JP6388563B2 - 蓄電池パラメータ推定装置および蓄電池パラメータ推定方法 - Google Patents

蓄電池パラメータ推定装置および蓄電池パラメータ推定方法 Download PDF

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Description

本発明は、蓄電池を流れる電流測定値のオフセット誤差、および予め測定された蓄電池の定格満充電容量(FCC:Full Charge Capacity)と蓄電池の使用時における実際のFCCとの差である容量誤差を推定する蓄電池パラメータ推定装置および蓄電池パラメータ推定方法に関するものである。
リチウムイオン蓄電池やニッケル水素電池、鉛蓄電池等の蓄電池を効率的に使用するためには、蓄電池の充電状態(SoC: State of Charge)を高精度に推定することが不可欠である。しかし、蓄電池のSoCは直接計測できる物理量ではないため、蓄電池を流れる電流や蓄電池の端子間電圧、蓄電池温度の測定値、更にこれらの物理量の履歴からSoCを推定する必要がある。蓄電池のSoCを推定する最も基本的な手法としては、開回路電圧法および電流積算法が知られている。
開回路電圧法とは、蓄電池を静定状態に置き、蓄電池内部の熱力学的状態が十分に平衡に達した蓄電池の端子間電圧、すなわち開回路電圧(OCV: Open Circuit Voltage)を計測し、事前に決定されるSoCに対するOCVの依存性に基づいて、蓄電池のSoCの値を求めるものである。このため、開回路電圧法によるSoCの推定中は、長時間にわたって蓄電池を使用することができない。
一方、電流積算法とは、蓄電池を流れる電流を積算し、蓄電池のFCCで除算することで、積算開始時刻からのSoCの変化を計算するものである。電流積算法では、SoCが明らかな状態、すなわち蓄電池が満充電状態か完全放電状態に有る場合を基準にとることで、蓄電池を使用しながらSoCを推定することができる。しかし、電流積算法では、広く用いられているホール効果素子では避けることのできない電流値のわずかなオフセット誤差(以下、「オフセット誤差」と略す)によって、蓄電池のSoCの推定精度が大きく悪化してしまうという問題がある。
電流積算法を用いた従来の装置として、蓄電池の等価回路を基に、蓄電池を流れる電流を入力とし、蓄電池の端子間電圧を出力とする線形システムを考え、この線形システムの状態に、電流測定値のオフセット誤差を追加した拡大系をもとに、Kalmanフィルタを構成することで、蓄電池のSoCと電流測定値のオフセット誤差を精度よく推定するバッテリの充電率推定装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、開回路電圧法と電流積算法を組合せた従来の装置として、蓄電池を流れる電流が一定以上の絶対値を持つような、オフセット誤差の影響が少ない期間に限定して蓄電池を流れる電流を積算し、同期間におけるSoCの変化を比較することで、蓄電池のFCCを推定する電池容量算出装置が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特許文献2では、SoCはOCVから推定され、OCVは蓄電池の等価回路に基づく再帰的演算によって求められる。等価回路の特性パラメータは、蓄電池を流れる電流と蓄電池の端子間電圧の推移から適応機構によって調整される。この結果、電流測定値のオフセット誤差は、電流積算期間を電流が一定以上の絶対値を持つときに限ることで、その影響を減じられるとしている。
特開2012−57964号公報 特開2012−58028号公報
D.−Z.Feng,X.−D.Zhang,D.−X.Chang and W.X.Zheng,"A fast recursive total least squares algorithm for adaptive FIR filtering,"IEEE Transaction on Signal Processing,vol.52,No.10,2004.
しかしながら、従来技術には、以下のような課題がある。
特許文献1では、蓄電池の定格FCCおよび等価回路の特性パラメータを既知としているために、蓄電池の定格FCCおよび等価回路の特性パラメータに誤差が含まれる場合には、これらの誤差がSoCや電流測定値のオフセット誤差の推定値に伝播してしまうという課題がある。
一方、特許文献2では、等価回路の特性パラメータを適合させる適応機構が参照する電流値には、オフセット誤差が含まれている。従って、等価回路の特性パラメータは、オフセット誤差に起因する誤差を持つ。この誤差は、等価回路の特性パラメータに依存して算出されるOCVの推定値、さらにはSoCの推定値に伝播し、最終的には蓄電池のFCCの推定値まで伝播する。
更に、例えば、特許文献2に開示された技術を用いて蓄電池のFCCを推定し、この推定したFCCを用いて、特許文献1に開示された手法により、電流測定値のオフセット誤差を推定したとしても、このオフセット誤差には、実際の電流測定値のオフセット誤差の推定値に起因する誤差が重畳していることとなり、正しい電流オフセット値を求めることができない。
このように、従来の装置では、オフセット誤差に起因する誤差が蓄電池のFCCの推定値まで伝播するために、蓄電池を流れる電流の測定値がオフセット誤差を有している限り、蓄電池のFCCを正しく推定することができないという課題があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、電流測定値がオフセット誤差を有する場合でも、蓄電池を流れる電流測定値のオフセット誤差、および予め測定された蓄電池の定格満充電容量(FCC)と蓄電池の使用時における実際のFCCとの差である容量誤差を高精度に推定することができる蓄電池パラメータ推定装置および蓄電池パラメータ推定方法を得ることを目的とする。
本発明に係る蓄電池パラメータ推定装置は、蓄電池の端子間電圧を計測する電圧計測部と、予め測定した、容量誤差を含む蓄電池の定格FCCおよび端子間電圧に依存するように蓄電池のSoC推定値を推定するSoC推定部と、蓄電池を流れる、オフセット誤差を含む電流を計測する電流計測部と、SoC推定値の、電流測定値のオフセット誤差に関する偏微分係数である第1係数を計算する第1係数計算部と、SoC推定値の、予め測定された蓄電池の定格FCCと蓄電池の使用時における実際のFCCとの差である容量誤差に関する偏微分係数である第2係数を計算する第2係数計算部と、第1係数および第2係数を含む係数情報と、蓄電池を流れる電流と、SoC推定値とから、電流測定値のオフセット誤差およびFCCの容量誤差を推定する誤差推定部とを備えるものである。
本発明に係る蓄電池パラメータ推定方法は、蓄電池の端子間電圧を計測する電圧計測ステップと、予め測定した、容量誤差を含む蓄電池の定格FCCおよび端子間電圧に依存するように蓄電池のSoC推定値を推定するSoC推定ステップと、蓄電池を流れる、オフセット誤差を含む電流を計測する電流計測ステップと、SoC推定値の、電流測定値のオフセット誤差に関する偏微分係数である第1係数を計算する第1係数計算ステップと、SoC推定値の、予め測定された蓄電池の定格FCCと蓄電池の使用時における実際のFCCとの差である容量誤差に関する偏微分係数である第2係数を計算する第2係数計算ステップと、第1係数および第2係数を含む係数情報と、蓄電池を流れる電流と、SoC推定値とから、電流測定値のオフセット誤差およびFCCの容量誤差を推定する誤差推定ステップとを有するものである。
本発明では、電流測定値および定格FCCの何れかまたは両方に誤差が含まれ、この誤差は、蓄電池の端子間電圧の測定値から推定されるSoC推定値に基づいて推定される。この結果、電流測定値に誤差が含まれる場合でも、電流測定値のオフセット誤差およびFCCの容量誤差を高精度に推定することができる蓄電池パラメータ推定装置および蓄電池パラメータ推定方法を得ることができる。
本発明の実施の形態1に係る蓄電池パラメータ推定装置の全体構成図である。 本発明の実施の形態1に係る蓄電池の等価回路である。 本発明の実施の形態1に係るSoC推定部の全体構成図である。 本発明の実施の形態1に係る第1係数計算部の全体構成図である。 本発明の実施の形態1に係る第2係数計算部の全体構成図である。 本発明の実施の形態1に係る誤差推定部の全体構成図である。 本発明の実施の形態1に係る説明変数計算部のブロック線図である。 本発明の実施の形態1に係る観測変数計算部ブロック線図である。 本発明の実施の形態1に係る蓄電池パラメータ推定方法のフローチャートである。 本発明の実施の形態1に係るSoC推定部が行う処理の1周期のフローチャートである。 本発明の実施の形態1に係る第1係数計算部が行う処理の1周期のフローチャートである。 本発明の実施の形態1に係る第2係数計算部が行う処理の1周期のフローチャートである。 本発明の実施の形態1に係る誤差推定部が行う処理の1周期のフローチャートである。 本発明の実施の形態2に係る蓄電池パラメータ推定装置の全体構成図である。 本発明の実施の形態2に係る蓄電池パラメータ推定方法のフローチャートである。 本発明の実施の形態3に係る蓄電池パラメータ推定装置の全体構成図である。 本発明の実施の形態3に係る誤差推定部の全体構成図である。 本発明の実施の形態3に係る説明変数計算部のブロック線図である。 本発明の実施の形態3に係る観測変数計算部のブロック線図である。 本発明の実施の形態3に係る蓄電池パラメータ推定方法のフローチャートである。 本発明の実施の形態3に係る誤差推定部が行う処理の1周期のフローチャートである。 本発明の実施の形態4に係る蓄電池パラメータ推定装置の全体構成図である。 本発明の実施の形態4に係る誤差推定部の全体構成図である。 本発明の実施の形態4に係る蓄電池パラメータ推定方法のフローチャートである。 本発明の実施の形態4に係る誤差推定部が行う処理の1周期のフローチャートである。 本発明の実施の形態5に係る蓄電池パラメータ推定装置の全体構成図である。 本発明の実施の形態5に係る誤差推定部の全体構成図である。 本発明の実施の形態5に係る蓄電池パラメータ推定方法のフローチャートである。 本発明の実施の形態5に係る誤差推定部が行う処理の1周期のフローチャートである。
以下、本発明における蓄電池パラメータ推定装置および蓄電池パラメータ推定方法の好適な実施の形態について図面を用いて説明する。なお、各図において同一、または相当する部分については、同一符号を付して説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る蓄電池パラメータ推定装置101の全体構成図である。電流計測部102は、蓄電池103を流れる電流104を計測する。また、電圧計測部105は、蓄電池103の正極および負極の端子間の電圧106を計測する。ここで、電流計測部102が測定する電流104の測定値には、オフセット誤差116が含まれている。
SoC推定部107は、予め測定した蓄電池103の定格満充電容量(FCC)および電圧計測部105によって計測された電圧106に依存した方法で、蓄電池103の等価回路に基づいて、蓄電池103のSoC推定値108を推定する。なお、図1に示すように、SoC推定部107は、電流計測部102によって計測された電流104を更に参照するようにしてもよい。ここで、蓄電池103の定格FCCは、予め測定された蓄電池103の定格FCCと蓄電池103の使用時における実際のFCCとの差である容量誤差117を有している。
第1係数計算部109は、SoC推定部107の内部演算を参照しつつ、SoC推定値108の、電流計測部102によって測定された電流104のオフセット誤差116に関する偏微分係数である第1係数110を、蓄電池103の等価回路に基づいて計算する。
第2係数計算部111は、SoC推定部107の内部演算を参照しつつ、SoC推定値108の、予め測定された蓄電池103の定格FCCと実際のFCCとの容量誤差117に関する偏微分係数である第2係数112を、蓄電池103の等価回路に基づいて計算する。
電流積算部113は、電流計測部102によって計測された電流104を積算することで、電流積算値114を計算する。
誤差推定部115は、第1係数計算部109によって計算された第1係数110と、第2係数計算部111によって計算された第2係数112と、電流積算部113によって計算された電流積算値114と、SoC推定部107によって推定されたSoC推定値108とから、オフセット誤差116および容量誤差117を推定して出力する。
図2は、本発明の実施の形態1に係る蓄電池103の等価回路である。図2に示す電圧E[V]を有する電圧源201は、蓄電池103のOCV(開回路電圧)を表す。OCVは、SoCの関数であり、蓄電池103毎に定められる。抵抗R[Ω]の電気抵抗202と、容量C[F]のキャパシタンス203とで構成される並列回路204は、蓄電池103の緩和過程を表す。抵抗R[Ω]の電気抵抗205は、緩和過程以外の電池内部抵抗を表す。
ここで、電気量q[C]を蓄電池103に蓄えられている電気量とし、蓄電池103の定格FCCをFcc[C]とし、s[%]を蓄電池103のSoCとすると、電気量q[C]は、
Figure 0006388563
で表される。
等価回路に関するKirchhoffの電流法則、および電気抵抗に関するOhmの法則によれば、V[V]で表される蓄電池103の電圧106は、以下の微分方程式系、
Figure 0006388563
に従う。ただし、
Figure 0006388563
である。また、Iは蓄電池103を流れる電流104、C、R、Rは、図2に示す蓄電池103の等価回路の特性パラメータである。
今、電流計測部102および電圧計測部105のサンプリング周期を、t[秒]とすると、微分方程式系(2)は、以下の差分方程式系に離散化される。
Figure 0006388563
ただし、
Figure 0006388563
である。
図3は、本発明の実施の形態1に係るSoC推定部107の全体構成図である。本実施の形態1におけるSoC推定部107は、図2の等価回路、すなわち差分方程式系(5)に基づき、拡張Kalmanフィルタを用いて、蓄電池103のSoC推定値108を計算する。
SoC推定部107は、電流計測部102、電圧計測部105による計測ごとに周期的に動作する。ある周期における動作において、状態予測部301は、電流計測部102によって計測されて電流記憶部302に記憶された1周期前の電流104である電流Ik−1と、状態推定部310で計算されて状態記憶部303に記憶された1周期前の推定状態xk−1とから、
Figure 0006388563
に従って予測状態x^を予測する。
測定残差計算部304は、状態予測部301によって計算された予測状態x^と、電流計測部102によって周期的に計測された蓄電池103の電流104である電流Iと、電圧計測部105によって計測された蓄電池103の電圧106である電圧Vとから、測定残差eを、
Figure 0006388563
に従って計算する。
共分散予測部305は、共分散推定部311によって計算され、共分散記憶部306に記憶された1周期前の共分散推定値Pk−1から、予測共分散P^を、
Figure 0006388563
に従って計算する。ただし、Qとは、
Figure 0006388563
によって予め計算され、Φ12およびΦ22とは、
Figure 0006388563
によって定義される行列である。また、σ は、電流104の観測誤差の分散を表す所定の正の実数定数である。
観測行列計算部307は、状態予測部301によって計算された予測状態x^から、
Figure 0006388563
に従って観測行列Hを計算する。
残差共分散計算部308は、観測行列計算部307によって計算された観測行列Hと、共分散予測部305によって計算された予測共分散P^とから、残差共分散Sを、
Figure 0006388563
に従って計算する。ただし、σ は、電圧106の観測誤差の分散を表す所定の正の実数定数である。
Kalmanゲイン計算部309は、共分散予測部305によって計算された予測共分散P^と、観測行列計算部307によって計算された観測行列Hと、残差共分散計算部308によって計算された残差共分散Sとから、KalmanゲインKを、
Figure 0006388563
によって計算する。
状態推定部310は、状態予測部301によって計算された予測状態x^と、Kalmanゲイン計算部309によって計算されたKalmanゲインKと、測定残差計算部304によって計算された測定残差eとから、推定状態xを、
Figure 0006388563
によって計算し、結果を状態記憶部303に記憶させる。
共分散推定部311は、Kalmanゲイン計算部309によって計算されたKalmanゲインKと、観測行列計算部307によって計算された観測行列Hと、共分散予測部305によって計算された予測共分散P^とから、共分散推定値Pを、
Figure 0006388563
によって計算し、共分散記憶部306に記憶させる。
SoC計算部312は、状態推定部310によって計算された推定状態xの第2要素である充電量qb,kを、予め測定した蓄電池103の定格FCCFccで除することによって、SoC推定値108を計算する。
SoC推定部107は、SoC推定値108を算出するために電流104の測定値を参照する。もし、電流104の測定値が実際に蓄電池103を流れている電流と厳密に等しく、また、蓄電池103の特性が、図2に示した等価回路と厳密に一致するなら、SoC推定部107は、平均二乗誤差の観点から最良のSoC推定値108を与える。
しかしながら、電流104の測定値が、オフセット誤差ΔIを含むならば、SoC推定値108は、電流測定値のオフセット誤差に起因する偏り誤差を持つ。本実施の形態1における第1係数計算部109は、このオフセット誤差ΔIに起因するSoC推定値108の偏り誤差を近似的に定量する。
図4は、本発明の実施の形態1に係る第1係数計算部109の全体構成図である。予測状態微分係数計算部401は、1周期前に推定状態微分係数計算部404で計算され、推定状態微分係数記憶部402に記憶された、パラメータpに関する推定状態の偏微分係数dxk−1/dpから、パラメータpに関する予測状態の偏微分係数dx^/dpを、
Figure 0006388563
に従い計算する。ここで、オフセット誤差ΔIは、ΔI=Ityp×pと表され、Itypは、パラメータpの絶対値を1よりも十分に小さくするための定数である。
測定残差微分係数計算部403は、予測状態微分係数計算部401によって計算された、パラメータpに関する予測状態の偏微分係数から、パラメータpに関する測定残差の偏微分係数de/dpを、
Figure 0006388563
に従い計算する。ただし、観測行列Hは、状態予測部301によって計算される予測状態x^から、式(13)によって計算される。
推定状態微分係数計算部404は、予測状態微分係数計算部401によって計算された、パラメータpに関する予測状態の偏微分係数dx^/dpと、Kalmanゲイン計算部309によって計算されたKalmanゲインKと、測定残差微分係数計算部403によって計算された、パラメータpに関する測定残差の偏微分係数de/dpとから、パラメータpに関する推定状態の偏微分係数dx/dpを、
Figure 0006388563
に従い計算する。
SoC微分係数計算部405は、推定状態微分係数計算部404によって計算された推定状態の偏微分係数dx/dpの第2要素dqb,k/dpを、予め測定した蓄電池103の定格FCCFccで除することによって第1係数110を計算する。
SoC推定部107では、SoC推定値108を算出するために蓄電池103の定格FCCFccを用いている。もし、SoC推定部107で用いた定格FCCFccが、蓄電池103の実際のFCCと一致しており、電流測定値がオフセット誤差を持たず、また、蓄電池103の他の特性が図2に示した等価回路と一致するなら、図3に示したSoC推定部107は、二乗誤差の意味で最良のSoC推定値108を与える。
しかしながら、SoC推定部107で用いた定格FCCFccが、容量誤差を持っている場合、SoC推定値108は偏り誤差を持つ。第2係数計算部111は、この定格FCCFccの容量誤差に起因するSoC推定値108の偏り誤差を、近似的に定量する。
図5は、本発明の実施の形態1に係る第2係数計算部111の全体構成図である。以下、蓄電池103の実際のFCCをFccとし、SoC推定部107で用いた定格FCCをF〜ccとする。ここで、F〜ccがFccに対し、
Figure 0006388563
のようにずれていたとする。ここで、ずれはFccに対して十分小さいとし、パラメータpの絶対値は1より十分小さいとする。
予測状態微分係数計算部501は、1周期前に推定状態微分係数計算部509で計算され、推定状態微分係数記憶部502に記憶された、パラメータpに関する推定状態の偏微分係数dxk−1/dpから、パラメータpに関する予測状態の偏微分係数dx^/dpを、
Figure 0006388563
によって計算する。
観測行列微分係数計算部503は、状態予測部301によって計算された予測状態x^から、パラメータpに関する観測行列の偏微分係数dH/dpを計算する。
測定残差微分係数計算部504は、観測行列微分係数計算部503によって計算された、パラメータpに関する測定行列の偏微分係数dH/dpと、状態予測部301によって計算された予測状態x^と、観測行列計算部307によって計算された観測行列Hと、予測状態微分係数計算部501によって計算された、パラメータpに関する予測状態の偏微分係数dx^/dpとから、パラメータpに関する測定残差の偏微分係数de/dpを、
Figure 0006388563
によって計算する。
予測共分散微分係数計算部505は、1周期前に推定共分散微分係数計算部510で計算され、推定共分散微分係数記憶部506に記憶された、パラメータpに関する推定共分散の偏微分係数dPk−1/dpから、パラメータpに関する予測共分散の偏微分係数dP^/dpを、
Figure 0006388563
に従って計算する。
残差共分散微分係数計算部507は、観測行列微分係数計算部503によって計算された観測行列の偏微分係数dH/dpと、共分散予測部305によって計算された予測共分散P^と、観測行列計算部307によって計算された観測行列Hと、予測共分散微分係数計算部505によって計算された、パラメータpに関する予測共分散の偏微分係数dP^/dpとから、パラメータpに関する残差共分散の偏微分係数dS/dpを、
Figure 0006388563
によって計算する。
Kalmanゲイン微分係数計算部508は、予測共分散微分係数計算部505によって計算された、パラメータpに関する予測共分散の偏微分係数dP^/dpと、観測行列微分係数計算部503によって計算された、パラメータpに関する観測行列の偏微分係数dH/dpと、残差共分散計算部308によって計算された残差共分散Sと、共分散予測部305によって計算された予測共分散P^と、観測行列微分係数計算部503によって計算された、パラメータpに関する観測行列の偏微分係数dH/dpと、残差共分散微分係数計算部507によって計算された、パラメータpに関する測定残差共分散の偏微分係数dS/dpとから、パラメータpに関するKalmanゲインの偏微分係数dK/dpを、
Figure 0006388563
に従い計算する。
推定状態微分係数計算部509は、予測状態微分係数計算部501によって計算された予測状態の偏微分係数dx^/dpと、Kalmanゲイン微分係数計算部508によって計算された、パラメータpに関するKalmanゲインの偏微分係数dK/dpと、測定残差計算部304によって計算された測定残差eと、Kalmanゲイン計算部309によって計算されたKalmanゲインKと、測定残差微分係数計算部504によって計算された測定残差の偏微分係数de/dpとから、パラメータpに関する推定状態の偏微分係数dx/dpを、
Figure 0006388563
に従って計算し、結果を推定状態微分係数記憶部502に記憶させる。
推定共分散微分係数計算部510は、予測共分散微分係数計算部505によって計算された、パラメータpに関する予測共分散の偏微分係数dP^/dpと、Kalmanゲイン微分係数計算部508によって計算されたKalmanゲインの偏微分係数dK/dpと、観測行列計算部307によって計算された観測行列Hと、共分散予測部305によって計算された予測共分散P^と、Kalmanゲイン計算部309によって計算されたKalmanゲインKと、観測行列微分係数計算部503によって計算された、パラメータpに関する観測行列の偏微分係数dH/dpとから、パラメータpに関する推定共分散の偏微分係数dP/dpを、
Figure 0006388563
に従い計算し、結果を推定共分散微分係数記憶部506に記憶させる。
SoC微分係数計算部511は、予め測定した蓄電池103の定格FCCと、推定状態微分係数計算部509によって計算された、パラメータpに関する推定状態の偏微分係数dx/dpの第2要素dqb,k/dpと、状態推定部310によって推定された推定状態xの第2要素である充電量qb,kとから、第2係数ds/dpを、
Figure 0006388563
に従い計算する。
電流積算部113は、初期時刻からの電流104の積算値を、
Figure 0006388563
に従って積算する。
さて、もし、蓄電池103のSoCが正しく推定され、電流測定値がオフセット誤差を持たず、定格FCCが蓄電池103の実際のFCCに等しいならば、
Figure 0006388563
が成り立つ。ただし、qは初期充電量である。
しかし、実際には、電流測定値はオフセット誤差を持ち、定格FCCは実際のFCCからずれており、さらに、SoC推定値108は、電流測定値のオフセット誤差およびFCCの容量誤差に起因する偏り誤差を持っている。ゆえに、式(31)は、
Figure 0006388563
と補正される。パラメータp,pに関する高次の項を無視して整理すると、式(32)は、
Figure 0006388563
と変形される。
ここで(33)の左辺は各時刻において定数であり、右辺は各時刻においてパラメータp,pおよび充電量qの1次式である。ゆえに、目的関数
Figure 0006388563
を最小にするようなRecursive least squares filter を用いて、平均二乗誤差の観点から、最適なパラメータ推定値p^を推定することができる。ただし、λは、0より大きく1以下の実定数である忘却係数である。
本実施の形態1において、ベクトルuは説明変数であり、SoC推定値s、第1係数ds/dp、第2係数ds/dpから、
Figure 0006388563
によって定められる。また、スカラーyは観測変数であり、本実施の形態1においては、
Figure 0006388563
で定義される。
また、ベクトルp^は、本実施の形態1において、パラメータpの推定値を第1要素とし、パラメータpの推定値を第2要素とし、初期充電量qの推定値を第3要素とするパラメータ推定ベクトルである。この事実を利用し、蓄電池のオフセット誤差および容量誤差を補正することができるパラメータp,pを推定することが、本発明の要点である。
図6は、本発明の実施の形態1に係る誤差推定部115の全体構成図である。説明変数計算部601は、SoC推定部107によって推定されたSoC推定値108と、第1係数計算部109によって計算された第1係数110と、第2係数計算部111によって計算された第2係数112とから、式(35)に基づいて説明変数uを計算する。
観測変数計算部602は、SoC推定値108と、電流積算部113によって計算された電流積算値114とから、式(36)に従って観測変数yを計算する。
RLSゲイン計算部603は、説明変数計算部601によって計算された説明変数uと、逆分散計算部605によって計算され、逆分散記憶部604に記憶されている1周期前の逆分散Yk−1とから、RLSゲインgを、
Figure 0006388563
によって計算する。
逆分散計算部605は、逆分散計算部605によって計算され、逆分散記憶部604に記憶されている1周期前の逆分散Yk−1と、RLSゲイン計算部603によって計算されたRLSゲインgと、説明変数計算部601によって計算された説明変数uとから、逆分散Yを、
Figure 0006388563
に従い計算する。ただし、Iは、単位行列を表す。
パラメータ推定部606は、説明変数計算部601によって計算された説明変数uと、観測変数計算部602によって計算された観測変数yと、RLSゲイン計算部603によって計算されたRLSゲインgと、パラメータ記憶部607に記憶されている1周期前のパラメータ推定ベクトルp^k−1とから、パラメータ推定ベクトルp^を、
Figure 0006388563
に従い計算し、パラメータ記憶部607に記憶する。
電流測定値のオフセット誤差ΔIは、ΔI=Ityp×pで求められ、ここで、パラメータpはパラメータ推定ベクトルp^の第1要素である。また、蓄電池のFCCは、Fcc=F〜cc(1−p)で求められ、ここで、パラメータpはパラメータ推定ベクトルp^の第2要素である。
オフセット計算部608および容量計算部609は、この計算を実行し、それぞれ、電流測定値のオフセット誤差116および蓄電池の容量誤差117の推定値を計算する。
図7は、本発明の実施の形態1に係る説明変数計算部601のブロック線図である。時刻tは、1周期前の時刻tk−1にサンプリング周期tを加算することによって計算される。
説明変数uの第1要素は、時刻tに定数Itypをかけたものと、第1係数計算部109によって計算された第1係数110に、定格FCCFccをかけたものとの差をとることにより計算される。説明変数uの第2要素は、SoC推定部107によって推定されたSoC推定値108に、第2係数計算部111によって計算された第2係数112を足しあわせたものに定格FCCFccをかけ、符号を逆転することによって計算される。説明変数uの第3要素は定数−1に設定されている。
図8は、本発明の実施の形態1に係る観測変数計算部602のブロック線図である。観測変数yは、電流積算部113によって計算された電流積算値114と、SoC推定部107によって推定されたSoC推定値sに、定格FCCFccをかけたものとの差を取ることによって計算される。
図9は、本発明の実施の形態1に係る蓄電池パラメータ推定方法のフローチャートである。フローチャート中の各ステップは、図1に示す蓄電池パラメータ推定装置101の各部が行う処理に対応する。ただし、本実施の形態1における蓄電池パラメータ推定方法の実行順序は、図9に示したものに限定されない。各ステップの依存関係を壊さない限りステップの実行順序の入れ替えが許容される。
図10は、本発明の実施の形態1に係るSoC推定部107が行う処理の1周期のフローチャートである。フローチャート中の各ステップは、図3に示すSoC推定部107の各部が行う処理に対応する。ただし、本実施の形態1におけるSoC推定部107の実行順序は図10に示したものに限定されない。各ステップの依存関係を壊さない限りステップの実行順序の入れ替えが許容される。
図11は、本発明の実施の形態1に係る第1係数計算部109が行う処理の1周期のフローチャートである。フローチャート中の各ステップは、図4に示す第1係数計算部109の各部が行う処理に対応する。ただし、本実施の形態1における第1係数計算部109の実行順序は図11に示したものに限定されない。各ステップの依存関係を壊さない限りステップの実行順序の入れ替えが許容される。
図12は、本発明の実施の形態1に係る第2係数計算部111が行う処理の1周期のフローチャートである。フローチャート中の各ステップは、図5に示す第2係数計算部111の各部が行う処理に対応する。ただし、本実施の形態1における第2係数計算部111の実行順序は図12に示したものに限定されない。各ステップの依存関係を壊さない限りステップの実行順序の入れ替えが許容される。
図13は、本発明の実施の形態1に係る誤差推定部115が行う処理の1周期のフローチャートである。フローチャート中の各ステップは、図6に示す誤差推定部115の各部が行う処理に対応する。ただし、本実施の形態1における誤差推定部115の実行順序は図13に示したものに限定されない。各ステップの依存関係を壊さない限りステップの実行順序の入れ替えが許容される。
また、本実施の形態1の詳細な計算方法は、本実施の形態1に示されるものに限定されない。例えば、式(38)は、説明変数uの重み付き共分散行列Rの逆行列である逆分散Yを再帰的に計算する式であるが、計算量は増大するものの通常の行列反転を用いて、
Figure 0006388563
と計算してもよい。同様に、パラメータ推定行列p^は、
Figure 0006388563
で定義されるベクトルrを用いて、
Figure 0006388563
と計算してもよい。あるいは、本実施の形態1において忘却係数λは定数としているが、これをkに応じて可変としてもよい。
更に、本実施の形態1において、SoC推定部107は、Kalmanフィルタを用いて、蓄電池103を流れる電流104と、蓄電池103の端子間電圧106とから、SoC推定値108を求めているが、本実施の形態1によるSoC推定部107は、Kalmnanフィルタを用いた実装に限定されるものではない。電流測定値のオフセット誤差および定格FCCの容量誤差に関するSoC推定値108の偏微分係数が計算できる限りにおいて、本発明は適用可能である。
本実施の形態1における蓄電池パラメータ推定装置101は、例えば、メモリと入出力機能を備えたマイクロコントローラとして実現して良い。その場合、電流計測部102、電圧計測部105を除く各部は、マイクロコントローラに組み込まれたソフトウェアとして実現される。
以上のように、実施の形態1によれば、蓄電池の電流測定値および予め測定された蓄電池の定格FCCの何れかまたは両方に誤差が含まれ、この誤差は、蓄電池の等価回路を用いて、蓄電池の端子間電圧の測定値から推定されるSoC推定値に基づいて推定される。この結果、電流測定値に誤差が含まれる場合でも、電流測定値のオフセット誤差およびFCCの容量誤差を高精度に推定することができる蓄電池パラメータ推定装置を得ることができる。
これにより、より効率のよいエネルギー管理が可能となり、省エネルギーに資する。また、高精度な蓄電池パラメータの推定により、蓄電池の劣化状態を継続的に把握することができるので、蓄電池の寿命の管理や、蓄電システムのメンテナンスコスト削減等にも資する。
実施の形態2.
図14は、本発明の実施の形態2に係る蓄電池パラメータ推定装置101の全体構成図である。図14に示す本実施の形態2の蓄電池パラメータ推定装置101は、先の実施の形態1の図1と比較して、図2に示した蓄電池103の等価回路の特性パラメータR,C,Rの誤差を追加考慮して電流測定値のオフセット誤差116およびFCCの容量誤差117を推定する点が異なっている。
具体的には、SoC推定部107において用いる、予め測定した標準パラメータR,C,Rが、蓄電池の使用時における実際の電池と比較して誤差を持つと考え、これらを、
Figure 0006388563
のようにパラメトライズする。その上で、パラメータp、p、pにそれぞれ対応する第3係数計算部1401、第4係数計算部1402、第5係数計算部1403により、先の実施の形態1と同様に、SoC推定値sの、パラメータp,p,pに対するに関する変化率である第3係数、第4係数、第5係数をそれぞれ計算する。
誤差推定部1404は、式(31)に加え、
Figure 0006388563
の関係を利用する。先の実施の形態1の第1係数および第2係数を含む係数情報に加えて、第3係数、第4係数、第5係数を追加することにより、式(32)は、
Figure 0006388563
のように拡張される。また、式(44)、式(45)に同様の変形を行うことにより、
Figure 0006388563
を得る。ただし、
Figure 0006388563
である。パラメータに関する高次の項を無視すると、式(46)、式(47)および式(48)は、パラメータpに関し線形な関係に書き換えられる。
本実施の形態2における誤差推定部1404は、式(34)に代えて目的関数J、
Figure 0006388563
を最小化する。ただし、Σは、所定の正定対称な重み行列である。また、観測変数yは、
Figure 0006388563
と定義される。また、説明変数uは、
Figure 0006388563
とおいて、行列[u1,k2,k3,k]となる。式(37)に代えて、
Figure 0006388563
と定義されるRLSゲインgを、式(38)、式(39)と合わせて、先の実施の形態1と全く同様にパラメータ推定ベクトルp^を推定できる。
図15は、本発明の実施の形態2に係る蓄電池パラメータ推定方法のフローチャートである。フローチャート中の各ステップは、図14に示す蓄電池パラメータ推定装置101の各部が行う処理に対応する。ただし、本実施の形態2における蓄電池パラメータ推定装置101の実行順序は、図15に示したものに限定されない。各ステップの依存関係を壊さない限りステップの実行順序の入れ替えが許容される。
以上のように、実施の形態2によれば、図2に示した蓄電池103の等価回路の特性パラメータR,C,Rの誤差を考慮して電流測定値のオフセット誤差116およびFCCの容量誤差117を推定することができる。
なお、本実施の形態2による蓄電池パラメータ推定装置101は、図2に示した等価回路の特性パラメータを補正する構成に限られるものではない。例えば、複数のCR回路や、拡散インピーダンス等を含む回路を等価回路として考え、それに含まれるパラメータを補正する構成をとることも可能である。
また、抵抗や拡散係数等のパラメータの温度依存性をArrheniusの式などで表現し、そこに含まれる頻度因子や活性化エネルギーなどをパラメータとして補正することも可能である。等価回路の特性パラメータR,C,Rの一部のみを推定するような構成も可能である。
実施の形態3.
先の実施の形態1では、式(35)および式(36)によって定められる説明変数u、および観測変数yを基に、パラメータ推定ベクトルp^を推定している。ここで、説明変数uの第1要素は、tに比例する項を含んでおり、これは時間の経過に従って際限なく増大する。このような際限なく増大する量を計算過程に含むことは、組み込みシステムにおけるソフトウェアの実装に適したものではない。
本実施の形態3は、このような問題を解決するためのものであり、観測変数yと説明変数uをアフィン空間上で考えることにより、際限なく増大する量を直接取り扱うこと無く、先の実施の形態1および2と同様の効果を得るものである。以下、本実施の形態3による蓄電池パラメータ推定装置101を、本実施の形態1の蓄電池パラメータ推定装置101との差異を中心に説明する。
まず、観測変数y、説明変数uの重み付き時間平均を、
Figure 0006388563
と定義する。ただし、Sは、初項1、公比λの等比数列の、最初のk項分の和である。ここで、組(y,u)が属するベクトル空間をアフィン空間とみなし、時刻tにおける局所座標(z,v)を、z:=y−y,v:=u−uととる。すると、局所座標表示した観測変数yと説明変数uの重み付き時間平均は、
Figure 0006388563
で計算できる。差分y−yk−1、u−uk−1はともに有限の値であり、λSk−1/Sは1未満であるため、z,vは常に有限の値を取る。
ここで、観測変数を、yの代わりに<z>とし、説明変数を、uの代わりに<v>とすることで、先の実施の形態1の誤差推定部115と同様に、パラメータ推定ベクトルp^を計算できる。ただし、本実施の形態3においては、パラメータをアフィン空間で考えたことから、qを推定することはできない。従って、説明変数uは、最後の要素−1を除いた2次元ベクトルとし、パラメータ推定ベクトルp^も2次元ベクトルとする。
図16は、本発明の実施の形態3に係る蓄電池パラメータ推定装置101の全体構成図である。本実施の形態1の蓄電池パラメータ推定装置101は、電流積算部113が不要となり、電流計測部102によって計測された電流104が、誤差推定部1601に直接入力されることを除き、先の実施の形態1に記載の蓄電池パラメータ推定装置101と同様の構成を取る。
図17は、本発明の実施の形態3に係る誤差推定部1601の全体構成図である。本実施の形態3の誤差推定部1601は、観測変数計算部1702に電流積算値114が入力される代わりに電流104が入力されることを除いて、先の実施の形態1の誤差推定部115と同様の構成を取る。
図18は、本発明の実施の形態3に係る説明変数計算部1701のブロック線図である。説明変数u−uk−1の第1要素は、第1係数計算部109によって計算された第1係数110から、1周期前の第1係数110を引き、定格FCCFccを掛けた値を、サンプリング周期tに定数Itypをかけた値から引くことで計算される。
説明変数u−uk−1の第2要素は、SoC推定部107によって計算されたSoC推定値108と、第2係数計算部111によって計算された第2係数112との和を計算し、計算した和の前回サンプル時の値との差分を取り、さらに定格FCCFccをかけ、符号を逆転することで計算される。
一方、λは、前回サンプル時に計算されたλk−1に所定の忘却係数λを掛けることで計算され、初項1、公比λの等比数列の、最初のk項分の和である級数Sは、前回サンプル時に計算された級数Sk−1にλを加えることで計算され、さらにSとSk−1の比をとり、この比に係数λを掛けることでλSk−1/Sが計算される。説明変数<v>は、前回サンプル時の<vk−1>と、説明変数u−uk−1との差分を取り、さらに、λSk−1/Sを掛けあわせることで計算される。
図19は、本発明の実施の形態3に係る観測変数計算部1702のブロック線図である。SoC推定部107によって計算されたSoC推定値108に、定格FCCFccをかけ、前回サンプル時との差分を取り、この差分を、電流104にサンプリング周期tをかけたものから引くことで、観測変数y−yk−1が計算される。観測変数<z>は、前回サンプル時の<zk−1>と、観測変数y−yk−1との差分を取り、さらに、λSk−1/Sを掛けあわせることで計算される。
本実施の形態3を先の実施の形態2と組み合わせる場合、値yをベクトルと読み替え、ベクトルuを行列と読み替えればよい。また、説明変数、観測変数の計算において、時刻tおよび電流積算値qcc,kに係る項以外は、定義通りにu−uk−1やy−yk−1等が計算される必要がある。
図20は、本発明の実施の形態3に係る蓄電池パラメータ推定方法のフローチャートである。フローチャート中の各ステップは、図16に示す蓄電池パラメータ推定装置101の各部が行う処理に対応する。ただし、本実施の形態3における蓄電池パラメータ推定装置101の実行順序は、図20に示したものに限定されない。各ステップの依存関係を壊さない限りステップの実行順序の入れ替えが許容される。
図21は、本発明の実施の形態3に係る誤差推定部1601が行う処理の1周期のフローチャートである。フローチャート中の各ステップは、図17に示す誤差推定部1601の各部が行う処理に対応する。ただし、本実施の形態3における誤差推定部1601の実行順序は、図21に示したものに限定されない。各ステップの依存関係を壊さない限りステップの実行順序の入れ替えが許容される。
以上のように、実施の形態3によれば、時間の経過に従って際限なく増大する量を直接取り扱うこと無く、先の実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
実施の形態4.
先の実施の形態1では、電流測定値のオフセット誤差116、およびFCCの容量誤差117の推定にRecursive Least Squares Filter (RLSフィルタ)を用いている。この手法は、観測変数yにのみランダムな誤差が重畳し、説明変数uのランダム誤差が無視できるほど小さい場合に、平均二乗誤差の観点から最適な推定を与える。
しかし、説明変数uが大きなランダム誤差を持っていた場合、推定値がバイアスを持つことが知られている。本実施の形態4は、電流測定値のオフセット誤差116およびFCCの容量誤差117の推定にRecursive Total Least Squares Filter(RTLSフィルタ)を用いることで、この問題を解決するものである。
本実施の形態4において、蓄電池パラメータ推定装置101は、式(51)に代えて目的関数J、
Figure 0006388563
を最小にするパラメータ推定ベクトルp^を求める。ただし、δ、εは、任意のkに対して、説明変数をu、観測変数をyとして、
Figure 0006388563
を満たす。今、y^:=y−δ、u^:=u−εとおくと、式(61)から、
Figure 0006388563
が成り立つ。これを用いると、式(60)は、
Figure 0006388563
と変形することができる。式(63)を最小化するベクトルu^は、
Figure 0006388563
の解として得られる。
今、式(64)の解である
Figure 0006388563
は、
Figure 0006388563
と表現される。これを式(63)に代入して整理すると、
Figure 0006388563
と書き換えられる。さらに、Λ1/2を、行列ΛのCholesky分解とし、B:=Λ1/2、ζ:=Λ1/2ξとおくと、
Figure 0006388563
を得る。
ここで、A の零空間が1次元であることから、ある零でないベクトルbが存在して、B =0が成り立つ。このようなbは、スカラー倍の自由度を除いて一意である。射影行列の性質から、このようなベクトルbに関して、
Figure 0006388563
が成り立つ。従って、式(68)は、
Figure 0006388563
と書き換えられる。さて、B =0、すなわちA Λ1/2=0であるから、a:=Λ1/2とおくと、式(70)はさらに、
Figure 0006388563
と変形できる。
ゆえに、aは、組(R、Λ)に関する一般化固有値問題の解である最小固有値に対応する固有ベクトルとして求められる。また、A =0であるから、ベクトルaの第一要素をa0,kとおき、残りの要素をa^とおくと、p^0,k=a^である。ゆえに、パラメータ推定ベクトルp^は、a^/a0,kと表現される。
固有ベクトルの求め方としては、公知の手法を用いてよい。例えば、Householder変換法、Givens回転法、Arnoldi法などが知られている。今、共分散行列Rは、正定対称行列であるから、Lanczos法も適用可能である。さらに最小固有値に対応する固有ベクトルさえ求まればよいことから、逆べき乗法やRayleigh quotient iteration法も利用できる。
本実施の形態4における蓄電池パラメータ推定装置101を、主に、先の実施の形態1の蓄電池パラメータ推定装置101との差異を中心に説明する。
図22は、本発明の実施の形態4に係る蓄電池パラメータ推定装置101の全体構成図である。本実施の形態4における蓄電池パラメータ推定装置101は、誤差推定部2201を除き、先の実施の形態1の蓄電池パラメータ推定装置101と同様の構成を取る。
図23は、本発明の実施の形態4に係る誤差推定部2201の全体構成図である。説明変数計算部601と観測変数計算部602は、先の実施の形態1と同様である。
共分散計算部2301は、共分散記憶部2304に記憶された前回サンプル時の共分散行列Rk−1と、説明変数計算部601によって計算された説明変数uと、観測変数計算部602によって計算された観測変数yとから、共分散行列Rを次の再帰式、
Figure 0006388563
に従って計算し、結果を共分散記憶部2304に記憶させる。
固有ベクトル計算部2302は、共分散計算部2301によって計算された共分散行列Rと、所定の重み行列Λとに基づいて、式(71)の一般化固有値問題を解き、最小固有値に対応する固有ベクトルaを求める。
パラメータ計算部2303は、aの第1要素で第2要素以降の残りの要素を割ることで、パラメータ推定値p^を算出する。オフセット計算部608と容量計算部609は、先の実施の形態1と同様である。
図24は、蓄電池パラメータ推定方法のフローチャートである。フローチャート中の各ステップは、図22に示す蓄電池パラメータ推定装置101の各部が行う処理に対応する。ただし、本実施の形態4における蓄電池パラメータ推定装置101の実行順序は、図24に示したものに限定されない。各ステップの依存関係を壊さない限りステップの実行順序の入れ替えが許容される。
図25は、本発明の実施の形態4に係る誤差推定部2201が行う処理の1周期のフローチャートである。フローチャート中の各ステップは、図23に示す誤差推定部2201の各部が行う処理に対応する。ただし、本実施の形態4における誤差推定部2201の実行順序は、図25に示したものに限定されない。各ステップの依存関係を壊さない限りステップの実行順序の入れ替えが許容される。
本実施の形態4を、先の実施の形態2と組み合わせることも可能である。このためには、Σを正定対称な重み行列として、共分散行列Rを、
Figure 0006388563
のように計算すればよい。
本実施の形態4を、先の実施の形態3と組み合わせることも可能である。このことは、先の実施の形態1と先の実施の形態3の差異が、説明変数計算部601、観測変数計算部602に限定されることを考慮すれば明らかである。当然ながら、先の実施の形態3に記載したように、先の実施の形態2と組み合わせた先の実施の形態3を、本実施の形態4とさらに組み合わせることも可能である。
以上のように、実施の形態4によれば、電流104の測定値や電圧106が大きなランダム誤差を持っていた場合においても、先の実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
実施の形態5.
先の実施の形態4の蓄電池パラメータ推定装置101は、固有ベクトル計算部2302において、一般化固有値問題を解いており、一般的には、これは計算量が大きい処理である。そこで、本実施の形態5では、非特許文献1に開示された手法を応用し、共分散行列Rがサンプル周期ごとに大きく変化しないことを利用して、計算量を削減する構成を開示する。
まず、パラメータ推定ベクトルp^は、a^/a0,kと表現され、パラメータ推定ベクトルpはスカラー倍の自由度が有ることから、p=[−1a^ とパラメトライズできる。
ここで、以下の更新計画
Figure 0006388563
を導入する。ただし、θはスカラーであり、wは、列{w,wk−1,…}が効率よくAの像を張るような時系列である。
そこで、非特許文献1では、wとして説明変数uを用いることとしているが、実施の形態4では、ランダムな零でないベクトルが用いられている。他の選択肢としては、例えば、過去n−1個のwと直交する方向ベクトルを生成して利用する、等が考え得る。
式(74)に含まれるスカラーθは、式(71)に示した目的関数Jを最小化するようなスカラーθを計算する。式(71)に式(74)を代入すると、
Figure 0006388563
のように書き換えられる。ただし、
Figure 0006388563
である。
式(75)を最小化するスカラーθは、方程式、
Figure 0006388563
の解として与えられる。ここで、分母D は常に正であるから、分子が0となるようなθを求めればよい。分子Nおよび分母Dを展開すると、
Figure 0006388563
である。
簡単のため、分子N=N2,kθ +2N1,kθ+N0,kとおき、分母D=D2,kθ +2D1,kθ+D0,kとおくと、それぞれのスカラーθに関する微分は、dN/dθ=2N2,kθ+2N1,k、dD/dθ=2D2,kθ+2D1,kと表現される。ゆえに式(77)の分子は、
Figure 0006388563
と書ける。
簡単のため、式(80)をさらに2αθ +2βθ+2γθとおく。これは2次式であるから、おそらく相異なる2つの実数根
Figure 0006388563
を有する。
目的関数Jの増減表を書くと、表1、表2のようになるから、明らかに、θ がJを最小にする解である。なお、増減表においてCは、定数N2,k/D2,kである。
Figure 0006388563
Figure 0006388563
増減表から、2次式αθ +βθ+γθは、必ず相異なる2つの実数根を持つ。しかし、αが、0または0に非常に近い時には、根を求めることは数値的に不安定になる。この場合、θ=0とすればよい。
本実施の形態5における蓄電池パラメータ推定装置101を、主に先の実施の形態4の蓄電池パラメータ推定装置101との差異を中心に説明する。
図26は、本発明の実施の形態5に係る蓄電池パラメータ推定装置101の全体構成図である。誤差推定部2601を除き、先の実施の形態4の蓄電池パラメータ推定装置101と同様の構成を取る。
図27は、本発明の実施の形態5に係る誤差推定部2601の全体構成図である。説明変数計算部601と観測変数計算部602は、先の実施の形態1と同様である。共分散計算部2301と共分散記憶部2304は、先の実施の形態4と同様である。
係数計算部2701は、説明変数計算部601によって計算された説明変数uと、共分散計算部2301によって計算された共分散行列Rと、パラメータ記憶部2704に記憶された前回サンプル時のパラメータ推定値p^k−1とから、式(78)、(79)、(80)により、2次式の係数α、β、γを計算する。
2次式求解部2702は、係数計算部2701によって計算された係数を持つ2次式の実数根θ を、式(81)の第2式に基づいて求める。
パラメータ計算部2703は、係数計算部2701によって計算された2次式の係数と、2次式求解部2702によって求められた2次式の実数根θ とから、式(74)により、パラメータ推定ベクトルp^を計算し、パラメータ記憶部2704に記憶させる。ただし、2次式の2次の係数がほとんど0であるときは、p^=p^k−1とする。オフセット計算部608と容量計算部609は、先の実施の形態1と同様である。
図28は、本発明の実施の形態5に係る蓄電池パラメータ推定方法のフローチャートである。フローチャート中の各ステップは、図26に示す蓄電池パラメータ推定装置101の各部が行う処理に対応する。ただし、本実施の形態5における蓄電池パラメータ推定装置101の実行順序は、図28に示したものに限定されない。各ステップの依存関係を壊さない限りステップの実行順序の入れ替えが許容される。
図29は、本発明の実施の形態5に係る誤差推定部2601が行う処理の1周期のフローチャートである。フローチャート中の各ステップは、図27に示す誤差推定部2601の各部が行う処理に対応する。ただし、本実施の形態5における誤差推定部2601の実行順序は、図29に示したものに限定されない。各ステップの依存関係を壊さない限りステップの実行順序の入れ替えが許容される。
本実施の形態5を、先の実施の形態2と組み合わせることも可能である。
以上のように、実施の形態5によれば、パラメータ推定ベクトルp^を、一般化固有値問題を解くこと無く、先の実施の形態4と同様の効果を得ることができる。これにより、計算量が削減でき、組み込みシステムにおけるソフトウェアの実装に適する。
101 蓄電池パラメータ推定装置、102 電流計測部、103 蓄電池、104 電流、105 電圧計測部、106 蓄電池電圧、107 SoC推定部、108 SoC推定値、109 第1係数計算部、110 第1係数、111 第2係数計算部、112 第2係数、113 電流積算部、114 電流積算値、115 誤差推定部、116 オフセット誤差、117 容量誤差、201 電圧源、202 電気抵抗、203 キャパシタンス、204 並列回路、205 電気抵抗、301 状態予測部、302 電流記憶部、303 状態記憶部、304 観測残差計算部、305 共分散予測部、306 共分散記憶部、307 観測行列計算部、308 観測残差共分散計算部、309 Kalmanゲイン計算部、310 状態推定部、311 共分散推定部、312 SoC計算部、401 予測状態微分係数計算部、402 推定状態微分係数記憶部、403 観測残差微分係数計算部、404 推定状態微分係数計算部、405 SoC微分係数計算部、501 予測状態微分係数計算部、502 推定状態微分係数記憶部、503 観測行列微分係数計算部、504 測定残差微分係数計算部、505 予測共分散微分係数計算部、506 推定共分散微分係数記憶部、507 観測残差共分散微分係数計算部、508 Kalmanゲイン微分係数計算部、509 推定状態微分係数計算部、510 推定共分散微分係数計算部、511 SoC微分係数計算部、601 説明変数計算部、602 観測変数計算部、603 RLSゲイン計算部、604 逆分散記憶部、605 逆分散計算部、606 パラメータ推定部、607 パラメータ記憶部、608 オフセット計算部、609 容量計算部、1401 第3係数計算部、1402 第4係数計算部、1403 第5係数計算部、1404 誤差推定部、1601 誤差推定部、1701 説明変数計算部、1702 観測変数計算部、2201 誤差推定部、2301 共分散計算部、2302 固有ベクトル計算部、2303 パラメータ計算部、2304 共分散記憶部、2601 誤差推定部、2701 係数計算部、2702 2次式求解部、2703 パラメータ計算部、2704 パラメータ記憶部。

Claims (10)

  1. 蓄電池の端子間電圧を計測する電圧計測部と、
    予め測定した、容量誤差を含む前記蓄電池の定格満充電容量および前記端子間電圧に依存するように前記蓄電池のSoC推定値を推定するSoC推定部と、
    前記蓄電池を流れる、オフセット誤差を含む電流を計測する電流計測部と、
    前記SoC推定値の、電流測定値の前記オフセット誤差に関する偏微分係数である第1係数を計算する第1係数計算部と、
    前記SoC推定値の、予め測定された前記蓄電池の前記定格満充電容量と前記蓄電池の使用時における実際の満充電容量との差である容量誤差に関する偏微分係数である第2係数を計算する第2係数計算部と、
    前記第1係数および前記第2係数を含む係数情報と、前記蓄電池を流れる電流と、前記SoC推定値とから、電流測定値の前記オフセット誤差および前記満充電容量の容量誤差を推定する誤差推定部と、
    を備える
    蓄電池パラメータ推定装置。
  2. 前記電流計測部によって計測された前記電流を積算して電流積算値を計算する電流積算部を更に備え、
    前記誤差推定部は、前記係数情報と、前記電流積算値と、前記SoC推定値とから、前記オフセット誤差および容量誤差を推定する
    請求項1に記載の蓄電池パラメータ推定装置。
  3. 前記誤差推定部は、前記係数情報の今回の計算値と前回の計算値との差分と、前記SoC推定値の今回の計算値と前回の計算値との差分と、記蓄電池を流れる電流とから、前記オフセット誤差および容量誤差を推定する
    請求項1に記載の蓄電池パラメータ推定装置。
  4. 前記SoC推定部は、前記定格満充電容量と、前記端子間電圧と、予め測定した前記蓄電池の等価回路の特性パラメータとから、前記蓄電池の前記SoC推定値を推定し、
    前記SoC推定値の、前記蓄電池の前記等価回路の特性パラメータの定格値と実際値との差に関する偏微分係数である第3係数を計算する第3係数計算部を更に備え、
    前記誤差推定部が参照する前記係数情報は、前記第1係数、前記第2係数、および前記第3係数を含む
    請求項1から3のいずれか1項に記載の蓄電池パラメータ推定装置。
  5. 前記SoC推定部は、Kalmanフィルタを用いて、前記蓄電池の前記SoC推定値を推定する、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の蓄電池パラメータ推定装置。
  6. 前記誤差推定部は、
    前記係数情報またはその今回の計算値と前回の計算値との差分と、前記SoC推定値またはその今回の計算値と前回の計算値との差分とから、説明変数を計算する説明変数計算部と、
    前記係数情報またはその今回の計算値と前回の計算値との差分と、前記SoC推定値またはその今回の計算値と前回の計算値との差分とから、観測変数を計算する観測変数計算部と、
    前記説明変数および前記観測変数に基づいて、前記オフセット誤差および前記容量誤差に関するパラメータの推定値であるパラメータ推定ベクトルを計算するパラメータ推定部と、
    前記パラメータ推定ベクトルに基づいて、前記オフセット誤差を補正するオフセット計算部と、
    前記パラメータ推定ベクトルに基づいて、容量誤差を推定する容量計算部と、
    を備える
    請求項1から5のいずれか1項に記載の蓄電池パラメータ推定装置。
  7. 前記誤差推定部は、
    前記説明変数と、前周期の逆分散とから、RLSゲインを計算するRLSゲイン計算部と、
    前周期の前記逆分散と、前記RLSゲインと、前記説明変数とから、前記逆分散を計算する逆分散計算部と、
    を更に備え、
    前記パラメータ推定部は、前記説明変数と、前記観測変数と、前記RLSゲインと、前周期のパラメータ推定ベクトルとから、前記パラメータ推定ベクトルを計算する
    請求項6に記載の蓄電池パラメータ推定装置。
  8. 前記誤差推定部は、
    前記説明変数と、前記観測変数と、前周期の共分散行列とから、前記共分散行列を計算する共分散計算部と、
    前記共分散行列に関する固有値問題を解くことにより、前記共分散行列の最小固有値に対応する固有ベクトルを計算する固有ベクトル計算部と、
    を更に備え、
    前記パラメータ推定部は、前記固有ベクトルから、前記パラメータ推定ベクトルを計算する
    請求項6に記載の蓄電池パラメータ推定装置。
  9. 前記誤差推定部は、
    前記説明変数と、前記観測変数と、前周期の共分散行列とから、前記共分散行列を計算する共分散計算部と、
    前記説明変数と、前記共分散行列と、前周期のパラメータ推定ベクトルとから、前記パラメータ推定ベクトルを求めるための2次式の係数を計算する係数計算部と、
    前記2次式の係数を持つ2次式の実数根を求める2次式求解部と、
    を更に備え、
    前記パラメータ推定部は、前記2次式の係数と、前記2次式の実数根とから、前記パラメータ推定ベクトルを計算する
    請求項6に記載の蓄電池パラメータ推定装置。
  10. 蓄電池の端子間電圧を計測する電圧計測ステップと、
    予め測定した、容量誤差を含む前記蓄電池の定格満充電容量および前記端子間電圧に依存するように前記蓄電池のSoC推定値を推定するSoC推定ステップと、
    前記蓄電池を流れる、オフセット誤差を含む電流を計測する電流計測ステップと、
    前記SoC推定値の、電流測定値の前記オフセット誤差に関する偏微分係数である第1係数を計算する第1係数計算ステップと、
    前記SoC推定値の、予め測定された前記蓄電池の前記定格満充電容量と前記蓄電池の使用時における実際の満充電容量との差である容量誤差に関する偏微分係数である第2係数を計算する第2係数計算ステップと、
    前記第1係数および前記第2係数を含む係数情報と、前記蓄電池を流れる電流と、前記SoC推定値とから、電流測定値の前記オフセット誤差および前記満充電容量の容量誤差を推定する誤差推定ステップと、
    を有する
    蓄電池パラメータ推定方法。
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