JP5938574B2 - 冷却装置およびこれを搭載した電気自動車 - Google Patents

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本発明は、電力半導体を搭載した電子機器の冷却装置およびこれを搭載した電気自動車に関するものである。
従来、この種の冷却装置は、以下のような構成となっていた。
すなわち、受熱部と、この受熱部の排出口と放熱経路を介して接続した放熱部と、この放熱部と前記受熱部の流入口とを接続する帰還経路とを備え、前記受熱部は、発熱体に接触させて熱を吸収する受熱板と、この受熱板の表面を覆うとともに表面に流れ込んだ冷媒を蒸発させる受熱空間を形成する受熱カバーとを備え、前記帰還経路には、前記流入口に凝縮して停留した前記冷媒の水頭圧と前記帰還経路内と前記受熱空間内との圧力バランスによって開動する逆止弁と、前記流入口の上流側には、凝縮した前記冷媒を前記逆止弁の上流側に停留させる流入管を備え、前記受熱空間において、前記受熱板は、中心に冷媒流入部と、この冷媒流入部の外周に向けて放射状の溝を設けた拡散部を備え、前記流入口から前記冷媒流入部に向けて延設し、凝縮した冷媒を流入させる導入管を備え、前記受熱部の受熱板は、略鉛直方向に配置され、前記導入管は、前記受熱板に対して略垂直方向に配置される構成となっていた(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−88127号公報
上記従来例における課題は、冷却装置の冷却効率が低下することであった。
すなわち、上記従来例の冷却装置において、導入管から冷媒流入部に流れ込んだ冷媒は、一部が冷媒流入部に接触して受熱板より熱を受けて沸騰気化し、この際の急激な体積膨張によって、未沸騰の液相の冷媒とともに、拡散部上に高速な混相流(気相と液相)として拡散する。初期沸騰の後、未沸騰の液相の冷媒は、この拡散部の表面に薄い膜状で広がることになる。そして、発熱体からの継続的な加熱により、一瞬にして加熱され気化することによって、受熱板から継続的に気化熱を奪い冷却する。
しかし、略鉛直方向に配置された受熱板に対して、略垂直方向に配置された導入管から、凝縮した冷媒を供給するため、前述の冷媒の混相流は、重力により下方向に流れやすくなる。そのため、拡散部の上側には冷媒の混相流が充分に供給されないこととなり、受熱板の上側の熱を奪うことができず、結果として、冷却効率が低下するという課題があった。
そこで本発明は、受熱板の上側の冷却性能を充分に得ることにより、冷却装置の冷却効率を上げることを目的とする。
そして、この目的を達成するために、本発明は、受熱部と、この受熱部の排出口と放熱経路を介して接続した放熱部と、この放熱部と前記受熱部の流入口とを接続する帰還経路とを備え、前記受熱部は、発熱体に接触させて熱を吸収する受熱板と、この受熱板の表面を覆うとともに表面に流れ込んだ冷媒を蒸発させる受熱空間を形成する受熱カバーとを備え、前記帰還経路には、前記流入口に凝縮して停留した前記冷媒の水頭圧と前記帰還経路内と前記受熱空間内との圧力バランスによって開動する逆止弁と、前記流入口の上流側には、凝縮した前記冷媒を前記逆止弁の上流側に停留させる流入管を備え、前記受熱空間において、前記受熱板は、中心に冷媒流入部と、この冷媒流入部の外周に向けて放射状の溝を設けた拡散部を備え、前記流入口から前記冷媒流入部に向けて延設し、凝縮した冷媒を流入させる導入管を備え、前記受熱部の受熱板は、略鉛直方向に配置され、前記導入管は、前記受熱板に対して略垂直方向に配置され、前記導入管の先端の鉛直上方側に、切欠部を設けたことを特徴とする。これにより所期の目的を達成するものである。
以上のように本発明は、受熱部と、この受熱部の排出口と放熱経路を介して接続した放熱部と、この放熱部と前記受熱部の流入口とを接続する帰還経路とを備え、前記受熱部は、発熱体に接触させて熱を吸収する受熱板と、この受熱板の表面を覆うとともに表面に流れ込んだ冷媒を蒸発させる受熱空間を形成する受熱カバーとを備え、前記帰還経路には、前記流入口に凝縮して停留した前記冷媒の水頭圧と前記帰還経路内と前記受熱空間内との圧力バランスによって開動する逆止弁と、前記流入口の上流側には、凝縮した前記冷媒を前記逆止弁の上流側に停留させる流入管を備え、前記受熱空間において、前記受熱板は、中心に冷媒流入部と、この冷媒流入部の外周に向けて放射状の溝を設けた拡散部を備え、前記流入口から前記冷媒流入部に向けて延設し、凝縮した冷媒を流入させる導入管を備え、前記受熱部の受熱板は、略鉛直方向に配置され、前記導入管は、前記受熱板に対して略垂直方向に配置され、前記導入管の先端の鉛直上方側に、切欠部を設けたことを特徴とするものであり、冷却装置の冷却効率を上げることができるものである。
すなわち、本発明によれば、略鉛直方向に配置された受熱板に対して、略垂直方向に配置された導入管から供給された冷媒の一部は、冷媒流入部に接触して受熱板より熱を受けて沸騰気化し、この際の急激な体積膨張によって、未沸騰の液相の冷媒とともに、拡散部上に高速な混相流(気相と液相)として拡散するが、導入管の先端の鉛直上方側に切欠部を設けたことで、この切欠部から上方向に冷媒の混相流が流れやすくなり、重力による下方向への混相流の流れとバランスがとられることとなる。従って、拡散部全体に冷媒の混相流が供給され、拡散部全体から気化熱を奪い、冷却することができる。結果として、冷却装置の冷却効率を上げることができるのである。
本発明の実施の形態1の電気自動車の概略図 (a)同冷却装置の基本動作を説明する図、(b)同冷却装置の受熱部のA−A断面図、(c)同冷却装置の導入管の先端部の切欠部および受熱板の拡大図 同冷却装置の放熱体の構成を示す図 同冷却装置の受熱部を示す図 同冷却装置の受熱部を示す図 同冷却装置の受熱部を示す図 同冷却装置の受熱部を示す図
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、電気自動車1に本発明の冷却装置を装着した場合の略図であり、図2と図3は、それぞれ本発明の冷却装置とその放熱部の構成図である。
図1に示す様に、電気自動車1の車軸2を駆動する電動機3に電力を供給するインバータ回路5は、電気自動車1の車室前方4内に配置し接続されている。インバータ回路5は、電動機3に電力を供給する複数の半導体スイッチング素子6を備えており、この半導体スイッチング素子6を冷却する冷却装置7を併設している。同図に示す冷却装置7は、受熱部8とこの受熱部8で吸収した熱を放熱する放熱部9を備え、受熱部8と放熱部9の間で熱媒体となる冷媒(図2の10)を循環させる循環経路11を備えており、放熱部9には、外気に熱を放出する放熱体17を備えている。また、車室前方4内の運転席側に近づけた中程にインバータ回路5を配置し、循環経路11を延設して、放熱体17は外気を通過させやすいフロントグリル4a側に取り付けた構成となっている。
また、図2は、本発明による実施の形態1の冷却装置7についての説明図である。同図より、受熱部8は、発熱体である半導体スイッチング素子6に接触させて熱を吸収する受熱板12と、この受熱板12の表面を覆い、流れ込んだ冷媒10を蒸発させる受熱空間13を形成する受熱カバー14と、受熱空間13に凝縮した冷媒10を流し込む流入口15と、受熱空間13から冷媒10を排出する排出口16を備えたものである。
また、循環経路11は放熱経路11aと帰還経路11bとからなり、放熱経路11aは排出口16と放熱部9の放熱体17とを接続し、帰還経路11bは放熱部9の放熱体17と流入口15を接続した構成となっている。
そして、この放熱体17の界面に送風装置17aから外気を送風することで、放熱をさせている。なお、この放熱体17の界面からの放熱は、電気自動車1車内の暖房に活用することも出来る。
さらに、図3に示すように、放熱体17は、アルミニウム板を短冊状に薄く形成した複数のフィン19を所定の間隔をあけて積層したブロック体であって、放熱体17の入口と出口を接続する複数の管路18がフィン19を貫通したものとなっている。ここで、放熱体17の入り口において、放熱経路11aに接続した複数の管路18が、流路を複数に分流するとともに放熱体17の出口で複数の管路18に帰還経路11bが接続し、複数の流路を合流させる構成となっている。これにより複数の管路18が放熱経路11aと帰還経路11bを接続し、冷媒10の熱をフィン19の全体に伝えることで、放熱部9の放熱効率を高める構成となっている。
以上が本発明の主要構成の説明である。
ここで、図2を用いて、冷却装置の基本動作と逆止弁動作条件について詳しく説明する。
まず、冷却装置7の基本動作について説明する。半導体スイッチング素子6が発する熱は、受熱板12から受熱空間13内の液化した冷媒10へ伝わり、即座に沸騰気化することになる。
次に、沸騰後の冷媒10(気相と一部の未沸騰冷媒)は、受熱空間13と冷えた放熱体17との内部圧力差により冷媒駆動力が発生し、排出口16から放熱経路11aを経て放熱体17へ流入する。この時、冷媒の循環方向は、逆止弁20によって放熱経路11a方向へ固定される。
そして、冷媒10の気相分が、外気により冷却された放熱体17の内壁面に接触し凝縮することで凝縮熱を放熱体17へ伝え、さらに、放熱体17の内壁面からフィン19の外壁表面へと伝わり、最終的には外気と熱交換することで放熱されることになる。
さらに、凝縮により液化した冷媒10は、帰還経路11bを流れて流入管24内で流入口15の逆止弁20上に停留し、所定の逆止弁20の動作条件下で弁が開動した瞬間に冷媒10は再び受熱空間13内へと流入する。通常この一連のサイクルを繰り返すことにより安定的な冷却が可能となる。
ここで、受熱空間13内での受熱の基本的なメカニズムと所定の逆止弁20の動作条件について追加説明を行う。
まず、受熱空間13内での受熱メカニズムとしては、以下の沸騰現象が発生している。流入口15から逆止弁20を通って受熱空間13内へ流入した冷媒は、導入管23によって受熱板12の冷媒流入部21に導かれ、一部が受熱板12より熱を受けて沸騰気化し、この際の急激な体積膨張によって導入管23の開口と拡散部22の隙間から拡散部22上の外周部へ高速な混相流(気相と液相)として放射状に拡散する。
この拡散部22は、放射状の流路が拡大する構造をしており広い沸騰表面積を有している。初期沸騰の後、未沸騰の液相の冷媒10は、この拡散部22の表面に薄い膜状で広がることになる。そして、半導体スイッチング素子6からの継続的な加熱により、この放射状の流路において一瞬にして加熱され気化するため、極めて高い伝達係数を維持した高効率な受熱性能を達成することが可能である。
本実施の形態では、例えば、冷媒10に水を使用した場合などでは、受熱空間13内の圧力は大気圧よりも低く設定すること(外気温20℃の場合、水の飽和蒸気圧は−97KPa程度)で、大気圧中の水の沸騰に比べて低い温度で沸騰させることができるため、高い冷却性能を可能としている。
これにより、半導体スイッチング素子6の熱を効率的に奪い、冷却することができる。つまり、水の蒸発潜熱によって、半導体スイッチング素子6の熱を奪うものであって、かつ前記したように受熱板12上で薄い膜状に広がった冷媒10を一瞬にして加熱し気化させることで、単に溜め込んだ水を加温し沸騰させるものに比べて、非常に高い熱伝達係数が得られ、奪う熱量も極めて大きくすることが可能である。
また、冷媒10が沸騰するときに受熱空間13内の圧力は増加するが、逆止弁20の作用により冷媒10が逆流して流入管24側へ戻ることを防ぎ、かつ沸騰による体積膨張による受熱空間13内と冷やされた放熱体17内の圧力差により、外部動力を使用することなく、冷媒10を気相(蒸気)分と未沸騰の液相分の両方を混相流として排出口16から放熱経路11aを経て、確実に放熱体17へ輸送することができるのである。
次に所定の逆止弁20の動作条件について説明する。通常加熱での沸騰動作が継続している場合の逆止弁20は、逆止弁20の上流側圧力Pu(帰還経路内圧力+流入管内の停留冷媒水頭圧)と受熱空間13によって与えられる逆止弁20の下流側圧力Pbがほぼバランスしており閉鎖状態となる。
通常、このまま加熱が継続され受熱空間13内での冷媒の気化がさらに進むと、温度と飽和蒸気圧が一定であっても、逆止弁20の上流側の冷媒供給は継続されるため停留冷媒の水頭圧は、除々に増加して行くことになる。そのため、ある瞬間に逆止弁20の上流側圧力Pu>逆止弁20の下流側圧力Pbとなる状態が発生し、逆止弁20が開動する。
そして、圧力差の増加水頭圧分だけの冷媒量が導入管23を通って受熱空間13へ流入し、逆止弁20の両側の圧力がバランスする状態になったタイミングで、再度閉鎖することになる。この一連の逆止弁20の動作により冷媒の供給サイクルを実現している。実際の逆止弁20の開閉のタイミングは、ある程度の時間間隔で発生するが、装置の仕様(発熱量や装置内冷媒封入量、さらに弁の剛性)などでも変化するため、必ずしも同一とはならない。
以上の様な受熱空間13内での連続的な沸騰を可能とすることで、規則的な受放熱のサイクルが、維持でき、高性能な冷却装置を実現することができることになる。
このように半導体スイッチング素子6の冷却を安定して行なうことができるので、特に気相と液相の冷媒循環方向に関しては、逆止弁によって一方向に固定可能であるためフラッティング現象(冷媒が逆流することで熱輸送方向が定まらず冷却効率が著しく低下する状態)のような課題も防止でき、冷却装置の動作安定性を向上させることができる。
また、本発明による冷却装置での冷媒駆動力は、前記した通り、沸騰による受熱空間13の圧力と外気により低温低圧状態である放熱体17との間の圧力差によって発生するものであり、他の特別な冷媒駆動装置を全く必要としない構成となっている点は、省エネルギーの観点からも極めて有効な冷却装置を実現することを可能とするものである。
また、このように冷媒10は、前記した通り冷却装置7内の圧力バランスにより駆動されるため、受熱部8と放熱部9とを離して配置することも可能である。
言い換えれば塵埃や水滴に弱いインバータ回路5と外気を当てて効率よく冷却を行ないたい放熱部9とを電気自動車1のフロントグリル4aと車室前方4といったように離して設置することも可能となるため信頼性の面でも有利であり、電気自動車1のより安定した走行性能を確保することに大きく貢献できることになる。
さて、以上のように本発明の基本部分について説明をしたが、以下に本実施の形態において最も重要な特徴である、受熱板12を略鉛直方向に配置したときの、導入管23の先端形状について、図4〜図7を用いて説明を加える。
図4は、導入管23の先端の鉛直上方側に上流側に向かって斜め上方向に切り欠いた切欠部25aを設けており、導入管23の切欠部25a以外の先端は拡散部22に接触した構成となっている。この切欠部25aを設けた構成により、この切欠部から上方向に冷媒の混相流が流れやすくなり、重力による下方向への混相流の流れとのバランスが取れ、拡散部22全面に均質な冷媒の混相流が供給され、拡散部22全体から冷却効率を高めることができるのである。
すなわち、切欠部25aを設けたことにより、受熱空間13内へ供給した冷媒が、沸騰により体積膨張した受熱空間13内の圧力と冷やされた放熱体17内の圧力との圧力差と冷媒の自重による重力により、拡散部22の鉛直下方側にのみ供給されることを防ぎ、拡散部22の鉛直上方半円側の表面も有効に利用でき、受熱板12を略水平方向に配置したときとほとんど変わらない極めて高い伝達係数を維持した高効率な受熱性能を達成することが可能となる。
また、切欠部25aの大きさは、冷媒10の拡散速度に大きく影響するため、冷媒量および受熱量に応じて決定される必要がある。言い換えれば、拡散部22上へ均一に冷媒10を広げることが可能な拡散速度が得られる切欠部25aの開口面積を選択することが望ましい。
さらに、図4では、導入管23の先端で切欠部25a以外の部分は、拡散部22に接触させたが、前述の切欠部25aの大きさと同様、十分な冷媒の拡散速度が確保できれば、切欠部25aのない導入管23の先端を拡散部22に接触させず、僅かに隙間を設けた状態でもよい。
図5は、導入管23の先端の鉛直上方側に、導入管23の先端から一定の幅を切り欠いた切欠部25bを設けている。すなわち、図4とは切欠部25aの形状が変わるだけで、その作用・効果は同じである。
図6、図7は、受熱板12の中央で導入管23側に、開口部が円形で導入管23の先端を挿入可能な冷媒流入部21としての凹部26を設け、凹部26内に導入管23を凹部26底面の手前まで延伸させており、切欠部25a、25bの形状は、それぞれ図4、図5と同じで、その作用・効果は図4で説明した内容と同じであり、ここでの詳細な説明は省略する。
導入管23を受熱板12の凹部26に挿入することにより、拡散部22の溝22aの底面までの距離が短くなるため、溝22a内を放射状に広がる冷媒10の拡散速度をより速くでき、発熱体に最も近い溝22aの底面全体に冷媒10の膜を形成することができる。
以上のように、略鉛直方向に配置された受熱板12に対して、導入管23の先端の鉛直上方側に切欠部25a、25bを設けることで、この切欠部25a、25bから上方向に冷媒の混相流が流れやすくなり、重力による下方向への混相流の流れとバランスがとられることとなる。従って、拡散部22全体に冷媒10の混相流が供給され、拡散部22全体から気化熱を奪い、冷却することができる。すなわち、この切欠部25a、25bを設けることにより、拡散部22の上側にも十分な冷媒10の混相流を供給できるようになり、受熱板12の上側の冷却性能を確保することで、全冷却効率を向上させることが可能な冷却装置を提供することができるのである。
本発明によれば、発熱体の設置方向に因らず、規則的な受熱と放熱のサイクルを維持し、冷却性能の安定した冷却装置が得られるので、電気自動車の駆動装置としての電力変換装置や高速演算処理装置等の冷却に有用である。
1 電気自動車
2 車軸
3 電動機
4 車室前方
4a フロントグリル
5 インバータ回路
6 半導体スイッチング素子
7 冷却装置
8 受熱部
9 放熱部
10 冷媒
11 循環経路
11a 放熱経路
11b 帰還経路
12 受熱板
13 受熱空間
15 流入口
16 排出口
17 放熱体
17a 送風装置
18 管路
19 フィン
20 逆止弁
21 冷媒流入部
22 拡散部
22a 溝
23 導入管
24 流入管
25a、25b 切欠部
26 凹部

Claims (6)

  1. 受熱部と、
    この受熱部の排出口と放熱経路を介して接続した放熱部と、
    この放熱部と前記受熱部の流入口とを接続する帰還経路とを備え、
    前記受熱部は、発熱体に接触させて熱を吸収する受熱板と、
    この受熱板の表面を覆うとともに表面に流れ込んだ冷媒を蒸発させる受熱空間を形成する受熱カバーとを備え、
    前記帰還経路には、前記流入口に凝縮して停留した前記冷媒の水頭圧と前記帰還経路内と前記受熱空間内との圧力バランスによって開動する逆止弁と、
    前記流入口の上流側には、凝縮した前記冷媒を前記逆止弁の上流側に停留させる流入管を備え、
    前記受熱空間において、前記受熱板は、中心に冷媒流入部と、この冷媒流入部の外周に向けて放射状の溝を設けた拡散部を有し、
    前記流入口から前記冷媒流入部に向けて延設し、凝縮した冷媒を流入させる導入管を備え、
    前記受熱部の受熱板は、略鉛直方向に配置され、
    前記導入管は、前記受熱板に対して略垂直方向に配置され、
    前記導入管の先端の鉛直上方側に、切欠部を設けたことを特徴とする冷却装置。
  2. 前記導入管の先端の鉛直上方側に設けた切欠部は、前記導入管の先端から上流側に向かって斜め上方向に切り欠いた形状であることを特徴とする請求項1に記載の冷却装置。
  3. 前記導入管の先端の鉛直上方側に設けた切欠部は、前記導入管の端部から一定の幅を切り欠いた形状であることを特徴とする請求項1に記載の冷却装置。
  4. 前記切欠部を除く前記導入管の先端は、前記受熱板に接することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の冷却装置。
  5. 前記冷媒流入部は、前記受熱板の表面に設けた凹部であって、
    前記切欠部を除く前記導入管の先端は、前記凹部内に突出していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の冷却装置。
  6. 請求項1〜5いずれか一つに記載の冷却装置を備えたことを特徴とする電気自動車。
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