JP5932109B1 - 燃料噴射弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】内燃機関用の燃料噴射弁において、噴射される燃料の微粒化促進を目的とする。【解決手段】弁座シート部を有する弁座と、弁座を開閉するための弁体と、弁座の弁座開口部に設けられた噴孔プレートとを有する燃料噴射弁であって、噴孔プレートの上流側端面には、噴孔ごとに形成された旋回室、弁座の中心軸を中心とした略円周方向から旋回室へ燃料を導入する第1旋回用通路、第1旋回用通路と噴孔を介して対向し且つ第1旋回用通路の反対方向から旋回室へ燃料を導入する第2旋回用通路、隣接する旋回室の第2旋回用通路と第1旋回用通路間に形成され、両旋回用通路と弁座開口部間を結ぶと共に弁座開口部に連通した共通燃料導入路を備え、共通燃料導入路の弁座開口部側端部は、共通燃料導入路の幅を直径とする断面が半円形状に形成され、共通燃料導入路の旋回用通路側端部には、弁座の中心軸側に向かって突出した燃料分岐部が設けられている。【選択図】図2

Description

この発明は、自動車の内燃機関などへの燃料供給に使用される燃料噴射弁に係り、特に噴霧特性における微粒化の促進を図った燃料噴射弁に関するものである。
近年、自動車の内燃機関などの排出ガス規制が強化される中、燃料噴射弁から噴射される燃料噴霧の微粒化が求められている。
特許文献1、2に記載された先行技術では、旋回流れを形成することにより微粒化を図るために様々な検討がなされている。
特開1989−271656号公報 WO2013−023838号公報
特許文献1では、弁ケーシング内に、弁座面と協働する弁閉鎖部材が配置されている形式のものにおいて、弁座面の下流に中央開口が設けられており、中央開口から半径方向へ少なくとも2つの接線方向通路が延びており、各接線方向通路がそれぞれ各スワール室に接線方向で開口しており、燃料のための定量開口がそれぞれ、上記スワール室の中央から外側へ通じていることを特徴とする長手軸線に関して対称的に形成された弁ケーシングを有する構成となっている。
案内通路によって整流及び加速された流れがスワール室へ流入し、燃料はスワール室で旋回流れとなり、その後噴孔内を旋回しながら噴孔プレート出口から噴射された噴霧は、中空円錐状の噴霧となって微粒化が促進するとされている。
このような構成においては、スワール室において旋回流れを生じさせるためには接線方向通路をある程度長くして通路内で整流及び加速させる必要がある。しかし、接線方向通路を長くする分だけデッドボリュームが増加してしまうため、噴射開始直後は整流及び加速が不十分な燃料が噴射されてしまい、噴射初期の微粒化性能が損なわれてしまう。
特許文献2の請求項14では、弁開口に対して半径方向間隔を置いて配置された単一の噴射孔が存在しており、該単一の噴射孔の渦流形成室に、互いに鏡像対称的に配置された円弧状の2つの渦流形成通路が案内されている構成となっている。
このような構成では、特許文献1記載の方式と比較すると、旋回室へ案内される通路が2つであるために旋回流がより均質になり、微粒化が向上する。しかしながら、更なる微粒化を図るためには多噴孔化が望ましいが、単純に多噴孔化を図ろうとした場合には通路が2つあるためにレイアウト性が悪い。旋回室同士の距離を遠ざけることによって多噴孔化を図ったとしても、特許文献1の形状よりもデッドボリュームが増加してしまい、この場合にも先述した噴射初期の微粒化悪化の面で問題がある。
以上のように、従来方式では定常状態での微粒化は良好であるものの、デッドボリュームが大きいために、噴射初期に微粒化が悪化する問題があった。
この発明に係わる燃料噴射弁は、弁座シート部を有する弁座と、この弁座を開閉するための弁体と、前記弁座の弁座開口部に設けられた噴孔プレートとを有し、制御装置より動作信号を受けて前記弁体を動作させることにより、燃料が前記弁体と前記弁座シート部の間を通過後、前記噴孔プレートの複数の噴孔から噴射される燃料噴射弁であって、前記噴孔プレートの上流側端面には、前記噴孔ごとに形成された旋回室、前記弁座の中心軸を中心とした略円周方向から前記旋回室へ燃料を導入する第1旋回用通路、この第1旋回用通路と前記噴孔を介して対向し且つ前記第1旋回用通路の反対方向から前記旋回室へ燃料を導入する第2旋回用通路、及び隣接する旋回室の第2旋回用通路と前記第1旋回用通路間に形成され、当該両旋回用通路と前記弁座開口部間を結ぶと共に前記弁座開口部に連通した共通燃料導入路を備え、前記共通燃料導入路の弁座開口部側端部は、前記共通燃料導入路の幅を直径とする断面が半円形状に形成され、前記共通燃料導入路の旋回用通路側端部には、前記弁座の中心軸側に向かって突出した燃料分岐部が設けられているものである。
この発明の燃料噴射弁によれば、旋回室に燃料を導入する第1旋回用通路と、この第1旋回用通路と対向する方向から旋回室へ燃料を導入する第2旋回用通路の2つの旋回用通路を設けていることにより、旋回用通路を1つとした場合と比較すると、旋回室内で生じる旋回流れの均質度が高くなるため、噴孔内壁に形成される燃料液膜の厚さが均質となり、噴射後の微粒化度合が良好となる。
また、旋回室を複数個設けることにより、単一の旋回室とした場合と比較すると、個々の噴孔から噴射される燃料噴射量を少なくすることができるため、個々の噴孔内壁に形成される液膜は薄膜化され、更に微粒化度合は良化する。
しかしながら、旋回用通路を2つ設けた場合、旋回室を複数個設けることはレイアウト上困難になる。特に、旋回室と通路をプレス加工により成形する場合は、角部のダレを考慮して旋回室及び通路間である程度の間隔を確保する必要が出てくる。旋回室同士の距離を遠ざけることによってこの問題を回避しようとすると、通路が長くなる結果デッドボリュームが増大し、噴射開始直後は整流及び加速が不十分な燃料が噴射され、噴射初期の微粒化性能が損なわれてしまう。そこで、この発明では隣り合う2つの旋回室に挟まれて隣接している2つの旋回用通路と弁座開口部を結ぶ共通燃料導入路を設けたことにより、それぞれの旋回用通路に燃料を導く燃料導入路が1対1で設けられている場合と比較すると、旋回室や通路の配置が容易になるため、デッドボリュームの増大を回避することができる。
更に、共通燃料導入路の弁座開口部側の端部は、共通燃料導入路の幅を直径とする半円形状となっており、共通燃料導入路の旋回用通路側の端部には、弁座中心軸側に突出した燃料分岐部を設けている。これにより、燃料流れは弁体と弁座シート部の間を通過後、共通燃料導入路の弁座開口部側の半円形状端部に衝突し、共通燃料導入路の内壁に沿った流れとなり、共通燃料導入路の旋回用通路側の端部に設けられた燃料分岐部によって淀みなくそれぞれの旋回用通路へ分配され、旋回室へと導かれる。このようにスムーズに淀みなく燃料流れが形成されることから、整流するために燃料通路を長くする必要が無くなり、全体をコンパクトな構成にできるため、デッドボリュームを小さく抑えられ、噴射開始直後の微粒化の悪化を回避することができる。
以上のように燃料噴射弁を構成することにより、均質な旋回流れを得て微粒化を図りつつも、デッドボリュームの増大を抑え噴射開始直後から微粒化が良好な噴霧を得ることができる。
この発明の実施の形態1における燃料噴射弁を示す断面図である。 この発明の実施の形態1における燃料噴射弁の要部を示し、(a)は燃料噴射弁先端部の断面図、(b)は図(a)中のZ−Z線を矢印方向に見た平面図である。 図2(b)を拡大して示した平面図である。 この発明の実施の形態1における燃料噴射弁先端部の燃料流れを示した説明図である。 この発明の実施の形態2における燃料噴射弁先端部の平面図である。 この発明の実施の形態3における燃料噴射弁先端部の平面図である。 この発明の実施の形態4における燃料噴射弁先端部の平面図である。 この発明の実施の形態4における燃料噴射弁を下流側から見た説明図である。 この発明の実施の形態5における燃料噴射弁を下流側から見た説明図である。 この発明の実施の形態6における燃料噴射弁先端部の断面図である。 この発明の実施の形態6における燃料噴射弁を下流側から見た説明図である。 この発明の実施の形態7における燃料噴射弁の要部を示し、(a)は燃料噴射弁先端部の平面図、(b)は図(a)中のY−Y線を矢印方向に見た断面図である。 この発明の実施の形態8における燃料噴射弁先端部の断面図である。
以下、図面に基づいて、この発明の各実施の形態を説明する。
なお、各図間において、同一符号は同一あるいは相当部分を示す。
実施の形態1.
以下、図1から図4に基づき、請求項1に対応する実施の形態1に係る燃料噴射弁を説明する。
図1はこの発明の実施の形態1における燃料噴射弁を示す断面図、図2は燃料噴射弁先端部を示し、(a)は断面図、(b)は図(a)中のZ−Z線を矢印方向に見た平面図、図3は図2(b)の平面拡大図、図4は燃料噴射弁先端部の燃料流れを示した説明図である。
図1から図4において、1は燃料噴射弁を示しており、4はソレノイド装置、5は磁気回路のヨーク部分であるハウジング、6は磁気回路の固定鉄心部分であるコア、7はコイル、8は磁気回路の可動鉄心部分であるアマチュア、9は弁装置であり、この弁装置9は弁本体11と、弁座シート部12aを有する弁座12と、この弁座の弁座開口部12bを開閉するための弁体10で構成されている。
弁本体11はコア6の外径部に圧入後、溶接されている。アマチュア8は弁体10に圧入後、溶接されている。弁座12には弁座の弁座開口部12bに設けられた噴孔プレート13が結合されている。噴孔プレート13には板厚方向に貫通する複数の噴孔14が設けられている。
まず燃料噴射弁1の動作について説明する。
エンジンの制御装置より燃料噴射弁の駆動回路に動作信号が送られると、燃料噴射弁のコイル7に電流が通電される。この通電によってアマチュア8、コア6、ハウジング5、弁本体11で構成される磁気回路に磁束が発生し、アマチュア8はコア6側へ吸引動作し、アマチュア8と一体構造である弁体10が弁座シート部12aから離れて隙間が形成される。
この隙間の形成により、燃料は弁体10の先端部に溶接されたボール15の面取部15aから弁座シート部12aと弁体10の隙間を通って、複数の噴孔14からエンジン吸気通路に噴射される。
次にエンジンの制御装置より燃料噴射弁の駆動回路に動作の停止信号が送られると、コイル7の電流の通電が停止する。この通電停止によって磁気回路中の磁束が減少し、弁体10を閉弁方向に押している圧縮ばね16により、弁体10と弁座シート部12a間の隙間は閉じ状態となり燃料噴射が終了する。この間弁体10は、アマチュア8aで弁本体とのガイド部と摺動し、開弁状態ではアマチュア上面8bがコア6の下面と当接する。
次に、この発明の要部である噴孔プレート13について説明する。
実施の形態1では、図2、図3に示すように、噴孔プレート13の上流側の一部を窪ませることにより、旋回室19と、噴孔プレート上流側平面において弁座中心軸Aを中心とした円周方向から旋回室19に燃料を導入する第1旋回用通路18aと、この第1旋回用通路18aと噴孔14を介して対向し且つ反対方向から旋回室19へ燃料を導入する第2旋回用通路18bを形成しており、噴孔14は旋回室19ごとに設けられ1対1で開口している。
更に、隣り合う2つの旋回室19に挟まれて隣接している旋回用通路、すなわち第1旋回用通路18aと、隣接する旋回室19の第2旋回用通路18bとの間には、当該両旋回用通路18(以下「第1、第2旋回用通路を「旋回用通路18」と総称する)と弁座開口部12b間を結ぶと共に弁座開口部12bに連通した共通燃料導入路17が形成されている。なお、17Sは共通燃料導入路の中央線(中心軸)である。
また、共通燃料導入路17の弁座開口部側端部は、共通燃料導入路17の幅を直径Hとする断面が半円形状に形成され、共通燃料導入路17の旋回用通路側端部には、弁座12の中心軸側に向かって突出した燃料分岐部20(後述)が設けられている。
以上の構成により、図4で示すように、燃料流れ21は旋回用通路18から旋回室19へ向かい、旋回室19内には旋回流れが発生する。その後噴孔14へ流れ込んだ燃料は、噴孔14内を旋回しながら噴孔内壁に押し付けられることで噴孔内を充満せずに薄い液膜を形成し、噴孔出口から噴射され、空気とのせん断により微粒化される。このとき、液膜厚さが不均一であると液滴径が大きい粒子と小さい粒子が入り交ざることになるが、対向する2方向の旋回用通路18から燃料を導入しているため、旋回室19内で均質な旋回流が生じ液滴径が均一かつ微粒化が良好な燃料粒子を噴射することができる。
更に、このような構成の旋回室19を複数個設けることにより、単一の旋回室とした場合と比較すると、個々の噴孔14から噴射される燃料噴射量を少なくすることができるため、個々の噴孔内壁に形成される液膜は薄膜化され、更に微粒化度合は良化する。
また、隣り合う2つの旋回室19に挟まれて隣接している2つの旋回用通路18と弁座開口部12bを結ぶ共通燃料導入路17を設けたことにより、それぞれの旋回用通路18に対し燃料を導く燃料導入路が1対1で設けられている場合と比較すると、旋回室19や通路の配置が容易になる。そのため、多噴孔化することが容易となるだけでなく、旋回室及び通路同士の間隔を確保しつつもコンパクトな構成に収めデッドボリュームを小さくできるため、噴射開始直後から良好な微粒化噴霧が得られる。
更に、共通燃料導入路17の弁座開口部12b側の端部は、共通燃料導入路17の幅を直径Hとする半円形状となっており、共通燃料導入路17の旋回用通路18側の端部には、弁座中心軸側に突出した燃料分岐部20を設けている。これにより、燃料流れ21は弁体10と弁座シート部12aの間を通過後、共通燃料導入路17の弁座開口部12b側の半円形状端部に衝突し、共通燃料導入路17の内壁に沿った流れとなり、共通燃料導入路17の旋回用通路側の端部に設けられた燃料分岐部20によって淀みなくそれぞれの旋回用通路18へ分配され、旋回室19へと導かれる。このようにスムーズに淀みなく燃料流れが形成されることから、整流するために燃料通路を長くする必要が無くなり、全体をコ
ンパクトな構成にできるため、デッドボリュームを小さく抑えられ、噴射開始直後の微粒化の悪化を回避することができる。
実施の形態2.
図5に基づき、請求項2に対応する実施の形態2に係る燃料噴射弁を説明する。
図5は燃料噴射弁先端部の平面図である。
この実施の形態2では、図5に示すように共通燃料導入路170を湾曲させ、燃料分岐部20は共通燃料導入路170の中央線(中心軸)170C上に来るように設けられている。
このように、燃料分岐部20を共通燃料導入路170の中央線(中心軸)170C上に来るようにしたので、燃料流れ25は、燃料分岐部20によって、2つの旋回用通路18に均等に分配されることになる。したがって旋回室19で生じる旋回流れは、より均質なものとなり微粒化が促進される。
実施の形態3.
図6に基づき、請求項3に対応する実施の形態3に係る燃料噴射弁を説明する。
図6は燃料噴射弁先端部の平面図である。
図6において、旋回室19の内壁と噴孔14の中心Cとの距離dを、第1旋回用通路18aの幅Wa、第2旋回用通路18bの幅Wbよりも大きくとることによって、対向する2つの旋回用通路18から流入する燃料流れ同士が衝突することを防いでいる。これにより、旋回室19の内壁に沿った旋回流れを強化することができるため、微粒化が促進される。
実施の形態4.
図7、8に基づき、請求項4に対応する実施の形態4に係る燃料噴射弁を説明する。
図7は燃料噴射弁先端部の平面図、図8は燃料噴射弁を下流側すなわち図7の反対方向である噴孔14の出口側から見た説明図である。
実施の形態4では、図7に示すように全ての旋回流れ22の旋回方向を同一方向とすることにより、図8に示すように、全ての噴孔14から円錐状に噴射される液膜噴流23の旋回方向を同一方向としている。このように旋回方向を同一方向とすることにより、隣り合う液膜噴流23が干渉する部分で旋回方向が対向する向きとなるため、噴流同士の衝突により微粒化が促進される。
実施の形態5.
図9に基づき、請求項5に対応する実施の形態5に係る燃料噴射弁を説明する。
図9は、燃料噴射弁を下流側から見た説明図である。
実施の形態5では、図9に示すように、噴孔14から円錐状に噴射される液膜噴流のうち、一部の液膜噴流23aの旋回方向を、他の液膜噴流23の旋回方向に対し反対方向としている。
このように一部の液膜噴流23aの旋回方向を、他の液膜噴流23の旋回方向に対し反対方向とすることで、一部の液膜噴流23aとの間で、干渉部分の旋回方向が同じ方向になる。ここで、干渉部分の旋回方向が弁座中心軸から見て放射方向になっている箇所については、干渉の効果により噴流が合流する方向への噴霧の広がり24が生じるため、偏平噴霧など噴霧形状を自由に形成することができる。
実施の形態6.
図10、11に基づき、請求項6に対応する実施の形態6に係る燃料噴射弁を説明する。
図10は燃料噴射弁先端部の断面図、図11は燃料噴射弁を下流側から見た説明図である。
実施の形態6では、図10に示すように、旋回室19は4室であり、隣り合う液膜噴流23の旋回方向を互いに反対方向とすることで、図11で示すように2方向への噴霧の広がり24が得られるため、扁平な集合噴霧形状を得ることができる。一般的に吸気管形状は扁平形状であることから、噴霧形状も扁平とすることで燃料付着を抑制しつつも噴霧を広げ微粒化が図れるため、燃焼性が向上する。
実施の形態7.
図12に基づき、請求項7に対応する実施の形態7に係る燃料噴射弁を説明する。
図12(a)は燃料噴射弁先端部の平面図、(b)は図(a)中のY−Y線を矢印方向に見た断面図である。
実施の形態7では、図12(b)に示すように、隣接する2つの噴孔14から円錐状に噴射される液膜噴流23が分裂する位置での液膜の半径をそれぞれr1、r2としたとき、隣接する2つの噴孔間距離L1との関係をL1<r1+r2とする。この寸法関係に設定することにより、液膜噴流23同士が確実に衝突するため、同一旋回方向であれば微粒化の効果が、反対の旋回方向であれば噴霧の飛散効果が得られる。
実施の形態8.
図13に基づき、請求項8に対応する実施の形態8に係る燃料噴射弁を説明する。
図13は燃料噴射弁先端部の断面図である。
実施の形態8では、図13に示すように、第1旋回用通路18aの流路断面積をSa、第2旋回用通路18bの流路断面積をSbとし、それぞれの旋回用通路18と旋回室19との接続部(合流部)において、それぞれの旋回用通路18の中央部における燃料流れ25の方向に仮想線La、Lbを引き、旋回室19中心Cから仮想線La、Lbまでの距離をそれぞれra、rbとしたとき、Sa×ra=Sb×rbの関係に設定している。
ここで、密度ρ、流路の流量をQ、旋回半径をrとしたとき、旋回力はρ×Q×rとなる。第1旋回用通路と第2旋回用通路の旋回力を同じにするには、ρ×Qa×ra=ρ×Qa×raとする必要がある。流路断面積をS、流速をVとしたときQ=S×Vであるため、ρ×Sa×V×ra=ρ×Sb×V×rbとなる。両辺からρ×Vを割るとSa×r
a=Sb×rbとなる。
よって、第1旋回用通路18aと第2旋回用通路18bが生成する旋回流の勢いが等しくなるため、噴孔周りに形成される旋回流はより均質なものとなり、微粒化が促進される。
実施の形態9.
請求項9に対応する実施の形態9では、前記した各噴孔14を、プレス加工にて下流側から打ち抜くことで形成することを特徴としている。
燃料噴射弁の噴孔14は、コストや加工性を考慮してプレス加工にて形成することが一般的であるが、打ち抜いた際に出口側に破断面が生じる。この破断面が噴孔下流側に存在すると、噴射量のばらつきや、噴霧の広がり角にばらつきが生じる。
そこで、噴孔をプレス加工にて下流側から打ち抜くことで、噴孔下流側には破断面ではなく、せん断面が現れるので、前述した噴射量のばらつきや、噴霧広がり角のばらつきを抑えることができる。
実施の形態1から8では、噴孔数が4である例を挙げてきたが、発明の要旨を逸脱しない範囲で噴孔数を変更しても同様の効果を得ることができる。例えば、実施の形態6の内容は噴孔数を8個としても同様に扁平形状の噴霧を形成することが可能である。また、共通燃料導入路の弁座開口部側の端部を共通燃料導入路の幅を直径とする半円形状としたが、これも発明の要旨を逸脱しない範囲で楕円形状等に変更しても同様の効果を得ることができる。
このように、この発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
1:燃料噴射弁、 9:弁装置、 10:弁体、 11:弁本体、 12:弁座、
13:噴孔プレート、 14:噴孔、 17:共通燃料導入路、 18:旋回用通路、
18a:第1旋回用通路、 18b:第2旋回用通路、 19:旋回室、
20:燃料分岐路、 21:燃料流れ、 22:旋回流れ、 23:液膜噴流、
24:干渉による噴霧の広がり、 25:旋回室へ流入する燃料流れ

Claims (9)

  1. 弁座シート部を有する弁座と、この弁座を開閉するための弁体と、前記弁座の弁座開口部に設けられた噴孔プレートとを有し、制御装置より動作信号を受けて前記弁体を動作させることにより、燃料が前記弁体と前記弁座シート部の間を通過後、前記噴孔プレートの複数の噴孔から噴射される燃料噴射弁であって、
    前記噴孔プレートの上流側端面には、前記噴孔ごとに形成された旋回室、前記弁座の中心軸を中心とした略円周方向から前記旋回室へ燃料を導入する第1旋回用通路、この第1旋回用通路と前記噴孔を介して対向し且つ前記第1旋回用通路の反対方向から前記旋回室へ燃料を導入する第2旋回用通路、及び隣接する旋回室の第2旋回用通路と前記第1旋回用通路間に形成され、当該両旋回用通路と前記弁座開口部間を結ぶと共に前記弁座開口部に連通した共通燃料導入路を備え、
    前記共通燃料導入路の弁座開口部側端部は、前記共通燃料導入路の幅を直径とする断面が半円形状に形成され、
    前記共通燃料導入路の旋回用通路側端部には、前記弁座の中心軸側に向かって突出した燃料分岐部が設けられていることを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 前記燃料分岐部は、前記共通燃料導入路の中央線上に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射弁。
  3. 前記旋回室の内壁と前記噴孔の中心部間の距離を、前記旋回用通路の幅よりも大きくしたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の燃料噴射弁。
  4. 全ての前記噴孔から円錐状に噴射される液膜噴流の旋回方向を同一方向としたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の燃料噴射弁。
  5. 前記噴孔から円錐状に噴射される液膜噴流のうち、一部の液膜噴流の旋回方向を他の前記液膜噴流の旋回方向に対し反対方向としたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の燃料噴射弁。
  6. 前記旋回室は、4室形成され、隣り合う前記液膜噴流の旋回方向を互いに反対方向としたことを特徴とする請求項5に記載の燃料噴射弁。
  7. 隣接する2つの前記噴孔から円錐状に噴射される前記液膜噴流が分裂する位置での液膜の半径をr1、r2としたとき、隣接する2つの噴孔間距離L1との関係をL1<r1+r2の関係に設定したことを特徴とする請求項4から請求項6のいずれか1項に記載の燃料噴射弁。
  8. 前記第1旋回用通路の面積Sa、前記第2旋回用通路の面積をSbとし、それぞれの旋回用通路と前記旋回室との接続部において、それぞれの旋回用通路の中央部における燃料流れの方向に仮想線La、Lbを引き、前記旋回室の中心から仮想線La、Lbまでの距離をそれぞれra、rbとしたとき、Sa×ra=Sb×rbの関係に設定し、前記第1旋回用通路と前記第2旋回用通路旋回用通路が生成する旋回流の勢いが等しくなるようにしたことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の燃料噴射弁。
  9. 前記噴孔は、下流側から打ち抜くプレス加工によって形成されていることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の燃料噴射弁。
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JPH10507240A (ja) * 1994-10-07 1998-07-14 シーメンス オートモーティヴ コーポレイション 燃料噴射装置用のマルチディスク式・旋回流霧化装置
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