoms/cm)では発光線量は3.3a.u.である。1000℃/3hのデータ(4.9E17atoms/cm)では発光線量は低下して2a.u.である。1000℃/16hのデータ(3.8E17atoms/cm)では発光線量はさらに低下して1.25a.u.である。そして、図5に示したように、AsEPの場合、リーク電流は縞状に分布してストリエーションが発生し、1000℃/3hや1000℃/16hのデータでは、リーク電流は縞状に分布することもなくストリエーションも発生しない。他のD5線やC線においても同様の傾向である。
これらより、エピタキシャル層内の酸素関連の欠陥を起因とするストリエーションが発生するか否かは、エピタキシャル層において格子間酸素濃度が最大で5E17atoms/cm程度よりも大きいか小さいかによると考えられる。言い換えれば、エピタキシャル層内の格子間酸素濃度が5E17atoms/cm以下、さらには4.9E17atoms/cm以下とすることで、エピタキシャル層内の欠陥を起因とするストリエーションの発生を防止できる。
なお、このときのリーク電流(発生電流)の値は1.5E−10A程度である(図8参照)。
以上のような<実験1>から、本発明者は、エピタキシャル層内の格子間酸素濃度を5E17atoms/cm以下とすることで、エピタキシャル層内における酸素関連の欠陥を起因とするストリエーションの発生を抑制できることを見出した。
したがって、工程2の酸素析出熱処理では、予備試験1の結果等を利用するなどして、上述したように、最終的に、後の工程3で格子間酸素濃度が5E17atoms/cm以下のエピタキシャル層3を形成できるように、適宜熱処理条件を決定して行う。
そして、その後、エピタキシャル成長して格子間酸素濃度が5E17atoms/cm以下のエピタキシャル層3を形成する。
以上のように、エピタキシャル層起因のストリエーションの発生の抑制について、エピタキシャル層中の格子間酸素濃度を酸素析出熱処理により制御することによって、発生電流を制御することを説明してきたが、上述したように、ストリエーションの発生はシリコン基板自体が原因となることもある。すなわち、シリコン基板中のBMDを起因としてストリエーションが発生することがある。
本発明者は、さらに、このシリコン基板を起因とするストリエーションの発生について調査した。ここで、シリコン基板中のBMDの影響を評価するためには拡散電流で評価する必要がある。なお、発生電流はリーク電流を室温で測定するが、拡散電流の測定は室温より温度を上げて測定することによって評価することができる。
その結果、上述した考慮すべき点の他に、工程2および工程3で、さらに以下の点を考慮してエピタキシャルウエーハ1の製造を行うと、一層、高品質で理想的なものを製造することができることを見出した。
すなわち、上記ストリエーションを抑制するには、工程3でエピタキシャル層3を形成した後の拡散電流の値が1.5E−10A以下となるように、工程2での酸素析出や工程3でのエピタキシャル成長を制御してエピタキシャルウエーハ1を製造すれば良いことを見出した。この工程2での酸素析出の制御とは、つまりはシリコン基板中の酸素析出物の密度とサイズを酸素析出熱処理により制御することである。これらを制御することで拡散電流を制御できることが分かった。
拡散電流の値が1.5E−10A以下になるような製造方法として、より具体的には、工程2での酸素析出熱処理において、熱処理温度、時間、回数等の各条件を制御して析出物の密度やサイズを制御するとともに、工程3でのエピタキシャル成長で形成するエピタキシャル層3の厚さを制御することが挙げられる。
そこで、酸素析出熱処理の条件(あるいは析出物の密度やサイズ)、形成するエピタキシャル層の厚さを決定するにあたって予備試験2を行うと良い。
予備試験2としては、まず、本試験の工程1で用意したシリコン基板2と同様のシリコン基板を用意し、熱処理温度、熱処理時間等の各条件を変えて酸素析出熱処理を行う。続いて、種々の厚さでエピタキシャル層を形成し、PN接合を形成して拡散電流の測定を行う。そして、これらの拡散電流の値と、酸素析出熱処理の各条件と、エピタキシャル層の厚さの相関関係を求める。
その後、拡散電流の値が1.5E−10A以下となる、酸素析出熱処理の各条件とエピタキシャル層の厚さを本試験での条件として決定する。そして該決定に基づいて、本試験として、シリコン基板2に工程2の酸素析出熱処理、工程3のエピタキシャル成長を行ってエピタキシャルウエーハ1を製造する。
なお、当然、エピタキシャル層3は格子間酸素濃度が5E17atoms/cm以下となっている必要がある。
したがって、拡散電流の値が1.5E−10A以下となるようにするためだけに予備試験2単独で製造条件を決定するのではなく、例えば、まず、予備試験1によって製造条件を絞り、その上で予備試験2によって製造条件をさらに特定するなどして、エピタキシャル層の格子間酸素濃度および拡散電流の値が上記範囲に収まるように製造すると良い。
ここで、シリコン基板2内の欠陥を起因とするストリエーションを抑制するにあたって、1.5E−10A以下という拡散電流の値を本発明者が見出した<実験2>について説明する。シリコン基板内における酸素析出物の密度およびサイズ(酸素析出熱処理の各条件)、リーク電流(拡散電流)、ストリエーションの発生の有無の関係を調査した実験である。
<実験2>
(2−1)
まず、拡散電流とシリコン基板内の酸素析出とに関係があるかどうか調査した。
図10はリーク電流(拡散電流)の面内分布とX線TOPOによるシリコン基板の酸素析出分布を示したものである。リーク電流の面内分布と酸素析出分布は良い一致を示しており、リーク電流の縞状分布はシリコン基板の酸素析出分布に由来していることが分かる。この分布は、実際の素子を作製するにあたり、特に固体撮像素子においては縞状の特性分布が生じる原因となる。すなわち、ストリエーションの発生につながる。
このリーク電流分布を回避するために析出をしないようにすればよいのであるが、このような対応はゲッタリングの観点からはゲッタリング能力を無くすことにつながり、固体撮像素子用基板としては不適切なものとなってしまう。
(2−2)
そこで本発明者は、酸素析出物のサイズと密度に着目し、これらを制御することでリーク電流を制御する方法を検討した。また、エピタキシャル層の厚さがリーク電流にどのような影響を与えるかについて調査した。
まず、抵抗率10Ω・cmのボロンドープ、直径200mmシリコン基板に、熱処理温度、時間、回数等を変えて、種々の条件で酸素析出熱処理を行った。これにより、種々のサイズ、密度を有する酸素析出物が得られた。その後、同じくボロンドープ、抵抗率10Ω・cmのエピタキシャル成長を行った。このときの厚さは3μm、5.4μm、10μmとした。
なお、酸素析出熱処理の条件の一例を表1に示す。450℃〜550℃で4時間の熱処理、800℃で4時間の熱処理、1000℃で0−8時間の熱処理を適宜組み合わせて酸素析出熱処理を行った。
Figure 0005938969
これにPyro雰囲気1000℃で90分の処理で200nmの酸化膜を形成した。この後、レジストを塗布し、フォトリソを行う。ここではネガレジストを選択した。マスクには各種面積の開口部を準備しておき、接合リークの面積依存が測定できるように工夫した。また同一面積で周辺長を変えたものも準備した。このレジスト付きウェーハをバッファードHF溶液にて酸化膜エッチングし、硫酸過酸化水素混合液にてレジストを除去後、RCA洗浄を実施した。このウエーハに加速電圧55KeV、ドーズ量2×1012atoms/cmでボロンをイオン注入し、1000℃、窒素雰囲気下で回復アニール後、リンガラスを塗布拡散し、リンを表面より拡散することで、PN接合を形成した。
シリコン基板内の酸素析出による影響評価であり、この場合は拡散電流を評価するため、60℃での評価を行った。
図11はエピタキシャル層の厚さごとの、酸素析出物のサイズ・密度と60℃のリーク電流(すなわち拡散電流)との関係を示すグラフである。
図11に示すように、酸素析出物のサイズを変化させた場合は、エピタキシャル層の厚さを変えても、リーク電流の増加傾向に差は見られない。
一方、酸素析出物の密度については、多くなるとリーク電流が大きくはなるが、エピタキシャル層の厚さに依存性があり、エピタキシャル層の厚さが厚いと、リーク電流が低下する傾向にある。
すなわち、別の言い方をすると、格子間酸素が同じ析出量(ΔOi)であっても、サイズを大きくすることで析出量を稼いだ場合はエピタキシャル層の厚さを厚くしてもリーク電流を低減できないが、サイズを小さくし析出密度で析出量を稼いだ場合はエピタキシャル層の厚さを厚くすることでリーク電流を低減できる。
従来は析出量にのみ着目していたが、本発明によれば、より高速で成長させて欠陥サイズを小さくしたシリコン単結晶から切り出した基板を使用することが可能になる。
(2−3)
また、拡散電流の面内分布と、エピタキシャル層の厚さ、酸素析出物のサイズ、密度との関係を調査した。
図12に、エピタキシャル層の厚さとしては3μm、5.4μm、10μm、酸素析出物密度としては2.5E9/cm、5E9/cm、酸素析出物サイズとしては半径30Å、15Åを組み合わせた6つの場合について、拡散電流の面内分布との関係を示した。
図12のうち、拡散電流の分布が縞状になっていたのは酸素析出物のサイズが30Åの場合全てと、サイズが半径15Å、密度が5E9/cm、エピタキシャル層の厚さが3μmの場合であった。なお、サイズが半径30Å、密度が2.5E9/cm、エピタキシャル層の厚さが10μmのとき、図12では縞状に分布しているように見えないが、これは図5と同様に、同じスケールで表現されているため縞状のムラがわかりにくいだけであり、このウエーハについて面内の拡散電流値を相対的に表現したところ、縞状のムラが生じていることがわかった。
このような調査をした結果、拡散電流の縞状分布の発生(さらにはストリエーションの発生)を防止するには、拡散電流の値が1.5E−10A以下であり、今回の調査においては、酸素析出物の密度について5E9/cm以下、サイズについて半径15Å以下という条件が一つの目安になっていることが分かった。
ただし、この目安はエピタキシャル層の厚さによって左右される。例えば、先に述べたように、密度が5E9/cm、サイズが半径15Åであっても、エピタキシャル層厚さが3μmであると縞状分布が発生してしまう。一方、エピタキシャル層の厚さが5μm以上であれば縞状分布の発生を防止できている。
また、図11の傾向から、エピタキシャル層を10μmよりもさらに厚く形成すれば、密度が5E9/cmより大きくとも縞状分布の発生を防止可能と考えられる。
すなわち、酸素析出熱処理における熱処理温度や時間等の各条件を制御することにより、酸素析出物の密度およびサイズを制御し、また、エピタキシャル層の厚さを制御することで拡散電流の値を制御できる。そして、その拡散電流の値を1.5E−10A以下とすることで拡散電流の縞状の分布の発生を防止でき、ストリエーションの発生を抑制できる。
(2−4)
なお、ゲッタリング能力とシリコン基板中の酸素析出量についての調査も行った。
抵抗率10Ω・cmのボロンドープ、直径200mmのシリコン基板に酸素析出熱処理を施し、同じくボロンドープ、抵抗率10Ω・cmのエピタキシャル成長を行った。形成したエピタキシャル層の厚さは5μmであった。
このエピタキシャルウェーハにNiを含んだ水溶液を基板裏面からスピンコートで塗布し、裏面に1×1011atoms/cmの汚染を行い、拡散熱処理(800℃/15min)を行った後のエッチングピット密度を測定することでゲッタリング特性を評価した。
その結果を図13に示す。格子間酸素のΔOiが0.01ppma以上であればゲッタリング効果がより確実にあることが分かった。
例えば、ΔOi=0.01ppmaを得るために、酸素析出物の析出密度を6E8/cmとしサイズを半径15Åとすることができる。
以上のような<実験2>から、本発明者は、酸素析出熱処理やエピタキシャル成長の条件を適宜決定し、エピタキシャル層形成後の拡散電流の値が1.5E−10A以下となるようにすることで、さらに、シリコン基板内における酸素析出物を起因とするストリエーションの発生を抑制できることを見出した。
さらには、格子間酸素の析出量を0.01ppma以上とすることで、ゲッタリング能力をより確実に得ることができることを見出した。
したがって、予備試験1の結果に加え、予備試験2の結果も利用して、工程2の酸素析出熱処理の条件および工程3のエピタキシャル成長の条件を決定してそれらの工程を実行することにより、エピタキシャル層中の格子間酸素濃度や、酸素析出量、発生電流や拡散電流といったリーク電流の値が上記範囲のエピタキシャルウエーハ1を製造することができる。
上述したように、このようなエピタキシャルウエーハはエピタキシャル層起因のストリエーションもシリコン基板起因のストリエーションも抑制することができるし、ゲッタリング能力もより十分に備えており、一層高品質である。
(工程4:素子形成)
以上のようにして製造したエピタキシャルウエーハ1上に、適宜、ウエル領域、チャネル領域、ゲート酸化膜等形成し、固体撮像素子を製造する。このような固体撮像素子はストリエーションがなく、また、暗電流や白傷等の発生が抑制されたものとすることができる。
以下、実施例及び比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例)
本発明のエピタキシャルウエーハの製造方法を実施した。
CZ法によりシリコンインゴットを引上げ、切断してシリコン基板を準備した。なお、酸素濃度が種々のシリコン基板を準備した。
ここで、これらのシリコン基板と同様のシリコン基板を別個準備して予備試験1を行った。種々の条件で酸素析出熱処理を施し、エピタキシャル成長を行い、エピタキシャル層の格子間酸素濃度が5E17atoms/cm以下となる酸素析出熱処理の条件を調査した。
そして、本試験用のシリコン基板に対して、最終的にエピタキシャル層の格子間酸素濃度が5E17atoms/cm以下となるように酸素析出熱処理を施し、エピタキシャル層を形成した。これらのエピタキシャルウエーハのエピタキシャル層を調査したところ、全て格子間酸素濃度が5E17atoms/cm以下であった。そして、発生電流の値は1.5E−10A以下であった。
また、これらのエピタキシャルウエーハを用いて固体撮像素子を作製したところ、これらの固体撮像素子においてストリエーションはほとんど発生せず、従来よりも歩留り高く製造することができた。
また、予備試験1に加え、予備試験2も併せて行って得られた好条件にしたがって、酸素析出熱処理、エピタキシャル成長等を行い、エピタキシャル層の格子間酸素濃度が5E17atoms/cm以下で、かつ、発生電流および拡散電流の値が1.5E−10A以下のエピタキシャルウエーハを製造した。
該エピタキシャルウエーハを用いて固体撮像素子を作製したところ、ストリエーションの発生をさらに抑制することができ、一層歩留りを向上させることができた。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
1…本発明のエピタキシャルウエーハ、 2…シリコン基板、
3…エピタキシャル層、 4…固体撮像素子。

Claims (6)

  1. エピタキシャルウエーハの製造方法であって、
    シリコン基板に酸素析出熱処理を施し、その後、エピタキシャル層を形成して前記エピタキシャル層の形成後におけるリーク電流の値が1.5E−10A以下のエピタキシャルウエーハを製造するとき、
    前記エピタキシャル層の形成後における拡散電流の値が1.5E−10A以下となるように、前記酸素析出熱処理の温度と時間、および形成するエピタキシャル層の厚さを制御して製造し、
    前記酸素析出熱処理の温度と時間、およびエピタキシャル層の厚さを制御する際、
    予備試験として、予め、試験用のシリコン基板に酸素析出熱処理を施し、エピタキシャル層を形成し、PN接合を形成して拡散電流を測定し、該拡散電流の値と、前記酸素析出熱処理の温度と時間と、エピタキシャル層の厚さとの相関関係を求めておき、
    該相関関係から、前記拡散電流の値が1.5E−10A以下となる酸素析出熱処理の温度と時間と、エピタキシャル層の厚さを決定し、該決定に基づいて制御することを特徴とするエピタキシャルウエーハの製造方法。
  2. 前記予備試験として、さらに、予め、試験用のシリコン基板に酸素析出熱処理を施し、エピタキシャル層を形成し、PN接合を形成して発生電流を測定し、
    前記発生電流の値が1.5E−10A以下となり、前記拡散電流の値が1.5E−10A以下となる酸素析出熱処理の温度と時間と、エピタキシャル層の厚さを決定し、該決定に基づいて制御することを特徴とする請求項1に記載のエピタキシャルウエーハの製造方法。
  3. 前記酸素析出熱処理の条件を制御することにより、格子間酸素濃度が5E17atoms/cm以下のエピタキシャル層を形成することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエピタキシャルウエーハの製造方法。
  4. 前記形成するエピタキシャル層の厚さを5μm以上50μm以下とすることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載のエピタキシャルウエーハの製造方法。
  5. 前記酸素析出熱処理により、シリコン基板中の格子間酸素を0.01ppma以上析出させることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載のエピタキシャルウエーハの製造方法。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載のエピタキシャルウエーハの製造方法により製造したエピタキシャルウエーハを用いて固体撮像素子を製造することを特徴とする固体撮像素子の製造方法。
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