JP5932469B2 - 開閉体制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、開閉体制御装置に関し、さらに詳しくは、車体の一部を開閉する開閉体に設けられる開閉体制御装置に関する。
車両側に取り付けられたラッチと開閉体に取付けられたストライカとを係合させて開閉体を閉状態に維持するクロージャについては、ストライカと係合するラッチの係合溝が全閉状態であるフルラッチ位置と、該係合溝にストライカが入り込むことができる全開位置との間を移動できるように、ラッチが回動するようにされている(例えば特許文献1)。
前記ラッチの回動における前記フルラッチ位置と前記全開位置との間の所定の位置には中立位置があり、そのラッチの中立位置への移動は、駆動部からセクタギアを介してラッチへの駆動力を伝達されて、ラッチが回動することにより行われる。中立位置への位置決めはセクタギアにセンサを設け、そのセンサによりセクタギアが一定の回動がなされたことを検知することで、中立位置の位置決めをすることができる。
特開2002−250163号公報
しかし、セクタの位置を検知するセンサが壊れた場合には、位置決めすることができないため、中立位置で維持することができない。このラッチを中立位置で維持することができない場合には、開閉体の閉作動のときには、ラッチが開状態の位置へと回動してしまうために開閉体を閉状態とすることができず、また、開閉体の開作動のときには、ラッチが閉状態の位置へと回動してしまうために開状態の開閉体を閉じる動作をさせることができなくなってしまう。
中立位置の維持については、中立位置をパルスセンサにより駆動部の移動量を検知して位置決めをすることもできるが、ノイズにより位置決めが難しい場合があり、回路も複雑となる。
本発明は、上記のような課題に鑑みてなされたものであって、位置決めの精度が高く、しかも簡単に中立位置に位置決めできる開閉体制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の開閉体制御装置は、車体に取り付けられたラッチ機構のラッチと、開閉体に取り付けられたストライカとを有し、前記ラッチに前記ストライカを挿入可能な中立位置と、前記ラッチに挿入された前記ストライカに前記ラッチが係合可能な全閉位置との間を前記ラッチが回動することにより、前記ラッチと前記ストライカとを係脱可能な開閉体制御装置であって、前記ラッチを回動させる駆動部へ提供される電力の電圧を検知する電圧検知手段と、電圧に応じた駆動部の駆動時間である駆動時間情報を記憶する記憶手段と、前記ラッチが前記全閉位置から前記中立位置へと回動する際の電圧を前記電圧検知手段により検知し、前記駆動時間情報に応じて検知された電圧に対する駆動時間の駆動を前記駆動部に行わせる制御手段とを備えたことを特徴としている。
(1)本発明の開閉体制御装置によれば、前記ラッチが前記全閉位置から前記中立位置へと回動する際の電圧を前記電圧検知手段により検知し、前記駆動時間情報に応じて検知された電圧に対する駆動時間の駆動を前記駆動部に行わせるため、前記駆動部へ提供される電力の電圧に応じて前記駆動部の回動時間を変えることができる。従って、一定時間の駆動を駆動部にさせると、電源の状態に応じた電圧によって、回動によるラッチの回動位置が中立位置からズレる場合があるが、電圧に応じて回動時間を変えることで、ラッチを中立位置へと位置決めすることが容易となる。
(2)本発明の開閉体制御装置によれば、前記駆動時間情報は、特定の電圧の間における電圧が補完により定められているため、電気自動車やハイブリッド車のように電圧が駆動の度ごとに電圧が異なる状況となり易くても、簡単に且つより正確に必要な駆動時間を得ることができる。
(3)本発明の開閉体制御装置によれば、前記制御手段は、前記ラッチが前記全閉位置から前記中立位置への回動を開始した時の電圧を前記電圧検知手段により検知するため、中立位置へとラッチが移動する際のより正確な電圧を測定することができる。また、他の機器等を用いている場合においては、比較的低下した状態における駆動部の電圧を検知することができ、電源の電圧が低下した場合であっても、駆動部の駆動時間を適切に特定することができる。
本発明に係る開閉体制御装置1の一実施形態を示す機能ブロック図である。 駆動時間情報10における電圧と時間との関係の一例を示すグラフであり、横軸に電圧を示し、縦軸に時間を示すものである。 開閉体制御装置1における動作の一例を示すタイミングチャートである。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。本発明の開閉体制御装置1は、車体の一部を開閉する開閉体に設けられ、当該開閉体の開閉を制御するためのものである。
上記開閉体としては、例えば、パワースライドドア、パワーリフトゲート等の車両ドアが挙げられる。当該開閉体には、ストライカが取り付けられており、このストライカは、車体に取り付けられたラッチ機構のラッチ内に挿入可能な形状を有している。
上記ラッチは、上記ストライカを挿入可能な溝部を有し、前記溝部が開いた状態である全開位置と、上記溝部に挿入された上記ストライカを上記溝部から離脱不能に係合可能な位置である全閉位置との間を往復して回動可能とされ、前記全開位置と前記全閉位置との所定の中間の位置には、開閉体の閉操作においてこの溝部に上記ストライカを挿入可能な位置である中立位置が形成されている。当該ラッチが全閉位置にある場合には、上記開閉体が閉じた状態となっている一方、開閉体が閉操作の際に全閉位置から当該ラッチが中立位置へ移動する場合には、上記開閉体が閉じた状態であって開操作が可能となっている。中立位置と全閉位置との間にはハーフラッチ位置が存在しており、このハーフラッチ位置に当該ラッチが位置している場合は、上記開閉体が半閉状態となっている。さらに、前記ラッチが全開状態へ移動することにより、開閉体が開くこととなる。
そして、開閉体が開状態において上記ラッチが中立位置に位置している場合に、上記開閉体が閉じられ、上記開閉体のストライカが上記ラッチの溝部に挿入されると、上記ラッチは、中立位置からハーフラッチ位置を経て全閉位置に回動させられ、この全閉位置において上記ストライカに係合し、上記ストライカを上記溝部から離脱不能に保持する。上記ラッチが中立位置又はハーフラッチ位置から全閉位置に回動させられ、さらに中立位置へ戻る閉動作を行う。
一方、上記ラッチが開閉体が閉じた状態において中立位置に位置している場合に、上記開閉体が開動作を開始すると、上記ラッチは、中立位置から全開位置に回動させられ、この中立位置において上記ストライカと離脱可能な状態となる。つまり、上記ラッチは、中立位置に位置している場合、上記ストライカを挿入可能な状態であるとともに、上記ストライカと離脱可能な状態である。上記ラッチが中立位置から全開位置に回動させられ、再び中立位置に戻る動作が開動作となる。
開閉体制御装置1は、図1に示すように、上記ラッチを回動させる駆動部2と、この駆動部2へ提供される電力の電圧を検知可能な電圧検知部3と、上記ラッチがハーフラッチ位置及び全閉位置に移動したことを検知するラッチスイッチ4と、上記ラッチが中立位置に移動したことを検知するセクタセンサ5と、上記開閉体が開き動作を開始したことを検知可能な開動作開始契機検知部6とを備えている。さらに、当該開閉体制御装置1は、電圧検知部3、ラッチスイッチ4、セクタセンサ5及び開動作開始契機検知部6の検知結果に基づいて駆動部2を制御するECU7を備えている。なお、当該開閉体制御装置1は、上記ラッチ及び上記ストライカを有しているものであるが、このようなものには限られず、開閉体制御装置1が、上記ラッチ及び上記ストライカとは独立したものであっても良い。
駆動部2は、電力が提供されることによって、上記ラッチを両方向に回動させるように駆動可能なものであれば特に限定されないが、例えば、モーターを用いることができる。当該駆動部2は、その駆動を停止した状態であるOFF状態と、上記ラッチを全閉位置又はハーフラッチ位置から中立位置へと回動させている状態である開方向駆動状態と、上記ラッチを中立位置又はハーフラッチ位置から全閉位置へと回動させている状態である閉方向駆動状態とを遷移する。また、当該駆動部2は、その駆動力を上記ラッチに伝達可能なギアであるセクタギアを介して上記ラッチを回動させる。
電圧検知部3は、電圧を検知可能な電圧検知手段であり、駆動部2へ提供される電力の電圧を測定可能なものであれば特に限定されないが、例えば、電圧測定回路を用いることができる。
ラッチスイッチ4は、上記ラッチがハーフラッチ位置に移動したときに、ECU7にOFF信号を出力するとともにOFF状態となる一方、上記ラッチが全閉位置に移動したときに、ECU7にON信号を出力するとともにON状態となるスイッチである。当該ラッチスイッチ4としては、例えば、公知のスイッチを用いることができ、上記ラッチがハーフラッチ位置及び全閉位置に位置したときに、それぞれ異なる方向にレバー操作がされるように配置されたトグルスイッチ等を用いることができる。なお、当該ラッチスイッチ4は、例えば、上記開閉体が閉じられるとともに、上記開閉体のストライカが上記ラッチの溝部に挿入されたときに、ECU7にOFF信号を出力するとともにOFF状態となる一方、上記ラッチが全閉位置に移動したときに、ECU7にON信号を出力するとともにON状態となるスイッチであっても良い。
セクタセンサ5は、上記ラッチが中立位置に移動したときに、ECU7にON信号を出力するセンサである。当該セクタセンサ5としては、例えば、上記セクタギアの作動状態から、上記ラッチが中立位置に移動したことを検知可能なセンサであれば公知のセンサを用いることができ、開動作において、上記ラッチが中立位置に移動したことを感知したときに、ON信号をECU7に出力するとともにON状態となる一方、閉動作において、上記ラッチがハーフラッチ位置又は全閉位置に移動したことを感知したときに、OFF信号をECU7に出力するとともにOFF状態となるものであっても良い。なお、当該セクタセンサ5は、例えば、上記ラッチの回動軸に対して非対称なカム等によってリミットスイッチのON操作及びOFF操作がされることにより、これらの操作に連動してON信号及びOFF信号をそれぞれ出力するとともに、ON状態とOFF状態との間の各状態遷移を行うものであっても良い。
開動作開始契機検知部6は、上記開閉体が開き動作を開始したことを検知可能なものであれば特に限定されないが、例えば、上記開閉体に設けられたノブがユーザによって操作されたことを検知可能な検知回路を用いることができる。当該開動作開始契機検知部6は、上記開閉体が開き動作を開始したことを検知した場合に、開動作開始契機検知信号をECU7に出力する。
ECU7は、駆動部2を制御する制御ユニットであり、駆動部2の電圧に応じた駆動時間の情報である駆動時間情報10を記憶する記憶部9と、ラッチスイッチ4、セクタセンサ5及び開動作開始契機検知部6からの出力信号に基づいて、電圧検知部3が検出した電圧に対する駆動時間の駆動を上記駆動時間情報10に応じて駆動部2に行わせる制御部8とを有している。
記憶部9は、予め駆動時間情報を記憶しておく記憶手段であり、駆動部2の電圧に応じた駆動時間の情報である駆動時間情報10を記憶可能なものであれば特に限定されないが、例えば、不揮発性のメモリを用いることができる。
駆動時間情報10は、駆動部2が、上記ラッチの全閉位置又はハーフラッチ位置から中立位置までの回動、及び上記ラッチの前開位置から中立位置までの回動をそれぞれ行うのに要する駆動時間を駆動部2へ提供される電力の電圧ごとに特定した情報である。通常、駆動部2の性能等によって、駆動部2へ提供される電力の電圧に応じて上記駆動時間が決まる。そこで、駆動時間情報10として、駆動部2へ提供される電力の電圧と、この電圧に応じた上記駆動時間とを予め記憶部9に記憶させている。
例えば、図2に示すように、駆動部2に提供される電力の電圧がVT1である場合に、このVT1に応じた駆動部2の駆動時間はTOO[1]である。同様に、駆動部2に提供される電力の電圧がVT2,VT3,VT4である場合に、これらの電圧に応じた駆動部2の駆動時間はそれぞれTOO[2],TOO[3],TOO[4]である。
また、駆動時間情報10は、駆動部2の電圧及び駆動時間の対応関係が2つ以上特定された場合に、これらの電圧の間の電圧に対応する駆動時間を一次関数によって補完している。このため、駆動時間情報10において、電圧に応じた駆動部2の駆動時間が離散的に特定されていた場合であっても、当該駆動時間を連続的に定めることができる。
例えば、図2に示すように、電圧VT1及びVT2にそれぞれ対応する駆動時間TOO[1]及びTOO[2]が特定されている場合に、点(VT1,TOO[1])と点(VT2,TOO[2])とを通る直線を規定する一次関数によって、電圧VT1と電圧VT2との間の電圧に対応する駆動時間を補完する。この一次関数を用いて、例えば、0.1Vごとに駆動時間を補完する。また、電圧VT2と電圧VT3との間の電圧に対応する駆動時間、及び電圧VT3と電圧VT4との間の電圧に対応する駆動時間も同様に、点(VT2,TOO[2])と点(VT3,TOO[3])とを通る直線を規定する一次関数、及び点(VT3,TOO[3])と点(VT4,TOO[4])とを通る直線を規定する一次関数によってそれぞれ補完する。そして、これらの一次関数を用いて、例えば、0.1Vごとに駆動時間をそれぞれ補完する。
制御部8は、開動作開始契機検知部6からの開動作開始契機検知信号の入力に基づいて、駆動部2が上記ラッチを全閉位置から中立位置に回動させるように、駆動部2の駆動を開始する。このとき、前記ラッチが閉位置から中立位置へと移動する際の電圧を前記電圧検知手段により検知するのであるが、当該制御部8は、上記ラッチが全閉位置から中立位置への回動を開始した時の電圧を電圧検知部3により検知し、この電圧に対応する駆動部2の駆動時間を駆動時間情報10によって特定するとともに、この駆動時間を計測するためのタイマーT12を起動することができる。次いで、当該制御部8は、タイマT12における駆動時間の間、駆動部2の駆動を許容することで駆動部2を許容させ、セクタセンサ5からのON信号の入力に基づいて駆動部2を停止させる。ただし、セクタセンサ5からON信号が入力される前にタイマーT12が満了した場合には、当該制御部8は、セクタセンサ5からON信号が入力されるのを待たずに、駆動部2を停止させる。
このような構成により、制御部8は、閉動作において、セクタセンサ5が故障した場合であっても、駆動時間情報10に基づくタイマーT12によって上記ラッチを中立位置で停止させることができ、上記ラッチが過剰に回動することを抑制することができる。また、制御部8は、上記ラッチが全開位置又はハーフラッチ位置から中立位置への回動を開始した時の電圧を電圧検知部3により検知するため、比較的低下した状態における駆動部2の電圧を検知することができ、電源の電圧が低下した場合であっても、駆動部2の駆動時間を適切に特定することができる。
また、制御部8は、ラッチスイッチ4からのOFF信号の入力に基づいて、駆動部2が上記ラッチを開状態の中立位置又はハーフラッチ位置から全閉位置に回動させるように、駆動部2の駆動を開始する。このとき、当該制御部8は、上記ラッチが開状態の中立位置又はハーフラッチ位置から全閉位置への回動を開始した時の電圧を電圧検知部3により検知し、この電圧に対応する駆動部2の駆動時間を駆動時間情報10によって特定するとともに、この駆動時間を計測するためのタイマーT11を起動する。次いで、当該制御部8は、ラッチスイッチ4からのON信号の入力に基づいて駆動部2を停止させる。ただし、ラッチスイッチ4からON信号が入力される前にタイマーT11が満了した場合には、当該制御部8は、ラッチスイッチ4からON信号が入力されるのを待たずに、駆動部2を停止させる。
このような構成により、制御部8は、閉動作において、ラッチスイッチ4が故障した場合であっても、駆動時間情報10に基づくタイマーT11によって上記ラッチを全閉位置で停止させることができ、上記ラッチが過剰に回動することを抑制することができる。また、制御部8は、上記ラッチが中立位置又はハーフラッチ位置から全閉位置への回動を開始した時の電圧を電圧検知部3により検知するため、比較的低下した状態における駆動部2の電圧を検知することができ、電源の電圧が低下した場合であっても、駆動部2の駆動時間を適切に特定することができる。
以下、本発明の開閉体制御装置1において閉動作の後に開動作が行われる場合の動作の一例について、図3を用いて説明する。
本動作における初期状態としては、上記開閉体は開いた状態であり、上記ラッチは中立位置に位置しており、セクタセンサ5はON状態(ON)である。また、ラッチスイッチ4はON状態(ON)であり、駆動部2はOFF状態(OFF)である。また、いずれのタイマーも起動していない状態である。
次いで、上記開閉体が閉じられ、上記開閉体のストライカが当該ラッチの上記溝部に挿入されると、その反動等によって上記ラッチがハーフラッチ位置に移動するとともに、ラッチスイッチ4が制御部8にOFF信号を出力してOFF状態(OFF)に遷移したタイミング(図3のA)で、制御部8は、駆動部2に閉動作を開始させるまでの時間を確保するためのタイマーT1を起動する。
次いで、タイマーT1が満了したタイミング(図3のB)で、制御部8は、駆動部2が上記ラッチをハーフラッチ位置から全閉位置に回動させるように、駆動部2を駆動して閉方向駆動状態(CLOSE)に遷移させる。このとき、制御部8は、上記ラッチがハーフラッチ位置から全閉位置への回動を開始した時の電圧を電圧検知部3により検知し、この電圧に対応する駆動部2の駆動時間を駆動時間情報10によって特定するとともに、この駆動時間を計測するタイマーT11を起動する。なお、セクタセンサ5は、上記ラッチがハーフラッチ位置から全閉位置へと回動しているときにOFF状態(OFF)に遷移する。
次いで、上記ラッチが略全閉位置に移動するとともに、ラッチスイッチ4が制御部8にON信号を出力してON状態(ON)に遷移したタイミング(図3のC)で、制御部8は、上記ラッチが上記ストライカに十分に係合するまでの時間を確保するためのタイマーT2を起動する。ただし、制御部8は、ラッチスイッチ4からのON信号が入力される前にタイマーT11が満了した場合には、ラッチスイッチ4からのON信号が入力されるのを待たずに、駆動部2を停止させてOFF状態(OFF)に遷移させ、閉動作を終了する。
次いで、制御部8は、タイマーT2が満了したタイミング(図3のD)で、駆動部2を停止させてOFF状態(OFF)に遷移させ、タイマーT11を破棄し、駆動部2に開動作を開始させるまでの時間を確保するためのタイマーT3を起動して、閉動作を終了する。ただし、制御部8は、タイマーT2が満了する前にタイマーT11が満了した場合には、タイマーT2が満了するのを待たずに、駆動部2を停止させてOFF状態(OFF)に遷移させ、閉動作を終了する。
次いで、タイマーT3が満了し、ユーザによって上記開閉体を開くために上記開閉体のノブの操作等がされると、開動作開始契機検知部6が制御部8に開動作開始契機検知信号を出力し、この出力のタイミング(図3のE)で、制御部8は、駆動部2が上記ラッチを全閉位置から中立位置に回動させるように、駆動部2を駆動して開方向駆動状態(OPEN)に遷移させる。このとき、制御部8は、上記ラッチが全閉位置から中立位置への回動を開始した時の電圧を電圧検知部3により検知し、この電圧に対応する駆動部2の駆動時間を駆動時間情報10によって特定するとともに、この駆動時間を計測するタイマーT12を起動する。
次いで、上記ラッチが中立位置に移動するとともに、セクタセンサ5が制御部8にON信号を出力してON状態(ON)に遷移したタイミング(図3のF)で、制御部8は、駆動部2を停止させるまでの時間を確保するためのタイマーT4を起動する。ただし、制御部8は、セクタセンサ5のON信号が入力される前にタイマーT12が満了した場合には、セクタセンサ5のON信号が入力されるのを待たずに、駆動部2を停止させてOFF状態(OFF)に遷移させ、開動作を終了する。
次いで、制御部8は、タイマーT4が満了したタイミング(図3のG)で、駆動部2を停止させてOFF状態(OFF)に遷移させ、タイマーT12を破棄して、開動作を終了する。ただし、制御部8は、タイマーT4が満了する前にタイマーT12が満了した場合には、タイマーT4が満了するのを待たずに、駆動部2を停止させてOFF状態(OFF)に遷移させ、開動作を終了する。以上により、本動作が終了する。
なお、本発明の実施の形態は上述の形態に限るものではなく、本発明の思想の範囲を逸脱しない範囲で適宜変更することができる。
本発明に係る開閉体制御装置1は、車体の一部を開閉する開閉体に適用することができる。
1 開閉体制御装置
2 駆動部
3 電圧検知部
4 ラッチスイッチ
5 セクタセンサ
6 開動作開始契機検知部
7 ECU
8 制御部
9 記憶部
10 駆動時間情報

Claims (3)

  1. 車体に取り付けられたラッチ機構のラッチと、開閉体に取り付けられたストライカとを有し、前記ラッチに前記ストライカを挿入可能な中立位置と、前記ラッチに挿入された前記ストライカに前記ラッチが係合可能な全閉位置との間を前記ラッチが回動することにより、前記ラッチと前記ストライカとを係脱可能な開閉体制御装置であって
    前記ラッチを回動させる駆動部へ提供される電力の電圧を検知する電圧検知手段と、
    電圧に応じた駆動部の駆動時間である駆動時間情報を記憶する記憶手段と、
    前記ラッチが閉位置から中立位置へと移動する際の電圧を前記電圧検知手段により検知し、
    前記駆動時間情報に応じて検知された電圧に対する駆動時間の駆動を前記駆動部に行わせる制御手段を備えた開閉体制御装置。
  2. 前記駆動時間情報は、特定の電圧の間における電圧が補完により定められた請求項1に記載の開閉体制御装置。
  3. 前記駆動時間を決めるための電圧が、前記ラッチが全閉位置から中立位置への回動開始時に検知されたことを特徴とする請求項1または2に記載の開閉体制御装置。
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