JP5934989B1 - 船舶のロータリーベーン式舵取機 - Google Patents
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Abstract
Description
直近のRVSG研究に「平成25年度 高圧高信頼性ロータリーベーン式舵取機の技術開発成果報告書」(平成26年3月 一般社団法人 日本舶用工業会)がある。
この研究は、圧力室の作動油圧を高め、装置の小型化を図ると共に信頼性の高いRVSGを得るために行われた。
頭記のRVSGの圧力室は、扇形の六面による長方体とされ、夫々の面には作動油圧が働いて、圧力室を膨らませる。即ち、ロータとハウジングの円周部には半径方向の作動油圧が、ハウジング底部とトップカバーには垂直方向の作動油圧が、ベーンとセグメントには円周方向の作動油圧が働いて、圧力室を膨らませる。
この際、夫々の面対面の交接部に隙間を生じさせて、油漏れを起こす。この隙間を埋めるべく当該部には油漏防止のシール材が施される。
しかし、このシール材の内、作動油圧が高位になると、圧力室の膨れに追随できず油漏れを防ぎきれないものが出てくる。
この問題は、圧力室の構成が多面的で、構造がハウジングとトップカバーのボルト締結部周りに見られるように、作動油圧に対し開放的であり、シール材の施工システムが断片的であるために生ずる。
前記0003項で述べた頭記RVSGの圧力室の構成(構造)は、複雑で、隠蔽的である。このため、圧力室の機械加工を困難にし、圧力室の円筒度や表面粗度等の加工精度を上げるうえで、多大な工数を要し、またメンテナンスを難しくする。
<圧力室の油漏れに関し>
本発明のRVSGの圧力室は、内輪(頭記RVSGのロータに相当する)と、外輪(頭記RVSGのハウジングに相当する)との相対部に、切れ目のない輪郭のソーセージ状空円環を形成し、この空円環に、主材に連続した馬蹄形シール材を巻埋設し、圧力室の作動油を利して前記シール材を前記空円環に圧接させる独立体の内輪付きの回転翼(頭記RVSGのベーンに相当する)と、これと同形式の外輪付き固定翼(頭記RVSGのセグメントに相当する)とを配装した構成とする。
このことにより、圧力室は、省面化され、作動油圧に対し自閉化され、作動油に対する封密性が高められて、圧力室へ高圧な作動油の供給が可能とされる。
圧力室を構成する元となる前記ソーセージ状空円環は、凹凸のない単純な空円環とされて、精度の高い機械加工と省力化が図れる。
また、独立体(カートリッジ型)とされる回転翼と固定翼は、圧力室のメンテナンスをし易いものにする。
冒頭のRVSGは、0005項で述べたように、圧力室の構成が、多面的であり、開放的であり、油漏防止のためのシール材が断片的である。
このような圧力室における油漏防止は、シール材に隙間を作らせない作動油圧の範囲においてのみ有効である。
言い換えれば、作動油圧を高位に上げるためには、シール材に隙間を作らせないよう、圧力室の構成部材を強固にする必要がある。このことはRVSGの大型化につながる。
一方、本発明のRVSGの圧力室の構成は、省面化され、作動油圧に対し自閉化され、油漏防止のためのシール材は連続したものとされる。その結果、圧力室の作動油圧に対する封密性は高められて、圧力室へ高圧な作動油の供給が可能となる。
これ等の事項を具体的に下記に説明する。
圧力室は1区画当たり、ソーセージ状空円環の内輪の壁面、同空円環の外輪の壁面、回転翼面及び固定翼面の計四面で構成される。
この四面の構成において、油漏れとなる部位は、面対面の交接箇所であるが、これを数えれば
▲1▼ソーセージ状空円環を形成する内輪と外輪の矛先同士の罫線交接が2箇所。
▲2▼内輪・外輪の壁面と回転翼面の直角交接が1箇所。
▲3▼内輪・外輪の壁面と固定翼面の直角交接が1箇所。計4箇所である。
これ等の交接箇所の油漏れに関し
▲1▼の罫線交接部は、作動油圧によって隙間を生じさせるが、この隙間は、当該外部より加圧して施される連続したシール材で塞さがれ、油漏防止を確かなものとされる。
尚、当該部の内輪と外輪の矛先は、作動油圧によりシール材に加圧的に作用して、油漏防止を助ける。
▲2▼の直角交接部は、回転翼を、ソーセージ状空円環の輪郭に沿う主材に、連続した馬蹄形シール材を巻埋設した独立体に構成し、シール材の内スペースに圧力室から作動油を送り込んで、シール材の摺動面を内輪・外輪の壁面に圧接し、油漏防止を確かなものとされる。
▲3▼の直角交接は、回転翼と同様に、シール材の摺動面を内輪・外輪の壁面に圧接し、油漏防止を確かなものとされる。
上記のシール材を数えれば、▲1▼に2条、▲2▼及び▲3▼に各1条、計4条である。
これ等の方策によって圧力室は、作動油に対し自閉的な構成とされる。その結果、作動油圧が高位になるほど圧力室の封密性が高められ、圧力室へ高圧な作動油の供給が可能とされる。
また圧力室の膨れによる油漏れの心配はなく、圧力室は応力ベースの設計ができる。このことは、RVSGの小型化につながる。
本発明のRVSGは、全体構造がシンプルである。特に、圧力室の元となるソーセージ状空円環は、冒頭のRVSGのような凹凸がないので、旋盤加工による容易な加工と、精度の高い空円環が得られる。
更に、この発明のRVSGの回転翼と固定翼は、主材と2条の馬蹄形シール材より成る独立体とされ、一本のキーにより夫々内輪と外輪に安定的に結合される。回転翼と固定翼は、カートリッジ型とされる。
回転翼や固定翼に施されるシール材には、あらかじめその摺動面には油漏防止のために圧力が掛かるようにしなければならない。この目的のために、シール材には余肉が付けられる。
頭記のRVSGにおいては、余肉をつけたシール材をセグメントやロータのスリットに装填するに際し、シール材を上方より叩き込むとか、その他の方法が採られるが、余肉が邪魔をして、この作業を難しくしている。また圧力室の構成が隠蔽的であるため、細部にわたって目視が届かず、組立作業が総じて難しい。検査に関しても同様である。
一方、本発明のRVSGでは、余肉の付いたシール材を含む回転翼と固定翼は、内輪の外側からセットして、これを分割された外輪で内輪に向かって押えこみながら外筒を被せ、下方から円形底板で塞げばよい。これ等の作業は、目視のもとに良否を確かめながら行われる。
また解放検査に関しても、据付ボルトを解いて、外筒を吊り上げた後、分割された外輪を半径方向にずらせば、圧力室は目視の場におかれるから検査はし易い。
これを以下に説明する。
(図1参照)
(図10、11参照)
3 外筒、3a 頂板、3b 円筒、3c 鍔、
4 円形底板、5 上部軸受ブッシュ、6 下部軸受ブッシュ、7 キャリアーデスク、8 ボルト、9 キー、10 ソーセージ状空円環、11 四角円環溝、
12 四角円環、12a 背面、12b シール材、12c O‐リング、
13 逆止弁、13a 油孔、
14 回転翼、14a 主材、14b 馬蹄形シール材、14c 馬蹄形シール材内スペース、14d 油孔、14e キー、14f ボルト
15 固定翼、15a 主材、15b 馬蹄形シール材、15c 馬蹄形シール材内スペース、15d 油孔、15e キー、15f ボルト
16 圧力室、17 作動油給排孔、18 据付ボルト、19 舵軸、20 舵軸ナット、21 舵取機甲板、100 RVSG(ロータリーベーン式舵取機)
Claims (2)
- 内輪が、2(又は3)等分割して成る外輪で、回動自在に内抱され、
前記内輪と前記外輪は、上部軸受ブッシュを付帯する頂板及び下部に鍔を有する円筒で成る外筒と、下部軸受ブッシュ及びキャリアーデスクを付帯する円形底板とで抱被され、
前記外輪と前記外筒はキーにより結合され、
前記内輪と前記外輪の軸中心線を含む縦断面において、前記内輪と前記外輪の相対部にソーセージ状空円環が形成され、
前記ソーセージ状空円環に、2(又は3)組の回転翼が等間隔に配装され、前記回転翼に対応する固定翼が前記外輪の分割部に配装されて、4(又は6)区画の圧力室が構成され、
前記ソーセージ状空円環の上下端に位置する前記外筒の頂板と前記円形底板とに、四角円環溝が掘削され、これ等の四角円環溝に、機の中央に向かって突出するシール材を収納し、かつ内縁と外縁にO‐リングを巻埋設した四角円環が嵌め込まれ、この四角円環の背面から、前記外筒の頂板や前記円形底板の外皮に通ずる複数の油孔が設けられ、かつ前記該皮に逆止弁が取り付けられ、
前記回転翼は、側面が前記ソーセージ状空円環に沿う棒状で、その横断面が四角形と成る主材に、その主材の両端側全周に2条の馬蹄形シール材を巻埋設し、馬蹄形シール材内スペースの上下端より、前記主材を通じて前記圧力室に至る油孔を設けた構成とされ、この回転翼は、前記内輪にキーで結合され、
前記固定翼は、主材、馬蹄形シール材及び油孔を前記回転翼と同様の構成とされ、この固定翼は、前記外輪にキーで結合され、
前記固定翼の両側における前記外筒から前記圧力室に到る作動油の給排孔が設けられ、
以上の如く構築されたロータリーベーンアクチュエータが、舵軸に挿入結合され、舵取機甲板に据付けられたことを特徴とする船舶のロータリーベーン式舵取機。 - 請求項1の船舶のロータリーベーン式舵取機において、外筒と円形底板が、鋼板による溶接組立製とされていることを特徴とする船舶のロータリーベーン式舵取機。
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JP6182749B1 (ja) * | 2016-10-11 | 2017-08-23 | 俊盛 円光 | 船舶の舵装置 |
Citations (3)
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US4475738A (en) * | 1982-04-15 | 1984-10-09 | Hilliard Lyons Patent Management Inc. | Dynamic seal arrangement with X-shaped seal |
JP2006214496A (ja) * | 2005-02-03 | 2006-08-17 | Japan Hamuwaaji Kk | ロータリーベーン式舵取機におけるシール構造 |
JP2014000939A (ja) * | 2012-06-18 | 2014-01-09 | Toshimori Enko | 船舶の舵装置 |
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