JP5929333B2 - 駆動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、駆動装置に関し、特に直流電圧が印加される電源線の間で、互いに直列に接続される一対のスイッチング素子の一方を駆動する駆動装置に関する。
特許文献1には互いに直列に接続される一対のスイッチング素子を有するインバータが記載されている。特許文献1では、一対のスイッチング素子の一方が、他方のスイッチングに起因して誤動作して導通することを抑制する技術が記載されている。より詳細には、スイッチング素子の一方を駆動する駆動回路とは別に、当該スイッチング素子の一方のゲート電極とエミッタ電極とを短絡する短絡用スイッチ素子を設けている。そして当該スイッチング素子の一方が非導通する期間では短絡用スイッチ素子を導通させる。これにより、スイッチング素子の一方が誤動作して導通することを抑制している。
また本発明に関連する技術として特許文献2〜5が開示されている。
特開2006−296119号公報 特許第343245号公報 特開2000−333441号公報 特開2006−237261号公報 特開2000−197343号公報
しかしながら、短絡用スイッチ素子が導通すると、スイッチング素子のゲート電極とエミッタ電極と短絡用スイッチ素子とからなる経路が導通する。かかる経路において、スイッチング素子のゲート電極とエミッタ電極との間に存在する寄生容量、及び、スイッチング素子と短絡用スイッチ素子との間に存在する配線の寄生インダクタンス(以下、配線インダクタンス)が存在する。よって、この経路においてスイッチング素子のゲート電極とエミッタ電極との間の電圧に振動が生じ得る。そしてこの振動によって当該電圧がスイッチング素子のオン電圧を超えればスイッチング素子が誤動作して導通する。
そこで、本発明は、スイッチング素子の誤動作の抑制に資する駆動装置を提供することを目的とする。
本発明にかかる駆動装置の第1の態様は、第1電源線(LH)と、前記第1電源線よりも低い電位が印加される第2電源線(LL)との間に設けられるインバータ(10)に備えられ、第1スイッチング部(Sx1,Sx2)と共に前記第1電源線と前記第2電源線との間で直列に接続される第2スイッチング部(Sx2,Sx1)を駆動する駆動装置であって、前記第2スイッチング部は、第1電極と、前記第1電極よりも前記第2電源線側に位置する第2電極と、前記第1電極から前記第2電極へと向う第1方向に電流が流れることの可否を司る制御電極とを有し、前記第2スイッチング部は前記第2電極から前記第1電極へと向う第2方向に電流を流すことができ、前記制御電極と前記第2電極との間に設けられるスイッチ素子(S11,S21)と、前記制御電極と前記第2電極との間で前記スイッチ素子と直列に接続され、前記制御電極側にアノードを有するダイオード(D1,D2)と、抵抗成分(R1,R2,Sx22)を有し、前記スイッチ素子を迂回する経路で前記制御電極と前記第2電極とを前記抵抗成分を介して互いに短絡させることによって前記第2スイッチング部を非導通とする状態と、前記制御電極へと電圧または電流を与えて前記第2スイッチング部を導通させる状態とを選択する駆動部(11,21)とを備え、前記駆動部(21)は、前記制御電極に接続される第1の接続点(P1)と、前記第2電極に接続される第2の接続点(P2)と、前記第1及び前記第2の接続点を短絡する状態と、前記第1及び前記第2の接続点の間に電圧を与える又は前記第1及び前記第2の接続点に電流を与える状態とを選択する駆動回路(Dr2)と、前記第1の接続点と前記制御電極との間または前記第2の接続点と前記第2電極との間に設けられる前記抵抗成分としての第2抵抗(R2)とを有し、前記ダイオード(D2)と前記スイッチ素子(S21)との直列接続体は、前記第1及び前記第2の接続点の間で前記第2抵抗と直列に接続される
本発明にかかる駆動装置の第2の態様は、第1の態様にかかる駆動装置であって、前記ダイオード(D2)と並列に接続される抵抗(R21)を更に備える。
本発明にかかる駆動装置の第の態様は、第1電源線(LH)と、前記第1電源線よりも低い電位が印加される第2電源線(LL)との間に設けられるインバータ(10)に備えられ、第1スイッチング部(Sx1,Sx2)と共に前記第1電源線と前記第2電源線との間で直列に接続される第2スイッチング部(Sx2,Sx1)を駆動する駆動装置であって、前記第2スイッチング部は、第1電極と、前記第1電極よりも前記第2電源線側に位置する第2電極と、前記第1電極から前記第2電極へと向う第1方向に電流が流れることの可否を司る制御電極とを有し、前記第2スイッチング部は前記第2電極から前記第1電極へと向う第2方向に電流を流すことができ、前記制御電極と前記第2電極との間に設けられるスイッチ素子(S11,S21)と、前記制御電極と前記第2電極との間で前記スイッチ素子と直列に接続され、前記制御電極側にアノードを有するダイオード(D1,D2)と、抵抗成分(R1,R2,Sx22)を有し、前記スイッチ素子を迂回する経路で前記制御電極と前記第2電極とを前記抵抗成分を介して互いに短絡させることによって前記第2スイッチング部を非導通とする状態と、前記制御電極へと電圧または電流を与えて前記第2スイッチング部を導通させる状態とを選択する駆動部(11,21)とを備え、前記駆動部(21)は、前記制御電極に接続される第1の接続点(P1)と、前記第2電極に接続される第2の接続点(P2)と、前記第1及び前記第2の接続点を短絡する状態と、前記第1及び前記第2の接続点の間に電圧を与える又は前記第1及び前記第2の接続点に電流を与える状態とを選択する駆動回路(Dr2)と、前記第1の接続点と前記制御電極との間または前記第2の接続点と前記第2電極との間に設けられる前記抵抗成分としての抵抗(R2)とを有し、前記ダイオード(D2)は前記抵抗に並列に接続され、前記スイッチ素子(S21)は、前記制御電極と前記第2電極との間で、前記抵抗と前記ダイオードとの並列接続体と直列に接続される。
本発明にかかる駆動装置の第の態様は、第1から第の何れか一つの態様にかかる駆動装置であって、前記制御電極と前記第2電極との間の前記電圧が前記第2スイッチング部(Sx2)のオン電圧を下回る期間のうち、少なくとも、前記第1スイッチング部(Sx1)の導通/非導通が切り替わる時点を含む期間(T21,T22)において、前記スイッチ素子を導通させる第2駆動回路(Dr21)を備える。
本発明にかかる駆動装置の第1〜第の態様によれば、インバータが誘導性負荷を駆動する場合には、第1スイッチング部及び第2スイッチング部の両方が非導通である状態でも、第2スイッチング部(例えば第1スイッチング部に対して第2電源線側に設けられる)には、第2方向に電流が流れ得る。
この状態で第1スイッチング部(例えば第2スイッチング部に対して第1電源線側)が非導通から導通へと切り替わる際に、この第2方向の電流は低減する。第1スイッチング部から誘導性負荷へと電流が供給され始めるからである。この第2方向の電流の低減に伴って、第2スイッチング部の第2電極と第2電源線との間の配線インダクタンスには、第2電極側を高電位とする誘導起電力が生じる。
このときスイッチ素子を導通させれば、第2電極、制御電極、ダイオードおよびスイッチ素子からなる第1経路において、誘導起電力に基づいた電流が流れる。これによって、第2のスイッチング部の制御電極と第2電極との間には、第2電極を高電位とする逆電圧が印加され、第2のスイッチング部が非導通の状態を維持する。
第2スイッチング部を非導通とするために、その制御電極と第2電極とは抵抗成分を介して短絡されているので、この第2経路にも、誘導起電力に基づいて電流が流れ得る。
第1経路にはダイオードが存在するので、第1経路には一方向に電流が流れる。よってたとえ第1経路に配線インダクタンスと第2スイッチング部の制御電極と第2電極との間の寄生容量とが存在しても、これらに起因して第2スイッチング部の制御電極と第2電極との間の電圧に振動が生じることはない。
一方、第2経路には抵抗成分が介在するので、制御電極と第2電極との間の電圧には振動が生じにくい。抵抗成分が振動を減衰するからである。
以上のとおり、第1経路及び第2経路のいずれにおいても制御電極と第2電極との間の電圧が増大することを抑制でき、第2スイッチング部のオン電圧を超えることを抑制できる。ひいては第2スイッチング部が誤動作することを抑制できる。
本発明にかかる駆動装置の第2の態様によれば、さらに第2スイッチング部の制御電極と第2電極との間に印加される逆電圧を低減することができる。
本発明にかかる駆動装置の第の態様によれば、さらにスイッチ素子が前記制御電極と前記第2電極との間で前記抵抗と前記ダイオードとの並列接続体と直列に接続される。したがって、スイッチ素子と駆動回路とを構造的に近づけることができ、これらを一体的なモジュールで構成することができる。したがって実装面積を低減できる。
インバータの概念的な構成の一例を示す図である。 スイッチング部の概念的な構成の一例を示す図である。 駆動装置の概念的な構成の一例を示す図である。 スイッチング部のゲート電圧とスイッチ素子のゲート電圧の一例を示す図である。 ゲート・ソース間電圧とドレイン・ソース間電圧とドレイン電流との一例を示す図である。 ゲート・ソース間電圧とドレイン・ソース間電圧とドレイン電流との一例を示す図である。 駆動装置の概念的な構成の一例を示す図である。 駆動装置の概念的な構成の一例を示す図である。 ゲート・ソース間電圧とドレイン・ソース間電圧とドレイン電流との一例を示す図である。 ゲート・ソース間電圧とドレイン・ソース間電圧とドレイン電流との一例を示す図である。 駆動装置の概念的な構成の一例を示す図である。
第1の実施の形態.
図1に例示するように、インバータ10はスイッチング部Su1,Su2,Sv1,Sv2,Sw1,Sw2を備えている。スイッチング部Su1,Su2は電源線LH,LLの間で互いに直列に接続される。なお電源線LH,LLの間には電源線LHを正極とする直流電圧が印加される。またスイッチング部Su1,Su2の間の点は交流線Puに接続される。スイッチング部Sv1,Sv2とスイッチング部Sw1,Sw2とについても同様であり、スイッチング部Sv1,Sv2の間の点が交流線Pvに接続され、スイッチング部Sw1,Sw2の間の点が交流線Pwに接続される。
以下、スイッチング部Su1,Sv1,Sw1を総称してスイッチング部Sx1とも呼び、スイッチング部Su2,Sv2,Sw2を総称してスイッチング部Sx2とも呼び、交流線Pu,Pv,Pwを総称して交流線Pxとも呼ぶ。またここでは、スイッチング部Sx1はスイッチング部Sx2よりも電源線LH側に配置される。
スイッチング部Sx1,Sx2が適切に制御されることにより、インバータ10は電源線LH,LLの間に印加される直流電圧を交流電圧に変換して、これを交流線Pu,Pv,Pwに出力する。
交流線Pu,Pv,Pwには誘導性負荷20が接続されている。誘導性負荷20は例えばモータであって、印加された交流電圧に応じて回転する。
スイッチング部Sx1,Sx2の各々は、第1電極と、第2電極と、第1電極から第2電極へと向う方向の導通/非導通を司る制御電極とを有し、第2電極から第1電極へと向う方向に電流を流すことができる。第1電極は、第2電極よりも電源線LH側の電極である。例えばスイッチング部Sx1,Sx2の各々は、自身の制御電極と第2電極との間に印加される電圧が、オン電圧を超えたときに導通し、オン電圧を下回るときに非導通する。つまりスイッチング部Sx1,Sx2はいわゆるノーマリオフのスイッチング素子である。
スイッチング部Sx1,Sx2は例えばワイドギャップ半導体で形成される接合型電界効果トランジスタ(JFET、Junction-Field-Effect-Transistor)である。このスイッチング部Sx1,Sx2の各々においては、特許文献1に記載のように、ソース電極からドレイン電極に向って電流を流すことができる。
なお、スイッチング部Sx1,Sx2は必ずしも接合型電界効果トランジスタである必要はない。例えばスイッチング部Sx1,Sx2は、バイポーラジャンクショントランジスタ(BJT、Bipolar-Junction-Transistor)、MOS電界効果トランジスタ(MOSFET、Metal-Oxide-Semiconductor-Field-Effect-Transistor)、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT、Insulated-Gate-Bipolar-Transistor)、静電誘導型トランジスタ(SIT、Static-Induction-Transistor)、ヘテロ電界効果トランジスタ(HFET、Hetero-Field-Effect-Transistor)又はMESFET(Metal-Semiconductor-Field-Effect-Transistor)を有していても良い。
なおこれらのスイッチング素子の逆導通が不可能であれば、図2に示すように、スイッチング部Sx1はスイッチング素子Tx1とダイオードDx1を有していても良く、スイッチング部Sx2はスイッチング素子Tx2とダイオードDx2とを有していても良い。ダイオードDx1,Dx2はそれぞれスイッチング素子Tx1,Tx2に並列に接続される。ダイオードDx1,Dx2の順方向はいずれも電源線LLから電源線LHに向う方向である。これによってスイッチング部Sx1,Sx2としてダイオードDx1,Dx2による逆導通を実現できる。
ここでは逆導通可能なスイッチング素子も、スイッチング素子にダイオードを逆並列に接続させた構造も、スイッチング部Sx1,Sx2として把握することができる。
図3に示すように、本駆動装置1,2はスイッチング部Sx1,Sx2をそれぞれ駆動する。駆動装置1は駆動部11とダイオードD1とスイッチ素子S11とを備えている。駆動装置2は駆動部21とダイオードD2とスイッチ素子S21とを備えている。図3の例示では駆動装置1,2は互いに同一の構成を有している。よって、ここでは代表的に駆動装置2について説明する。なお駆動装置1,2は必ずしも同一の構成を有している必要はなく、一方は例えば従来の駆動装置であってもよい。
スイッチ素子S21はスイッチング部Sx2の制御電極(以下、ゲート電極)と、第2電極(以下、ソース電極)との間に設けられる。ダイオードD2はスイッチング部Sx2のゲート電極と、ソース電極との間でスイッチ素子S21と直列に設けられ、ゲート電極側にアノードを有する。
スイッチ素子S21は駆動回路Dr21によって駆動され、例えば次のように制御される。即ち、図4に例示するように、スイッチ素子S21は、スイッチング部Sx2が非導通となる期間のうち、少なくとも、スイッチング部Sx1の導通/非導通が切り替わる時点を含む期間T21,T22において導通し、スイッチング部Sx2が導通する期間において非導通する。より詳細な一例として、図4の例示では、スイッチ素子S21のゲート電極とソース電極との間のゲート電圧は、スイッチング部Sx1のゲート電圧が立ち下がる時点(例えば時点t1’)と、スイッチング部Sx2のゲート電圧が立ち上がる時点(例えば時点t2’)との間のいずれかの時点で、立ち下がっている。またスイッチ素子S21のゲート電圧は、スイッチング部Sx2のゲート電圧が立ち下がる時点(例えば時点t3’)と、スイッチング部Sx1のゲート電圧が立ち上がる時点(例えば時点t4’)との間のいずれかの時点で、立ち上がっている。
図3を参照して駆動部21は抵抗成分を有する。図3の例示では駆動部21は抵抗成分として抵抗R2を有している。駆動部21は次の第1状態と第2状態とを選択する。即ち第1状態は、スイッチ素子S21を迂回する経路で、スイッチング部Sx2のゲート電極とソース電極とを当該抵抗成分を介して互いに短絡してスイッチング部Sx2を非導通とする状態である。第2状態は、スイッチング部Sx2のゲート電極に電圧または電流を与えてスイッチング部Sx2を導通させる状態である。ここでは、スイッチング部Sx2のゲート電極とソース電極との間に、ゲート電極を正極とする電圧を印加してスイッチング部Sx2を導通させる。なお電圧を与えるとは例えば定電圧(ただし、定電圧は常識の範囲で変動する)を与えることを意味し、電流を与えるとは例えば定電流(ただし、定電流は常識の範囲で変動する)を意味する。
また図3の例示では駆動部21は駆動回路Dr2を有している。駆動回路Dr2は接続点P1,P2を有する。接続点P1は例えば抵抗R2を介してスイッチング部Sx2のゲート電極に接続され、接続点P2はスイッチング部Sx2のソース電極に接続される。なお抵抗R2は必ずしも接続点P1とゲート電極との間に設けられる必要はなく、接続点P2とソース電極との間に設けられても良い。
また図3の例示ではダイオードD2とスイッチ素子S21との直列接続体は、接続点P1,P2の間で抵抗R2と直列に接続される。
このような駆動部21において、駆動回路Dr2は外部から入力されるスイッチ信号に基づいて、接続点P1,P2を短絡する状態と接続点P1,P2の間に定電圧を印加する状態とを選択する。駆動回路Dr2が接続点P1,P2を短絡すれば、スイッチング部Sx2のゲート電極とソース電極とを抵抗R2を介して短絡することができる。また駆動回路Dr2が接続点P1,P2の間に直流電圧を印加すれば、スイッチング部Sx2のゲート電極とソース電極との間に、ゲート電極を正極とする電圧を印加することができる。
なお図3の例示では、各配線に存在する配線インダクタンスが示されている。即ち、スイッチング部Sx2のソース電極と電源線LLとの間に配線インダクタンスL21が示され、スイッチング部Sx2のゲート電極と駆動装置2との間に配線インダクタンスL22が示され、抵抗R2と駆動回路Dr2(より詳細には接続点P1)との間に配線インダクタンスL23が示されている。
本駆動装置2はスイッチング部Sx2の誤動作を抑制に資することができる。以下、その理由について、スイッチング部Sx1,Sx2の制御と関連させて詳述する。スイッチング部Sx1,Sx2は互いに排他的に導通する。またスイッチング部Sx1,Sx2の導通/非導通の切り替えに際して、一旦、スイッチング部Sx1,Sx2の両方を非導通とする。これは、スイッチング部Sx1,Sx2の両方が導通すると、スイッチング部Sx1,Sx2に大きな電流が流れるからである。
ここではスイッチング部Sx2が誤動作して導通することを抑制できる理由について説明するので、スイッチング部Sx2が非導通である状態でスイッチング部Sx1の導通/非導通を切り替える場合について説明する。以下ではまずスイッチング部Sx1が非導通から導通へと切り替わる場合(図4では期間T21)について説明する。
図5は、スイッチング部Sx2のゲート電極とソース電極との間のゲート電圧Vgsと、スイッチング部Sx2のドレイン電極とソース電極との間の電圧Vdsと、スイッチング部Sx2を流れる電流Idとを示している。また図5の例示では、比較のために、ダイオードD2を有さない従来の駆動装置を採用した場合のゲート電圧Vgsと電流Idとが破線で示される。なおゲート電圧Vgsはゲート電極が正極である場合に正の値を有するものと定義する。またゲート電極が負極となる場合の電圧を逆電圧とも呼ぶ。電圧Vdsはドレイン電極が正極である場合に正の値を有するものと定義する。電流Idはドレイン電極からソース電極へと流れる場合に正の値を有するものと定義する。またこの方向を順方向とも呼び、ソース電極からドレイン電極へと向う方向を逆方向とも呼ぶ。
図5の例示では、時点t1,t2の間の期間においてスイッチング部Sx1,Sx2の両方が非導通であり、この期間において電流Idは負の値を採る。よってこの期間ではスイッチング部Sx2には逆方向に電流Idが流れている。なおこの逆方向の電流は誘導性負荷20の誘導成分によって生じる。
この状況で上側のスイッチング部Sx1が非導通から導通へと切り替わると、この切り替えに伴って、図5に示すように時点t2において電流Idが増大し始める。言い換えれば電流Idの大きさが低減し始める。これは、スイッチング部Sx1から誘導性負荷20へと電流が供給されようとするからである。そして時点t3において電流Idが零に至ると電圧Vdsが増大する。これは時点t3においてスイッチング部Sx1が導通に切り替わり、電源線LHと交流線Pxとの電位が互いに等しくなるからである。
さて時点t2において電流Idが増大し始めると、この変化に伴って配線インダクタンスL21には、スイッチング部Sx2側を正極とする誘導起電力が生じる(図3も参照)。これによってスイッチング部Sx2のソース電極、ゲート電極、配線インダクタンスL22、ダイオードD2及びスイッチ素子S21を経由する経路A1に電流が流れる。この電流によってスイッチング部Sx2のゲート電極とソース電極との間の寄生容量が充電されてゲート電圧Vgsは低下し始める。言い換えれば、スイッチング部Sx2のゲート電極とソース電極との間には逆電圧が印加されることとなる。よってこのとき、スイッチング部Sx2は非導通を維持する。
さて従来の駆動装置においては経路A1においてダイオードD2が設けられない。よって、経路A1に、ゲート電極とソース電極との間の寄生容量と、配線インダクタンスL21,L22とが存在すれば、これらに起因してゲート電圧Vgsに振動が生じる。これはLC直列回路に流れる電流を考慮すれば当然に理解できる。この振動が図5において時点t3以降の破線で示されている。
一方で本駆動装置2においてはダイオードD2が設けられているので、経路A1にはダイオードD2の順方向のみに電流が流れる。したがって、経路A1においてゲート電圧Vgsを振動させる要因を排除できる。また本駆動装置2によれば、スイッチング部Sx2が非導通である期間では接続点P1,P2が短絡する。よって、スイッチング部Sx2のソース電極、ゲート電極、配線インダクタンスL21,L22、抵抗R2、配線インダクタンスL23および駆動回路Dr2を経由する経路A2にも電流は流れ得る。しかるに経路A2上には抵抗成分として抵抗R2が設けられるので、経路A2に電流が流れたとしてもゲート電圧Vgsの振動は減衰される。
図5の例示において、従来では時点t3以降の期間においてゲート電圧Vgsに振動が生じているのに対し、本駆動装置2においてはゲート電圧Vgsの振動が従来に比べて減衰されている。より詳細に、本駆動装置2におけるゲート電圧Vgsは時点t3において増大に転じた後に零に漸近して零に至っている。
以上のように、ゲート電圧Vgsの振動を抑制できるのでゲート電圧Vgsがスイッチング部Sx2のオン電圧を超えることを抑制できる。ひいてはスイッチング部Sx2が誤動作して導通することを抑制することができる。
次にスイッチング部Sx1が導通から非導通へと切り替わる場合(図4では期間T22)について説明する。図6の例示では、スイッチング部Sx2が非導通である状態でスイッチング部Sx1が導通から非導通へと切り替わる場合の、ゲート電圧Vgsと電圧Vdsと電流Idとが示されている。
時点t11,t12の間の期間においてスイッチング部Sx1は導通し、スイッチング部Sx2は非導通している。この期間において電源線LHと交流線Pxとが接続され、スイッチング部Sx1を経由して交流線Pxへと電流が流れる。よって電圧Vdsは高電圧を採る。
スイッチング部Sx1が導通から非導通へと切り替わるに際して、電圧Vdsが時点t12から低下して時点t13において零となる。電圧Vdsが零になるのは、スイッチング部Sx1が非導通になった後でも誘導性負荷20が交流線Pxに流れる電流を維持しようとして、スイッチング部Sx2を逆方向に電流が流れるからである。
この電圧Vdsの低下に伴って時点t12,t13の間の期間においてゲート電圧Vgsが低下する。言い換えれば、スイッチング部Sx2のゲート電極とソース電極との間に逆電圧が印加される。これは次の理由による。すなわち、電圧Vdsの低下に伴って次の第1経路と第2経路とに電流が流れるからである。第1経路は、スイッチング素子のソース電極→ソース/ゲート間の寄生容量→ゲート電極→ゲート/ドレイン間の寄生容量→ドレイン電極をこの順で経由する経路である。第2経路は、ソース電極→駆動回路Dr2→抵抗R2→ゲート→ドレイン/ゲートの寄生容量→ドレイン電極をこの順で経由する経路である。
そして時点t13において電圧Vdsが零に至った後には電流Idが低下する。言い換えればスイッチング部Sx2を逆方向に流れる電流Idの大きさが増大する。この逆方向の電流Idの大きさの増大に伴って、配線インダクタンスL21には電源線LL側を正極とする誘導起電力が生じる。
この誘導起電力によって、スイッチング部Sx2のゲート電極からソース電極へと向う方向で経路A2に電流が流れる。なお、本駆動装置2によればダイオードD2が設けられているので、経路A1にはこの方向で電流が流れない。このように経路A2に電流が流れることでゲート電圧Vgsは増大する。ただし、経路A2には抵抗成分(抵抗R2)が設けられているので、ゲート電圧Vgsの増大は従来に比べて低減される。図6の例示ではゲート電圧Vgsは時点t13において増大に転じた後に零に漸近して零に至っている。
一方で従来の駆動装置であればダイオードD2が設けられていない。よって時点t12,t13の間の期間においてスイッチング部Sx2のゲート電極からドレイン電極へと流れる電流は抵抗R2ではなくスイッチ素子S21を経由することができる。よってスイッチング素子S21を介したゲート電極とソース電極との間のインピーダンスは比較的低い。これによって従来の駆動装置では時点t12,t13の期間においてゲート電圧Vgsはほとんど低下しない。
そして時点t13において、配線インダクタンスL21に生じる誘導起電力に起因してゲート電圧Vgsが増大する。その後、ゲート電圧Vgsは経路A1の配線インダクタンスL21,L22とゲート電極とソース電極との間の寄生容量などに起因して振動を伴って低減する。
さて上述したように本駆動装置2においても、配線インダクタンスL21に生じる誘導起電力に起因して時点t13以降においてゲート電圧Vgsが増大する。しかしながら本駆動装置2においては時点t13においてゲート電圧Vgsは従来に比べて小さい値を採る。したがって、たとえゲート電圧Vgsが増大しても、従来に比べてより小さい値から増大するので、ゲート電圧Vgsの増大を抑制することができる。しかも、従来とは違ってダイオードD2が設けられているので、誘導起電力による電流は経路A1ではなく抵抗成分(抵抗R2)の存在する経路A2を電流が流れる。したがって、ゲート電圧Vgsの振動が従来に比べて抑制される。
以上のとおり、本駆動装置2によればゲート電圧Vgsの増大を抑制できる。したがってスイッチング部Sx2が誤動作して導通することを抑制できる。
上述の例ではスイッチング部Sx2のゲート電圧Vgsの増大の抑制について本駆動装置2を採用して説明した。一方で駆動装置1を採用することでスイッチング部Sx1のゲート電圧Vgsの増大も抑制できる。ひいてはスイッチング部Sx1が誤動作して導通することも抑制できる。その理由について以下に簡単に説明する。
まずスイッチ素子S11の制御について説明する。図4に例示するように、スイッチ素子S11は、スイッチング部Sx1が非導通となる期間のうち、少なくとも、スイッチング部Sx2の導通/非導通が切り替わる時点を含む期間T11,T12において導通し、スイッチング部Sx1が導通する期間において非導通する。よって、スイッチング部Sx1が非導通の状態でスイッチング部Sx1の導通/非導通が切り替わるときにはスイッチ素子S11は、スイッチ素子S21と同様に、導通する。
さてスイッチング部Sx1が非導通である状態でスイッチング部Sx2が非導通から導通へと切り替わる場合(図4では期間T11)の、スイッチング部Sx1のゲート電圧Vgsと電圧Vdsと電流Idとは、図5を参照して説明することができる。
即ち、時点t1,t2の間の期間においてスイッチング部Sx1には逆方向に電流Idが流れる。これは誘導性負荷20の誘導成分によって生じ得る。そして、スイッチング部Sx2が非導通から導通へと切り替われば、交流線Pxからの電流はスイッチング部Sx2を介して電源線LLへと流れる。つまり、スイッチング部Sx2が導通することに起因して逆方向の電流Idが低減する。これが時点t2以降の電流Idの増大で示される。その後の現象は図5を参照して説明したものと同様であるので詳細な説明は省略する。
また同様に図6は、スイッチング部Sx1が非導通である状態でスイッチング部Sx2が導通から非導通へと切り替わる場合(図4では期間T12)の、スイッチング部Sx1のゲート電圧Vgsと電圧Vdsと電流Idとを示す、と把握することができる。
以上のとおり、駆動装置1によってスイッチング部Sx1の誤動作を抑制できる。
なおワイドギャップ半導体で形成されるスイッチング素子はオン電圧が小さいため、誤動作を生じやすい。よってワイドギャップ半導体で形成されるスイッチング素子に対して本駆動装置を採用することは特に有益である。
<駆動装置の他の例>
図7の例示では、駆動部21は一対のスイッチング素子Sx21,Sx22を備えている。スイッチング素子Sx21,Sx22は互いに直列に接続されており、互いに排他的に導通する。スイッチング素子Sx21,Sx22の一組の両端には直流電源が接続される。スイッチング素子Sx21,Sx22の間の接続点は配線を介してスイッチング部Sx2のゲート電極に接続される。スイッチング素子Sx22の当該接続点とは反対側の一端がスイッチング部Sx2のソース電極に接続される。スイッチング素子Sx21が導通すればスイッチング部Sx2のゲート電極とソース電極との間に電圧を印加でき、スイッチング素子Sx22が導通すればスイッチング部Sx2のゲート電極とソース電極とを短絡できる。この場合、導通状態のスイッチング素子Sx22が抵抗成分として把握することができる。したがって、図7の例示では駆動装置2には抵抗R2が設けられていない。
なお駆動部21はスイッチング素子Sx21,Sx22の両方を有する必要はなく、いずれか一方の替わりに抵抗を有していても良い。スイッチング素子Sx22の替わりに抵抗が設けられる場合には、当該抵抗が抵抗成分と把握される。
また抵抗成分として例えばフェライトビーズの抵抗成分を採用してもよい。よってフェライトビーズを介してスイッチング部Sx2のゲート電極とソース電極とを短絡してもよい。
また図3,7の例示では、駆動装置2は略定電圧(直流電源の電圧)をスイッチング部Sx2のゲート電極へと与えるものの、略定電流をスイッチング部Sx2のゲート電極に流すものであってもよい。このときスイッチング部Sx2は、制御電極に与えられる電流によって導通/非導通が制御されるスイッチング素子を有し、例えばバイポーラトランジスタなどである。この場合、例えば駆動装置2は周知のカレントミラー回路を有し、スイッチング部Sx1のゲート電極に定電流を与える。またスイッチング部Sx2を非導通とする場合もカレントミラー回路でゲート電極から定電流で放電する。但しゲート電圧低下に伴い放電電流は低下する。即ち、駆動回路Dr2は接続点P1からP2に略定電流で放電してスイッチング部Sx2を非導通とし、接続点P1からP2に略定電流を与えてスイッチング部Sx2を導通させる。
なお駆動回路Dr2の接続点P1,P2の間のインピーダンスは高インピーダンスとなる。これは駆動回路Dr2が略定電流をゲート電極に与えるからである。ひいては駆動回路Dr2を経由したスイッチング部Sx2のゲート電極とソース電極との間のインピーダンスは高インピーダンスとなる。したがってこの場合、駆動回路Dr2の高インピーダンスの抵抗成分を介してゲート電極とソース電極とが互いに短絡する、と把握することができる。
以下、他の実施の形態について、第1の実施の形態と異なる点を中心に説明し、重畳する説明は省略する。
第2の実施の形態.
図8に例示する駆動装置2は、図3の駆動装置2と比較して、抵抗R21をさらに備えている。抵抗R21はダイオードD2と並列に接続される。
図9は、スイッチング部Sx2が非導通である状態でスイッチング部Sx1が非導通から導通へと切り替わる場合の、ゲート電圧Vgsと電圧Vdsと電流Idとを示す。図9から理解できるように、抵抗R21が設けられた場合でも、ゲート電圧Vgsが増大することを抑制できることが分かる。より詳細に説明すると、時点t3までの現象は図5と同様である。時点t3以降においては、抵抗R21がダイオードD2に並列接続されているので経路A1を双方向に電流が流れ得るところ、抵抗R21によってゲート電圧Vgsの振動が減衰され、ゲート電圧Vgsの増大が抑制される。したがって、スイッチング部Sx2の誤動作を抑制することができる。
なお抵抗R21の抵抗値を調整することでゲート電圧Vgsの振動の抑制量を調整できる。たとえば抵抗R21の抵抗値を小さくするほど、ゲート電圧Vgsが図5の従来の駆動装置におけるゲート電圧Vgsに近づき、抵抗R21の抵抗値を大きくするほど、ゲート電圧Vgsが図5の駆動装置2におけるゲート電圧Vgsに近づく。
図10は、スイッチング部Sx2が非導通である状態でスイッチング部Sx1が導通から非導通へと切り替わる場合の、ゲート電圧Vgsと電圧Vdsと電流Idとを示す。図10に例示するように、抵抗R21が設けられることによって、時点t12,t13の間のゲート電圧Vgsの低下量が小さくなる。これは次の理由によると考えられる。即ち、ゲート電極とソース電極との間のインピーダンスは主に抵抗R2と抵抗R21との合成抵抗値であり、当該合成抵抗値は抵抗R2の抵抗値よりも小さい。よって当該インピーダンスが第1の実施の形態に比して小さくなる。したがって、ゲート電圧Vgsの低下量は小さくなる。これによって、スイッチング部Sx2のゲート電極とソース電極との間に印加される逆電圧を低減することができる。
一方で、時点t13において電圧Vdsが零に至った後には電流Idが低下する。言い換えればスイッチング部Sx2を逆方向に流れる電流Idの大きさが増大する。この逆方向の電流Idの大きさの増大に伴って、配線インダクタンスL21には電源線LL側を正極とする誘導起電力が生じる。この誘導起電力によって、スイッチング部Sx2のゲート電極からソース電極へと向う方向で経路A1,A2に電流が流れる。つまり抵抗R2,R21は互いに並列接続される。抵抗R2,R21の合成抵抗値は抵抗R2の抵抗値よりも小さい。よって、抵抗R2のみを電流が流れる第1の実施の形態の駆動装置2に比べてゲート電圧Vgsの振動が大きくなるものの、合成抵抗によって従来に比べれば振動を減衰することができる。よってスイッチング部Sx2の誤動作を抑制することができる。
なお抵抗R21の抵抗値を調整することでゲート電圧Vgsの振動の抑制量を調整できる。たとえば抵抗R21の抵抗値を小さくするほど、ゲート電圧Vgsが図6の従来の駆動装置におけるゲート電圧Vgsに近づく。これによってゲート電圧Vgsの最大値が増大するものの、逆電圧を低減することができる。一方で抵抗R21の抵抗値を大きくするほど、ゲート電圧Vgsが図6の駆動装置2におけるゲート電圧Vgsに近づく。これによって逆電圧が増大するものの、ゲート電圧Vgsの最大値を低減できる。
第3の実施の形態.
図11の例示にかかる駆動装置2は、スイッチ素子S21およびダイオードD2の位置という点で、図3の駆動装置2と相違する。図11の例示では、ダイオードD2は抵抗R2と並列に接続され、そのアノードをスイッチング部Sx2のゲート電極に向けて設けられる。スイッチ素子S21は、スイッチング部Sx2のゲート電極とソース電極との間で、抵抗R2とダイオードD2との並列接続体と直列に接続される。駆動回路Dr2と抵抗R2との間の点と、電源線LLとの間に設けられている。ダイオードD2は抵抗R2と並列接続され、そのアノードをスイッチング部Sx2のゲート電極に向けて設けられる。
駆動回路Dr2は例えば前述した電流駆動と同様に略定電流で放電してスイッチング部Sx2を非導通とする。このとき、スイッチング部Sx2のゲート電極とソース電極とが抵抗R2とダイオードD2との並列接続体を介して短絡する。
スイッチ素子S21は第1及び第2の実施の形態と同様にスイッチング部Sx2が非導通である期間のうち、少なくとも、スイッチング部Sx1の導通/非導通が切り替わる時点を含む切替期間(図4の期間T21,T22を参照)において導通する。したがって、この切替期間では、スイッチング部Sx1のゲート電極とソース電極とは、スイッチ素子S21を通る経路においても、抵抗R2とダイオードD2との並列接続体を介して短絡する。
以上のとおり本駆動装置2によれば、駆動回路Dr2よりもインピーダンスの低いスイッチ素子S21とダイオードD2とを介してゲート電極とソース電極とを短絡できる為、第2の実施の形態と同様にゲート電圧Vgsの振動を抑制できる。したがって、ゲート電圧Vgsがスイッチング部Sx2のオン電圧を超えることを抑制でき、ひいてはスイッチング部Sx2が誤動作して導通することを抑制できる。
しかも、スイッチ素子S21がゲート電極とソース電極との間で抵抗R2とダイオードD2との並列接続体と直列に接続される。したがって、スイッチ素子S21と駆動回路Dr2とを構造的に近づけることができ、これらを一体的なモジュールで構成することができる。したがって実装面積を低減できる。
なお駆動回路Dr2は電流駆動に限らず電圧駆動であってもよい。例えば図7の駆動回路Dr2を採用したとしても、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
1,2 駆動装置
10 インバータ
11,21 駆動部
D1,D2 ダイオード
Dr1,Dr2,Dr11,Dr21 駆動回路
LH,LL 電源線
P1,P2 接続点
R1,R2 抵抗
S11,S21 スイッチ素子
Sx1,Sx2 スイッチング部

Claims (4)

  1. 第1電源線(LH)と、前記第1電源線よりも低い電位が印加される第2電源線(LL)との間に設けられるインバータ(10)に備えられ、第1スイッチング部(Sx1,Sx2)と共に前記第1電源線と前記第2電源線との間で直列に接続される第2スイッチング部(Sx2,Sx1)を駆動する駆動装置であって、
    前記第2スイッチング部は、第1電極と、前記第1電極よりも前記第2電源線側に位置する第2電極と、前記第1電極から前記第2電極へと向う第1方向に電流が流れることの可否を司る制御電極とを有し、前記第2スイッチング部は前記第2電極から前記第1電極へと向う第2方向に電流を流すことができ、
    前記制御電極と前記第2電極との間に設けられるスイッチ素子(S11,S21)と、
    前記制御電極と前記第2電極との間で前記スイッチ素子と直列に接続され、前記制御電極側にアノードを有するダイオード(D1,D2)と、
    抵抗成分(R1,R2,Sx22)を有し、前記スイッチ素子を迂回する経路で前記制御電極と前記第2電極とを前記抵抗成分を介して互いに短絡させることによって前記第2スイッチング部を非導通とする状態と、前記制御電極へと電圧または電流を与えて前記第2スイッチング部を導通させる状態とを選択する駆動部(11,21)と
    を備え
    前記駆動部(21)は、
    前記制御電極に接続される第1の接続点(P1)と、
    前記第2電極に接続される第2の接続点(P2)と、
    前記第1及び前記第2の接続点を短絡する状態と、前記第1及び前記第2の接続点の間に電圧を与える又は前記第1及び前記第2の接続点に電流を与える状態とを選択する駆動回路(Dr2)と、
    前記第1の接続点と前記制御電極との間または前記第2の接続点と前記第2電極との間に設けられる前記抵抗成分としての第2抵抗(R2)と
    を有し、
    前記ダイオード(D2)と前記スイッチ素子(S21)との直列接続体は、前記第1及び前記第2の接続点の間で前記第2抵抗と直列に接続される、駆動装置。
  2. 前記ダイオード(D2)と並列に接続される抵抗(R21)を更に備える、請求項1に記載の駆動装置。
  3. 第1電源線(LH)と、前記第1電源線よりも低い電位が印加される第2電源線(LL)との間に設けられるインバータ(10)に備えられ、第1スイッチング部(Sx1,Sx2)と共に前記第1電源線と前記第2電源線との間で直列に接続される第2スイッチング部(Sx2,Sx1)を駆動する駆動装置であって、
    前記第2スイッチング部は、第1電極と、前記第1電極よりも前記第2電源線側に位置する第2電極と、前記第1電極から前記第2電極へと向う第1方向に電流が流れることの可否を司る制御電極とを有し、前記第2スイッチング部は前記第2電極から前記第1電極へと向う第2方向に電流を流すことができ、
    前記制御電極と前記第2電極との間に設けられるスイッチ素子(S11,S21)と、
    前記制御電極と前記第2電極との間で前記スイッチ素子と直列に接続され、前記制御電極側にアノードを有するダイオード(D1,D2)と、
    抵抗成分(R1,R2,Sx22)を有し、前記スイッチ素子を迂回する経路で前記制御電極と前記第2電極とを前記抵抗成分を介して互いに短絡させることによって前記第2スイッチング部を非導通とする状態と、前記制御電極へと電圧または電流を与えて前記第2スイッチング部を導通させる状態とを選択する駆動部(11,21)と
    を備え、
    前記駆動部(21)は、
    前記制御電極に接続される第1の接続点(P1)と、
    前記第2電極に接続される第2の接続点(P2)と、
    前記第1及び前記第2の接続点を短絡する状態と、前記第1及び前記第2の接続点の間に電圧を与える又は前記第1及び前記第2の接続点に電流を与える状態とを選択する駆動回路(Dr2)と、
    前記第1の接続点と前記制御電極との間または前記第2の接続点と前記第2電極との間に設けられる前記抵抗成分としての抵抗(R2)と
    を有し、
    前記ダイオード(D2)は前記抵抗に並列に接続され、前記スイッチ素子(S21)は、前記制御電極と前記第2電極との間で、前記抵抗と前記ダイオードとの並列接続体と直列に接続される、駆動装置。
  4. 前記制御電極と前記第2電極との間の前記電圧が前記第2スイッチング部(Sx2)のオン電圧を下回る期間のうち、少なくとも、前記第1スイッチング部(Sx1)の導通/非導通が切り替わる時点を含む期間(T21,T22)において、前記スイッチ素子を導通させる第2駆動回路(Dr21)を備える、請求項1から3の何れか一つに記載の駆動装置。
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