JP2003293991A - ケーシング分割型ポンプ - Google Patents

ケーシング分割型ポンプ

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JP2003293991A
JP2003293991A JP2002095265A JP2002095265A JP2003293991A JP 2003293991 A JP2003293991 A JP 2003293991A JP 2002095265 A JP2002095265 A JP 2002095265A JP 2002095265 A JP2002095265 A JP 2002095265A JP 2003293991 A JP2003293991 A JP 2003293991A
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wear ring
bush
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JP2002095265A
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Tomohiko Saito
智彦 斎藤
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HATAKEYAMA KK
Original Assignee
HATAKEYAMA KK
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  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポンプ内部品の磨耗、腐食を防ぐことができ
て、耐久性を向上させることができるケーシング分割型
ポンプを提供する。 【解決手段】 ケーシングは、上ケーシング部材と、下
ケーシング部材16とからなる2つのケーシング部材か
ら構成される。ケーシング内を貫通するようにして、主
軸18が配設され、該主軸18には、主軸18に取り付
けられたインペラ24は、ケーシング内の上ケーシング
部材と下ケーシング部材16とによって画成される内部
空間内に配置される。インペラ24に固定されるインペ
ラウエアリング30と、ケーシング側に配設されるケー
シング側シール部としてのケースウエアリングとから構
成されるシール部において、該ケースウエアリングは、
円周方向で分割された上ケースウエアリング部材と下ケ
ースウエアリング部材34とから構成され、各ケースウ
エアリング部材がそれぞれ対応するケーシング部材に固
定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ケーシングが例え
ば水平割形のように、円周方向に互いに連結された複数
のケーシング部材から構成されるケーシング分割型ポン
プに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のケーシング分割型ポンプ
としては、内部空間を画成するケーシングと、該ケーシ
ングの内部空間内に配置されるインペラを有しケーシン
グに対して回転可能となった回転体と、を備え、前記ケ
ーシングが円周方向に互いに連結された複数のケーシン
グ部材、即ち、上ケーシングと下ケーシングとに分割す
るものが一般的に知られている。このようなケーシング
分割型ポンプは、配管をはずすことなく点検が可能であ
り、保守・点検性に優れている。保守・点検時には、例
えば、回転部とケーシングとの間の各シール部におい
て、ポンプ能力を低下させ異常音を発生する原因となる
磨耗・腐食等が生じていないかどうか等のチェックを行
い、そして、これらが発生しているときには必要に応じ
て、部品の交換を行う。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ポンプでは、磨耗・腐食の発生が頻繁に起こり、部品交
換が頻繁に必要となり、部品及びポンプ自体の耐久性が
悪いという問題があった。このような磨耗、腐食が発生
する原因としては、各シール部の部分に応じて次のよう
なことが考えられる。
【0004】例えば、インペラウエアリングとケースウ
エアリングとから構成されるシール部においては、ケー
スウエアリングがケーシングに嵌め込まれており、これ
らの間には隙間のないように嵌め合いがなされる必要が
あるが、嵌め合いが不完全であると両者の間に隙間がで
きて、隙間を液体が漏れるため磨耗が進行する。特に、
部品交換などを行いながら長期間にわたり使用している
と、ケースウエアリングの外径寸法と、ケーシングの内
径寸法との間にずれが生じ、さらに磨耗を促進させる結
果となる。
【0005】また、高圧段と低圧段とを仕切るバランス
部分において、複数段のインペラの間に設けられるバラ
ンスブッシュ部(ダイヤフラムとバランスブッシュの2
部品で構成されることもある)とバランススリーブとか
ら構成されるシール部においても、同様に、ダイヤフラ
ムとケーシングとの間で隙間のないように嵌め合いがな
される必要があり、嵌め合いが不完全であると両者の間
に隙間ができて、磨耗が進行する。特に、このバランス
部分は、ポンプの中心部に位置しているため、バランス
が崩れると、カジリ、磨耗の被害を蒙りやすい。
【0006】また、グランドパッキング部分におけるシ
ール部においては、シール水を注入して封止を行ってい
るが、ケーシングがシール水に対する耐腐食性を備えて
いないために、ケーシングが腐食されて、ケーシングの
黒鉛化などを進行させる。
【0007】本発明はかかる課題に鑑みなされたもの
で、ポンプ内部品の磨耗、腐食を防ぐことができて、耐
久性を向上させることができるケーシング分割型ポンプ
を提供することをその目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明のうちの請求項1記載の発明は、内部空
間を画成するケーシングと、該ケーシングの内部空間内
を通りケーシングに対して回転可能となった回転体と、
を備え、前記ケーシングが円周方向に互いに連結された
複数のケーシング部材から構成されるケーシング分割型
ポンプにおいて、前記回転体とケーシングとの間のシー
ル部において、ケーシング側シール部が、前記複数のケ
ーシング部材に合わせて、円周方向で分割された複数の
ケーシング側シール部材から構成され、該ケーシング側
シール部材が、それぞれ対応するケーシング部材に固定
されることを特徴とする。
【0009】ケーシング側シール部を構成する各ケーシ
ング側シール部材が、それぞれ対応するケーシング部材
に固定されるために、ケーシング側シール部とケーシン
グとが隙間なく確実に嵌め合わされることになる。従来
では確認することができなかった、ケーシング側シール
部とケーシングとの嵌め合わせ、ケーシング側シール部
と回転体側シール部との芯出しなどを、確実に行い確認
することができるようになる。これにより、磨耗、腐食
などを防止することができるようになり、部品の耐久性
を向上させることができるようになる。
【0010】前記シール部としては、前記ケーシングの
内部空間内に配置される回転体のインペラに固定される
インペラウエアリングと、ケーシング側に配設されるケ
ースウエアリングとから構成されるものとし、ケーシン
グ側シール部としてケースウエアリングとすることがで
きる。この場合、ケースウエアリングは、円周方向に分
割された複数のケースウエアリング部材から構成され、
該ケースウエアリング部材がそれぞれ対応するケーシン
グ部材に固定される。
【0011】または、前記シール部としては、前記シー
ル部は、回転体に固定されるバランススリーブと、ケー
シング側に配設されるバランスブッシュ部とから構成さ
れるものし、ケーシング側シール部としてバランスブッ
シュ部とすることができる。この場合、バランスブッシ
ュ部は、それぞれ円周方向で分割された複数のバランス
ブッシュ部材から構成され、該バランスブッシュ部材が
それぞれ対応するケーシング部材に固定される。また、
バランスブッシュ部は、例えば、ダイヤフラムとその内
周側に固定されるバランスブッシュとから構成すること
ができ、その場合には、ダイヤフラムとバランスブッシ
ュとを、それぞれ円周方向に分割された複数のダイヤフ
ラム部材とバランスブッシュ要素とから構成することも
できる。そして、ダイヤフラム部材がそれぞれ対応する
ケーシング部材に固定され、該バランスブッシュ要素が
それぞれ対応するダイヤフラム部材に固定されるように
することもできる。
【0012】または、前記シール部としては、回転体に
固定されるパッキンスリーブと、ケーシング側に配設さ
れてパッキンが装入されるグランドブッシュと、から構
成されるものとし、ケーシング側シール部としてグラン
ドブッシュとすることができる。この場合、グランドブ
ッシュは、円周方向に分割された複数のグランドブッシ
ュ部材から構成され、該グランドブッシュ部材がそれぞ
れ対応するケーシング部材に固定される。グランドブッ
シュを、ケーシングとは別の部品とすることにより、ケ
ーシングよりも耐腐食性の高い材料から構成することが
できるようになり、耐久性を向上させることができる。
または、グランドブッシュが腐食したとしても、グラン
ドブッシュの交換で対応することができる。
【0013】また、前記ケーシング側シール部材のケー
シング部材への固定は、前記ケーシング部材とケーシン
グ側シール部材に跨り、ケーシング部材の分割面から取
付穴が穿設されており、該取付穴に収容され且つ固着さ
れた押えによって前記ケーシング側シール部材が押え付
けられることにより、行うことができる。これにより、
ケーシング部材及びケーシング側シール部材のそれぞれ
の分割面の平坦性を損なうことなく、各ケーシング側シ
ール部材をケーシング部材に固定することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の実施
の形態を説明する。
【0015】図1は、本発明の実施形態に係るケーシン
グ分割型ポンプの全体縦断面図である。図において、こ
のケーシング分割型ポンプは、所謂水平割型となってお
り、ケーシング12は、上ケーシング部材14と、下ケ
ーシング部材16とからなる2つのケーシング部材から
構成され、上ケーシング部材14と下ケーシング部材1
6とは、円周方向に互いに分離可能に連結されており、
その連結面即ち分割面は水平面となっている。
【0016】ケーシング12内を貫通するようにして、
主軸18が配設される。主軸18は、ケーシング12の
両側に固定されたベアリングケース20、21によって
軸受されており、主軸18の一端は、ベアリングケース
21を通過した後、図示しないモータの出力軸に接続さ
れている。主軸18には、インペラ24、25が取り付
けられており、これらインペラ24、25は、ケーシン
グ12内の上ケーシング部材14と下ケーシング部材1
6とによって画成される内部空間内に配置される。イン
ペラ24が低圧側のインペラであり、インペラ25が高
圧側のインペラとなっている。また、主軸18には、イ
ンペラ24、25との間に、2つの圧力室を仕切るバラ
ンススリーブ26が取り付けられ、インペラ24、25
よりも外側にはシャフトスリーブ28、パッキンスリー
ブ60、シャフトナット29等が取り付けられている。
これら主軸18、インペラ24、25、バランススリー
ブ26、パッキンスリーブ60、シャフトナット29等
は、回転体を構成している。
【0017】ケーシング12と回転体との間には、幾つ
かのシール部が設けられる。第1は、インペラ24、2
5の一部の外周とケーシング12との間の部分Aであ
り、インペラから吐き出された圧力水が吸込側にバイパ
スするのを防止するためのものである。第2は、高圧段
と低圧段とを仕切るバランス部分Bであり、圧力バラン
スを保つためのものである。第3は、主軸18とケーシ
ング12との間のグランド部分Cであり、主軸18とケ
ーシング12の隙間からの漏水を防止するためのもので
ある。
【0018】以下、これらのシール部の構成について、
詳細に説明する。
【0019】図2の符号Aは、インペラ24とケーシン
グ12との間のシール部を表している。尚、インペラ2
5とケーシング12との間のシール部についても同様で
ある。インペラ24とケーシング12との間のシール部
は、インペラ24のシール部に対応する外周面に固定さ
れるインペラウエアリング30と、ケーシング側に配設
されるケースウエアリング(ケーシング側シール部)と
から構成される。インペラウエアリング30は、インペ
ラ24にネジ31によって固定されている。他方、ケー
シング12側のケースウエアリングは、従来のようにイ
ンペラウエアリング30に外装されケーシング12に嵌
め込まれるリング状のケースウエアリングではなく、上
ケーシング部材14及び下ケーシング部材16にそれぞ
れ対応した、半リング状の上ケースウエアリング32及
び下ケースウエアリング34(それぞれケースウエアリ
ング部材)から構成される。そして、半リング状の上ケ
ースウエアリング32及び下ケースウエアリング34
が、それぞれ上ケーシング部材14及び下ケーシング部
材16に固定される。
【0020】下ケースウエアリング34の下ケーシング
部材16への固定は次のように行われる。下ケースウエ
アリング34のブランクは、略半リング形状をなしてお
り、その外周面は、下ケーシング部材16の内周面に合
致するよう加工されて、外径寸法の管理がなされると共
に、円周方向に沿って伸びるリブ34aが形成されてい
る(図3参照)。リブ34aは、対応する下ケーシング
部材16に形成された溝に嵌め込まれる。この状態にお
いて、下ケースウエアリング34の内周面の中刳り加工
を行い、内径寸法の管理を行う。そして、下ケースウエ
アリング34の上端面(分割面)と、下ケーシング部材1
6の上面(分割面)とを面一の平坦な水平面にする。次
に、下ケーシング部材16の2つの上端面のそれぞれの
箇所において、下ケーシング部材16と下ケースウエア
リング34のリブ34aに跨り、その水平面から取付穴
36を穿設する。さらに取付穴36の穴底から縮径孔を
穿設して、縮径孔にタップを切ってネジ穴36aを形成
する。一方、この取付穴36に収容可能となった押え3
8を用意する。押え38は、前記取付孔36の内径にほ
ぼ合致する外径を有する押え筒40と、押え筒40内を
貫通するボルト42とから構成される。ボルト42の頭
部42aは、押え筒40内に収容され、そのネジ軸42
bは、前記ネジ穴36aに螺合する。押え38の押え筒
40を、前記一対の取付穴36にそれぞれ挿入し、ボル
ト42を押え筒40に挿入して、そのネジ軸42bをネ
ジ穴36aに螺合していくことにより、押え筒40を取
付穴36の穴底に押し付ける。これにより、前記下ケー
スウエアリング34のリブ34aが上から押え付けら
れ、下ケースウエアリング34は下ケーシング部材16
に固定される(図4参照)。同様の手順により、上ケー
スウエアリング32が上ケーシング部材14に固定され
る。この取付穴36と押え38とによる固定構造によ
り、ケーシング部材とケースウエアリング部材とのそれ
ぞれの分割面の平坦性を損なうことなく、2つのケーシ
ング部材14、16が連結されたときに、ケーシング部
材14、16同士、及びケースウエアリング部材32、
34同士との間の分割部に隙間が発生することを防ぐこ
とができる。尚、押え38は一体のボルトで構成するこ
とも可能であり、ボルトのボルト頭部とネジ軸との外径
差が大きいものであれば、リブ32a、34aを押え付
ける面積が大きくなり、好ましい。
【0021】こうして、ケースウエアリングを、ケーシ
ング12に合わせて分割することにより、各ケーシング
部材にそれぞれのケースウエアリング部材を固定するこ
とができ、両者を隙間無く嵌め合わせることができる。
従来のように、ケースウエアリングが一体品であると、
上ケーシング部材14と下ケーシング部材16とが連結
された状態で、内部の状態を目視することはできないの
で、ケーシング12とケースウエアリングとの間に隙間
が形成されていないかどうかを確認することができず、
ケースウエアリングがケーシングに正しく嵌め合わされ
ておらず、芯出しがなされていなくとも、確認するすべ
がない。これに対して、本発明のように、ケースウエア
リング部材を、それぞれケーシング部材に固定すること
により、確実に両者に隙間がないように設定することが
できる。また、ケースウエアリング部材をケーシング部
材に固定した後、各ケースウエアリング部材の内周面を
加工するので、精度良く仕上げることができる。さらに
は、仕上げた後に、ケースウエアリング部材の内周面に
沿って複数の鉛線を臨時的に固定し、ケーシング部材を
連結した後、再びケーシング部材を分離すると、鉛線の
つぶれ量から、芯出しが適正かどうかを確認することが
できる。従来の構成では、ケースウエアリングとケーシ
ングとの間の位置合わせに再現性が保証されていないた
めに、このような芯出しの確認をすることは不可能であ
る。
【0022】次に、図2の符号Bは、バランス部分を表
している。バランス部分のシール部は、主軸18に取り
付けられたバランススリーブ26と、ケーシング側に配
設されるダイヤフラム及びバランスブッシュ(ケーシン
グ側シール部)とから構成される。ケーシング12側の
ダイヤフラム及びバランスブッシュは、従来のようにバ
ランススリーブ26に外装されケーシング12に嵌め込
まれるリング状のダイヤフラム及びこのダイヤフラムに
固定されたバランスブッシュではなく、上ケーシング部
材14及び下ケーシング部材16にそれぞれ対応した、
半リング状の上ダイヤフラム50及び下ダイヤフラム5
2(それぞれダイヤフラム部材)が用意されて、それぞ
れ上ダイヤフラム50及び下ダイヤフラム52が、上ケ
ーシング部材14及び下ケーシング部材16に固定され
る。また、該上ダイヤフラム50及び下ダイヤフラム5
2に対応して、上バランスブッシュ54及び下バランス
ブッシュ56(それぞれバランスブッシュ要素)が用意
されて、それぞれ上ダイヤフラム50及び下ダイヤフラ
ム52に固定される。
【0023】これらの固定構造は、前記に説明した下ケ
ースウエアリング34を下ケーシング部材16に固定し
た固定構造と同じである。上ダイヤフラム50及び下ダ
イヤフラム52の外周面にそれぞれ形成されたリブ50
a及び52aを、上ケーシング部材14及び下ケーシン
グ部材16に形成された溝に嵌め込む。また、リブ50
aと上ケーシング部材14のリブ50a近傍部位に跨り
水平面から取付穴36とネジ穴36bを形成し、ネジ穴
36bに押え38を螺合して、押え38でリブ50aを
押え付ける。同様に、リブ52aと下ケーシング部材1
6のリブ52a近傍に跨り水平面から取付穴36及びネ
ジ穴36bを形成し、ネジ穴36bに押え38を螺合し
て、押え38でリブ50aを押え付ける。
【0024】さらに、上バランスブッシュ54及び下バ
ランスブッシュ56の外周面にそれぞれ形成されたリブ
54a及び56aを、上ダイヤフラム50及び下ダイヤ
フラム52に形成された溝50b及び52bに嵌め込
む。そして、リブ54a及び上ダイヤフラム50のリブ
54a近傍部位に跨り水平面から取付穴36とネジ穴3
6bを形成し、ネジ穴36bに押え38を螺合して、押
え38でリブ54aを押え付ける。同様に、リブ56a
及び下ダイヤフラム52のリブ56a近傍部位に跨り、
水平面から取付穴36とネジ穴36bを形成し、ネジ穴
36bに押え38を螺合して、押え38でリブ54a、
56aを押え付ける。
【0025】このようにダイヤフラム及びバランスブッ
シュを、ケーシング12に合わせて分割することによ
り、各ケーシング部材にダイヤフラム部材を固定するこ
とができ、両者を隙間無く嵌め合わせることができる。
同様にダイヤフラム部材にバランスブッシュ部材を固定
することができ、両者を隙間無く嵌め合わせることがで
きる。よって、液体が漏れることがなく、腐食を防ぐこ
とができる。ダイヤフラム部材及びバランスブッシュ部
材を、それぞれ固定した状態でその内周面を加工するこ
とにより、精度良く仕上げることができ、芯出しの確認
も行うことができ、カジリ等を防止することができる。
また、圧力バランスを保持することができるため、主軸
にスラスト力が作用することを防ぎ、ベアリングケース
内に配置されるスラストベアリングへの負荷を軽減する
ことができる。尚、この実施形態では、ケーシング側シ
ール部としてダイヤフラム及びバランスブッシュの2部
品で構成される構成としたが、これに限るものではな
く、これらを一体化したバランスブッシュで構成するこ
とも可能である。
【0026】次に、図5及び図6は、シール部であるグ
ランド部分Cの拡大図である。グランド部分Cは、主軸
18に取り付けられたパッキンスリーブ60と、ケーシ
ング12側に配設されてパッキン66、ネッキブッシュ
67及びランタンリング68等が装入されるスタッフィ
ングボックスと、から構成される。スタッフィングボッ
クスは、従来のようにケーシング12自体で構成するの
ではなく、半リング状の上グランドブッシュ62、70
及び下グランドブッシュ64、72(それぞれグランド
ブッシュ部材)から構成される。上グランドブッシュ6
2、70及び下グランドブッシュ64、72は、上ケー
シング部材14及び下ケーシング部材16にそれぞれ固
定されて、スタッフィングボックスを画成するケーシン
グ側シール部となる。これらの固定構造は、先に説明し
た下ケースウエアリング34を下ケーシング部材16を
固定した固定構造と同じである。即ち、上グランドブッ
シュ62、70及び下グランドブッシュ64、72に
は、それぞれ外周面に複数のリブ62a、62a、70
a、70a及び64a、64a、72a、72aが形成
されており、各リブ62a、70a及び上グランドブッ
シュ62、70のリブ62a、70a近傍部位に跨り水
平面から取付穴36とネジ穴36aが形成され、ネジ穴
36aに押え38が螺合されて、押え38でリブ62
a、70aを押え付けるようになっている。同様に、各
リブ64a、72a及び下グランドブッシュ64、72
のリブ64a、72a近傍部位に跨り水平面から取付穴
36とネジ穴36aが形成され、ネジ穴36aに押え3
8が螺合されて、押え38でリブ62a、72aを押え
付けるようになっている。
【0027】上グランドブッシュ62及び下グランドブ
ッシュ64は、ケーシング部材14、16と異なる部材
であるために、ケーシング部材14、16と異なる、ス
テンレスのようなケーシング12よりも耐腐食性の高い
材料で構成することができる。これにより、シール水に
よる腐食を防止することができる。または、腐食が発生
した場合でも、上グランドブッシュ部材62、64を交
換することで、ケーシング部材14、16にまで被害を
拡大させることなく、対応することができる。尚、以上
の実施形態においては渦巻ポンプを例にとって説明した
が、これに限らず、任意のケーシング分割型ポンプに本
発明を適用することが可能である。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ケ
ーシング側シール部を構成する各ケーシング側シール部
材が、それぞれ対応するケーシング部材に固定されるた
めに、ケーシング側シール部とケーシングとが隙間なく
確実に嵌め合わされることになり、従来では確認するこ
とができなかった、ケーシング側シール部とケーシング
との嵌め合わせ、ケーシング側シール部と回転体側シー
ル部との芯出しなどを、確実に行うことができ、これに
より、磨耗、腐食などを防止でき、部品及び全体の耐久
性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るポンプの縦断面図であ
る。
【図2】本発明の実施形態によるポンプのシール部を、
ケーシングの分割面から見た平面図である。
【図3】下ケースウエアリングと下ケーシング部材との
固定構造を表す図であり、(a)は、下ケースウエアリン
グの平面図、(b)は(a)のb−b線に沿って見た断面
図、(c)は(b)の部分拡大図である。
【図4】本発明の実施形態によるポンプのシール部を、
ケーシングの分割面から見た斜視図である。
【図5】本発明の実施形態によるポンプのシール部であ
る一方のグランド部を、ケーシングの分割面から見た平
面図である。
【図6】本発明の実施形態によるポンプのシール部であ
る他方のグランド部を、ケーシングの分割面から見た平
面図である。
【符号の説明】
12 ケーシング 14 上ケーシング部材(ケーシング部材) 16 下ケーシング部材(ケーシング部材) 18 主軸 24、25 インペラ 26 バランススリーブ 32 上ケースウエアリング(ケースウエアリング部
材) 34 下ケースウエアリング(ケースウエアリング部
材) 36 取付穴 38 押え 50 上ダイヤフラム(ダイヤフラム部材) 52 下ダイヤフラム(ダイヤフラム部材) 54 上バランスブッシュ(バランスブッシュ要素) 56 下バランスブッシュ(バランスブッシュ要素) 60 パッキンスリーブ 62 上グランドブッシュ(グランドブッシュ部材) 64 下グランドブッシュ(グランドブッシュ部材) 66 パッキン

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部空間を画成するケーシングと、該ケ
    ーシングの内部空間内を通りケーシングに対して回転可
    能となった回転体と、を備え、前記ケーシングが円周方
    向に互いに連結された複数のケーシング部材から構成さ
    れるケーシング分割型ポンプにおいて、 前記回転体とケーシングとの間のシール部において、ケ
    ーシング側シール部が、前記複数のケーシング部材に合
    わせて、円周方向で分割された複数のケーシング側シー
    ル部材から構成され、該ケーシング側シール部材が、そ
    れぞれ対応するケーシング部材に固定されることを特徴
    とするケーシング分割型ポンプ。
  2. 【請求項2】 前記シール部は、前記ケーシングの内部
    空間内に配置される回転体のインペラに固定されるイン
    ペラウエアリングと、ケーシング側に配設されるケーシ
    ング側シール部としてのケースウエアリングとから構成
    され、該ケースウエアリングは、円周方向で分割された
    複数のケースウエアリング部材から構成され、該ケース
    ウエアリング部材がそれぞれ対応するケーシング部材に
    固定されることを特徴とする請求項1記載のケーシング
    分割型ポンプ。
  3. 【請求項3】 前記シール部は、回転体に固定されるバ
    ランススリーブと、ケーシング側に配設されるケーシン
    グ側シール部としてのバランスブッシュ部とから構成さ
    れ、該バランスブッシュ部は、それぞれ円周方向で分割
    された複数のバランスブッシュ部材から構成され、該バ
    ランスブッシュ部材がそれぞれ対応するケーシング部材
    に固定されることを特徴とする請求項1または2記載の
    ケーシング分割型ポンプ。
  4. 【請求項4】 前記シール部は、回転体に固定されるパ
    ッキンスリーブと、ケーシング側に配設されてパッキン
    が装入されるケーシング側シール部としてのグランドブ
    ッシュと、から構成され、該グランドブッシュは、円周
    方向で分割された複数のグランドブッシュ部材から構成
    され、該グランドブッシュ部材がそれぞれ対応するケー
    シング部材に固定されることを特徴とする請求項1ない
    し3のいずれか1項に記載のケーシング分割型ポンプ。
  5. 【請求項5】 前記ケーシング部材とケーシング側シー
    ル部材に跨り、ケーシング部材の分割面から取付穴が穿
    設されており、該取付穴に収容され且つ固着された押え
    によって前記ケーシング側シール部材が押え付けられる
    ことで、ケーシング側シール部材が対応するケーシング
    部材に固定されることを特徴とする請求項1ないし4の
    いずれか1項に記載のケーシング分割型ポンプ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100895346B1 (ko) 2007-01-10 2009-04-29 다이헤이요 기코 가부시키가이샤 하나의 축에 대칭으로 장착한 임펠러를 내장한 원심 슬러지펌프의 케이싱
KR101828688B1 (ko) * 2015-07-24 2018-02-12 쯔지앙 산후아 오토모티브 컴포넌츠 컴퍼니 리미티드 전기 구동 펌프 및 이를 제조하는 방법

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