JP5925562B2 - バトンの昇降装置 - Google Patents

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この発明は、会議室、宴会場、体育館、劇場等において、各種パネルやポスター或いは演出装置等の各種吊下物を昇降させるバトン装置に関し、更に詳しくは、バトンの昇降装置に関するものである。
バトン装置は、各種吊下物を固定するため水平状態に維持された長尺のバトンと、バトンを設置すべき位置の天井等に固定されバトンを昇降させる昇降装置とからなり、バトンと昇降装置とはワイヤーやベルト等の紐状体で接続されて昇降装置の下にバトンを吊り下げるようにしておいて、昇降装置がこの紐状体を伸ばしたり縮めたりすることによりバトンの昇降動作をしていた。
紐状体によるバトンの昇降原理としては、例えば、直接ワイヤー等を引き上げたり伸ばしたりしてバトンを昇降動させるものがあり、ワイヤーの駆動手段としては、手動によりワイヤーを巻いたり戻したりして行うものや(例えば、特許文献1参照)、電動巻上機等の機械的手段を用いるものがある(例えば、特許文献2参照)。
また、昇降装置の回転体にプーリーを設け、このプーリーにベルトやワイヤー等の紐状体を巻回し、回転体を駆動モーター等にて正逆回転駆動することにより、プーリーに巻かれた紐状体を巻き上げたり戻したりしてバトンを昇降動させるものもある(例えば、特許文献3参照)。
特開平8−245185号公報(図1) 実用新案登録第3064484号(図1) 実用新案登録第3038934号公報(図1、図2、図13、図14)
ところで、バトンを吊り下げているベルトやワイヤーなどの紐状体を昇降させる機構は、通常、モーター駆動又は手動による回転力を巻き取りドラムに伝達し、該巻き取りドラムが正逆回転することにより紐状体を巻き取ったり引き出したりすることで行っている。
この巻き取りドラムは、回転するドラムの両側に紐状体の幅を隔てて側板を設けておき、この両側板内に紐状体を順次重ねるようにして巻き取っていくものがあり(例えば、特許文献3の図13、図14等参照)、この方法であると、紐状体が左右でほぼ同じ位置でドラムに対して出し入れされるため、バトンの上下位置によってバトンが横移動しない利点があるが、紐状体が重なって巻き取られるため、あまり長い紐状体を用いたり出来ず、また、バトンにあまり重量物を吊り下げできない欠点もある。
一方、回転ドラムの表面に一方端から他方端に連続する1本の螺旋溝を設け、この螺旋溝に紐状体を嵌め込んで巻き取っていく方式もあり、この場合、ドラムの横方向長さを取れば、長い紐状体を用いることができ、また紐状体はその全長が回転ドラムの表面に接触して巻き取られているため、重量のあるバトンや吊下物でも対応できる。
しかし、巻き取りに伴い、紐状体の位置が巻き取りドラムの一方端部から他方端部へと移動するため、バトンもそれに伴い横移動してしまう欠点があり、また、吊り下げているバトンを手に持つなどして紐状体の負荷をなくしてしまうと、紐状体が緩み、巻き取りドラムの表面の溝から紐状体が外れてしまい、その場合、再度溝に紐状体を嵌めないと、そのままではバトンの昇降ができなくなってしまう。
なお、上記螺旋溝を設けた巻き取りドラムを用いる方式にて、位置が固定された固定プーリーを設け、紐状体を固定プーリーを介してから巻き取りドラムに巻き取るようにして、紐状体の巻き取りに伴う紐状体の位置(バトンの位置)を移動させない方法もある。
図9は、上記巻き取りドラム41に対して、固定プーリー42を設けて、この固定プーリー42にて一旦バトンからの紐状体43を受けて、それから巻き取りドラム41に渡して巻回する方式を示している。
しかし、固定プーリー42は同じ場所で紐状体43を掛けて巻き取りドラム41へ送っているのに対し、巻き取りドラム41は前述のように紐状体43の巻き取り位置を変化させていくので、巻き取りドラム41の紐状体43の巻き取り位置によっては、例えば、巻き始め位置の紐状体43(実線)と巻き終わり位置の紐状体43(点線)は、固定プーリー42から送られてくる紐状体43の角度が大きく傾斜していることがわかる。
このように紐状体43と巻き取りドラム41の回転軸線とのなす角度が直角からずれる程、巻き取りドラム41の螺旋溝と紐状体43との角度がずれていき、うまく螺旋溝に嵌まらないようになってしまうことや、固定プーリー42の部分においても紐状体43の角度が付きすぎて、紐状体43が固定プーリー42から外れることがある。
そこで、巻き取りドラム41を、紐状体42とのなす角度が一定(回転軸と直交)となるように、紐状体の巻き取り度合いによって巻き取りドラム41をその回転軸の方向に沿って移動させるようにしたものがある。
しかし、巻き取りドラムを回転駆動させながら移動させる機構が必要となり装置コストが高くなる問題があり、また、この方式によっても、バトンを手に持ったりして負荷が無くなると紐状体が巻き取りドラムの螺旋溝から外れるという問題は解決しなかった。
また、バトンの大型化に伴い、バトンに取り付けられる物品も増えたり大型化し、バトンを吊る紐状体の数を増やしたり、紐状体に金属ワイヤを用いたりして対処しているが、紐状体(ワイヤ)とバトンとの取付強度を強くしていないと、展示中にバトンとワイヤとが外れたりして事故に繋がるおそれがある。
そのため、バトンとワイヤの接続は、図10のようにワイヤ44の端部を重ねて重なり部分の複数箇所を締め付け具45により締め付けたり、ワイヤ端部を力が加わっても緩まないような既知の特殊な結び方をしたりしているが、それらの場合、バトン上にワイヤ取付のための複数の締め付け具45による締め付け部分や、特殊な結びのための寸法が必要となり、バトンを昇降装置のプーリーの直前まで上昇させることができないことになる。
このようにバトンの上昇限度が規制されてしまい、天井が低い場合は展示位置が制限を受けたり、バトン上昇位置でケース内にバトンを収納する装置の場合、ケースの上下寸法が大型化するといった問題があった。
この発明は、上記のような課題を解決し、十分に長い紐状体を用いたり、バトンに重量物を吊り下げできると共に、バトンの昇降に伴うバトンの移動や紐状体が外れたりすることが無く、また、バトンや吊り下げ物を手に持って負荷を無くしても、紐状体の巻き取りドラムからの外れ等の巻き取りに支障を来さず、更に、バトンと紐状体との取付寸法を上下方向に小さくすることで、バトンの昇降距離を稼いだりケースを小型化できるバトンの昇降装置を提供することにある。
上記のような課題を解決するため、請求項1の発明は、バトンと、このバトンを吊り下げる少なくとも2本以上の紐状体と、これらの紐状体を昇降させる昇降機構とからなるバトンの昇降装置において、前記昇降機構は、駆動モーターにより正逆回転駆動されるバトンの長さ方向に平行な駆動軸と、駆動軸の両端部にて傘歯車によりバトンの長さ方向に垂直な回転軸となる回転に変換され表面の溝に1本又は2本以上の紐状体を嵌め込みながら巻き取り及び引き出し自在となる一対の巻き取りドラムと、この巻き取りドラムの表面の紐状体との巻き取り接触点付近を弾性にて押さえ込む押さえ部材と、バトンの紐状体との接続位置の上方にて、水平方向に送られてくる各紐状体の向きを略90°の角度巻回して垂直方向に変換する主プーリーと、巻き取りドラムの近接位置にある少なくとも1つ以上の主プーリーに対し、この主プーリーより巻き取りドラムから遠い位置に補助プーリーを設けておき、巻き取りドラムからの紐状体を補助プーリーにて略180°の角度巻回してから当該主プーリーに折り返して供給している構成を採用する。
また、請求項2の発明は、上記請求項1に記載のバトンの昇降装置において、バトンと紐状体との接続が、紐状体の端部はバトンの長さ方向と平行状態でバトンに締め付けられ、バトンに固定された水平方向から垂直方向にかけて曲線に沿った断面V型のV字溝に紐状体が嵌め込まれている構成を採用する。
この請求項1の発明によると、バトンを吊り下げる紐状体を昇降させる昇降機構は、少なくとも巻き取りドラムと主プーリーとの距離が近い位置にある紐状体を、主プーリーで受けてから、一旦外側(巻き取りドラムより遠い方向)に誘導し、外側で紐状体を補助プーリーにより折り返して巻き取りドラムの螺旋溝に紐状体を巻回しているので、バトンの昇降位置、即ち、紐状体が巻き取りドラムの螺旋溝のどの位置にまで巻回されていても、巻き取りドラムと補助プーリーとの距離が長く取ることができるので、補助プーリーと巻き取りドラム間の紐状体が巻き取りドラムの回転軸とのなす角度が直角から大きくずれないため、紐状体がうまく螺旋溝に嵌まらなかったり、巻き取りドラムや補助プーリーから紐状体が外れるといったことがない。
また、上記のような少なくとも巻き取りドラムと主プーリーの距離が近い紐状体の保持ルートに、補助プーリーを追加設置するといった簡単な構成で、巻き取りドラムに巻き取られる紐状体の角度がつくのを防ぐことができ、巻き取りドラムを移動させるといった複雑な機構が必要なくなり、低コストで安定したバトンの昇降装置を得ることができる。
更に、押さえ部材が紐状体と巻き取りドラムとの接触部付近を押さえているので、設置時や展示時に、人がバトンや吊下物を手で持ってしまって、紐状体に負荷がかからなくなり紐状体が緩んだとしても、紐状体が巻き取りドラムの螺旋溝や巻き取りドラム自体から外れてしまうような事故を未然に防ぐことができる。
また、巻き取りドラムの駆動は、駆動モーターからの回転出力をバトンと平行な駆動軸の回転により伝え、駆動軸の両端部にて傘歯車により巻き取りドラムをバトンの長さ方向と垂直な回転軸方向にする構成とすることで、硬質な歯車による回転力の伝達であり、ベルトドライブを用いた場合のベルトの伸びによる回転伝達や停止の遅延や、ベルトの滑りによるバトンの水平のずれが生じたりすることがなく、確実に回転運動を伝えることでバトンの正確な昇降動を得ながら、紐状体の送り出しをバトンの長さ方向と平行方向にするような巻き取りドラムの回転を得ることができる。
さらに、駆動軸はバトンの長さ方向に平行であるため、出力を取り出す駆動モーターもバトンの長さ方向に縦置きに配置でき、ベルト駆動の場合のように、駆動モーターの回転軸をバトンの長さ方向に垂直に配置して駆動モーターの長さ分ケースの幅が増えるといったことがなく、ケースの小型化できる。
請求項2の発明によれば、紐状体にかかるバトンや吊下物の荷重を、バトンと一体となった水平方向下向きから垂直方向まで曲線に沿って形成されたV字溝に、紐状体(ワイヤ)が嵌まり込み、V字溝全長にわたって荷重を受け止めるので、ワイヤ端部へ荷重が集中せず、また、荷重がかかればかかるほど、ワイヤがV字溝の奥に食い込んでゆくので、ワイヤとバトンの接続が外れるような事故も生じない。
更に、請求項2のようなバトンと紐状体(ワイヤ)の接続構造を取れば、バトンとワイヤの接続のために、図10のようにワイヤ44の端部を重ねて重なり部分の複数箇所を締め付け具45により締め付けたり、ワイヤ端部を力が加わっても緩まないような既知の特殊な結び方をしたりした場合のように上下方向の寸法を取るとったことなく接続固定することができるので、バトンを昇降装置の主プーリー付近まで上昇させることができ、バトンの上昇位置が高く設定でき、またボックス内にバトンを収納するタイプの場合、ボックスの上下寸法を小さくできるという利点もある。
この発明の装置を示すもので、(A)は一部透過底面図、(B)は一部透過正面図である。 図1の昇降装置付近の拡大図で、(A)は一部透過底面図、(B)は一部透過正面図である。 (A)(B)は巻き取りドラムと紐状体の状態を示す解説図である。 (A)(B)はこの発明の装置の他の例を示す一部透過正面図である。 接続部材を示すもので、(A)は左側面図、(B)は押さえ部材を外した状態の平面図、(C)は押さえ部材を装着した状態の右側面図、(D)は正面断面図でD−D線矢視図である。 押さえ部材を示すもので、(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は底面図である。 (A)は細いワイヤを装着した接続部材の要部の右側面図及び正面断面図、(B)は太いワイヤを装着した接続部材の要部の右側面図及び正面断面図である。 (A)は図7(A)の状態のV字溝とワイヤの状態を説明する断面図、(B)は図7(B)の状態のV字溝とワイヤの状態を説明する断面図である。 従来のプーリーと紐状体を示す解説図である。 従来のワイヤの固定構造を示す図である。
以下、この発明の実施の形態を添付図面図1乃至図8を参考にして説明する。
図1乃至図3に示すのは、この発明のバトンの昇降装置の一実施形態であり、バトン1は、水平状態を維持したまま最上昇位置から最下降位置までの間の任意の位置で固定できるようになっており、図1(A)が下から見た底面図、図1(B)がバトン1を途中の任意の位置で止めた状態の正面図、図2(A)(B)はそれぞれ図1(A)(B)の昇降装置付近の拡大図である。
バトン1の材質は特に限定されないが、通常は剛性と重量のバランスから主としてスチールなどの金属製が選ばれており、形状は長尺円柱状、パイプ状となり、必要に応じてバトン1の長さ方向に沿って吊下物を固定するための長尺状の取付具(図示せず)が複数個設けられている。
上記バトン1の昇降動は、バトン1の左右及び中の3箇所に接続された紐状体2a、2b、2cが昇降機構により昇降動することにより行われている。
紐状体2a、2b、2cは、バトン1及びこのバトン1に取り付けられて吊り下げられる各種吊下物(図示せず)の重量に耐えられるような金属製のワイヤ等からなるが、バトン1を吊下物と共に吊り下げる程度の強度があれば材質は特に限定されず、繊維を用いた紐状体等であってもよい。
3本の紐状体2a、2b、2cを均等に上下させることによりバトン1を水平を保ったまま上下させる昇降装置は、天井等に適宜手段により固定され、バトン1を収納できる程度の長さを有する下面が開放の横長矩形状のカバー3内に収納されている。
昇降機構の構成は、バトン1に取り付けられた紐状体2a、2b、2cの3箇所の取り付け位置の間隔と同じ間隔を有してカバー3内の天井付近に取り付けられ、水平かつバトン1の長さ方向に直交する回転軸を有する一対の主プーリー4a、4b、4cと、主プーリー4cと同軸の2連滑車となった補助プーリー5と、カバー3内の前記主プーリー4a、4bよりも内側に設けられ、水平かつバトン1の長さ方向に直交する回転軸を有し、正逆回転により紐状体2a、2b、2cの巻き取りと取り出しを行う左右一対の巻き取りドラム6a、6bと、この巻き取りドラム6a、6bを駆動する駆動モーター7とからなる。
前記主プーリー4a、4b、4cは、紐状体2a、2b、2cが嵌まり込む断面半円状の溝を一つ有する滑車であり、バトン1からの紐状体2a、2b、2cを最初に受け、その際、バトン1の3箇所の紐状体2a、2b、2cの取り付け位置の間隔と同じ間隔を有しているために紐状体2a、2b、2cはこの主プーリー4a、4b、4cから略垂直状に垂れ下がっている。
また、紐状体2a、2cは、この主プーリー4a、4cに対して外側から入って主プーリ4a、4cの上面の溝で支持され、その後、巻き取りドラム6a、6bに繋がるため、各紐状体2a、2cは、この主プーリー4a、4cに略90°の角度巻回して垂直方向からカバー3の内側に向けて水平方向に送られることになる。
また、紐状体2bは、主プーリー4bに対して左側から入って主プーリ4bの上面の溝で支持され、その後、右側の補助プーリー5に繋がるため、紐状体2bは、この主プーリー4bに略90°の角度巻回して垂直方向からカバー3の外側に向けて水平方向に送られることになる。
カバー3の右側にある主プーリー4cと同軸の補助プーリー5は、前記主プーリー4a等と同じ構造をした紐状体2bが嵌まり込む断面半円状の溝を一つ有する滑車であり、主プーリー4bからの紐状体2bを受け取り、紐状体2bはこの補助プーリー5の溝の外側に略180°の角度巻回されて左側に折り返されることになる。
左側に位置する巻き取りドラム6aは、紐状体2aの一方端が接続固定されており、巻き取りドラム6aが回転することにより表面に設けられた1本の螺旋溝8に紐状体2aが嵌まり込んでゆくようになっている。
一方、右側に位置する巻き取りドラム6bは、紐状体2b、2cのそれぞれの一方端が接続固定されており、巻き取りドラム6bが回転することにより表面に設けられた2本の螺旋溝8に紐状体2b、2cが同時に嵌まり込んでゆくようになっている。
図1の要部を拡大した図2(A)(B)に示すように、各巻き取りドラム6a、6bは、その回転軸と垂直方向(バトンの長さ方向)に延びる駆動軸9との間に傘歯車10a、10bを介して動力が繋がっており、この駆動軸9は、駆動モーター7の出力軸11に平歯車12を介して直結され、この駆動モーター7の正逆回転に従って各巻き取りドラム6a、6bは正逆回転する。
駆動モーター7は平歯車12を用いることで駆動軸9の横に横長に配置でき、駆動モーター7の設置によって上下寸法を採ることがなく、この配置によりケース3の小型化に貢献している。
左右の巻き取りドラム6a、6bの正逆回転により、各紐状体2a、2b、2cを巻き取ったり引き出したりするが、同じ駆動軸9から傘歯車10a、10bにて駆動力が伝えられる両巻き取りドラム6a、6bは左右対称に配置され、両巻き取りドラム6a、6bは正面から見て同時に逆方向に回転することになっているので、左右の巻き取りドラム6a、6bに同じ部品を用いた場合、左右で巻き取りと引き出しが同じになるように、図示のものは両巻き取りドラム6a、6bはその上側にて紐状体2a、2b、2cを受け取るようになっている。
更に、巻き取りドラム6a、6bの紐状体2a、2b、2cを受け取る位置(紐状体との接触点)付近では、コイルバネにより弾性力で巻き取りドラム6a、6bの表面を押さえ込む押さえ部材13が設けられており、この押さえ部材13が、巻き取りドラム6a、6bの螺旋溝8に嵌まり込んだ直後の紐状体2a、2b、2cを巻き取りドラム6a、6b側に押さえ込んでいる。
押さえ部材13の巻き取りドラム6a、6bの表面の紐状体2a、2b、2cに接触して押さえる部分はロール状としているが、特に限定されず、巻き取りに伴い紐状体が螺旋溝8へ埋まっていき、巻き取りドラム6a、6bと紐状体2a、2b、2cとの接触点も巻き取りドラム6a、6bの全幅に亘って変化してゆくので、巻き取りドラム6a、6bの全幅を押さえることができる形状とし、また、巻き取り・取り出しに伴う動きを妨げないような材質のもので、摺動に伴う耐摩耗性があるものであれば特に限定されない。
また、図示実施形態のもののように、押さえ部材13の弾性力付与にコイルバネを用いるものが構造や耐久性の点で有利であるが、特に限定されるものではなく、小型のバトン装置等では簡易的に板バネを用いてもよい。
この発明のバトンの昇降装置は上記のような構成であり、まず、駆動モーター7の制御された回転駆動により、左右の巻き取りドラム6a、6bに巻かれていた紐状体2a、2b、2cを引き出し、それに従いバトン1は下降する。
その際、バトン1の最上昇位置からの巻き取りドラム6a、6bの紐状体2a、2b、2cの引き出し開始位置と、バトン1の最下降位置での巻き取りドラム6(6a、6b)の紐状体2(2a、2b、2c)の引き出し終了位置が、巻き取りドラム6(6a、6b)の各螺旋溝8の全幅分離れているが、この実施形態の場合、巻き取りドラムと主プーリーとの距離が一番近い巻き取りドラム6bと主プーリ4bを使う紐状体2bであっても、巻き取りドラム6bと補助プーリー5との距離が離れているので(図3(A)及び(B)参照)、その角度が大きく変化しないので、図4で示すように、紐状体2bが巻き取りドラム6bのどの位置で引き出されたり巻き戻されていても、螺旋溝8から紐状体2bが外れたりせず、また、距離に余裕のある巻き取りドラム6aと主プーリー4a、巻き取りドラム6bと主プーリー4cから紐状体2a、2cが外れたりすることがなく、よって、巻き取りドラムと次のプーリーとの間隔が狭い場合に必要となる、巻き取りドラムを回転軸に沿って移動させる複雑な機構が不要となる。
また、吊り下げているバトン1を手に持ってしまうなどして負荷をなくして紐状体が緩んでも、巻き取りドラム6a、6bに巻き取られた付近の紐状体2a、2b、2cを、押さえ部材13が巻き取りドラム6a、6bの表面に弾性を利用して押さえ込んでいるので、巻き取りドラム6a、6bの螺旋溝8から紐状体2a、2b、2cが外れてしまうことがない。
なお、バトン1を下降位置まで下げたり、最上昇位置(カバー3内への収納位置)に上昇させた時、紐状体2a、2b、2cの引出や巻き取りを停止させるため、駆動軸9の積算回転数をチェックしておいて、適宜位置にて駆動モーター7を停止させるリミットスイッチ14が、図2に示すように駆動軸9の回転を検出できる位置に設けられている。
この発明のバトン装置のように、駆動モーター7から平歯車12、駆動軸9、及び、傘歯車10a等を通じて巻き取りドラム6a等を制御する方法であると、紐状体2a等の巻き取り量、即ちバトン1の昇降位置が正確に制御及び認識ができるので、駆動軸9の積算回転量をモニターすることで、正確にバトン1の昇降動と、昇降の上端及び下端での正確な停止が行えるようになる。
図1乃至図2の実施例のバトン装置は上記のような構成であるが、この発明の目的の範囲内で構成は適宜変更できる。例えば、上記実施形態では補助プーリー5を用いたのは中央の紐状体2b用の主プーリー4bのみであったが、左側の巻き取りドラム6aと主プーリー4aとの距離をあまり取れない場合、ケース3の最左端にも補助プーリー5を設けて、紐状体2aについても補助プーリー5を通じて主プーリー4aに供給するようにしてもよい。
図4(A)に示すバトン装置は、バトンを吊り下げる紐状体2を二本用いてバトンを二点吊りとしたものであり、駆動モーター7や回転軸9及び両巻き取りドラム6、6などからなる昇降機構は、ケース3の中央に位置している。
二点吊りの場合、バトン1やバトン装置自体が小さいので、2点のバトンの吊り下げ位置の間隔も小さくなるので、両方の紐状体2、2共に、ケース3の両端に設けた補助プーリー5を通じて主プーリー4に供給するようにしている。
なお、二点吊りの場合、昇降機構を左右どちらかにオフセットして、巻き取りドラム6と主プーリー4の距離を取れない方のみを、補助プーリー5を介して供給するようにしてもよい。
図4(B)に示すバトン装置は、バトンを吊り下げる紐状体2を四本用いてバトンを四点吊りとしたものであり、駆動モーター7や回転軸9及び両巻き取りドラム6、6はケース3の中央の内側の紐状体2の吊り下げ位置の間に位置している。
この実施形態の場合、左右両端のプーリーは主プーリー4と補助プーリー5の2連滑車としておき、左右両端の紐状体2は巻き取りドラム6からそのまま主プーリー4に通してバトン1に繋いでいるが、内側の2本の紐状体2は、巻き取りドラム6から一旦両端の2連滑車の補助プーリー5に通して略180°折り返し、内側の主プーリー4に通してからバトン1に繋ぐようにしている。
このように、この発明のバトン装置は、バトン1の長さや吊り下げ用の紐状体2の数にかかわりなく適用することができ、巻き取りドラム6と主プーリー4との距離があまり取れなくて、巻き取り巻き戻しに伴い巻き取りドラム6への紐状体2の巻き取り時の角度が大きく変わるおそれのある紐状体2のみ、補助プーリー5を適用すればよい。
図5乃至図8は、バトン装置の紐状体に金属製ワイヤを用いて、比較的重量に耐えられるようにしたバトン装置において、バトンとワイヤとの接続固定に、高さ方向の寸法を要せず、強度を持つような接続固定の構造を示すものである。
まず、図5(A)(B)(C)(D)に示す接続部材21は、主部材22と挟み部材31とからなり、主部材22は、バトン1が通過できる程度の大きさの貫通孔23を有し、上部には両側の壁面24に囲まれた上面平板25を有している。
点線で示すように、貫通孔23にバトン1が納まった状態で、上面平板25はバトン1の最上部に迫っており、ここで前後2箇所のバトン押圧用ネジ孔26にネジをねじ込んでバトン1を押さえつけることで、貫通孔23下面とネジによりバトン1を挟み込んで押圧し、主部材22とバトン1の強固な接続を図るようになっている。
上面平板25の上面で両側の壁面24に囲まれた部分には、溝用ブロック29が主部材22と一体として形成されており、この溝用ブロック29には、垂直方向からバトンの長さ方向に沿った水平方向まで略90°にわたってV字溝30が彫り込まれている。なお、溝用ブロック29を主部材22とは別体として、主部材22の両壁面24間にネジ止めや溶接等の適宜手段にて強固に固定するようにしてもよい。
V字溝30は、その開口部が垂直方向では横向きで水平方向では下向きになり、横から見て円弧の1/4となるよう、なだらかな曲線を描くように形成されている。
V字溝30の大きさやその溝側面の角度は、使用される範囲のワイヤ20が溝の底部に接すること無く溝の両側面にきちんと接する程度であれば特に限定されない。
また、上面平板25のV字溝30の水平部分の延長上には、V字溝30を通ったワイヤ20の端部付近が収納されるワイヤ通し溝27が掘削されており、その両側には、挟み部材固定用ネジ孔28が設けられている。
前記ワイヤ通し溝27にワイヤ(図示せず)の端部付近を収納した状態で、上から図6で示すような挟み部材31を重ね、挟み部材31の下面に掘削されたワイヤ通し溝32にワイヤを重ねてから、挟み部材31側の固定用ネジ孔33と、主部材22(上部平板25)側の挟み部材固定用ネジ孔28にネジを通して締め付けることで、下側のワイヤ通し溝27と上側のワイヤ通し溝32にてワイヤを挟んで動かないように固定する。
図7はワイヤを装着した状態の接続部材21の要部を示すもので、(A)は直径2mmのワイヤ20aを用いた場合、(B)はより太い直径3mmのワイヤ20bを用いた場合を示すものであり、図示のように、バトンにかかる重量の大部分は、ワイヤ20a、20bがV字溝30の全長にて受け持ち、バトン1に荷重がかかればかかるほど、ワイヤ20a、20bはV字溝30に食い込んでゆき、更にワイヤ20a、20bとV字溝30の側面との摩擦力が増大する。
そのため、ワイヤ20a、20bにかかる荷重の大部分をV字溝30の部分で受け止めることになり、ワイヤ20a、20bを主部材22のワイヤ通し溝27と挟み部材31のワイヤ通し溝32の挟み込みにより固定された端部への荷重の負担は軽くなる。仮に、大きな荷重がかかっても、ワイヤ20a、20bがV字溝30に食い込んでゆくだけで、ワイヤ20a、20bの端部に加わるワイヤ引き抜き方向の力は過大にはならず、ワイヤ端部がすっぽ抜けるという事故が生じない。
このV字溝30の深さをある程度取っておけば、細めのワイヤ20aの時はV字溝30の奥深くにワイヤ20aが食い込み(図8(A))、太めのワイヤ20bの時はV字溝30の浅めにワイヤ20bが食い込み(図8(B))、比較的広範囲のワイヤの太さに対応することができる。
このようなバトン1とワイヤの接続構造とすれば、バトン1の上側にワイヤの接続のための寸法が少なくて済み、バトンの上昇位置を高く取ることができると共に、バトンを最上まで上げてケース内に納めた時のケース上下寸法も小さくすることができる。
以上この発明の実施形態について述べたが、この発明は上記実施形態に限定されるものではなく、この発明の目的の範囲内で適宜変更して実施することができ、この発明の目的の範囲内で、適宜各所を変更して実施することができる。
1 バトン
2(2a、2b、2c) 紐状体
3 カバー
4(4a、4b、4c) 主プーリー
5 補助プーリー
6(6a、6b) 巻き取りドラム
7 モーター
8 螺旋溝
9 駆動軸
10a、10b 傘歯車
11 出力軸
12 平歯車
13 押さえ部材
14 リミットスイッチ
20a、20b ワイヤ
21 接続部材
22 主部材
23 貫通孔
24 壁面
25 上面平板
26 バトン押圧用ネジ孔
27 ワイヤ通し溝
28 挟み部材固定用ネジ孔
29 溝用ブロック
30 V字溝
31 挟み部材
32 ワイヤ通し溝
33 固定用ネジ孔

Claims (2)

  1. バトンと、このバトンを吊り下げる少なくとも2本以上の紐状体と、これらの紐状体を昇降させる昇降機構とからなるバトンの昇降装置において、
    前記昇降機構は、
    駆動モーターにより正逆回転駆動されるバトンの長さ方向に平行な駆動軸と、
    駆動軸の両端部にて傘歯車によりバトンの長さ方向に垂直な回転軸となる回転に変換され表面の溝に1本又は2本以上の紐状体を嵌め込みながら巻き取り及び引き出し自在となる一対の巻き取りドラムと、
    この巻き取りドラムの表面の紐状体との巻き取り接触点付近を弾性にて押さえ込む押さえ部材と、
    バトンの紐状体との接続位置の上方にて、水平方向に送られてくる各紐状体の向きを略90°の角度巻回して垂直方向に変換する主プーリーと、
    巻き取りドラムの近接位置にある少なくとも1つ以上の主プーリーに対し、この主プーリーより巻き取りドラムから遠い位置に補助プーリーを設けておき、巻き取りドラムからの紐状体を補助プーリーにて略180°の角度巻回してから当該主プーリーに折り返して供給していることを特徴とするバトンの昇降装置。
  2. 上記バトンと紐状体との接続が、紐状体の端部はバトンの長さ方向と平行状態でバトンに締め付けられ、バトンに固定された水平方向から垂直方向にかけて曲線に沿った断面V型のV字溝に紐状体が嵌め込まれている請求項1に記載のバトンの昇降装置。
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