JP5936708B2 - 電池内部状態推定装置 - Google Patents

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Description

本発明は電池内部状態推定装置に関し、特に、二次電池において、残量等の電池の内部状態を推定するための電池内部状態推定装置に関する。
二次電池を利用する際には、電池残量等の電池内部状態を把握する必要があるが、電池内部状態は直接に計測されず、電池の端子間電圧、または、電流等を基に推定される。例えば電池残量の場合、電流を積分して残量を求める電流積算法、および、電池に電流が流れていない状態での端子間電圧を基に電池残量を推定する開回路電圧法が知られている(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。
しかしながら、電流積算法は初期時刻における電池残量を必要とし、一方、開回路電圧法は電流が流れている状態では用いることができない。そこで、それらを組み合わせた手法が必要となる。例えば、特許文献2においては、電流が流れていない状態において開回路電圧法を用い、電流が流れている場合は電流積算法を用いる手法が開示されている。
ここで、電流積算法および開回路電圧法は、共に、電池特性を表現する電池特性パラメータを前提に計算されるが、これら電池特性パラメータは、温度、製造誤差、電池の劣化などにより誤差をもち、この誤差は電池残量の推定誤差をもたらす。複数の手法を組み合わせた場合、それぞれの手法が別個の誤差を持つため、複数の手法を切り替える時点において、内部状態の推定値が不連続に変化するという問題がある。
また、複数の手法を組み合わせる際に適応的なフィルタを用いる手法が、特許文献1に開示されている。この手法は、2つの手法の両方を常に用い、互いに連続的に補正させることで、前記不連続な変化を起こさない手法となっている。しかし、その引き換えに、前記電池特性パラメータに誤差がある場合は、電池充電中に電池残量が減少しているように表示される、あるいは、電流を流さない状態でも電池残量が変化するなど、電池の定性的な性質と矛盾する動作を引き起こす。このことは、電池を用いる上位のシステムが、電池の定性的な性質を前提として設計されている場合、問題となる。
これらは、前記電池特性パラメータの誤差に起因するものである。従って、前記電池特性パラメータの誤差を推定する手法が、例えば特許文献3に開示されている。しかし、この手法もまたパラメータの誤差を推定する手法そのものが、電池特性パラメータの変化特性を表すパラメータを含んでいるため、この電池特性の変化特性パラメータが誤差を含む場合に同様な問題を引き起こす。
特開2006−105821号公報 特開平8−140270号公報 国際公開第2012/011472号パンフレット
上述したように、特許文献1〜3の方法においては、電池特性パラメータに誤差がある場合に、電池の定性的な性質と矛盾する動作を引き起こすため、電池を用いる上位のシステムが、電池の定性的な性質を前提として設計されている場合に問題となるという問題点があった。
さらに、特許文献2の方法においては、電流積算法および開回路電圧法を組み合わせているため、それぞれの手法が別個の誤差を持つため、複数の手法を切り替える時点において、内部状態の推定値が不連続に変化するという問題点があった。
本発明はかかる問題点を解決するためになされたものであり、電池の定性的な性質と矛盾しないように、電池内部状態の推定を行うことが可能な、電池内部状態推定装置を得ることを目的としている。
本発明は、電池の内部状態を推定するための電池内部状態推定装置であって、予め設定されたサンプリング間隔hで計測される前記電池を流れる電流のサンプリング時刻tにおける電流値I(t)と前記電池の端子間電圧V(t)とに基づいて、前記電池の電池残量、または、前記電池残量に加え、前記電池の内部温度および前記電池の内部抵抗の少なくとも一方を推定し、前記電池の内部状態ベクトルx(t)として出力する内部状態推定部と、前記内部状態推定部により得られた前記内部状態ベクトルx(t)に含まれる1以上の各要素の値を補正して、前記内部状態ベクトルの補正ベクトルx’(t)として出力する内部状態補正部とを備え、前記電池の内部状態ベクトルx(t)は、前記電池残量のみを前記要素として有するベクトル、前記電池残量と前記内部温度とを前記要素として有するベクトル、前記電池残量と前記内部抵抗とを前記要素として有するベクトル、および、前記電池残量と前記内部温度と前記内部抵抗とを前記要素として有するベクトルのうちのいずれか1つであって、前記内部状態補正部は、前記内部状態推定部により得られた内部状態ベクトルx(t)と前回サンプリング時の前記内部状態ベクトルの補正ベクトルx’(t−h)との差分である差分ベクトルΔxを求め、前記差分ベクトルΔxの要素のうち、前記電池残量を示す要素ΔSの絶対値|ΔS|が、前記電流値I(t)に基づいて得られる電池残量変化ΔSI(t)の絶対値|ΔSI(t)|以上か否かを判定し、前記絶対値|ΔS|が前記絶対値|ΔSI(t)|以上の場合は、前記電池残量を示す要素ΔSが前記電池残量変化ΔSI(t)と一致するように前記差分ベクトルΔxをスケーリングした値に、前回サンプリング時の前記内部状態ベクトルの補正ベクトルx’(t−h)を加えた値を、前記内部状態ベクトルの補正ベクトルx’(t)とし、前記絶対値|ΔS|が前記絶対値|ΔSI(t)|未満の場合は、前記電流値I(t)と前記電池残量を示す要素ΔSとが同符号のときは、前記内部状態推定部により得られた前記内部状態ベクトルx(t)を、前記内部状態ベクトルの補正ベクトルx’(t)とし、前記電流値I(t)と前記電池残量を示す要素ΔSとが異符号のときは、前回サンプリング時の補正ベクトルx’(t−h)を、そのまま、前記内部状態ベクトルの補正ベクトルx’(t)とすることを特徴とする電池内部状態推定装置である。
本発明は、電池の内部状態を推定するための電池内部状態推定装置であって、予め設定されたサンプリング間隔hで計測される前記電池を流れる電流のサンプリング時刻tにおける電流値I(t)と前記電池の端子間電圧V(t)とに基づいて、前記電池の電池残量、または、前記電池残量に加え、前記電池の内部温度および前記電池の内部抵抗の少なくとも一方を推定し、前記電池の内部状態ベクトルx(t)として出力する内部状態推定部と、前記内部状態推定部により得られた前記内部状態ベクトルx(t)に含まれる1以上の各要素の値を補正して、前記内部状態ベクトルの補正ベクトルx’(t)として出力する内部状態補正部とを備え、前記電池の内部状態ベクトルx(t)は、前記電池残量のみを前記要素として有するベクトル、前記電池残量と前記内部温度とを前記要素として有するベクトル、前記電池残量と前記内部抵抗とを前記要素として有するベクトル、および、前記電池残量と前記内部温度と前記内部抵抗とを前記要素として有するベクトルのうちのいずれか1つであって、前記内部状態補正部は、前記内部状態推定部により得られた内部状態ベクトルx(t)と前回サンプリング時の前記内部状態ベクトルの補正ベクトルx’(t−h)との差分である差分ベクトルΔxを求め、前記差分ベクトルΔxの要素のうち、前記電池残量を示す要素ΔSの絶対値|ΔS|が、前記電流値I(t)に基づいて得られる電池残量変化ΔSI(t)の絶対値|ΔSI(t)|以上か否かを判定し、前記絶対値|ΔS|が前記絶対値|ΔSI(t)|以上の場合は、前記電池残量を示す要素ΔSが前記電池残量変化ΔSI(t)と一致するように前記差分ベクトルΔxをスケーリングした値に、前回サンプリング時の前記内部状態ベクトルの補正ベクトルx’(t−h)を加えた値を、前記内部状態ベクトルの補正ベクトルx’(t)とし、前記絶対値|ΔS|が前記絶対値|ΔSI(t)|未満の場合は、前記電流値I(t)と前記電池残量を示す要素ΔSとが同符号のときは、前記内部状態推定部により得られた前記内部状態ベクトルx(t)を、前記内部状態ベクトルの補正ベクトルx’(t)とし、前記電流値I(t)と前記電池残量を示す要素ΔSとが異符号のときは、前回サンプリング時の補正ベクトルx’(t−h)を、そのまま、前記内部状態ベクトルの補正ベクトルx’(t)とすることを特徴とする電池内部状態推定装置であるので、電池の定性的な性質と矛盾しないように、電池内部状態の推定を行うことができる。
本発明の実施の形態1に係る電池内部状態推定装置の構成を示した構成図である。 本発明の実施の形態1に係る電池内部状態推定装置の推定対象の電池をモデル化した水槽モデルを示す図である。 本発明の実施の形態1に係る電池内部状態推定装置の内部状態補正手段の処理の流れを示したフローチャートである。 本発明の実施の形態2に係る電池内部状態推定装置の内部状態補正手段の処理の流れを示したフローチャートである。 本発明の実施の形態3に係る電池内部状態推定装置の内部状態補正手段を説明するための比較例の処理の流れを示したフローチャートである。 本発明の実施の形態3に係る電池内部状態推定装置の内部状態補正手段を説明するための他の比較例の処理の流れを示したフローチャートである。 本発明の実施の形態3に係る電池内部状態推定装置の内部状態補正手段の処理の流れを示したフローチャートである。 本発明の実施の形態4に係る電池内部状態推定装置の構成を示した構成図である。 本発明の実施の形態4に係る電池内部状態推定装置の構成を示した構成図である。 本発明の実施の形態4に係る電池内部状態推定装置の推定対象の電池をモデル化した等価回路を示す図である。 本発明の実施の形態4に係る電池内部状態推定装置の内部状態推定手段の処理の流れを示したフローチャートである。 本発明の実施の形態4に係る電池内部状態推定装置の内部状態推定手段及び内部状態補正手段の処理の流れを示したフローチャートである。
実施の形態1.
本発明の実施の形態1に係る電池内部状態推定装置について、図1を用いて説明する。本実施の形態1に係る電池内部状態推定装置101は、内部状態推定部102、および、内部状態補正部103から構成されている。電池内部状態推定装置101においては、まず、内部状態推定部102が電池の内部状態を推定し、内部状態の推定値を出力する。次に、内部状態補正部103が当該推定値を補正して、補正された値が、電池の内部状態の値として出力される。電池内部状態推定装置101は、電池104を計測する電池計測部105により計測された計測値を入力とし、内部状態補正部103において得られた電池104の内部状態の値が、出力部106へと出力される。出力部106は、液晶ディスプレイ装置等の表示装置から構成されており、出力部106は当該内部状態の値を表示する。
電池計測部105は、予め設定されたサンプリング間隔hで、電池104についての計測を行う。電池計測部105で計測される電池104の計測値は、電池104の端子間電圧、および、電池104を流れる電流の電流値である。また、電池計測部105で計測される計測値として、さらに、電池104の表面温度、電池104の端子温度(電極温度)、電池104の周囲の外気温(環境温度)を含めても良い。こうして、電池計測部105は、電池104の計測値として、電池104の端子間電圧、電池104を流れる電流、電池104の表面温度、電池104の端子温度、電池104の周囲の外気温のうちの少なくとも1つを計測し、当該計測値を電池内部状態推定装置101に入力する。電池内部状態推定装置101は、入力された当該計測値に基づいて、電池104の内部状態を推定する。電池内部状態推定装置101が推定する内部状態には、電池104の電池残量(SOC)、電池104の内部温度、電池104の容量、電池104の内部抵抗、電池104の内部の電位勾配、物質濃度勾配、温度勾配等により駆動される緩和過程の一時的な状態を表す量等が含まれる。
電池104は、例えばリチウム二次電池またはリチウムイオン二次電池から構成される。電池104は、充電装置または負荷に電気的に接続され、電池104と充電装置及び/または負荷を含む上位のシステムの一部として利用される。電池104は、作動原理として化学反応や物質拡散等の物理現象を利用するが、システムの制御や設計においては通常それら物理現象の詳細については考慮せず、電池104は電気を貯蔵するものであるという比較的単純化された想定がおかれる。
最も単純な電池104のモデル(等価回路モデル)は図2に示すような水槽モデルである。電池104に貯められた電気は水槽201に貯められた水202に相当し、時刻tにおいて電池104を流れる電流I(t)[A]は、当該時刻tにおいて水槽201に接続された配管203を流れる水の流量に相当する。水槽201に貯められた水202の貯水量と水槽201の容量との比がすなわち電池残量S(t)であり、水槽201の容量を100とした百分率で表される。このモデルにおいて、電池の容量をQmax[Ah]とすると、下記の関係式(1)が成り立つ。
Figure 0005936708
ここで、電池残量S(t)は、直接計測できないため、電池残量S(t)は上記関係式(1)を元に計算される。これを電流積算法と呼ぶ。
しかしながら、上記関係式(1)は、異なる2時刻間の電池残量の増減と電流の関係を示しているに過ぎず、絶対的な電池残量を計算するためには、ある基準時刻t0における電池残量S(t0)を決定する必要がある。このための方法として、電池104に電流が流れていない時の電池104の端子間電圧と、電池残量との関係を利用する開回路電圧法が知られている。すなわち、基準時刻t0において、電池104に電流が流れていないとし、このときの電圧V(t0)と電池残量S(t0)との関係を用いて、電池残量S(t0)を決定する。
ここで、電池計測部105において計測される電流の計測値が誤差を含み、真の電流値より僅かに大きく計測されるとする。この誤差の大きさをε[A]とすると、時刻t1における電池残量S(t1)は、下記の(2)式により計算される。
Figure 0005936708
これは、εが微小な電流の誤差であったとしても、長時間にわたって電池104を利用した場合には、電池残量Sの大きな誤差となることを示している。開回路電圧法はこの誤差を補正する方法としても用いられるが、開回路電圧法は電池104に電流が流れている間は利用できない。そのため、長時間電池104を利用した場合、その後に、電池残量Sの大幅な補正が行われることになる。逆に、電池計測部(例えば電流計)105の計測値が正確であったとしても、電池容量Qmaxや、電池残量と電池の端子間電圧との関係に誤差がある場合、同様な補正が行われる。
さて、単純化された水槽のモデルにおいて、例えば、
(a)電流Iが0ならば電池残量Sは変化しない、
(b)電池104を充電中であれば電池残量Sは増大する、
(c)電池104が放電中であれば電池残量Sは減少する、
という「電池104の定性的な性質」は自明である。従って、電流が流れていないにも関わらず、電池残量Sが大きく変化(増加または減少)するような推定が行われることは、上位のシステムにとって想定外である。
本実施の形態1による電池内部状態推定装置101は、以上の問題を鑑みて構成されたもので、上位のシステムが想定する、(a)〜(c)の「電池104の定性的な性質」に反することなく、電池104の内部状態を推定することを特徴とする。
本実施の形態1において、内部状態推定部102は、電池104に流れる電流や開回路電圧等を用いて電池残量を推定し、電池残量S(t)として出力する。本実施の形態において、推定方法は特に限定されるものではなく、例えば、特許文献1において開示されている方法を用いても良い。
内部状態補正部103は、電池104を流れる電流I(t)等の電池計測部105による計測値、および、内部状態推定部102が推定した電池残量S(t)を入力とし、電池残量S(t)を補正した電池残量S’(t)を出力とする。本実施の形態1における内部状態補正部103のフローチャートを、図3に示す。
図3に示すように、内部状態補正部103は、まず、ステップS1で、下記の(3)式により、前回のサンプリング時刻(t−h)における電池残量の補正値S’(t−h)と内部状態推定部102が推定した今回のサンプリング時刻tにおける電池残量S(t)との差ΔSを求める。ここで、hは、サンプリング間隔である。
Figure 0005936708
次に、ステップS2で、予め設定された定数κに対し、下記の(4)式が成り立つか否かを判定する。すなわち、電池104を流れる電流の絶対値|I(t)|に、予め設定された係数(100×κ/Qmax)を掛けあわせた値を、電流値I(t)に基づいて得られた電池残量変化ΔSI(t)の絶対値|ΔSI(t)|(=|I(t)|×100×κ/Qmax)として求め、ステップS1で求めたΔSの絶対値|ΔS|と当該絶対値|ΔSI(t)|とを比較する。ここで、定数κは、サンプリング間隔hより大きい値に設定された値である。
Figure 0005936708
(4)式が成り立つ場合は、ステップS3に進み、(4)式が成り立たなかった場合は、ステップS8に進む。ステップS3では、電流I(t)が負であるか否かを判定し、負であれば、ステップS4に進み、ステップS4で、ΔSが負であるか否かを判定する。一方、ステップS3で、電流I(t)が負でなかった場合には、ステップS5に進み、ΔSが正であるか否かを判定する。
ステップS3〜S5の判定で、もし、電流I(t)が負で、かつ、ΔSも負であるか、あるいは、電流I(t)が正で、かつ、ΔSも正であるならば、すなわち、電流I(t)とΔSとが同符号であるならば、ステップS6に進む。ステップS6では、下記の(5)式を用いて、電池残量の補正値S’(t)を定める。すなわち、電池残量の推定値S(t)をそのまま、電池残量の補正値S’(t)とする。なお、補足ながら、電流I(t)が0の場合は、ステップS2の判定で(4)式が成り立たないため、ステップS8に進んでいることから、ステップS3の判定では、電流I(t)が正か負かの判定のみが行われる。ステップS6の処理終了後は、ステップS9に進む。
Figure 0005936708
一方、ステップS3〜S5の判定で、もし、「電流I(t)が負で、かつ、ΔSも負」および「電流I(t)が正で、かつ、ΔSも正」のいずれでもない場合は、すなわち、電流I(t)とΔSとが異符号の場合には、ステップS7で、下記の(6)式を用いて、電池残量の補正値S’(t)を定める。すなわち、電池残量の補正値S’の更新を事実上行わずに、前回のサンプリング時刻(t−h)における電池残量の補正値S’(t−h)の値のままとする。ステップS7の処理終了後は、ステップS9に進む。
Figure 0005936708
また、一方、ステップS8では、サンプリング時刻tにおける電池残量の補正値S’(t)として、下記の(7)式により、電池残量の補正値S’(t)を求め、ステップS9に進む。すなわち、ステップS8では、まず、電流I(t)に予め設定された係数(100×κ/Qmax)を掛けあわせて、電流I(t)に基づく電池残量変化ΔSI(t)を求める。次に、前回サンプリング時の電池残量の補正値S’(t−h)に、電池残量変化ΔSI(t)を足しあわせることにより、サンプリング時刻tにおける電池残量の補正値S’(t)を求める。
Figure 0005936708
ステップS9では、サンプリング間隔をhとしてサンプリング時刻tをインクリメントして(t=t+h)、ステップS1に戻り、各サンプリング時間に関して、上記のステップS1〜S9の処理を繰り返す。ここで、電流は、充電を正、放電を負とし、|ΔS|、|I(t)|等は、それぞれ、ΔS、I(t)の絶対値を表す。
これにより、例えば、電池104に電流が流れていない時、内部状態推定部102が推定した電池残量S(t)が変化(増加または減少)を続けていたとしても、電流I(t)が0であることから、(4)式が成立しないため、S’(t)はステップS8で(7)式によって計算され、I(t)が0であることから、電池残量S’(t)は変化しない。
また、電池104が充電されているときは、電流I(t)が正であり、このとき仮に電池残量S(t)が減少していたとしても、ステップS7で、(6)式よりS’(t)が求められるため、少なくとも減少しない。
また、電池104が放電されているときは、電流I(t)が負であり、このとき仮にS(t)が増加していたとしても、ステップS7で(6)式によりS’(t)が求められるので、S’(t)は少なくとも増加しない。
また、以上のいずれでもない場合、補正された電池残量S’(t)は、ステップS6において、(5)式より求められ、内部状態推定部102が推定した電池残量の値のままとなる。
これにより、電池内部状態推定装置101は、内部状態推定部102により推定された電池104の電池残量の推定値が、上記(a)〜(c)に示す「電池104の定性的な性質」の条件に矛盾していない場合には、内部状態推定部102により推定された電池104の電池残量の推定値をそのまま出力部106に出力する。一方、内部状態推定部102により推定された電池104の電池残量の推定値が「電池104の定性的な性質」の条件に矛盾している場合には、内部状態補正部103により、「電池104の定性的な性質」に反しないように当該推定値を補正して、補正後の推定値を出力部106に出力する。
このように、本実施の形態1においては、電池計測部105を構成する電流計、あるいは、電池容量、あるいは、電池残量と端子間電圧の関係式等に誤差が含まれていたとしても、内部状態補正部103の働きにより、上記(a)〜(c)に示す「電池の定性的な性質」に矛盾しない電池残量の推定が可能になるという効果を奏する。
なお、上記の実施の形態1の説明においては、電池104の定性的な性質として、電池104を流れる電流と電池残量との関係を例に挙げて説明したが、実施の形態1においては、電池104の定性的な性質としては、それに限定されるものではなく、電池104の任意の内部状態と電池104の任意の計測値との関係、あるいは、電池104の任意の2つの内部状態同士の関係に関しても、同様な内部状態補正部103の構成が可能である。
以上のように、本実施の形態1に係る電池内部状態推定装置101は、予め設定されたサンプリング間隔で電池計測部105により計測された計測値、すなわち、電池104に流れる電流、端子間電圧、電池の温度、外気温のうち、少なくとも1つの計測値が入力され、当該計測値に基づいて、電池104の電池残量、電池104の内部温度、電池104の容量、電池104の内部状態のうち少なくとも1つを、電池104の内部状態として推定する内部状態推定部102と、内部状態推定部102によって得られた内部状態の推定値が、上記(a)〜(c)に示す「電池104の定性的な性質」の条件に少なくとも反しないように、当該推定値を補正する内部状態補正部103とを備えている。従って、内部状態推定部102により推定した電池104の内部状態の推定値が、上記(a)〜(c)に示す「電池104の定性的な性質」の条件に一致していない場合においても、内部状態補正部103により、少なくとも当該条件に反しないように当該推定値が補正されるため、上位のシステムが想定する電池104の定性的な性質に矛盾しないように、電池104の内部状態の推定を行うことが可能になる。
また、内部状態補正部103は、内部状態推定部102によって得られた電池104の内部状態の推定値が「電池104の定性的な性質」の条件に一致しているか否かを判定し、一致している場合には当該推定値をそのまま出力し、一致していない場合には前回サンプリング時の推定値を出力するようにしたので、少なくとも当該条件に反しない内部状態の推定値を出力することができる。
また、内部状態推定部102は、内部状態として、電池104の電池残量を推定するものであって、内部状態補正部103で用いる上記条件は、電池104を電流が流れていないときは電池残量が変化せず、電池104を充電すると電池残量が増加し、電池104から放電すると電池残量が低下するという、電池104を流れる電流に基づく電池残量の変化を示す条件である。これにより、電池104を流れる電流から想定される「電池104の定性的な性質」に矛盾しない、電池残量の推定値を得ることが可能となる。
また、内部状態補正部103は、内部状態推定部102により出力された今回サンプリング時の電池残量の推定値と、前回サンプリング時の内部状態補正部103から出力された電池残量の補正後の推定値との差(ΔS)の絶対値と、今回サンプリング時の電流の計測値に予め設定された係数を掛けあわせたもの(κ×(100/Qmax)×|I(t)|)とを比較し、当該比較結果と電流の正負とに基づいて、今回サンプリング時の電池残量の推定値を補正する。これにより、「電池104の定性的な性質」に矛盾しない電池残量の推定値を得ることが可能となる。
また、本実施の形態1においては、内部状態推定部102が、図2に示す水槽モデルで示される電池104の等価回路モデルを有し、電池104に流れる電流値及び電池104の端子間電圧から当該等価回路モデルに基づいて電池残量を推定し、内部状態補正部103は、内部状態推定部102で推定した電池残量を、内部状態ベクトルとして、内部状態ベクトルの補正値を求めることを特徴としている。
実施の形態2.
本発明の実施の形態2に係る電池内部状態推定装置101について説明する。上記の実施の形態1では、内部状態補正部103は、内部状態推定部102が推定した電池104の電池残量の補正のみを行うと説明した。一方、本発明の実施の形態2に係る電池内部状態推定装置101においては、内部状態補正部103は、内部状態推定部102が推定する電池内部状態、すなわち、電池104の電池残量、電池104の内部温度、電池104の容量、電池104の内部抵抗等も補正する。
図4は、本実施の形態による内部状態補正部103の処理の流れを示すフローチャートである。なお、本実施の形態による電池内部状態推定装置101の構成は、図1に示した構成と同じであるため、ここでは、その説明を省略する。
図4において、ベクトルxを、内部状態推定部102が推定した電池内部状態の推定値とする。ベクトルxは、n個の要素(n≧1)からなるベクトルである。すなわち、ベクトルxは、当該n個の要素として、内部状態推定部102により得られた、電池104の電池残量の推定値、電池104の内部温度の推定値、電池104の容量の推定値、電池104の内部抵抗の推定値等のうちの少なくとも1つを含む。従って、上記の実施の形態1は、本実施の形態におけるn=1の場合の実施形態と言える。また、図4において、ベクトルx’を、内部状態補正部103により得られるベクトルxの補正値とする。
このとき、図4に示すように、内部状態補正部103は、まず、ステップS11で、時刻tにおける今回サンプリング時の電池内部状態の推定値x(t)と前回サンプリング時の電池内部状態の補正値x’(t−h)との差分をとり、それを差分ベクトルΔxとする。すなわち、今回サンプリング時の内部状態ベクトルx(t)の各要素と、それに対応する前回サンプリング時の内部状態ベクトルの補正値x’(t−h)の各要素との差分を求める。
次に、ステップS12では、ステップS11で求めた差分ベクトルΔxのうち、電池残量を表す要素をΔSとする。内部状態ベクトルx(t)にn個の要素が含まれており、その第一要素が電池残量を表すならば、ΔSは、差分ベクトルΔxの第一要素である。このとき、電池104を流れる電流の絶対値|I(t)|に、予め設定された係数(100×κ/Qmax)を掛けあわせた値を、電流値I(t)に基づいて得られた電池残量変化ΔSI(t)の絶対値|ΔSI(t)|(=|I(t)|×100×κ/Qmax)として求める。次に、ΔSの絶対値|ΔS|と当該絶対値|ΔSI(t)|とを比較し、|ΔS|が当該|ΔSI(t)|以上であるならば、ステップS13に進む。ステップS13では、電池残量の補正値x’(t)を、下記の(8)式を用いて求める。すなわち、まず、電流I(t)に予め設定された係数(100×κ/Qmax)を掛けあわせて、電流I(t)に基づく電池残量変化ΔSI(t)(=I(t)×100×κ/Qmax)を求める。次に、Δxに(ΔSI(t)/|ΔS|)を乗算することにより、ΔSがΔSI(t)と一致するようにΔxをスケーリングした値を求める。次に、前回サンプリング時の内部状態の補正値x’(t−h)に、Δxをスケーリングした値を足しあわせることにより、電池残量の補正値x’(t)を求める。
Figure 0005936708
一方、もし、ステップS12の判定で、|ΔS|が、電流値I(t)に基づいて得られた電池残量変化ΔSI(t)の絶対値|ΔSI(t)|(=|I(t)|×100×κ/Qmax)未満であるならば、ステップS14に進む。ステップS14では、電流I(t)が負であるか否かを判定し、負であれば、ステップS17に進み、ステップS17で、ΔSが負であるか否かを判定する。一方、ステップS14で、電流I(t)が負でなかった場合には、ステップS15に進み、ΔSが正であるか否かを判定する。
ステップS14、S15,S17の判定で、もし、電流I(t)が負で、かつ、ΔSも負であるか、あるいは、電流I(t)が正で、かつ、ΔSも正であるならば、すなわち、ΔSと電流I(t)が同符号であるならば、ステップS16に進む。ステップS16では、電池内部状態の推定値x(t)をそのまま電池内部状態の補正値x’(t)とする(x’(t)=x(t))。なお、補足ながら、電流I(t)が0の場合は、ステップS12の判定により、ステップS13に進んでいることから、ステップS14の判定では、電流I(t)が正か負かの判定のみが行われる。
一方、ステップS14,S15,S17の判定で、もし、「電流I(t)が負で、かつ、ΔSも負」および「電流I(t)が正で、かつ、ΔSも正」のいずれでもない場合は、すなわち、ΔSと電流I(t)が異符号であるならば、ステップS18で、前回サンプリング時の電池内部状態の補正値x’(t−h)をx’(t)とする(x’(t)=x’(t−h))。すなわち、電池内部状態の補正値x’(t)の更新を行わずに、前回のサンプリング時刻(t−h)における電池内部状態の補正値x’(t−h)の値のままとする。
この構成により、内部状態推定部102が、電池残量以外の電池内部状態を推定する場合においても、上位のシステムが想定する「電池104の定性的な性質」に矛盾しないように、電池104の電池残量以外の内部状態の推定も行うことが可能になる。
本構成に対し、実施の形態1では電池残量のみを補正の対象とするが、本実施の形態におけるスケーリング操作を省略できるため、計算量を削減できるという効果がある。
以上のように、本実施の形態においては、電池計測部105が、予め設定されたサンプリング間隔hで、電池104を流れる電流I(t)と電池104の端子間電圧V(t)とを計測する。内部状態推定部102は、当該電流I(t)と端子間電圧V(t)とに基づいて、前記電池の電池残量、または、前記電池残量に加え、前記電池の内部温度および前記電池の内部抵抗の少なくとも一方を推定し、前記電池の内部状態ベクトルx(t)として出力する。内部状態補正部103は、内部状態推定部102により得られた内部状態ベクトルx(t)を補正して、内部状態ベクトルの補正値x’(t)として出力する。このとき、内部状態補正部103は、内部状態推定部102により得られた電池内部状態ベクトルx(t)と前回サンプリング時の前記内部状態ベクトルの補正値x’(t−h)との差分である差分ベクトルΔxを求め、差分ベクトルΔxの要素のうち、電池残量を示す要素ΔSの絶対値|ΔS|が、前記電流値I(t)に基づいて得られる電池残量変化ΔSI(t)の絶対値|ΔSI(t)|(=|I(t)|×100κ/Qmax)より大きい場合は、電池残量を示す要素ΔSが電池残量変化ΔSI(t)(=I(t)×100κ/Qmax)と一致するように差分ベクトルΔxをスケーリングした値に、前回サンプリング時の内部状態ベクトルの補正値x’(t−h)を加えた値を、前記内部状態ベクトルの補正値x’(t)とし、そうでない場合は、電流値I(t)と電池残量を示す要素ΔSとが同符号のときは、内部状態推定部102により得られた前記内部状態ベクトルx(t)を、内部状態ベクトルの補正値x’(t)とし、電流値I(t)と電池残量を示す要素ΔSとが異符号のときは、前回サンプリング時の補正値x’(t−h)を、そのまま、内部状態ベクトルの補正値x’(t)とする。この構成により、内部状態推定部102が、電池残量以外の電池内部状態を推定する場合においても、上位のシステムが想定する「電池104の定性的な性質」に矛盾しないように、電池104の電池残量以外の内部状態の推定も行うことが可能になる。
実施の形態3.
本発明の実施の形態3に係る電池内部状態推定装置101について説明する。本発明の実施の形態3に係る電池状態推定装置101は、内部状態推定部102が記憶部(図8の記憶部107参照)を有し、前回サンプリング時の電池内部状態を記憶している。内部状態推定部102は、前回サンプリング時刻の電池内部状態と、電池104の端子間電圧および電池104を流れる電流等の電池104の計測値とに基づいて、電池104の内部状態を推定する。他の構成および動作については、実施の形態1または2と同じであるため、ここでは、詳細な説明を省略する。
本実施の形態における電池内部状態推定装置101を、図5〜図7のフローチャートを用いて説明する。但し、図5および図6は、本実施の形態に対する比較例で、図7が本実施の形態を示す。
図5に示す比較例では、まず、ステップS20で、電池の端子間電圧、または、電池に流れる電流等を計測する。次に、ステップS21で、それらの電池の計測値と、前回サンプリング時の電池内部状態x(t−h)を基に、予め設定された関数estimate(x(t−h))を用いて、電池内部状態の推定値x(t)を求める。ステップS22で、サンプリング間隔をhとしてサンプリング時刻tをインクリメントして(t=t+h)、ステップS20に戻る。
図6に示す比較例では、まず、ステップS30で、電池の端子間電圧、または、電池に流れる電流等を計測する。次に、ステップS31で、それらの電池の計測値と、前回サンプリング時の電池内部状態x(t−h)を基に、予め設定された関数estimate(x(t−h))を用いて、電池内部状態の推定値x(t)を求める。次に、ステップ32で、予め設定された関数compensate(x(t))を用いて、電池内部状態の推定値x(t)の補正値x’(t)を求める。次に、ステップS33で、サンプリング間隔をhとしてサンプリング時刻tをインクリメントして(t=t+h)、ステップS30に戻る。
図7は、本実施の形態による電池内部状態推定装置101のフローチャートである。図7に示すように、電池計測部105が、ステップS40で、電池104の端子間電圧、または、電池104に流れる電流、電池104の表面温度、電池104の端子温度、電池104の周囲の外気温等の少なくとも1つを計測する。次に、ステップS31で、内部状態推定部102が、それらの電池の計測値と、前回サンプリング時の内部状態ベクトルの補正値x’(t−h)を基に、予め設定された関数estimate(x’(t−h))を用いて、今回サンプリング時の内部状態の推定値である内部状態ベクトルx(t)を求める。次に、ステップ42で、予め設定された関数compensate(x(t))を用いて、電池内部状態の推定値x(t)の補正値x’(t)を求める。次に、ステップS43で、サンプリング間隔をhとしてサンプリング時刻tをインクリメントして(t=t+h)、ステップS40に戻る。
このように、本実施の形態では、内部状態推定部102は、電池104の計測値と、前回サンプリング時の電池内部状態の補正値x’(t−h)とから、電池内部状態の推定値を計算する。「電池104の定性的な性質」を満たしている前回サンプリング時の電池内部状態の補正値x’(t−h)を用いることで、さらに、精度高く、電池104の内部状態を推定することができる。
なお、関数estimateとしては、他の実施の形態で示した演算方法、または、先行技術文献に記載された公知の演算方法を適用することができる。また、関数compensateとしては、他の実施の形態で示した内部状態補正部103の補正処理を用いればよい。
実施の形態4.
本発明の実施の形態4に係る電池内部状態推定装置101について説明する。本発明の実施の形態4に係る電池内部状態推定装置101は、図8または図9に示すように、内部状態推定部102が記憶部107を備えている。図8は、内部状態推定部102と内部状態補正部103とが別個に設けられており、内部状態推定部102内に記憶部107が設けられている。図9は、内部状態推定部102内に、記憶部107と内部状態補正部103とが設けられている。本実施の形態では、図8および図9のいずれの構成でもよい。
記憶部107は、前回サンプリング時の電池104の内部状態ベクトルx(t−h)を記憶する。内部状態推定部102は、記憶部107に記憶された前回サンプリング時の推定値x(t−h)を、今回サンプリング時の計測値を用いて更新することにより、今回サンプリング時の推定値x(t)を求める。なお、記憶部107が記憶する電池104の内部状態の推定値としては、少なくとも前回サンプリング時の推定値x(t−h)が記憶されていればよいが、それ以前のサンプリング時の推定値(履歴データ)(すなわち、x(t−h),x(t−2h),・・・,x(t−mh)(ここで、m≧1))が記憶されていてもよい。その場合には、それらの履歴データの差分の平均値を、今回サンプリング時の推定値x(t)を推定する際に用いることもできる。
また、記憶部107は、前回サンプリング時の電池104の内部状態ベクトルの補正値x’(t−h)を記憶してもよい。その場合には、内部状態推定部102は、記憶部107に記憶された前回サンプリング時の補正値x’(t−h)を、今回サンプリング時の計測値を用いて更新することにより、今回サンプリング時の推定値x(t)を求める。なお、記憶部107が記憶する電池104の内部状態の補正値としては、少なくとも前回サンプリング時の補正値x’(t−h)が記憶されていればよいが、それ以前のサンプリング時の補正値(履歴データ)(すなわち、x’(t−h),x’(t−2h),・・・,x’(t−mh)(ここで、m≧1))が記憶されていてもよい。
なお、補正値x’(t−h)を記憶部107に記憶する場合には、図8に示す構成の場合は、内部状態推定部102と内部状態補正部103とが別個に設けられているので、内部状態推定部102により得られる内部状態の推定値を、内部状態補正部103により補正した後に、内部状態推定部102に戻して、それを記憶部107に記憶する。また、図9の構成の場合は、内部状態推定部102が、記憶部107と内部状態補正部103とを備えているので、内部状態推定部102が、内部状態の推定値を求め、当該推定値を内部状態補正部103を用いて補正して、記憶部107に記憶する。
なお、以下の説明においては、上記の実施の形態1と異なる点についてのみ説明し、実施の形態1と同一の構成および動作については説明を省略するため、それらについては、実施の形態1の説明を参照することとする。
まず、本実施の形態4による内部状態推定部102について説明する。ここでは、図8に示す本実施の形態4による、内部状態推定部102と内部状態補正部103とが別個に設けられている場合について説明する。内部状態推定部102の構成例の一つは、電池104のモデルに基づくカルマンフィルタによって実装される。すなわち、本実施の形態4においては、内部状態推定部102が、記憶部107内に記憶された、前回のサンプリング時の電池104の内部状態の推定値x(t−h)、あるいは、前回のサンプリング時の電池104の内部状態の補正値x’(t−h)(以下、まとめて、記憶ベクトルxと呼ぶ。)を、今回のサンプリング時の計測値を用いて、カルマンフィルタ処理により更新し、それを今回のサンプリング時の内部状態の推定値x(t)とする。
例えば、電池104が、図10の等価回路のようにモデル化されるとする。すなわち、電池104は、電圧源E(符号401)、抵抗R0(符号402)、および、n個のCR回路(符号403−1,・・・,403−n)で構成されている。図10において、電圧源E[V](符号401)は、電池104に蓄えられている電気量Q[C]及び電極温度Te[K]の関数であり、例えば、ネルンスト式から導かれる下記の(9)式などが用いられる。ただし、Rは気体定数、Fはファラデー定数、γ+、γ−はそれぞれ予め設定された定数である。
Figure 0005936708
また、抵抗R0〜Rnは温度Teに依存する抵抗値であり、例えば、各Ri(i=0,・・・,n)についてアレニウス則から導かれる下記の(10)式などが用いられる。ただしηi、βiは予め設定された定数である。
Figure 0005936708
次に、各CR回路について、下記の(11)式の微分方程式が成り立つ。
Figure 0005936708
また、電極温度Teに関しては、抵抗R0〜Rnのオーム熱、化学反応熱、ニュートン冷却則を考えると、下記の(12)式が成り立つ。ただしν、ζ、λは予め設定された正定数であり、Toとは環境温度[K]である。
Figure 0005936708
さらに、電気量Qに関しても、下記の(13)式の微分方程式が成り立つ。
Figure 0005936708
ここで、記憶ベクトルx、及び、入力ベクトルuを、それぞれ、下記の(14)式および(15)式とする。
Figure 0005936708
Figure 0005936708
また、関数f(x,u)を下記の(16)式とおく。
Figure 0005936708
このとき、前記微分方程式は下記の(17)式のようにまとめられる。
Figure 0005936708
今、電池104の端子間電圧をV[V]とすると、端子間電圧Vは、下記の(18)式と書ける。
Figure 0005936708
これも記憶ベクトルxを用いて、下記の(19)式と書く。
Figure 0005936708
ここで、電池残量Sは、下記の(20)式で求められる。
Figure 0005936708
さて、以上のような電池104のモデルに対し、電池残量Sを推定する拡張カルマンフィルタの処理は、図11のフローチャートのように構成される。図11に示すように、まず、ステップS50では、前回サンプリング時の時刻t’=h(k−1)における記憶ベクトルをxk-1、記憶共分散行列をPk-1としたとき、上記の微分方程式(17)を時刻t’の周りで解き、今回サンプリング時の時刻t=hkのときの予測状態ベクトルxハットを求める。図11では、この操作を関数fハットで表現している(xハット=fハット(xk-1,uk-1))。次に、fハットのxに関する偏微分を行列Fとしたとき、予測共分散行列Pハットを、下記の(21)式に従って、計算する。ここで、Uは、予め設定された正定値対称行列である。
Figure 0005936708
次いで、ステップS51において、カルマンゲインKkを、下記の(22)式に従って計算する。ここで、Vは、予め設定された正定値対称行列である。
Figure 0005936708
続くステップS52で、下記の(23)式および(24)式に従って、時刻tにおける記憶ベクトルxk及び記憶共分散行列Pkを計算する。ここで、uハットとは、時刻tにおけるuの予測値であり、例えば、時刻t’でのuの値をそのまま使用してよい。また、Hkとは、サンプリング間隔hの記憶ベクトルxに関する偏微分行列である。
Figure 0005936708
Figure 0005936708
続くステップS53では、サンプリング時刻を1つ進めて、記憶ベクトルxに含まれる電気量Qを元に、上記の(20)式により、電池残量Sを計算し出力する。当該電池残量Sは、内部状態補正部103に入力される。内部状態補正部103においては、図3に示す実施の形態1の処理と同様の処理が行われ、前記内部状態推定部102によって得られた内部状態の推定値が上記(a)〜(c)に示す「電池104の定性的な性質」の条件に少なくとも反しないように補正される。補正後の内部状態の推定値は、内部状態推定部102に入力され、内部状態推定部102により、記憶部107内に記憶される。
次に、図9に示す本実施の形態4による、内部状態推定部102が、記憶部107とともに内部状態補正部103を備え、推定値を直接補正する例について説明する。この場合の構成は、以上の構成において、図11のステップS52を他のステップで置き換える形で適用される。図12は、図9に示す本実施の形態4による内部状態補正部103を適用した内部状態推定部102のフローチャートを示す。
図11と図12の違いは、図12においては、図11のステップS52の代わりに、ステップS60〜S62が設けられている点である。ステップS50,S51,S53については、図11と同じであるため、ここでは、説明を省略する。
図12に示すように、まず、内部状態推定部102が、ステップS50,S51において、図11のステップS50,S51と同様の処理を行う。次に、ステップS60において、内部状態推定部102が、下記の(25)式に従って、ΔSおよびS(t)を求める。
Figure 0005936708
続くステップS61では、内部状態補正部103が、これらを用いて、上記の実施の形態1と同様に、図3に示したフローチャートに従って、S’(t)を計算する。内部状態補正部103の処理については、実施の形態1と同じであるため、ここでは、その説明を省略する。
次いで、内部状態推定部102が、ステップS62で、下記の(26)式により、bとΠを計算し、これらを用いて、下記の(27)式に従って、記憶ベクトルxkおよび記憶共分散行列Pkを求め、ステップS53へと処理を進める。ステップS53においては、図11のステップS53と同様の処理を行う。
Figure 0005936708
Figure 0005936708
本実施の形態4による内部状態補正部103により、内部状態推定部102が記憶部107を持ち、当該記憶部107に記憶された記憶データを更新する形で、所望の内部状態を推定する構成の場合、当該記憶データを直接補正でき、かつ、上述の実施の形態1と同様の効果を奏する電池内部状態推定装置が構成される。
なお、上記の実施の形態4の説明においては、「電池104の定性的な性質」として、電池104を流れる電流と電池残量との関係を例に挙げて説明したが、実施の形態4においては、「電池104の定性的な性質」としては、それに限定されるものではなく、電池104の任意の内部状態と電池104の任意の計測値との関係、あるいは、電池104の任意の2つの内部状態同士の関係に関しても、同様な内部状態補正部103の構成が可能である。このことは、上記の実施の形態1〜3においても同様である。
以上のように、本実施の形態4に係る電池内部状態推定装置101は、予め設定されたサンプリング間隔で電池計測部105により計測された、電池104に流れる電流、端子間電圧、電池の温度、外気温のうち、少なくとも1つの計測値が入力され、当該計測値に基づいて、電池104の電池残量、電池104の内部温度、電池104の容量、電池104の内部抵抗のうち少なくとも1つを、電池104の内部状態として推定する内部状態推定部102と、内部状態推定部102によって得られた内部状態の推定値が「電池104の定性的な性質」の条件に少なくとも反しないように、当該推定値を補正する内部状態補正部103とを備えている。従って、内部状態推定部102により推定した電池104の内部状態の推定値が「電池104の定性的な性質」の条件に一致していない場合においても、内部状態補正部103により、少なくとも当該条件に反しないように当該推定値が補正されるため、上位のシステムが想定する「電池104の定性的な性質」に矛盾しないように、電池104の内部状態の推定を行うことが可能になる。
また、本実施の形態4においては、内部状態推定部102は、電池104の内部状態の推定値を記憶する記憶手段を有し、記憶された内部状態の推定値をカルマンフィルタ処理により更新することによって、電池104の内部状態を推定するようにしたが、このように、内部状態推定部102が電池104の内部状態に関する記憶を持ち、それを更新することで内部状態を推定する場合でも、上述の実施の形態1と同様に、上位のシステムが想定する「電池104の定性的な性質」に矛盾しないように、電池104の内部状態の推定を行うことが可能になる。
また、本実施の形態4においては、内部状態推定部102は、電池104の端子間電圧および電池104を流れる電流の計測値が入力され、それらに基づき、電池104の電池残量を推定するようにしたので、電池残量の推定を行う際に、上述の実施の形態1と同様に、上位のシステムが想定する「電池104の定性的な性質」に矛盾しないように、電池104の内部状態の推定を行うことが可能になる。
なお、本実施の形態では、内部状態推定部102が、電池104の等価回路モデルを有し、電池104を流れる電流及び電池104の端子間電圧から、電池残量及び当該等価回路モデルに含まれる電池内部抵抗を推定する場合に、内部状態補正部103は、当該電池残量および電池内部抵抗を、内部状態ベクトルとして、内部状態ベクトルの補正値を求める。
また、本実施の形態においては、電池内部状態推定部102が、電池104の別の等価回路モデルを有していて、等価回路モデルのパラメータが電極温度に依存する場合に、電池104を流れる電流及び電池104の端子間電圧と、電池104の電極温度または外気温とから、電池残量および電池温度を推定するときに、内部状態補正部103は、電池残量と電池温度とを、内部状態ベクトルとして、内部状態ベクトルの推定値を求めるようにする。
101 電池内部状態推定装置、102 内部状態推定部、103 内部状態補正部、104 電池、105 電池計測部、106 出力部、107 記憶部、201 水槽、202 水、203 配管、401 電圧源E、402 抵抗R0、403−1,403−n CR回路。

Claims (7)

  1. 電池の内部状態を推定するための電池内部状態推定装置であって、
    予め設定されたサンプリング間隔hで計測される前記電池を流れる電流のサンプリング時刻tにおける電流値I(t)と前記電池の端子間電圧V(t)とに基づいて、前記電池の電池残量、または、前記電池残量に加え、前記電池の内部温度および前記電池の内部抵抗の少なくとも一方を推定し、前記電池の内部状態ベクトルx(t)として出力する内部状態推定部と、
    前記内部状態推定部により得られた前記内部状態ベクトルx(t)に含まれる1以上の各要素の値を補正して、前記内部状態ベクトルの補正ベクトルx’(t)として出力する内部状態補正部と
    を備え、
    前記電池の内部状態ベクトルx(t)は、前記電池残量のみを前記要素として有するベクトル、前記電池残量と前記内部温度とを前記要素として有するベクトル、前記電池残量と前記内部抵抗とを前記要素として有するベクトル、および、前記電池残量と前記内部温度と前記内部抵抗とを前記要素として有するベクトルのうちのいずれか1つであって、
    前記内部状態補正部は、
    前記内部状態推定部により得られた内部状態ベクトルx(t)と前回サンプリング時の前記内部状態ベクトルの補正ベクトルx’(t−h)との差分である差分ベクトルΔxを求め、
    前記差分ベクトルΔxの要素のうち、前記電池残量を示す要素ΔSの絶対値|ΔS|が、前記電流値I(t)に基づいて得られる電池残量変化ΔSI(t)の絶対値|ΔSI(t)|以上か否かを判定し、
    前記絶対値|ΔS|が前記絶対値|ΔSI(t)|以上の場合は、前記電池残量を示す要素ΔSが前記電池残量変化ΔSI(t)と一致するように前記差分ベクトルΔxをスケーリングした値に、前回サンプリング時の前記内部状態ベクトルの補正ベクトルx’(t−h)を加えた値を、前記内部状態ベクトルの補正ベクトルx’(t)とし、
    前記絶対値|ΔS|が前記絶対値|ΔSI(t)|未満の場合は、
    前記電流値I(t)と前記電池残量を示す要素ΔSとが同符号のときは、前記内部状態推定部により得られた前記内部状態ベクトルx(t)を、前記内部状態ベクトルの補正ベクトルx’(t)とし、
    前記電流値I(t)と前記電池残量を示す要素ΔSとが異符号のときは、前回サンプリング時の補正ベクトルx’(t−h)を、そのまま、前記内部状態ベクトルの補正ベクトルx’(t)とする
    ことを特徴とする電池内部状態推定装置。
  2. 電池の内部状態を推定するための電池内部状態推定装置であって、
    予め設定されたサンプリング間隔で計測される前記電池を流れる電流の電流値と前記電池の端子間電圧とに基づいて、前記電池の電池残量を推定し、推定した前記電池残量を出力する内部状態推定部と、
    前記内部状態推定部により得られた前記電池残量を補正して、前記電池残量の補正値として出力する内部状態補正部と
    を備え、
    前記内部状態補正部は、
    前記内部状態推定部により得られた前記電池残量と前回サンプリング時の前記電池残量の補正値との差分を求め、
    前記差分の絶対値が、前記電流値に基づいて得られる電池残量変化の絶対値以上か否かを判定し、以上である場合は、前記電流値に基づいて得られる電池残量変化の値に前回サンプリング時の前記電池残量の補正値を加えた値を、前記電池残量の補正値とする
    ことを特徴とする電池内部状態推定装置。
  3. 前記内部状態推定部は、前記電流値I(t)および前記端子間電圧V(t)に加えて、前回サンプリング時の前記内部状態ベクトルx(t)、または、前記内部状態補正部により得られた前回サンプリング時の前記内部状態ベクトルの補正ベクトルx’(t)も用いて、前記内部状態ベクトルx(t)を求める
    請求項1に記載の電池内部状態推定装置。
  4. 前記内部状態推定部、前記電池の等価回路モデルを有し、前記電流値及び前記端子間電圧から前記等価回路モデルに基づいて前記電池残量を推定す
    求項1から3までのいずれか1項に記載の電池内部状態推定装置。
  5. 前記内部状態推定部、前記電池の等価回路モデルを有し、前記電流値及び前記端子間電圧から、前記電池残量及び前記等価回路モデルに含まれる電池内部抵抗を推定す
    求項1から4までのいずれか1項に記載の電池内部状態推定装置。
  6. 前記内部状態推定部、前記電池の等価回路モデルを有し、前記等価回路モデルのパラメータが電池の内部温度に依存し、前記電流値及び前記端子間電圧と、電池温度または外気温のいずれか一方とから、前記電池残量および前記内部温度を推定す
    求項1から4までのいずれか1項に記載の電池内部状態推定装置。
  7. 前記電池は、リチウムイオン二次電池から構成されている
    請求項1から6までのいずれか1項に記載の電池内部状態推定装置。
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