以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。本実施の形態では、具体的一例として、本発明の画像処理装置を原稿読取装置や画像形成装置等の画像処理機能を備えた複合機(詳細後述)、及び本発明のデバイスを空気清浄機(詳細後述)に適用し、画像処理装置(複合機)及び空気清浄機を備えた画像処理システム1に適用した場合について詳細に説明する。
まず、図1及び図2を参照して、本実施の形態の複合機の概略について説明する。図1に、本実施の形態の画像処理装置の一例の全体の概略を示す。図1(A)は、画像処理装置10の概略構成図を示しており、(B)は、画像処理装置10の外観の概略斜視図を示している。図2は、本実施の形態の画像処理装置10に備えられた各装置の概略構成を示すブロック図である。
図1に示す本実施の形態の画像処理装置10は、原稿読取機能や複写機能やプリント機能等を複合的に備えた多機能装置であり、原稿を読み取るスキャナ等からなる原稿読取装置12、画像形成装置14、及び画像処理装置10全体を制御するための制御装置16で構成されている。また、本実施の形態の画像処理装置10は、用紙Pが収納される用紙供給部32を備えている。さらに、本実施の形態の画像処理装置10は、画像処理装置10の状態等をユーザに表示(通知)する機能を有すると共に、ユーザからの各種指示を受付けるための機能を有するいわゆるユーザインターフェイスとして、操作パネル19を備えている。なお、本実施の形態では、空気清浄機40は、画像処理装置10と一体的に構成されている。
本実施の形態の画像処理装置10の画像形成装置14を含む各構成部材は、基台36上に切り離しできるように積載された筐体38の内部に収容されている。画像処理装置10の原稿読取装置12の下方であって筐体38の上部の面には、用紙排出部39が設けられており、用紙排出部39には、画像形成装置14により画像が形成された用紙Pが排出されるように構成されている。
画像処理装置10には、一定の間隔をおいて並列的に配置される各色毎(本実施の形態では4つ)の画像形成ユニット20(20Y、20M、20C、20K)が備えられている、各画像形成ユニット20は、静電潜像を形成してトナー像を保持する感光体22を備えており、いわゆる電子写真方式によってトナー像を中間転写体24上に形成する。なお、画像形成ユニット20Y、20M、20C、20Kは、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)のトナー像を形成するため、それぞれ、現像装置に形成するトナー像の色に応じたトナーを収納する他は、略同一の構成となっている。以下、各々を区別せずに総称する場合は、「画像形成ユニット20」といい、区別する場合は、「Y」、「M」、「C」、「K」の符号を付していう。
また、画像形成装置14は、中間転写体24、一次転写部26、二次転写部28、及び定着装置30を備えている。一次転写部26は、画像形成ユニット20にて形成された各色トナー像を中間転写体24に順次転写(一次転写)する機能を有している。二次転写部28は、中間転写体24上に重ねて形成された各色トナー像を記録材(用紙P)に一括転写(二次転写)する機能を有している。また、定着装置30は、二次転写された各色トナー像を用紙Pに定着させる機能を有している。
用紙供給部32は、用紙Pを収容する用紙収容部34を備えている。画像形成装置14により画像が形成される際に、用紙供給部32は、用紙収容部34に収容されている用紙Pを二次転写部28に供給する機能を有している。
また、本実施の形態の画像処理装置10では、図2に示すように、電源制御部18を備えている。電源制御部18は、画像処理装置10に備えられた各装置(原稿読取装置12、画像形成装置14、制御装置16、及び操作パネル19)または、各装置が有する機能部に供給する電力(通電)を制御する機能を有している。例えば、画像処理装置10に主電源が投入されると、電源制御部18は、各装置(原稿読取装置12、画像形成装置14、制御装置16、及び操作パネル19)に電力を供給(通電)する。また、画像処理装置10では、主電源が投入されている最中に、各装置または全装置、もしくは、各装置が備える機能の一部または全機能への電力供給を停止させ、通常の稼働状態よりも消費電力を抑えるスリープモード(いわゆる節電モードや省エネモード)を備えている。なお、本実施の形態では、節電モード中は、画像処理装置10と空気清浄機40との間の通信が不能状態となり、空気清浄機40からの通信を画像処理装置10が受付けられない状態となる。
また、予め定められた条件(例えば、原稿読取装置12及び画像形成装置14が非稼働となってから所定の時間後等)に応じて、電源制御部18は、予め定められた各装置(または各機能部)への電力の供給(通電)を停止させ節電モードに移行するように構成されている。なお、本実施の形態では具体的一例として、所定時間経過後に、節電モードに移行するように構成されている(詳細後述)。
画像処理装置10による画像形成動作の一例について説明する。原稿読取装置12で読み取った原稿に応じた画像を形成する場合は、原稿読取装置12は、原稿を読み取った画像データを画像形成装置14に出力する。また、パーソナルコンピュータ等の外部装置(図3参照)から入力された画像データに応じた画像を形成する場合は、外部装置から画像データ入力される。画像データは、予め定められた画像処理が施された後、各画像形成ユニット20に送られる。各画像形成ユニット20では、感光体22が回転しながら、予め定められた電位に帯電された後、走査露光される。これにより、感光体22上には、各色画像に関する静電潜像が形成される。感光体22上に形成された静電潜像は、現像され、感光体22上には各色トナー像が形成される。
各画像形成ユニット20で形成された各色トナー像は、回転駆動される中間転写体24上に一次転写部26により順次静電吸引される。これにより、中間転写体24上には、各色トナー像が重ね合わされたトナー像が形成される。さらに、中間転写体24上の重ね合わされたトナー像は、中間転写体24の移動に伴って二次転写部28に搬送され、二次転写部28が形成する転写電界の作用により、用紙供給部32により二次転写部28に供給された用紙P上に、一括して静電転写される。
その後、トナー像が静電転写された用紙Pは、中間転写体24から剥離され、定着装置30まで搬送される。定着装置30に搬送された用紙P上のトナー像は、定着装置30によって熱及び圧力による定着処理を受けて用紙P上に定着され、用紙排出部39に排出される。
また、本実施の形態の空気清浄機40は、空気(画像形成装置14等から排出された空気等)を清浄(濾過)する機能を有しており、制御装置16の指示により、空気を清浄(濾過)するための予め定められた動作を実行する。
空気清浄機40は、空気を清浄(濾過)するための各種の空気清浄部材(図示省略)が備えられている。空気清浄部材としては特に限定されないが、例えば、空気から塵や埃等を除去するためのプレフィルタ、消臭フィルタ、及びウイルス等を除去するためのバイオフィルタ等の各種フィルタや、送風機(送風ファン)等が挙げられる。
図3に、本実施の形態の制御装置16及び空気清浄機40の構成の一例の機能ブロック図を示す。
本実施の形態の制御装置16は、制御部50、表示部52、通信部54、及びネット通信部56を備えている。
制御部50は、制御装置16全体を制御する機能を有している。また、本実施の形態では、制御部50は、通信部54を介して、空気清浄機40の動作(詳細後述)を制御する機能を有している。
図4に、本実施の形態の制御部50のハードウエア構成の一例の概略構成図を示す。本実施の形態の制御部50は、CPU70、RAM72、ROM74、NVM(Non Volatile Memory:不揮発性メモリ)76、及びI/F部78を備えて構成されている。CPU70、RAM72、ROM74、NVM76、及びI/F(インターフェース)部78は、コントロールバスやデータバス等のバス79を介して互いに情報等の授受されるように接続されている。
CPU70は、予め定められた制御プログラム75に従ってデジタル演算処理を実行する機能を有する。RAM72は、CPU70で制御プログラム75を実行する際の作業用の領域を確保するものである。ROM74は、CPU70での処理に使用される各種設定値等や詳細を後述する制御処理等の制御プログラム75等が格納される。本実施の形態では、当該制御プログラム75がCPU70により実行されることにより、詳細を後述する制御処理が行われる。NVM76は、電源制御部18からの電源供給が途絶えた場合にもデータを保持される、電池によりバックアップされたフラッシュメモリ等である。また、I/F部78は、制御部50に接続される制御装置16の各構成部との信号の入出力を制御するものである。
なお、本実施の形態では、制御プログラム75は、予め格納されている構成としているがこれに限らず、外部装置(図示省略)からROM74にインストールされるように構成してもよい。また、インターネット等のネットワークを介して制御部50にプログラムが伝送され、制御部50のROM74にインストールされるように構成してもよい。さらにまた、DVD−ROMやフラッシュメモリ、USB等の外部記録媒体からROM74にインストールされるように構成してもよい。
表示部52は、空気清浄機40の駆動に関する状態(動作状態等)等をユーザに対して表示する機能を有するものである。また、本実施の形態では、表示部52は、ユーザからの空気清浄機40の動作に対する指示等を受付ける機能を有している。なお、本実施の形態では、操作パネル19を表示部52として用いている。
ネット通信部56は、パーソナルコンピュータ8と各種データ(画像データ含む)を通信するための機能を有している。本実施の形態では、制御装置16(ネット通信部56)とパーソナルコンピュータ8とは、例えば、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、及びインターネット等のネットワーク回線により接続されるように構成しているがこれに限らない。なお、本実施の形態では、制御装置16の節電モード中であっても、ネット通信部56は、パーソナルコンピュータ8からの指示を受付けられるように構成している。
本実施の形態では、ユーザは、表示部52に表示された操作画面(ネットワーク操作画面9と略同様のため、図3では図示省略、図5参照)や、パーソナルコンピュータ8のネットワーク操作画面9を用いて、空気清浄機40の動作に関する指示を行ったり、空気清浄機40の動作状態を認識したりする。ネットワーク操作画面9の具体的一例を図5に示す。
タイマ部58は、各種タイマを備えている。本実施の形態では、スリープモードへ移行するか否かの判断に用いられるスリープタイマ58A、空気清浄機40の稼働を停止させるか否かの判断に用いられる空気清浄機停止タイマ58B、及び空気清浄機40の状態を取得してネットワーク操作画面9の表示を更新するか否かの判断に用いられるネットワーク操作画面更新タイマ58Cを備えて構成されている。
本実施の形態では、制御装置16と空気清浄機40とは、具体的一例としてUSB回線により接続されており、通信部54は、空気清浄機40(空気清浄機40の通信部64)とUSB通信するための機能を有している。なお、制御装置16と空気清浄機40との通信はUSB通信に限らず、IEEE1394(Fire Wire)やThunderBolt等によるものであってもよいし、その他、特に限定されない。
通信部54は、制御部50の制御により空気清浄機40の動作を制御するための制御信号(制御コマンド)を送信すると共に、空気清浄機40の動作状態に関する情報を取得する。
本実施の形態では、画像処理装置10がスリープモードの場合は、原稿読取装置12及び画像形成装置14への電力の供給(通電)が停止され、原稿読取装置12及び画像形成装置14はオフ状態になるが、制御装置16は、電力は供給(通電)されるが、制御部50、表示部52、通信部54、及びネット通信部56各部の稼働が停止され、電力の消費を抑えたスリープ状態となる。なお、制御部50、表示部52、通信部54、及びネット通信部56の稼働の停止は、これらの機能のうち一部のみを停止させてもよいし、いくつか、または全てを停止させてもよい。どの機能を停止させるかは、特に限定されないが、本実施の形態では、詳細を後述する制御処理に応じて、少なくとも通信部54の稼働が停止(OFF)される。
一方、本実施の形態の空気清浄機40は、フィルタ交換LED42、制御部60、通信部64、及び稼働時間カウンタ68を備えている。なお、図3では、空気の清浄(濾過)に関する動作を行う機能については図示を省略している。
制御部60は、空気清浄機40全体を制御する機能を有している。本実施の形態では、制御部50は、通信部64を介して制御装置16から受付けた制御信号(制御コマンド)に応じて空気の清浄(濾過)に関する動作や、空気清浄機40自身の電源のオン、オフ(動作停止)に関する制御を行う機能を有している。また、本実施の形態では、制御部60は、稼働時間カウンタ68のカウント値に基づいて、空気清浄機40の状態をフィルタ交換LED42により報知する機能を有している。本実施の形態では、具体的一例として、稼働時間カウンタ68のカウント値をフィルタ(上述した各種フィルタ)交換用の予め定められた閾値と比較して、閾値を越えた場合は、フィルタの交換をユーザに対して促すため、フィルタ交換LED42を点灯させるよう制御する(詳細後述)。なお、制御部60のハードウエア構成は、制御装置16の制御部50のハードウエア構成と略同一のため、ここでは、説明を省略する。
稼働時間カウンタ68は、空気清浄機40の稼働時間の累積をカウントする機能を有する、いわゆるカウンタである。本実施の形態では、フィルタの交換を判断するために稼働時間を累積するため、空気清浄機40に電源が投入された時間ではなく、空気を清浄(濾過)するために稼働した稼働時間を累積カウントするように構成している。そのため、本実施の形態では、空気清浄機40の電源がオフになっても、稼働時間カウンタ68がリセットせれることがないように構成している。
フィルタ交換LED42は、ユーザに対してフィルタ交換を促す場合は、制御部60により点灯される。なお、本実施の形態では、空気清浄機40本体に設けたフィルタ交換LED42の点灯/消灯することによりフィルタ交換時期を示しているがこれに限らず、他の方法によりフィルタ交換時期を示すようにしてもよい。なお、より電力消費を抑えるためには、本実施の形態のように消費電力が少ないLEDを用いることが好ましい。
次に、本実施の形態の画像処理システム1の画像処理装置10のスリープモードにおける、空気清浄機40の動作の制御について詳細に説明する。なお、本実施の形態では、空気清浄機40は、画像処理装置10がスリープモードであっても、稼働するものであり、画像処理装置10がスリープモードに移行しても、稼働が停止しない。
まず、具体的例として、スリープモード中に空気清浄機停止タイマ58Bが発火して、空気清浄機40の稼働を停止させる場合の制御処理について詳細に説明する。図6には、当該制御処理の流れの一例のフローチャートを示す。図6に示した、制御処理は、画像処理装置10への電源投入時等、通常モード(スリープモードではないモード)においてスタートする。
まず、ステップS100では、画像処理装置10は、原稿読取装置12、画像形成装置14、制御装置16、及び操作パネル19がスタンバイ(通電された状態:否スリープモード)状態になっている。また、制御装置16は、スタンバイであるが、通信部54はオフ状態になっている。また、空気清浄機40は、稼働中である。
次のステップS102では、スリープタイマ58Aが発火したか否か判断する。発火していない場合は、否定されてステップS100に戻り、画像処理装置10及び空気清浄機40はステップS100の状態を維持する。一方、発火した場合は、肯定されてステップS104へ進む。
ステップS104では、スリープモードに移行する。この際、画像処理装置10は、原稿読取装置12、画像形成装置14、及び操作パネル19に対しては、電圧の供給(通電)が停止され、オフ状態になる。一方、制御装置16は、通電されているが各機能部が動作していない(通信部54:オフ)、スリープ状態になる。なお、空気清浄機40は、画像処理装置10のスリープモードと関係なく稼働するため、稼働中の状態を維持する。
次のステップS106では、空気清浄機停止タイマ58Bが発火したか否か判断する。発火していない場合は、否定されてステップS104に戻り、画像処理装置10及び空気清浄機40はステップS104の状態を維持する。一方、発火した場合は、肯定されてステップS108へ進む。
ステップS108では、空気清浄機40の稼働を制御するため、制御装置16をスリープモードから復帰させる。この際、画像処理装置10は、原稿読取装置12及び画像形成装置14に対しては、スリープモードを維持し、オフ状態が維持される。一方、制御装置16は、スリープモードから復帰し、スタンバイ状態になり、通信部54がオン状態になる。また、本実施の形態では、空気清浄機40の動作(稼働)を制御する場合等、空気清浄機40と通信を行う場合は、エラー等が生じた場合にユーザに報知するようにしているため、ユーザに対して報知を行えるように、操作パネル19(表示部52)も通信部54がオン状態になるのに伴ってオン状態にさせている。なおこの際、本実施の形態では、消費電力を抑制するために、操作パネル19のバックライトをオフ状態にする。
このようにして、制御装置16がスタンバイ状態になり通信部54がオン状態になったため、次のステップS110では、通信部54から空気清浄機40に対して停止するよう制御信号を出力して指示する。
当該制御信号を空気清浄機40の通信部64が受付けたことにより、次のステップS112では、画像処理装置10は、原稿読取装置12、画像形成装置14は、オフ状態を維持する。一方、制御装置16は、スタンバイ状態を維持するが、通信部54がオフ状態となる。また、通信部54がオフ状態になったことに伴い、操作パネル19もオフ状態になる。また、空気清浄機40では、稼働停止状態になる。
次のステップS114では、制御装置16がスリープモードから復帰している(スタンバイ状態)ため、制御装置16をスリープモードに移行させるためにスリープタイマ58Aを登録する。
次のステップS116では、スリープタイマ58Aが発火したか否か判断する。発火していない場合は、否定されて待機状態になる。この際、画像処理装置10及び空気清浄機40はステップS112の状態を維持する。一方、発火した場合は、肯定されてステップS118へ進む。
ステップS118では、制御装置16をスリープモードに移行させた後、本処理を終了する。この際、画像処理装置10は、原稿読取装置12、画像形成装置14、及び操作パネル19は、オフ状態を維持する。一方、制御装置16は、通電されているが各機能部が動作していない(通信部54:オフ)、スリープ状態になる。また、空気清浄機40は、稼働停止状態を維持する。
次に、具体的例として、スリープモード中にパーソナルコンピュータ8のネットワーク操作画面9から空気清浄機40の動作を制御する場合の制御処理について詳細に説明する。図7及び図8には、当該制御処理の流れの一例のフローチャートを示す。図7及び図8に示した、制御処理は、画像処理装置10への電源投入時等、通常モード(スリープモードではないモード)においてスタートする。なお、図6に示した制御処理と略同一の処理を含むため、略同一の処理についてはその旨を記し、詳細な説明を省略する。
ステップS200、ステップS202、及びステップS204は、上述の図6に示した制御処理のステップS100、ステップS102、及びステップS104にそれぞれ対応している。
まず、ステップS200では、画像処理装置10は、原稿読取装置12、画像形成装置14、制御装置16、及び操作パネル19がスタンバイ状態に、制御装置16は、スタンバイであるが、通信部54はオフ状態になっている。空気清浄機40は、稼働中である。次のステップS202では、スリープタイマ58Aが発火したか否か判断する。発火していない場合は、ステップS100に戻り、発火した場合は、ステップS204へ進む。ステップS204では、スリープモードに移行する。画像処理装置10は、原稿読取装置12、画像形成装置14、及び操作パネル19は、オフ状態に、制御装置16は、スリープ状態(通信部54:オフ)になる。空気清浄機40は、稼働中の状態を維持する。
次のステップS206では、パーソナルコンピュータ8においてネットワーク操作画面9が表示されたか否か判断する。表示されていない場合は、否定されてステップS204に戻り、画像処理装置10及び空気清浄機40はステップS204の状態を維持する。一方、表示された場合は、肯定されてステップS208へ進む。
ステップS208は、上述の図6に示した制御処理のステップS108に対応しており、ステップS208では、ネットワーク操作画面9に空気清浄機40の状態を表示させるために、制御装置16をスリープモードから復帰させる。画像処理装置10は、原稿読取装置12及び画像形成装置14は、オフ状態が維持される。制御装置16は、スリープモードから復帰してスタンバイ状態になり、通信部54がオン状態になり、操作パネル19(表示部52)はバックライトをオフにした状態でオン状態になる。
次のステップS210では、制御装置16がスリープモードから復帰している(スタンバイ状態)ため、制御装置16をスリープモードに移行させるためにスリープタイマ58Aを登録する。
次のステップS212では、ネットワーク操作画面更新タイマ58Cを登録する。なお、本実施の形態では、このようにネットワーク操作画面更新タイマ58Cを登録した後に、パーソナルコンピュータ8でネットワーク操作画面9が閉じられた場合は、図9に具体的例のフローチャートを示した制御処理が実行される。当該制御処理のステップS300でネットワーク操作画面更新タイマ58Cが登録された後、ステップS302でパーソナルコンピュータ8のネットワーク操作画面9が閉じられたことを検知すると、次のステップS304では。空気清浄機停止タイマ58Bを解除するよう指示して本処理を終了する。このように空気清浄機停止タイマ58Bが解除されることにより、画像処理装置10では、図7及び図8に示した制御処理が終了する。
空気清浄機停止タイマ58Bが解除されない場合は、次のステップS214では、ネットワーク操作画面更新タイマ58Cが発火したか否か判断する。発火した場合は、肯定されてステップS216へ進み、空気清浄機40の動作状態を示す情報を取得し、取得した情報をパーソナルコンピュータ8に出力し、ネットワーク操作画面9を更新させた後、ステップS212に戻り、ステップS212に戻る。これにより、パーソナルコンピュータ8のネットワーク操作画面9には、現在の空気清浄機40の動作状態に関する情報が表示される。
一方、発火していない場合は、否定されてステップS218へ進む。ステップS218では、スリープタイマ58Aが発火したか否か判断する。発火していない場合は、否定されてステップS214に戻り、一方、発火した場合は、ステップS220へ進む。ステップS220では、制御装置16がスリープモードに移行する。画像処理装置10は、原稿読取装置12、画像形成装置14、及び操作パネル19は、オフ状態に、制御装置16は、スリープ状態(通信部54:オフ)になる。空気清浄機40は、稼働中の状態を維持する。
本実施の形態では、制御装置16がスリープ状態の場合は、制御装置16から空気清浄機40の動作状態を取得しにいかないように構成しているため、次のステップS222では、ネットワーク操作画面更新タイマ58Cを解除する。
この後、ステップS224で、パーソナルコンピュータ8のネットワーク操作画面9から空気清浄機40の停止指示を受付けると、次のステップS226では、空気清浄機40の動作(稼働)を制御するために、制御装置16のスリープモードを解除するよう指示する。当該指示により、次のステップS228では、画像処理装置10の原稿読取装置12及び画像形成装置14は、オフ状態が維持される。制御装置16は、スリープモードから復帰してスタンバイ状態になり、通信部54がオン状態になり、操作パネル19(表示部52)はバックライトをオフにした状態でオン状態になる。次のステップS230では、制御装置16がスリープモードから復帰している(スタンバイ状態)ため、制御装置16をスリープモードに移行させるためにスリープタイマ58Aを登録する。
次のステップS232では、空気清浄機40の稼働の停止を指示するために通信部54から制御信号を空気清浄機40に出力する。当該制御信号が空気清浄機40に出力されたことにより、次のステップS234では、画像処理装置10の原稿読取装置12、画像形成装置14、制御装置16、及び操作パネル19は、ステップS228の状態を維持するが、空気清浄機40は、稼働停止状態になる。
次のステップS236からステップS242の処理は、上述のステップS212からステップS218の処理と略同様であるためここでは、説明を省略する。
スリープタイマ58Aが発火した後のステップS244では、制御装置16がスリープモードに移行する。画像処理装置10は、原稿読取装置12、画像形成装置14、及び操作パネル19は、オフ状態に、制御装置16は、スリープ状態(通信部54:オフ)になる。空気清浄機40は、停止状態を維持する。次のステップS246では、空気清浄機40の稼働が停止されたため、ネットワーク操作画面更新タイマ58Cを解除した後、本処理を終了する。
さらに、具体的例として、本実施の形態の画像処理システム1において、空気清浄機40が稼働時間カウンタ68によりカウントした累積カウント値に基づいて、空気清浄機40の各種フィルタの交換をユーザに対して促す場合の制御処理について詳細に説明する。図10〜図12には、当該制御処理の流れの一例のフローチャートを示す。なお、図10及び図12の制御処理は、空気清浄機40の制御部60で実行される処理であり、図11の制御処理は、画像処理装置10の制御装置16の制御部50で実行される処理である。
まず、図10のステップS400では、空気清浄機40の電源(主電源)がオン状態になる。なおこの際、空気を清浄(濾過)する機能等はまだ稼働停止状態ある。
次のステップS402で画像処理装置10(制御装置16)から初期化開始命令を受け付けると、次のステップ404では、予め定められた初期化処理を実行し、初期化処理が終了すると次のステップS406で、初期化完了通気を画像処理装置10(制御装置16)に出力する。なおこの際、空気を清浄(濾過)する機能等はまだ稼働停止状態ある。
次のステップS408では、制御装置16から稼働開始命令である制御信号を受信したか否か判断する。受信していない場合は、否定されて待機状態になり、受信した場合は、肯定されて、ステップS410へ進む。
ステップS410では、空気を清浄(濾過)する機能の稼働を開始させる。本実施の形態では、具体的一例として、稼働開始時は、ファンの風量を弱にしているが、これに限るものではない。また、稼働時間カウンタ68に、稼働時間(累積稼働時間)のカウントを開始させる。
次のステップS412では、予め定められた閾値として、フィルタ交換時間が、累積稼働時間以上(フィルタ交換時間≧累積稼働時間)であるか否か判断する。累積稼働時間がフィルタ交換時間以下の場合は、フィルタの交換時期ではないため、肯定されてステップS416へ進む。一方、累積稼働時間がフィルタ交換時間を越える場合は、否定されてステップS414へ進み、フィルタの交換をユーザに促すために、ステップS414では、フィルタ交換フラグをTRUE(交換しなくてはいけない旨を示す)とし、さらにフィルタ交換LED42を点灯させた後、ステップS416へ進む。
次のステップS416では、制御装置16から稼働停止始命令である制御信号を受信したか否か判断する。受信していない場合は、否定されてステップS412へ戻り、ステップS412からステップS416の処理を繰り返す。一方、受信した場合は、肯定されてステップS418へ進む。ステップS418では、空気清浄機40の稼働を停止させると共に、稼働時間カウンタ68での稼働時間(累積稼働時間)のカウントを停止させた他と、本処理を終了する。
空気清浄機40のフィルタの交換に対して、画像処理装置10では、図11に一例を示した制御処理が実行される。
ステップS500では、フィルタ交換フラグを確認するタイミングか否か判断する。例えば、制御装置16のタイマ部58内にタイマ(図示省略)を設けておき、当該タイマが発火したか否かにより判断すればよい。確認タイミングではない場合は、否定されて待機状態になる。一方、確認タイミングである場合は、肯定されてステップS502へ進む。ステップS502では、フィルタ交換フラグがTRUEであるか否か判断する。フィルタ交換フラグがTRUEではない場合は、未だフィルタの交換時期ではないため、否定されてステップS500に戻る。一方、フィルタ交換フラグがTRUEである場合は、肯定されて、ステップS504へ進み、パーソナルコンピュータ8のネットワーク操作画面9または、表示部52(操作パネル19)の少なくとも一方に、フィルタの交換を指示する旨の表示(報知)を行った後、本処理を終了する。
本実施の形態では、このようにして、空気清浄機40の累積稼働時間がフィルタ交換時間を超えた場合は、空気清浄機40のフィルタ交換LED42、及びパーソナルコンピュータ8のネットワーク操作画面9、または表示部52(操作パネル19)により、ユーザに対してフィルタの交換時期であることを認識させられる。
これにより、ユーザは、空気清浄機40のフィルタを交換する。フィルタを交換する際の空気清浄機40における制御処理の流れの一例を図12に示す。
ステップS600では、フィルタ交換完了通知が有ったか否か判断する。本実施の形態では、フィルタの交換が完了すると、ユーザはその旨を表示部52(操作パネル19)から指示するように構成しており、フィルタの交換完了が指示されると、制御装置16は、空気清浄機40に対してフィルタ交換完了通知である制御信号を出力する。当該制御信号を受付けていない場合は、否定されて待機状態になる。一方、当該制御信号を受付けた場合は、肯定されてステップS602へ進む。ステップS602では、フィルタ交換フラグをTRUEからFALSEに切り替えると共に、稼働時間カウンタ68の累積稼働時間(カウント値)をリセットし、さらにフィルタ交換LED42を消灯した後、本処理を終了する。
以上説明したように、本実施の形態の画像処理システム1の画像処理装置10では、スリープモード中は、空気清浄機40からの通信が不能になるが、空気清浄機40の動作を制御する場合は、原稿読取装置12、画像形成装置14はスリープモードのままオフ状態とし、制御装置16をスリープモードから復帰させて通信部54をオン状態にし、空気清浄機40に対して動作(稼働)を制御するための制御信号を出力する。また、パーソナルコンピュータ8のネットワーク操作画面9または、操作パネル19(表示部52)において操作画面(ネットワーク操作画面9と同様)が表示されている場合は、原稿読取装置12、画像形成装置14はスリープモードのままオフ状態とし、制御装置16をスリープモードから復帰させて通信部54をオン状態にし、ネットワーク操作画面更新タイマ58Cが発火すると、空気清浄機40の状態を取得し、ネットワーク操作画面9または、操作パネル19の操作画面に表示させる。
このように本実施の形態の画像処理装置10では、スリープモードの最中に、他の装置(原稿読取装置12及び画像形成装置14等)はスリープモードを解除せずに、一部の装置(制御装置16)のみスリープモードを解除して、制御装置16を復帰させるため、スリープモード中であっても、空気清浄機40の動作(稼働)を制御できると共に、消費電力を抑制することができる。
また、本実施の形態では、空気清浄機40が稼働時間カウンタ68を備えており、累積稼働時間をカウントし、閾値(フィルタ交換時間)を越えたか否かを判断し、越えた場合は、フィルタの交換を促すように構成している。
画像処理装置10のスリープモード中は、空気清浄機40からの通信が不能になるため、画像処理装置10のスリープモード中に空気清浄機40が稼働していても、画像処理装置10側では、稼働時間を正確に把握することが困難である。これに対して、本実施の形態では、空気清浄機40自身が累積稼働時間をカウントするため、空気清浄機40の稼働時間を正確に把握することができる。
従って、空気清浄機40らの通信が不能なスリープモード中に、空気清浄機40の動作(稼働)の制御を行う場合の消費電力を抑制することができる。
なお、本実施の形態では、スリープモード中に、空気清浄機40の稼働を停止させる場合に制御装置16をスリープモードから復帰させているがこれに限らず、制御装置16はスリープモード(スリープ状態)のままとし、通信部54のみをスリープモードから復帰させてオン状態にさせてもよい。
また、本実施の形態では、上述したように通信部54がオン状態の場合は、操作パネル19(表示部52)もオン状態にしているが、これに限らず、例えば、操作パネル19をオフ状態にしておいてもよい。操作パネル19をオフ状態にすることにより、より消費電力が抑制される。
また、本実施の形態では、パーソナルコンピュータ8のネットワーク操作画面9から空気清浄機40の稼働停止が指示される場合について説明したがこれに限らず、操作パネル19(表示部52)から指示される場合であっても、同様である。
また、本実施の形態では、スリープモード中に、空気清浄機40の稼働を停止させる場合について詳細に説明したがこれに限らず、空気清浄機40の稼働を開始させる場合や、その他の制御や設定等を行う場合であっても同様にすればよい。なお、ネットワーク操作画面9や操作パネル19から空気清浄機40の稼働を停止させるための空気清浄機停止タイマ58Bの設定を受付けた場合や、稼働停止時刻の設定を受付けた場合等については、設定を受付けた後、すぐに空気清浄機40と通信を行わなくてもよいため、スリープモードから復帰せずに、後にスリープモードから復帰したさいに、受付けた設定を登録するようにすることにより、消費電力がより抑制される。
また、本実施の形態では、空気清浄機40の累積稼働時間(稼働時間カウント値)に基づいて、フィルタの交換を促す場合について説明したがこれに限らず、その他の消耗品の交換を促すようにしてもよい。また、累積稼働時間をカウントするのではなく、例えば、ファンの回転数等をカウントするようにしてもよい。
また、本実施の形態では、空気清浄機40のフィルタの交換に関して、画像処理装置10は、空気清浄機40のフィルタ交換フラグを参照しているがこれに限らず、空気清浄機40の稼働時間カウンタ68から累積稼働時間を取得し、画像処理装置10で閾値(フィルタ交換時間)を越えたか否か判断するように構成してもよい。
また、本実施の形態の画像処理装置10は、原稿読み取り機能(原稿読取装置12)及び画像形成機能(画像形成装置14)を備えるように構成しているがこれに限らず、例えば、ファクシミリ機能等、その他の機能をさらに備えるようにしてもよい。また、画像処理装置10に限らず、単一の機能を有する装置(例えば、画像形成装置14)の制御装置16に適用してもよい。
また、本実施の形態では、本発明のデバイスとして空気清浄機40に適用した場合について説明したがこれに限らない。本発明の画像処理装置10(制御装置16)により動作が制御されると共に、画像処理装置10のスリープモード中であっても稼働するデバイスであれば特に限定されない。
なお、本実施の形態で説明した、画像処理装置10、制御装置16、及び空気清浄機40等の構成、動作、制御処理等は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において状況に応じて変更されることは言うまでもない。