JP5935685B2 - 変速装置 - Google Patents

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Description

この発明は、車両の動力源から出力された動力を伝達しかつ変速する装置に関し、特に無段変速部を含む伝達経路と、有段変速部を含む伝達経路とが並列に設けられた変速装置に関するものである。
従来、車両の動力源から出力された動力が駆動輪に到る動力伝達経路中に、無段変速機を含む伝達経路と、有段変速機を含む伝達経路とが並列に構成された動力伝達装置が知られている。例えば、特許文献1には、一対のプーリに巻きかけられたベルトの巻き掛け径を変化させることで変速比を連続的に変化させる無段変速機と、所定の変速比を有するギヤ列を含む有段回転伝達機構とを備えた変速機が記載されている。その有段回転伝達機構は、プライマリ−シャフトの回転をアイドラシャフトを介してセカンダリーシャフトに伝達する前進用ギヤ列と、セカンダリーシャフトの回転をカウンターシャフトに伝達する前進出力伝達ギヤ列と、プライマリーシャフトの回転をセカンダリーシャフトを介さずにアイドラシャフトを介してカウンターシャフトに伝達する後進用ギヤ列とを備えている。その前進用ギヤ列は、プライマリーシャフトに設けられた入力ドライブギヤと、入力ドライブギヤと噛合するアイドラギヤと、セカンダリーシャフトに設けられアイドラギヤと噛合する入力ドリブンギヤとを含むように構成されている。したがって、プライマリーシャフトとセカンダリーシャフトとの間で、無段変速機を含む動力伝達経路と、前進用ギヤ列を含む動力伝達経路とが並列に設けられている。
さらに、特許文献1に記載された有段回転伝達機構では、入力ドリブンギヤがセカンダリーシャフトの上に回転自在に配設され、その入力ドリブンギヤに隣接してLOWクラッチが配設されている。そのうえで、LOWクラッチは、入力ドリブンギヤの内周部に配設されたワンウエイクラッチを介して入力ドリブンギヤとセカンダリーシャフトとを係脱自在に連結するように構成されている。
また、特許文献2には、駆動力伝達時にスラスト力を受ける被同期ギヤがニードルベアリングおよびスペーサを介してシャフト上に回転自在に支持され、被同期ギヤとシャフトとを連結もしくは解放されるように構成された同期噛合装置が記載されている。同期噛合装置は、スラスト力により被同期ギヤが倒れる方向に配置されたシンクロハブと、シンクロハブと噛み合うとともに被同期ギヤのクラッチギヤと噛み合うように構成されたシンクロスリーブとを備え、そのシンクロスリーブが、被同期ギヤの端面を押圧する押圧部と、シンクロスリーブがクラッチギヤと噛み合う状態を維持させるための係合部とを有している。
特開2004−257408号公報 特開2011−190861号公報
ところで、常時噛み合い式のギヤ列に含まれるギヤが回転軸に対して相対回転可能に設けられ、それらギヤと回転軸とが連結もしくは解放されるように構成された動力伝達装置では、その連結状態においてギヤが動力伝達する際に回転軸が半径方向に曲げ変形してしまうことがあった。
そのため、特許文献1に記載された動力伝達装置では、プライマリ−シャフトの回転が前進用ギヤ列を介してセカンダリーシャフトに伝達される場合、その前進用ギヤ列が駆動中にセカンダリーシャフトが変形する可能性があった。そして、その変形が大きくなると、入力ドリブンギヤの倒れ込みが発生して、ギヤの強度低下が生じ、さらには騒音が悪化する可能性があった。
特許文献2に記載された同期噛合装置では、ニュートラル状態において、シンクロスリーブが被同期ギヤの端面を押圧していないので被同期ギヤが倒れることを許容してしまう。さらに、被同期ギヤの回転とシャフトの回転とを同期させる過渡期においても、シンクロスリーブが被同期ギヤの端面を押圧することができない。したがって、被同期ギヤがトルクを伝達中にその被同期ギヤが倒れ込むことを防止できない場合があった。
また、動力源が出力したトルクが入力される入力軸とトルクを出力する出力軸との間に、無段変速部を経由する動力伝達経路と、有段変速部を経由する動力伝達経路とが並列に設けられた変速装置では、無段変速部で設定できる変速比と、有段変速部で設定できる変速比とが異なる変速比となるように構成させることができる。例えば、有段変速部で設定できる変速比は、無段変速部では設定できない変速比となるように構成される場合がある。仮に有段変速部で設定できる変速比が無段変速部で設定できる変速比より大きい場合、無段変速部に含まれる従動側のギヤには大きなトルクが作用する。それゆえ、従動側のギヤが倒れ込む現象を生じ、もしくは倒れ込むような変形を生じ、さらには従動側のギヤを備える回転軸が半径方向に曲げ変形が生じて、従動側のギヤの耐久性および変速装置の耐久性が低下する可能性があった。
この発明は、上記の技術的課題に着目してなされたものであって、変速比を連続的に変化させる無段変速部とその変速比とは異なる変速比を設定できる有段変速部とが並列に配置され、その有段変速部に含まれるギヤが倒れ込むことを抑制し、かつ耐久性に優れ、さらに容易に小型化できる変速装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために請求項1に係る発明は、動力源が出力したトルクが入力される入力軸とトルクを出力する出力軸との間に、変速比を連続的に変化させる一対のプーリを備えた無段変速部と、前記無段変速部で設定できない変速比を設定できる有段変速部とが並列に配置された変速装置において、前記一対のプーリのうち出力側のプーリと一体となって回転可能な回転軸を備えるとともに、これら出力側のプーリと回転軸とが第1の軸受を介して所定の固定部によって回転自在に支持され、前記有段変速部は、出力側のギヤを備えるとともに、前記出力側のギヤが前記回転軸に対して相対回転可能に当該回転軸の外周側に嵌合され、かつ前記出力側のギヤを前記固定部によって回転自在に支持する第2の軸受が前記出力側のギヤと前記固定部との間に設けられ、前記第1の軸受と前記第2の軸受とは、半径方向に互いにずれるとともに軸線方向では少なくとも一部が重なるように配置されていることを特徴とするものである。
請求項2に係る発明は、動力源が出力したトルクが入力される入力軸とトルクを出力する出力軸との間に、変速比を連続的に変化させる一対のプーリを備えた無段変速部と、前記無段変速部で設定できない変速比を設定できる有段変速部とが並列に配置された変速装置において、前記一対のプーリのうち出力側のプーリと一体となって回転可能な回転軸を備えるとともに、これら出力側のプーリと回転軸とが第1の軸受を介して所定の固定部によって回転自在に支持され、前記有段変速部は、出力側のギヤを備えるとともに、前記出力側のギヤが前記回転軸に対して相対回転可能に当該回転軸の外周側に嵌合され、かつ前記出力側のギヤを前記固定部によって回転自在に支持する第2の軸受が前記出力側のギヤと前記固定部との間に設けられ、前記第2の軸受は、前記第1の軸受より半径方向で外方に配置されていることを特徴とする変速装置である。
請求項3に係る発明は、動力源が出力したトルクが入力される入力軸とトルクを出力する出力軸との間に、変速比を連続的に変化させる一対のプーリを備えた無段変速部と、前記無段変速部で設定できない変速比を設定できる有段変速部とが並列に配置された変速装置において、前記一対のプーリのうち出力側のプーリと一体となって回転可能な回転軸を備えるとともに、これら出力側のプーリと回転軸とが第1の軸受を介して所定の固定部によって回転自在に支持され、前記有段変速部は、出力側のギヤを備えるとともに、前記出力側のギヤが前記回転軸に対して相対回転可能に当該回転軸の外周側に嵌合され、かつ前記出力側のギヤを前記固定部によって回転自在に支持する第2の軸受が前記出力側のギヤと前記固定部との間に設けられ、前記第1の軸受と前記第2の軸受とは、同一軸線上に軸線方向に並んで配置され、前記第2の軸受は、前記回転軸を回転自在に支持している
ことを特徴とする変速装置である。
請求項4に係る発明は、請求項1の発明において、前記第2の軸受は、前記第1の軸受より半径方向で外方に配置されていることを特徴とする変速装置である。
請求項5に係る発明は、請求項1ないし4のいずれか一項の発明において、前記第2の軸受は、前記出力側のギヤに対して軸線方向に並んで配置されるとともに、前記出力側のギヤの側面に当接していることを特徴とする変速装置である。
請求項6に係る発明は、請求項1ないし5のいずれか一項の発明において、前記出力側のギヤと前記回転軸とを選択的に連結する噛み合いクラッチが、前記出力側のギヤに隣接し、かつ前記出力側のギヤと同一軸線上に配置されていることを特徴とする変速装置である。
請求項7に係る発明は、請求項1ないし6のいずれか一項の発明において、前記有段変速部は、前記無段変速部で設定できる最大減速比より大きい減速比を設定するギヤ列を含むことを特徴とする変速装置である。
この発明によれば、有段変速部が備える出力側のギヤは、固定部に設けられた第2の軸受によって支えられているので、出力側のギヤが倒れること、および出力側のギヤが倒れ込むような変形を生じることを抑制できる。さらに、その回転軸に対して相対回転可能に構成された出力側のギヤは、第2の軸受が常に当接しているので、例えば回転軸と出力側のギヤとが相対回転する場合、あるいはそれらが一体回転する場合であっても、常にギヤ倒れを抑制でき、かつ出力側のギヤが倒れ込むような変形を生じることを抑制できる。また、第2の軸受が設けられた固定部にはさらに第1の軸受が設けられており、出力側のプーリと回転軸とがその第1の軸受によって支持されているので、回転軸が半径方向に変形することを抑制できて、出力側のギヤが倒れ込むことを抑制できる。したがって、出力側のギヤの耐久性を向上されること、すなわち変速装置としての耐久性を向上させることができる
また、半径方向に互いにずれるとともに軸線方向では少なくとも一部が重なるようにして第1の軸受と第2の軸受とが配置されているので、軸線方向の長さをとらないので変速装置を小型化できる。また、出力側のギヤが大径である場合には、その出力側のギヤの歯部の内周側に第2の軸受を配置すればよく、変速装置を小型化できるとともにスペースを有効に活用することができる。
また、この発明によれば、相対的に半径方向外方に設けられた第2の軸受が、出力側のギヤを支持するとともに出力側のギヤの側面と当接するので、出力側のギヤが倒れることおよび倒れ込む変形を生じることを抑制できる。特に、出力側のギヤに作用する曲げモーメントを効果的に低減させることができるようになる。そのため、出力側のギヤの姿勢をより安定させることができるようになる。
また、この発明によれば、第1の軸受および第2の軸受によって回転軸が半径方向に曲げ変形することを抑制できるとともに、その第2の軸受によって出力側のギヤが倒れることおよび倒れ込むような変形を生じることを抑制できる。
また、この発明によれば、第2の軸受が出力側のギヤの側面と当接しているので、出力側のギヤに掛かるスラスト荷重を第2の軸受で受けることができるので、第2の軸受によって出力側のギヤに作用する曲げモーメントを低減させることができる。すなわち、出力側のギヤの姿勢を安定させることができるとともに、出力側のギヤが倒れ込むような変形を生じることも抑制できる。
また、この発明によれば、無段変速部を含む経路と有段変速部を含む経路とを切り替える装置として噛み合いクラッチを備えているので、変速装置全体としての構成を簡素化、および小型化できる。さらに、出力側のギヤと回転軸とを連結もしくは解放する噛み合いクラッチは出力側のギヤに隣接して配置され、その出力側のギヤが第2の軸受によってギヤ倒れを抑制されているので、噛み合いクラッチにおける連結状態が意図しない解放状態になってしまう現象を抑制することができる。すなわち、ギヤ抜けと呼ばれる現象が起こることを抑制でき、ギヤ抜けにより動力が伝達されないことを防止できる。その結果、動力の損失を低減できるだけでなく、耐久性を向上させ、また騒音や振動を抑制することができる。
また、この発明によれば、有段変速部で設定できる減速比が、無段変速部で設定できる最大減速比より大きいので、変速装置の全体としての減速比幅が、無段変速部単体での減速比幅より広くなる。したがって、トルクが有段変速部を経由して出力軸に伝達される場合、すなわち出力側のギヤに大きなトルクが作用する場合、そのトルク伝達の際に出力側のギヤに作用するスラスト荷重を第2の軸受が受けることができるので、出力側のギヤが倒れ込むことを抑制できる。すなわち、出力側のギヤは、その出力側のギヤと噛み合う駆動側のギヤに対して相対的に大径に形成されているので、第2の軸受により出力側のギヤに作用するスラスト荷重を効率に抑制することができ、かつ出力側のギヤの倒れ込みよるモーメントを支持することができる。
この発明に係る変速装置の一例を説明するためのスケルトン図である。 その変速装置の一部を模式的に拡大した断面図である。 他の具体例における変速装置の一部を模式的に拡大した断面図である。 さらに他の具体例における変速装置を説明するためのスケルトン図である。 各クラッチ機構およびブレーキ機構の動作状態をまとめて示す図表である。 シングルピニオン型の遊星歯車機構からなる前後進切替機構の例を示すスケルトン図である。
以下、この発明を具体的に説明する。この発明に係る変速装置は、車両に搭載されるものを対象とし、動力源が出力した動力が入力される入力軸と動力を出力する出力軸との間に、変速比を連続的に変化させる無段変速部と、所定の変速比を有するギヤ列からなる有段変速部とが互いに並列に配列されている。すなわち、動力が入力軸から無段変速部を経由して出力軸に伝達する経路と、動力が入力軸から有段変速部を経由して出力軸に伝達する経路とが並列に構成されている。したがって、この発明に係る変速装置は、動力が伝達する経路を切り替えるクラッチ機構を備えている。また、車両が発進する際の大きいトルクが無段変速部に掛からないようにするためには、有段変速部は無段変速部における最大変速比より大きい変速比を設定できるように構成されている。
図1は、この発明に係る変速装置の一例を示し、特に動力源から変速機を介して駆動輪に到る動力伝達経路を模式的に示している。動力源1は、この具体例ではガソリンエンジンなどの内燃機関(E/G)によって構成されている。なお、以下の説明では、動力源1をエンジン1と記載して説明する。
エンジン1の出力軸(クランク軸)2にロックアップクラッチ付のトルクコンバータ3が連結されている。このトルクコンバータ3は、従来広く知られている構成のものであって、フロントカバー3aと一体のポンプインペラー3bに対向してタービンランナー3cが配置され、これらポンプインペラー3bとタービンランナー3cとの間には、図示しない一方向クラッチを介して保持されたステータ3dが配置されている。タービンランナー3cと一体となって回転するロックアップクラッチ3eが、フロントカバー3aの内面に対向して配置されている。そのロックアップクラッチ3eを挟んだ両側の圧力差に応じて、ロックアップクラッチ3eがフロントカバー3aの内面に接触してトルクを伝達する係合状態になり、また反対にフロントカバー3aの内面から離れてトルクの伝達を遮断する解放状態になるように構成されている。そして、タービンランナー3cに入力軸4が連結されている。
入力軸4と同一軸線上に前後進切替機構5が配置されている。前後進切替機構5は、入力軸4から伝達されたトルクをその方向を変えずに伝達する前進状態と、入力軸4から伝達されたトルクをその方向を反転して伝達する後進状態とに切り替えるための機構である。この発明における前後進切替機構は、三つの回転要素が互いに差動作用をなす、いわゆる差動機構によって構成されている。この種の差動機構は、従来種々知られており、この発明における前後進切替機構では、いずれの差動機構も採用することができる。この具体例では、図1に示すように、前後進切替機構5は、ダブルピニオン型の遊星歯車機構によって構成されている。
具体的には、前後進切替機構5は、外歯歯車であるサンギヤ5sと、そのサンギヤ5sと同心円上に配置された内歯歯車であるリングギヤ5rと、サンギヤ5sに噛み合っている第1ピニオンギヤ5Pと、その第1ピニオンギヤ5Pならびにリングギヤ5rに噛み合っている第2ピニオンギヤ5Pと、これら第1および第2のピニオンギヤ5P,5Pを自転かつ公転可能に保持しているキャリヤ5cとを備えている。そのサンギヤ5sに入力軸4が連結されていてサンギヤ5sが入力要素となっている。また、リングギヤ5rの回転を選択的に止めるブレーキ機構Bが設けられ、したがってリングギヤ5rが反力要素となっている。このブレーキ機構Bは、リングギヤ5rとケーシングなどの固定部91との間に設けられており、多板ブレーキなどの摩擦式ブレーキや噛み合い式のブレーキによって構成することができる。
そして、キャリヤ5cが出力要素となっており、キャリヤ5cとサンギヤ5sもしくは入力軸4との間にキャリヤ5cおよびサンギヤ5sとを連結して遊星歯車機構の全体を一体回転させるための第1クラッチ機構C1が設けられている。この第1クラッチ機構C1は前進走行状態を設定するためのものであって、フォワードクラッチと称することのできるクラッチである。第1クラッチ機構C1はトルクの伝達および遮断を選択的に行うことができるものであればよいので、摩擦クラッチや噛み合いクラッチのいずれであってもよいが、係合力に応じて伝達トルク容量が次第に増大もしくは減少する湿式もしくは乾式の摩擦クラッチによって構成されていることが好ましい。また、第1クラッチ機構C1は、入力軸4のトルクを出力要素であるキャリヤ5cに直接伝達するように構成されていることが好ましいが、要は、前後進切替機構5を構成している遊星歯車機構における三つの回転要素のうちの少なくとも二つの回転要素を連結して遊星歯車機構の全体を一体化させるように構成されていればよい。
なお、前後進切替機構5を構成している遊星歯車機構は、共線図によって表すことができる。サンギヤ5sおよびリングギヤ5rならびにキャリヤ5cが互いに平行な三本の線で表され、サンギヤ5sを示す線とキャリヤ5cを示す線とが左右の両端に位置し、その中央に反力要素であるリングギヤ5rを示す線が配置される。そして、サンギヤ5sを示す線とキャリヤ5cを示す線との間隔を「1」とした場合、リングギヤ5rを示す線とキャリヤ5cを示す線との間隔が、サンギヤ5sの歯数とリングギヤ5rの歯数との比(ギヤ比)に相当する値に設定される。各線の基線Oからの距離がそれぞれの回転要素の回転数を示す。例えば第1クラッチ機構C1を係合させた場合には、前後進切替機構5の全体が一体となって回転するので、各回転要素の回転数および回転方向は正回転方向に同一の回転数を示す直線で示される。これに対してブレーキ機構Bによってリングギヤ5rを固定した場合には、各回転要素の回転数および回転方向は、サンギヤ5sが正回転方向に回転し、リングギヤ5rが固定され、キャリヤ5cが負回転方向に回転する直線で示される。すなわち、キャリヤ5cがサンギヤ5sに対して反対方向に回転する。
無段変速部7は、従来知られているように、駆動側部材であるプライマリープーリ30と、従動側部材であるセカンダリープーリ40と、これらのプーリ30,40に巻き掛けられたベルト7aとを備えており、各プーリ30,40はベルト7aが巻き掛けられている溝の幅を広狭に変化させることによりベルト7aの巻き掛け半径が大小に変化するように構成されている。すなわち、ベルト7aが巻き掛けられている溝幅を変化させて変速比を変更するように構成されている。
プライマリープーリ30は、入力軸4と同一の軸線上で、前後進切替機構5を挟んでエンジン1とは反対側に配置されており、プライマリープーリ30と一体のプライマリーシャフト6が前後進切替機構5における入力要素であるサンギヤ5sに連結されている。そのプライマリーシャフト6は、入力軸4と同一軸線上に配置されている。この具体例では、プライマリーシャフト6と入力軸4とは一体回転するように構成されている。また、プライマリープーリ30は、プライマリーシャフト6と一体化された固定シーブ31と、プライマリーシャフト6に対して軸線方向で移動可能に構成された可動シーブ32と、その固定シーブ31側に可動シーブ32を移動させるための推力を発生させる推力付与機構33とを備えている。その推力付与機構33は、可動シーブ32の背面側、すなわち可動シーブ33を挟んで固定シーブ31とは反対側に配置されている。なお、以下の説明では、プライマリーシャフト6を入力軸4と記載して説明する場合がある。


さらに、セカンダリープーリ40は、セカンダリープーリ40における回転中心軸線がプライマリープーリ30の回転中心軸線と平行になるように配置されている。そのセカンダリープーリ40は、中空に形成されたセカンダリーシャフト44と一体回転し、セカンダリーシャフト44と一体化された固定シーブ41と、セカンダリーシャフト44に対して軸線方向で移動可能に構成された可動シーブ42と、固定シーブ41側に可動シーブ42を移動させる推力を発生させる推力付与機構43とを備えている。そのセカンダリーシャフト44の内部には、セカンダリープーリ40における回転中心軸線上を沿うようにして設けられた出力軸8が挿入されており、セカンダリーシャフト44は出力軸8に対して相対回転可能に構成されている。すなわち、セカンダリープーリ40と出力軸8とが相対回転できるように構成されている。したがって、セカンダリーシャフト44と出力軸8とは同一の回転中心軸線となるように配置され、かつセカンダリーシャフト44および出力軸8は入力軸4と平行に配置されている。また、推力付与機構43は、可動シーブ42の背面側、すなわち可動シーブ42を挟んで固定シーブ41とは反対側に配置されている。
そして、出力軸8とセカンダリーシャフト44との間に、これら出力軸8とセカンダリーシャフト44とを選択的に連結する第2クラッチ機構C2が設けられている。第2クラッチ機構C2は、固定シーブ41の背面側、すなわち固定シーブ41を挟んで可動シーブ42および推力付与機構43とは反対側に配置されている。この第2クラッチ機構C2は、要はセカンダリープーリ40と出力軸8との間でのトルクの伝達および遮断を選択的に行うことができるものであればよいので、摩擦クラッチや噛み合いクラッチのいずれであってもよいが、係合力に応じて伝達トルク容量が次第に増大もしくは減少する湿式もしくは乾式の摩擦クラッチによって構成されていることが好ましい。
つぎに、無段変速部7と並列に配置されている有段変速部について説明する。この具体例における有段変速部20は、無段変速部7での最大変速比(最大減速比)より大きい変速比(変速比)を設定する減速機構、もしくは無段変速部7での最小変速比より小さい変速比を設定する増速機構である。
図1に示す例における有段変速部20は、減速機構として構成され、入力軸4と出力軸8との回転方向を同一にするためのアイドルギヤを備えている。すなわち、入力軸4および出力軸8に対して平行にカウンタシャフト23が配置されており、前後進切替機構5における出力要素であるキャリヤ5cに駆動ギヤ21が一体的に連結されるとともに、この駆動ギヤ21に噛み合っているカウンタドリブンギヤ22がカウンタシャフト23に一体化されている。カウンタドリブンギヤ22は、駆動ギヤ21よりも大径であって、駆動ギヤ21からカウンタドリブンギヤ22に向けてトルクを伝達する場合には減速作用を生じるように構成されている。また、カウンタシャフト23にはカウンタドリブンギヤ22よりも径の小さいカウンタドライブギヤ24が取り付けられており、このカウンタドライブギヤ24に噛み合っている従動ギヤ25が、出力軸8の外周側にその出力軸8に対して相対回転可能に嵌合されている。したがって、有段変速部20は、その有段変速部20における駆動側もしくは入力側のギヤとして駆動ギヤ21を備え、従動側もしくは入力側のギヤとして従動ギヤ25を備えている。
従動ギヤ25は、カウンタドライブギヤ24よりも大径であって、カウンタドライブギヤ24から従動ギヤ25に向けてトルクを伝達する場合には減速作用が生じるように構成されている。したがって、有段変速部20の変速比(減速比)は、上記の駆動ギヤ21とカウンタドリブンギヤ22との間の変速比(減速比)と、カウンタドライブギヤ24と従動ギヤ25との間の変速比(減速比)を乗算した変速比(減速比)となり、図1に示す有段変速部20は、その値が無段変速部7での最大変速比より大きくなるように構成されている。
さらに、従動ギヤ25を出力軸8に連結し、またその連結を解くための第3クラッチ機構C3が設けられている。したがって、有段変速部20の入力軸4側に第1クラッチ機構C1が設けられ、かつ出力軸8側には第3クラッチ機構C3が設けられている。また、第1クラッチ機構C1が摩擦式のクラッチであってよいから、第3クラッチ機構C3は係合と解放との二つの状態に切り替わる構成のものでよく、伝達トルク容量が0%と100%との間の値を取る必要がない。そのため、第3クラッチ機構C3は、ドグクラッチやシンクロメッシュ機構などの噛み合いクラッチによって構成することができる。図1には、従動ギヤ25と一体回転するように構成されたクラッチギヤ55と、出力軸8と一体回転するように構成されたハブ51との両方にスリーブ53を嵌合させることにより、従動ギヤ25を出力軸8に連結するシンクロメッシュ機構によって第3クラッチ機構C3を構成した例を示してある。すなわち、この具体例における第3クラッチ機構C3は回転同期装置である。したがって、第3クラッチ機構C3は、同期側部材である出力軸8と被同期側部材である従動ギヤ25との回転速度を摩擦力によって等しくさせるように構成されている。
その一例として、図2には、キー式シンクロメッシュ機構によって第3クラッチ機構C3を構成した例を示してある。図2は、この具体例における変速装置の一部を模式的に拡大した図を示し、特に第3クラッチ機構C3と従動ギヤ25と軸受71,72との配置関係を説明するための図である。その第3クラッチ機構C3は、外周部にスプラインと切り溝(キー溝)とが設けられて出力軸8とスプライン嵌合し一体回転するハブ51と、図示しないスプリングによってスリーブ53側に押圧されてキー溝に収容されているキー52と、内周部にスプライン53aが設けられハブ51のスプラインと噛み合っているスリーブ53とを備えている。また、スリーブ53における内周側は、キー52と係合するように構成されており、スリーブ53が軸線方向に移動する際、スリーブ53とキー52とが一体的に移動することができるように構成されている。
さらに、第3クラッチ機構C3は、外周部にスリーブ53と噛み合うための突起部54aが設けられ、かつ内周部に円錐状のコーン面54bが設けられたシンクロナイザーリング54を備えている。また、第3クラッチ機構C3は、外周部にスリーブ53と噛み合うためのスプライン55aが設けられ、かつ側面に円錐状のコーン面55bが設けられ、内周部が従動ギヤ25とスプライン嵌合し一体回転するように構成されたクラッチギヤ55を備えている。したがって、シンクロナイザーリング54のコーン面54bと、クラッチギヤ55のコーン面55bとは、互いに対向するように形成され、かつ摩擦接触できるに構成されている。すなわち、コーン面54b,55bはいずれも摩擦面である。そのため、第3クラッチ機構C3は、自動制御することができるように構成されている。すなわち、スリーブ53を軸線方向に移動させる適宜のアクチュエータ(図示せず)を設け、そのアクチュエータを電気的に制御するように構成されている。
例えば、スリーブ53を図2の左方向に移動させると、スリーブ53とともにキー52が左方向に移動し、キー52の端面がシンクロナイザーリング54の側面と接触する。そのキー52がシンクロナイザーリング54を図2の左方向に押圧することにより、シンクナイザーリング54のコーン面54bがクラッチギヤ55のコーン面55bと摩擦接触して、出力軸8の回転数と従動ギヤ25の回転数とを合わせる作用(同期作用)が生じ始める。また、スリーブ53のチャンファ(軸線方向でのスプライン53aの端部)とシンクロナイザーリング54のチャンファ(軸線方向での突起部54aの端部)とが相対する位置となり、スリーブ53がさらに図2の左方向へ移動しそれらチャンファ同士が接触すると、スリーブ53がシンクロナイザーリング54を図2の左方向に押圧する。すなわち、キー52およびスリーブ53によってコーン面54bとコーン面55bとが摩擦接触し、その摩擦力が増大し同期作用を促進させる。そして、その回転数の同期が完了すると、コーン面54bとコーン面55bとの摩擦力はなくなり、スリーブ53はさらに図2の左方向へ移動し、スリーブ53のスプライン53aがクラッチギヤ55のスプライン55aに噛み合って、有段変速部20を経由して出力軸8へトルク伝達が可能な状態となる。一方、スリーブ53とクラッチギヤ55とがスプライン嵌合している状態からスリーブ53を図2の右方向に移動させて、スリーブ53とクラッチギヤ55との噛み合いを解放させてトルク伝達を遮断する状態となる。
また、従動ギヤ25は、図2に示すように、セカンダリープーリ40と第3クラッチ機構C3との間に配置され、出力軸8に対して相対回転できるように軸受73によって支持されている。したがって、第3クラッチ機構C3は従動ギヤ25に隣接し、かつ従動ギヤ25と同一軸線上に配置されている。その従動ギヤ25は、内周側円筒部25bの内周面が軸受73と当接し、その内周側円筒部25bの外周面に形成されたスプラインがクラッチギヤ55とスプライン嵌合している。また、軸線方向において、内周側円筒部25bの端面25cと出力軸8のボス部8aの端面とが当接し、クラッチギヤ55の端面と従動ギヤ25の側面とが当接している。さらに、従動ギヤ25の外周部には、回転方向に対して傾斜する歯部25aが設けられている。すなわち、この従動ギヤ25は、はすば歯車であって、その歯部25aとカウンタドライブギヤ24の歯部とが常に噛み合っている。したがって、駆動側のカウンタドライブギヤ24が回転することにより従動ギヤ25が回転すると、その従動ギヤ25にはラジアル荷重とスラスト荷重とが作用する。そのスラスト荷重が作用することにより従動ギヤ25は、半径方向と平行な正立状態から半径方向に対して軸線方向側に傾く、いわゆるギヤ倒れと呼ばれる現象を起こす可能性がある。また、そのスラスト荷重により従動ギヤ25が変形することも起こり得る。
そこで、この発明に係る変速装置は、従動ギヤ25における側面のうち第3クラッチ機構C3とは反対側の側面と構成部材とを当接させるように構成されている。この具体例では、図2に示すように、従動ギヤ25は、その側面が、出力軸8におけるボス部8aの端面と当接する端面25cと、その端面25cより半径方向で外方に設けられ、かつ出力軸8を支持する軸受71と当接する側面25dとを含むように構成されている。したがって、従動ギヤ25が軸受71によって支持されている。具体的には、従動ギヤ25において、その端面25cと側面25dとは、軸線方向で歯部25aが形成された範囲内に配置されている。すなわち、従動ギヤ25は、歯部25aが形成されている部分の内周側に端面25cおよび側面25dを備えている。言い換えれば、軸線方向で歯部25aにおける両端部の間において軸受71が従動ギヤ25に当接している。したがって、従動ギヤ25は、従動ギヤ25の歯部25aとカウンタドライブギヤ24の歯部との噛み合い部分(噛合点)の内周側部分で軸受71と当接している。さらに、従動ギヤ25の内周側円筒部25bは、軸線方向で歯部25aよりもハブ51側に延設されている。
その軸受71は、転がり軸受によって構成され、ケーシングなどの固定部92に設けられているとともにセカンダリープーリ40と従動ギヤ25および第3クラッチ機構C3との間に配置されている。この具体例における固定部92は、無段変速部7を収容している収容室を区画するケーシングなどであり、半径方向に延設された部分を含むように構成されている。図2に示す固定部92は、半径方向で出力軸8側へ向けて延設された部分の端部を備え、その端部に軸受71が設けられている。すなわち、従動ギヤ25を固定部92によって回転自在に支持する軸受71を備えている。具体的には、軸受71は、その外輪が固定部92と当接し、その内輪が出力軸8と当接し、その内輪における軸線方向の端面が従動ギヤ25の側面25cと当接している。さらに、軸受71は、軸線方向で内輪が外輪よりも従動ギヤ25側に突出するように形成されている。このように、この発明に係る変速装置は、従動ギヤ25が倒れ込むこと、あるいは従動ギヤ25が変形することを抑制するための構成部材として、従動ギヤ25の側面に当接する軸受71を備えている。
さらに、固定部92における半径方向の端部には、セカンダリープーリ40を支持する軸受72が設けられている。軸受72は、セカンダリープーリ40と従動ギヤ25および第3クラッチ機構C3との間に配置され、軸線方向で軸受71と並んで設けられている。相対的には、セカンダリープーリ40側に軸受72が設けられ、従動ギヤ25側すなわち第3クラッチ機構C3側に軸受71が設けられている。なお、図2に示す推力付与機構43は、油圧アクチュエータであり、有底円筒形に形成されたシリンダ43aを備えている。したがって、シリンダ43aの内周部はセカンダリープーリ40におけるセカンダリーシャフト44に嵌合し、シリンダ43aは軸線方向でセカンダリーシャフト44に固定されるように構成されている。この具体例では、軸受72は転がり軸受によって構成され、軸受72の内輪がシリンダ43aと当接し、その外輪が固定部92と当接している。したがって、セカンダリープーリ40とセカンダリーシャフト44と出力軸8とが軸受72を介して固定部92によって回転自在に支持されている。そのため、軸受72は、軸受71とともに、ラジアル荷重を受けることができ、出力軸8が半径方向に曲げ変形することを抑制するための構成部材として機能する。
そして、図1に示す例は、FF(フロントエンジン・フロントドライブ)車に適するように構成した例であり、出力軸8から減速ギヤ機構10を介して終減速機であるフロントデファレンシャル12にトルクを出力するように構成されている。具体的には、出力軸8に出力ギヤ9が取り付けられ、この出力ギヤ9に噛み合っている大径ギヤ10aが減速ギヤシャフト10bに取り付けられている。この減速ギヤシャフト10bには小径ギヤ10cが取り付けられており、この小径ギヤ10cがフロントデファレンシャル12のリングギヤ11に噛み合っている。そして、フロントデファレンシャル12はリングギヤ11を介して伝達されたトルクを左右のドライブシャフト13から駆動輪(図示せず)に伝達するように構成されている。
したがって、この発明に係る変速装置は、前進方向に発進する場合および後進走行する場合に、有段変速部20を備えた動力伝達経路を経由して入力軸4から出力軸8にトルクを伝達し、ある程度車速が増大した状態で前進走行する場合には無段変速部7を備えた動力伝達経路を経由して入力軸4から出力軸8にトルクを伝達するように制御される。例えば、図示しないシフト装置もしくはシフトレバーによってドライブポジション(ドライブレンジ)が選択されると、第1クラッチ機構C1と第3クラッチ機構C3とが係合させられ、また第2クラッチ機構C2とブレーキ機構Bとが解放させられる。図5には、このような係合および解放の状態を表にまとめて示してある。また、図5に記載する「ON」は係合していることを示し、「OFF」は解放していることを示す。さらに、括弧を付した「ON」は過渡的に係合状態になることを示している。
前進方向への発進時に、各クラッチ機構およびブレーキ機構を図5に示すように設定することにより、エンジン1が出力したトルクは入力軸4を介して前後進切替機構5のサンギヤ5sに伝達され、また第1クラッチ機構C1を介してキャリヤ5cに伝達される。言い換えれば、前後進切替機構5はその二つの回転要素が第1クラッチ機構C1によって連結されているので、前後進切替機構5の全体が一体化されている。したがって、前後進切替機構5は増減速作用を生じずに、入力されたトルクをキャリヤ5cから駆動ギヤ21に伝達する。また、有段変速部20における従動ギヤ25が、第3クラッチ機構C3によって出力軸8に連結されているので、入力軸4のトルクは有段変速部20を介して出力軸8に伝達される。そして、出力ギヤ9から減速ギヤ機構10およびフロントデファレンシャル12を介して左右の駆動輪にトルクが伝達され、車両が発進する。なお、無段変速部7は、入力軸4もしくはサンギヤ5sに常時連結されているので、エンジン1が出力したトルクが無段変速部7のプライマリープーリ30に伝達されるが、発進時には第2クラッチ機構C2が解放状態になっておりセカンダリープーリ40と出力軸8とはトルクの伝達が生じないように切り離されているので、入力軸4と出力軸8との間で無段変速部7を経由したトルクの伝達は生じず、いわゆるインターロック状態となることはない。
発進後、予め決められている所定の車速にまで増速した際に、無段変速部7の変速比を最大変速比(最大減速比)もしくはそれに近い変速比に設定した状態で、第1クラッチ機構C1を解放するとともに、第2クラッチ機構C2を係合させる。前後進切替機構5は、ブレーキ機構Bが解放されている状態で、更に第1クラッチ機構C1が解放されるので、いわゆる自由回転する状態になり、その結果、入力軸4と有段変速部20との連結が解かれる。これに対して、セカンダリープーリ40が第2クラッチ機構C2によって出力軸8に連結されるので、結局、入力軸4と出力軸8とは無段変速部7を経由してトルクを伝達するように連結される。したがって、無段変速部7による変速比を徐々に減少させ、あるいは車速とアクセル開度とに応じて変化させることにより、エンジン回転数を燃費の良い回転数に設定することができる。
このように有段変速部20を経由するトルクの伝達状態から無段変速部7を経由するトルクの伝達状態に切り替える場合、有段変速部20による変速比が無段変速部7の最大変速比より大きいから、変速比あるいは駆動力が変化することになる。したがって、第1クラッチ機構C1を解放しかつ第2クラッチ機構C2を係合させる場合、過渡的にそれらのクラッチ機構C1,C2を滑り制御する。すなわち、第2クラッチ機構C2の係合圧を徐々に増大させてその伝達トルク容量を次第に増大させ、これに併せて第1クラッチ機構C1の係合圧を徐々に低下させてその伝達トルク容量を次第に減少させる。この制御は、従来、クラッチ・ツウ・クラッチ制御として知られている制御であり、このように構成することにより、出力軸8のトルクが滑らかに変化して変速ショックや違和感が生じることを回避もしくは抑制することができる。
第1クラッチ機構C1が解放し、かつ第2クラッチ機構C2が完全に係合して、無段変速部7を経由したトルクの伝達が安定的に行われる状態になった後、第3クラッチ機構C3が解放される。すなわち、有段変速部20が出力軸8に対しても切り離される。その結果、前後進切替機構5におけるサンギヤ5sに入力軸4からトルクが伝達されるが、リングギヤ5rおよびキャリヤ5cが自由に回転できる状態になるため、前後進切替機構5の全体が一体となって回転するなど、前後進切替機構5を構成している各回転要素同士の間の回転数差が小さくなる。そのため、前後進切替機構5での動力損失や耐久性の低下、あるいは騒音もしくは振動を抑制することができる。なお、第3クラッチ機構C3を解放させる場合、既に第1クラッチ機構C1が解放されて有段変速部20にはトルクが掛かっていないので、第3クラッチ機構C3が噛み合い式のクラッチによって構成されていても、走行中に第3クラッチ機構C3を解放させることができる。言い換えれば、上述した構成となっていることにより、第3クラッチ機構C3を噛み合い式のクラッチによって構成することができる。
一方、後進走行する場合には、図5に示すように、第1クラッチ機構C1および第2クラッチ機構C2を解放するとともに、第3クラッチ機構C3およびブレーキ機構Bを係合させる。前後進切替機構5においては、リングギヤ5rがブレーキ機構Bによって固定された状態でサンギヤ5sにエンジン1からのトルクが入力されるので、キャリヤ5cがサンギヤ5sに対して反対方向に回転する。したがって、前進走行の際の発進時と同様に、有段変速部20を経由して、入力軸4から出力軸8にトルクが伝達され、かつ出力軸8が後進走行する方向に回転する。この場合の変速比は、有段変速部20による変速比と、前後進切替機構5を構成している遊星歯車機構による変速比とを乗算した変速比となる。そして、出力ギヤ9から減速ギヤ機構10およびフロントデファレンシャル12を介して左右の駆動輪にトルクが伝達され、後進走行する。なお、第1クラッチ機構C1および第3クラッチ機構C3を係合させた状態で減速する場合、車両の走行慣性力に基づくトルクが出力軸8に作用するが、出力軸8とセカンダリープーリ40とは第2クラッチ機構C2が解放状態になっていて遮断されているから、減速時のいわゆる逆入力トルクが無段変速部7に掛かることがなく、その結果、無段変速部7に不必要に作用するトルクを低減し、かつ不必要な回転を抑制して無段変速部7の耐久性を向上させることができる。さらに、第2クラッチ機構C2が解放していて出力軸8が無段変速部7に対して遮断されているので、入力軸4と出力軸8との間で無段変速部7を経由したトルクの伝達は生じず、いわゆるインターロック状態となることはない。
つぎに、この発明に係る変速装置の他の具体例について説明する。この具体例における変速装置は、上述した具体例とは、従動ギヤ25とセカンダリープーリ40との間に設けられた軸受71の配置が異なる。なお、この具体例の説明では、上述した具体例と同様の構成については説明を省略し、その参照符号を引用する。
図3は、この具体例における変速装置の一部を示し、特に第3クラッチ機構C3と従動ギヤ25と軸受71,72との配置関係を説明するための図である。この具体例における従動ギヤ25は、固定部92に設けられた軸受71によって支持されている。その従動ギヤ25は、外周部に歯部25aが設けられた外周側円筒部25eを備え、その外周側円筒部25eが軸線方向で固定部92側に突出するように形成されている。そして、その従動ギヤ25の外周側円筒部25eにおける内周面25fに軸受71が圧入されている。したがって、従動ギヤ25は、その側面のうち歯部25a側に形成された側面が、軸受71と当接する側面25dとなるように構成されている。また、その側面25dは、軸線方向で相対的に端面25cより固定部92側に位置するように形成されている。なお、従動ギヤ25における内周面のうち軸受71に当接する内周面25fは、相対的に軸受73と当接する内周面より半径方向で外方に形成されている。
また、この具体例における固定部92は、半径方向に延設された部分と、軸線方向に突出た部分と含むように構成されている。図3に示すように、その固定部92は、半径方向で出力軸8側へ向けて延設された部分の端部が、軸線方向で従動ギヤ25側に突出する断面略L字状に形成されている。その固定部92における軸線方向に突出する部分の外周部に軸受71が設けられている。したがって、軸受71は、内輪が固定部92と当接し、外輪が従動ギヤ25と当接している。その軸受71の外輪は、その外周面が従動ギヤ25の外周側円筒部25eにおける内周面25fと当接し、かつその軸線方向の端面が従動ギヤ25の側面25dと当接している。さらに、軸受71は、軸線方向で外輪が内輪よりも従動ギヤ25側に突出するように形成されている。
さらに、固定部92の半径方向に延設された部分の端部には、セカンダリープーリ40を支持する軸受72が設けられている。したがって、軸受71は、半径方向で軸受72よりも半径方向外方に配置されている。また、それら軸受71と軸受72とは、軸線方向では少なくとも一部が重なるように配置されている。すなわち、軸受71と軸受72とは、半径方向に互いにずれて配置されている。なお、軸線方向では相対的にセカンダリープーリ40側に軸受72が設けられ、従動ギヤ25側すなわち第3クラッチ機構C3側に軸受71が設けられている。
また、この発明における第2クラッチ機構は、上述した出力軸8とセカンダリーシャフト44との間に設けられて出力軸8とセカンダリーシャフト44とを選択的に連結する構成に替えて、入力軸4とプライマリーシャフト6との間に設けられてこれら入力軸4とプライマリーシャフト6とを選択的に連結するように構成することができ、その例を図4に記載してある。図4に示す具体例の場合、セカンダリープーリ40の固定シーブ41は出力軸8と一体化されている。すなわち、この具体例におけるセカンダリープーリ40は、第2クラッチ機構による係合もしくは解放状態によらず、出力軸8と一体回転するように構成されている。言い換えれば、そのセカンダリープーリ40は、上述したセカンダリーシャフト44を備えておらず、セカンダリーシャフトとして出力軸8を備えている。
さらに、この発明における前後進切替機構は、上述したダブルピニオン型の遊星歯車機構に替えて、シングルピニオン型の遊星歯車機構によって構成することができ、その例を図6に記載してある。図6に示すように、シングルピニオン型の遊星歯車機構を前後進切替機構5として使用する場合、入力軸4に対して相対回転可能に設けられたサンギヤ5sを出力要素とし、キャリヤ5cを反力要素とし、さらにリングギヤ5rを入力要素とすることができる。したがってキャリヤ5cがブレーキ機構Bに連結され、サンギヤ5sに駆動ギヤ21が連結される。そして、入力軸4がリングギヤ5rに連結されるとともに、そのサンギヤ5sとリングギヤ5rとを一体回転させるように連結する第1クラッチ機構C1が設けられる。
上述したように、この発明に係る変速装置によれば、前進方向への発進時や後進走行する場合、有段変速部は無段変速部では設定することのできない大きい変速比を設定するので、大きなトルクが従動ギヤに掛かるものの、そのスラスト荷重を従動ギヤに当接する軸受で受けるように構成されているため、従動ギヤが倒れることを抑制できる。そのため、有段変速部の耐久性を向上させることができる。さらに、従動ギヤと軸受とが常時当接するように構成されているので、従動ギヤの姿勢(正立状態)を安定させることができる。さらに、従動ギヤが倒れないことで、従動ギヤと一体回転するクラッチギヤが軸線方向から傾くことを抑制でき、スリーブがクラッチギヤから抜けることを防止できる。
例えば、従動ギヤ25が倒れ込む場合には、クラッチギヤ55によりスリーブ53が押し上げられて、スリーブ53とクラッチギヤ55とがスプライン嵌合する部分における摩擦力は軸線方向で不均一に生じてしまう状態となるが、従動ギヤ25が倒れ込むことを抑制できることにより、そのような不均一な状態で摩擦力が生じることを解消でき、ギヤ抜けを防止することができる。すなわち、従動ギヤ25のギヤ倒れが抑制されることによって、スリーブ53が軸線方向で従動ギヤ25側に移動する際の摩擦力が、ハブ51側に移動する際の摩擦力より大きくなるような摩擦力の不均一状態が発生することが抑制され、ギヤ抜けが防止される。
さらに、従動ギヤを支持する軸受を複数備えている場合、そのうちのいずれかの軸受が従動ギヤの歯部近くすなわち半径方向の外周側で従動ギヤと当接しているように構成されているので、従動ギヤに作用する荷重を軸受で支持することができ、従動ギヤに作用する曲げモーメントを低減できるので、従動ギヤが倒れることを抑制できる。また、その軸受が、半径方向および軸線方向において従動ギヤと当接していることにより、従動ギヤの安定性が向上し、有段変速部の耐久性を向上させることができる。そして、固定部に設けられた複数の軸受を半径方向で互いにずれるとともに軸線方向では少なくとも一部が重なるように配置させる場合には、軸線方向の長さを小さくでき、変速装置を小型化することもできる。
加えて、その発進時や後進時、無段変速部では設定することのできない大きい変速比を有段変速部で設定できるので、その結果、車両としては大きい駆動力を得ることができるとともに、発進加速性を向上させることができ、また後進走行時にゆっくりとした走行を行うことができる。これらの場合に無段変速部は走行のためのトルクの伝達には関与しないので、無段変速部でのベルト挟圧力を高くする必要、すなわち伝達トルク容量を設定する油圧を高くする必要がなく、そのため挟圧力や油圧を発生させるための動力の消費が少なくなって燃費を改善することができ、また無段変速部の耐久性を向上させることができる。
また、この発明に係る変速装置では、各クラッチ機構を摩擦クラッチや噛み合いクラッチなどの単一の構成のものとすることができるので、必要とする構成部品を少なくして、変速装置の全体としての構成を簡素化し、また小型化することができる。
そして、この発明における無段変速部は、従来知られているベルト式の無段変速機やトロイダル型無段変速機であってよく、ベルト式無段変速機はFF車(フロントエンジン・フロントドライブ車)に搭載する変速装置に適しており、トロイダル型無段変速機はFR車(フロントエンジン・リヤドライブ車)に搭載する変速装置に適している。
ここで上述した具体例と、この発明との関係を簡単に説明すると、上述した軸受72が、この発明における第1の軸受に相当し、また軸受71がこの発明における第2の軸受に相当する。また、従動ギヤ25が、この発明における出力側のギヤに相当する。また、上述した具体例で説明した入力軸4,プライマリーシャフト6,セカンダリーシャフト44,カウンタシャフト23,出力軸8,減速ギヤシャフト10b,ドライブシャフト13はいずれも回転軸である。そして、この発明における入力軸とは、互いに並列に配列された無段変速部を含む動力伝達経路と有段変速部を含む動力伝達経路とに分岐する前の経路中に設けられた回転軸、あるいはその並列経路が分岐する箇所を構成する回転軸であり、またこの発明における出力軸とは、無段変速部を含む動力伝達経路と有段変速部を含む動力伝達経路とが合流した後の経路中に設けられた回転軸、あるいはその並列経路が合流する箇所を構成する回転軸である。したがって、上述した入力軸4あるいはプライマリーシャフト6がこの発明における入力軸に相当し、また出力軸8がこの発明における回転軸に相当し、さらには出力軸8あるいは減速ギヤシャフト10bまたはドライブシャフト13がこの発明における出力軸に相当する。
なお、この発明に係る変速装置は、上述した各具体例に限定されず、この発明の目的を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
例えば、上述した具体例では、回転同期装置により構成された第3クラッチ機構の一例としてキー式シンクロメッシュ機構について説明したが、この発明ではこれに限定されず、第3クラッチ機構がコーン式シンクロメッシュ機構によって構成されていてもよい。すなわち、第3クラッチ機構は噛み合い式のクラッチであればよく、シングルコーン式シンクロメッシュ機構や、マルチコーン式シンクロメッシュ機構によって構成されていてもよい。
また、上述した具体例における有段変速部では、一つの変速比(ギヤ比,減速比)を有するギヤ列を用いた構成を示したが、この発明における有段変速部には、二以上の変速比(ギヤ比,減速比)を有し、それらの変速比を選択して設定できるギヤ列が含まれる。その有段変速部は、要は、入力軸から出力軸にトルクを伝達できるギヤ列により構成されていればよいが、この発明では、無段変速部では設定できない変速比を有段変速部で設定するから、ギヤ列は複数のギヤを噛み合わせて構成され、そのギヤ比(歯数の比)は、無段変速部で設定できる最大変速比より大きい変速比を設定できるように構成されていればよい。
さらに、第1クラッチ機構は、差動作用を行う前後進切替機構の全体を一体化するためのものであり、したがって上述した各具体例で示したように、サンギヤとキャリヤとの二つの回転要素を互いに連結する構成以外に、サンギヤとキャリヤとリングギヤとの三つの回転要素を連結するように構成されていてもよい。
1…動力源、 2…出力軸(クランク軸)、 4…入力軸、 5…前後進切替機構、 5s…サンギヤ、 5r…リングギヤ、 5P…第1ピニオンギヤ、 5P…第2ピニオンギヤ、 5c…キャリヤ、 6…プライマリーシャフト、 7…無段変速部、 7a…ベルト、 8…出力軸、 8a…ボス部、 9…出力ギヤ、 10…減速ギヤ機構、 12…フロントデファレンシャル、 13…ドライブシャフト、 20…有段変速部、 21…駆動ギヤ、 22…カウンタドリブンギヤ、 23…カウンタシャフト、 24…カウンタドライブギヤ、 25…従動ギヤ、 25a…歯部、 25b…内側円筒部、 25c…端面、 25d…側面、 25e…外側円筒部、 25f…内周面、 30…プライマリープーリ、 40…セカンダリープーリ、 41…固定シーブ、 42…可動シーブ、 43…推力付与機構、 44…セカンダリーシャフト、 51…ハブ、 52…キー、 53…スリーブ、 53a…スプライン、 54…シンクロナイザーリング、 54a…突起部、 54b…コーン面、 55…クラッチギヤ、 55a…スプライン、 55b…コーン面、 71…軸受(第2の軸受)、 72…軸受(第1の軸受)、 91,92…固定部、 B…ブレーキ機構、 C1…第1クラッチ機構、 C2…第2クラッチ機構、 C3…第3クラッチ機構(噛み合いクラッチ)。

Claims (7)

  1. 動力源が出力したトルクが入力される入力軸とトルクを出力する出力軸との間に、変速比を連続的に変化させる一対のプーリを備えた無段変速部と、前記無段変速部で設定できない変速比を設定できる有段変速部とが並列に配置された変速装置において、
    前記一対のプーリのうち出力側のプーリと一体となって回転可能な回転軸を備えるとともに、これら出力側のプーリと回転軸とが第1の軸受を介して所定の固定部によって回転自在に支持され、
    前記有段変速部は、出力側のギヤを備えるとともに、前記出力側のギヤが前記回転軸に対して相対回転可能に当該回転軸の外周側に嵌合され、かつ前記出力側のギヤを前記固定部によって回転自在に支持する第2の軸受が前記出力側のギヤと前記固定部との間に設けられ、
    前記第1の軸受と前記第2の軸受とは、半径方向に互いにずれるとともに軸線方向では少なくとも一部が重なるように配置されている
    ことを特徴とする変速装置。
  2. 動力源が出力したトルクが入力される入力軸とトルクを出力する出力軸との間に、変速比を連続的に変化させる一対のプーリを備えた無段変速部と、前記無段変速部で設定できない変速比を設定できる有段変速部とが並列に配置された変速装置において、
    前記一対のプーリのうち出力側のプーリと一体となって回転可能な回転軸を備えるとともに、これら出力側のプーリと回転軸とが第1の軸受を介して所定の固定部によって回転自在に支持され、
    前記有段変速部は、出力側のギヤを備えるとともに、前記出力側のギヤが前記回転軸に対して相対回転可能に当該回転軸の外周側に嵌合され、かつ前記出力側のギヤを前記固定部によって回転自在に支持する第2の軸受が前記出力側のギヤと前記固定部との間に設けられ、
    前記第2の軸受は、前記第1の軸受より半径方向で外方に配置されている
    ことを特徴とする変速装置。
  3. 動力源が出力したトルクが入力される入力軸とトルクを出力する出力軸との間に、変速比を連続的に変化させる一対のプーリを備えた無段変速部と、前記無段変速部で設定できない変速比を設定できる有段変速部とが並列に配置された変速装置において、
    前記一対のプーリのうち出力側のプーリと一体となって回転可能な回転軸を備えるとともに、これら出力側のプーリと回転軸とが第1の軸受を介して所定の固定部によって回転自在に支持され、
    前記有段変速部は、出力側のギヤを備えるとともに、前記出力側のギヤが前記回転軸に対して相対回転可能に当該回転軸の外周側に嵌合され、かつ前記出力側のギヤを前記固定部によって回転自在に支持する第2の軸受が前記出力側のギヤと前記固定部との間に設けられ、
    前記第1の軸受と前記第2の軸受とは、同一軸線上に軸線方向に並んで配置され、
    前記第2の軸受は、前記回転軸を回転自在に支持している
    ことを特徴とする変速装置。
  4. 前記第2の軸受は、前記第1の軸受より半径方向で外方に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の変速装置。
  5. 前記第2の軸受は、前記出力側のギヤに対して軸線方向に並んで配置されるとともに、前記出力側のギヤの側面に当接していることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の変速装置。
  6. 前記出力側のギヤと前記回転軸とを選択的に連結する噛み合いクラッチが、前記出力側のギヤに隣接し、かつ前記出力側のギヤと同一軸線上に配置されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載の変速装置。
  7. 前記有段変速部は、前記無段変速部で設定できる最大減速比より大きい減速比を設定するギヤ列を含むことを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一項に記載の変速装置。
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