JP3771026B2 - l−メンチル−α−D−グルコピラノシドの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、l−メンチル−α−D−グルコピラノシドの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
メントールはその特有の清涼感を伴う薄荷香味から、薬用、食品用、歯磨き、その他口中清涼剤として広く使用されている。しかしながら、メントールはその昇華性のために時間経過とともに薄荷香味が減少するなどの問題があり、また、水に難溶であるために、従来は固体粒子のまま混合したり、あるいは乳化剤を用いて懸濁させて使用するか、アルコール等の有機溶媒に溶解して用いるなどの方法によらなければならなかった。
【0003】
これらの問題を克服するために、メントール配糖体の使用が提案された(特公昭51-105号公報)。このメントール配糖体はメントールに少糖類が付加した構造を有しており、水溶性が高く、それ自体はメントール特有の薄荷香味を示さないが、各種カルボヒドラーゼまたは酸等により加水分解されてメントールと糖に分離し、メントール特有の清涼感を伴う薄荷香味が発現する(Agric. Biol. Chem., 第43巻、第307 頁 [1979年] および「香料」、No.130、79, [1981 年] )。
【0004】
このようなメントール配糖体は水溶性であるほかに、非昇華性であるため、メントールのように密封保管を必要とせず、また、極めて安定な物質であり、そのまま放置しても全く変化することがない。更に、メントール特有の清涼感や薬理作用の発現も、その分解速度を適宜調節することによって、持続させたり一時に発現させることも可能である。
【0005】
これらのメントール配糖体は、種々の食品や口中清涼剤、タバコの香喫味改良剤などにおいて、清涼感の持続、安定化剤としての役割を目的として使用することができる。実際、特開昭62-161716 号公報には歯磨き組成物における応用が開示されており、特開平6-329528号公報には清涼感を長く持続させる為の化粧品への応用が、更に、特開平5-219929号公報にはタバコへの香喫味改良剤への応用が開示されている。
【0006】
メントール配糖体の製造方法については、特公昭51-105号公報にグルコースとメントールからメンチルグルコシドを有機合成する方法、並びにアセチルグルコースやアセトブロモグルコースを用いた有機合成方法などが開示されている。また、前述のAgric. Biol. Chem., 第43巻, 第107 頁 [1979年] 、および「香料」、No.130, 79 [1981年] には、メンチル−テトラアセチル−β−グルコピラノシドをα型へ異性化してメンチル−α−D−グルコピラノシドを合成する方法や、各種メントール配糖体の有機合成方法が報告されている。
【0007】
しかし、これらの方法は、高価な触媒を使用したり、多段階の反応工程を要することなどから、製造コストが高いという問題がある。また、得られるメントール配糖体を食品に使用するためには、安全上、有機合成試薬を完全に除去する必要がある。
【0008】
そこで、本発明者らは、高価な触媒や多段階の反応工程を必要とせず、かつ安全性の高い製品が得られるメントール配糖体の製造方法について鋭意検討し、α- グルコシダーゼを用い、スクロースやマルトースなどの糖類を基質とし、メントールを糖の受容体とする酵素反応によりメントール配糖体を製造する方法を見出した(特開平9-224693号公報)。この発明は1つの反応工程で配糖体を製造することができ、かつ人体に有害な有機合成試薬を全く必要としない優れた方法であったが、使用したメントールに対するメントール配糖体の収率は、界面活性剤無添加の場合で約5%(モル換算)、界面活性剤を添加した場合でも約9%と低いという問題があり、実用化には至っていない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、高価な触媒を使用したり、多段階の反応工程を必要とすることなく、メントール配糖体であるl−メンチル−α−D−グルコピラノシドを高い収率で製造する方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、更に鋭意検討を重ねた結果、Xanthomonas 属やStenotrophomonas属、Arthrobacter属に属する細菌がメントール配糖化能を有し、これらメントール配糖化能を有する微生物を利用すると、α- グルコシダーゼを用いた製造方法と比較して極めて多量のメントール配糖体を製造することができることを見出し、本発明を完成した。微生物を利用した収率の高いメントール配糖体の製造方法はこれまで知られておらず、全く新規な製造方法である。
【0011】
【発明の実施の形態】
メントールには、4種の立体異性体とそれぞれについて3種ずつの光学異性体、計12種の異性体が存在するが、本発明におけるメントールとは清涼な香味を有するl型のメントールを指し、更にメントール配糖体とは、l- メンチル- α- D- グルコピラノシドのことを指す。
【0012】
使用する微生物としてはメントールを配糖化させる能力を有する微生物であれば、特に限定はされない。メントールを配糖化する能力を有する微生物は、マルトース、スクロース、デキストリン、デンプンなどの溶液にメントールを添加し、そこに微生物菌体を添加し反応させた後、配糖体の有無をTLC、HPLCなどで検出することで容易に調べることができる。このようなメントール配糖化能を有する微生物としては、Xanthomonas 属、Stenotrophomonas属並びにArthrobacter属の細菌が挙げられる。これらの属の細菌は、財団法人発酵研究所、財団法人理化学研究所等の菌株分譲機関から容易に入手することができる。また、本発明者らが土壌から分離・同定した微生物Xanthomonas campestris WU9701 (FERM P-16427) 、Stenotrophomonas maltophilia D1(FERM P-16428) も高いメントール配糖化能を有し、これらの微生物も使用することができる。なお、これらの菌株は通産省工業技術院生命工学工業技術研究所に上記の番号で寄託されている。特に、Xanthomonas 属は、食品製造に使用される増粘多糖キサンタンガムの生産菌であり、安全性の観点から、この属の菌を使用するのがより好ましい。
【0013】
使用する微生物の形態としては、生菌体、凍結乾燥菌体、紫外線などを照射して増殖能を失わせた死菌体、菌体破砕液の他、アルギン酸、ポリアクリルアミド、ガラスビーズ、キトサン等の担体に該微生物の生菌体を固定化した固定化菌体、菌体破砕液や菌体破砕液から調製した粗酵素、粗酵素を担体に固定化した固定化酵素も使用することができる。
【0014】
メントール配糖体合成における反応系としては、メントールを加えた糖類溶液に、菌体や粗酵素を添加して配糖化を行わせる方法や通常の微生物に使用する培地で菌を培養し、その培養液にメントールと糖類を添加して微生物の培養とメントールの配糖化を同時に行わせることも可能である。また、メントールと微生物の混合液に糖類を少量ずつ添加しながら、連続的に配糖化を行わせることも可能である。
【0015】
本発明のメントール配糖体合成において使用する糖類としては、マルトース、デキストリン、可溶性デンプン、スクロース等、構成糖としてグルコースを含むものであれば適宜使用することができる。
【0016】
本発明の反応においては、メントールを適当な溶媒に溶解し反応に供することも可能である。ここで用いる有機溶媒としては、ヘキサン、酢酸エチル、エーテル、油脂等の水とは相溶性のない溶媒、アセトン、エタノールなどの水と混和する溶媒、もしくはこれらを組み合わせて用いることができる。また、必要に応じて界面活性剤も反応系に添加し、反応を行うこともできる。
【0017】
反応生成物であるメンチルグルコシドは、反応系から分離精製してもよいが、反応液をそのまま、あるいは濃縮や乾燥して使用することもできる。
【0018】
本発明の方法により製造されたl−メンチル−α−D−グルコピラノシド並びにこれを含有する混合物は、安全かつ安定なメントール剤として、あるいは口中で徐々に分解してメントール特有の清涼感を与える食品材料、化粧材料、タバコ等の嗜好品の香料、防虫材料、防菌材料等として広く使用することができる。
【0019】
更に、反応生成物として得られるl−メンチル−α−D−グルコピラノシドを糖受容体として、糖転移活性を有する酵素を作用させ、メンチルグルコシドのグルコース残基に更に複数個の糖を付加することで、水に対する溶解性や、酸、酵素、熱による分解性を高めることは、従来の糖転移酵素技術を適用すれば容易に達成できる。例えば、本発明により得られたl−メンチル−α−D−グルコピラノシドを糖受容体として、デキストリンやデンプンの存在下でサイクロデキストリングルカノトランスフェラーゼ(CGTase)を作用させると、l- メンチル- α- D- グルコピラノシドのグルコース残基に更に複数個のグルコースがα−1,4結合した化合物を製造することができる。
【0020】
実施例を示して本発明を更に詳細に説明するが、これは本発明の技術的範囲を制限するものではない。
【0021】
【実施例】
[実施例1] 各種微生物によるメントール配糖体の製造
1Mマルトースを含有する10mMクエン酸−リン酸緩衝液(pH7.0)10mlにl−メントール50mgを加え、これに各種微生物の凍結乾燥菌体50mgを添加し、180rpmで振盪しながら30℃、24時間反応させた。反応終了後、メントール配糖体の有無を薄層クロマトグラフィー(TLC)により検出した。その結果を表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】
上記表1のように、Xanthomonas 属、Stenotrophomonas属、Arthrobacter属並びにSaccharomyces 属の微生物が、メントール配糖化能を有していた。
【0024】
なお、薄層クロマトグラフィー(TLC)はシリカゲルプレートを用いて、ベンゼン/メタノール(3:1)で展開後、アニスアルデヒド−硫酸を噴霧し、160℃で1分間加熱することによりメントール配糖体の検出を実施した。本条件では、メントール配糖体はRf値0.6〜0.7付近に検出される。
【0025】
[実施例2] 反応生成物の確認
反応生成物の確認を行うため、以下の方法でメントール配糖体を調製した。Xanthomonas campestris WU9701 (FERM P-16427)を表2の培地で30℃、24時間培養し、遠心分離(10000g、30分)により培養上清と菌体に分離した。得られた菌体を10mMクエン酸−リン酸緩衝液(pH7.0)で洗浄した後、凍結乾燥し、凍結乾燥菌体を調製した。
【0026】
なお、表2に示した組成の培地を使用したが、他の培地も適宜使用することができる。
【0027】
【表2】
【0028】
1Mマルトースを含有する10mMクエン酸−リン酸緩衝液(pH7.0)10mlにl−メントール50mgを加え、これに上記の凍結乾燥菌体50mgを添加し、180rpmで振盪しながら30℃、24時間反応させた。反応液を酢酸エチルで抽出し、抽出液の溶媒を留去した後、n−ブタノール/2−プロパノール/水(10:5:4)の混合溶媒に溶解し、シリカゲルカラム(ワコーゲル C200、φ25×400mm )に供した。溶出は同溶媒で行い、溶出液を分画採取した。TLCにより溶出成分を確認し、反応生成物の認められる画分を選択し、その溶媒を留去した後、更にヘキサンで洗浄し、乾燥した。得られた精製物(31.3mg)はTLC上で単一のスポットを示すことを確認後、13C−NMR分析に供した。分析結果は、Agric. Biol. Chem., 第43巻、第307 頁(1979 年) に記載の方法で有機化学的に合成し、精製した標準品のl−メンチル−α−D−グルコピラノシドの分析結果と一致した。このスペクトルを図1に示す。
【0029】
[実施例3] 反応精製物の定量
実施例1において、TLC上に比較的大きな生成物のスポットが認められた菌株Xanthomonas campestris WU9701 (FERM P-16427)、Xanthomonas campestris IFO 13551、Xanthomonas phaseoli IFO 13554、Xanthomonas pisi IFO 13556、Stenotrophomonas maltophilia D1 (FERM P-16428)、Stenotrophomonas maltophilia JCM 1984 並びにStenotrophomonas maltophilia JCM 1987 の7株について、反応液中に生成されたメントール配糖体の量をBiosci. Biotech. Biochem., 60(11),第1914〜1915頁(1996年)に記載の方法によりHPLCで定量した。定量結果は、15.9〜35.8mgのメントール配糖体が生成され、収率はモル換算で約16〜35%であった。この定量結果を表3に示す。
【0030】
【表3】
【0031】
[実施例4] メントール配糖体の生成量に及ぼす反応pHの影響
メントール配糖体の生成量に及ぼす反応pHの影響を調べるため、1Mマルトースを含有する所定pHの10mM緩衝液(リン酸−クエン酸緩衝液またはホウ酸−NaOH緩衝液)10mlにl−メントール50mgを加え、これに実施例2と同様に調製したXanthomonas campestris WU9701 (FERM P-16427)の凍結乾燥菌体50mgを添加し、180rpmで往復振盪しながら30℃、24時間反応させた。反応終了後、合成されたメントール配糖体をHPLCにより定量した。
【0032】
結果は図2に示す通り、メントール配糖体の生成は反応pH4〜10で認められ、pH8で最大となった。このときメントール配糖体は49.3mg得られ、収率はモル換算で44%であった。
【0033】
[実施例5]
Xanthomonas campestris WU9701 (FERM P-16427)の凍結乾燥菌体50mgに替えて、Stenotrophomonas maltophilia D1(FERM P-16428) の凍結乾燥菌体50mgを用いる他は実施例4と同様にして、生成したメントール配糖体を定量した。
【0034】
結果は図3に示す通り、メントール配糖体の生成は反応pH4〜10で認められ、pH9で最大となった。このときメントール配糖体は45mg得られ、収率はモル換算で44%であった。
【0035】
[実施例6] メントール配糖体生成量に及ぼす反応温度の影響
メントール配糖体の生成量に及ぼす反応温度の影響を調べるため、1Mマルトースを含有するpH8の10mMホウ酸−NaOH緩衝液10mlにl−メントール50mgまたは100mgを加え、これに実施例2と同様に調製したXanthomonas campestris WU9701 (FERM P-16427)の凍結乾燥菌体50mgを添加し、180rpmで往復振盪しながら、所定の温度で24時間反応させた。反応終了後、メントール配糖体の生成量をHPLCで定量した。
【0036】
結果は図4に示す通り、メントール配糖体の生成は反応温度25〜50℃で認められ、l−メントール50mgを添加した場合は35℃以上で収率は100%となり、添加したメントールの全てが配糖化された。100mg添加した場合は反応温度40℃で配糖体生成量は最大となり、このとき154.7mgの配糖体が生成され、収率はモル換算で75.8%であった。
【0037】
[実施例7]
Xanthomonas campestris WU9701 (FERM P-16427)の凍結乾燥菌体50mgに替えて、Stenotrophomonas maltophilia D1(FERM P-16428) の凍結乾燥菌体50mgを用い、pH8のホウ酸−NaOH緩衝液に替えてpH7のクエン酸−リン酸緩衝液を使用する他は実施例6と同様にして、生成したメントール配糖体を定量した。
【0038】
結果は図5に示す通り、メントール配糖体の生成は反応温度20〜50℃で認められ、35〜40℃が最適であった。反応温度40℃のとき50mgの配糖体が生成され、収率はモル換算で49%であった。
【0039】
[実施例8] メントール配糖体の生成量に及ぼすマルトース濃度の影響
メントール配糖体の生成量に及ぼす糖の供与体であるマルトース濃度の影響を調べるため、所定濃度のマルトースを含有するpH8の10mMホウ酸−NaOH緩衝液10mlにl−メントール100mgを加え、これに実施例2と同様に調製したXanthomonas campestris WU9701 (FERM P-16427)の凍結乾燥菌体50mgを添加し、180rpmで往復振盪しながら、40℃で24時間反応させた。反応終了後、メントール配糖体の生成量をHPLCで定量した。
【0040】
結果は図6に示す通り、メントール配糖体の生成はマルトース濃度0.1〜1.8Mで認められ、マルトース濃度が0.4〜1.2Mで140mg以上のメントール配糖体が得られた。配糖体生成量はマルトース濃度が1Mの時に最大となり、154mg(モル換算収率;約75%)の配糖体が得られた。
【0041】
[実施例9]
Xanthomonas campestris WU9701 (FERM P-16427)の凍結乾燥菌体50mgに替えて、Stenotrophomonas maltophilia D1(FERM P-16428) の凍結乾燥菌体50mgを用い、pH7のクエン酸−リン酸緩衝液を使用する他は実施例8と同様にして、生成したメントール配糖体を定量した。
【0042】
結果は図7に示す通り、メントール配糖体の生成はマルトース濃度0.2〜1.0Mで認められ、この範囲ではメントール配糖体の収率は殆ど変化がなく、29〜34mgのメントール配糖体が得られた。
【0043】
[実施例10] メントール配糖体の生成量に及ぼすメントール添加量の影響
メントール配糖体の生成量に及ぼすメントール添加量の影響を調べるため、1Mマルトースを含有するpH8の10mMホウ酸−NaOH緩衝液10mlに所定量のl−メントールを加え、これに実施例2と同様に調製したXanthomonas campestris WU9701 (FERM P-16427)の凍結乾燥菌体50mgを添加し、180rpmで往復振盪しながら、40℃で24時間反応させた。反応終了後、メントール配糖体の生成量をHPLCで定量した。
【0044】
結果は図8に示す通り、メントール配糖体の生成はメントール添加量50mg〜1563mgで認められ、生成したメントール配糖体量はメントール100mg添加のときに最大で、これ以上メントールを添加しても配糖体の生成量の増加は認められなかった。得られた配糖体の収率はメントール添加量50mgのときに収率100%となり、それ以上のメントールを添加した場合、収率は徐々に低下した。
【0045】
[実施例11] メントール配糖体の生成量に及ぼす反応時間の影響
メントール配糖体の生成量に及ぼす反応時間の影響を調べるため、1Mマルトースを含有するpH8の10mMホウ酸−NaOH緩衝液10mlに100mgのl−メントールを加え、これに実施例2と同様に調製したXanthomonas campestris WU9701 (FERM P-16427)の凍結乾燥菌体50mgを添加し、180rpmで往復振盪しながら、40℃で0.5〜72時間反応させた。経時的に生成したメントール配糖体の生成量をHPLCで定量した。
【0046】
結果は図9に示す通り、メントール配糖体は反応開始後0.5時間で認められ、その量は経時的に増加し、反応開始後48時間で全てのメントールが配糖化された。
【0047】
[比較例] α−グルコシダーゼによるメントール配糖体の製造
1Mマルトースを含有する10mMクエン酸−リン酸緩衝液(pH7.0)10mlにメントール50mgを加え、これに酵母由来のα−グルコシダーゼ(Biozyme Laboratory Limited製、英国)20単位または100単位を加えて、30℃、24時間反応させ、メントール配糖体を製造した。なお、α−グルコシダーゼの力価は37℃にて1分間に1μモルのマルトースを加水分解する酵素量を1単位とした。反応終了後、生成した配糖体をHPLCで定量し、結果を表4に示す。
【0048】
【表4】
【0049】
α−グルコシダーゼを20単位添加した場合、4.8mgのメントール配糖体が生成したが、その収率はモル換算で4.7%と非常に低いものであった。更に、添加する酵素量を5倍の100単位に増やしたが、配糖体の生成量は逆に低下した。
【0050】
[実施例12] 微生物菌体より調製した粗酵素による配糖体の製造
Xanthomonas campestris WU9701 (FERM P-16427)を表2の培地で30℃、24時間培養し、培養液30mlから遠心分離(4℃、10000g、30分)により菌体を分離した。得られた菌体は10mMクエン酸−リン酸緩衝液(pH7.0)で2回洗浄後、10mMクエン酸−リン酸緩衝液10mlに懸濁させ、超音波処理(20kHz、200W、2分)を1分間隔で10回実施し、細胞を破砕した。得られた菌体破砕液を遠心分離(4℃、15000g、30分)により、上清と残渣に分離し、上清を粗酵素として配糖体の製造に使用した。粗酵素液(約10ml)に1Mマルトースとメントール50mgを添加し、40℃、24時間反応させ、生成した配糖体をHPLCで定量した。
【0051】
メントール配糖体の生成量は、89.3mgで、モル換算収率は88.2%であった。この結果を表5に示す。
【0052】
【表5】
【0053】
このように本発明においては、メントール配糖化能を有する微生物から得られる酵素を使用した場合でも高い収率で配糖体を製造することができる。
【0054】
本酵素の酵素学的分類や基質特異性等の酵素学的特性については不明であるが、比較例で用いた酵母由来のα−グルコシダーゼと比較して、配糖体の収率が極めて高いことから、酵母由来のα−グルコシダーゼとは別種の酵素であることが推定される。
【0055】
[実施例13] メントール配糖体合成における糖供与体の種類の影響
実施例12と同様にXanthomonas campestris WU9701 (FERM P-16427)の粗酵素を調製した。この菌体の粗酵素液10mlに各種の糖1gとメントール50mgを添加し、30℃、24時間反応させ、生成したメントール配糖体量を調べた。結果は表6に示す通り、マルトース、可溶性デンプン、スクロースを使用した場合には配糖体は生成されたが、グルコースを使用した場合には配糖体は生成されなかった。
【0056】
【表6】
【0057】
[実施例14] チューインガムの調製
次の処方により、実施例6で得られたメントール配糖体を用いて、常法に従いチューインガムを試作した。
【0058】
ガムベース 20.0%
砂糖 55.0
水飴 14.0
ブドウ糖 10.4
香料 0.1
メントール配糖体 0.5
【0059】
[実施例15] 錠菓の調製
次の処方により、実施例6で得られたメントール配糖体を用いて、常法に従い錠菓を試作した。
【0060】
砂糖 75.0%
乳糖 19.5
精製水 4.3
香料 0.5
グリセリン脂肪酸エステル 0.2
メントール配糖体 0.5
【0061】
[実施例16] アイスクリームの調製
次の処方により、実施例6で得られたメントール配糖体を用いて、常法に従いアイスクリームを試作した。
【0062】
クリーム(脂肪分45%) 25.0%
牛乳(脂肪分3.7%) 35.0
脱脂粉乳 24.3
砂糖 10.2
コーンシロップ 4.7
安定剤 0.3
メントール配糖体 0.5
【0063】
[実施例17] チョコレートの調製
次の処方により、実施例6で得られたメントール配糖体を用いて、常法に従いチョコレートを試作した。
【0064】
カカオマス 15.0%
全脂粉乳 25.0
ココアバター 18.0
砂糖 41.0
乳化剤 0.3
香料 0.1
メントール配糖体 0.6
【0065】
[実施例18] 清涼飲料の調製
次の処方により、実施例6で得られたメントール配糖体を用いて、常法に従い清涼飲料を試作した。
【0066】
果糖ブドウ糖液糖 5.0%
砂糖 4.0
酸味料 1.2
香料 0.3
精製水 89.0
メントール配糖体 0.5
【0067】
[実施例19] 歯磨剤の調製
次の処方により、実施例6で得られたメントール配糖体を用いて、常法に従い歯磨剤を試作した。
【0068】
ラウリル硫酸ナトリウム 1.0%
水酸化アルミニウム 35.0
無水ケイ酸 15.0
サッカリンナトリウム 0.2
ソルビトール 0.5
香料 0.7
精製水 47.1
メントール配糖体 0.5
【0069】
[実施例20] 洗口液の調製
次の処方により、実施例6で得られたメントール配糖体を用いて、常法に従い洗口液を試作した。
【0070】
ラウリル硫酸ナトリウム 1.5%
グリセリン 10.0
エタノール 5.0
サッカリンナトリウム 0.2
香料 0.5
精製水 82.3
メントール配糖体 0.5
【0071】
[実施例21] 化粧水の調製
次の処方により、実施例6で得られたメントール配糖体を用いて、常法に従い化粧水を試作した。
【0072】
エタノール 30.0%
l−メントール 0.1
乳化剤 0.5
精製水 68.9
メントール配糖体 0.5
【0073】
【発明の効果】
本発明の方法により、従来の有機化学合成法におけるような高価な触媒を使用したり、多段階の工程を必要とすることなく、また、α−グルコシダーゼを用いた製造方法と比較して、l−メンチル−α−D−グルコピラノシドを極めて高い収率で製造可能になるため、メントール配糖体が安価に提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例において生成したl−メンチル−α−D−グルコピラノシドの13C−NMRスペクトルである。
【図2】 Xanthomonas campestris WU9701 (FERM P-16427)乾燥菌体を用いた場合の反応pHとl−メンチル−α−D−グルコピラノシド生成量との関係を示すグラフである。
【図3】 Stenotrophomonas maltophilia D1(FERM P-16428) 乾燥菌体を用いた場合の反応pHとl−メンチル−α−D−グルコピラノシド生成量との関係を示すグラフである。
【図4】 Xanthomonas campestris WU9701 (FERM P-16427)乾燥菌体を用いた場合の反応温度とl−メンチル−α−D−グルコピラノシド生成量との関係を示すグラフである。
【図5】 Stenotrophomonas maltophilia D1(FERM P-16428) 乾燥菌体を用いた場合の反応温度とl−メンチル−α−D−グルコピラノシド生成量との関係を示すグラフである。
【図6】 Xanthomonas campestris WU9701 (FERM P-16427)乾燥菌体を用いた場合のマルトース濃度とl−メンチル−α−D−グルコピラノシド生成量との関係を示すグラフである。
【図7】 Stenotrophomonas maltophilia D1(FERM P-16428) 乾燥菌体を用いた場合のマルトース濃度とl−メンチル−α−D−グルコピラノシド生成量との関係を示すグラフである。
【図8】 Xanthomonas campestris WU9701 (FERM P-16427)乾燥菌体を用いた場合のメントール添加量とl−メンチル−α−D−グルコピラノシド生成量との関係を示すグラフである。
【図9】 Xanthomonas campestris WU9701 (FERM P-16427)乾燥菌体を用いた場合の反応時間とl−メンチル−α−D−グルコピラノシド生成量との関係を示すグラフである。
Claims (1)
- l−メントールに糖類の存在下でl−メントール配糖化能を有する微生物を作用させることを特徴とするl−メンチル−α−D−グルコピラノシドの製造方法において、微生物としてキサントモナス( Xanthomonas )属、ステノトロホモナス( Stenotrophomonas )属およびアルスロバクター( Arthrobacter )属からなる群から選択される属に属する細菌を使用することを特徴とするl−メンチル−α−D−グルコピラノシドの製造方法。
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