JP2008239548A - 細胞賦活化剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】動物系、植物系由来の細胞賦活物質は各種見つかっているが、実際には産業上利用可能な程度に十分かつ安定した効果は得られていない。本発明の課題は、細胞に対して賦活化効果に優れ、長期にわたる使用に十分に耐えうる細胞賦活化剤を提供することにある。
【解決手段】ポリアミンを有効成分として含有することを特徴とする細胞賦活化剤、さらにそれらを有効成分とする化粧品・医薬部外品(皮膚外用剤、浴用剤、育毛剤等)、飲食品、医薬品に利用するための方法を提供する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、各種細胞の賦活化を高める物質及びその利用方法に関する。
各種の疾患などは、分裂するすべての細胞の分裂速度の低下、細胞機能の低下と深く関わっている。例えば皮膚は真皮及び表皮は、表皮細胞、繊維芽細胞、及びこれら細胞外の皮膚構造を支持するエラスチン、コラーゲン等の細胞外マトリックスによって構成されている。若い皮膚においては、これらの皮膚組織の相互作用が恒常性を保つことによって柔軟性等の皮膚特性が確保され、肌は外観的にも艶、引き締め、透明感があり、しっとり状態に維持される。ところが、紫外線、乾燥、ストレスなどによって特に細胞外マトリックスや繊維芽細胞の機能低下が引き起こされ、その結果、皮膚の柔軟性等の皮膚特性は低下し、肌は艶、引き締め、透明感を失い、荒れ、しわ、くすみなどの症状が発生する。
細胞レベルで賦活化剤、抗老化剤の探索が行われている。例えば動物系由来の賦活化剤としては、結合組織加水分解物(特許文献1)、胸腺・脾臓由来水溶性蛋白(特許文献2)、牛胎盤エキス(特許文献3)などが知られている。植物系由来の賦活化剤としては、ゴマ、サンヤク、トウガラシ、トウキ、ドクダミ、バクモンドウ(特許文献4)、アーモンド、セイヨウタンポポ、セイヨウニワトコ、センキュウ、センブリ、ソウハクヒ、トウニン、ニンジン、ホップ、ムクゲ、ヨクイニン(特許文献5)、ショウガ科ウコン属(特許文献6)、ハナヤスリ科ハナヤスリ属(特許文献7)の抽出物などが知られており、これらの一部は賦活化剤として医薬部外品や化粧品に利用されているが、非常に個人差が大きく、作用効果が十分とは言えず、満足すべき作用効果を発揮する賦活化剤は得られていなかった。
ポリアミンは、第1級アミノ基を2つ以上もつ脂肪族炭化水素の総称で生体内に普遍的に存在する天然物であり、20種類以上のポリアミンが見いだされている。代表的なポリアミンとしてはプトレシン、スペルミジン、スペルミンがある。ポリアミンの主な生理作用としては(1)核酸との相互作用による核酸の安定化と構造変化(2)種々の核酸合成系への促進作用(3)タンパク質合成系の活性化(4)細胞膜の安定化や物質の膜透過性の強化(5)活性酸素の消去(6)細胞増殖の促進が知られているが、細胞における賦活化作用については全く知られていなかった。
特開昭62−84024号公報 特開昭63−188697号公報 特開平03−141299号公報 特開平10−45615号公報 特開平10−36279号公報 特開2004−75632号公報 特開2005−89375号公報
哺乳類、特にヒトに対して細胞賦活化を付与することは極めて重要な課題であり、動物系、植物系由来の賦活物質は各種見つかっているが、実際には産業上利用可能な程度に十分かつ安定した効果は得られておらず、新規な細胞賦活化剤が探索されているのが現状である。従って、本発明の目的は、細胞に対して賦活化効果に優れ、長期にわたる使用に十分に耐えうる安全性を備えた細胞賦活化剤を提供し、これらを有効成分とした化粧品・医薬部外品(皮膚外用剤、浴用剤、育毛剤等)、飲食品、医薬品に利用するための方法を提供することである。
本発明者らは上記の目的を達成すべく鋭意努力した結果、ポリアミンが細胞の賦活化に有効であることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は以下のような構成からなる。
1.ポリアミンを有効成分として含有することを特徴とする細胞賦活化剤。
2.ポリアミンが、第一級アミノ基を2つ以上有する脂肪族炭化水素からなる群より選ばれた少なくとも1種以上の化合物であることを特徴とする前記1の細胞賦活化剤。
3.ポリアミンが、1,3−ジアミノプロパン、プトレシン、カダベリン、カルジン、スペルミジン、ホモスペルミジン、アミノプロピルカダベリン、テルミン、スペルミン、テルモスペルミン、カナバルミン、アミノペンチルノルスペルミジン、N,N−ビス(アミノプロピル)カダベリン、ホモスペルミン、カルドペンタミン、ホモカルドペンタミン、カルドヘキサミン及びホモカルドヘキサミンよりなる群から選ばれた少なくとも1種以上の化合物であることを特徴とする前記1又は2の細胞賦活化剤。
4.ポリアミンが、プトレシン、スペルミジン及びスペルミンからなる群から選ばれた少なくとも1種以上の化合物であることを特徴とする前記1〜3のいずれかの細胞賦活化剤。
5.前記1〜4のいずれかの賦活化剤を有効成分として含有することを特徴とする化粧品類。
6.前記1〜4のいずれかの賦活化剤を有効成分として含有することを特徴とする医薬部外品類。
7.前記1〜4のいずれかの賦活化剤を有効成分として含有することを特徴とする飲食品類。
8.前記1〜4のいずれかの賦活化剤を有効成分として含有することを特徴とする医薬品類。
9.(i)ポリアミンを動物に接触させる工程を含むことを特徴とする細胞賦活化方法。
本発明により、安全性に優れた細胞賦活化作用が期待でき、ポリアミンを有効成分とした化粧品・医薬部外品(皮膚外用剤、浴用剤、育毛剤等)、飲食品、医薬品を提供することである。
本発明において「細胞賦活化」とは、動物の細胞機能や細胞活性を活発、増大又は維持させることで細胞機能や細胞活性の低下を小さくすることである。例えば皮膚細胞においては、光老化による基低膜の構造変化の蓄積に伴う皮膚細胞の機能低下を小さくすることで、皮膚のしわ、たるみ、硬化、くすみ等を防止、改善して艶、透明感、すべすべ感のある若々しい健康な肌の状態を維持することなどを指している。毛乳頭又は毛母細胞においては、ストレス、ホルモンバランスによる毛乳又は毛母細胞の機能低下を小さくすることで、ヘアサイクルを維持して脱毛を抑えることなどを指している。
本発明において「ポリアミン」とは、第1級アミノ基を2つ以上もつ脂肪族炭化水素の総称で生体内に普遍的に存在する天然物であり、20種類以上のポリアミンが見いだされている。例えば、1,3−ジアミノプロパン、プトレシン、カダベリン、カルジン、スペルミジン、ホモスペルミジン、アミノプロピルカダベリン、テルミン、スペルミン、テルモスペルミン、カナバルミン、アミノペンチルノルスペルミジン、N,N−ビス(アミノプロピル)カダベリン、ホモスペルミン、カルドペンタミン、ホモカルドペンタミン、カルドヘキサミン、ホモカルドヘキサミンなどが挙げられる。代表的なポリアミンとしてはプトレシン、スペルミジン、スペルミンがある。
本発明で言うところの「プトレシン」は代表的なポリアミンの一つで生物体内に普遍的に存在する一般的な天然物であり、第一級アミノ基を2つもつ脂肪族炭化水素化合物である。「カダベリン」は代表的なポリアミンの一つで生物体内に普遍的に存在する一般的な天然物であり、第一級アミノ基を2つもつ脂肪族炭化水素化合物である。「スペルミジン」は代表的なポリアミンの一つで生物体内に普遍的に存在する一般的な天然物であり、第一級アミノ基を3つもつ脂肪族炭化水素化合物である。「スペルミン」は代表的なポリアミンの一つで生物体内に普遍的に存在する一般的な天然物であり、第一級アミノ基を4つもつ脂肪族炭化水素化合物である。
本発明で言うところの「動物に接触させる」とは、ヒト、家畜などに対してポリアミンをあらゆる剤型(アンプル状、カプセル状、粉末状、顆粒状、丸剤、錠剤状、固形状、液状、ゲル状、気泡状、乳液状、クリーム状、軟膏状、シート状、ムース状など)で外部塗布、外部処理、経口投与等で与えることである。例えばポリアミンを化粧品、医薬部外品、飲食品、医薬品、飼料などに配合して動物に接触させることができる。
ポリアミンの主な生理作用としては、(1)核酸との相互作用による核酸の安定化と構造変化、(2)種々の核酸合成系への促進作用、(3)タンパク質合成系の活性化、(4)細胞膜の安定化や物質の膜透過性の強化、(5)活性酸素の消去などが知られている。
ポリアミンは魚類の白子(特許第3518778号)、動物の精子、乳素材(特開2001-8663号)、酵母(特開2000-245493号)等から得ることができる。化学合成(特開平7-277917号)、酵素反応や微生物代謝による化学的合成(代謝,Vol.9, No.11, 1010-1017, 1972)、市販品等から得ることもできる。
ポリアミンはそのまま賦活化剤として利用しても良いが、化粧品・医薬部外品(皮膚外用剤、浴用剤、育毛剤等)、食品、医薬品に配合して利用することが好ましい。ポリアミンを配合する濃度(M:モル/リットル)は、吸収程度、作用程度、製品形態、使用頻度などによって決められ、特に限定されるのもではないが、通常は0.00001〜100mM、好ましくは0.00005〜75mM、より好ましくは0.0001〜50mMである。
本発明の賦活化剤は、ポリアミンの必須成分に加え必要に応じて本発明の効果を損なわない範囲内で、化粧品類、医薬部外品類、飲食品類、医薬品類などに使用される成分や添加剤を併用して配合することができる。
例えば、油脂類としては、アボガド油、アルモンド油、ウイキョウ油、エゴマ油、オリーブ油、オレンジ油、オレンジラファー油、ゴマ油、カカオ脂、カミツレ油、カロット油、キューカンバー油、牛脂、牛脂脂肪酸、ククイナッツ油、サフラワー油、大豆油、ツバキ油、トウモロコシ油、ナタネ油、パーシック油、ヒマシ油、綿実油、落花生油、タートル油,ミンク油、卵黄油、カカオ脂、パーム油、パーム核油、モクロウ、ヤシ油、牛脂、豚脂、硬化油、硬化ヒマシ油などが挙げられる。
ロウ類としては、ミツロウ、カルナバロウ、鯨ロウ、ラノリン、液状ラノリン、還元ラノリン、硬質ラノリン、カンデリラロウ、モンタンロウ、セラックロウなどが挙げられる。
鉱物油としては、流動パラフィン、ワセリン、パラフィン、オゾケライド、セレシン、マイクロクリスタンワックス、ポリエチレン末、スクワレン、スクワラン、プリスタンなどが挙げられる。
脂肪酸類としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、12-ヒドロキシステアリン酸、ウンデシレン酸、トール油、ラノリン脂肪酸などの天然脂肪酸、イソノナン酸、カプロン酸、2−エチルブタン酸、イソペンタン酸、2−メチルペンタン酸、2−エチルヘキサン酸、イソペンタン酸などの合成脂肪酸が挙げられる。
アルコール類としては、エタノール、イソピロパノール、ラウリルアルコール、セタノール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロールなどの天然アルコール、2−ヘキシルデカノール、イソステアリルアルコール、2−オクチルドデカノールなどの合成アルコール、酸化エチレン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ポリエチレングリコール、酸化プロピレン、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、バチルアルコール、ペンタエリトリトール、ソルビトール、マンニトール、ブドウ糖、ショ糖などの多価アルコール類などが挙げられる。
エステル類としては、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸オレイル、オレイン酸デシル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、酢酸ラノリン、モノステアリン酸エチレングリコール、モノステアリン酸プロピレングリコール、ジオレイン酸プロピレングリコールなどが挙げられる。
金属セッケンとしては、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、パルミチン酸亜鉛、ミリスチン酸マグネシウム、ラウリン酸亜鉛、ウンデシレン酸亜鉛などが挙げられる。
ガム質及び水溶性高分子化合物としては、アラビアゴム、ベンゾインゴム、ダンマルゴム、グアヤク脂、アイルランド苔、カラヤゴム、トラガントゴム、キャロブゴム、クインシード、寒天、カゼイン、デキストリン、ゼラチン、ペクチン、デンプン、カラギーナン、カルボキシアルキルキチン、キトサン、ヒドロキシアルキルキチン、低分子キトサン、キトサン塩、硫酸化キチン、リン酸化キチン、アルギン酸及びその塩、ヒアルロン酸及びその塩、コンドロイチン硫酸、ヘパリン、エチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、カルボキシエチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ニトロセルロース、結晶セルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメタアクリレート、ポリアクリル酸塩、ポリエチレンオキサイドやポリプロピレンオキサイド等のポリアルキレンオキサイド又はその架橋重合物、カルボキシビニルポリマー、ポリエチレンイミンなどが挙げられる。
界面活性剤としては、アニオン界面活性剤(カルボン酸塩,スルホン酸塩,硫酸エステル塩,リン酸エステル塩)、カチオン界面活性剤(アミン塩,四級アンモニウム塩)、両性界面活性剤(カルボン酸型両性界面活性剤,硫酸エステル型両性界面活性剤,スルホン酸型両性界面活性剤,リン酸エステル型両性界面活性剤)、非イオン界面活性剤(エーテル型非イオン界面活性剤,エーテルエステル型非イオン界面活性剤,エステル型非イオン界面活性剤,ブロックポリマー型非イオン界面活性剤,含窒素型非イオン界面活性剤)、その他の界面活性剤(天然界面活性剤,タンパク質加水分解物の誘導体,高分子界面活性剤,チタン・ケイ素を含む界面活性剤,フッ化炭素系界面活性剤などが挙げられる。
ビタミン類としては、ビタミンA群ではレチノール、レチナール(ビタミンA1)、デヒドロレチナール(ビタミンA2)、カロチン、リコピン(プロビタミンA)、ビタミンB群では、チアミン塩酸塩、チアミン硫酸塩(ビタミンB1)、リボフラビン(ビタミンB2)、ピリドキシン(ビタミンB6)、シアノコバラミン(ビタミンB12)、葉酸類、ニコチン酸類、パントテン酸類、ビオチン類、コリン、イノシトール類、ビタミンC群では、アスコルビン酸及びその誘導体、ビタミンD群では、エルゴカルシフェロール(ビタミンD2)、コレカルシフェロール(ビタミンD3)、ジヒドロタキステロール、ビタミンE群では、トコフェロール及びその誘導体、ユビキノン類、ビタミンK群では、フィトナジオン(ビタミンK1)、メナキノン(ビタミンK2)、メナジオン(ビタミンK3)、メナジオール(ビタミンK4)などが挙げられる。
アミノ酸としては、バリン、ロイシン、イソロイシン、トレオニン、メチオニン、フェニルアラニン、トリプトファン、リジン、グリシン、アラニン、アスパラギン、グルタミン、セリン、システイン、シスチン、チロシン、プロリン、ヒドロキシプロリン、アスパラギン酸、グルタミン酸、ヒドロキシリジン、アルギニン、オルニチン、ヒスチジンなどや、それらの硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、クエン酸塩、あるいはピロリドンカルボン酸の如きアミノ酸誘導体などが挙げられる。
美白剤としては、アスコルビン酸又はその誘導体、イオウ、胎盤加水分解物、エラグ酸又はその誘導体、コウジ酸又はその誘導体、グルコサミン又はその誘導体、アルブチン又はその誘導体、ヒドロキシケイヒ酸又はその誘導体、グルタチオン、アルニカエキス、オウゴンエキス、ソウハクヒエキス、サイコエキス、ボウフウエキス、マンネンタケ菌糸体培養物又はその抽出物、シナノキエキス、モモ葉エキス、エイジツエキス、クジンエキス、ジユエキス、トウキエキス、ヨクイニンエキス、カキ葉エキス、ダイオウエキス、ボタンピエキス、ハマメリスエキス、マロニエエキス、オトギリソウエキス、油溶性カンゾウエキスなどが挙げられる。
保湿剤としては、ヒアルロン酸、ポリグルタミン酸、セリン、グリシン、スレオニン、アラニン、コラーゲン、加水分解コラーゲン、ヒドロネクチン、フィブロネクチン、ケラチン、エラスチン、ローヤルゼリー、コンドロイチン硫酸ヘパリン、グリセロリン脂質、グリセロ糖脂質、スフィンゴリン脂質、スフィンゴ糖脂質、リノール酸又はそのエステル類、エイコサペンタエン酸又はそのエステル類、ペクチン、ビフィズス菌発酵物、乳酸発酵物、酵母抽出物、レイシ菌糸体培養物又はその抽出物、小麦胚芽油、アボガド油、米胚芽油、ホホバ油、ダイズリン脂質、γ−オリザノール、ビロウドアオイエキス、ヨクイニンエキス、ジオウエキス、タイソウエキス、カイソウエキス、キダチアロエエキス、ゴボウエキス、マンネンロウエキス、アルニカエキス、小麦フスマなどが挙げられる。
育毛剤としては、ペンタデカン酸グリセリド、コレウスエキス、ゲンチアナエキス、マツカサエキス、ローヤルゼリーエキス、クマザサエキス、t-フラバノン、6-ベンジルアミノプリン、センブリエキス、塩化カルプロニウム、ミノキシジル、フィナステリド、アデノシン、ニコチン酸アミド、桑の根エキス、ジオウエキス、5-アミノレブリン酸などが挙げられる。
動物或いは植物、生薬の抽出物やエキスとしては、アセンヤク(阿仙薬)、アシタバ、アセロラ、アルテア、アルニカ、アボカド、アマチャ(甘茶)、アロエ、アロエベラ、イラクサ、イチョウ(銀杏葉,銀杏)、ウイキョウ(茴香)、ウコン(鬱金)、ウスバサイシン(細辛)、ウメ(烏梅)、ウラジロガシ、ウワウルシ、ノイバラ(営実)、ヒキオコシ(延命草)、オウギ(黄耆)、コガネバナ(オウゴン)、ヤマザクラ(桜皮)、キハダ(黄柏)、オウレン(黄連)、オタネニンジン(人参)、オトギリソウ(弟切草)、オドリコソウ、オランダガラシ、オレンジ、イトヒメハギ(遠志)、ウツボグサ(夏枯草)、ツルドクダミ(何首烏)、エンジュ(槐花)、ヨモギ(ガイ葉)、ガジュツ(莪朮)、クズ(葛根)、カノコソウ(吉草根)、カミツレ、キカラスウリ(瓜呂根)、カワラヨモギ(茵チン蒿)、カンゾウ(甘草)、フキタンポポ(款冬花,款冬葉)、キイチゴ、キウイ果実、キキョウ(桔梗)、キク(菊花)、キササゲ(梓実)、ミカン属植物果実(枳実)、タチバナ(橘皮)、キュウリ、ウドまたはシシウド(羌活,独活)、アンズ(杏仁)、クコ(地骨皮,枸杞子,枸杞葉)、クララ(苦参)、クスノキ、クマザサ、グレープフルーツ果実、ニッケイ(桂皮)、ケイガイ(ケイガイ)、エビスグサ(決明子)、マルバアサガオ又はアサガオ(ケン牛子)、ベニバナ(紅花)、ゴバイシ(五倍子)、コンフリー、コパイバ、クチナシ(山梔子)、ゲンチアナ、ホオノキ(厚朴)、ヒナタイノコズチ(牛膝)、ゴシュユ(呉茱萸)、ゴボウ、チョウセンゴミシ(五味子)、米、米ぬか、コムギ、ミシマサイコ(柴胡)、サフラン、サボンソウ、サンザシ(山ザ子)、サンショウ(山椒)、サルビア、サンシチニンジン(三七人参)、シイタケ(椎茸)、ジオウ(地黄)、シクンシ(使君子)、ムラサキ(紫根)、シソ(紫蘇葉,紫蘇子)、カキ(柿蒂)、シャクヤク(芍薬)、オオバコ(車前子,車前草)、ショウガ(生姜)、ショウブ(菖蒲)、トウネズミモチ(女貞子)、シモツケソウ、シラカバ、スイカズラ(金銀花,忍冬)、セイヨウキヅタ、セイヨウノコギリソウ、セイヨウニワトコ、アズキ(赤小豆)、ニワトコ(接骨木)、ゼニアオイ、センキュウ(川キュウ)、センブリ(当薬)、クワ(桑白皮,桑葉)、ナツメ(大棗)、ダイズ、タラノキ、チクセツニンジン(竹節人参)、ハナスゲ(知母)、ワレモコウ(地楡)、ドクダミ(十薬)、フユムシナツクサタケ(冬虫夏草)、トウガラシ、ホオズキ(登呂根)、タチジャコウソウ、リョクチャ(緑茶)、コウチャ(紅茶)、チョウジ(丁子)、ウンシュウミカン(陳皮)、ツバキ、ツボクサ、トウガラシ(番椒)、トウキ(当帰)、トウキンセンカ、ダイダイ(橙皮)、ワレモコウ(地楡)、トウモロコシ(南蛮毛)、トチュウ(杜仲,杜仲葉)、トマト、ナンテン(南天実)、ニンニク(大サン)、オオムギ(麦芽)、ハクセン(白蘚皮)、ジャノヒゲ(麦門冬)、パセリ、バタタ、ハッカ(薄荷)、ハマメリス、バラ、ビワ葉(枇杷葉)、マツホド(茯リョウ)、ブドウまたはその葉、ヘチマ、ボダイジュ、ボタン(牡丹皮)、ホップ、マイカイ(マイ瑰花)、松葉、マロニエ、マンネンロウ、ムクロジ、メリッサ、メリロート、ボケ(木瓜)、モヤシ、モモ(桃仁,桃葉)、ヒオウギ(射干)、ビンロウジュ(檳ロウ子)、メハジキ(益母草)、ヤグルマギク、ユキノシタ(虎耳草)、ヤマモモ(楊梅皮)、ヤシャブシ(矢車)、ハトムギ(ヨクイニン)、モウコヨモギ、ヤマヨモギ、ラベンダー、リンゴ果実、マンネンタケ(霊芝)、レモン果実、レンギョウ(連翹)、レンゲソウ、ゲンノショウコ(老鸛草)、ハシリドコロ(ロート根)、鶏トサカ、牛・人の胎盤抽出物、豚・牛の胃、十二指腸、或いは腸の抽出物若しくはその分解物、水溶性コラーゲン、水溶性コラーゲン誘導体、コラーゲン加水分解物、エラスチン、エラスチン加水分解物、水溶性エラスチン誘導体、シルク蛋白、シルク蛋白分解物、牛血球蛋白分解物などが挙げられる。
微生物培養代謝物としては、酵母エキス、亜鉛含有酵母エキス、ゲルマニウム含有酵母エキス、セレン含有酵母エキス、マグネシウム含有酵母エキス、米醗酵エキス、ユーグレナ抽出物、脱脂粉乳の乳酸発酵物などが挙げられる。
α−ヒドロキシ酸としては、グリコール酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸などが挙げられる。
無機顔料としては、無水ケイ酸、ケイ酸マグネシウム、タルク、カオリン、ベントナイト、マイカ、雲母チタン、オキシ塩化ビスマス、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、黄酸化鉄、ベンガラ、黒酸化鉄、グンジョウ、酸化クロム、水酸化クロム、カーボンブラック、カラミンなどが挙げられる。
紫外線吸収剤としては、p−アミノ安息香酸誘導体、サルチル酸誘導体、アントラニル酸誘導体、クマリン誘導体、アミノ酸系化合物、ベンゾトリアゾール誘導体、テトラゾール誘導体、イミダゾリン誘導体、ピリミジン誘導体、ジオキサン誘導体、カンファー誘導体、フラン誘導体、ピロン誘導体、核酸誘導体、アラントイン誘導体、ニコチン酸誘導体、ビタミンB6誘導体、オキシベンゾン、ベンゾフェノン、グアイアズレン、シコニン,バイカリン、バイカレイン、ベルベリンなどが挙げられる。
収斂剤としては、乳酸、酒石酸、コハク酸、クエン酸、アラントイン、塩化亜鉛、硫酸亜鉛、酸化亜鉛、カラミン、p−フェノールスルホン酸亜鉛、硫酸アルミニウムカリウム、レソルシン、塩化第二鉄、タンニン酸などが挙げられる。
抗酸化剤としては、アスコルビン酸及びその塩、ステアリン酸エステル、トコフェロール及びそのエステル誘導体、ノルジヒドログアセレテン酸、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、パラヒドロキシアニソール、没食子酸プロピル、セサモール、セサモリン、ゴシポールなどが挙げられる。
抗炎症剤としては、イクタモール、インドメタシン、カオリン、サリチル酸、サリチル酸ナトリウム、サリチル酸メチル、アセチルサリチル酸、塩酸ジフェンヒドラミン、d又はdl−カンフル、ヒドロコルチゾン、グアイアズレン、カマズレン、マレイン酸クロルフェニラミン、グリチルリチン酸及びその塩、グリチルレチン酸及びその塩などが挙げられる。
殺菌・消毒薬としては、アクリノール、イオウ、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化メチルロザニリン、クレゾール、グルコン酸カルシウム、グルコン酸クロルヘキシジン、スルファミン、マーキュロクロム、ラクトフェリン又はその加水分解物などが挙げられる。
頭髪用剤としては、二硫化セレン、臭化アルキルイソキノリニウム液、ジンクピリチオン、ビフェナミン、チアントール、カスタリチンキ、ショウキョウチンキ、トウガラシチンキ、塩酸キニーネ、強アンモニア水、臭素酸カリウム、臭素酸ナトリウム、チオグリコール酸などが挙げられる。
香料としては、ジャコウ、シベット、カストリウム、アンバーグリスなどの天然動物性香料、アニス精油、アンゲリカ精油、イラン精油、イリス精油、ウイキョウ精油、オレンジ精油、カナンガ精油、カラウェー精油、カルダモン精油、グアヤクウッド精油、クミン精油、黒文字精油、ケイ皮精油、シンナモン精油、ゲラニウム精油、コパイババルサム精油、コリアンデル精油、シソ精油、シダーウッド精油、シトロネラ精油、ジャスミン精油、ジンジャーグラス精油、杉精油、スペアミント精油、西洋ハッカ精油、大茴香精油、チュベローズ精油、丁字精油、橙花精油、冬緑精油、トルーバルサム精油、バチュリー精油、バラ精油、パルマローザ精油、檜精油、ヒバ精油、白檀精油、プチグレン精油、ベイ精油、ベチバ精油、ベルガモット精油、ペルーバルサム精油、ボアドローズ精油、芳樟精油、マンダリン精油、ユーカリ精油、ライム精油、ラベンダー精油、リナロエ精油、レモングラス精油、レモン精油、ローズマリー精油、和種ハッカ精油などの植物性香料、その他合成香料などが挙げられる。
色素・着色剤としては、赤キャベツ色素、赤米色素、アカネ色素、アナトー色素、イカスミ色素、ウコン色素、エンジュ色素、オキアミ色素、柿色素、カラメル、金、銀、クチナシ色素、コーン色素、タマネギ色素、タマリンド色素、スピルリナ色素、ソバ全草色素、チェリー色素、海苔色素、ハイビスカス色素、ブドウ果汁色素、マリーゴールド色素、紫イモ色素、紫ヤマイモ色素、ラック色素、ルチンなどが挙げられる。
甘味料としては、砂糖、甘茶、果糖、アラビノース、ガラクトース、キシロース、マンノース、麦芽糖、蜂蜜、ブドウ糖、ミラクリン、モネリンなどが挙げられる。
栄養強化剤としては、貝殻焼成カルシウム、シアノコラバミン、酵母、小麦胚芽、大豆胚芽、卵黄粉末、ヘミセルロース、ヘム鉄などが挙げられる。
その他、ホルモン類、金属イオン封鎖剤、pH調整剤、キレート剤、防腐・防バイ剤、清涼剤、安定化剤、乳化剤、動・植物性蛋白質及びその分解物、動・植物性多糖類及びその分解物、動・植物性糖蛋白質及びその分解物、血流促進剤、消炎剤・抗アレルギー剤、細胞賦活剤、角質溶解剤、創傷治療剤、増泡剤、増粘剤、口腔用剤、消臭・脱臭剤、苦味料、調味料、酵素などが挙げられる。
本発明の剤型は任意であり、アンプル状、カプセル状、粉末状、顆粒状、丸剤、錠剤状、固形状、液状、ゲル状、気泡状、乳液状、クリーム状、軟膏状、シート状、ムース状などの医薬部外品類、皮膚・頭髪用化粧品類及び浴用剤化、飲食品類、医薬品類に配合して用いることができる。
具体的には化粧品類、医薬部外品類としては、例えば内用・外用薬用製剤、化粧水、乳液、クリーム、軟膏、ローション、オイル、パックなどの基礎化粧料、洗顔料や皮膚洗浄料、シャンプー、リンス、ヘアートリートメント、ヘアクリーム、ポマード、ヘアスプレー、整髪料、パーマ剤、ヘアートニック、染毛料、育毛・養毛料などの頭髪化粧料、ファンデーション、白粉、おしろい、口紅、頬紅、アイシャドウ、アイライナー、マスカラ、眉墨、まつ毛などのメークアップ化粧料、美爪料などの仕上げ用化粧料、香水類、浴用剤、その他、歯磨き類、口中清涼剤・含嗽剤、液臭・防臭防止剤、衛生用品、衛生綿類、ウエットティシュなどが挙げられる。
飲食品類としては、例えば清涼飲料、炭酸飲料、栄養飲料、果実飲料、乳酸飲料等の飲料、アイスクリーム、アイスシャーベット、かき氷等の冷菓、そば、うどん、はるさめ、ぎょうざの皮、しゅうまいの皮、中華麺、即席麺等の麺類、飴、キャンディー、ガム、チョコレート、錠菓、スナック菓子、ビスケット、ゼリー、ジャム、クリーム、焼き菓子、パン等の菓子類、カニ、サケ、アサリ、マグロ、イワシ、エビ、カツオ、サバ、クジラ、カキ、サンマ、イカ、アカガイ、ホタテ、アワビ、ウニ、イクラ、トコブシ等の水産物、かまぼこ、ハム、ソーセージ等の水産・畜産加工食品、粉乳、加工乳、発酵乳等の乳製品、サラダ油、てんぷら油、マーガリン、マヨネーズ、ショートニング、ホイップクリーム、ドレッシング等の油脂及び油脂加工食品、ソース、たれ等の調味料、カレー、シチュー、親子丼、お粥、雑炊、中華丼、かつ丼、天丼、うな丼、ハヤシライス、おでん、マーボドーフ、牛丼、ミートソース、玉子スープ、オムライス、餃子、シューマイ、ハンバーグ、ミートボール等のレトルトパウチ食品、種々の形態の健康・栄養補助食品、保健機能食品、錠剤、カプセル剤、ドリンク剤、トローチなどが挙げられる。
本発明の細胞賦活化剤はヒトに対して好適に適用されるものであるが、それぞれの作用効果が期待できる限り、ヒト以外の動物に対して適用することもできる。
以下に実施例を示して本発明をより具体的に説明するが、これらは単なる例示であって、本発明の範囲を何ら限定するものではない。
(ポリアミン分析方法)
動物、植物、微生物、前記抽出物及びエキス、ポリアミンを含有することを特徴とする賦活化剤、ポリアミンを有効成分として含有することを特徴とする化粧品類、ポリアミンを有効成分として含有することを特徴とする医薬部外品類、ポリアミンを有効成分として含有することを特徴とする飲食品類、ポリアミンを有効成分として含有することを特徴とする医薬品類などに含まれるポリアミン含量を以下の方法で調べることができる。ポリアミンは遊離型ポリアミン、化合型ポリアミン、結合型ポリアミンがあり抽出方法は異なるがいずれも解析することができる(Plant Cell Physiol., 43(2), 196-206, 2002, J. Nutr. Biochem., 4, 66-70, 1993, Biosci. Biotech. Biochem., 61(9), 1582-1584, 1997)。具体例として植物種子の遊離型ポリアミンの分析方法について詳細に示す。約0.1〜1.0gのダイズ種子に希釈内部標準液(1,6−hexanediamine、又は1,7−diaminoheptane、内部標準量=7.5又12nmol)と5%過塩素酸水溶液(試料生体重1.0g当たり5〜20mL)を加え、ポリトロンミキサーを用いて室温下で十分に磨砕抽出する。磨砕液を、4℃・35,000×gで20分間遠心分離して上清液を採取し本液を遊離型ポリアミン溶液とする。スクリューキャップ付きのマイクロチューブに100〜400μLの遊離型ポリアミン溶液(ポリアミン組成物,精製ポリアミン組成物)、200μLの飽和炭酸ナトリウム水溶液、200μLのダンシルクロライド/アセトン溶液(10mg/mL)を加えて軽く混和する。チューブの栓をしっかりと閉めたのちアルミ箔で覆い、60℃のウォーターバスで1時間加温してダンシル化を行う。チューブを放冷した後、プロリン水溶液(100mg/mL)を200μL加えて混和する。アルミ箔で覆ってウォーターバスで30分間再加温する。放冷後、窒素ガスを吹き付けてアセトンを除いた後に、600μLのトルエンを加えて激しく混和する。チューブを静置して2相に分かれた後に、上層のトルエン層を300μLマイクロチューブに分取する。分取したトルエンに窒素ガスを吹き付けてトルエンを完全除去する。チューブに200μLのメタノールを加えてダンシル化遊離型ポリアミンを溶解させる。プトレシン、スペルミジン、スペルミンの遊離型ポリアミン量の定量は蛍光検出器(励起波長:365nm・発光波長:510nm)を接続した高速液体クロマトグラフィーを用いて内部標準法で分析する。HPLCカラムはμBondapak C18(Waters社製:027324、3.9×300mm、粒子径10μm)を使用する。試料中のポリアミン含量は標準液と試料のHPLCチャートから、それぞれ各ポリアミンと内部標準のピーク面積を求めて算出する。
(実施例1)正常ヒト皮膚繊維芽細胞を用いた評価
評価は、以下の手順で行った。正常ヒト皮膚線維芽細胞を1ウェル当たり2.0×10個となるように48穴マイクロプレートに播種した。播種培地には、ダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)に10%のウシ胎児血清を添加したものを用いた。37℃、二酸化炭素濃度5vol%中にて24時間培養後、任意の濃度のポリアミン群試料を添加した試験培地に交換し、さらに48時間培養した。次いで3−(4,5−ジメチル−2−チアゾリル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロミド(MTT)を100μg/mL含有する培地に交換して3時間培養し、テトラゾリウム環の開環により生じるフォルマザンを2−プロパノールにて抽出し、マイクロプレートリーダーにて550nmの吸光度を測定した。同時に濁度として650nmにおける吸光度を測定し、両測定値の差により細胞賦活作用を評価した。評価結果を、コントロール(水添加)における細胞賦活作用を100とした相対値にて図1に示す。
図1より明らかなように、スペルミン、スペルミジン、プトレシンを添加した培地では、いずれにおいても正常ヒト皮膚線維芽細胞に対して高い細胞賦活・抗老化効果を有していることが認められた。特に、0.0001mM、0.001mM、0.01mM、0.1mMのプトレシン、0.0001mM、0.001mM、0.01mMのスペルミジン、0.001mM、0.01mMのスペルミンを添加した場合には、ブランク(水)と比較して、いずれも20%以上の有意な細胞賦活化作用が認められた。以上のことから、これらのポリアミンは、優れた細胞賦活作用を有することが明らかとなり、これらを肌に適用することにより、極めて優れた効果を発揮し、紫外線曝露等により生じる皮膚のしわ、たるみ、くすみ、荒れ等を効果的に改善することができる。
(実施例2)ヒト毛乳頭細胞を用いた評価
・ ヒト毛乳頭細胞の培養方法
ヒト頭髪毛乳頭細胞(THPC−001)トータルキット(HDPCトータルキット:THPCK−001、製造元:セルアプリケイションズインク USA、輸入販売元:東洋紡績株式会社)を用いて、常法によりヒト毛乳頭細胞を培養した。解凍した細胞を懸濁するためのPCGM培地を10mL、15mL遠心チューブに分注し、氷令しておく。即ち、凍結したヒト頭髪毛乳頭細胞(THPC−001)の入ったバイアル瓶を37℃の恒温槽で急速に融解する。このバイアル瓶にPCGM培地を1mL程度徐々に滴下しDMSOを希釈後、全量をPCGM培地が入った遠心チューブに移し懸濁させる。浮遊細胞を冷却低遠心機で4℃、1000rpm、5分間遠心する。沈殿した細胞を吸わないように注意しながら上清を吸引し、1mLPCGM培地に再懸濁させる。この全量を、コラーゲン液でコートしたT−75フラスコに植え込み、加湿下で、二酸化炭素濃度5vol%、37℃に保たれたインキュベーターに入れ静置培養を行う。1日後、培地の交換を行う。以後、1日おきに培地の交換を行い継代培養する。尚、PCGM培地成分は、1%FBSを含有するPCGM基礎培地250mLに牛下垂体抽出液(BPE)100倍希釈液を2.5mL、牛胎児血清(FCS)100倍希釈液を2.5mL、インシュリン・トランスフェリン・トリヨードサイロニン溶液(ITT)200倍希釈液を1.25mL、サイロプロテイン溶液(Cyp)200倍希釈液を1.25mL添加したものを用いた。
・ 毛乳頭細胞賦活作用の評価
評価は、以下の手順で行った。ヒト毛乳頭細胞を1ウェル当たり2.0×10個となるように48穴マイクロプレートに播種した。播種培地には、ダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)に1重量%のウシ胎児血清を添加したものを用いた。24時間培養後、任意の濃度のポリアミン群試料を添加した試験培地に交換し、さらに48時間培養した。次いで3−(4,5−ジメチル−2−チアゾリル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロミド(MTT)を100μg/mL含有する培地に交換して3時間培養し、テトラゾリウム環の開環により生じるフォルマザンを2−プロパノールにて抽出し、マイクロプレートリーダーにて550nmの吸光度を測定した。同時に濁度として650nmにおける吸光度を測定し、両測定値の差により細胞賦活作用を評価した。評価結果を、試料無添加のブランクにおける細胞賦活作用を100とした相対値にて図2に示す。
図2より明らかなように、スペルミジン、プトレシン、スペルミンを添加した培地では、ヒト毛乳頭細胞に対して高い細胞賦活効果を有していることが認められた。特に、0.001mM、0.01mM、0.1mMのプトレシン、0.01mM、0.1mMのスペルミジンを添加した場合には、ブランク(水)と比較して、いずれも20%以上の有意な細胞賦活作用が認められた。以上のことから、これらのポリアミンは、優れた細胞賦活作用を有することが明らかとなり、これらを肌に適用することにより、極めて優れた効果を発揮し、紫外線曝露等により生じる皮膚のしわ、たるみ、くすみ、荒れ等を効果的に改善することができる。さらに、ヒト毛乳頭細胞のおいて優れた細胞賦活作用が確認されたことから、ストレス、ホルモンバランス、紫外線暴露により生じる毛髪形成阻害等をポリアミンは効果的に改善することができる。
(実施例3)ポリアミンによるコラーゲン産生能の評価
評価は、以下の手順で行った。正常ヒト皮膚線維芽細胞を1ウェル当たり1.0×10個となるように48穴マイクロプレートに播種した。播種培地には、ダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)に1%のウシ胎児血清を添加したものを用いた。37℃、二酸化炭素濃度5vol%中にて24時間培養後、PBS(−)で2回洗浄した後、任意の濃度のポリアミン群試料を添加した無血清培地に交換し、さらに2日間同条件にて培養した。培養上清から、ヒト線維芽細胞が産生するI型プロコラーゲンC末端ペプチド(Procollagen typeI carboxyterminal propeptide:PIP)を、Procollagen type I C-peptide (PIP) EIA Kit (TaKaRa)で測定した。コラーゲン産生促進率は、標準品を上記ELISAキットにて測定し、その結果から検量線を作成、その検量線から試料添加時のコラーゲン産生量及び試料無添加時のコラーゲン産生量を求め、試料無添加時のコラーゲン産生量を100%として算出し、評価を行った。
図3より明らかなように、プトレシン、スペルミジン、スペルミンを添加した培地では、ヒト皮膚のコラーゲン産生活性(コラーゲン産生促進作用)が有意に高まることが認められた。濃度はポリアミン濃度で示した。全てのポリアミン濃度区においてブランク(水)と比較して、いずれも20%以上の有意なコラーゲン産生促進作用が認められた。ポリアミンを肌に適用することにより、繊維芽細胞の衰えが軽減し、コラーゲンの産生を促進してコラーゲン量を維持することができる。その結果、加齢、紫外線曝露等により生じる皮膚のしわ、たるみ、くすみ、荒れ等を効果的に改善することができる。
(実施例4)ポリアミンによるヒアルロン酸産生能の評価
ポリアミンはプトレシン、スペルミジン、スペルミンをそれぞれ単独で用いた。評価は、以下の手順で行った。正常ヒト皮膚線維芽細胞を1ウェル当たり1.0×10個となるように48穴マイクロプレートに播種した。播種培地には、ダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)に1%のウシ胎児血清を添加したものを用いた。37℃、二酸化炭素濃度5vol%中にて24時間培養後、PBS(−)で2回洗浄した後、任意のポリアミン濃度の試料を添加した無血清培地に交換し、さらに1日間、3日間、6日間同条件にて培養した。培養上清中のヒアルロン酸を測定した。尚プレート上の細胞を0.5% Triton-X100を含む細胞溶解液で溶解し回収後にタンパク質量を測定し(Bio Rad,プロテインアッセイキット)、細胞数の指標とした。ヒアルロン酸の測定は、正常ヒト皮膚線維芽細胞が産生するヒアルロン酸を、ヒアルロン酸プレート「中外」(富士レビオ社)を用いてHyaluronic acid binding protein(HABP)を用いたサンドイッチ法により測定した。ポリアミンを添加していない試料(コントロール)のヒアルロン酸量を100とした場合の、各ポリアミンのヒアルロン酸量を産生率とした。
図4、図5、図6より明らかなように、各ポリアミンを添加した培地では、ヒト皮膚のヒアルロン酸産生率が有意に高まることが認められた。全てのポリアミン濃度区においてコントロールと比較して、いずれも有意なヒアルロン酸産生促進作用が認められた。ポリアミンを肌に適用することにより、繊維芽細胞の衰えが軽減し、ヒアルロン酸の産生を促進してヒアルロン酸量を維持することができる。その結果、紫外線曝露等により生じる皮膚のしわ、たるみ、くすみ、荒れ等を効果的に改善することができる。
(実施例5)美容液の製造
以下に示す組成の美容液を常法により製造した。コントロールとして、ポリアミンを含まない美容液も常法により製造した。
(組成) (重量%)
ソルビット 4.0
ジプロピレングリコール 6.0
ポリエチレングリコール 1500 5.0
POE(20)オレイルアルコールエーテル 0.5
ショ糖脂肪酸エステル 0.2
メチルセルロース 0.2
スペルミジン 0.01
精製水 全体で100となる量
(実施例6)乳液の製造
以下に示す組成の乳液を常法により製造した。コントロールとして、ポリアミンを含まない乳液も常法により製造した。
(組成) (重量%)
グリセリルエーテル 1.5
ショ糖脂肪酸エステル 1.5
モノステアリン酸ソルビタン 1.0
スクワラン 7.5
ジプロピレングリコール 5.0
スペルミジン 0.01
精製水 全体で100となる量
(実施例7)クリームの製造
以下に示す組成のクリームを常法により製造した。コントロールとして、ポリアミンを含まないクリームも常法により製造した。
(組成) (重量%)
プロピレングリコール 6.0
フタル酸ジブチル 19.0
ステアリン酸 5.0
モノステアリン酸グリセリン 5.0
モノステアリン酸ソルビタン 12.0
モノステアリン酸ポリエチレンソルビタン 38.0
エデト酸ナトリウム 0.03
スペルミジン 0.01
精製水 全体で100となる量
(実施例8)官能評価
実施例5〜7を用いて官能評価を行った。なお、ポリアミンを含まない比較例も同時に評価した。官能評価は、しわ、たるみ、くすみ等の症状の気になる40〜60歳のパネル20人を1群として実施例及び比較例をそれぞれ1日2回,3カ月間連続使用してもらい、3カ月後の肌状態についてアンケート調査をして行った。
官能評価の結果として、各項目における評価者の数を表1に示した。ポリアミンを含まない比較例より実施例の方が、9割以上のパネルが皮膚のはり・つやが回復し、しわの軽減が認められたと回答しており、顕著な皮膚症状の回復効果があることが示された。さらに、スペルミジン配合濃度が0.1重量%においても、皮膚症状の回復効果など同様な結果を得た。
(実施例9)美容液の製造
以下に示す組成の美容液を常法により製造した。コントロールとして、ポリアミンを含まない美容液も常法により製造した。
(組成) (重量%)
ソルビット 4.0
ジプロピレングリコール 6.0
ポリエチレングリコール 1500 5.0
POE(20)オレイルアルコールエーテル 0.5
ショ糖脂肪酸エステル 0.2
メチルセルロース 0.2
プトレシン 0.05
精製水 全体で100となる量
(実施例10)乳液の製造
以下に示す組成の乳液を常法により製造した。コントロールとして、ポリアミンを含まない乳液も常法により製造した。
(組成) (重量%)
グリセリルエーテル 1.5
ショ糖脂肪酸エステル 1.5
モノステアリン酸ソルビタン 1.0
スクワラン 7.5
ジプロピレングリコール 5.0
プトレシン 0.05
精製水 全体で100となる量
(実施例11)クリームの製造
以下に示す組成のクリームを常法により製造した。コントロールとして、ポリアミンを含まないクリームも常法により製造した。
(組成) (重量%)
プロピレングリコール 6.0
フタル酸ジブチル 19.0
ステアリン酸 5.0
モノステアリン酸グリセリン 5.0
モノステアリン酸ソルビタン 12.0
モノステアリン酸ポリエチレンソルビタン 38.0
エデト酸ナトリウム 0.03
プトレシン 0.05
精製水 全体で100となる量
(実施例12)官能評価
実施例9〜11を用いて官能評価を行った。なお、ポリアミンを含まない比較例も同時に評価した。官能評価は、しわ、たるみ、くすみ等の症状の気になる40〜60歳のパネル20人を1群として実施例及び比較例をそれぞれ1日2回,3カ月間連続使用してもらい、3カ月後の肌状態についてアンケート調査をして行った。
官能評価の結果として、各項目における評価者の数を表2に示した。ポリアミンを含まない比較例より実施例の方が、9割以上のパネルが皮膚のはり・つやが回復し、しわの軽減が認められたと回答しており、顕著な皮膚症状の回復効果があることが示された。さらに、プトレシン配合濃度が0.5重量%においても、皮膚症状の回復効果など同様な結果を得た。
(実施例13)美容液の製造
以下に示す組成の美容液を常法により製造した。コントロールとして、ポリアミンを含まない美容液も常法により製造した。
(組成) (重量%)
ソルビット 4.0
ジプロピレングリコール 6.0
ポリエチレングリコール 1500 5.0
POE(20)オレイルアルコールエーテル 0.5
ショ糖脂肪酸エステル 0.2
メチルセルロース 0.2
スペルミン 0.01
精製水 全体で100となる量
(実施例14)乳液の製造
以下に示す組成の乳液を常法により製造した。コントロールとして、ポリアミンを含まない乳液も常法により製造した。
(組成) (重量%)
グリセリルエーテル 1.5
ショ糖脂肪酸エステル 1.5
モノステアリン酸ソルビタン 1.0
スクワラン 7.5
ジプロピレングリコール 5.0
スペルミン 0.01
精製水 全体で100となる量
(実施例15)クリームの製造
以下に示す組成のクリームを常法により製造した。コントロールとして、ポリアミンを含まないクリームも常法により製造した。
(組成) (重量%)
プロピレングリコール 6.0
フタル酸ジブチル 19.0
ステアリン酸 5.0
モノステアリン酸グリセリン 5.0
モノステアリン酸ソルビタン 12.0
モノステアリン酸ポリエチレンソルビタン 38.0
エデト酸ナトリウム 0.03
スペルミン 0.01
精製水 全体で100となる量
(実施例16)官能評価
実施例13〜15を用いて官能評価を行った。なお、ポリアミンを含まない比較例も同時に評価した。官能評価は、しわ、たるみ、くすみ等の症状の気になる40〜60歳のパネル20人を1群として実施例及び比較例をそれぞれ1日2回,3カ月間連続使用してもらい、3カ月後の肌状態についてアンケート調査をして行った。
官能評価の結果として、各項目における評価者の数を表3に示した。ポリアミンを含まない比較例より実施例の方が、9割以上のパネルが皮膚のはり・つやが回復し、しわの軽減が認められたと回答しており、顕著な皮膚の症状の回復効果があることが示された。さらに、スペルミン配合濃度が0.1重量%においても、皮膚症状の回復効果など同様な結果を得た。
(実施例17)正常ヒト皮膚繊維芽細胞を用いた評価
評価は、以下の手順で行った。正常ヒト皮膚線維芽細胞を1ウェル当たり2.0×10個となるように48穴マイクロプレートに播種した。播種培地には、ダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)に10%のウシ胎児血清を添加したものを用いた。37℃、二酸化炭素濃度5vol%中にて24時間培養後、10μg/mlマイトマイシンC(抗生物質・ナカライテスク社製)を含むDMEMで2時間培養した。マイトマイシンCはDNAの複製を阻害する作用があることから、当該処置にて細胞増殖は抑制される。その後、PBSにて洗浄した後に、任意の濃度のポリアミン群試料を添加した試験培地に交換し、さらに48時間培養した。次いでWST−8〔2−(2−methoxy−4−nitrophenyl)−3−(4−nitrophenyl)−5−(2,4−disulfophenyl)−2H−tetrazolium,monosodium salt・ナカライテスク社製〕を100μg/mL含有する培地に交換して3時間培養し、テトラゾリウム環の開環により生じるフォルマザンを2−プロパノールにて抽出し、マイクロプレートリーダーにて450nmの吸光度を測定した。同時に濁度として600nmにおける吸光度を測定し、両測定値の差により細胞賦活作用を評価した。評価結果を、コントロール(水添加)における細胞賦活作用を100とした相対値にて図7に示す。
図7より明らかなように、マイトマイシンCで細胞増殖を抑制したにも関わらずプトレシン、スペルミジン、スペルミンを添加した培地では、いずれにおいても正常ヒト皮膚線維芽細胞に対して有意に細胞賦活化活性を有していることが認められた。ポリアミンの生理作用として細胞増殖作用が知られているが、細胞増殖停止作用を有するマイトマイシンCにより細胞増殖を抑えたにも関わらず各種ポリアミンを添加することにより細胞賦活化活性が示されたことから、各種ポリアミンには細胞増殖(細胞数増加)や細胞再生を伴わない細胞賦活化・細胞活性化作用を有することが本結果から初めて見出された。以上のことから、これらのポリアミンは、優れた細胞賦活化(細胞活性化)作用を有することが明らかとなり、これらを肌に適用することにより、極めて優れた効果を発揮し、加齢、紫外線曝露等により生じる皮膚のしわ、たるみ等を効果的に改善することができる。
(実施例18)ポリアミンによるコラーゲン産生能の評価
評価は、以下の手順で行った。正常ヒト皮膚線維芽細胞を1ウェル当たり1.0×10個となるように48穴マイクロプレートに播種した。播種培地には、ダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)に1%のウシ胎児血清を添加したものを用いた。37℃、二酸化炭素濃度5vol%中にて24時間培養後、PBS(−)で2回洗浄した後、任意の濃度のポリアミン群試料を添加した無血清培地に交換し、さらに3日間、6日間同条件にて培養した。培養上清から、ヒト線維芽細胞が産生するI型プロコラーゲンC末端ペプチド(Procollagen typeI carboxyterminal propeptide:PIP)を、Procollagen type I C-peptide (PIP) EIA Kit (TaKaRa)で測定した。尚プレート上の細胞を0.5% Triton-X100を含む細胞溶解液で溶解し回収後にタンパク質量を測定し(Bio Rad,プロテインアッセイキット)、細胞数の指標とした。コラーゲン産生促進率は、標準品を上記ELISAキットにて測定し、その結果から検量線を作成、その検量線からタンパク質(細胞数)当たりの試料添加時のコラーゲン産生量及び試料無添加時のコラーゲン産生量を求め、試料無添加時のコラーゲン産生量を100%として算出し、評価を行った。
図8、図9より明らかなように、プトレシン、スペルミジン、スペルミンを添加した培地では、ヒト皮膚のコラーゲン産生率が細胞当たりで有意に高まることが認められた。濃度はポリアミン濃度で示した。全てのポリアミン濃度区においてブランク(水)と比較して、いずれも有意なコラーゲン産生促進作用が認められた。ポリアミンの生理作用として細胞増殖作用が知られているが、タンパク質量を指標とした細胞当たりで各種ポリアミンによりコラーゲン産生促進作用が示されたことから、各種ポリアミンには細胞増殖(細胞数増加)を伴わないコラーゲン産生促進(細胞外マトリックス産生促進)作用を有することが本結果から始めて見出された。言い換えれば、各種ポリアミンは1細胞当たりのコラーゲン産生量を高める作用を有することが明らかとなった。以上のことから、これらのポリアミンを肌に適用することにより、繊維芽細胞の衰えが軽減し、コラーゲンの産生を促進してコラーゲン量を維持することができる。その結果、紫外線曝露等により生じる皮膚のしわ、たるみ、くすみ等を効果的に改善することができる。
(実施例19)美容液の製造
以下に示す組成の美容液を常法により製造した。コントロールとして、ポリアミンを含まない美容液も常法により製造した。
(組成) (重量%)
ソルビット 4.0
ジプロピレングリコール 6.0
ポリエチレングリコール 1500 5.0
POE(20)オレイルアルコールエーテル 0.5
ショ糖脂肪酸エステル 0.2
メチルセルロース 0.2
スペルミジン 0.01
プトレシン 0.01
スペルミン 0.005
精製水 全体で100となる量
(実施例20)乳液の製造
以下に示す組成の乳液を常法により製造した。コントロールとして、ポリアミンを含まない乳液も常法により製造した。
(組成) (重量%)
グリセリルエーテル 1.5
ショ糖脂肪酸エステル 1.5
モノステアリン酸ソルビタン 1.0
スクワラン 7.5
ジプロピレングリコール 5.0
スペルミジン 0.01
プトレシン 0.01
スペルミン 0.005
精製水 全体で100となる量
(実施例21)クリームの製造
以下に示す組成のクリームを常法により製造した。コントロールとして、ポリアミンを含まないクリームも常法により製造した。
(組成) (重量%)
プロピレングリコール 6.0
フタル酸ジブチル 19.0
ステアリン酸 5.0
モノステアリン酸グリセリン 5.0
モノステアリン酸ソルビタン 12.0
モノステアリン酸ポリエチレンソルビタン 38.0
エデト酸ナトリウム 0.03
スペルミジン 0.01
プトレシン 0.01
スペルミン 0.005
精製水 全体で100となる量
(実施例22)官能評価
実施例19〜21を用いて官能評価を行った。なお、ポリアミンを含まない比較例も同時に評価した。官能評価は、しわ、たるみ、くすみ等の症状の気になる40〜60歳のパネル20人を1群として実施例及び比較例をそれぞれ1日2回,3カ月間連続使用してもらい、3カ月後の肌状態についてアンケート調査をして行った。
官能評価の結果として、各項目における評価者の数を表4に示した。ポリアミンを含まない比較例より各ポリアミンを混合配合した実施例の方が、9割以上のパネルが皮膚のはり、つやが回復し、しわの軽減が認められたと回答しており、顕著な皮膚の症状の回復効果があることが示された。さらに、各ポリアミンを単独で配合した場合よりも各ポリアミンを混合して配合した場合の方が、皮膚の症状の回復などに優れた効果があることが初めて確認された。
本発明により、安全性に優れた細胞賦活化作用が期待でき、ポリアミンを有効成分とした化粧品・医薬部外品(皮膚外用剤、浴用剤、育毛剤等)、飲食品、医薬品を提供することできることからも、産業界に大きく寄与することが期待される。
ヒト皮膚繊維芽細胞を用いたポリアミンによる細胞賦活化活性 ヒト毛乳頭細胞を用いたポリアミンによる細胞賦活化活性 ポリアミンよるコラーゲン産生促進活性(2日間培養) ポリアミンよるヒアルロン酸産生促進活性(1日間培養) ポリアミンよるヒアルロン酸産生促進活性(3日間培養) ポリアミンよるヒアルロン酸産生促進活性(6日間培養) ヒト皮膚繊維芽細胞を用いたポリアミンによる細胞賦活化活性 ポリアミンよるコラーゲン産生促進活性(3日間培養) ポリアミンよるコラーゲン産生促進活性(6日間培養)

Claims (9)

  1. ポリアミンを有効成分として含有することを特徴とする細胞賦活化剤。
  2. ポリアミンが、第一級アミノ基を2つ以上有する脂肪族炭化水素からなる群より選ばれた少なくとも1種以上の化合物であることを特徴とする請求項1に記載の細胞賦活化剤。
  3. ポリアミンが、1,3−ジアミノプロパン、プトレシン、カダベリン、カルジン、スペルミジン、ホモスペルミジン、アミノプロピルカダベリン、テルミン、スペルミン、テルモスペルミン、カナバルミン、アミノペンチルノルスペルミジン、N,N−ビス(アミノプロピル)カダベリン、ホモスペルミン、カルドペンタミン、ホモカルドペンタミン、カルドヘキサミン及びホモカルドヘキサミンよりなる群から選ばれた少なくとも1種以上の化合物であることを特徴とする請求項1又は2に記載の細胞賦活化剤。
  4. ポリアミンが、プトレシン、スペルミジン及びスペルミンからなる群から選ばれた少なくとも1種以上の化合物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の細胞賦活化剤。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の細胞賦活化剤を有効成分として含有することを特徴とする化粧品類。
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載の細胞賦活化剤を有効成分として含有することを特徴とする医薬部外品類。
  7. 請求項1〜4のいずれかに記載の細胞賦活化剤を有効成分として含有することを特徴とする飲食品類。
  8. 請求項1〜4のいずれかに記載の細胞賦活化剤を有効成分として含有することを特徴とする医薬品類。
  9. (i)ポリアミンを動物に接触させる工程を含むことを特徴とする細胞賦活化方法。
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