JP5930850B2 - 電磁ノイズ検出装置 - Google Patents

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Description

この発明は、イミュニティ試験等において電子機器の電磁ノイズ分布を検出する電磁ノイズ検出装置に関するものである。
一般的なイミュニティ試験では、供試する電子機器に対して、電磁ノイズとなる試験信号を注入し、誤動作および性能劣化を評価している。例えば、ISO11452−4規格のバルク電流注入(BCI)法に準拠したイミュニティ試験の場合、電磁ノイズとなる試験信号を電流プローブから供試機器の接続ケーブル(電源線、信号線等)に注入し、供試機器の誤動作および性能劣化を評価する。
従来は、このようなイミュニティ試験で不適合と評価された場合、供試機器の不具合箇所を探し、ノイズ対策を講じることになる。しかしながら、イミュニティ試験では、供試機器に注入した試験信号の伝搬経路が特定できないため、不具合箇所を容易に特定できないことが問題であった。そのために、適切なノイズ対策を講じることができず、対策に要する時間が長期化することも問題であった。
上記の問題に対して、従来では、供試機器の接続ケーブルに試験信号を注入し、供試機器から発生するノイズをアンテナ手段によって検知し、検知したノイズを可視化する方法があった(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−124808号公報
一般に、どんな電子機器でも、機器内部で何らかの信号がスイッチングしており、信号伝送路のインピーダンス不整合または空間結合により、この信号が機器外部へ漏洩または伝導してノイズ(以下、供試機器ノイズと称す)となる。上記特許文献1の方法では、外来ノイズが影響しない状況において供試機器が通常動作中に発生する供試機器ノイズの周波数が、この供試機器に注入した試験信号の周波数と同じ場合、試験信号と供試機器ノイズの区別が付かなかった。そのため、可視化している成分が試験信号なのか、供試機器ノイズなのか区別ができず、注入した試験信号の伝搬経路を特定することができないという課題があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、外来ノイズを模擬した試験信号と同じ周波数の電磁ノイズが供試機器ノイズとして存在する場合でも、供試機器ノイズから試験信号を分離して、試験信号の電磁界強度を測定することを目的とする。
この発明に係る電磁ノイズ検出装置は、供試機器における電磁ノイズ伝搬経路を測定する被測定周波数より低い第1周波数の信号、および、第1周波数の信号と同じレベルであり、当該被測定周波数より高い第2周波数の信号を合成して、試験信号を生成する信号発生部と、信号発生部が生成した試験信号を供試機器に注入する信号注入部と、信号注入部による信号注入中に供試機器から発生する電磁界の強度を検出するノイズ検出部と、ノイズ検出部が検出した電磁界の第1周波数の強度と第2周波数の強度の差が予め設定した許容値以下の場合、電磁界が信号発生部から注入した試験信号であると判定する信号判定部とを備えるものである。
この発明によれば、本来測定したい電磁ノイズ伝搬経路の被測定周波数から上下にずらした第1周波数と第2周波数の試験信号を注入し、検出した電磁界の第1周波数の強度と第2周波数の強度の差が許容値以下の場合に当該電磁界を試験信号と判定するようにしたので、被測定周波数と同じ周波数の供試機器ノイズが存在したとしても、供試機器ノイズから試験信号を分離して、試験信号の電磁界強度を正しく測定することができる。また、被測定周波数と、第1周波数および第2周波数との周波数の違いを極僅かにすることによって、これら周波数の電磁界強度を略同じと見なすことができるので、本来測定したい被測定周波数の電磁界強度を近似的に得ることができる。
この発明の実施の形態1に係る電磁ノイズ検出装置の構成を示すブロック図である。 実施の形態1に係る電磁ノイズ検出装置の動作を示すフローチャートである。 供試機器ノイズと試験信号を分離できない場合を説明する周波数スペクトラムのグラフである。 実施の形態1に係る電磁ノイズ検出装置の信号発生器が出力する試験信号の周波数を説明するグラフである。 実施の形態1に係る電磁ノイズ検出装置が測定する電磁界強度のグラフである。 実施の形態1により供試機器ノイズと試験信号を分離できる場合を説明する周波数スペクトラムのグラフである。 図5に示す測定結果に基づいて、第1周波数と第2周波数の間の検出レベルを補間した例を示すグラフである。 実施の形態1に係る電磁ノイズ検出装置が作成する電磁ノイズ分布データの一例を示す図である。 実施の形態1に係る電磁ノイズ検出装置が測定する電磁界強度のグラフである。 実施の形態1に係る電磁ノイズ検出装置の信号発生器が出力する試験信号の周波数変更を説明するグラフである。 この発明の実施の形態2に係る電磁ノイズ検出装置の信号発生器が出力する試験信号の周波数を説明するグラフである。 実施の形態2に係る電磁ノイズ検出装置において、第1周波数と第2周波数の間の検出レベルを補間した例を示すグラフである。
実施の形態1.
図1に示す電磁ノイズ検出装置は、信号発生器1、アンプ2、注入プローブ3、検出プローブ4、アンプ5、電磁界強度計6、可動部7、走査部8、制御部9、および表示部10を備える。信号発生部は、信号発生器1およびアンプ2から構成される。信号注入部は注入プローブ3から構成される。ノイズ検出部は、検出プローブ4、アンプ5および電磁界強度計6から構成される。走査部は、可動部7および走査部8から構成される。
信号発生器1は、電磁ノイズ(妨害ノイズ)として供試機器100に注入される試験信号を発生する回路である。試験信号の詳細は後述する。アンプ2は、信号発生器1で発生した試験信号を増幅する回路である。
注入プローブ3は、アンプ2で増幅された信号を、ノイズ印加部である接続ケーブル101(電源ケーブル等)を介して供試機器100に注入するプローブである。なお、供試機器100とは、例えば電子部品が実装されたプリント基板といった電子機器である。接続ケーブル101に注入された試験信号は、配線パターン、電子部品等を介して供試機器100に侵入し、外部へ放射される。
図示例では、注入プローブ3として非接触型の電流注入プローブを用いている。このタイプのプローブは、接続ケーブル101にクランプして、電磁誘導により試験信号を注入させる。注入プローブ3は接続ケーブル101に試験信号を注入できればよく、電流注入プローブ以外の非接触型プローブを用いてもよいし、接続ケーブル101に電気的に接触して試験信号を印加する接触型プローブ(コンデンサプローブ、CDN;Coupling Decoupling Network等)を用いてもよいし、照射アンテナ等を用いてもよい。
検出プローブ4は、注入プローブ3から供試機器100に試験信号が注入されているときに、この供試機器100に発生する電磁界を検出し、検出信号として出力するプローブである。この検出プローブ4には、例えば微小なループコイルで構成された電流プローブを用いる。アンプ5は、検出プローブ4で検出された検出信号を増幅するための回路である。電磁界強度計6は、アンプ5で増幅された検出信号の任意の周波数成分の電磁界強度を測定する電磁界測定器である。
なお、注入プローブ3の注入する試験信号のレベルが、検出プローブ4で検出できる程度に高ければ、アンプ2は無くてもよい。また、検出プローブ4の検出する検出信号のレベルが、電磁界強度計6で測定できる程度に十分高いレベルであれば、アンプ5は無くてもよい。
可動部7は、検出プローブ4を供試機器100上においてX軸方向(横方向)、Y軸方向(縦方向)、Z軸方向(高さ方向)、およびθ方向(回転方向)に移動させるための装置である。走査部8は、可動部7のX,Y,Z,θ方向の移動を制御して、供試機器100に対して検出プローブ4を走査する回路である。これら可動部7と走査部8が協働して、制御部9が指示する供試機器100上のノイズ検出位置へ、検出プローブ4を移動する。
一般に検出信号のレベルは、供試機器100の基板との距離が近づくと上昇し、離れると下降するため、供試機器100の形状に合わせてZ軸方向の移動ができるように可動部7と走査部8を構成している。また、検出プローブ4にループコイルを使用しているため、コイルの角度に応じてループを通過する磁束が変化し、検出信号のレベルも変化するので、θ方向の移動ができるように構成している。
また、図示例では、可動部7が検出プローブ4をX,Y,Z,θ方向に移動させて、不動の供試機器100を走査する構成にしたが、反対に、検出プローブ4を不動にして、可動部7が供試機器100を移動させる構成にしてもよい。即ち、検出プローブ4と供試機器100が相対的に位置関係を変更して、供試機器100の電磁ノイズ分布を測定できれば、走査方法は任意でよい。
制御部9は、信号判定部11、許容値保持部12および周波数指示部13を備えている。信号判定部11は、許容値保持部12に設定された許容値を用いて、検出プローブ4で検出した電磁界が注入プローブ3から注入した試験信号か、供試機器100に存在する既存の供試機器ノイズかを判定する。許容値保持部12は、試験者が設定する許容値を保持するメモリである。周波数指示部13は、信号発生器1に対して、伝搬経路を測定したい電磁ノイズの周波数(以下、被測定周波数)から、僅かにずれた周波数の試験信号を出力するよう指示する。データ処理部14は、電磁界強度計6で測定されるノイズ検出位置毎の電磁界強度(以下、検出レベル)をX,Y軸の2次元平面上にマッピングして、電磁ノイズ分布データを生成する。
また、制御部9は、電磁ノイズ検出装置を構成する各部の制御を司るものであり、上記動作の他にも、走査部8に指示して検出プローブ4のノイズ検出位置を制御したり、電磁界強度計6の測定結果を数値処理したり、表示部10の表示データを制御したりする。
なお、制御部9は、例えばコンピュータを用いて実現され、信号判定部11、周波数指示部13およびデータ処理部14などの処理内容を記述しているプログラムをコンピュータのメモリに格納し、コンピュータのCPUがメモリに格納されている当該プログラムを実行する。あるいは、信号判定部11を専用のハードウェアで構成してもよい。
表示部10は、データ処理部14が生成した電磁ノイズ分布データ等の情報を画面表示する表示装置である。
次に、試験信号について説明する。
図2は、本実施の形態1に係る電磁ノイズ検出装置の動作を説明するフローチャートである。図3は、電磁ノイズの周波数スペクトラムを示すグラフであり、横軸を周波数、縦軸を電磁界強度(検出レベル)とする。図3(a)に示すように、伝搬経路を測定したい電磁ノイズである被測定周波数fnの試験信号と同じ周波数の供試機器ノイズが供試機器100に存在する場合、検出プローブ4が試験信号と供試機器ノイズの両方を含む電磁界を受信することになる。このとき、表示部10の表示画面には、図3(b)に示すような被測定周波数fnのピークが表示されるだけであり、試験信号の検出レベルと供試機器ノイズの検出レベルを分離できない。
そこで、本実施の形態1では、伝搬経路を測定したい電磁ノイズの被測定周波数fnに対して、この被測定周波数fnより僅かに低い第1周波数fn1(fn1=fn−Δf1)と、この被測定周波数fnより僅かに高い第2周波数fn2(fn2=fn−Δf2)とを含む試験信号を、信号発生器1から出力する(ステップST1)。
図4は、信号発生器1が出力する試験信号の周波数を説明するグラフであり、横軸が周波数、縦軸が電磁界強度(検出レベル)の周波数スペクトラムを示す。試験信号は第1周波数fn1と第2周波数fn2の2つの信号である。本来測定したい被測定周波数fnは、参考として図示したものであって試験信号には含まれない。
第1周波数fn1および第2周波数fn2は、電磁界強度計6において、被測定周波数fnと分離できればよく、例えば第1周波数fn1と被測定周波数fnの差(Δf1)および第2周波数fn2と被測定周波数fnの差(Δ2)が、電磁界強度計6の周波数分解能帯域幅よりも広ければよい。
ただし、第1周波数fn1と第2周波数fn2の試験信号を供試機器100に注入した場合の伝搬経路と、被測定周波数fnの試験信号を供試機器100に注入した場合の伝搬経路とを略同じとみなすことが可能なように、僅かにずらす周波数(Δf1,Δf2)を、被測定周波数fnに比べて非常に低くする必要がある。ここで、伝搬経路が略同じとみなすことが可能な状態とは、検出プローブ4の測定誤差、表示誤差、および繰り返し測定した場合の繰返し誤差程度であることを意味し、例えば3dB以内の電磁界強度とする。
また、第1周波数fn1と第2周波数fn2の試験信号を供試機器100に注入した場合の伝搬経路と、被測定周波数fnの試験信号を供試機器100に注入した場合の伝搬経路とを略同じとみなすことが可能なように、第1周波数fn1と第2周波数fn2のレベルは、被測定周波数fnのレベルと同じにする必要がある。
注入プローブ3は、第1周波数fn1の信号成分と第2周波数fn2の信号成分を含む試験信号を、接続ケーブル101から供試機器100に注入する(ステップST2)。なお、第1周波数fn1の試験信号と第2周波数fn2の試験信号は同時に注入しても、片方ずつ注入してもよく、両試験信号が注入できるならば、その方法は任意でよい。両試験信号を同時に注入する場合、例えば信号発生器1を、第1周波数fn1の信号を生成する信号発生器と、第2周波数fn2の信号を生成する信号発生器と、両信号を合波する結合器とを備える構成にする。片方ずつ注入する場合には、例えば信号発生器1を単一の信号発生器で構成し、第1周波数fn1の試験信号と第2周波数fn2の試験信号を交互に発生させる。
続いて、可動部7が検出プローブ4と供試機器100の位置関係を変えながら、検出プローブ4が供試機器100上の全てのノイズ検出位置における電磁界を受信し、電磁界強度計6が第1周波数fn1の検出レベルと第2周波数fn2の検出レベルを測定する(ステップST3)。
図5は、第1周波数fn1と第2周波数fn2の試験信号が供試機器100に注入されているときに、任意のノイズ検出位置において電磁界強度計6が測定する電磁界強度(検出レベル)のグラフである。なお、本来測定したい被測定周波数fnは、参考として図示したものであって測定結果には含まれない。
図6(a)に示すように、本来測定したい電磁ノイズである被測定周波数fnの試験信号と同じ周波数の供試機器ノイズが供試機器100に存在する場合、試験信号を第1周波数fn1と第2周波数fn2にずらすことにより、表示部10の表示画面には、図6(b)に示すような各周波数fn1,fn,fn2の3つのピークが存在する。そのため、被測定周波数fnに存在する供試機器ノイズを分離して、第1周波数fn1と第2周波数fn2の試験信号のみの電磁界強度を正しく測定することができる。
また、本来測定したい電磁ノイズの被測定周波数fnと試験信号の周波数fn1,fn2とを極僅かにずらし、かつ、注入レベルを同じにしているので、周波数fn1,fn2の検出レベルを本来測定したい被測定周波数fnの検出レベルと見なすことができる。この点について、以下に詳述する。
供試機器100上の任意のノイズ検出位置にて検出した第1周波数fn1と第2周波数fn2の測定結果から、本来測定したい被測定周波数fnの電磁ノイズの伝搬経路(電磁ノイズ分布)を抽出する動作(ステップST4〜ST7)を説明する。
図5に示すように、第1周波数fn1の試験信号の検出レベルと、第2周波数fn2の試験信号の検出レベルが共に、電磁界強度計6の測定限界(ノイズフロア)よりも高い場合、信号判定部11は、第1周波数fn1の検出レベルと第2周波数fn2の検出レベルの差(検出レベル差A)を求める(ステップST4)。なお、検出レベルが測定限界より低い場合は、アンプ2の増幅率を高めて、ステップST1から再び処理を行う。
信号判定部11は、続いて、検出レベル差Aと許容値保持部12に予め設定されている許容値とを比較する(ステップST5)。検出レベル差Aが許容値以下の場合(ステップST5“YES”)、信号判定部11は、検出した第1周波数fn1と第2周波数fn2の成分がどちらも供試機器100上を伝搬して検出された試験信号であると判定する(ステップST6)。
なお、許容値保持部12に設定する許容値とは、検出プローブ4の測定誤差、表示誤差、および繰り返し測定した場合の繰返し誤差程度であることを意味し、例えば3dB以内の電磁界強度とする。
また、信号判定部11は、第1周波数fn1と第2周波数fn2の間にある全ての周波数の検出レベルを、第1周波数fn1の検出レベルまたは第2周波数fn2の検出レベルで補間する(ステップST7)。あるいは、第1周波数fn1と第2周波数fn2の中間値、平均値等、第1周波数fn1の検出レベルと第2周波数fn2の検出レベルの間の値であれば、いずれの値で補間しても構わない。
図7は、図5に示す測定結果の第1周波数fn1と第2周波数fn2の間の全周波数の検出レベルを、第2周波数fn2の検出レベルで補間した例である。この場合は、本来測定したい電磁ノイズの被測定周波数fnと、第2周波数fn2の検出レベルとが同値であると見なす。これにより、供試機器100において、供試機器ノイズの影響を排除した、被測定周波数fnの電磁界強度を正しく測定できる。
以上のステップST5〜ST7の処理を供試機器100の全てのノイズ検出位置の測定結果について行い、データ処理部14がノイズ検出位置毎の被測定周波数fnの検出レベル補間値を2次元マッピングして、図8に示すような電磁ノイズ分布データを作成する。この図8では、色が濃いほど電磁界強度が大きいことを表しており、接続ケーブル101に注入された電磁ノイズが供試機器100上の信号線を伝搬していることが分かる。
これにより、本来測定したい被測定周波数fnの電磁ノイズを供試機器100に注入した場合の伝搬経路を、近似的に得ることができる。
一方、ステップST5において、検出レベル差Aが許容値より大きい場合(ステップST5“NO”)、信号判定部11は、検出した第1周波数fn1と第2周波数fn2の成分のうち、少なくとも一方は試験信号以外の成分(例えば、供試機器ノイズ)であると判定する(ステップST8)。図9に、検出レベル差Aが許容値より大きい場合の測定結果例を示す。
この場合、信号判定部11から周波数指示部13に通知し、周波数指示部13から信号発生器1へ試験信号の周波数変更を指示する。
図10に、周波数変更の一例を示す。信号発生器1は、図10に示すように、試験信号の周波数(fn1,fn2)をさらに上下に僅かにずらした第1周波数fn3(fn3=fn−Δf3)と、第2周波数fn4(fn4=fn+Δf4)とを選択し、第1周波数fn3と第2周波数fn4の試験信号を生成する(ステップST9)。
続いて、これら第1周波数fn3および第2周波数fn4について、再びステップST2〜ST9の処理を行う。具体的には、供試機器100上の任意のノイズ検出位置において、第1周波数fn3の検出レベルと第2周波数fn4の検出レベルが共に電磁界強度計6の測定限界(ノイズフロア)よりも高く、かつ、第1周波数fn3と第2周波数fn4の検出レベル差A’が許容値保持部12に予め設定された許容値以下の場合(ステップST5“YES”)、信号判定部11は供試機器100を伝搬した試験信号を検出していると判定する(ステップST6)。また、信号判定部11は、第1周波数fn3または第2周波数fn4の検出レベルを、被測定周波数fnの検出レベルと見なす(ステップST7)。これにより、本来測定したい被測定周波数fnの電磁ノイズを供試機器100に注入した場合の伝搬経路を、近似的に得ることができる。
一方、第1周波数fn3と第2周波数fn4の検出レベル差A’が許容値より大きい場合(ステップST5“NO”)、少なくとも一方は試験信号以外の成分を検出していると判定する(ステップST8)。その場合はステップST9に進み、試験信号の第1周波数fn3と第2周波数fn4をさらに上下に僅かにずらして、ステップST2以降の処理を繰り返す。
なお、許容値とは、検出プローブ4の測定誤差、表示誤差、および繰り返し測定した場合の繰返し誤差等を意味するため、測定方法が同じであれば、原則、第1周波数fn1と第2周波数fn2の場合も、第1周波数fn3と第2周波数fn4の場合も、同値の許容値を用いる。ただし、第1周波数fn1と第2周波数fn2の場合と、第1周波数fn3と第2周波数fn4の場合とで、許容値を変更しても構わない。
以上より、実施の形態1によれば、電磁ノイズ検出装置は、供試機器100における電磁ノイズ伝搬経路を測定する被測定周波数fnより低い第1周波数fn1の信号、およびこの被測定周波数fnより高い第2周波数fn2の信号を合成して試験信号を生成する信号発生器1と、試験信号を供試機器100に注入する注入プローブ3と、信号注入中に供試機器100から発生する電磁界を受信する検出プローブ4と、検出プローブ4が受信した電磁界の第1周波数fn1の強度および第2周波数fn2の強度を測定する電磁界強度計6と、検出プローブ4が検出した電磁界の第1周波数fn1の強度と第2周波数fn2の強度の差(A)が予め許容値保持部12に設定した許容値以下の場合、この電磁界が注入プローブ3から注入した試験信号であると判定する信号判定部11とを備えるように構成した。このため、本来測定したい電磁ノイズ伝搬経路の被測定周波数fnと同じ周波数の供試機器ノイズが存在したとしても、供試機器ノイズから試験信号を分離して、試験信号の第1周波数fn1と第2周波数fn2の電磁界強度を正しく測定することができる。また、被測定周波数fnと、第1周波数fn1および第2周波数fn2との周波数の違いを極僅かにすることによって、これら周波数fn1,fn,fn2の電磁界強度を略同じとみなすことができる。よって、本来測定したい被測定周波数fnの電磁界強度を近似的に得ることができる。
また、実施の形態1によれば、信号判定部11は、検出プローブ4が受信した電磁界が注入プローブ3から注入した試験信号であると判定した場合、第1周波数fn1の強度と第2周波数fn2の強度の間のいずれかの値を被測定周波数fnの強度とみなすように構成した。このため、正しく測定できた第1周波数fn1および第2周波数fn2の電磁界強度に基づいて、被測定周波数fnの電磁界強度を補間することができ、よって、本来測定したい被測定周波数fnの電磁界強度を近似的に得ることができる。
また、実施の形態1によれば、電磁ノイズ検出装置は、供試機器100上で検出プローブ4の検出位置を移動させる可動部7と、可動部7を制御する走査部8と、検出位置毎に信号判定部11が判定した被測定周波数fnの強度に基づいて、供試機器100の電磁ノイズ伝搬経路を求めるデータ処理部14と、データ処理部14が求めた電磁ノイズ伝搬経路を表示する表示部10とを備えるように構成した。このため、供試機器100に被測定周波数fnと同じ周波数の供試機器ノイズが存在する場合でも、注入した試験信号の伝搬経路から、本来測定したい被測定周波数fnの電磁ノイズの伝搬経路を特定することができる。
また、実施の形態1によれば、信号発生器1は、周波数指示部13の指示に従って、第1周波数fn1の強度と第2周波数fn2の強度の差(A)が許容値より大きい場合に、第1周波数fn1をより低い周波数fn3に変更すると共に、第2周波数fn2をより高い周波数fn4に変更するように構成した。このため、供試機器100に試験信号と同じ周波数の供試機器ノイズが存在する場合でも、注入した試験信号の伝搬経路から、本来測定したい被測定周波数fnの電磁ノイズの伝搬経路を特定することができる。
実施の形態2.
本実施の形態2の電磁ノイズ検出装置は、図1に示す電磁ノイズ検出装置と図面上では同様の構成であるため、以下では図1を援用して説明する。図11は、実施の形態2に係る電磁ノイズ検出装置の信号発生器1が出力する試験信号の周波数を説明するグラフであり、横軸を周波数、縦軸を電磁界強度(検出レベル)とした周波数スペクトラムである。
上記実施の形態1では、信号発生器1が、予め設定された2つの周波数fn1,fn2の試験信号を生成し、注入プローブ3から供試機器100へ注入する構成にしたが、本実施の形態2では、信号発生器1が、本来測定したい電磁ノイズの被測定周波数fnを含む任意の周波数帯域fn1〜fn2の試験信号を生成し、注入プローブ3から供試機器100へ注入する構成にする。
なお、第1周波数fn1から第2周波数fn2までの周波数帯域の試験信号は同時に注入しても、時間的に周波数掃引して注入してもよく、この周波数帯域の試験信号が注入できるならば、その方法は任意でよい。この周波数帯域の試験信号を同時に注入する場合、例えば信号発生器1を、各周波数の信号を生成する複数の信号発生器と、各信号を合波する結合器とを備える構成にする。周波数掃引する場合には、例えば信号発生器1を単一の信号発生器で構成し、第1周波数fn1から第2周波数fn2まで、周波数をリニアまたはステップ状に上昇または降下させる。
また、電磁界強度計6は、被測定周波数fnの上下2つの周波数fn1,fn2について電磁界強度を測定してもよいし、注入した試験信号の帯域全体またはその一部の電磁界強度を測定してもよい。即ち、被測定周波数fnの上下にある2つの周波数の検出レベルから被測定周波数fnの伝搬経路を推定できるならば、2つの周波数の選択方法は任意でよい。
図12は、図11に示した試験信号を供試機器100に注入した場合の測定結果例を示すグラフである。信号判定部11は、周波数fn1〜fn2のうち、周波数fn1,fn2の検出レベル差Aが許容値以下の場合に、第2周波数fn2(または第1周波数fn1)の検出レベルで被測定周波数fnの検出レベルを補間する。
また例えば、信号判定部11は、周波数f1〜f2のうち、被測定周波数fnを間に含む任意の周波数fn1’,fn2’の検出レベル差A’(不図示)を許容値と比較してもよい。周波数fn1’,fn2’の検出レベル差A’が許容値以下の場合、信号判定部11は、周波数fn2’(または周波数fn1’)の検出レベルで被測定周波数fnの検出レベルを補間する。一方、周波数fn1’,fn2’の検出レベル差A’が許容値より大きい場合には、続けて、周波数fn1’,fn2’を上下に僅かにずらした周波数fn1,fn2の検出レベル差Aを許容値と比較する。
その他の構成および動作については、上記実施の形態1と同様であるため説明を省略する。
以上より、実施の形態2によれば、信号発生器1は、試験信号として、間に被測定周波数fnを含む、第1周波数fn1から第2周波数fn2までの周波数帯域の信号を生成するように構成した。このため、試験者が、予め、被測定周波数fnに対して上下2つの周波数を特定する必要がなくなる効果がある。また、周波数f1〜f2間の複数の周波数の試験信号を注入しているため、供試機器100に周波数f1〜f2の供試機器ノイズが存在する場合に、電磁ノイズ伝搬経路の推定に用いる2つの周波数を速やかに変更することができる効果がある。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
1 信号発生器、2,5 アンプ、3 注入プローブ、4 検出プローブ、6 電磁界強度計、7 可動部、8 走査部、9 制御部、10 表示部、11 信号判定部、12 許容値保持部、13 周波数指示部、14 データ処理部、100 供試機器、101 接続ケーブル。

Claims (5)

  1. 供試機器における電磁ノイズ伝搬経路を測定する被測定周波数より低い第1周波数の信号、および、第1周波数の信号と同じレベルであり、当該被測定周波数より高い第2周波数の信号を合成して、試験信号を生成する信号発生部と、
    前記信号発生部が生成した前記試験信号を前記供試機器に注入する信号注入部と、
    前記信号注入部による信号注入中に前記供試機器から発生する電磁界の強度を検出するノイズ検出部と、
    前記ノイズ検出部が検出した前記電磁界の前記第1周波数の強度と前記第2周波数の強度の差が予め設定した許容値以下の場合、前記電磁界が前記信号発生部から注入した前記試験信号であると判定する信号判定部とを備える電磁ノイズ検出装置。
  2. 前記信号判定部は、前記ノイズ検出部が検出した前記電磁界が前記信号発生部から注入した前記試験信号であると判定した場合、前記第1周波数の強度と前記第2周波数の強度の間のいずれかの値を前記被測定周波数の強度とみなすことを特徴とする請求項1記載の電磁ノイズ検出装置。
  3. 前記供試機器上で前記ノイズ検出部の検出位置を移動させる走査部と、
    前記検出位置毎に前記信号判定部が判定した前記被測定周波数の強度に基づいて、前記供試機器の電磁ノイズ伝搬経路を求めるデータ処理部と、
    前記データ処理部が求めた前記電磁ノイズ伝搬経路を表示する表示部とを備えることを特徴とする請求項2記載の電磁ノイズ検出装置。
  4. 前記信号発生部は、前記第1周波数の強度と前記第2周波数の強度の差が前記許容値より大きい場合、前記第1周波数をより低い周波数に変更すると共に、前記第2周波数をより高い周波数に変更することを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の電磁ノイズ検出装置。
  5. 前記信号発生部は、前記試験信号として、間に前記被測定周波数を含む、前記第1周波数から前記第2周波数までの周波数帯域の信号を生成することを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1項記載の電磁ノイズ検出装置。
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