JP6173543B1 - プテロスチルベン配糖体を含む外用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】小じわや皮膚のたるみ、等の防止又は改善効果や美白効果を発揮する優れた効果を奏する外用組成物の提供。【解決手段】式(1)で表されるプテロスチルベンモノグリコシドを含む外用組成物。該外用組成物は、4型コラーゲンの産生を促進させる、肌にはりを与える、チロシナーゼ活性を阻害する、美白効果を与える用途に用いられ、また、該外用組成物中にはカロテノイド化合物を含まず、実質的にプテロスチルベンモノグリコシドのみからなる。プテロスチルベンモノグリコシドと、外用組成物に添加することが許容される成分とを混合する工程を含む、外用組成物の製造方法。【選択図】なし

Description

本発明はプテロスチルベン配糖体を含む外用組成物に関する。
特許文献1には、カロテノイドおよびプテロスチルベンを有効成分として含有する組成物が開示されている。斯かる組成物は、小じわや皮膚のたるみなどの防止または改善効果を奏することが記載されている。
特許文献2には、タンパク質粒子およびプテロスチルベンを有効成分として含有する組成物が開示されている。斯かる組成物は、メラニン産生抑制効果を発揮し、美白剤として用いることができることが記載されている。
特許文献1に記載される組成物が奏する、小じわや皮膚のたるみなどの防止または改善効果は、市場にとっては非常に魅力的な効果ではあるが、改善されるべき余地が存在する。特許文献2に記載される組成物が奏する美白効果についても、市場が満足するレベルには到達していない。
特開2013−227275号公報 特開2013−075850号公報
本発明は、小じわや皮膚のたるみなどの防止または改善効果や美白効果を発揮する外用組成物を提供することを課題とする。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、プテロスチルベンに対して特定の処理を施して得られる誘導体を作製したところ、斯かる誘導体を有効成分として含む組成物が、小じわや皮膚のたるみなどの防止または改善作用に関して、優れた効果を発揮することを見出した。また、上記の組成物は美白効果を発揮することも見出した。
本発明は斯かる知見を基にして完成されたものであり、下記に示す態様の発明を広く包含するものである。
項1 プテロスチルベンモノグリコシドを含む、外用組成物。
項2 プテロスチルベンモノグリコシドが、プテロスチルベンモノグルコシドである、項1に記載の、外用組成物。
項3 プテロスチルベンモノグリコシドが、下記式(1)
にて表される、項1または項2に記載の、外用組成物。
項4 カロテノイド化合物を含まない項1〜項3の何れかに記載の、外用組成物。
項5 4型コラーゲン産生促進成分および/またはチロシナーゼ活性阻害成分として、実質的にプテロスチルベンモノグリコシドのみを含む、項1〜項4の何れかに記載の、外用組成物。
項6 4型コラーゲンの産生を促進させる用途に用いられる、項1〜項5の何れか1項に記載の、外用組成物。
項7 肌にはりを与える用途に用いられる、項1〜項6の何れか1項に記載の、外用組成物。
項8 チロシナーゼ活性を阻害する用途に用いられる、項1〜項7の何れかに記載の、外用組成物。
項9 美白効果を与える用途に用いられる、項1〜項8の何れか1項に記載の、外用組成物。
項10 化粧料組成物である、項1〜項9に記載の、外用組成物。
項11 衣類に塗布するために用いられる組成物である、項1〜項9の何れかに記載の、外用組成物。
項12 項11に記載する外用組成物が塗布されてなる、衣類
項13 プテロスチルベンモノグリコシドと、外用組成物に添加することが許容される成分とを混合する工程を含む、項1〜項11の何れか1項に記載の、外用組成物の製造方法。
項14 肌にはりを求めるヒトおよび/または美白効果を求めるヒトに対して、プテロスチルベンモノグリコシドを肌または頭皮に適用する工程を含む、美容方法。
項15 プテロスチルベンモノグリコシドの、外用組成物の製造のための、使用。
本発明の外用組成物は、4型コラーゲンの産生を促進する効果を発揮する。このような効果に基づき、本発明の外用組成物は肌にはりを与える用途において、有用である。
本発明の外用組成物は、チロシナーゼ活性を阻害する。このような効果に基づき、本発明の外用組成物は美白効果を与える用途に有用である。
皮膚細胞における4型コラーゲン遺伝子の発現量を、マイクロアレイ法によって確認した実験結果を示す図(実験例1)。図中のAは陰性対象実験、Bはプテロスチルベンモノグリコシドを添加した結果を示す。 三次元皮膚モデルにおける4型コラーゲンの発現量を、ウエスタンブロッティングによって確認した実験結果を示す図(実験例2)。図中のグラフ縦軸は、皮膚3次元モデル中のプテロスチルベンモノグリコシドの量を、αーチューブリンを内部標準としたデンシトメトリーによる計算値を示す。図中のグラフ横軸の単位は、それぞれmMである。 インビトロでのチロシナーゼ阻害実験結果を示す図(実施例3)。図中のAはプテロスチルベン、Bはプテロスチルベンモノグリコシド、そして図中のCはアルブチンを添加した時の結果を示す。図中のグラフの縦軸は、チロシナーゼのIC50値(単位:nM)を示す。
外用組成物
本発明の外用組成物はプテロスチルベンモノグリコシドを含む。
プテロスチルベンモノグリコシドとは、プテロスチルベン(IUPAC名: 4-[(E)-2-(3,5-Dimethoxyphenyl)ethenyl]phenol)の3位の水酸基に対して単糖による修飾が施された誘導体である。
単糖とは、純単糖とも呼ばれる、これ以上加水分解されない糖類のことをいい、特に限定はされない。例えば、グルコース、トレオース、リキソース、アロース、プシコース、セドヘプツロース、およびボレミトールなどを挙げることができる。
これらの単糖の中でも、グルコースが好ましい。よって、本発明の外用組成物に含まれるプテロスチルベンモノグリコシドは、プテロスチルベンモノグルコシドとすることが好ましい。
上記の単糖の立体配置は特に限定されない。例えば、D体とすることもでき、L体とすることもできる。好ましくはD体である。
このようなプテロスチルベンモノグリコシドの中でも、下記式(1)
に表される化合物が最も好ましい。
プテロスチルベンの3位の水酸基と、単糖との結合様式は特に限定はされない。例えば、αーグリコシド結合とすることもでき、βーグリコシド結合とすることもできる。
このようなプテロスチルベンモノグリコシドは、プテロスチルベンと上記の単糖とを原料に、ケーニッヒ・クノール反応を利用した化学的合成に供する方法;または両者の原料と共に、PaGT2などの配糖化酵素を用いて生合成に供する方法;またはブドウ類などの果実を含む植物体から公知の方法を採用した抽出法に供する方法によって製造することができる。
本発明の外用組成物には、プテロスチルベンモノグリコシド以外の、任意の成分を包含することができる。しかし、任意の成分としてカロテノイド化合物は、本発明の外用組成物に包含されないことが好ましい。
カロテノイド化合物とは、化学式C4056の化学構造を有する化合物の誘導体であり、炭素および水素のみで形成されるカロテンと、炭素および水素以外の元素を含むキサントフィルとに分類される化合物である。具体的なカロテンは特に限定されない。例えば、α−カロテン、β−カロテン、γ−カロテン、δ−カロテン、リコピンなどの化合物を挙げることができる。
キサントフィルは、化学式C4056の化学構造を有する化合物の誘導体であって、炭素、水素、およびそれ以外の元素で形成される化合物である。具体的なキサントフィルは特に限定はされない。例えば、アスタキサンチン、ゼアキサンチン、ルテイン、クリプトキサンチン、ツナキサンチン、サルモキサンチン、パラシロキサンチン、ビオラキサンチン、アンテラキサンチン、ククルビタキサンチン、ディアトキサンチン、アロキサンチン、ペクテノール、ペクテノロン、マクトラキサンチン、カプサンチン、カプサンチノール、フコキサンチン、フコキサンチノール、ペリジニン、ハロシンチアキサンチン、アマロウシアキサンチン、カンタキサンチン、エキネノン、ロドキサンチン、ビキシン、ノルビキシンなどを挙げることができる。上記のキサントフィルには、これらのモノエステル体およびジエステル体も包含される。
本発明の外用組成物には、上記のカロテノイド化合物を除く、任意の成分が含まれていてもよい。更に好ましくは、本発明の外用組成物に含まれる有効成分として、実質的にプテロスチルベンモノグリコシドのみを含む態様を挙げることができる。
ここで有効成分とは、本発明の外用組成物が発揮する効果として後述する、4型コラーゲン産生を促進する効果および/またはチロシナーゼ活性を阻害する効果を奏する必須成分を意味する。よって、実質的にプテロスチルベンモノグリコシドからなる有効成分を含む態様の本発明の外用組成物には、4型コラーゲン産生を促進する効果および/またはチロシナーゼ活性を阻害する効果に寄与しない、任意の成分は含まれていてもよい。
本発明の外用組成物に有効成分として含まれるプテロスチルベンモノグリコシドの含有量は特に限定されない。例えば、外用組成物の全質量に対して、通常は0質量%より大きい数値範囲で設定することができ、その上限値は10重量%程度、より好ましくは15重量%程度、更に好ましくは20重量%程度とすることができる。
下記の実施例(例えば、実験例2)に示すように、プテロスチルベンモノグルコシドを有効成分として含む組成物は、優れた4型コラーゲン産生促進効果を発揮するので、4型コラーゲンの産生を促進させる用途に好適に用いられる。
4型コラーゲンとは皮膚の基底膜に存在し、基底膜において細胞外マトリックス同士の結合に関与することが知られている。プテロスチルベンモノグリコシドを外用することにより、基底膜の4型コラーゲンが亢進すると共に、老化などによる肌のたるみを抑え、肌にはりを与える効果を発揮する。
以上に鑑みて、本発明の外用組成物は、これをヒトに適用(外用)することによって、肌にはりを与える効果を奏することが期待される。
下記の実施例(例えば、実験例3)に示すように、プテロスチルベンモノグリコシドを有効成分として含む組成物は、優れたチロシナーゼ阻害活性を発揮するので、チロシナーゼ活性を阻害する用途に好適に用いられる。
チロシナーゼとはメラニン合成に関わる酵素であり、この活性を阻害する組成物は美白効果を奏することが知られている。よって、本発明の外用組成物は、これをヒトに適用(外用)することによって、美白効果を奏することが期待できる。
本発明の外用組成物の適用対象としては、上記のような効果を必要とするするヒト、またはこのようなヒトが着用する衣類であれば特に限定されることはない。
本発明の外用組成物の使用量は、上記のような効果を期待できる範囲内の使用量である限り、特に限定はされない。例えば、後述する本発明の外用組成物の1形態である化粧料組成物、医薬組成物、または衣類に塗布するために用いられる組成物などにおける使用量から、適宜決定することができる。
本発明の外用組成物の形態は特に限定はされない。例えば、化粧料組成物、医薬組成物、衣類に塗布するために用いられる組成物を挙げることができる。中でも、化粧料組成物または衣類に塗布するために用いられる組成物が好ましい。
化粧料組成物
本発明の外用組成物は、化粧料組成物の形態とすることができる。本発明の化粧料組成物には、薬用化粧品などの医薬部外品も包含する。
化粧料組成物に含まれるプテロスチルベンモノグリコシドの配合量は、特に限定されない。例えば、化粧料組成物の全質量に対して、通常は0質量%より大きい数値範囲で設定することができ、その上限値は10重量%程度、より好ましくは15重量%程度、更に好ましくは20重量%程度とすることができる。
化粧料組成物の具体的な態様は特に限定されない。例えば、ファンデーション、頬紅、白粉などのメイクアップ化粧料;化粧水、乳液、スキンクリーム、ローション、オイル、パックなどの基礎化粧料;洗顔料、クレンジング、ボディソープなどの皮膚洗浄料;シャンプー、リンス、コンディショナー、整髪剤、育毛剤などの毛髪化粧料;バスソルト、バスタブレット、バスリキッドなどの入浴剤、マッサージ剤、清拭剤などの態様を挙げることができる。
化粧料組成物の形状は特に限定はされない。例えば、ローション状(液状)、ムース状、ジェル状、ゼリー状、乳液状、懸濁液状、クリーム状、軟膏状、シート状、エアゾール状、スプレー状などを挙げることができる。このような種類の形状とすることで、皮膚のみならず、頭皮にも適用することができる。
化粧料組成物の適用量は、適用対象者の性別や年齢、当該化粧料組成物の適用形態、所望する効果の程度などに基づいて適宜設定することができる。例えば、化粧料組成物に有効成分として含まれるプテロスチルベンモノグリコシドスチルベンの量に換算して、皮膚または頭皮の1cmあたり、通常1mg〜5mg程度の量とすればよい。
医薬組成物
本発明の外用組成物は、医薬組成物の形態とすることができる。
医薬組成物に含まれるプテロスチルベンモノグリコシドの配合量は、特に限定されない。例えば、医薬組成物の全質量に対して、通常は0質量%より大きい数値範囲で設定することができ、その上限値は10重量%程度、より好ましくは15重量%程度、更に好ましくは20重量%程度とすることができる。
医薬組成物の剤形は特に限定はされない。たとえば、エアゾール剤、液剤、エキス剤、(眼)軟膏剤、経皮吸収型製剤、懸濁剤、乳剤、酒精剤、貼付剤、チンキ剤、パップ剤、芳香水剤、リニメント剤、流エキス剤、ローション剤などの、主として外用される剤形を挙げることができる。
このような医薬組成物の投与量は、適用対象者の性別や年齢、当該医薬組成物の適用形態、所望する効果の程度などに基づいて適宜設定することができる。例えば、医薬組成物に有効成分として含まれるプテロスチルベンモノグリコシドの量に換算して、ヒト成人の一日あたりで、通常1〜5mg/cm程度の量とすればよい。
衣類に塗布するために用いられる組成物
本発明の外用組成物は、衣類に塗布するために用いられる組成物の形態とすることができる。
衣類に塗布するために用いられる組成物に含まれるプテロスチルベンモノグリコシドの配合量は、特に限定されない。例えば、医薬組成物の全質量に対して、通常は0質量%より大きい数値範囲で設定することができ、その上限値は10重量%程度、より好ましくは15重量%程度、更に好ましくは20重量%程度とすることができる。
衣類に塗布するために用いられる組成物の具体的な形状は特に限定はされない。例えば、液体状、固形状、半固形状などとすることができる。
液体状の形状とした衣類に塗布するために用いられる組成物は、これを衣類に、例えば噴霧機を用いた噴霧などの処理を施すことによって、本発明の外用組成物を衣類に塗布することができる。また、他の態様として液体状の形状とした衣類に塗布するために用いられる組成物に衣類を浸漬させることにより、衣類に本発明の外用組成物を塗布することができる。
なお、上記の塗布量および浸漬量は、本発明の衣類に塗布するために用いられる組成物による処理後の衣類を着用した際の、快適性を損なわない範囲の量とすればよい。
外用組成物の製造方法
本発明の外用組成物の製造方法とは、プテロスチルベンモノグリコシドと、外用組成物に添加することが許容される成分とを混合する工程を含む。
プテロスチルベンモノグリコシドとは、上記のとおりである。
外用組成物に添加することが許容される成分とは特に限定されない。例えば、上記の外用組成物の一つの形態として挙げた、化粧料組成物、医薬組成物、もしくは衣類に塗布するために用いられる組成物に添加することが許容される成分、またはこれらを参考にした成分とすることができる。
以下に、本発明をより詳細に説明するための実施例を示す。なお、本発明が以下に示す実施例に限定されないのは言うまでもない。
<実験例1>
下記の下記式(1)
で表されるプテロスチルベンモノグルコシドを、マイスターバイオ社から入手し、以下の実験に用いた。
htert遺伝子を導入して不死化したヒト皮膚細胞を準備し、これを所定の培地中で馴化した。その後、馴化培地に50μMの上記プテロスチルベンモノグルコシドを添加し、5日間培養した。
培養後の細胞からRNAを回収し、4型コラーゲンmRNAの発現量の変化を、マイクロアレイ法によって調べた。結果を図1に示す。なお、馴化培地にプテロスチルベンモノグルコシドを添加しない陰性対象実験も行った。
図1に示すように、プテロスチルベンモノグリコシドを添加することによって(図中のA)、ヒト皮膚細胞に含まれる4型コラーゲン遺伝子の発現量が、陰性対象実験(図中のB)と比較して、1.35倍程度に増大することが明らかとなった。
<実験例2>
プテロスチルベンモノグリコシドは、皮膚細胞における4型コラーゲン遺伝子の発現量を亢進させることが、上記の実験例1から明らかになったので、同様に、プテロスチルベンモノグリコシドによる皮膚細胞における4型コラーゲンのタンパク質レベルでの発現量の亢進も期待された。
そこで、ヒト皮膚角化細胞およびヒト線維芽細胞から構成される皮膚3次元モデルの作製キット(EFT−400;クラボウ社)を用いた、ウエスタンブロッティング法による実験を行った。
キットのプロトコルに沿って皮膚3次元モデルを作製し、これを所定の培地に馴化した。馴化培地に上記のプテロスチルベンモノグルコシド(終濃度で25μMおよび100μM)を添加して、7日間培養した。
培養後の細胞を回収し、そのライセートを抗ヒトコラーゲン抗体(COL4A3BP;アブカム社)を用いたウエスタンブロッティング法に供し、4型コラーゲンの発現量を検討した。なお、内部標準として抗αーチューブリン抗体を用いたウエスタンブロッティングも行い、得られた画像データをデンシトメトリー解析に供した。これらの結果を図2に示す。
図2に示すように、プテロスチルベンモノグルコシドは、皮膚三次元モデル内の4型コラーゲンの発現量を、添加濃度依存的に、コントロールと比べて最大で2.5倍程度に増大させることが明らかとなった。よって、プテロスチルベンモノグルコシドを有効成分として含む組成物は、皮膚細胞における4型コラーゲンの増大に起因する各種効果(例えば、基底膜の肥厚による、肌にはりを与える効果など)に関連することが明らかとなった。
<実験例3>
プテロスチルベンモノグルコシドによるチロシナーゼ阻害効果(IC50値の測定)を、一般的に知られる方法に基づいて行った。チロシナーゼとしてSIGMA社のチロシナーゼ(Cat No.T3824)を用い、プテロスチルベン(東京化成工業社製;図中のA)、上記のプテロスチルベンモノグルコシド(図中のB)、およびポジティブコントロールとしてアルブチン(図中のC)を用いた。これらの結果を図3に示す。
図3に示すように、プテロスチルベンモノグルコシド(図中のB)は、そのアグリコンであるプテロスチルベン(図中のA)と比較して、優れたチロシナーゼ阻害活性を有することが明らかとなった。両者をIC50値で比較すると、プテロスチルベンモノグルコシドの方が、5.5倍近く優れたチロシナーゼ阻害効果を発揮することが明らかとなった。
[処方例]
以下の表1〜4に示す配合例に従って、各種化粧料組成物を製造する。

Claims (8)

  1. 4型コラーゲンの産生を促進させる用途に用いられる、プテロスチルベンモノグリコシドを有効成分として含む、化粧料組成物
  2. チロシナーゼ活性を阻害する用途に用いられる、プテロスチルベンモノグリコシドを有効成分として含む、化粧料組成物。
  3. プテロスチルベンモノグリコシドが、プテロスチルベンモノグルコシドである、請求項1または2に記載の、化粧料組成物
  4. プテロスチルベンモノグリコシドが、下記式(1)
    にて表される、請求項1〜3の何れかに記載の、化粧料組成物
  5. 請求項1〜4の何れかに記載の化粧料組成物であって、該化粧料組成物中にカロテノイド化合物を含まない、化粧料組成物
  6. 肌にはりを与える用途に用いられる、請求項1、3の何れか1項に記載の、化粧料組成物。
  7. 美白効果を与える用途に用いられる、請求項の何れか1項に記載の、化粧料組成物。
  8. プテロスチルベンモノグリコシドと、化粧料組成物に添加することが許容される成分とを混合する工程を含む、請求項1〜の何れか1項に記載の、化粧料組成物の製造方法。
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