JP5938834B2 - レスベラトロール類配糖体の製造方法 - Google Patents

レスベラトロール類配糖体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、レスベラトロール類配糖体の製造方法に関する。
植物がストレスに応答して産生するフィトアレキシンの一種にレスベラトロールがある。
レスベラトロールは、フェニルプロパノイド経路を経て生成されるp−ヒドロキシケイヒ酸CoAと3分子のマロニルCoAが縮合することにより閉環して形成されるスチルベノイドであり、ブドウの果皮やイタドリの根等に多く含まれている。
レスベラトロールは、フレンチパラドックスの原因物質として注目されたように、赤ワインに含まれるポリフェノール成分の一つであり、フリーラジカルを除去する高い抗酸化活性を示し低比重リポタンパク質の酸化阻害作用を有する物質である。また、抗酸化酵素を誘導する作用、一酸化窒素の産生を調整する作用、血小板凝集を抑制する作用等を併せ持つことから、心血管保護に有用な物質として注目されている。
動物実験においては、ヒストン脱アセチル化酵素をコードするサーチュイン遺伝子(Sirtuin 1;SIRT1)を活性化することによって寿命を延長する作用を示すことが報告されたのにはじまり、アデノシン一リン酸活性化プロテインキナーゼ(AMP-activated protein Kinase;AMPK)の活性化を介した、より上位の代謝制御における作用についても広く研究が展開されている。また、疾患の予防や治療に関する知見も漸次得られており、レスベラトロールが、核内因子κB(Nuclear Factor kappa B;NF−κB)の阻害や、シクロオキシゲナーゼ2(Cyclooxigenase;COX−2)の阻害といった機序に基づいて抗がん作用や抗炎症作用を示すことや、2型糖尿病や肥満の改善効果をもたらすこと等が報告されている。
このように、レスベラトロールは多様な生理活性を有することから、日常の健康増進のための利用、或いは様々な疾患への臨床応用が期待されている物質である。
ブドウやイタドリ等の植物が産生するスチルベノイドとしては、レスベラトロールと同様にヒドロキシスチルベン構造を有する、プテロスチルベン(Pterostilbene)、ピセアタンノール(Piceatannol)、ビニフェリン(Viniferin)といった多数の類縁体が知られている。近年の研究では、これらのレスベラトロール類縁体も、レスベラトロールに類似した多様な生理活性を有することが明らかになりつつある。
そのため、現在、こうした有用性が見込まれるレスベラトロールやレスベラトロール類縁体を配合した機能性食品や化粧品が多数製品化され、市場を拡大している。
国内で製品化されるこのような製品には、一般に、食経験が豊富なブドウから抽出されたレスベラトロール類が配合されている。
しかしながら、レスベラトロール類は光や熱に対する安定性が低く植物中に含まれる量も僅かであるため、植物からの抽出は、取り扱いや生産効率の面で難点を抱えている。また、レスベラトロール類は水溶性に乏しい物質であるため、製品化する際の配合形態が制限されている他、経口摂取された際の体内吸収率が低いという問題がある。
そこで、近年、レスベラトロール類の配糖体が注目されている。レスベラトロール類配糖体は、ブドウやイタドリ等の植物中にみられる配糖化されたスチルベノイドであり、ピセイド(Piceid)、レスベラトロロシド(Resveratroloside)、アストリンギン(Astringin)といったグルコシド化されたレスベラトロールやその類縁体が多数植物中に存在していることが分かっている。このようなレスベラトロール類配糖体は、経口摂取された後に腸管でグリコシダーゼ等の加水分解酵素の作用を受けることで、糖とアグリコンに分解されるため、アグリコンであるレスベラトロール類が有する生理活性を生体内で顕すことができる。また、光に対して安定であることから取り扱いが容易であり、水溶性が高く体内吸収率に優れるといった特性を有している。
そのため、レスベラトロール類配糖体は、糖と結合していないレスベラトロール類と比較して、食品や化粧品に配合するのにより適した形態であると一般に認識されている。
従来、このようなレスベラトロール類配糖体を得る方法としては、ブドウ科、タデ科、セリ科等の植物の組織からアルコール/水混合溶媒を用いて抽出する技術が知られている(例えば、特許文献1又は特許文献2参照)。
特開平11−5747号公報 特開2002−80372号公報
しかしながら、植物中に含まれるレスベラトロール類配糖体の量は微量であるため、レスベラトロール類配糖体を、植物からの抽出によって大量に得ることは困難である。また、公知のグリコシド化反応による化学合成では、位置選択的又は立体選択的にレスベラトロール類配糖体を得ることが容易でなく、その収率も低いという問題がある。そのため、レスベラトロール類配糖体を配合した製品を製造する際に、必要とするレスベラトロール類配糖体を効率的に得る手段が充分ではないのが現状である。
したがって、本発明の主な目的は、位置選択的及び立体選択的に配糖化されたレスベラトロール類配糖体を製造する方法を提供することにある。
前記課題を解決した本発明に係るレスベラトロール類配糖体の製造方法は、レスベラトロール類化合物と糖供与体とに、トリコデルマ属に属する微生物に由来し、グルコシド結合加水分解活性及びグルコシル基転移活性を有するβ−グルコシダーゼを作用させてレスベラトロール類化合物を配糖化する工程を含み、前記レスベラトロール類化合物のβ−配糖体を得ることを特徴とする。
また、本発明に係るレスベラトロール類配糖体の製造方法は、レスベラトロール類化合物と糖供与体とにグルコシル基転移活性を有するビール酵母又はワイン酵母を作用させてレスベラトロール類化合物を配糖化する工程を含み、前記レスベラトロール類化合物のβ−配糖体を得ることを特徴とする。
本発明によれば、位置選択的及び立体選択的に配糖化されたレスベラトロール類配糖体を効率よく製造することができる。
トランス−レスベラトロールを基質としてβ−グルコシダーゼによる配糖化反応を行った試料のHPLCクロマトグラムを示す図である。 トランス−レスベラトロールを基質としてα−グルコシダーゼによる配糖化反応を行った試料のHPLCクロマトグラムを示す図である。 HPLCクロマトグラムを示す図である。(a)は、化学合成反応により配糖化したレスベラトロール配糖体、(b)は、レスベラトロール、(c)は、トランス−レスベラトロールを基質としてCGTaseによる配糖化反応を行った試料のHPLCクロマトグラムである。 トランス−プテロスチルベンを基質としてCGTaseによる配糖化反応を行った試料のHPLCクロマトグラムを示す図である。 トランス−レスベラトロールを基質として配糖化反応を行った試料のHPLCクロマトグラムを示す図である。(a)は、化学合成反応により配糖化した試料、(b)は、酵母により配糖化した試料のHPLCクロマトグラムである。
以下、本発明の一実施形態について詳細に説明する。
本実施形態は、糖受容体となるレスベラトロール類化合物と糖供与体とを基質として用い、レスベラトロール類化合物と糖供与体とに対してグルコシド結合加水分解活性及びグルコシル基転移活性を有する酵素又は酵母を作用させて配糖化反応を行うことによってレスベラトロール類配糖体を製造する方法に関する。
本発明において、レスベラトロール類化合物とは、レスベラトロール又はその類縁体の群から選ばれる1種の化合物をいい、一つの(E)−スチルベン骨格からなる単量体のスチルベノイドであって、スチルベン骨格中のいずれかの芳香環に少なくとも一つのヒドロキシ基を有する、次の一般式(I)
Figure 0005938834
(式中、R及びRは、互いに独立に、ヒドロキシ基又はメトキシ基を表し、R及びRは、互いに独立に、水素原子、ヒドロキシ基、又はメトキシ基を表し、R、R、R及びRのうち少なくとも一つはヒドロキシ基である。)
で表わされる化合物をいう。
本実施形態では、このようなレスベラトロール類化合物が、配糖化反応における糖受容体として働くことによって、スチルベン骨格中の芳香環が有するヒドロキシ基が、O−結合型でグルコシル化され、レスベラトロール類配糖体が生成される。
このようなレスベラトロール類化合物の具体的な例としては、トランス−レスベラトロール(5−[(E)−2−(4−ヒドロキシフェニル)エチニル]ベンゼン−1,3−ジオール)、トランス−プテロスチルベン(4−[(E)−2−(3,5−ジメトキシフェニル)エチニル]フェノール)、トランス−ピセアタンノール(4−[(E)−2−(3,5−ジヒドロキシフェニル)エチニル]ベンゼン−1,2−ジオール)、トランス−ピノスチルベン(3−[(E)−2−(4−ヒドロキシフェニル)エチニル]−5−メトキシフェノール)、トランス−ピノシルビン(5−[(E)−2−フェニルエチニル]ベンゼン−1,3−ジオール)、トランス−ラポンチゲニン(5−[(E)−2−(3−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)エチニル]ベンゼン−1,3−ジオール)、トランス−イソラポンチゲニン(5−[(E)−2−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)エチニル]ベンゼン−1,3−ジオール)等が挙げられる。
これらの中でもトランス−レスベラトロール、トランス−プテロスチルベン、又はトランス−ピセアタンノールが糖受容体として好ましく、トランス−レスベラトロールが特に好適な糖受容体となる。
糖受容体として用いるレスベラトロール類化合物としては、所定の有機合成反応により合成した化合物、又は、レスベラトロール類化合物を含有する天然物やその加工品から分離乃至精製して得られた化合物のいずれでも用いることができるが、食経験が充分に認められる天然物やその加工品から分離されたレスベラトロール類化合物を用いることが好ましい。
レスベラトロール類化合物を有機合成反応により合成する方法としては、適切な置換基を有する出発物質に、ウィッティヒ(Wittig)反応、ウィッティヒ−ホーナー(Wittig-Horner)反応、パーキン(Perkin)反応、或いはヘック(Heck)反応等を用いる方法が挙げられる。
ウィッティヒ反応、ウィッティヒ−ホーナー反応では、例えば、テトラヒドロフラン中で水素化ナトリウム等の塩基を用いて、ホスホニウム塩又はベンジルホスホン酸エステルとベンズアルデヒドがカップリングされて合成が行われる。具体的には、国際公開第2003/86414号に記載の方法等がある。
また、パーキン反応を用いる方法では、例えば、フェニル酢酸とベンズアルデヒドの誘導体を、無水カルボン酸、カルボン酸アルカリ金属塩の存在下において縮合反応させ、キノリン中、銅触媒の存在下加熱することにより合成が行われる。レスベラトロールを合成する場合は、例えば、1,3−ジメトキシベンズアルデヒドと無水酢酸を、酢酸4−メトキシベンジルアセタートナトリウム塩の存在下、160℃で8時間反応させる。次に、キノリン中で、銅触媒の存在下、260℃で6分間加熱することによりトリメトキシスチルベンを得て、得られたトリメトキシスチルベンをルイス酸を用いて脱メチル化することによりレスベラトロールとする。
ヘック反応を用いてレスベラトロールを合成する方法としては、例えば、Merritt, B. Andrusらによる方法(Tetrahedron Letters, 2003, Vol. 44, p4819-4822参照)がある。この方法は、3,5−ジヒドロキシ安息香酸を出発物質として、次のように行われる。はじめに、3,5−ジヒドロキシ安息香酸をピリジン中で無水酢酸と反応させ、ギ酸を添加し、3,5−ジアセトキシ安息香酸を得る。次に、ベンゼン、DMF、塩化チオニルを添加し、3,5−ジアセトキシ安息香酸クロライドを得る。得られた3,5−ジアセトキシ安息香酸クロライドを、p−キシレン中において、酢酸パラジウム(II)と、N,N−ビス−(2,6−ジイソプロピル−フェニル)−4,5−ジヒドロイミダゾリウムクロライドの存在下、4−アセトキシスチレンと反応させて、レスベラトロールトリアセテートを得る。続いて、レスベラトロールトリアセテートとTHFと水酸化ナトリウムを混合した後、純水洗浄及びブライン洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥することによってレスベラトロールとする。
また、連続したヘック型反応を用いてレスベラトロールを合成する方法として、Tuyet Jefferyらによる方法(Tetrahedron Letters, 2003, 44, p193-197参照)がある。この方法では、まず、3当量のフッ化カリウム、2等量の塩化テトラブチルアンモニウム、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム触媒のトルエン溶液に、ビニルトリメチルシラン、4−メトキシヨードベンゼンを添加し、室温で24〜48時間反応させる。次に、N,N−ジメチルホルムアミドを添加して、過剰量のビニルトリメチルシランを除き、3,5−ジメトキシヨードベンゼンを添加して、70℃で反応させて、3,5,4’−トリメトキシスチルベンを得る。そして、トリメトキシスチルベンを三塩化ホウ素、ヨウ化テトラブチルアンモニウムのジクロロメタン溶液により脱メチル化してレスベラトロールとする。
レスベラトロール類化合物を天然物やその加工品から分離する方法としては、水や有機溶媒を単独で又は混合して用いる液液抽出や固液抽出を用いる方法が挙げられる。また、水や二酸化炭素や亜酸化窒素等を溶媒とする超臨界流体抽出や、亜臨界水抽出による方法を用いることができ、これらの抽出方法に、マイクロ波抽出や超音波抽出を併用することもできる。
レスベラトロール類化合物は、ブドウ、落花生、メリンジョ、イタドリやツルドクダミやルバーブ等のタデ科植物、クランベリーやブルーベリー等のスノキ属植物、オウシュウアカマツやストローブマツ等のマツ科植物等に多く含まれていることから、これらの植物の根、茎、葉、種子等の部位から抽出することができる。これらの中でも、比較的多量のレスベラトロール類が含まれるブドウの果皮や種子、或いはイタドリの根から抽出することが好ましい。また、レスベラトロール含有植物の加工品からレスベラトロール類化合物を分離することもでき、例えば、赤ブドウジュースや赤ワインのようなブドウ果皮の窄汁液を含む加工品からレスベラトロール類化合物の抽出を行ってもよい。
抽出に用いる有機溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ベンジルアルコール、アセトン、ギ酸、酢酸、クロロホルム、ギ酸メチル、ギ酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、グリセリン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン等の一般的な溶媒を選択することができる。通常は、メタノール、エタノール、酢酸エチルを用いて抽出が可能である。
抽出における温度は、用いる溶媒や被抽出物の種類に応じて適宜の範囲とすることができるが、熱による抽出物への影響を避けるため、常圧で80℃程度以下とすることが好ましく、抽出時間を調整することによって50〜70℃程度、或いは常温付近で行うことができる。具体的には、水とアルコールの混合溶媒を60℃前後として抽出を行うことによって、数時間〜数十時間で一定の効率の抽出を行うことができる。
レスベラトロール類化合物を根、茎、葉、種子等の固形の植物組織から抽出する場合は、植物組織を乾式粉砕又は湿式粉砕により粒子化した後、又は凍結乾燥させた植物組織を破砕して粉末化した後に抽出操作に供することができる。粉砕度は特に制限されるものではないが、例えば粒径が1mm〜5mm程度の微小片に粉砕して抽出する、或いは粒径が1mm未満の粉末状となるまで粉砕して抽出することが好ましい。
このような固形の植物組織から得られる粗抽出液は、必要に応じて遠心分離やろ過等の方法により固液分離することが好ましく、さらに、固液分離後に水や有機溶媒を用いて分液することが好ましい。
レスベラトロール類化合物を植物組織から抽出する方法としては、具体的には、公知のレスベラトロール抽出方法に準じた方法を用いることができる。例えば、Baoshan, Sunらの方法(Analytica Chimica Acta, 2006, 563, p382-390参照)では、まず、レスベラトロール類を含有する植物組織、例えばブドウの果皮を凍結乾燥した後、粉砕して得られる組織粉末を、室温下の暗所で、メタノールを用いて48時間に亘り撹拌抽出する。このメタノールは、0.1%HClを添加することにより酸性化して用いてもよい。次に、10000×gで15分間の遠心分離を行い、その上清を35℃未満の条件下で減圧乾燥して溶媒を留去することによって抽出物を得る。得られた抽出物は、蒸留水で回収した後、室温下の暗所で、等量の酢酸エチルを用いて3回に亘って液液分配する。続いて、形成された有機層を分取し、35℃未満の条件下で減圧乾燥して溶媒を留去すると、レスベラトロール類が得られる。その後、得られたレスベラトロール類は、50%エタノール等に溶解して回収する。このような方法に基づいて、必要に応じて溶媒種や操作を変更し、或いは、温度、時間等の条件を最適化してレスベラトロール類化合物を抽出することができる。
また、レスベラトロール類化合物は、植物組織から得られる粗抽出液等の混合液や、レスベラトロール含有植物の加工品から、ODS(Octa Decyl Silyl)カラム等の逆相カラムを用いたクロマトグラフィーや、キャピラリー電気泳動に例示される電気泳動を用いて精製することができる。
分離、精製されたレスベラトロール類化合物の検出方法としては、紫外線検出器等の光学検出器や質量分析器等の公知の手段を用いることができる。
検出するレスベラトロール類化合物の吸収極大波長としては、例えば、エタノール−水溶媒において、トランス−レスベラトロールについては306nm近傍の波長を用いることができる。また、プテロスチルベン、ピノシルビン等のレスベラトロールの類縁体については、レスベラトロ−ルと同様の波長領域を検出に用いることができる。
レスベラトロール類化合物は、紫外線や熱によってシス−トランス異性化が進行することが知られている。そのため、トランス体のレスベラトロール類化合物について、意図しないシス−トランス異性化反応が進行することを避ける場合は、遮光された環境下でトランス体の分離や精製を行うことが好ましい。
本実施形態に係る糖供与体としては、グルコース、又はグルコースを構成単位として含むオリゴ糖若しくは多糖を用いることができる。オリゴ糖又は多糖の糖供与体としては、グルコースを含んで構成されるホモ又はヘテロのオリゴ糖や多糖のいずれでもよく、例えば、マルトース、スクロース、ラクトース、セロビオース、トレハロース、デキストリン、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリン、グリコーゲン、アミロペクチン、アミロース、デンプン、セルロース等を用いることができる。
このようなオリゴ糖又は多糖を糖供与体とする場合は、加水分解された単糖が配糖化反応に供与されるように、オリゴ糖又は多糖を形成するグリコシド結合を加水分解する酵素を併用する、或いは、オリゴ糖又は多糖を酸処理等によって加水分解して用いることができる。
サイクロデキストリングルカノトランスフェラーゼ(CGTase)を作用させて配糖化を行う場合には、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン及びγ−シクロデキストリンの群から選ばれる少なくとも1種の糖供与体を用いることが好ましい。また、酵母を作用させて配糖化を行う場合には、酵母が資化できるオリゴ糖や多糖を用いることが好ましい。
糖受容体として用いるこれらの単糖、オリゴ糖及び多糖は、1種を単独で用いてよいが、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本実施形態に係る酵素は、グルコシド結合加水分解活性及びグルコシル基転移活性を有する酵素である。
この酵素が有するグルコシド結合加水分解活性としては、α−グルコシド結合加水分解活性及びβ−グルコシド結合加水分解活性のいずれでもよく、α−1,4結合、β−1,4結合、α−1,6結合、β−1,6結合等の任意のグルコシド結合に対する加水分解活性が挙げられるが、α−1,4結合又はβ−1,4結合に対する加水分解活性であることが好ましい。
一方で、この酵素が有するグルコシル基転移活性は、酵素が有するグルコシド結合加水分解活性に基づいて生成されるグルコシル基を、レスベラトロール類化合物に対して転移する活性である。したがって、保持型の反応機構のグルコシド結合加水分解活性を有する酵素であることが好ましい。
このような酵素を用いることにより、UDP非依存的な配糖化反応にしたがって、レスベラトロール類のグルコシドを得ることができ、特にβ−グルコシドを効率よく生成することができる。
グルコシド結合加水分解活性及びグルコシル基転移活性を有する酵素は、1種を単独で用いてよいが、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
グルコシド結合加水分解活性及びグルコシル基転移活性を有する酵素としては、トリコデルマ属に属する微生物に由来するβ−グルコシダーゼを用いることができる。このような酵素としては、例えば、トリコデルマ・ビリデ(Trichoderma viride)、トリコデルマ・リーセイ(Trichoderma reesei)、トリコデルマ・ビレンス(Trichoderma virens)、トリコデルマ・アトロビリデ(Trichoderma atroviride)、トリコデルマ・ハルジアナム(Trichoderma harzianum)に分類されるトリコデルマ属微生物が産生するβ−グルコシダーゼが挙げられる。
具体的にはトリコデルマ・ビリデ(Trichoderma viride)が産生する、反応至適pH6.0付近、反応至適温度35℃付近の酵素を用いることができ、例えば、市販の酵素製剤であるセルラーゼT「アマノ」4(天野エンザイム株式会社製)に含まれるβ−グルコシダーゼを好適に用いることができる。
また、グルコシド結合加水分解活性及びグルコシル基転移活性を有する酵素としては、アスペルギルス属に属する微生物に由来し、α−1,6−グルコシド結合を形成するグルコース転移活性を有するα−グルコシダーゼ(トランスグルコシダーゼ)を用いることができる。この種の酵素は、α−1,4−グルコシド結合の加水分解活性に加えて、高濃度の糖供与体存在下でα−1,6−グルコシド結合を形成する活性を有している。
このような酵素としては、例えば、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)、アスペルギルス・オリゼー(Aspergillus orizae)等の糸状菌が産生する、反応至適pH8.0付近、反応至適温度60℃付近の酵素を用いることができ、具体的には、市販の酵素製剤であるトランスグルコシダーゼL「アマノ」(天野エンザイム株式会社製)を好適に用いることができる。
また、グルコシド結合加水分解活性及びグルコシル基転移活性を有する酵素としては、サイクロデキストリングルカノトランスフェラーゼ(CGTase)を用いることができる。CGTaseとしては、α−CGTase、β−CGTase、γ−CGTaseのいずれでもよく、例えば、バチルス・メガテリウム(Bacillus megaterium)、バチルス・サーキュランス(Bacillus circulans)、バチルス・マセランス(Bacillus macerans)、バチルス・オーベンシス(Bacillus ohbensis)、バチルス・ステアロサーモフィラス(Bacillus stearothermophilus)に分類されるバチルス属微生物が産生するCGTase等が挙げられる。
このような酵素としては、具体的には、市販の酵素製剤であるコンチザイム(天野エンザイム株式会社製)を好適に用いることができる。
グルコシド結合加水分解活性及びグルコシル基転移活性を有する酵素による配糖化は、糖受容体として用いるレスベラトロール類化合物と糖供与体とに、酵素を作用させ、この酵素が触媒する配糖化反応を進行させることによって行われる。例えば、レスベラトロール類化合物と糖供与体を溶解した緩衝液に、グ酵素を添加し、所定の反応条件の下で、糖受容体及び糖供与体と酵素とを接触させてグルコシル化を行うことによりレスベラトロール類配糖体が得られる。
緩衝液としては、用いる酵素に応じて適宜の組成の緩衝液を用いることができるが、具体的には、クエン酸緩衝液、リン酸緩衝液、トリス−塩酸緩衝液、クエン酸−リン酸緩衝液、HEPES緩衝液等を所定のpHとなるように用いることができる。
反応の温度条件、pH条件は、用いる酵素の性質に応じた範囲とすることができ、通常、15〜60℃の温度範囲、pH3.0〜8.0の範囲に設定される。
トランス体のレスベラトロール類化合物を糖受容体として用いる場合は、トランス体が、紫外線の作用によってシス体に異性化することを防ぐために、遮光条件下において配糖化反応を行うことが好ましい。
また、本実施形態で用いられるグルコシド結合加水分解活性及びグルコシル基転移活性を有する酵素による配糖化反応では、加水分解の逆反応である縮合反応が起こることが想定されるため、用いる糖供与体の濃度は高濃度となるように調整することが好ましい。
本実施形態に係る酵母は、グルコシル基転移活性を有する酵母である。このグルコシル基転移活性は、レスベラトロール類化合物にグルコシル基を転移し得る活性であって、酵母が産生するグルコシル基転移酵素又は保持型の反応機構を有するグルコシド結合加水分解酵素によって示される活性である。
酵母が産生する保持型の反応機構を有するグルコシド結合加水分解酵素としては、α−グルコシド結合加水分解酵素及びβ−グルコシド結合加水分解酵素のいずれでもよく、α−1,4結合、β−1,4結合、α−1,6結合、β−1,6結合等の任意のグルコシド結合に対して加水分解活性を有する酵素が挙げられる。
用いる酵母は、グルコシル基転移活性活性を有する酵素と共に、オリゴ糖や多糖からなる糖供与体を分解する他の加水分解酵素を産生する酵母であることが好ましい。
このような酵母を用いることにより、レスベラトロール類のグルコシドを得ることができ、特にβ−グルコシドを効率よく生成することができる。
用いる酵母としては、サッカロマイセス属に属し、ビール酵母、ワイン酵母等の醸造用酵母として用いられる種であることが好ましい。このような酵母としては、例えば、サッカロマイセス・セレビジエ(Saccharomyces cerevisiae)、サッカロマイセス・バヤヌス(Saccharomyces bayanus)、サッカロマイセス・カールスベルゲンシス(Saccharomyces carlsbergensis)、サッカロマイセス・シバリエリ(Saccharomyces chevalieri)、サッカロマイセス・エリプソイデス(Saccharomyces ellipsoideus)、サッカロマイセス・グロボサス(Saccharomyces globosus)、サッカロマイセス・クドリアヴゼヴィ(Saccharomyces kudriavzevii)、サッカロマイセス・パラドクサス(Saccharomyces paradoxus)、サッカロマイセス・パストリアヌス(Saccharomyces pastorianus)、サッカロマイセス・ウバルム(Saccharomyces uvarum)に分類される酵母が挙げられる。
具体的には、市販のビール酵母である「ウィンザー(WINDSOR)」(LALLEMAND社製)や、ワイン酵母である「EC-1118」(LALVIN社製)や、「RC-212」(LALVIN社製)を用いることが好ましい。
このような酵母を用いることにより、レスベラトロール類のβ−配糖体を選択的に得ることができる。
酵母による配糖化反応は、糖受容体として用いるレスベラトロール類化合物と糖供与体とに、酵母を作用させることで、この酵母が産生する酵素が触媒する配糖化反応を進行させることによって行われる。例えば、レスベラトロール類化合物と糖供与体を溶解した水溶液に、酵母を添加し、適切な酵母の生育条件の下で発酵を行うことによって配糖化が行われる。レスベラトロール類化合物と糖供与体を溶解させる水溶液としては、蒸留水、生理食塩水、リン酸緩衝液等の生物用緩衝液、YM培地やYPD培地等の酵母生育用の培地、或いは最少培地等が挙げられ、酵母の生育を阻害しない水溶液であれば特に制限されるものではない。水溶性が低いレスベラトロール類化合物を溶解させる場合は、水と混和し易いエタノール等の有機溶媒にレスベラトロール類化合物を溶解した後、その溶液を配糖化を行う水溶液に添加してもよい。
酵母による配糖化反応は、好気的条件の下で、振とう又は撹拌して行うことが好ましい。
温度条件やpH条件は、用いる酵母の生育に適した条件とすればよいが、温度条件としては、通常、15〜40℃、好ましくは25〜30℃とし、pH条件としては、通常、pH2.0〜9.0、好ましくはpH3.0〜8.0程度に設定する。
また、配糖化反応は、糖受容体として用いるトランス体のレスベラトロール類化合物が、紫外線の作用によってシス体に異性化することを防ぐために、遮光条件下において行うことが好ましい。
このような酵素又は酵母の作用による配糖化反応を行うことにより、糖受容体として用いたレスベラトロール類のグルコシド、特にβ−グルコシドを選択的に得ることができる。具体的には、例えば、レスベラトロールから、レスベラトロール−3−O−β−D−グルコシド、レスベラトロール−4’−O−β−D−グルコシドが、プテロスチルベンから、プテロスチルベン−4’−O−β−D−グルコシドが、ピセアタンノールから、アストリンギン(ピセアタンノール−3−O−β−D−グルコシド)及びピセアタンノール−4’−O−β−D−グルコシドが、ピノスチルベンから、ピノスチルベノシド(3−メトキシ−5−ヒドロキシスチルベン−4’−O−β−D−グルコシド)が、ピノシルビンから、ピノシルビン−3−O−β−D−グルコシドが、ラポンチゲニンから、ラポンチン(ラポンチゲニン−3−O−β−D−グルコシド)が、イソラポンチゲニンから、イソラポンチン(イソラポンチゲニン−3−O−β−D−グルコシド)及びイソラポンチゲニン−4’−O−β−D−グルコシドが得られる。
本実施形態で製造されるレスベラトロール類配糖体は、錠剤状、カプセル状、顆粒状、粉末状等の形態の機能性食品とすることができる。この場合、レスベラトロール類配糖体は、1種を単独で配合してよく、或いは2種以上を組み合わせて配合してもよい。
配合には、さらに、乳糖、でん粉、デキストリン、ヒドロキシプロピルセルロース、結晶セルロース等の賦形剤、シェラック、ミツロウ、ツェイン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等のコーティング剤、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム等の滑沢剤、ゼラチン、ペクチン、メチルセルロース等の増粘剤、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、ソルビン酸ナトリウム等の保存剤、ビタミンC、ビタミンE、カテキン類等の酸化防止剤、香料、着色料、甘味料等の一般に用いられる食品添加物や、その他の植物抽出成分やビタミン類やミネラル類等の栄養補助成分を配合して製剤化することができる。
また、レスベラトロール類配糖体は、他の食品、飼料、化粧品等に配合することができる。
配合する食品としては、肉類、魚介類、卵類、穀類、豆類、根菜、野菜、果物、山菜、海藻、種実類、ハーブ類、等の生鮮食品や、食肉製品、加工卵製品、水産加工品、野菜加工品、果実加工品、粉類、でん粉、麺類、パン類、乳製品、漬物、佃煮、乾物、練り製品、缶詰、冷凍食品、調理食品、食用油脂、調味料、香辛料、スープ、菓子類、茶、コーヒー、ココア、清涼飲料、アルコール飲料等の加工食品を挙げることができ、飼料としては、家畜、家禽、養魚用の飼料やペットフードを挙げることができる。また、配合する化粧品としては、化粧水、乳液、ファンデーション、クリーム、洗顔料、口紅等の皮膚用、仕上用化粧品や、シャンプー、コンディショナー、整髪料、育毛剤等の頭髪用化粧品を挙げることができる。
また、レスベラトロール類配糖体は、医薬品、医薬部外品に配合することができる。
このような医薬品や医薬部外品の投与方法は特に制限されるものでなく、医薬品や医薬部外品の形態としては、例えば、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、液剤、シロップ剤、ゼリー剤、吸入剤、ローション剤、軟膏剤、貼付剤、注射剤、輸液剤等を挙げることができ、これらの医薬品や医薬部外品は、その剤形に応じて慣用されている添加剤を加えて製剤化することができる。添加剤としては、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、コーティング剤、分散剤、乳化剤、pH調節剤、等張化剤、緩衝剤、保存剤、安定化剤、着色剤、着香剤、矯味剤等を挙げることができる。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
[実施例1]
配糖化反応を行う酵素としてβ−グルコシダーゼを含む酵素製剤を用いて、レスベラトロールの配糖体化を行った。
糖受容体としては、トランス−レスベラトロールを用い、糖供与体としては、可溶性デンプン(ナカライテスク株式会社製)を用いた。
また、β−グルコシダーゼとしては、トリコデルマ・ビリデ由来の酵素製剤であるセルラーゼT「アマノ」4(天野エンザイム株式会社製)をバルクで用いた。
はじめに、1gのトランス−レスベラトロールを、30mLのエタノールに溶解し、レスベラトロール溶液を調製した。
次に、500mLの0.1Mクエン酸緩衝液(pH6.0)を1000mLの三角フラスコに入れ、10gの可溶性デンプンを溶解させて反応液を調製した。
続いて、この反応液に、調製した30mLのレスベラトロール溶液を加え、さらに20gのβ−グルコシダーゼ酵素製剤を添加した。
その後、35℃で24時間、スターラーを用いて撹拌しながら酵素反応を進行させた。
24時間の反応後、反応液に酢酸エチルを添加して撹拌することにより分配抽出を行った。
酢酸エチルによる抽出は複数回行い、得られた酢酸エチル層を合わせた後、飽和食塩水を添加して撹拌することにより塩析を行い、水層を除いた。
続いて、酢酸エチル層に無水硫酸ナトリウムを添加して脱水し、硫酸ナトリウムをろ別して酢酸エチル抽出液を得た。
得られた酢酸エチル抽出液は、エバポレーターで減圧濃縮した後、エタノールに溶解して反応物試料とした。
[試料分析]
次に、得られた反応物試料をシリンジフィルタを用いてろ過し、高速液体クロマトグラフィー(HPLC;high performance liquid chromatography)による解析に供した。
高速液体クロマトグラフとしては、LC−2000 plus(日本分光株式会社製)を用いた。カラムは、Crest Pak C18S(4.6mm i.d.×150mm、日本分光株式会社製)を用い、カラム温度は40℃とした。移動相としては、アセトニトリル:水=25:75の混合液をメンブレンフィルタを用いてろ過、脱気して用い、流量は1mL/minに設定した。
また、溶出後の試料の検出は、フォトダイオードアレイを用いて広波長域で行った。その結果、図1に示すHPLCクロマトグラムが得られた。
図1は、トランス−レスベラトロールを基質として、β−グルコシダーゼによる配糖化反応を行った試料の、200〜648nmの波長領域における吸光度の等高線データから得られたHPLCクロマトグラムを示す図である。図中、実線は200〜648nmの波長領域における最大吸収波長の吸光度、一点鎖線は250nmの波長における吸光度、破線は310nmの波長における吸光度である。
図1が示すとおり、保持時間1.6〜2.4min及び保持時間2.6〜3.4minに、配糖化反応により生じたレスベラトロール配糖体に相当する二つのピークが検出され、保持時間6.5〜7.2minに、未反応のレスベラトロールに相当するピークが検出されている。
これらのピーク面積から算出したレスベラトロールの配糖化の変換率は0.522%であった。
[実施例2]
配糖化反応を行う酵素としてα−グルコシダーゼを含む酵素製剤を用いて、レスベラトロールの配糖体化を行った。
糖受容体としては、実施例1と同様に、トランス−レスベラトロールを用い、糖供与体としては、可溶性デンプン(ナカライテスク株式会社製)を用いた。
また、α−グルコシダーゼとしては、糸状菌由来の酵素製剤であるトランスグルコシダーゼL「アマノ」(天野エンザイム株式会社製)を用いた。
はじめに、実施例1と同様に、1gのトランス−レスベラトロールを、30mLのエタノールに溶解し、レスベラトロール溶液を調製した。
次に、500mLの0.1Mリン酸カリウム緩衝液(pH8.0)を1000mLの三角フラスコに入れ、10gの可溶性デンプンを溶解させて反応液を調製した。
続いて、この反応液に、調製した30mLのレスベラトロール溶液を加え、さらに5mlのα−グルコシダーゼ酵素製剤を添加した。
その後、35℃で24時間、スターラーを用いて撹拌しながら酵素反応を進行させた。
24時間の反応後、実施例1と同様に、酢酸エチル抽出を行い、エタノールに溶解された反応物試料を得た。
[試料分析]
次に、実施例1においてと同様に、得られた反応物試料を高速液体クロマトグラフィー(HPLC)による解析に供した。その結果、図2に示すHPLCクロマトグラムが得られた。
図2は、トランス−レスベラトロールを基質として、α−グルコシダーゼによる配糖化反応を行った試料の、200〜648nmの波長領域における吸光度の等高線データから得られたHPLCクロマトグラムを示す図である。図中、実線は200〜648nmの波長領域における最大吸収波長の吸光度、一点鎖線は250nmの波長における吸光度、破線は310nmの波長における吸光度である。
図2が示すとおり、保持時間1.0〜2.2min及び保持時間2.2〜3.4minに、配糖化反応により生じたレスベラトロール配糖体に相当する二つのピークが検出され、保持時間5.6〜6.4minに、未反応のレスベラトロールに相当するピークが検出されている。
これらのピーク面積から算出したレスベラトロールの配糖化の変換率は0.355%であった。
[実施例3]
配糖化反応を行う酵素としてCGTaseを含む酵素製剤を用いて、レスベラトロールの配糖体化を行った。
糖受容体としては、実施例1と同様に、トランス−レスベラトロールを用い、糖供与体としては、α−シクロデキストリンを用いた。
また、CGTaseとしては、酵素製剤であるコンチザイム(天野エンザイム株式会社製)を用いた。
はじめに、実施例1と同様に、5mgのトランス−レスベラトロールをエタノールに溶解してレスベラトロール溶液を調製した。
次に、3.5mLの50mMクエン酸ナトリウム緩衝液(pH5.4)に、50mgのα−シクロデキストリンを溶解させて反応液を調製した。
続いて、この反応液に、調製したレスベラトロール溶液の全量を加え、さらに0.5mLのコンチザイム溶液(600U/mL)を添加した。
その後、55℃で24時間、スターラーを用いて撹拌しながら酵素反応を進行させた。
24時間の反応後、80℃に加温して酵素を失活させ、常温に戻して酢酸エチル抽出を行い、メタノールに溶解された反応物試料を得た。
[試料分析]
次に、得られた反応物試料を高速液体クロマトグラフィー(HPLC)による解析に供した。また、レスベラトロール及び化学合成反応により配糖化したレスベラトロール配糖体を、反応物試料と同一の条件で高速液体クロマトグラフィーに供した。その結果、図3に示すHPLCクロマトグラムが得られた。
図3(a)は、化学合成反応により配糖化したレスベラトロール配糖体、図3(b)は、レスベラトロール、図3(c)は、トランス−レスベラトロールを基質としてCGTaseによる配糖化反応を行った試料のHPLCクロマトグラムをそれぞれ示す図である。
図3(a)に現れている保持時間7.0〜9.0minのピークは、レスベラトロール−4’−O−β−D−グルコシドを示し、保持時間12〜13minのピークは、レスベラトロール−3−O−β−D−グルコシドを示している。また、図3(b)に現れている保持時間36〜48minのピークは、レスベラトロールを示している。
反応物試料については、図3(c)が示すとおり、保持時間7.0〜9.0minに、配糖化反応により生じたレスベラトロール−4’−O−β−D−グルコシドに相当するピークが検出され、保持時間36〜48minに、未反応のレスベラトロールに相当するピークが検出されている。
これらのピーク面積から算出したレスベラトロールの配糖化の変換率は約1/500であった。
[実施例4]
配糖化反応を行う酵素としてCGTaseを含む酵素製剤を用いて、プテロスチルベンの配糖体化を行った。
糖受容体としては、トランス−プテロスチルベンを用い、糖供与体としては、α−シクロデキストリンを用いた。
また、CGTaseとしては、酵素製剤であるコンチザイム(天野エンザイム株式会社製)を用いた。
はじめに、実施例3と同様に、5mgのトランス−プテロスチルベンをエタノールに溶解してプテロスチルベン溶液を調製した。
次に、3.5mLの50mMクエン酸ナトリウム緩衝液(pH5.4)に、50mgのα−シクロデキストリンを溶解させて反応液を調製した。
続いて、この反応液に、調製したプテロスチルベン溶液の全量を加え、さらに0.5mLのコンチザイム溶液(600U/mL)を添加した。
その後、55℃で24時間、スターラーを用いて撹拌しながら酵素反応を進行させた。
24時間の反応後、80℃に加温して酵素を失活させ、常温に戻して酢酸エチル抽出を行い、メタノールに溶解された反応物試料を得た。
[試料分析]
次に、得られた反応物試料を高速液体クロマトグラフィー(HPLC)による解析に供した。その結果、図4に示すHPLCクロマトグラムが得られた。
図4は、トランス−プテロスチルベンを基質としてCGTaseによる配糖化反応を行った試料のHPLCクロマトグラムを示す図である。
図4が示すとおり、保持時間8.0〜9.0minに、配糖化反応により生じたプテロスチルベン−4’−O−β−グルコシドに相当するピークが検出され、保持時間16〜22minに、未反応のプテロスチルベンに相当するピークが検出されている。
[実施例5]
酵母が有する配糖化活性を利用して、レスベラトロールの配糖化を行った。
糖受容体としては、実施例1と同様に、トランス−レスベラトロールを用い、糖供与体としては、スクロース(三井製糖株式会社製)を用いた。
また、酵母としては、乾燥ビール酵母「ウィンザー(WINDSOR)」(LALLEMAND社製)を用いた。
はじめに、100mgのトランス−レスベラトロールを、20mLのエタノールに溶解し、レスベラトロール溶液を調製した。
また、500mLのバッフル付き三角フラスコに、100mLの蒸留水を入れ、3000gの乾燥ビール酵母を添加し、続いて、三角フラスコに綿栓を装着して、好気的条件の下、30℃で15分間振とう培養することによって、乾燥ビール酵母を復水させた。
次に、酵母を復水させたフラスコに、10gのスクロースと、調製した20mLのレスベラトロール溶液を加え、再度綿栓を装着した。
その後、好気的条件の下、30℃で48時間振とう培養した。
48時間の培養後、実施例1と同様に、酢酸エチル抽出を行い、メタノールに溶解された反応物試料を得た。
[試料分析]
次に、得られた反応物試料をシリンジフィルタを用いてろ過し、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)による解析に供した。
高速液体クロマトグラフとしては、LC−2000 plus(日本分光株式会社製)を用いた。カラムは、Crest Pak C18S(4.6mm i.d.×250mm、日本分光株式会社製)を用い、カラム温度は40℃とした。移動相としては、アセトニトリル:水=10:90の混合液をメンブレンフィルタを用いてろ過、脱気して用い、流量は0.5mL/minに設定した。なお、溶出後の試料の検出は、波長310nmで行った。
また、トランス−レスベラトロールをケーニッヒ・クノール法を用いた化学合成反応によって配糖化した反応物試料を別途調製し、同様にして高速液体クロマトグラフィーによる解析に供した。
その結果、図5に示すHPLCクロマトグラムがそれぞれ得られた。
図5の(a)は化学合成反応により配糖化した試料、(b)は酵母により配糖化した試料のHPLCクロマトグラムである。図5(a)が示すとおり、化学合成反応により配糖化した試料において、保持時間4.00〜5.00付近、保持時間9.00〜10.00付近、保持時間14.00〜15.00付近、保持時間22.00〜25.00付近、保持時間35.00〜40.00付近にそれぞれ主なピークが現れていることが確認された。一方で、酵母により配糖化した試料においては、図5(b)が示すとおり、化学合成反応により配糖化した試料において認められるピークと同様の保持時間を有する第1ピーク(保持時間14.00〜15.00付近)、第2ピーク(保持時間22.00〜25.00付近)、第3ピーク(保持時間35.00〜40.00付近)が現れていることが確認された。
次に、高速液体クロマトグラフィーによる解析において確認された成分を核磁気共鳴(Nuclear Magnetic Resonance;NMR)スペクトル分析による解析に供した。
確認された第1〜3ピークに相当する溶出液の画分をそれぞれ分取して減圧濃縮し、メタノール−d4に溶解してNMR解析試料とした。各試料には、化学シフトの内部基準として、テトラメチルシランを添加した。
続いて、これらの試料を、Hおよび13C核磁気共鳴スペクトル分析に供し、得られたNMRスペクトルの帰属を行った。
その結果、HPLCにおいて確認された第1ピーク(保持時間14.00〜15.00付近)は、4’位がD−グルコースで配糖化されたレスベラトロール(4’G−RSV)であり、第2ピーク(保持時間22.00〜25.00付近)は、3位がD−グルコースで配糖化されたレスベラトロール(3G−RSV)であり、第3ピーク(保持時間35.00〜40.00付近)は、未反応のレスベラトロール(RSV)であることが確認された。
また、レスベラトロール配糖体についてのH核磁気共鳴スペクトルにおいて帰属されたアノメリックプロトンのシグナルは、3G−RSVについては、δ4.88 (1H, d, J = 7.6 Hz)、4’G−RSVについては、δ4.80 (1H, d, J = 7.6 Hz)であった。
これらの数値を既知のデータと比較すると、低磁場側へのシフトがそれぞれ認められ、各レスベラトロール配糖体のグルコースの立体配置は、いずれもβ位であることが確認された。
以上の結果から、反応液試料中には、酵母によりレスベラトロールがグルコシル化されて、レスベラトロール−3−O−β−D−グルコシドと、レスベラトロール−4’−O−β−D−グルコシドが生成されていることが確認された。
検出されたレスベラトロールの各炭素原子の化学シフトは、位置番号を式(II)のように付すと、次に示す値となった。
Figure 0005938834
RSV:139.2(C-1)、104.3(C-2)、158.4(C-3)、101.8(C-4)、158.4(C-5)、104.3(C-6)、125.6(C-7)、127.8(C-8)、128.0(C-1')、127.8(C-2')、115.5(C-3')、157.1(C-4')、115.5(C-5')、127.8(C-6')。
また、検出されたレスベラトロール−3−O−β−D−グルコシドの各炭素原子の化学シフトは、位置番号を式(III)のように付すと、次に示す値となった。
Figure 0005938834
3G−RSV:139.3(C-1)、107.1(C-2)、158.0(C-3)、102.7(C-4)、158.8(C-5)、104.7(C-6)、125.1(C-7)、128.5(C-8)、129.9(C-1')、127.9(C-2')、115.5(C-3')、157.2(C-4')、115.5(C-5')、127.8(C-6')、100.6(C-1'')、73.3(C-2'')、76.7(C-3'')、69.8(C-4'')、77.1(C-5'')、60.8(C-6'')。
また、検出されたレスベラトロール−4’−O−β−D−グルコシドの各炭素原子の化学シフトは、位置番号を式(IV)のように付すと、次に示す値となった。
Figure 0005938834
4’G−RSV:138.9(C-1)、104.4(C-2)、158.4(C-3)、102.0(C-4)、158.2(C-5)、104.4(C-6)、127.1(C-7)、127.5(C-8)、130.7(C-1')、127.3(C-2')、116.3(C-3')、156.8(C-4')、116.3(C-5')、127.3(C-6')、100.2(C-1'')、73.2(C-2'')、76.6(C-3'')、69.7(C-4'')、77.0(C-5'')、60.7(C-6'')。
また、糖受容体として、レスベラトロールに代えて、プテロスチルベン、ピセアタンノールをそれぞれ用いて、レスベラトロールにおける配糖化の手順に準じて、酵母を用いた配糖化を行い、同様に各反応物試料を得て、各反応物試料をHPLC解析に供した。
高速液体クロマトグラフとしては、LC−2000 plus(日本分光株式会社製)を用いた。カラムは、Crest Pak C18S(4.6mm i.d.×250mm、日本分光株式会社製)を用い、カラム温度は40℃とした。移動相としては、アセトニトリル:水=10:90の混合液をメンブレンフィルタを用いてろ過、脱気して用い、流量は1mL/minに設定した。
また、溶出後の試料の検出は、波長310nmで行った。
その結果得られたHPLCクロマトグラムに現れた主要なピークについては、対応する画分をそれぞれ分取して、さらに核磁気共鳴スペクトル分析による解析に供した。
得られたNMRスペクトルの帰属を行ったところ、未反応の各糖受容体に加えて、プテロスチルベンについては、D−グルコースで配糖化されたプテロスチルベン配糖体、ピセアタンノールについては、4’位がD−グルコースで配糖化されたピセアタンノール配糖体が生成されていることが確認された。
また、H核磁気共鳴スペクトルにおいて帰属されたアノメリックプロトンのシグナルは、プテロスチルベン配糖体については、δ4.90 (1H, d, J = 7.6 Hz)であり、ピセアタンノール配糖体については、δ4.78 (1H, d, J = 7.6 Hz)であった。
いずれも低磁場側へのシフトが認められ、プテロスチルベン配糖体とピセアタンノール配糖体のグルコースの立体配置は、β位であることが確認された。
以上の結果から、反応液試料中には、酵母によりプテロスチルベンがグルコシル化されて、プテロスチルベン−4’−O−β−グルコシドが生成され、ピセアタンノールがグルコシル化されて、ピセアタンノール−4’−O−β−グルコシドが生成されていることが確認された。
検出されたプテロスチルベンの各炭素原子の化学シフトは、位置番号を式(V)のように付すと、次に示す値となった。
Figure 0005938834
プテロスチルベン:139.6(C-1)、104.0(C-2)、159.0(C-3)、100.4(C-4)、159.7(C-5)、107.0(C-6)、125.2(C-7)、128.8(C-8)、128.3(C-1')、127.8(C-2')、115.5(C-3')、158.0(C-4')、115.5(C-5')、127.9(C-6')、55.3,55.2(MeO)。
また、検出されたプテロスチルベン−4’−O−β−グルコシドの各炭素原子の化学シフトは、位置番号を式(VI)のように付すと、次に示す値となった。
Figure 0005938834
プテロスチルベン−4’−O−β−グルコシド:140.3(C-1)、105.2(C-2)、161.6(C-3)、100.5(C-4)、161.6(C-5)、105.2(C-6)、127.1(C-7)、127.6(C-8)、129.4(C-1')、128.6(C-2')、117.3(C-3')、158.0(C-4')、117.3(C-5')、128.6(C-6')、56.1, 56.1(MeO)、101.2(C-1'')、74.2(C-2'')、77.6(C-3'')、70.7(C-4'')、78.0(C-5'')、61.6(C-6'')。
検出されたピセアタンノールの各炭素原子の化学シフトは、位置番号を式(VII)のように付すと、次に示す値となった。
Figure 0005938834
ピセアタンノール:140.2(C-1)、105.2(C-2)、158.6(C-3)、102.1(C-4)、158.6(C-5)、105.2(C-6)、126.2(α)、128.8(β)、130.1(C-1')、113.3(C-2')、145.3(C-3')、145.2(C-4')、115.7(C-5')、119.5(C-6')。
また、検出されたピセアタンノール−4’−O−β−グルコシドの各炭素原子の化学シフトは、位置番号を式(VIII)のように付すと、次に示す値となった。
Figure 0005938834
ピセアタンノール−4’−O−β−グルコシド:138.1(C-1)、104.2(C-2)、158.1(C-3)、101.7(C-4)、158.1(C-5)、104.2(C-6)、127.0(α)、127.3(β)、128.9(C-1')、113.0(C-2')、144.9(C-3')、146.5(C-4')、118.1(C-5')、118.1(C-6')、102.0(C-1'')、73.1(C-2'')、77.0(C-3'')、69.7(C-4'')、75.6(C-5'')、60.6(C-6'')。
本発明は、機能性食品や化粧品等に配合されるレスベラトロール類配糖体の製造に好適に用いることができる。

Claims (2)

  1. レスベラトロール類化合物と糖供与体とに、トリコデルマ属に属する微生物に由来し、グルコシド結合加水分解活性及びグルコシル基転移活性を有するβ−グルコシダーゼを作用させてレスベラトロール類化合物を配糖化する工程を含み、前記レスベラトロール類化合物のβ−配糖体を得ることを特徴とするレスベラトロール類配糖体の製造方法。
  2. レスベラトロール類化合物と糖供与体とに、グルコシル基転移活性を有するビール酵母又はワイン酵母を作用させてレスベラトロール類化合物を配糖化する工程を含み、前記レスベラトロール類化合物のβ−配糖体を得ることを特徴とするレスベラトロール類配糖体の製造方法。
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