JPH104953A - メラトニン酵母を利用した美容・健康向け組成物 - Google Patents

メラトニン酵母を利用した美容・健康向け組成物

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JPH104953A
JPH104953A JP8184046A JP18404696A JPH104953A JP H104953 A JPH104953 A JP H104953A JP 8184046 A JP8184046 A JP 8184046A JP 18404696 A JP18404696 A JP 18404696A JP H104953 A JPH104953 A JP H104953A
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JP
Japan
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yeast
melatonin
acid
fruit
essential oil
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Application number
JP8184046A
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English (en)
Inventor
Norihisa Kawai
徳久 河合
妍 ▲コウ▼
Ken Kou
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Ichimaru Pharcos Co Ltd
Original Assignee
Ichimaru Pharcos Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH104953A publication Critical patent/JPH104953A/ja
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】美白効果、光加齢抑制作用(皮膚の老化防
止)、肌荒れ改善などの優れた美容効果、及び食欲増
進,滋養強壮といった広くヒトの美容と健康に役立つ新
規な酵母の製造法と、該酵母を利用した美容・健康向け
組成物を提供する。 【解決手段】メラトニン又はその塩を添加した培地で培
養したサッカロミセス属酵母、又はその酵母をさらに自
己消化させた消化物、あるいは蛋白分解酵素で分解処理
した酵素分解物、あるいは酸で分解処理した酸分解物、
およびそれら酵母、酵母分解物より、水又は水性有機溶
媒の単独もしくはそれらの混液を用いて得られた抽出物
を含有する化粧料および食用組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、酵母培養過程において、培地に
メラトニンを添加し、メラトニンをメラトニン及び/も
しくはその代謝物として菌体内に含有せしめた酵母の製
造方法、及び該酵母又はその分解物、もしくはそれらよ
り得られる抽出物の新規な利用法に関するものである。
さらに詳しくは、メラトニン又はその塩を添加した培地
でサッカロミセス属酵母を培養し、菌体内にメラトニン
及び/もしくはその代謝物として含有せしめた酵母を製
造する方法、及び、それに準じて得られた酵母又はその
酵母をさらに自己消化させた消化物、あるいは蛋白分解
酵素で分解処理した酵素分解物、あるいは酸で分解処理
した酸分解物、およびそれら酵母又は酵母分解物より、
水,エタノール,ブチレングリコール,プロピレングリ
コール,グリセリンなどの水性溶媒の単独もしくはそれ
らの混液を用いて抽出したエキスを含有する美容又は健
康向けの組成物を提供するものである。
【0002】
【発明の属する技術分野】第1発明による酵母の製造方
法は、メラトニン又はその塩を含有する培地で酵母を培
養し、酵母にメラトニンを取り込ませることによって、
菌体内にメラトニン又はその代謝物として含有せしめた
酵母を製造するものである。
【0003】第2発明による化粧料組成物は、メラニン
生成抑制による美白効果をはじめ、抗酸化作用、光加齢
抑制作用(皮膚の老化防止作用)、保湿作用,肌荒れ改
善作用、5α-リダクターゼ阻害による育毛効果などの優
れた美容効果を有する。よって、例えば、スキンケア,
ヘアケア製剤,浴用剤といった各種の外用製剤類の形態
で用いることによって、シミ,ソバカスなどの予防ある
いは軽減、皮膚の老化の防止、保湿、肌質の改善、育毛
といった美容的効果が得られる。具体的には、化粧水
(ローション),乳液,クリーム,オイル,パック,シ
ャンプー,リンス,トリートメント,ヘアトニック,整
髪料,育毛料,パーマネント液,染毛剤,ボディーソー
プ,あるいは浴用剤(液状,粉末状,顆粒状,固形状な
ど性状は、何れであってもよい),衛生用品,ウエット
タイプのティシュペーパーや紙タオルあるいはコットン
などが上げられる。
【0004】また第3発明による食用組成物は、前記の
美容効果に加え、滋養強壮,栄養補強といった効果が得
られ、美容と健康維持に役立つものである。具体的に
は、口腔用組成物(はみがき剤,洗浄剤,清涼剤等)を
はじめ、かまぼこ,ちくわ,はんぺんなどの水産加工製
品,ソーセージ,ハム,ウインナーなどの食肉加工製
品、豆腐や油揚げ,コンニャクなどの農産加工製品,洋
菓子,和菓子,パン,ケーキ,ゼリー,プリン,スナッ
ク,クッキー,ガム,キャンディなどの菓子類、生め
ん,中華めん,そば,うどん等のめん類、ソース,醤
油,ドレッシング,マヨネーズ,タレ,ハチミツ,粉末
あめ,水あめなどの調味料、カレー粉,からし粉,コシ
ョウ粉などの香辛料、ジャム、マーマレード、チョコレ
ートスプレッド、漬物、そう菜、ふりかけや、各種野菜
・果実の缶詰・瓶詰など加工野菜・果実類、チーズ,バ
ター,ヨーグルト等の乳製品、果実ジュース,野菜ジュ
ース,乳清飲料,清涼飲料,健康茶,酒類などの飲料、
その他、栄養補強(栄養補助)を目的とするような健康
維持のための飲食品類等全ての食用組成物が対象として
上げられる。
【0005】
【従来の技術】サッカロミセス属(Saccharomyces)に属
する酵母、例えば、ビール酵母,清酒酵母,ワイン酵
母,パン酵母などは、ヒトの食文化との関わり合いが非
常に親密な微生物で、人類がこうした酵母の性質を利用
し、その恩恵に浴してきた歴史は極めて古い。身辺にお
いてこれら酵母による働きが関わってできた食品といえ
ば、例えば、アルコール類,パン,味噌,醤油,漬物な
どがその代表的なものである。さて酵母の利用には、こ
のようにその生物的な働きかけ(醗酵作用)によりでき
た代謝生成物を利用することの他に、菌体中に含まれる
成分を利用するという使われ方も知られている。すなわ
ち、酵母中には核酸やその関連物質(RNA,ATPな
ど)をはじめ、蛋白質,各種アミノ酸,ビタミン類(特
にB群),ミネラルなどの栄養素がたいへん豊富にしか
もバランスよく含まれていることから、酵母やそのエキ
スは蛋白資源として用いられたり、滋養強壮,健康回復
増進,整腸,強肝などを目的とするような保健薬として
も賞用されたりしてきた。
【0006】また、近年においては、酵母中のこうした
成分が美容にもたいへん良いことが認識されるようにな
り、これまで食用等に供せられてきた酵母エキスや、あ
るいは酵母を加水分解して得られたエキスといったもの
が、各種の化粧品類に応用されるようにもなってきた。
例えば、特開昭53-142515号、特開昭60-24188号、特開
昭61-260009号などは、酵母抽出液あるいは酵母の加水
分解エキスの有する美容効果に基づき、化粧料への応用
が提案された先願の発明である。
【0007】一方、メラトニンは、生体内ではトリプト
ファン及びセロトニンより生合成される物質で、人では
松果体,消化管及び網膜で合成されている。メラトニン
の人体に於ける作用としては、恒常性の維持,睡眠の調
節,抗酸化作用,フリーラジカルの消去,5α−リダク
ターゼの阻害,メラノサイト刺激ホルモンの阻害などが
知られており、近年では安全な睡眠薬として高濃度で用
いられている。また各種の化粧料としての応用も考えら
れており、特開昭61-212512号、特開昭61-221104号など
はメラトニンの育毛及び皮膚に対する美容効果に基ずく
先願の発明である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、酵母の
代謝能とその菌体内に含まれる成分に着目しつつ、広く
ヒトの美容と健康に役立つための、より付加価値の高い
酵母の利用法について検討してきた。その結果、メラト
ニン又はその塩を添加した培地を用いて培養処理した酵
母より水性溶媒を用いて得られる抽出成分は、通常の酵
母菌体から抽出したものに比べて、美容効果,食欲増進
効果,滋養強壮効果が格段優れていることや、また酵母
特有の臭いがいくらか改善されていることなど化粧料用
途、食品用途としての有用性、使用性が著しく向上して
いることを見い出した。
【0009】また、単純にフレンチプレスなどで菌体を
破壊して得られた抽出物だけでなく、酵母をいったん自
己消化させた後に抽出した成分や、あるいは酸や蛋白分
解酵素などにより加水分解することによって得られた抽
出物の、その何れのものであっても同等な効果が得られ
ることを見い出し、本発明を完成した。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、メラトニン又
はその塩を添加した培地でサッカロミセス属酵母を培養
し、菌体内にメラトニン又はその代謝物として含有せし
めた酵母を提供すること、及び該酵母、又はその酵母を
さらに自己消化させた消化物、あるいは蛋白分解酵素で
分解処理した酵素分解物、あるいは酸で分解処理した酸
分解物、およびそれら酵母又は酵母分解物より、水,エ
タノール,ブチレングリコール,プロピレングリコー
ル,グリセリンなどの水性溶媒の単独もしくはそれらの
混液を用いて抽出したエキスを含有する美容又は健康向
けの組成物を提供するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明で用いられる酵母とは、サ
ッカロミセス属(Saccharomyces)に属する酵母、例え
ば、ビール酵母,清酒酵母,ワイン酵母,パン酵母など
である。また、こうした酵母を培養する際、用いられる
培地としては通常使用される培地組成で何等差し支えな
い。尚、培養の際に用いられるメラトニン又はその塩は
あらかじめ培地組成中に添加しておいてもよいし、培養
過程中に逐次添加してもよい。
【0012】使用可能なメラトニンは、化1に示される
化学構造を有するもので、動物の松果体あるいは植物,
微生物から得られる天然のメラトニンや、化学合成によ
り得られる人工のメラトニンなどが用いられる。また、
メラトニンの塩としては、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸の
ような無機酸をはじめ、酢酸、クエン酸、グリコール
酸、酒石酸などの有機酸とにより生じるもの、その他、
アルミニウム、亜鉛、鉄といった金属を含む化合物との
間で生じる錯塩なども用いられる。
【化1】
【0013】培養過程におけるメラトニン又はその塩の
添加量は、総量として0.0001〜10重量%程度の範囲で単
回もしくは複数回にわたり、あるいは連続的に加えるこ
とができる。尚、10重量%程度の添加は酵母の生育に悪
影響はないが、通常使用される培地では0.5〜1重量%
付近の添加量でメラトニンは不溶となり、5重量%以上
の添加は適当な可溶化剤を用いない限り適当な形で供給
できない。その他の培養条件、例えば、温度や時間など
については、一般に行われている条件を適用すればよい
が、培養期間は定常期を目安とするのが望ましい。酵母
乾燥重量に対するメラトニンの含量は0.1〜25重量%程
度が望ましい。
【0014】又、メラトニン含有培地で培養処理した酵
母から有効成分を抽出するにあたっては、培養後の菌体
を回収し精製水等を用いて十分洗浄した後、例えば、超
音波やフレンチプレスで菌体を破壊し、これに、水,エ
タノール,ブチレングリコール,プロピレングリコー
ル,グリセリンなどの水性溶媒の単独もしくはそれらの
混液を湿菌体に対して10〜100倍量程度添加し、遠心分
離等の操作を行った後に濾過すれば良い。
【0015】また、酵母の自己消化を利用する場合は、
洗浄後の湿菌体に対して10〜100倍量程度の精製水を加
え、35〜45℃で、24〜72時間ほど自己消化させた後、凍
結乾燥または減圧濃縮する。これに前記と同様に水性溶
媒を添加し、抽出後、遠心分離等の操作を行い濾過す
る。
【0016】酵素分解法を利用する場合は、洗浄後の湿
菌体に対して10〜100倍量程度の精製水を加え、プロテ
アーゼを酵母菌体1Kgに対して20〜50万ユニット程度添
加し、酵素活性温度で一昼夜反応させる。次いで酵素を
失活させた後、水性溶媒を適量加えるか、または加えな
いで、遠心分離等の操作を行い濾過する。
【0017】酸分解法を利用する場合は、洗浄後の湿菌
体に対して約10倍量の1〜5%塩酸を加え、40〜60℃にて
3〜8時間、時々攪拌しながら加水分解する。その後、ア
ルカリを用いて中和した後、同様に処理する。尚、中和
後に、透析処理等により脱塩してもよい。
【0018】本第二発明の化粧料組成物における酵母抽
出物の応用量としては、通常 0.01〜10重量%(エキス固
形分として)程度がよい。0.01重量%未満の場合では、
本発明による美容効果が十分に発揮されず、また10重量
%以上では効果に大差がないばかりでなく、臭い、安定
性といった点で化粧料用途としての実用的範囲とはいい
難い。後述する実施例、作用や使用感の評価、安全性と
いったことから考慮すれば、エキス固形分として、0.01
〜1重量%程度が最も好ましい範囲と思料される。
【0019】又、第三発明の食用組成物で応用される酵
母および酵母分解物、もしくはそれらの抽出物の配合量
については、目的の製品形態、服用頻度に応じて考慮す
れば良いわけであるが、例えば、健康食品の場合では、
固形分として 0.1〜5g程度/日が摂取できる程度を目安
とし調製されているのが望ましい。
【0020】また、本発明の化粧料組成物,食用組成物
は、さらに必要に応じて、下記に示されるような医薬品
類,医薬部外品類,化粧品類,浴用剤,食品類,飲料類
などにおいて使用されている各種成分や添加剤の中から
用途に適したものを任意に選択、併用して製することが
できる。
【0021】[1]各種油脂類 アボガド油,アルモンド油,ウイキョウ油,エゴマ油,
オリブ油,オレンジ油,オレンジラファー油,ゴマ油,
カカオ脂,カミツレ油,カロット油,キューカンバー
油,牛脂,牛脂脂肪酸,ククイナッツ油,サフラワー
油,大豆油,ツバキ油,トウモロコシ油,ナタネ油,パ
ーシック油,ヒマシ油,綿実油,落花生油,タートル
油,ミンク油,卵黄油,カカオ脂,パーム油,パーム核
油,モクロウ,ヤシ油,牛脂,豚脂,乳脂,又はこれら
油脂類の水素添加物(硬化油等)など。
【0022】[2]ロウ類 ミツロウ,カルナバロウ,鯨ロウ,ラノリン,液状ラノ
リン,還元ラノリン,硬質ラノリン,カンデリラロウ,
モンタンロウ,セラックロウなど。
【0023】[3]鉱物油 流動パラフィン,ワセリン,パラフィン,オゾケライ
ド,セレシン,マイクロクリスタンワックス,スクワレ
ン,スクワラン,プリスタンなど。
【0024】[4]脂肪酸類 ラウリン酸,ミリスチン酸,パルミチン酸,ステアリン
酸,ベヘン酸,オレイン酸,12-ヒドロキシステアリ
ン酸,ウンデシレン酸,トール油,ラノリン脂肪酸など
の天然脂肪酸、イソノナン酸,カプロン酸,2−エチル
ブタン酸,イソペンタン酸,2−メチルペンタン酸,2
−エチルヘキサン酸,イソペンタン酸などの合成脂肪
酸。
【0025】[5]アルコール類 エタノール,イソピロパノール,ラウリルアルコール,
セタノール,ステアリルアルコール,オレイルアルコー
ル,ラノリンアルコール,コレステロール,フィトステ
ロールなどの天然アルコール、2−ヘキシルデカノー
ル,イソステアリルアルコール,2−オクチルドデカノ
ールなどの合成アルコール。
【0026】[6]多価アルコール類 酸化エチレン,エチレングリコール,ジエチレングリコ
ール,トリエチレングリコール,エチレングリコールモ
ノエチルエーテル,エチレングリコールモノブチルエー
テル,ジエチレングリコールモノメチルエーテル,ジエ
チレングリコールモノエチルエーテル,ポリエチレング
リコール,酸化プロピレン,プロピレングリコール,ポ
リプロピレングリコール,1,3−ブチレングリコー
ル,グリセリン,ペンタエリトリトール,ソルビトー
ル,マンニトールなど。
【0027】[7]エステル類 ミリスチン酸イソプロピル,パルミチン酸イソプロピ
ル,ステアリン酸ブチル,ラウリン酸ヘキシル,ミリス
チン酸ミリスチル,オレイン酸オレイル,オレイン酸デ
シル,ミリスチン酸オクチルドデシル,ジメチルオクタ
ン酸ヘキシルデシル,乳酸セチル,乳酸ミリスチル,フ
タル酸ジエチル,フタル酸ジブチル,酢酸ラノリン,モ
ノステアリン酸エチレングリコール,モノステアリン酸
プロピレングリコール,ジオレイン酸プロピレングリコ
ールなど。
【0028】[8]金属セッケン類 ステアリン酸アルミニウム,ステアリン酸マグネシウ
ム,ステアリン酸亜鉛,ステアリン酸カルシウム,パル
ミチン酸亜鉛,ミリスチン酸マグネシウム,ラウリン酸
亜鉛,ウンデシレン酸亜鉛など。
【0029】[9]ガム質、糖類及び水溶性高分子化合物 アラビアゴム,ベンゾインゴム,ダンマルゴム,グアヤ
ク脂,アイルランド苔,カラヤゴム,トラガントゴム,
キャロブゴム,クインシード,寒天,カゼイン,乳糖,
果糖,ショ糖およびそのエステル,トレハロースおよび
その誘導体,デキストリン,ゼラチン,ペクチン,デン
プン,カラギーナン,カルボキシメチルキチン又はキト
サン,エチレンオキサイド等のアルキレン(C2〜C4)オキ
サイドが付加されたヒドロキシアルキル(C2〜C4)キチン
又はキトサン,低分子キチン又はキトサン,キトサン
塩,硫酸化キチンまたはキトサン,リン酸化キチン又は
キトサン,アルギン酸及びその塩,ヒアルロン酸及びそ
の塩,コンドロイチン硫酸及びその塩,ヘパリン,エチ
ルセルロース,メチルセルロース,カルボキシメチルセ
ルロース,カルボキシエチルセルロース,カルボキシエ
チルセルロースナトリウム,ヒドロキシエチルセルロー
ス,ヒドロキシプロピルセルロース,ニトロセルロー
ス,結晶セルロース,ポリビニルアルコール,ポリビニ
ルメチルエーテル,ポリビニルピロリドン,ポリビニル
メタアクリレート,ポリアクリル酸塩,ポリエチレンオ
キサイドやポリプロピレンオキサイドなどのポリアルキ
レンオキサイド又はその架橋重合物,カルボキシビニル
ポリマー,ポリエチレンイミンなど。
【0030】[10]界面活性剤 アニオン界面活性剤(カルボン酸塩,スルホン酸塩,硫
酸エステル塩,リン酸エステル塩)、カチオン界面活性
剤(アミン塩,四級アンモニウム塩)、両性界面活性
剤:カルボン酸型両性界面活性剤(アミノ型,ベタイン
型),硫酸エステル型両性界面活性剤,スルホン酸型両
性界面活性剤,リン酸エステル型両性界面活性剤、非イ
オン界面活性剤(エーテル型非イオン界面活性剤,エー
テルエステル型非イオン界面活性剤,エステル型非イオ
ン界面活性剤,ブロックポリマー型非イオン界面活性
剤,含窒素型非イオン界面活性剤)、その他の界面活性
剤(天然界面活性剤,タンパク質加水分解物の誘導体,
高分子界面活性剤,チタン・ケイ素を含む界面活性剤,
フッ化炭素系界面活性剤)など。
【0031】[11]各種ビタミン類 ビタミンA群:レチノール,レチナール(ビタミンA
1),デヒドロレチナール(ビタミンA2),カロチン,
リコピン(プロビタミンA)、ビタミンB群:チアミン
塩酸塩,チアミン硫酸塩(ビタミンB1),リボフラビ
ン(ビタミンB2),ピリドキシン(ビタミンB6),シ
アノコバラミン(ビタミンB12),葉酸類,ニコチン酸
類,パントテン酸類,ビオチン類,コリン,イノシトー
ル類、ビタミンC群:アスコルビン酸及びその誘導体、
ビタミンD群:エルゴカルシフェロール(ビタミンD
2),コレカルシフェロール(ビタミンD3),ジヒドロ
タキステロール、ビタミンE群:トコフェロール及びそ
の誘導体,ユビキノン類、ビタミンK群:フィトナジオ
ン(ビタミンK1),メナキノン(ビタミンK2),メナ
ジオン(ビタミンK3),メナジオール(ビタミンK4)
など。
【0032】[12]各種アミノ酸類 バリン,ロイシン,イソロイシン,トレオニン,メチオ
ニン,フェニルアラニン,トリプトファン,リジン,グ
リシン,アラニン,アスパラギン,グルタミン,セリ
ン,システイン,シスチン,チロシン,プロリン,ヒド
ロキシプロリン,アスパラギン酸,グルタミン酸,ヒド
ロキシリジン,アルギニン,オルニチン,ヒスチジンな
どや,それらの硫酸塩,リン酸塩,硝酸塩,クエン酸
塩,或いはピロリドンカルボン酸のごときアミノ酸誘導
体など。
【0033】[13]植物又は動物系原料由来の種々の添加
物 これらは、添加しようとする製品種別、形態に応じて常
法的に行われる加工(例えば、粉砕,製粉,洗浄,加水
分解,醗酵,精製,圧搾,抽出,分画,ろ過,乾燥,粉
末化,造粒,溶解,滅菌,pH調整,脱臭,脱色などを
任意に選択、組合わせた処理)を行い、各種の素材から
任意に選択して供すればよい。尚、抽出に用いる溶媒に
ついては、供する製品の用法(食用,外用,浴用)や、
後に行う加工処理等を考慮した上で選択すれば良いが、
通常では、水,水溶性有機溶媒(例えば、エタノール,
プロピレングリコール,1,3−ブチレングリコールな
ど)の中から選ばれる1種もしくは2種以上の混液を用
いるのが望ましい。但し、用途により有機溶媒の含有が
好ましくない場合においては、水のみを使用したり、あ
るいは抽出後に除去しやすいエタノールを採用し、単独
又は水との任意の混液で用いたりすれば良い。
【0034】尚、植物又は動物系原料由来の添加物を、
スキンケア,ヘアケア等の外用製剤や浴用剤に供する場
合、皮膚や頭髪の保護をはじめ、保湿,感触・風合いの
改善,柔軟性の付与,刺激の緩和,芳香によるストレス
の緩和,細胞賦活(細胞老化防止),炎症の抑制,肌質
・髪質の改善,肌荒れ防止及びその改善,発毛,育毛,
脱毛防止,光沢の付与,清浄効果,疲労の緩和,血流促
進,温浴効果などの美容的効果のほか,香付け,増粘,
防腐,緩衝などが期待できる。
【0035】また、食用製品においては、栄養補給,疲
労回復,強壮,細胞賦活(細胞老化防止)等の健身並び
に美容的効果をはじめ、味覚の改善,色調や芳香、光沢
の付与,安定化,増粘,防腐等の目的で使用することが
できる。さらにこの他にも、これまでに知られている各
原料素材の様々な美容的、薬剤的効果を期待し、これら
を組合わせることによって目的とする効果の増進を図っ
たり、あるいは多機能的な効果を期待した製品とするこ
とも可能である。
【0036】原料とする具体的な植物(生薬)としては、
例えば、アイ(藍葉),アオカズラ(清風藤),アオツヅラ
フジ(木防巳),アカシア,アカスグリ果実,アカブド
ウ,アカメガシワ(赤芽柏),アカネ(茜草根),アカヤジ
オウ(地黄),アギ(阿魏),アキニレ(榔楡皮),アケビ
(木通),アサ(麻子仁),アサガオ(牽牛子),アシタバ
(明日葉),アズキ(赤小豆),アセンヤク(阿仙薬),アセ
ロラ,アニス果実,アベマキ果実,アボカド,アマ,ア
マチャ(甘茶),アマドコロ(玉竹),アミガサユリ(貝
母),アーモンド,アルテア,アルニカ,アロエ(蘆
薈),アロエベラ,アンズ(杏仁),アンソッコウ(安息
香),イガコウゾリナ(地胆頭),イタドリ(虎杖根),イ
チゴ,イチジク(無花果)又はその葉,イチビ(冬葵子),
イトヒメハギ(遠志),イナゴマメ,イネ種子又は種皮,
イノンド種子,イラクサ,イランイラン,イチョウ(銀
杏葉,銀杏),イブキジャコウソウ,ウイキョウ(茴
香),ウキヤガラ(三稜),ウグイスカグラ果実,ウコン
(鬱金),ウスベニアオイ,ウスベニタチアオイ,ウスバ
サイシン(細辛),ウツボグサ(夏枯草),ウド又はシシウ
ド(羌活,独活,唐独活),ウメ(烏梅)又はその果肉,ウ
ラジロガシ,ウワウルシ,ウンシュウミカン(陳皮),エ
ストラゴン,エゾウコギ(蝦夷五加),エノキ,エビスグ
サ(決明子),エルダーベリー果実,エレミ,エンジュ
(槐花,槐花米),オウギ(黄耆),オウレン(黄連),オオ
カラスウリ(カロニン),オオツヅラフジ(防己),オオバ
コ(車前子,車前草),オオハシバミ(榛子),オオバナオ
ケラ(白朮),オオバヤシャブシ果実,オオミサンザシ
(山査子),オオムギ(大麦),オグルマ(旋覆),オクラ果
実,オケラ(白朮),オタネニンジン(人参),オトギリソ
ウ(弟切草),オドリコソウ(続断),オナモミ(蒼耳子),
オニグルミ,オニノヤガラ(天麻),オニユリ(百合),オ
ニノス,オヒョウ(裂葉楡),オミナエシ(敗醤),オラン
ダイチゴ,オランダガラシ,オランダパセリ,オランダ
ミツバ,オリーブ,オレガノ,オレンジ果実又は果皮,
カイケイジオウ(熟地黄),海藻[緑藻,褐藻,紅藻],
カカオ種子,カキ又はその葉(柿蒂),カギカズラ(釣藤
鈎),カシア,カジノキ果実(楮実),ガジュツ(莪朮),
カシワ(槲樹,槲葉),カスカリラ,カニクサ(金沙藤),
カノコソウ(吉草根),カボチャ,カポックノキ種子,カ
ホクサンショウ(蜀椒),ガマ(蒲黄),カミツレ,カミヤ
ツデ(通草),カラスウリ(王瓜),カラスムギ,カラスビ
シャク(半夏),ガラナ種実,カラヤ,カリン(木瓜),カ
ワヤナギ,カワラタケ,カワラヨモギ(茵チン蒿),カン
スイ(甘遂),カンゾウ(甘草),カンデリラ,カントウ,
カンナ,キイチゴ,キウイ果実,キカラスウリ(瓜呂
根),キキョウ(桔梗,桔梗根),キク(菊花),キササゲ
(梓実),ギシギシ(羊蹄根),キズタ,キダチアロエ,キ
ダチハッカ,キナノキ,キハダ(黄柏),キバナオウギ
(黄耆),ギムネマ・シルベスタ,キラジャ・サポナリ
ア,キラヤ,キャベツ,キャベブ未熟果,キュウリ,キ
ンカン果実,キンマ,キンミズヒキ(仙鶴草),グアユー
レ,クェルクス・インフェクトリア(没食子),ククイナ
ッツ,クコ(枸杞,枸杞子,枸杞葉,地骨皮),クサスギ
カズラ(天門冬),クズ(葛根),クスノキ,グースベリー
果実,クチナシ(山梔子),クヌギ(樸ソウ),クマザサ,
クマツヅラ(馬鞭草),クララ(苦参),クランベリー果
実,クリ又はその渋皮,クルクリゴ・ラチフォリア果
実,グレープフルーツ果実,クロウメモドキ,クロガネ
モチ(救必応),クロバナヒキオコシ(延命草),クロレ
ラ,クワ(桑葉,桑白皮),グワバ果実,ケイガイ(荊
芥,荊芥穂),ケイトウ(鶏冠花,鶏冠子),ケイリンサ
イシン(細辛),月桂樹,ゲンチアナ,ゲンノショウコ
(老鸛草),コエンドロ果実,コウシンバラ(月季花),コ
ウスイハッカ,コウゾ果実,紅茶,コウホネ(川骨),コ
ウホン(藁本,唐藁本),コウリャン,コケモモ(越橘),
コガネバナ(黄ゴン),コゴメバオトギリソウ,ココヤシ
果実,ゴシュユ(呉茱萸),ゴショイチゴ(覆盆子),コシ
ョウ(胡椒),コパイババルサム,コーヒー豆,コブシ
(辛夷),ゴボウ(牛蒡,牛蒡子),コボタンヅル,ゴマ
(胡麻),ゴマノハグサ(玄参),コムギ(小麦),米又は米
ぬか(赤糠,白糠),コーラ・アクミナタ種子,コーラ
・ベラ種子,コロハ果実,コロンボ,コンズランゴ,コ
ンブ,コンフリー(鰭張草),コンニャク,サキシマボタ
ンズル(威霊仙),サクラの花・葉・果実・樹皮(桜皮),
ザクロ,ササ,ササユリ(百合),サザンカ,サジオモダ
カ(沢瀉),サツマイモ,サトウキビ,サトウダイコン,
サネブトナツメ(酸棗仁),サフラン(番紅花,西紅花),
ザボン果実,サボンソウ,サーモンベリー果実,サラシ
ナショウマ(升麻),サルビア,サワギキョウ(山梗菜),
サワグルミ葉,サンキライ(山帰来),サンザシ(山査
子),サンシチニンジン(三七人参),サンシュユ(山茱
萸),サンショウ(山椒),サンズコン(山豆根),シアノ
キ果実,シイタケ,ジオウ(地黄),シオン(紫苑),ジギ
タリス,シクンシ(使君子),シシウド(独活,唐独活),
シソ・アオジソ・チリメンジソ・カタメンジソ(紫蘇
葉,紫蘇子),シダレカンバ(白樺皮),シタン,シナノ
キ,シナレンギョウ(連翹),シマカンギク(菊花),シモ
ツケソウ,ジャガイモ,シャクヤク(芍薬),シャジン
(沙参),ジャノヒゲ(麦門冬),シラカシ種子,シロゴチ
ョウの種子,シロバナイリス,シロバナツタの花,シロ
ミナンテン(南天実),ジュズダマ,シュロ果実,ショウ
ガ(生姜),ショウブ(菖蒲,菖蒲根),ショズク果実,シ
ラカバ,シンコナサクシルブラ,シンナモン,スイカ
(西瓜),スイカズラ(金銀花,忍冬),スイバ(酸模),ス
イムベリー果実,ストロベリー果実,スギナ(問荊),ス
テビア,スモモ果実,セイヨウアカマツの球果,セイヨ
ウカラマツ,セイヨウキヅタ,セイヨウグルミ,セイヨ
ウナシ果実,セイヨウナツユキソウ,セイヨウネズ,セ
イヨウノコギリソウ,セイヨウニワトコ,セイヨウネ
ズ,セイヨウハッカ,セイヨウフウチョウボク,セイヨ
ウヤドリギ,セイヨウヤマハッカ,セイヨウワサビ,セ
キショウ(石菖根),ゼニアオイ,セネガ,セリ,セロ
リ,センキュウ(川キュウ),センナ果実又は葉,センニ
ンソウ(大蓼),センブリ(当薬),ソウカ(草果),ソバ種
実,ソメモノイモ,ダイオウ(大黄),大根,大豆,ダイ
ダイ(橙皮,枳実),タイム,タカトウダイ(大戟),タカ
ワラビ(狗脊),ダークスィートチェリー果実,タチジャ
コウソウ(百里香),タチバナ(橘皮),タチヤナギ,タマ
リンド種子,タマネギ,タムシバ(辛夷),タラノキ又は
その根皮,タンジン(丹参),ダンマル,チェリー果実,
チガヤ又はその根(茅根),チコリ,チョウジ(丁子,丁
香),チョウセンゴミシ(五味子),チョウセンダイオウ
(大黄),チョウセンニレ(蕪夷),チョウセンニンジン
(人参),チョウセンヨモギ(艾葉),チョレイマイタケ
(猪苓),ツキミソウ,ツバキ,ツボクサ,ツメクサ(漆
姑草),ツユクサ(鴨跖草),ツルアズキ(赤小豆),ツル
ドクダミ(何首烏),ツルナ(蕃杏),ツルニンジン(四葉
参),ツワブキ,デイコ,テウチグルミ,デュベリー果
実,テングサ,テンダイウヤク(烏薬),トウガ(冬瓜
子),トウガラシ(番椒),トウキ(当帰),トウキンセン
カ,トウモロコシ又はトウモロコシ毛(南蛮毛),トウネ
ズミモチ(女貞子),トウリンドウ(竜胆),ドクダミ(十
薬),トコン(吐根),トチバニンジン(竹節人参),トチ
ュウ(杜仲,杜仲葉),トマト,トラガント,トリアカン
ソス種子,トルメンチラ,ドロノキ,トロロアオイ,ナ
イゼリアベリー果実,ナガイモ(山薬),ナギイカダ,ナ
ギナタコウジュ,ナズナ,ナツミカン,ナツメ(大棗),
ナニワイバラ(金桜子),ナルコユリ(黄精),ナンキンマ
メ(落花生),ナンテン(南天実),ニガキ(苦木),ニガヨ
モギ(苦艾),ニクズク,ニッケイ(桂皮),ニラ(韮子),
ニワトコ(接骨木),ニンジン,ニンニク(大蒜),ヌルデ
(五倍子),ネギ,ノアザミ(大薊),ノイバラ(営実),ノ
コギリソウ,ノダケ(前胡),ノバラ,ノモモ,パーム,
ハイビスカス(ブッソウゲ,フウリンブッソウゲ,ロー
ゼル),パイナップル果実,ハカタユリ(百合),ハカマ
ウラボシ(骨砕補),ハクセン(白蘚皮),ハクルベリー果
実,ハコベ(繁縷),ハシバミ(榛子),ハシリドコロ(ロ
ート根),バジル,ハス(蓮肉,蓮子),パセリ,バタ
タ,ハチク(竹茹),パチョリー,ハッカ(薄荷,薄荷
葉),ハトムギ(ヨクイニン),ハナスゲ(知母),バナ
ナ,ハナハッカ,バニラビンズ,パパイヤ,ハハコグサ
(鼠麹草),ハブ草,パプリカ,ハマゴウ(蔓荊子),ハマ
スゲ(香附子),ハマビシ(シツ莉子),ハマナス(マイ瑰
花),ハマボウフウ(浜防風),ハマメリス,バラ(薔
薇),パリエタリア,ハルニレ(楡皮,楡白皮,楡葉),
パンノキ,ヒオウギ(射干),ヒカゲツルニンジン(党
参),ピーカンナッツ,ヒガンバナ(石蒜,蔓珠沙華),
ヒキオコシ(延命草),ヒシ(菱実),ピスタチオ,ビー
ト,ヒトツバ(石葦),ヒナタイノコズチ(牛膝),ヒバ,
ヒマシ,ヒマワリ,ピーマン,ヒメガマ(香蒲),ヒメマ
ツタケ,ピメンタ果実,ヒユ果実,ビロウドアオイ,ヒ
ロハオキナグサ(白頭翁),ヒロハセネガ(セネガ),ビワ
(枇杷,枇杷葉),ビンロウ(大腹皮,檳榔子),フウトウ
カズラ(南藤),フキ(款冬花),フキタンポポ(款冬花,
款冬葉),フジバカマ(蘭草),フジマメ(扁豆),ブッチ
ャーブルーム,ブドウ果皮又は果実,ブナ,フユムシナ
ツクサタケ(冬虫夏草),ブラジルカンゾウ,ブラックカ
ーラント果実,ブラックベリー果実,プラム果実,フル
セラリア,ブルーベリー果実,プルーン,ブロンドサイ
リウム,ブンドウ(緑豆),ヘチマ,ベニバナ(紅花),ベ
ラドンナ,ベリー果実,ボイセンベリー果実,ボウフウ
(防風),ホウレンソウ,ホオズキ(登呂根),ホオノキ
(厚朴,和厚朴),ボケ(木瓜),ホソバオケラ(蒼朮),ホ
ソババレンギク,ボダイジュ,ボタン(牡丹皮),ホッ
プ,ホホバ,ホワートルベリー果実,ホンアンズ(杏
仁),ホンシメジ,マイズルテンナンショウ(天南星),
マオウ(麻黄),マカデミアナッツ,マクリ(海人草),マ
グワ(桑葉,桑白皮),マダケ(竹茹),マタタビ(木天
蓼),マツカサ,マツホド(茯苓),マリーゴールド,マ
ルバノジャジン(杏参),マルベリー果実,マルメロ,マ
ロニエ,マンゴー,マンゴスチン,マンシュウグルミ,
マンダリン果実,マンネンタケ(霊芝),マンネンロウ,
ミカン属植物果実(枳実),ミシマサイコ(柴胡),ミゾカ
クシ(半辺蓮),ミソハギ(千屈菜),ミツガシワ,ミツ
バ,ミツバハマゴウ(蔓荊子),ミドリハッカ,ミモザ,
ミョウガ,ミラクルフルーツ果実,ミルラ,ミロバラ
ン,ムクゲ(木槿),ムクノキ,ムクロジ,ムラサキ(紫
根),ムラサキトウモロコシ,メハジキ(益母草),メボ
ウキ,メラロイカ,メリッサ,メリロート,メロン果
実,モウコヨモギ,モウソウチク,モクレン(辛夷),モ
ッコウ(木香),モミジバダイオウ,モモの果実,種(桃
仁)又は葉(桃葉),モヤシ,モレロチェリー果実,モロ
ヘイヤ,ヤカワムラサキイモ,ヤクチ(益智),ヤグルマ
ギク,ヤグルマソウ,ヤグルマハッカ,ヤシャブシ(矢
車),ヤチヤナギ,ヤツデ(八角金盤),ヤドリギ(柳寄
生),ヤナギタデの葉,ヤブガラシ,ヤブコウジ(紫金
牛),ヤマゴボウ(商陸),ヤマノイモ(山薬),ヤマハン
ノキ(山榛),ヤマモモ(楊梅皮),ユーカリ,ユッカ・ブ
レビフォリア,ユキノシタ(虎耳草),ユズ果実,ユリ,
ヨモギ(艾葉),ヨロイグサ,ライム果実,落花生,ラカ
ンカ果実,ラズベリー果実,ラベンダー,リュウガン
(竜眼肉),緑茶,リンゴ果実,ルバス・スアビシムス
(甜涼),レタス,レッドカーラント果実,レモン果実,
レモングラス,レンギョウ(連翹),レンゲソウ,ロウヤ
シ,ローガンベリー果実,ローズヒップ,ローズマリ
ー,ローマカミツレ,ワカメ,ワサビ,ワレモコウ(地
楡)などがある。
【0037】また動物系原料由来の素材としては、鶏冠
抽出物,牛・人の胎盤抽出物,豚・牛の胃や十二指腸あ
るいは腸の抽出物若しくはその分解物,水溶性コラーゲ
ン,アシル化コラーゲン等のコラーゲン誘導体,コラー
ゲン加水分解物,エラスチン,エラスチン加水分解物,
水溶性エラスチン誘導体,ケラチン及びその分解物,シ
ルク蛋白およびその分解物,豚・牛血球蛋白分解物(グ
ロビンペプチド),豚・牛ヘモグロビン分解物(ヘミ
ン,ヘマチン,ヘム,プロトヘム,ヘム鉄等),牛乳,
カゼイン分解物,脱脂粉乳およびその分解物,鶏卵,魚
肉およびその分解物など。
【0038】[14]微生物培養代謝物 酵母代謝物,酵母菌抽出エキス,米発酵エキス,米糠発
酵エキス,ユーグレナ抽出物,脱脂粉乳の乳酸発酵物な
ど。
【0039】[15]α−ヒドロキシ酸 グリコール酸,クエン酸,リンゴ酸,酒石酸,乳酸な
ど。
【0040】[16]無機顔料 無水ケイ酸,ケイ酸マグネシウム,タルク,カオリン,
ベントナイト,マイカ,雲母チタン,オキシ塩化ビスマ
ス,酸化ジルコニウム,酸化マグネシウム,酸化亜鉛,
酸化チタン,炭酸カルシウム,炭酸マグネシウム,黄酸
化鉄,ベンガラ,黒酸化鉄,グンジョウ,酸化クロム,
水酸化クロム,カーボンブラック,カラミンなど。
【0041】[17]紫外線吸収剤 p−アミノ安息香酸誘導体,サルチル酸誘導体,アント
ラニル酸誘導体,クマリン誘導体,アミノ酸系化合物,
ベンゾトリアゾール誘導体,テトラゾール誘導体,イミ
ダゾリン誘導体,ピリミジン誘導体,ジオキサン誘導
体,カンファー誘導体,フラン誘導体,ピロン誘導体,
核酸誘導体,アラントイン誘導体,ニコチン酸誘導体,
ビタミンB6誘導体,オキシベンゾン,ベンゾフェノ
ン,グアイアズレン,シコニン,バイカリン,バイカレ
イン,ベルベリンなど。
【0042】[18]収斂剤 乳酸,酒石酸,コハク酸,クエン酸,アラントイン,塩
化亜鉛,硫酸亜鉛,酸化亜鉛,カラミン,p−フェノー
ルスルホン酸亜鉛,硫酸アルミニウムカリウム,レソル
シン,塩化第二鉄,タンニン酸など。
【0043】[19]抗酸化剤 アスコルビン酸及びその塩,ステアリン酸エステル,ト
コフェロール及びそのエステル誘導体,ノルジヒドログ
アセレテン酸,ブチルヒドロキシトルエン(BHT),
ブチルヒドロキシアニソール(BHA),パラヒドロキ
シアニソール,没食子酸プロピル,セサモール,セサモ
リン,ゴシポールなど。
【0044】[20]抗炎症剤 イクタモール,インドメタシン,カオリン,サリチル
酸,サリチル酸ナトリウム,サリチル酸メチル,アセチ
ルサリチル酸,塩酸ジフェンヒドラミン,d又はdl−
カンフル,ヒドロコルチゾン,グアイアズレン,カマズ
レン,マレイン酸クロルフェニラミン,グリチルリチン
酸及びその塩,グリチルレチン酸及びその塩など。
【0045】[21]殺菌・消毒薬 アクリノール,イオウ,塩化ベンザルコニウム,塩化ベ
ンゼトニウム,塩化メチルロザニリン,クレゾール,グ
ルコン酸カルシウム,グルコン酸クロルヘキシジン,ス
ルファミン,マーキュロクロム,ラクトフェリン又はそ
の加水分解物など。
【0046】[22]香料 ジャコウ,シベット,カストリウム,アンバーグリスな
どの天然動物性香料、アニス精油,アンゲリカ精油,イ
ランイラン精油,イリス精油,ウイキョウ精油,オレン
ジ精油,カナンガ精油,カラウェー精油,カルダモン精
油,グアヤクウッド精油,クミン精油,黒文字精油,ケ
イ皮精油,シンナモン精油,ゲラニウム精油,コパイバ
バルサム精油,コリアンデル精油,シソ精油,シダーウ
ッド精油,シトロネラ精油,ジャスミン精油,ジンジャ
ーグラス精油,杉精油,スペアミント精油,西洋ハッカ
精油,大茴香精油,チュベローズ精油,丁字精油,橙花
精油,冬緑精油,トルーバルサム精油,バチュリー精
油,バラ精油,パルマローザ精油,檜精油,ヒバ精油,
白檀精油,プチグレン精油,ベイ精油,ベチバ精油,ベ
ルガモット精油,ペルーバルサム精油,ボアドローズ精
油,芳樟精油,マンダリン精油,ユーカリ精油,ライム
精油,ラベンダー精油,リナロエ精油,レモングラス精
油,レモン精油,ローズマリー精油,和種ハッカ精油な
どの植物性香料、その他合成香料など。
【0047】[23]色素・着色剤 赤キャベツ色素,赤米色素,アカネ色素,アナトー色
素,イカスミ色素,ウコン色素,エンジュ色素,オキア
ミ色素,柿色素,カラメル,金,銀,クチナシ色素,コ
ーン色素,タマネギ色素,タマリンド色素,スピルリナ
色素,ソバ全草色素,チェリー色素,海苔色素,ハイビ
スカス色素,ブドウ果汁色素,マリーゴールド色素,紫
イモ色素,紫ヤマイモ色素,ラック色素,ルチンなど。
【0048】[24]甘味料 砂糖,甘茶,果糖,アラビノース,ガラクトース,キシ
ロース,ステビア,マンノース,麦芽糖,蜂蜜,ブドウ
糖,ミラクリン,モネリン,甘草抽出物など。
【0049】[25]栄養強化剤 貝殻焼成カルシウム,シアノコラバミン,酵母,小麦胚
芽,卵黄粉末,ヘミセルロースなど)
【0050】[26]その他 保湿剤、ホルモン類、金属イオン封鎖剤、pH調整剤、
キレート剤、防腐・防バイ剤、清涼剤、安定化剤、乳化
剤、動・植物性蛋白質及びその分解物、動・植物性多糖
類及びその分解物、動・植物性糖蛋白質及びその分解
物、血流促進剤、消炎剤・抗アレルギー剤、細胞賦活
剤、角質溶解剤、創傷治療剤、増泡剤、増粘剤、口腔用
剤、消臭・脱臭剤、苦味料、調味料、酵素などが上げら
れ、これらとの併用によって、相加的及び相乗的な効果
が期待できる。
【0051】
【実施例】酵母の培養例1 下記の培地を用い、これにメラトニン又はその塩(0.01
g)を適量のDMSOに溶解又は分散させ(必要ならば
フィルター等で滅菌処理し)たものを添加する。次い
で、この培地に酵母(ここでは、Saccharomyces cerevi
siae,1白金耳)を添加し、28〜35℃で4日間振とう培
養してから培養液を遠心分離して菌体を回収し、精製水
で十分洗浄する。尚、培養時間(日数)については、例
えば、培地の濁度等を指標にして定常期となるまでを目
安とすればよい。また、培養の速度を上げる目的で、培
養途中にグルコースなどの炭素源を加えてもよい。 《培地》 粉末酵母エキス 1 g グルコース 2 g ポリペプトン 2 g 精製水 100 mL
【0052】
【実施例】酵母の培養例2 前記と同じ培地を用い、これに酵母(1白金耳)を添加
し、2日間(定常期まで)振とう培養する。次いで、こ
の培養液中にメラトニン又はその塩(0.01g)を適量の
DMSOに溶解又は分散させ(必要ならばフィルター等
で滅菌処理し)たものを添加して、さらに2日間振とう
培養する。この培養液を遠心分離し、菌体を回収して同
様に洗浄する。
【0053】
【実施例】酵母の抽出例1 前記培養例1または2の方法で得られた酵母(0.1〜1.0
kg)を、30%エタノール溶液(10L)に懸濁させ、この
懸濁液をホモミキサーにて十分ホモジネート処理した
後、遠心分離して濾過する。
【0054】
【実施例】酵母の抽出例2 前記培養例1または2の方法で得られた酵母(0.1〜1.0
kg)を、精製水(10L)に懸濁させ、45℃で、48時間程
度自己消化させる。次いで、これを凍結乾燥または減圧
濃縮し、30%1,3-ブチレングリコール溶液(10L)を添
加して十分攪拌抽出した後、遠心分離して濾過する。
【0055】
【実施例】酵母の抽出例3 前記培養例1または2の方法で得られた酵母(0.1〜1.0
kg)を、精製水(10L)に懸濁させ、さらにプロテアー
ゼ(例えば、科研製薬製:アクチナーゼAまたはB、あ
るいは天野製薬製プロテアーゼアマノP,3〜50万ユニ
ット)を添加し、37℃前後で、一昼夜反応させる。次い
で、酵素を失活させた後、30%濃度になるようにプロピ
レングリコールを添加し、遠心分離して濾過する。
【0056】
【実施例】酵母の抽出例4 前記培養例1または2の方法で得られた酵母(0.1〜1.0
kg)を、3%塩酸(10L)に懸濁させ、温度40〜60℃にて
3〜8時間、時々攪拌しながら加水分解する。分解終了
後、アルカリを用いて中和し、遠心分離して濾過する。
【0057】抽出例1〜4で得られた酵母抽出物に含ま
れるメラトニン又はその代謝物の含量は、エキス固形分
に対しておよそ0.2〜1.5重量%であった。
【0058】
【実施例】チロジナーゼ活性抑制作用 《試 料》前記抽出例1〜4で得られた酵母抽出物。
比較対照としてメラトニン又はその塩、そしてメラトニ
ン類を添加しないで培養処理した通常の酵母の抽出物を
供試した。 《反 応 液》 L-Tyrosine溶液(1.0mg/mL) 1.0mL Mcllvain Buffer(pH6.8) 1.0mL 試料 1.0mLマッシュルームチロシ゛ナーセ゛ (2,500unit/mL) 0.2mL 《方 法》反応液を37℃で、20分間反応させ、吸光度
475nmにて生成したドーパクロム量を測定する。尚、阻
害率(%)は、次式(数1)により算出した。
【数1】 《結 果》次表(表1)の通りであった。本発明の酵
母抽出物には、低濃度でメラニン生成抑制作用が認めら
れ、シミ,ソバカス等の防止効果が期待できると示唆さ
れた。また、通常の酵母抽出物に比べ、その効果が高い
ことを確認した。
【表1】
【0059】
【実施例】光加齢抑制作用 《試 料》前記抽出例1〜4で得られた酵母抽出物を
乾燥し、各試料とも固形分として 0.3W/V%濃度になる
ように、30%1,3-ブチレングリコール溶液に溶解した。
比較対照としてメラトニン又はその塩、そしてメラトニ
ン類を添加しないで培養処理した通常の酵母の抽出物を
供試した。 《方 法》ハートレー系モルモット(1群5匹)3群
を用いた。モルモット背部を剪毛し、紫外線(FL-20SE
ランプ,0.13mW/cm2)と、赤外線(185W)を30分間照
射し、照射直後、剪毛部に試料0.5mLを塗布した。この
操作を1週間に5回、8週にわたって実施した後、モル
モットの背部皮膚を分離し、組織標本を作成した。組織
標本をスライスし、ヘマトキシリン・エオジン溶液で染
色後、表皮の厚さと弾性線維の量を画像解析装置(ピア
スIII,ピアス製)を用いて測定した。 《結 果》次表(表2,3)の通りであった。本発明
の酵母抽出物は、光照射による表皮の肥厚と弾性線維の
増加を抑制した。この結果、皮膚の光加齢を抑制する効
果があると認められ、皮膚の老化防止作用が期待できる
と示唆された。
【表2】
【表3】
【0060】
【実施例】活性酸素からのヒアルロン酸保護作用 《試 料》前記抽出例1〜4で得られた酵母抽出物を
乾燥し、各試料とも固形分として0.001W/V%濃度になる
ように10%エタノール溶液に溶解した。比較対照として
メラトニン又はその塩を添加しないで培養処理した通常
の酵母の抽出物を供試した。 《方 法》0.4W/V%ヒアルロン酸,1mMアスコルビン
酸,50μM塩化第2鉄を含むリン酸緩衝液に試料10V/V%
を添加し、37℃,24時間後のヒアルロン酸の重合度を、
アルブミン添加濁度として測定した。 《結 果》次表(表4)の通りであった。本発明の酵
母抽出物は、活性酸素存在下でのヒアルロン酸の重合度
を維持した。この結果、抗酸化作用が期待できると示唆
された。
【表4】
【0061】
【実施例】テストステロン5α−リダクターゼ抑制作用 《試 料》前記抽出例1〜4で得られた酵母抽出物を
乾燥し、各試料とも固形分として1W/V%濃度になるよ
うに、40V/V%エタノール溶液に溶解した。比較対照と
してメラトニン又はその塩、そしてメラトニン類を添加
しないで培養処理した通常の酵母の抽出物を供試した。 《方 法》ハートレー系雄性モルモットの両腹側部を
バリカンで除毛し、片側に試料0.5mlを2週間に渡り毎
日塗布した。尚片側は溶媒対照として40V/V%エタノー
ルを塗布した。試料最終塗布48時間後、試験した皮膚を
分離し、10倍量の生理食塩水にて抽出し、抽出液のテス
トステロン5α−リダクターゼ活性をテストステロンを
基質として測定した。 《結 果》次表(表5)の通りであった。本発明の酵
母抽出物は、テストステロン5α−リダクターゼの活性
を抑制した。この結果、育毛作用が期待できると示唆さ
れた。
【表5】
【0062】
【実施例】食欲増進,成長促進作用 《試 料》前記培養例1〜2で得られた酵母を115℃
で10分間殺菌し乾燥させたもの。比較対照としてメラト
ニン又はその塩、そしてメラトニン類を添加しないで培
養処理した通常の酵母の抽出物を供試した。 《方 法》試料を市販の固形飼料MF(オリエンタル
酵母社製)に10重量%となるように混合させ、ddy系マ
ウス(5週齢,雄性雌性各2群,1群5匹)に飼料とし
て与え、14日間の体重変化を観察した。 《結 果》次図(図1)の通りであった。本発明によ
る酵母を飼料として与えた場合では、対照と比べて体重
の増加が顕著であった。また、飼料の減少量にも差が観
察され食欲増進効果があると認められた。
【図1】
【0063】
【実施例】強制走行による抗疲労作用 《試 料》前記培養例1〜2で得られた酵母を115℃
で10分間殺菌し乾燥させたもの。比較対照としてメラト
ニン又はその塩、そしてメラトニン類を添加しないで培
養処理した通常の酵母の抽出物を供試した。 《方 法》試料を市販の固形飼料MF(オリエンタル
酵母社製)に10重量%となるように混合させ、ICRマウ
ス(9週齢,雌性,1群5匹)に飼料として3日間自由
に与え、その翌日、ベルト移動速度 20 m/min に設定
した動物用トレッドミル(夏目製作所製,KN-73)を用
いて強制走行させ、試験開始後3〜10分における後方の
電極に触れた回数を計測した。尚、動物には、同装置に
よる走行を学習させるため試験開始3日前から1日1
回,ベルト移動速度 15 m/min,走行時間3分間事前予
備走行をさせた。 《結 果》次図(図2)の通りであった。
【図2】
【0064】
【実施例】肌荒れ改善効果 《試 料》前記抽出例1〜4で得られた酵母抽出物を
乾燥し、精製水に10%量溶解させたもの。比較対照とし
てメラトニン又はその塩、そしてメラトニン類を添加し
ないで培養処理した通常の酵母の抽出物を供試した。 《方 法》ハートレー系モルモット(雌性,5週齢,
1群5匹)に、白色ワセリンにて3重量%に調整したラ
ウリル硫酸ナトリウム(0.2g)を3日間連続解放塗布
し、肌荒れを作成した。尚、動物には試験初日に、1匹
当たり 20mL/Kgの飼料を経口投与し、あとは固形飼料
RC4(オリエンタル酵母社製)を与えた。開始3日
後、定められた判定基準により肌荒れ度を評価した。 《判定基準》 紅斑、落屑ともほとんどみられない 1点 紅斑を伴わない軽度の落屑 2点 紅斑を伴わない中等度の落屑 3点 弱い紅斑を伴った落屑 4点 中等度の紅斑を伴った落屑 5点 著しい紅斑を伴った落屑 6点 《結 果》次図(図3)の通りであった。本発明の酵
母抽出物は、対照に比べ肌荒れ改善効果が認められた。
【図3】
【0065】
【実施例】安全性試験 1)皮膚一次刺激性試験 抽出例1〜4によって得られた酵母抽出物を、固形分中
の金属含量で各濃度に調整し、背部を除毛したハートレ
ー系モルモット(1群5匹,体重320g前後)の皮膚に
貼付した。判定は、貼付後24時間に一次刺激性の評点法
により紅斑および浮腫を指標として行った。その結果は
次表(表6)の通りで、すべての動物において、何等、
紅斑および浮腫を認めず陰性と判定された。
【表6】
【0066】
【実施例】安全性試験 2)皮膚累積刺激性試験 抽出例1〜4によって得られた酵母抽出物を、固形分と
して1W/V%濃度の水溶液に調整し、側腹部を除毛した
ハートレー系モルモット(雌性,1群5匹,体重320g
前後)の皮膚に1日1回の頻度で、週5回,0.5mL/動
物当りを塗布した。塗布は、4週にわたって、また除毛
は各週の最終塗布日に行った。判定は、各週の最終日の
翌日に一次刺激性の評点法により、紅斑および浮腫を指
標として行った。その結果、すべての動物において、塗
布後1〜4週目にわたって、何等紅斑および浮腫を認め
ず陰性と判定された。
【0067】
【実施例】安全性試験 3)急性毒性試験 抽出例1〜4によって得られた酵母抽出物を減圧濃縮し
た後、乾燥する。試験前、4時間絶食させたddy系マウ
ス(雌性,1群5匹,体重28g)に2,000mg/kg量経口
投与し、毒性症状の発現、程度などを経時的に観察し
た。その結果、すべてのマウスにおいて14日間何等異常
を認めず、また解剖の結果も異常がなかった。LD50は2,
000mg/kg以上と判定された。
【0068】
【実施例】各種化粧料組成物の製造 本発明による酵母抽出物を使用し、各種化粧料組成物を
製造した。以下にその処方例を示すが、本発明による酵
母抽出物含有化粧料組成物は、これらに限定されるわけ
ではない。
【0069】1)ローションの製造例 次の処方によりローションを製造した。 重量% 1.ソルビット 2 2.1,3−ブチレングリコール 2 3.ポリエチレングリコール1000 1 4.ポリオキシエチレンオレイルエーテル(25E.O.) 2 5.エタノール 10 6.抽出例1の酵母抽出液(固形分1.0%) 10 7.植物抽出液(アロエ,ハマメリス) 3 8.pH調整剤 適量 9.防腐剤 適量 10.精製水 100とする残余
【0070】2)乳液の製造例 次の処方により乳液を製造した。 重量% 1.スクワラン 3 2.ワセリン 1 3.ステアリルアルコール 0.3 4.ソルビタンモノステアレート 1.5 5.ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレート 3 6.1,3−ブチレングリコール 5 7.抽出例2の酵母抽出液(固形分1.6%) 8 8.水溶性コラーゲン 1 9.防腐剤 適量 10.精製水 100とする残余
【0071】3)クリームの製造例 次の処方によりクリームを製造した。 重量% 1.スクワラン 20 2.ミツロウ 5 3.精製ホホバ油 5 4.グリセリンモノステアレート 2 5.ソルビタンモノステアレート 2 6.ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート 2 7.グリセリン 5 8.抽出例3の酵母抽出液(固形分2.0%) 5 9.牛胎盤エキス 2 10.防腐剤 適量 11.精製水 100とする残余
【0072】4)ボディーソープの製造例 次の処方によりボディーソープを製造した。 重量% 1.ラウリン酸カリウム 15 2.ミリスチン酸カリウム 5 3.プロピレングリコール 5 4.抽出例2の酵母抽出液(固形分1.5%) 15 5.pH調整剤 適量 6.防腐剤 適量 7.精製水 100とする残余
【0073】5)シャンプー 次の処方によりシャンプーを製造した。 重量% 1.ラウリル硫酸トリエタノールアミン 5 2.ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸Na 12 3.1,3-ブチレングリコール 4 4.ラウリン酸ジエタノールアミド 2 5.エデト酸二ナトリウム 0.1 6.抽出例3の酵母抽出液(固形分1.8%) 10 7.ヒドロキシプロピルキトサン 0.4 8.香料,防腐剤 適量 9.精製水 100とする残余
【0074】6)リンス 次の処方によりリンスを製造した。 重量% 1.塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 2 2.セトステアリルアルコール 2 3.ポリオキシエチレンラノリンエーテル 3 4.プロピレングリコール 5 5.抽出例4の酵母抽出液(固形分1.3%) 8 6.pH調整剤 適量 7.防腐剤 適量 8.精製水 100とする残余
【0075】7)ヘアートニック 次の処方によりリンスを製造した。 重量% 1.エタノール 50 2.オレイン酸エチル 1 3.ポリオキシエチレン(40)硬化ヒマシ油 2 4.植物抽出液(エンメイソウ,センブリ,ハマメリス)10 5.抽出例1の酵母抽出液(固形分1.7%) 10 6.精製水 100とする残余
【0076】8)浴用剤(Aタイプ)の製造例 次の処方により浴用剤を製造した。 重量% 1.炭酸水素ナトリウム 56 2.無水硫酸ナトリウム 30 3.ホウ砂 2 4.抽出例4の酵母抽出物の乾燥粉末 10 5.植物抽出末(カミツレ,トウキ) 2
【0077】9)浴用剤(Bタイプ)の製造例 次の処方により浴用剤を製造した。 重量% 1.精製ホホバ油 5 2.ポルオキシエチレンソルビタンモノラウレート 20 3.グリセリンモノステアレート 5 4.流動パラフィン 2 5.ラウリン酸ジエタノールアミド 3 6.抽出例2の酵母抽出液(固形分1.4%) 25 7.植物抽出液(シャクヤク,アロエベラ,チンピ) 10 8.精製水 100とする残余
【0078】
【実施例】各種外用製剤の使用試験 実施例で製造したローションおよび浴用剤Aと、抽出例
1〜4の酵母抽出物の代わりに、通常の酵母より同操作
により得た抽出物を添加したものとを男女パネラー(全
15名)に1カ月間づつ自由に使用してもらい、それぞれ
を比較した使用感についてのアンケート調査を求めた。
その結果は、次表(表7)の通りである。
【表7】
【0079】
【実施例】各種食用組成物の製造 本発明による酵母抽出物を使用し、各種食用組成物を製
造した。以下にその処方例を示すが、本発明による酵母
抽出物含有食用組成物はこれらに限定されるわけではな
い。
【0080】1)健康向け食品(錠剤) 次の添加物を含有する組成物を打錠し、錠剤とした。 重量% 1.培養例1で得られた酵母 10 2.植物抽出末(ドクダミ,ニンジン,シソ) 30 3.ローヤルゼリー粉末 5 4.コラーゲン末 5 5.乳糖 25 6.トウモロコシデンプン 20 7.ヒドロキシプロピルセルロース 4 8.ステアリン酸マグネシウム 1
【0081】2)健康向け飲料 次の処方により健康飲料を製した。 重量% 1.抽出例4で得られた酵母抽出液(固形分1.8%) 20 2.ハチミツ 15 3.クエン酸 0.1 4.dl−リンゴ酸 0.1 5.植物抽出液(クロレラ,シンナモン) 20 6.D−ソルビトール液(70%) 10 7.安息香酸ナトリウム 0.05 8.香料 適量 9.精製水 100とする残余
【0082】3)果汁飲料 重量% 1.ブドウ糖液糖 33 2.グレープフルーツ果汁 65 3.抽出例4で得られた酵母抽出物(固形分1.2%) 1 4.香料 適量 5.酸味料 適量
【0083】
【発明の効果】本発明による化粧料組成物および食用組
成物は、美白効果の指標としてのメラニン生成抑制作用
をはじめ、光加齢抑制作用(皮膚の老化防止)、抗酸化
作用、5α−リダクターゼ抑制作用、保湿作用、肌荒れ
改善などの優れた美容効果や、食欲増進,滋養強壮とい
った美容,健康維持のための効果を有し、しかも安全性
が極めて高い。こうした効果は、従来、化粧料や食品に
用いられてきた通常の酵母やその抽出物に比べて格段優
ているものであり、その用途における有用性は非常に高
い。本発明による化粧料組成物は繰り返し使用すること
によって、肌に潤いを与え肌質を改善するとともに、美
白効果、皮膚の老化防止、育毛といった美容効果が得ら
れる。また、食用組成物にあっては、標記のような美容
効果に加え、過労や生理的老化,偏食等の原因によって
失われつつある健康的体質への回復だけでなく、日常の
食生活で偏りがちな栄養バランスに補助的な役割を果た
すことができる。本発明によるこうした組成物は、極め
て日常的な手段をもって人の美容と健康維持のために大
きく貢献できるものと考える。
【図面の簡単な説明】
【図1】ddy系マウスに、メラトニン又はその塩を添加
した培地で培養した酵母と、同物質を添加しない培地で
培養した通常の酵母、そしてメラトニンを、それぞれ飼
料として与えた場合の飼育2週間の体重変化を表わす。
【図2】ICRマウスに、メラトニン又はその塩を添加し
た培地で培養した酵母と、同物質を添加しない培地で培
養した通常の酵母、そしてメラトニンを、飼料としてそ
れぞれ3日間与えた後、動物用トレッドミルにて強制走
行させ、試験開始後3〜10分における後方の電極に触れ
た回数を表わす。
【図3】ハートレイ系モルモットに肌荒れを起こさせ、
メラトニンを添加した培地で培養した酵母と、同物質を
添加しない培地で培養した通常の酵母、そしてメラトニ
ンを、それぞれ飼料として与えた場合の肌荒れの評点を
表す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 7/00 A61K 7/00 X W 7/48 7/48 //(C12N 1/16 C12R 1:85)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メラトニン又はその塩を含む培養液中に
    おいて、サッカロミセス属(Saccharomyces)酵母を培養
    することを特徴とする、メラトニンをメラトニン及び/
    もしくはその代謝物として菌体内に含有せしめた酵母の
    製造法。
  2. 【請求項2】 メラトニン又はその塩を添加した培地で
    培養したサッカロミセス属(Saccharomyces)酵母、又は
    その酵母をさらに自己消化させた消化物、あるいは蛋白
    分解酵素で分解処理した酵素分解物、あるいは酸で分解
    処理した酸分解物の内の何れかの酵母又は酵母分解物の
    水性溶媒抽出物を含有することを特徴とする化粧料組成
    物。
  3. 【請求項3】 メラトニン又はその塩を添加した培地で
    培養したサッカロミセス属(Saccharomyces)酵母、又は
    その酵母をさらに自己消化させた消化物、あるいは蛋白
    分解酵素で分解処理した酵素分解物、あるいは酸で分解
    処理した酸分解物、もしくはこれらの内の何れかの酵母
    又は酵母分解物の水性溶媒抽出物を含有することを特徴
    とする食用組成物。
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