JP5301824B2 - 衛生薄葉紙ディスペンサー - Google Patents
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Description
このディスペンサーを用いると、問題がなければ、衛生薄葉紙積層体は、個々の衛生薄葉紙の紙特有の摩擦によって、最底部の衛生薄葉紙を取出口から引き出すと、次の衛生薄葉紙の一部が取出口から露出される。
そこで、本発明の主たる課題は、衛生薄葉紙の取り出し性を改善し、取出口から衛生薄葉紙を一枚ずつスムーズに取り出すことができ、特に、繋ぎ目を取り出す場合には束の端面を極力触らずに下方のペーパータオルを取り出しやすい構成の衛生薄葉紙ディスペンサーを提供することにある。
<請求項1記載の発明>
背板部とこの背板部の両側から手前に延在する内側片部とを有するケース本体と、
衛生薄葉紙の取出口を有し、前記ケース本体の下部において両内側片部間で固定されたペーパー支持体と、
前板部とこの前板部の両側から奥側に延在する外側片部とを有し、各外側片部がケース本体の内側片部に対して回動自在に軸支され、かつ前記前板部がケース本体の背板部と対面する位置を閉じた状態とする開閉自在な蓋体とを備え、
複数枚を重層した衛生薄葉紙束を前記ペーパー支持体上に載置して収容し、前記取出口から衛生薄葉紙を一枚ずつ引き出せるようにした衛生薄葉紙ディスペンサーであって、
前記ケース本体は、前記背板部の前板部と対面する部分に手前側に突出する奧側ガイドリブを有し、
前記蓋体は、前記前板部の背板部と対面する部分に奥側に突出する手前側ガイドリブを有し、
前記ペーパー支持体は、前記背板部側から手前側に向かって下り傾斜する奧側傾斜面と、前記前板部側から前記奥側に向かって下り傾斜する手前側傾斜面と、奥側傾斜面と手前側傾斜面とを連接する支持体側板と、前記支持体側板から内側に突出する突起部と、前記奥側傾斜面及び手前側傾斜面の上縁から上方に向かって実質的に垂直に延在する高さ9〜30mmの垂直面及び前記支持体側板の前記突起部よりも上側で上方に向かって実質的に垂直に延在する垂直面で構成される壁面と、を有し、
前記取出口は、前記手前側傾斜面の下縁部と前記奥側傾斜面の下縁部との間に形成され、
前記手前側ガイドリブ及び奥側ガイドリブは、上方から下方に向かって突出長さが連続的に長くなるように形成され、
これらガイドリブの突出先端は、前記ペーパー支持体の前記壁面の上方で前記奥側傾斜面及び手前側傾斜面の上縁から上方に向かって実質的に垂直に延在する垂直面を超えてディスペンサー内側に位置していることを特徴とする衛生薄葉紙ディスペンサー。
本発明の衛生薄葉紙ディスペンサーでは、前板部及び背板部にそれぞれ上方から下方に向かって突出長さが連続的に長くなる奥側及び手前側ガイドリブを有する。
従って、奥側ガイドリブと手前側ガイドリブとの間は下方に行くにしたがって狭くなる。このため、ガイドリブ間に位置する衛生薄葉紙束の一部は、下方位置のほうがガイドリブによってより支持されるとともに撓むようになり、もって当該衛生薄葉紙束の一部の上方部分の重量が下方部分に加わり難くなる加重調整機能が発揮される。
これによって、下方の衛生薄葉紙束が引き出されたときに、それよりも上方の衛生薄葉紙束が、重力によって複数枚の束となって落ちるということが防止される。
そして、本発明は、そのガイドリブの突出先端よりも下方にペーパー支持体の垂直面が位置しているとともに、そのガイドリブの突出先端は前記垂直面よりもディスペンサー内側に位置している。
従って、本発明のディスペンサーでは、取出口から順次衛生薄葉紙が引き出されるに従って、ディスペンサー内では上方から下方への衛生薄葉紙の移動が生ずるが、これにともなってガイドリブ間を順次効果的に通過した衛生薄葉紙により形成される衛生薄葉紙束の下方の一部がガイドリブによる支持を失い垂直面間に嵌り撓みが緩むとともに、ペーパー支持体の突起部によりその下方又は下面が支持される。
この垂直面間に位置する衛生薄葉紙束の下方の一部は、ガイドリブより下方にあるためガイドリブによる加重調整機能の影響がほとんどなく、また、その量も少ないので上方部分が下方部分に与える加重の影響も大きくはない。さらに、ガイドリブ自体との摩擦はない。従って、この部分の衛生薄葉紙はスムーズに取り出し口へ移動されるようになる。
なお、垂直面の高さは9mm以上好ましくは9〜30mmとするのがよい。9mm未満であるとガイドリブを通過しても垂直面間で撓みが緩まないおそれがある。30mmを超えると、垂直面間に位置する衛生薄葉紙束の量が多くなりその下方位置の衛生薄葉紙に上方位置の衛生薄葉紙の重量が過度に加わり取り出し時の抵抗が増加しスムーズに取り出されなくなるおそれがたかまる。
そして、本発明のペーパー支持体は、垂直面の下方に連続して奥側傾斜面と手前側傾斜面とが形成されているため、ペーパー支持体では、続く後続の衛生薄葉紙が斜面に案内されて極めてスムーズに移動される。
さらに、ガイドリブの突出先端を境にしてそれより上方の束の一部と下方の束の一部とは、手前−奥方向において別途に変形することができる。
そして本発明のペーパー支持体は上記斜面を有するので、ガイドリブの突出先端より上方の衛生薄葉紙束に比して、当該部分の衛生薄葉紙束の一部はより下に凸となるように手前−奥方向で撓むようになる。この撓みによって、例えば、衛生薄葉紙束をディスペンサー内にセットして最初の一枚、或いは、衛生薄葉紙束のユニットを複数個納めたときのその繋ぎ目の一枚が、極めて摘みやすくなる。もって、束端面を触らなくても摘めるようになり、確実に一枚ずつ取り出すことができ、衛生面及び取り出し性が向上する。
このように、本発明の衛生薄葉紙ディスペンサーは、ガイドリブの突出先端を境にし、それより上方では主に束となって落下しないようにする衛生薄葉紙束の上下方向の加重調整が効果的に行なわれ、下方ではスムーズな引き出しを可能にするペーパー支持体の機能が効果的に発揮されるように構成されている。
ゆえに、本発明の衛生薄葉紙ディスペンサーは、ディスペンサー内において、積層された衛生薄葉紙の上方部分と下方部分との加重、摩擦がバランスよく調整され、もってスムーズな引き出しがなされるとともに、薄葉紙束が少なくなってきたときに束になって複数枚が引き出される事故等が極めて好適に防止される。
奥側傾斜面の上縁から延在する垂直面が、ケース本体の背板部に連続して一体となっている請求項1記載の衛生薄葉紙ディスペンサー。
ケース本体とペーパー支持体が一体となるので強度があり、しかも取り付け時のぐらつきや精度誤差がなくなる。また、大判サイズの衛生薄葉紙など重量のあるものを収納してもその荷重によってペーパー支持体がケース本体から離脱する事故がなくなる。
前記突起部は、上方から下方に向かって突出長さが長くなるように延出し、その下端部に内側に向かって突出する凸部を有する、請求項1又は2記載の衛生薄葉紙ディスペンサー。
ペーパー支持体内にある衛生薄葉紙に対して、下方に行く引き出し抵抗を強くするように作用するので、引き出しの際に後続の衛生薄葉紙が束になって出てきてしまう事故がなくなる。特に、ディスペンサー内の衛生薄葉紙束が少なくなってきたときに効果を発揮する。
前記手前側傾斜面及び前記奥側傾斜面の各傾斜面は、上方側に位置する急傾斜面と下方側に位置する緩傾斜面とが連続して形成されている請求項1〜3の何れか1項に記載の衛生薄葉紙ディスペンサー。
ディスペンサー内の衛生薄葉紙束が減少して、ディスペンサー内の衛生薄葉紙束が少なくなってきたときに、緩斜面と急斜面との間の角あるいは緩斜面で衛生薄葉紙が適度に支持される。従って、かかる衛生薄葉紙束が少ないときに束となって引き出される事故が格段に減少する。
前記奥側傾斜面及び前記手前側傾斜面と突起部との間の離間距離が6mm〜12mmである請求項1〜4の何れか1項に記載の衛生薄葉紙ディスペンサー。
6mm未満であるとスムーズな引き出しの妨げとなるおそれがあり、12mmを超えると衛生薄葉紙束が減ってきたときに束になって引き出されるおそれが高まる。
取出口は、手前側傾斜面と奥側傾斜面との間に位置し、前記背板部と前板部とに平行に延在する細長部と、前記ペーパー支持体の中央部で前記細長部と連続し、上面側に向かって凹欠された凹欠部とを有し、
この凹欠部の上縁が前記垂直面と傾斜面との境目よりも上方に位置して、前記ペーパー支持体上に載置された衛生薄葉紙束の積層面が当該凹欠部から露出される請求項1〜5の何れか1項に記載の衛生薄葉紙ディスペンサー。
前記ペーパー支持体上に載置された衛生薄葉紙束の積層面が当該凹欠部から露出されるようになる。従って、衛生薄葉紙束の積層面に触れることができ使用開始時に最初の一枚を摘みやすくなる。さらに、側部の押えが過度にならず、前記撓みと相まって引き出しがスムーズになされ、束になって引き出される事故も格段に減少する。
前記蓋体の前板部は、下縁の中央部が上縁側に向かって湾曲し、かつその湾曲縁の最上位が前記垂直面の下縁よりも下方に位置している請求項1〜6の何れか1項に記載の衛生薄葉紙ディスペンサー。
取り出し口から衛生薄葉紙を摘みやすくなる。特に請求項6記載の発明との関係で、凹欠部から露出する衛生薄用紙束の端面に指をかけるときに、最下の衛生薄葉紙のみに指をかけやすく、もって、衛生薄葉紙が意図せず束となって引き出されることが防止される。それとともに、湾曲縁の最上位が垂直面よりも下方に位置しているため正面視において前記端面が露出することはなく、水しぶきや埃等が前記端面に付着することが防止される、従って、使用を控えている後続の衛生薄葉紙の衛生性が確保される。さらに、意匠性にも優れたものとなる。なお、端面に手をかけるときは蓋体の下方からペーパー支持体へと手を入れれば端面に指をかけることができる。
<第1の実施の形態>
まず、第1の実施の形態の衛生薄葉紙ディスペンサーX1を図1〜7を参照しながら説明する。図1は、本形態の衛生薄葉紙ディスペンサーの正面図、図2は、そのII−II断面図、図3は、ケース本体の側面断面図、図4はケース本体の正面図、図5はペーパー支持体の上面図、図6はペーパー支持体の正面図、図7は、蓋体の側面断面図である。
この衛生薄葉紙ディスペンサーX1は、その素材が例えばABS樹脂等の合成樹脂であり、ケース本体1と、ペーパー支持体2と、蓋体3とで構成されている。
ケース本体1は、天板部10と背板部11とこの背板部11の両側縁において、前記背板部11と直角をなして手前に延在する左右一対の内側片部12,12とを有する。
内側片部12,12の下部には、ペーパー支持体2を固定及び位置決めするための位置決め用孔12Aが形成されている。
位置決め用孔12Aの形状については特に限定されない。円形孔であっても四角形孔であってもよい。図示例では、四角形孔を採用している。
本形態では、位置決め用孔12Aに対応するように一つの内側片に二つの係止用長孔12aが形成されている。
図示例では、係止用長孔12aは、位置決め孔12Aの上部側に適当距離離間した位置に形成されている。なお、この係止用長孔の形状も適宜変更することが可能である。
さらに、内側片部12,12の下部には、前記ペーパー支持体2を固定するための位置決め用孔等12Aとは別に、前記蓋体3が連結される一対の蓋体連結用円孔13Aが形成されている。
本形態では、蓋体3の取り付け位置を調整できるように、一つの内側片に蓋体連結用円孔13Aを形成している。
また、本形態のペーパー支持体2では、前記支持体側板26,26の外面に位置決め用突起部21を有しており、この位置決め用突起部21を前記一対の位置決め用孔に嵌合して、前記内側片部間の所定位置に位置決めされている。さらに、位置決め用突起部21とは別の係止片22を有しており、前記位置決め用突起部21の位置決め孔12Aへの嵌合とともに、これを係止長孔12aに嵌合して、ペーパー支持体2がケース本体1の内側片部12,12間に固定されている。
このようにしてペーパー支持体2は、前記ケース本体1の下部において前記各内側片部12,12に対して固定されていてディスペンサーX1の底部を構成している。
このようにペーパー支持体2を構成すると、前記傾斜面24,25の存在により、使用時、すなわち前記取出口20から衛生薄葉紙を一枚ずつ引き出す際に、最も下側の最下衛生薄葉紙とその一枚上の衛生薄葉紙の下側縁が前記傾斜面24,25にガイドされて前記取出口へと案内される。
また、前記各傾斜面24,25と垂直面27との間の屈曲部分24t,25tにより衛生薄葉紙束の下縁部又はその近傍が支持されるようになり、使用時、特にディスペンサー内部の薄葉紙の枚数が少なくなったときに一度に多数枚が引き出されてしまうという事故が格段に減少する。
さらに、本形態の前記奥側傾斜面24及び手前側傾斜面25の各傾斜面24,25は、好適な例として、上方側に位置する急傾斜面24A,25Aと下方側に位置する緩傾斜面25B,25Bとが変曲線28,28を介して連続するように形成されている。急傾斜面24A,25Aと緩傾斜面25B,25Bとの間の角度は320〜350度程度とするのがよい。このように手前側傾斜面25及び前記奥側傾斜面24の各傾斜面24,25を二種の傾斜面で構成することで、衛生薄葉紙の案内を確保してスムーズな引き出しを可能にしつつも、衛生薄葉紙束を取り出したときにその下方側のばらけた衛生薄葉紙の数枚が当該以外変曲線28、28で支持されるようになり、使用時、特にディスペンサー内部の薄葉紙の枚数が少なくなったときに一度に多数枚が引き出されてしまうという事故がより一層に減少する。
本形態では、この突起部29,29は好ましい形態として、天板部10側から下方に向かって突出長さが長くなるように延出し、その下端部でさらに内側に向かって突出する凸部29t,29tを有する形状となっている。このような突起部の形状とすると、支持体側板から突出する一対の突起部間の距離が下方にいくほど狭くなるため、衛生薄葉紙束は下方にいくほど下に凸となるように湾曲された状態で衛生薄葉紙束が支持される。この湾曲によって最下部の衛生薄葉紙が取り出し口から極めて摘み易くなる。また、引き出し時に適度な抵抗を与え、スムーズな引き出しと後続の衛生薄葉紙が束になって引き出されることを効果的に防止する。
また、衛生薄葉紙束を収納したときに衛生薄葉紙束重量による加重が下方に行くほど軽減され、前記傾斜面24,25による最下及びそれより一枚上の衛生薄葉紙の案内がよりスムーズ及び確実なものとなる。
ただし、前記突起部29,29と奥側傾斜面24及び前記手前側傾斜面25と間の離間距離L1は6mm〜12mmとするのが望ましい。6mm以下であると、取出し口との距離が近く、紙を取り出す時に突起部に紙が引掛かりやすくなり、引き出し抵抗が悪くなる。また、12mm以上の場合、取出し口と突起部の隙間が多すぎ、残り枚数が少なくなったときに束になってペーパータオルが落下しやすくなる。
手前側及び奥側の凹欠部の何れか一方の凹欠部は、その上縁は傾斜面に連続する垂直面に位置している。好ましくは手前側の凹欠部の上縁が手前側傾斜面に連続する垂直面に位置しているのが望ましい。前記ペーパー支持体2上に載置された衛生薄葉紙束の積層面が当該凹欠部から露出されるように構成されている。
このように凹欠部を形成したことで、ペーパー束の積層面に触れることができ使用開始時に最初の一枚を摘みやすくなる。さらに、側部の押えが過度にならず、前記撓みと相まって引き出しがスムーズになされ、束になって引き出される事故も格段に減少する。
前板部31の高さはケース本体1の背板部11より若干高く、また外側片部32,32の間はケース本体1の内側片部間12,12よりも若干幅広に形成されている。
さらに、蓋体3は、その外側片部32,32の下部に形成された、対面する蓋側片部に向かって突出する突起33,33を有し、この突起33,33がケース本体1の前記一対の蓋体連結用円孔13Aに、内側片外方側から回動自在に嵌合されて、この突起部を軸にしてケース本体1に対して開閉可能とされている。
さらに前記蓋体の前板部は、下縁31eの中央部が上縁側に向かって湾曲しており、取り出し口から衛生薄葉紙を摘みやすくしているともに、前記凹欠部から露出する衛生薄葉紙束の積層面に触れやすく一層、最初の一枚の引き出しをしやすくしている。
また、この湾曲縁の最上位置は、前記ペーパー支持体の垂直面の下縁、すなわち傾斜面との境界位置より下方に位置している。このため、正面視において前記端面は露出することがなく、水しぶきや埃等が前記端面に付着することが防止され、使用を控えている後続の衛生薄葉紙の衛生性が確保される。また、意匠性にも優れたものとなる。
本形態では、奧側ガイドリブ15は、前記各内側片12,12から所定距離離間した位置に1本ずつ計2本が並ぶように配置されており、手前側ガイドリブ35も同様に、前記各外側片32,32から所定距離離間した位置に1本ずつ計2本が並ぶように形成されている。ただし、各ガイドリブの本数はこれに限定されない。
また、奥側ガイドリブ15と手前側ガイドリブと35は蓋3を閉めた際に相対する位置に形成する必要はない。
これらのガイドリブ15,35は、ケース上部側からペーパー支持体2側に向かって、比例的に突出長が増すように構成されており、これらの存在により、衛生薄葉紙束を収納したときのペーパー支持体2上面への衛生薄葉紙束重量による加重が軽減され、前記傾斜面24,25による最下衛生薄葉紙及びそれより一枚上の衛生薄葉紙の案内がよりスムーズ及び確実なものとなる。
また、これらガイドリブ15,35は特徴的に、その突出先端が、前記垂直面27,27よりもディスペンサーの内側、すなわち対向する前板部側若しくは背板部側に突出するように構成されている。
このように突出していることで、ガイドリブ間にある衛生薄葉紙束の一部の重量が、ガイドリブ15,35を通過して前記垂直面27,27間に移動した衛生薄葉紙束の一部へ加わり難くなり、もって上記説明のペーパー支持体におけるスムーズな引き出し機構と束になって引き出されることを防止する機能が効果的に発揮されるようになる。
ここで、前記ガイドリブの高さは、衛生薄葉紙の積み上げ量、すなわち収納量に応じて適宜設計すればよい。概ね1〜30cm程度あればよい。
さらに、前記ガイドリブは、衛生薄葉紙束の長手方向の長さの99〜90%程度に撓むように設計するのか良い。90%以上撓むように設計すると、リブ間にペーパータオルが引掛かり下に落ちてきにくくなり、長手方向の長さ以上に設定すると、上からの荷重を押える事ができず、引き出した時の抵抗が大きく、取り出しにくくなる。
なお、衛生薄葉紙を一般的な清拭用ワイプ(中判サイズ220×230mm)を二つ折りにして折返し縁を重ねた衛生薄葉紙束に用いる場合、奧側ガイドリブの最下突出端と、手前側ガイドリブの最下突出端との間の距離を5〜15cmとするのがよい。効果的に加重調整がなされる。
図8に第2の実施の形態のケース本体及びペーパー支持体の側面図を示す。この第2の実施の形態は、奥側傾斜面24の上縁から延在する垂直面27がケース本体1の背板部11に連続し、さらに支持体側板26の上方から延在する垂直面27がケース本体1の内側片部12,12に連続して、前記ケース本体1とペーパー支持体2とが一体となっている形態である。
従って、ケース本体1とペーパー支持体2との連結するための位置決め用孔、係止用長孔等は存在しない。
また、本形態では、手前側傾斜面24から延在する垂直壁部が狭く形成されており、前記凹欠部の上縁が垂直面と傾斜面との間に位置するように構成している。
その他の構成については、第1の実施の形態と同様であるので説明は省略する。
また、ケース本体1とペーパー支持体2を一体化するにあたっては、樹脂形成などによって予め一体に成形するようにしてもよいし、接着剤等により接着して一体化してもよい。その方法は問わない。
Claims (7)
- 背板部とこの背板部の両側から手前に延在する内側片部とを有するケース本体と、
衛生薄葉紙の取出口を有し、前記ケース本体の下部において両内側片部間で固定されたペーパー支持体と、
前板部とこの前板部の両側から奥側に延在する外側片部とを有し、各外側片部がケース本体の内側片部に対して回動自在に軸支され、かつ前記前板部がケース本体の背板部と対面する位置を閉じた状態とする開閉自在な蓋体とを備え、
複数枚を重層した衛生薄葉紙束を前記ペーパー支持体上に載置して収容し、前記取出口から衛生薄葉紙を一枚ずつ引き出せるようにした衛生薄葉紙ディスペンサーであって、
前記ケース本体は、前記背板部の前板部と対面する部分に手前側に突出する奧側ガイドリブを有し、
前記蓋体は、前記前板部の背板部と対面する部分に奥側に突出する手前側ガイドリブを有し、
前記ペーパー支持体は、前記背板部側から手前側に向かって下り傾斜する奧側傾斜面と、前記前板部側から前記奥側に向かって下り傾斜する手前側傾斜面と、奥側傾斜面と手前側傾斜面とを連接する支持体側板と、前記支持体側板から内側に突出する突起部と、前記奥側傾斜面及び手前側傾斜面の上縁から上方に向かって実質的に垂直に延在する高さ9〜30mmの垂直面及び前記支持体側板の前記突起部よりも上側で上方に向かって実質的に垂直に延在する垂直面で構成される壁面と、を有し、
前記取出口は、前記手前側傾斜面の下縁部と前記奥側傾斜面の下縁部との間に形成され、
前記手前側ガイドリブ及び奥側ガイドリブは、上方から下方に向かって突出長さが連続的に長くなるように形成され、
これらガイドリブの突出先端は、前記ペーパー支持体の前記壁面の上方で前記奥側傾斜面及び手前側傾斜面の上縁から上方に向かって実質的に垂直に延在する垂直面を超えてディスペンサー内側に位置していることを特徴とする衛生薄葉紙ディスペンサー。 - 奥側傾斜面の上縁から延在する垂直面が、ケース本体の背板部に連続して一体となっている請求項1記載の衛生薄葉紙ディスペンサー。
- 前記突起部は、上方から下方に向かって突出長さが長くなるように延出し、その下端部に内側に向かって突出する凸部を有する、請求項1又は2記載の衛生薄葉紙ディスペンサー。
- 前記手前側傾斜面及び前記奥側傾斜面の各傾斜面は、上方側に位置する急傾斜面と下方側に位置する緩傾斜面とが連続して形成されている請求項1〜3の何れか1項に記載の衛生薄葉紙ディスペンサー。
- 前記奥側傾斜面及び前記手前側傾斜面と突起部との間の離間距離が6mm〜12mmである請求項1〜4の何れか1項に記載の衛生薄葉紙ディスペンサー。
- 取出口は、手前側傾斜面と奥側傾斜面との間に位置し、前記背板部と前板部とに平行に延在する細長部と、前記ペーパー支持体の中央部で前記細長部と連続し、上面側に向かって凹欠された凹欠部とを有し、
この凹欠部の上縁が前記垂直面と傾斜面との境目よりも上方に位置して、前記ペーパー支持体上に載置された衛生薄葉紙束の積層面が当該凹欠部から露出される請求項1〜5の何れか1項に記載の衛生薄葉紙ディスペンサー。 - 前記蓋体の前板部は、下縁の中央部が上縁側に向かって湾曲し、かつその湾曲縁の最上位が前記垂直面の下縁よりも下方に位置している請求項1〜6の何れか1項に記載の衛生薄葉紙ディスペンサー。
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