JP5931435B2 - 卓上型ペーパータオル用ディスペンサー - Google Patents

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Description

本発明は、ペーパータオルを折り畳み積層した束を収納し、取出口から1枚ずつ取り出すペーパータオルディスペンサーに関し、特に卓上型のペーパータオル用ディスペンサーに関する。
キッチンペーパー、清拭用ワイプ等の所謂ペーパータオルと称されるもののディスペンサーの多くは、束を収納する本体の背面を適宜の手段により壁に対面させて設置し、底部に設けた取出口からペーパータオルを引き出して使用する形態であるが(特許文献1〜3等)、中には据え置き型、卓上型のものも知られる(特許文献4〜5等)。
特許文献1〜3に示されるような本体の背面を介して壁に設置するタイプのディスペンサーは、比較的大型であり設置態様も限定されることから、設置スペースや設置場所を確保することが困難な飲食店、惣菜店、スーパーマーケットの厨房や一般家庭で使用するには不向きであり、そのような処では、引用文献4、5に示す据え置き型の物が適する。
しかし、引用文献4のような上面に取出口を有する構造のディスペンサーは、濡れた手でペーパータオルを引き出す際に、内部の束を汚染するおそれがあり、また、上面の取出口から埃、塵が内部に侵入するおそれがある。
引用文献5に示される構造のディスペンサーは、取出口が下方に向っているため取出口から水や埃が進入することが防止されており、上記束の汚染や塵等の侵入に関して優れる。しかし、この引用文献5に示される種の従来ディスペンサーは、取出口のある前板内面と束との摩擦を利用して束から一枚ずつペーパータオルを分離するようにしていることから、内部のペーパータオルの枚数が多い場合には前板部内面にかかる束の加重が高く、ペーパータオルを引き出す際に強い力を要し、その際にペーパータオルに皺が入ったり、破れたり過度の力が必要であったりとスムーズな引出しを阻害することがある。また、図8に示すように、露出する一枚を強く引っ張った際や内部のペーパータオル101の枚数が少なくなった際に取出口116から、露出する一枚101Pを引き出した際に後続の一枚のペーパータオル101P’までも引き出されてしまうことがあった。
さらに、引用文献5に示される種の従来構造のディスペンサーは、図9に示すように、内部に収納されたペーパータオル101の枚数が特に少なくなってきた際に、ペーパータオル束101がディスペンサーX100のケース本体110内において点線Zで示すように前板内面111A及び載置面112Aに沿って滑り落ち折れ曲がって下部に溜まり、取出口116から露出されるべきペーパータオルの一部までもが本体内部に落ち込んでしまい、引出し操作を行なうことが困難になることがあった。
特開平06−144448号公報 特開2006−204404号公報 特開2001−87161号公報 特開2007−153439号公報 特開2010−76811号公報
そこで、本発明の主たる課題は、ペーパータオルの引き出し性やペーパータオル束のケース本体内への落ち込み等の問題を改善した、衛生的で使用しやすい卓上型ペーパータオル用ディスペンサーを提供することにある。
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
<請求項1記載の発明>
複数の二つ折りされた方形のペーパータオルを、折り返し片の縁が隣接するペーパータオルの折り返し内面に位置するようにして互い違いに重なり合うように積層した、略直六面体形状のペーパータオル束を内部に収納するケース本体と、このケース本体に設けられたペーパータオルを引き出すための取出口と、前記ケース本体を卓上型とする台座部と、を有する卓上型ペーパータオル用ディスペンサーにおいて、
前記ケース本体の前面部分を構成する前板部水平面に対して45〜75°前傾に傾斜され、
ケース本体内部の前記ペーパータオル束の折り返し縁が並ぶ面が載置される載置面が、背面側から前面側に向って水平面に対して25〜45°下り傾斜され、
前記取出口が、前板部幅方向に沿って細長に設けられ
その取出口の両端側から中央側に向かうように一対の突起部が、前記ケース本体内の前板部側に設けられ、
その突起部は、ケース本体の背面側から前板側に向かって突出長さが漸次長くなるように迫り出し、かつ、前板部側端部が中央側に向って突出し、
かつ、前記突起部と前板部内面との間が3〜10mm離間している、
ことを特徴とする卓上型ペーパータオル用ディスペンサー。
<請求項記載の発明>
前記突起部は、取出口の幅よりも厚さが薄く、取出口の幅の中央部に位置するように設けられている請求項記載の卓上型ペーパータオル用ディスペンサー。
(作用効果)
本発明では、ケース本体を台座部によって支持する卓上型としたので設置態様、設置位置の制限がない。また、取出口を有するケース本体及び台座部の比較的簡易な構造とすることができ、省スペース化が可能である。また、本発明では、ケース本体の前面を構成する前板部を前傾として、そこに取出口を設けたため、取出口が手前側斜め下方に向って開口することになり、もって取出口から埃や塵が入り難い。また、本発明では、取出口が手前側斜め下方に向いているため、そこから露出されたペーパータオルの一部が、下方に垂れ下がる態様となる。したがって、手でペーパータオルを引き出す操作を行なう際には、取出口より下方からペーパータオルを掴むことになるため、濡れたり汚れたりした手でペーパータオルを引き出す操作を行なっても、手に付着した水や汚れが落下して取出口からケース本体に進入することがなくなり、ケース本体内のペーパータオル束を水や汚れで汚染することがなく、衛生的に使用できる。
さらに、本発明では、ケース本体内部のペーパータオル束の折り返し縁が並ぶ面が載置される載置面を背面側から前面側に向って下り傾斜させて、ペーパータオル束の引出し側面が前記前板部の内面に当接するようにしたので、取出口からペーパータオルを引き出す際に、ペーパータオル束が前記傾斜面に沿って前板部側に引き寄せられやすく、ケース本体の背面側に位置するペーパータオル束末部のペーパータオルまで良好に引出し操作が行いやすい。
ここで、単に上記載置面及び前板部の構成を採った場合には、ペーパータオル束が前板部内面全体に凭れかかることになり、ケース本体内のペーパータオルの枚数が多い際や強くペーパータオルを引き出した際に、前記前板部内面との摩擦が高く、ペーパータオルに皺が入ったり、破れたり過度の力が必要であったりとスムーズな引出しを阻害することがあるが、本発明では、取出口を前板部に幅方向に沿って細長に設けるとともに、その取出口の両端側から中央側に向かうように一対の突起部を前記ケース本体内の前板部側に設けたため、ペーパータオル束が突起部で支持されることになり、もってペーパータオルの引出し抵抗が小さくなり、スムーズな引出しが可能となる。
その一方、従来技術のように単に上記載置面及び前板部の構成を採った場合には、ペーパータオルの使用が進むにしたがって、ケース本体内部に収納されているペーパータオル束の厚み(前後方向)が少なくなってきた際に、ペーパータオルが一枚ずつではなく複数枚一度に取出口から引き出されやすくなることがある。本発明では、取出口を前板部に幅方向に沿って細長に設けるとともに、その取出口の両端側から中央側に向かうように一対の突起部を前記ケース本体内の前板部側に設けたため、取出口から露出するペーパータオルの一枚を摘んで引っ張った際に、束から取出口に向かうペーパータオルが突起部を迂回して取出口に向かうようになるため、その迂回の過程とその過程での突起部との摺れによって、先行するペーパータオルと後続のペーパータオルとの分離が良好に行なわれ、後続のペーパータオルが先行の摘んで引っ張られているペーパータオルに過度につられて取出口から引き出されてしまうことがなくなる。
また、ケース本体内部に収納されているペーパータオル束の厚み(前後方向)が少なくなってくると、載置面に対するペーパータオル束の自立が困難となり、ケース本体内で束が折れ曲がり前板部内面に沿って載置面側にずり落ちる可能性があるが、本発明ではケース本体の取出口の各端一対に突起部があるため、厚みの少なくなったペーパータオル束の上方が前記突起部上に凭れるようになり、厚みの少なくなった束が前板部内面に沿ってずり落ち難い。
特に、本発明においては、前記突起部と前板部内面との間が離間させると、束とペーパータオルとの分離が良好になり、複数枚が一度に取出口から引き出されてしまうおそれが格段に小さくなる。
また、本発明において、上記突起部を取出口の幅よりも厚さが薄く、取出口の幅の中央部に位置するように設けると、ペーパータオルの引出し性がより向上する。
さらに、本発明において、突起部の形状を、ケース本体の背面側から前板側に向かって突出長さが漸次長くなるように迫り出し、かつ、前板部側端部は中央側に向って突出するようにすると、ペーパータオル束の前板部側が取出口に向かって湾曲するようになるため、ペーパータオル束の自立性が高まり、もって、ケース本体内部に収納されているペーパータオル束の厚み(前後方向)が少なくなってきても束がずり落ちることがなくなる。
以上のとおり、本発明によれば、省スペースとすることができ、引き出し性やペーパータオル束のケース本体内への落ち込み等の問題を改善した、衛生的で使用しやすい卓上型ペーパータオル用ディスペンサーが提供される。
本発明に係る卓上型ペーパータオル用ディスペンサーの斜視図である。 本発明に係る卓上型ペーパータオル用ディスペンサーの正面図である。 図2のA−A断面図である。 前板部に直行する方向(図1のA方向)から見たケース本体の図である。 図4のB−B断面図である。 本発明に係る卓上型ペーパータオル用ディスペンサーの突起部を説明するための図である。 本発明に係る卓上型ペーパータオル用ディスペンサーの台座部の例を示す斜視図である。 従来のディスペンサーを示す断面図である。 従来のディスペンサーの他の態様を示す断面図である。
次いで、本発明の実施の形態を図1〜7を参照しながら以下に詳述する。
本発明にかかるディスペンサーX1は、ペーパータオル束1を収納するケース本体10を台座部20により所定高さに支持し、キッチン台、洗面台、手洗い場台、作業台、床などに載置して使用する据え置き型、卓上型のペーパータオル用ディスペンサーである。
本発明の卓上型ペーパータオル用ディスペンサーX1(以下、単にディスペンサーX1ともいう)が対象とするペーパータオル束1は、坪量20〜60g/m2程度の複数の方形のペーパータオルを実質的に二つ折りにし、各折り返し片の縁を上下に隣接するペーパータオルの折り返し内面に位置するようにして互い違いに重なり合うように積層し、積層最上部又は積層最下部の一枚の折り返し片を引っ張ると、ペーパータオルが有する紙特有の摩擦等によって、隣接するペーパータオルの折り返し片がつられて引きだされるようにしたものである。このペーパータオル束1はインターフォルダと称される折り機によって一般的に製造され、積層に伴う若干のずれはあるものの概ね直方体形状をなす。なお、本発明においては、上記ペーパータオルが引き出されていくことになるペーパータオル束1(以下、単に束ともいう)の積層最上面或いは積層最下面の何れかの面を引出し側面1Aと称する。
図示例のディスペンサーX1は、ケース本体10が、前板部11、底板部12、背板部13、側板部14及び天板部15とで構成され、束1の大きさよりもやや大きい直方体の内部空間10Aを有し、外観も概ね直六面体形状の箱形形状をなす。なお、本発明のディスペンサーX1は、図示例の外観に限定されず適宜の意匠とすることができる。但し、省スペース化の点で、上記のケース本体10の構成が望ましく、以下、上述の各板部で構成される内部空間が直方体形状、外観が概ね直六面体形状とされているケース本体10を基本に説明する。
本形態のディスペンサーX1は、上記構成のケース本体10が、その前面を構成し取出口16を有する前板部11が前方に向って傾斜するようにして所定高さで台座部20に固定され、それに応じて底板部12が背板部側から前板部側に向って下り傾斜され、もって、前記底板部内面12Aがケース本体内部に背面側から前面側に向って下り傾斜する束1の載置面12Aとされ、前板部内面が束1の引出し側面が対面するようになっている。
ケース本体10が所定高さで台座部20に固定されているために、ペーパータオルを斜め下に引き出す空間を確保することができ、引き出しやすく、かつ、ディスペンサーは引き出しの抵抗力によって倒されることがない。
前記前板部11は、一般的な束1の幅が210〜230mm程度、高さ方向の長さが70〜120mm程度であることから、幅L1が210〜270mm程度、高さ方向の長さL2が70〜130mm程度であり、その高さ方向の中央部に、幅方向に延在する細長状に開口するペーパータオルの取出口16が設けられている。
取出口16の長さは引き出されるペーパータオル幅の90〜120%程度の長さとされ、図示例では、前記前板部11の幅方向のほぼ全幅に渡って設けられている。なお、90%未満であるとペーパータオルの引き出し時に取出口16の両端部とペーパータオルが過度に摺れてスムーズな引き出しが行えなくなるおそれがある。また、120%を超えると、引出すときにペーパータオルが左右に振られ、取出しにくくなる。
取出口16の幅L3は、15〜30mm程度であり、この幅L3が過度に狭かったり広かったりすると、引き出し抵抗が高くなったり、複数枚が一度に引き出されることがあり、本発明の所望の効果が得られない場合がある。なお、本発明における取出口16の幅L3とは図中の符号L3で示す開口幅をいい、ケース本体10或いは前板部11の幅と直行する方向であり意味を異にする。
また、取出口16の下縁16Aから載置面12Aまでの距離は30〜50mmとするのがよい。載置面12Aに束1を載置した際に取出口近傍に束1を構成するペーパータオルの折り返し片を位置させやすくなる。
さらに、図示例では、好ましく取出口16の幅方向中央部が幅広に形成されており、ペーパータオルの露出部分の中央部を摘みやすくしている。なお、幅広部分18の形状は、図示例では略楕円形になっているがこの形状に限らず例えば、矩形、円形等適宜の形状とすることができる。
他方、ケース本体10を構成する前記背板部13は、前記前板部11との間に束1が介在可能な適宜の間隔を空けて位置され、その間隔は、市販の一般的な束1の厚さ(高さ)を考慮すれば80〜150mm程度である。なお、図示例では、ケース本体10が直六面体形状であるため背板部13は前板部11と平行、すなわち傾斜しているが、背板部13は、必ずしも傾斜している必要はなく、例えば、背板部13が、垂直又は前板部11よりも垂直に近い傾斜としてもよい。また、図示例のディスペンサーX1では、背板部13は底板部12に対してヒンジ部19を介してヒンジ接続されており、背板部13が開閉自在な蓋体とされ、前記背板部13を開くことでケース本体内へ束1を納めるようにしている。但し、背板部13ではなく、天板部15、側板部14を開閉自在な蓋部とするようにしてもよい。ヒンジ部19は、蝶番等の既知の技術により達成すればよく、本発明において特に限定されない。
前記天板部15は、前記底板部12との間に束1が介在可能な適宜の間隔を空けて位置される。図示例では、好ましく、天板部内面15Aと載置面12Aとが平行をなし、それらの間が束1の折り返し縁1B,1C間の長さとほぼ同等の間隔となっており、載置面12Aと天板部内面15Aとの間における束1の移動を規制するように構成している。かかる載置面12Aと天板部内面15Aとの関係とすることで、束1の上下方向の自由な移動が規制され、ケース本体内で束1が崩れたり、意図せず倒れたりし難くなる。
他方、前記側板部14は、前板部11と背板部12の側部間に介在し、所定の間隔で配置されてケース本体内部に収めた束1の幅方向への移動を規制して、取出口16からのスムーズなペーパータオルの取り出しに寄与するとともに、汚液・埃・塵などの汚れから束1を保護する。図示の形態においては、直六面体形状の外観としているため側板部14は、前板部11及び背板部13の側縁から一体的に配置されているが、ケース本体は、もちろんこの形態に限定されない。束1を収納可能な内部空間10Aを確保できる範囲で、意匠等を考慮して適宜に構成することができる。一般的なペーパータオルを用いるのであれば、側板部間を210〜230mmとしてケース幅方向の内寸L5を確保すればよい。
ここで、本発明に係るディスペンサーX1は、図4及び図5から理解されるように、特徴的に、ケース本体10の内部空間の前板部側に、前記取出口16の両端側から幅方向の中央側に向かうようにして一対の突起部50,50が設けられている。本形態では、前記突起部50,50は、各側板部14,14の前板部側近傍に突出する態様で設けているが、必ずしも側板部14,14に設けなくてもよい。
本形態のディスペンサーX1は、上記底面内面である載置面12Aに、束1の折り返し縁が並ぶ面1Aを載置し、その傾斜を利用して束1の引出し側面1Aが前記突起部に凭れるようにして当接させ、引出し側面1Aから前記取出口16を介してペーパータオルの一部をケース本体外へ露出させる。そして、ペーパータオルの引き出しは、前記取出口16から露出する前記ペーパータオルの一枚を摘み、上方、下方、前方又は前板部11に対して直行する方向に引き出す操作により行なう。
したがって、上記突起部50,50を設けることで、図5に示されるように、ペーパータオルを取出口16から引き出す際に、束1の幅方向両端面の引出し側面1A近傍が突起部50,50によって支持されて、当該引出し側面1Aの幅方向中央部が前板部11方向にやや膨出するようになる。これは載置面視で円弧状を描くようになるため束1の自立性が高まる。
突出部は単なる突起状としてもよいが、特に、本形態では、好ましく図5及び図6に示されるように、突起部50,50が、前記背板部13側から前板部11側に向かって突出長さが漸次長くなるように迫り出し、かつ、前板部側端部は幅方向の中央側に向って突出する形状とされている。この形状とすると前記迫り出し部分51によって円弧状の撓みがより形成されやすく束1の自立性が高まり、突出部52との低い摩擦により引き出し性の向上の効果が高まる。
また、本形態では、前記突起部50,50と前板部内面11Aとの間を離間させて設けている。このように離間させることで、取出口16から引き出されるペーパータオルと後続のペーパータオルとの分離が良好となり、弱い力でスムーズにペーパータオルを引き出すことができ、しかも、一度に複数枚が取出口から引き出されることが効果的に防止される。
また、前記突起部50,50は、好ましくは取出口16の幅L3よりも厚さが薄く、取出口16の幅L3の中央部に位置するように設けるのがよい。上述のとおり引き出し側面1Aから引き出されたペーパータオルが突起部50,50を迂回して取出口16に導かれるため、取出口16の幅L3よりも厚さを薄くすることで、上記迂回時に突起部50,50や取出口16の縁とペーパータオルが過度に摺れることなくスムーズに弱い力で引き出すことができ、また、取出口16の幅L3の中央部に位置させることで、複数枚が一度に取出口16から排紙されることが効果的に防止される。
さらに、上記一般的な束1の大きさ(幅210〜230mm)に用いるディスペンサーとすべく、ケース本体10の幅方向の内寸L5を210〜240mmとした場合における突起部50の好ましい具体的な大きさを図5を参照しながら説明すれば、まず、迫り出し角∠Xは、25〜35°が望ましい。この∠Xの角度であると束1の中央部が適度に撓みやすくなる。なお、この∠Xの角度が鈍角になりすぎると、撓み量が大きくなりすぎて引き出しのスムーズさが低下する。
また、幅方向中央部へ突出する部分52の突出長L6は、6〜12mm程度であるのがよい。短すぎると突起部間が広くなり、210〜230mm幅のペーパータオルが引っかからず、長すぎると引き出し時におけるペーパータオルとの摩擦が高まりスムーズに引き出せないことがある、また、幅方向の長さL7は15〜21mm、前後方向の長さL8(前板部側から背板部側に向かう方向の長さ)が20〜30mm、厚さL8(載置面と天面との間の方向長さ)が5〜15mm程度である。また、突起部50と前板部内面11Aとの間の距離L10は、3〜10mmであるのが望ましい。突起部50と前板部内面11Aが近すぎると、束1から引き出されたペーパータオルが取出口16へスムーズに移行し難く、引き出しの際の力を低減する効果が小さくなる、また、反対に前板部内面11Aと突起物50とが遠すぎると、過度に束が撓んだり、ペーパータオルの先端が取出口16から露出されずにケース本体10内に落ち込むおそれが高まる。
他方、ここで、本発明における「傾斜」、「角度」は、図3に示すように、台座部20を介して水平面上にディスペンサーX1を載置したときを基準としている。ここで前記前板部11の好適な傾斜具合は、台座部20を介してディスペンサーX1を水平面上に載置したときに、前記前板部11の傾斜角∠Aが水平面に対して45〜75度となるように構成するのがよい。また、前記載置面12Aの傾斜角∠Bは、25〜45度であるのがよい。前板部11の傾斜角∠Aが45度未満となるとペーパータオルを掴み難く作業台などの載置面に手がつきやすくなり、効果的にペーパータオルを引出し難くなり、75度を超えてくると束1の引出し側面1Aが突起部に凭れ難くなる。
また、載置面12Aの傾斜角∠Bが20度未満であると取出口16からのペーパータオルの引出しに伴う束1の載置面12Aに沿った前板部側へ移動がし難くなり、ペーパータオルのスムーズな引出しが阻害されるおそれがある。また、束1の厚みが減少した際に、突起部に凭れずにケース本体内部で束1が前倒しになってしまうおそれがある。
なお、ケース本体10の素材については、特に限定されないが、アクリル樹脂、ユリア樹脂、ABS樹脂、ポリプロピレン樹脂等の合成樹脂素材、ステンレス材やアルミ材等の金属素材、段ボール紙やコートボール紙等の紙素材、木材等適宜の素材を選択することができる。特に好ましくは、耐水性、成型性に優れる合成樹脂素材である。前板部11、底板部12、側板部14、天板部15を透明なABS樹脂やAS樹脂により一体成型し、ケース本体10の一部を透明として視認可能とすると、ケース本体内における束1の状況が理解でき、束1の適切な補充時期を確認することができる。特に、束1の前記載置面側と反対側の折り返し縁が並ぶ面に対面する部分(本形態では天板部15)と、束1の折り返し縁が並ぶ面1B,1Cと引出し側面1Aとに連接する側面に対面する部分(本形態では側板部14,14)を透明にすると、ケース本体内10における束1の状況が理解しやすく望ましい。その他、各板部に円形、矩形或いは適宜の幾何学的模様は適宜デザインの透明な窓部を設けたりした態様としてもよい。ケース本体10は、内部の視認性や意匠性などをも考慮して適宜の構成をとることができる。
他方、本形態のディスペンサーX1を構成する台座部20は、ケース本体10を特に前板部11の傾斜を維持した状態で所定高さに支持するとともに作業台等の任意の面に載置可能にするためのものである。その形状は、特に限定はされない。但し、本ディスペンサーX1では、露出するペーパータオルの一部を取出口16の下方から掴む操作態様となるため、上記取出口16の高さL4が台座部20に設置した状態で90〜120mmの高さとなるようにケース本体10を支持する形状とするのが望ましい。90〜120mmの高さがあれば、取出口の下方に手を挿入するだけの十分な空間が確保できる。
図示例の台座部20は、下縁を設置部として平行に配置した二枚の台座側板21,21と、台座側板間を繋ぐ背面板22と、ケース本体10の底板部12が載置される支持板23とで構成し、ペーパータオルの引出しをしやすくすべくケース本体10の前方側下部領域が広く開放されるように底面視、略コ字状に形成されている。この台座部20に対してケース本体10が底板部12を介してその支持板23上に載置されるとともに、前記台座側板間に挟持される形で固定される。なお、ケース本体10を台座部20に固定するには、接着剤や既知の係止構造など適宜固定手段を採ることができる。
他方、台座部20は、ディスペンサー全体の重心を低い位置にし、設置箇所に置いた際の安定性を高めるべく、ケース本体よりも質量を重くするのが望ましい。
なお、台座部20の素材は特に限定されないが、上記のとおり台座部20はある程度の重量があるのが望ましいことから、金属素材等とするまたは錘となる金属を設置するのが望ましい。なお、台座部20の下面には、例えば、ゴム素材、磁石などからなる適宜の滑り止め機構や固定機構を設けてもよい。
試験例
本発明に係るディスペンサーにおける突起部50と前板部内面11Aとの間の好適な離間距離に関して試験を行い検討した結果を示す。
外観、内部空間ともに直六面体形状をなすケース本体を、前板部が水平面に対して45°の角度をなすように台座部に取り付けた試験用ディスペンサーを作成し、そのケース本体内に坪量37g/m2、紙厚170μm、プライ数1プライ、寸法170mm×幅220mmのペーパータオルを束にした製品(エルヴェール ペーパータオルエコシングル200枚、小判)から100枚の束を取出して収納する。
取出口の幅は225mmとし、長さは23mmとした。
突起部は、側板部から突出するようにして取出口の幅方向中央に位置するように設けた。また、迫り出し角が30度、前後方向長さが6mm、幅が15mm、突出部の長さが20mm、厚さが8mmの形状とした。
以上の条件のもと突起部と前板部内面との間の距離を3mm、5mm、10mm、13mm、15mmと変化させ、それぞれの距離においてペーパータオルを取出口から引き出す際の力を測定した。測定は、取出口から露出するペーパータオルの幅方向中央にクリップ(KOKUYO社製クリ33)を介してプッシュプルゲージ(株式会社イマダ社製 OPS20)を接続し、床と水平面と平行に引っ張る操作をしてペーパータオルをケース本体から完全に引き出すようにして行なった。測定値は5回(5枚)の平均値とした。また、参考までに突起部を設けない場合においても同様に測定した。
結果は、3mm(25.6kgf)5mm(19.6kgf)、10mm(24.8kgf)、13mm(36.2kgf)、15mm(44.8kgf)、突起部なし(31.4kgf)であった。この結果から、概ね3mm〜10mmの離間距離の場合に、引き出し性が良好であることが知見された。
X1…卓上型ロールペーパータオル用ディスペンサー、1…ペーパータオル束、1A…ペーパータオル束の引出し側面、1B…折り返し縁が並ぶ面であって載置面に接する側の面、1C…折り返し縁が並ぶ面であって載置面に接しない側の面、10…ケース本体、10A…ケース本体の内部空間、11…前板部、11A…前板部内面、12…底板部、12A…底板部内面(載置面)、13…背板部、14…側板部、15…天板部、15A…天板部内面、16…取出口、16A…取出口の下縁、18…幅広部分、19…ヒンジ部、20…台座部、21…台座側板、22…背面板、50…突起部、51…突起部の迫り出し部分、52…突起部の突出部分、L1…前板部の幅、L2…前板部の高さ方向長さ、L3…取出口の幅、L4…取出口の高さ、L5…ケース本体の内寸、L6…突出部分の突出長、L7…突起部の幅方向の長さ、L8…突起部の前後方向長さ、L9…突起部の厚さ、L10…突起部と前板部内面との間の距離、∠A…前板部の傾斜角、∠B…載置面の傾斜角、∠X…迫り出し角。

Claims (2)

  1. 複数の二つ折りされた方形のペーパータオルを、折り返し片の縁が隣接するペーパータオルの折り返し内面に位置するようにして互い違いに重なり合うように積層した、略直六面体形状のペーパータオル束を内部に収納するケース本体と、このケース本体に設けられたペーパータオルを引き出すための取出口と、前記ケース本体を卓上型とする台座部と、を有する卓上型ペーパータオル用ディスペンサーにおいて、
    前記ケース本体の前面部分を構成する前板部水平面に対して45〜75°前傾に傾斜され、
    ケース本体内部の前記ペーパータオル束の折り返し縁が並ぶ面が載置される載置面が、背面側から前面側に向って水平面に対して25〜45°下り傾斜され、
    前記取出口が、前板部幅方向に沿って細長に設けられ
    その取出口の両端側から中央側に向かうように一対の突起部が、前記ケース本体内の前板部側に設けられ、
    その突起部は、ケース本体の背面側から前板側に向かって突出長さが漸次長くなるように迫り出し、かつ、前板部側端部が中央側に向って突出し、
    かつ、前記突起部と前板部内面との間が3〜10mm離間している、
    ことを特徴とする卓上型ペーパータオル用ディスペンサー。
  2. 前記突起部は、取出口の幅よりも厚さが薄く、取出口の幅の中央部に位置するように設けられている請求項記載の卓上型ペーパータオル用ディスペンサー。
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