JP5930457B2 - 紙葉類穿孔装置及びこれを備えた後処理装置 - Google Patents
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Description
また、後者は順次搬出されるシートを所定の処理位置にセットし、これにパンチ部材を駆動モータで押下して穴あけする穿孔機構として印刷システムの仕上げ装置などに組み込まれて使用されている。
そしてこれらの装置は、2個所、3個所若しくは4個所など統一した規格に従って穴数、穴間隔が設定されている。
このような穿孔機構では、パンチ動作時の駆動トルクが大きく同時に操作音が大きい衝撃音を発する問題がある。
同文献には、パンチ部材と受動歯車と円筒カム部材を一体化し、このパンチユニット(パンチムーブメント)に所定ストロークで往復動するラックから回転運動を伝達する。
また、同文献図9には、異なる実施形態としてパンチ部材に偏心カムで穿孔方向の上下運動を伝達し、装置フレームに固定した傾斜したカム溝で回転運動を生起する機構が開示されている。
このためパンチ部材には、ラックと噛合する受動歯車と回転を穿孔方向運動に変換する円筒カムが一体形成されている。
前記溝カムは、各パンチ部材の一方向回転で刃先部を上死点と下死点との間で一往復させるV字形状に形成し、前記各カム部材は、前記装置フレームに固定する。
またカム部材は駆動モータの一方向回転でパンチ部材を待機位置から穿孔位置、そして待機位置に移動するため拘束で円滑な穿孔動作が可能である。
紙葉類穿孔装置Aは装置フレーム30とパンチ部材40と駆動手段50で構成されている。
このようにシートの挿入隙間Sdを形成して上方にベースフレーム31が、下方に紙載フレーム35が配置され、ベースフレーム31には後述する複数のパンチ部材31が、紙載フレーム35には刃受け孔38と屑紙片の収納ボックスが配置されている。
図示のベースフレーム31は断面コ字形状のチャンネル鋼材で構成され、上部フレーム31aと下部フレーム31bは間隔Hfを隔てて一体成形されている。この間隔Hfは、後述するパンチ部材40のパンチ軸42を上部フレーム31aと下部フレーム31bそれぞれに軸受け支持したとき各パンチ軸42を安定してガタつきなく、摺動運動させることが可能な軸受けスパン(Hf)に設定してある。
つまりベースフレーム31にはシート幅方向Lxに所定の間隔で複数のパンチ部材40が支持され、各パンチ部材はシート幅方向に直線を形成するように配列されている。
この他、複数のパンチ部材40は3穴、4穴切換え穿孔するように構成することも可能であり、その場合には5つのパンチ部材を2穴穿孔の第1グループと3穴穿孔の第2グループに配列する。
上述の2穴−3穴切換え構成、2穴−4穴切換え構成、いずれの構成にあってもパンチ部材40はベースフレーム31に穿孔方向(図2Z方向)に所定ストロークで上下動可能に支持する。この複数のパンチ部材40は同一構造で構成されているので、以下その1つのパンチ部材の構成について、次いでパンチ部材の支持構造について説明する。
このパンチ軸42の先端部を円柱形状(外径D、内径d)に研磨して穿孔刃41を形成する。この場合パンチ軸42の外径Dと穿孔刃41の外径Dは、図示のものは同一径に構成してあるが、異なる外径寸法であっても良い。
このように穿孔刃41の刃先を斜裁形状に構成したのは、パンチ軸42を回転しながら穿孔方向(Z方向)に移動(図4降下)するとき、被穿孔シートに回転による剪断力と穿孔方向の剪断力の両方を作用させるためである。
上述のようにパンチ部材40はパンチ軸42とその先端に一体形成された穿孔刃41で構成され、ベースフレーム31に軸受支持される。そしてベースフレーム31に形成された軸受部31g、31hで位置規制され複数のパンチ部材40は直線上に設定された間隔で配列される。
これと共に各パンチ軸42には駆動回転軸52から回転運動が伝達され、後述するカム機構によって各パンチ部材40は回転しながら穿孔方向(図4Z方向)に移動して穿孔動作する。
この軸受部31gにはベアリング或いはカラー軸受部材を設けて軸受支持しても良いが、金属材料のベースフレームに軸受孔を精度良く構成することによってパンチ軸を嵌合支持している。
このため各パンチ部材40はベースフレーム31に比較的緊密にガタつくことなく穿孔方向と同時に周回転方向に運動可能に軸受支持されている。
つまり、複数のパンチ部材40を回転しながら穿孔方向に移動可能にフレームに支持する際に、各パンチ部材40のパンチ軸42を軸受け支持することによって、伝動機構である後述する受動側傘歯車44とカム機構(後述のカム部材45)を位置保持する。
これによって各構成部品の加工が容易であるのと同時に組立てと調整が容易である。また使用過程で位置ズレなどの不具合動作を引き起こすことがない。
そしてこのパンチ軸42の上半部42aに受動側傘歯車44が嵌合され、下半部42bにカム部材45が嵌合される。その構成については後述する。
また、左右の側枠フレーム48a、48b間には駆動モータMに連結された駆動回転軸52が回転可能に取付けられている。図示48c、48dはブラケットであり、駆動回転軸52を回転可能に軸支持している。この各ブラケット48c、48dは上部フレーム31aに固定(図示のものはネジ止め)されている。
この各パンチ軸42には、受動側傘歯車44a、44b、44c、44dが嵌合支持され、駆動回転軸52には駆動側傘歯車55a、55b、55c、55dが嵌合支持されている。この駆動側傘歯車55と受動側傘歯車44とは互いに噛合するようにモジュール設定されている。また図示54は駆動回転軸52に嵌合したピンであり、駆動側傘歯車55を固定している。
これによってパンチ軸42の係合ピン43はスリット溝47Sに沿って穿孔方向に摺動可能に嵌合されている。このスリット溝47Sはパンチ軸42の移動ストロークLs(上死点と下死点との距離)より長く形成されている。
同図(a)に示すようにベースフレーム31は上部フレーム31aと下部フレーム31bが一体形成され、間隔Hfが設けられている。
カム部材45はこの間隔Hfの間に上部(第1)カム部材45Aと下部(第2)カム部材45Bが上下に組合わされている。この上下のカム部材の間にカム溝45Cが形成されている。
各カム部材の中心にはパンチ軸42を遊嵌する嵌合孔が形成してある。このパンチ部材の嵌合孔(不図示)は、パンチ軸42の外径より大きい内径でパンチ部材が円滑に穿孔方向に往復動出来るクリアランスが形成されている。
そこでブッシュ31vをゴムなどの弾性部材で構成すると下部カム部材45B、カムピン37、上部カム部材45Aの順に上方に重ね合わせられ、弾性部材(ブッシュ)31vの弾圧力で下部フレーム31bと上部フレーム31aの間に上下カム部材45が合体した状態で固定される。
従って上下のカム部材45A、45Bは互いにパンチ軸方向(穿孔方向;Z方向)に上下合体されると共に、各パンチ部材のパンチ軸42が嵌装され、このパンチ軸の嵌合孔とは異なる位置に形成された貫挿孔45zに係止ピン45Pが嵌装され、この係止ピン45Pは上部材フレーム31aと下部フレーム31b(上下フレームの何れか一方であっても良い)に貫通されている。
また、上下2分割されたカム部材45は上部フレーム31aと下部フレーム31bの間隔Hf(パンチ軸の軸受スパン)間にゴムなどの弾性部材(ブッシュ)31vで弾圧支持されている。
また、上下2分割したカム部材45に穿孔方向に弾性力を有する弾性部材(ゴムブッシュ、ゴムスペーサなど)31vを設けることによって弾性力を作用させてパンチ軸42のガタつきを防止すことが出来る。
また、ブッシュ31vは、ゴムスペーサ、コイルスプリングなど穿孔方向に弾圧力を作用させる弾性部材であればよい。
各嵌合孔の内周面にはパンチ軸42に植設したカムピン37と係合するカム溝45Cが形成されている。このカム溝45Cは略V字状(U字状、ウェーブ形状)で穿孔方向(図6Z方向)に傾斜したV−カム面45αと、水平−カム面45βを備えている。
このカム溝45Cに沿ってパンチ軸42が回転すると第1グループのパンチ部材40b、40cは2ヶ所で、第2グループのパンチ部材40a〜40dは1ヶ所で上死点の待機位置Wpと、下死点の穿孔位置Apとの間で往復動する。
また、この0度から180度の角度範囲には第2グループのパンチ部材40a〜40dのカムピンが係合するカム溝は水平−カム面45βが形成されているので第2グループのパンチ部材40a〜40dは待機位置Wpに保持されている。
つまり、第2グループを形成する全てのパンチ部材には駆動回転軸52の180度から360度範囲ではカム溝はすべてV−カム面45αに形成されている。
受動側傘歯車44の底面44x(穿孔方向下端面)は上部フレーム上面に摺動可能に支持され、歯車の上面44y(歯形面)は駆動側傘歯車55に支持されている。
そして図4に図面に示すように、駆動側傘歯車55の駆動回転軸52への取付位置調整によって受動側傘歯車44の高さ位置は調整可能であり、その底面44xは上部フレーム31aの上面壁に支持されている。
従って駆動/受動両歯車の加工精度、駆動回転軸の取付位置ズレなどに関係なく受動側傘歯車44は穿孔方向のガタ付なく組み立てられることとなる。
前述のモータ回転軸にはエンコーダ57とエンコードセンサ57Sが設けられている。このエンコードセンサ57Sの検出信号で駆動モータMの回転量が検出される。
また、駆動回転軸52には第1フラグf1、第2フラグf2、第3フラグf3が一体に設けてあり、各フラグ位置を検出する第1フラグセンサfs1と第2フラグセンサfs2が装置フレームに配置してある。駆動回転軸52が1回転すると、回転軸に一体に設けられたフラグも1回転することとなる。
そして第1第2フラグセンサfs1,fs2が共にONの時には駆動回転軸52は基準位置(ホームポジション)に位置し、第1フラグセンサON、第2フラグセンサOFFの時には駆動回転軸52は第1グループのパンチ部材40b,40cに穿孔動作させるように位置制御する。
また、第1フラグセンサOFF、第2フラグセンサONの時には駆動回転軸52は第2グループのパンチ部材40a〜40dに穿孔動作させるように位置制御する。
つまり、オペレータが2穴穿孔を選択した時には駆動回転軸52を2穴穿孔のパンチ部材40b,40cが穿孔動作する回転方向に回転し、4穴穿孔を選択した時には駆動回転軸52を4穴穿孔のパンチ部材40a〜40dが穿孔動作する回転方向に回転する。
次に本発明に係わる画像形成装置Bにおける後処理装置Cの構成を図10に従って説明する。図10に示す画像形成システムは、シートに順次印刷を施す画像形成装置Bと、この画像形成装置Bの下流側に付設された後処理装置Cとから構成されている。
そして画像形成装置Bで画像形成したシートを後処理装置Cで印刷済のシートに穿孔処理を施すように構成されている。
この印刷シートは定着器13で定着され排紙経路17に搬出される。排紙部4には上記ケーシング1に形成した排紙口14と排紙ローラ15が配置されている。尚図示16は循環経路であり、排紙経路17からの印刷シートをスッチバック経路で表裏反転した後再びレジストローラ7に送り、印刷シートの裏面に画像形成する。このように片面若しくは両面に画像形成された印刷シートは排紙口14から排紙ローラ15で搬出される。
またシート搬送経路26には正逆転ローラ26aが配置され、搬入口29からのシートを整合手段27に突き当て整合し、同時にこの正逆転ローラ26aはパンチユニットAからシートを排紙スタッカ28に搬出する。図示Siはシート検知センサである。
尚パンチユニットAは先に説明した図1に示す装置若しくは図8に示す装置で構成されている。
この整合後に正逆転ローラ26aは停止し、シートをその位置に保持する。この状態でパンチユニット27は駆動モータMを駆動して前述の穿孔動作を実行する。穿孔動作の実行後は前述のポジションセンサからのエンド信号で正逆転ローラ26aを時計方向に回転しパンチ穴を施されたシートを排紙スタッカ28に搬出する。尚この後処理装置Cには、図示しないがステープルユニット、スタンプユニットなどが装置仕様に応じて組み込まれる。
30 装置フレーム
31 ベースフレーム
31a 上部フレーム
31b 下部フレーム
31g 軸受部(軸受孔)
31h 軸受部
35 紙載フレーム
37 カムピン
38 刃受け孔(ダイ)
40 パンチ部材(40a〜40d)
41 穿孔刃
42 パンチ軸
42a 上半部
42b 下半部
43 係合ピン
44 受動側傘歯車(44a〜44d)
45 カム部材
45A 第1カム部材
45B 第2カム部材
45C カム溝
47 係合孔
47S スリット溝
48a 側枠フレーム
48b 側枠フレーム
48c ブラケット
48d ブラケット
50 駆動手段
52 駆動回転軸
55 駆動側傘歯車(55a〜55d)
Hf 間隔(フレームスパン)
Claims (4)
- 駆動モータの回転を複数のパンチ部材に回転運動として伝達し、カム手段でパンチ部材を回転しながら穿孔方向運動に変換する装置であって、
複数のパンチ部材を穿孔方向に移動可能に支持する装置フレームと、
前記各パンチ部材に回転運動を伝達する駆動回転軸と、
前記駆動回転軸の回転を前記各パンチ部材に回転運動として伝達する伝動手段と、
前記各パンチ部材の回転運動を穿孔方向運動に変換するカム部材と、
前記駆動回転軸を所定方向に回転する駆動モータと、
を備え、
前記伝動手段は、
前記駆動回転軸に取り付けられた駆動側歯車と、
前記各パンチ部材に取り付けられた従動側歯車と、
で構成され、
前記カム手段は、
前記各パンチ部材のロッド状軸部を嵌挿する中空孔と、
この中空孔に形成された溝カムと、
この溝カムと係合する各パンチ部材のロッド状軸部に形成されたカムピンと、
で構成され、
前記溝カムは、各パンチ部材の一方向回転で刃先部を上死点と下死点との間で一往復させるV字形状に形成され、
前記各カム部材は、前記装置フレームに固定されていることを特徴とする紙葉類穿孔装置。 - 前記装置フレームは穿孔方向に距離を隔てて配置された上部フレームと下部フレームで構成され、
前記各カム部材は、前記上部フレームと下部フレームとの間に固定され、
前記各パンチ部材のロッド状軸部は、前記上部フレームと下部フレームに穿孔方向に移動可能に軸受け支持されていることを特徴とする請求項1に記載の紙葉類穿孔装置。 - 前記カム部材は、上下または左右に2分割された第1カム部材と第2カム部材で構成され、この第1カム部材と第2カム部材は前記上部フレームと下部フレームの間に配置され、
この第1カム部材と第2カム部材の少なくとも一方に配置した固定ピンが前記上部フレームと下部フレームの一方に固定されていることを特徴とする請求項2に記載の紙葉類穿孔装置。 - 前記パンチ部材は、第1第2、2つのグループに区割され、
前記カム部材には、第1グループのパンチ部材を穿孔方向に往復動するV字状溝カムと、第2グループのパンチ部材を穿孔方向に往復動するV字状溝カムがパンチ部材の回転角度の異なる位置に配置されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の紙葉類穿孔装置。
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