JP5924298B2 - 超音波探触子及び超音波画像診断装置 - Google Patents

超音波探触子及び超音波画像診断装置 Download PDF

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Description

本発明は、超音波探触子及び超音波画像診断装置に関する。
従来、被検体内を超音波で走査し、被検体内からの反射超音波より生成した受信信号に基づいて、当該被検体内の内部状態を画像化する超音波画像診断装置がある。
この超音波画像診断装置では、被検体に対して超音波を送受信する超音波探触子が用いられている。
超音波探触子は、例えば、図11に示すように、走査方向に配列された複数の振動子200を備えている。かかる振動子200は、極性の異なる2つの電極が形成された板状の圧電層71と、後方へ放射される超音波を反射、減衰及び吸収するためのバッキング層73とを、走査方向に所定間隔毎に設けられた導体パターン72aを有する接続導体部72を介して接着剤等を用いて接合した後、所定ピッチ毎に、圧電層71からバッキング層73の上部に亘る切込み(メインダイス溝)74を入れることにより、短冊状に分割されて走査方向に配列された構成となっている。メインダイス溝74は、隣接する導体パターン72aの間隙に位置するように形成される。
また、各振動子200に対しては、メインダイス溝74と略同一の深さの切込み(サブダイス溝)75を入れて所謂サブダイス素子と称される微小な素子(分割素子)201を形成することで、その振動効率を高めることが行われている。サブダイス溝75は、導体パターン72aに切れ込むように形成される。
しかしながら、こうした分割素子201を形成した場合には、その細長い形状から加工中に加わる負荷等によって、図11において符号Tで示すような分割素子201が傾く現象(素子倒れ)が発生するという問題があった。
これに対して、例えば、特許文献1には、接続導体部におけるメインダイス溝を形成する位置とサブダイス溝を形成する位置との構造の相違に着目して素子倒れを防止しようとする技術が提案されている。
具体的には、特許文献1の技術は、接続導体部のサブダイス溝を形成する位置に対応する部分に細長い穴を設け、接続導体部におけるメインダイス溝の形成箇所とサブダイス溝の形成箇所の材質や構造を同一とすることで、メインダイス溝形成時及びサブダイス溝形成時で各振動子(分割素子)に加わる機械的な負荷を等しくし、その結果、分割素子の素子倒れを防止しようとするものである。
特開平11−276479号公報
しかしながら、上記特許文献1の技術は、例えば分割素子の幅を狭めた場合等、加工時の条件によっては依然として素子倒れが発生することもあり、素子倒れを完全に解消できるものではない。
また、上記特許文献1の技術のように、接続導体部の導体パターンに穴を設けた場合、その穴から接着剤がはみ出すこととなり、接着以降の工程での作業性が低下するという問題がある。
本発明の課題は、製造工程における作業性を低下させることなく、素子倒れの発生を抑制することのできる超音波探触子及び超音波画像診断装置を提供することである。
請求項1に記載の発明は、超音波探触子において、
走査方向に配列された複数の振動子と、
前記複数の振動子と電気的に接続される導体パターンを有する接続導体部と、を備え、
前記複数の振動子は、板状の圧電体と前記接続導体部とが積層された状態で、前記圧電体及び前記接続導体部を所定の間隔毎に第1の分割溝により分割することで互いに分離された状態に形成され、
前記複数の振動子の各々は、前記第1の分割溝と平行な第2の分割溝により更に分割されて形成された複数の分割素子を備え、
前記第1の分割溝は、前記接続導体部に切れ込むように形成され、
前記第2の分割溝は前記第1の分割溝より短く、その下端部は前記接続導体部から離間しており、
前記第2の分割溝の深さに対する前記第1の分割溝の深さの比率(第1の分割溝の深さ/第2の分割溝の深さ)は、1.0より大きく、1.2以下であることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の超音波探触子において、
前記第2の分割溝の深さは、前記圧電体の厚さの90%以上で、100%未満であることを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の超音波探触子において、
前記接続導体部は導体パターンが形成されており、
前記第1の分割溝同士の間の領域において、前記導体パターンは前記第1の分割溝同士の間の距離よりも狭い領域に形成されている。
また、請求項4に記載の発明は、超音波探触子において、
走査方向に配列された複数の振動子と、
前記複数の振動子と電気的に接続される導体パターンを有する接続導体部と、を備え、
前記複数の振動子は、板状の圧電体と、前記圧電体の背面に配される背面反射層と、前記背面反射層の前記圧電体とは反対側に配される前記接続導体部とが積層された状態で、前記圧電層、前記背面反射層及び前記接続導体部を所定の間隔毎に第1の分割溝により分割することで互いに分離された状態に形成され、
前記複数の振動子の各々は、前記第1の分割溝と平行な第2の分割溝により更に分割されて形成された複数の分割素子を備え、
前記第1の分割溝は、前記接続導体部に切れ込むように形成され、
前記第2の分割溝は前記第1の分割溝より短く、その下端部は前記背面反射層の厚さ方向中央部より下方に位置し、且つ、前記接続導体部から離間しており、
前記第2の分割溝の深さに対する前記第1の分割溝の深さの比率(第1の分割溝の深さ/第2の分割溝の深さ)は、1.0より大きく、2.2以下であることを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の超音波探触子において、
前記接続導体部の前記背面反射層とは反対側に配されるバッキング層を更に備えることを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の超音波探触子において、
前記背面反射層は音響インピーダンスが前記圧電体よりも大きい材料であることを特徴とする。
また、請求項に記載の発明は、超音波画像診断装置において、
駆動信号によって被検体に向けて送信超音波を出力するとともに、被検体からの反射超音波を受信することにより受信信号を出力する請求項1〜の何れか一項に記載の超音波探触子と、
前記超音波探触子によって出力された前記受信信号に基づいて超音波画像データを生成する画像生成部と、
を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、製造工程における作業性を低下させることなく、素子倒れの発生を抑制することができる。
超音波画像診断装置の概略構成図である。 超音波画像診断装置の制御構成を示すブロック図である。 第1実施形態の超音波探触子の概略構成を示す斜視図である。 図3のIV−IV線における断面図である。 第1実施形態の超音波探触子の送信帯域形状について説明するための図である。 図3の超音波探触子の変形例を示す図である。 第2実施形態の超音波探触子の概略構成を示す斜視図である。 第2実施形態の超音波探触子の送信帯域形状について説明するための図である。 第3実施形態の超音波探触子の概略構成を示す斜視図である。 第3実施形態の超音波探触子の送信帯域形状について説明するための図である。 従来の問題点を説明するための図である。
<第1実施形態>
以下、本発明の実施の形態に係る超音波画像診断装置について、図面を参照して説明する。ただし、発明の範囲は図示例に限定されない。
[超音波画像診断装置]
本実施の形態に係る超音波画像診断装置Sは、図1及び図2に示すように、超音波画像診断装置本体1と超音波探触子2とを備えている。
超音波画像診断装置本体1は、超音波探触子2とケーブル3を介して接続され、超音波探触子2に電気信号の駆動信号を送信することによって超音波探触子2に図示しない生体等の被検体に対して超音波(送信超音波)を送信させるとともに、超音波探触子2にて受信した被検体内からの反射超音波(エコー)に応じて超音波探触子2で生成された電気信号である受信信号に基づいて被検体内の内部状態を超音波画像として画像化する。
超音波探触子2は、被検体に対して送信超音波を送信するとともに、この被検体で反射した超音波の反射波(反射超音波)を受信する。
超音波探触子2は、例えば、方位方向(走査方向)に一次元アレイ状に複数配列された、圧電素子からなる超音波振動子(以下、振動子という)100(図3参照)を備えている。振動子100の個数は、任意に設定することができるが、本実施の形態では、例えば、192個の振動子100を備えた超音波探触子2を用いている。
また、本実施の形態では、超音波探触子2について、リニア走査方式の電子スキャンプローブを採用したが、電子走査方式あるいは機械走査方式の何れを採用してもよく、また、リニア走査方式、セクタ走査方式あるいはコンベックス走査方式の何れの方式を採用することもできる。超音波探触子2における帯域幅は任意に設定することができる。
[超音波画像診断装置本体]
超音波画像診断装置本体1は、例えば、図2に示すように、操作入力部11と、送信部12と、受信部13と、画像生成部14と、メモリー部15と、DSC(Digital Scan Converter)16と、表示部17と、制御部18とを備えて構成されている。
操作入力部11は、例えば、診断開始を指示するコマンドや被検体の個人情報等のデータの入力などを行うための各種スイッチ、ボタン、トラックボール、マウス、キーボード等を備えており、操作信号を制御部18に出力する。
送信部12は、制御部18の制御に従って、超音波探触子2にケーブル3を介して電気信号である駆動信号を供給して超音波探触子2に送信超音波を発生させる回路である。送信部12は、例えば、クロック発生回路、遅延回路、パルス発生回路を備えている。
クロック発生回路は、駆動信号の送信タイミングや送信周波数を決定するクロック信号を発生させる回路である。
遅延回路は、振動子100毎に対応した個別経路毎に遅延時間を設定し、設定された遅延時間だけ駆動信号の送信を遅延させて送信超音波によって構成される送信ビームの集束(送信ビームフォーミング)や、送信ビームの角度の設定(ステアリング)を行うための回路である。
パルス発生回路は、所定の周期で駆動信号としてのパルス信号を発生させるための回路である。
上述のように構成された送信部12は、制御部18の制御に従って、例えば、超音波探触子2に配列された複数(例えば、192個)の振動子100のうちの連続する一部(例えば、64個)を駆動して送信超音波を発生させる。そして、送信部12は、送信超音波を発生させる毎に駆動する振動子100を方位方向にずらすことで走査(スキャン)を行う。また、送信部12は、送信ビームの角度を変更しながら走査を行うことで、角度の異なる複数の走査領域において超音波の走査を行うことができる。
受信部13は、制御部18の制御に従って、超音波探触子2からケーブル3を介して電気信号の受信信号を受信する回路である。受信部13は、例えば、増幅器、A/D変換回路、整相加算回路を備えている。
増幅器は、受信信号を、振動子100毎に対応した個別経路毎に、予め設定された所定の増幅率で増幅させるための回路である。
A/D変換回路は、増幅された受信信号をアナログ−デジタル変換(A/D変換)するための回路である。
整相加算回路は、A/D変換された受信信号に対して、振動子100毎に対応した個別経路毎に遅延時間を与えて時相を整え、これらを加算(整相加算)して音線データを生成するための回路である。
画像生成部14は、受信部13からの音線データに対して包絡線検波処理や対数増幅などを実施し、ゲインの調整等を行って輝度変換することにより、Bモード画像データを生成する。すなわち、Bモード画像データは、受信信号の強さを輝度によって表したものである。画像生成部14にて生成されたBモード画像データは、メモリー部15に送信される。
メモリー部15は、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)などの半導体メモリーによって構成されており、画像生成部14から送信されたBモード画像データをフレーム単位で記憶する。すなわち、メモリー部15は、フレーム単位により構成された超音波診断画像データとして記憶することができる。メモリー部15に記憶された超音波診断画像データは、制御部18の制御に従って読み出され、DSC16に送信される。
DSC16は、メモリー部15より受信した超音波診断画像データをテレビジョン信号の走査方式による画像信号に変換し、表示部17に出力する。
表示部17は、LCD(Liquid Crystal Display)、CRT(Cathode-Ray Tube)ディスプレイ、有機EL(Electronic Luminescence)ディスプレイ、無機ELディスプレイ及びプラズマディスプレイ等の表示装置が適用可能である。表示部17は、DSC16から出力された画像信号に従って表示画面上に超音波診断画像の表示を行う。なお、表示装置に代えてプリンター等の印刷装置等を適用してもよい。
制御部18は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)を備えて構成され、ROMに記憶されているシステムプログラム等の各種処理プログラムを読み出してRAMに展開し、展開したプログラムに従って超音波画像診断装置Sの各部の動作を集中制御する。
ROMは、半導体等の不揮発メモリー等により構成され、超音波画像診断装置Sに対応するシステムプログラム及び該システムプログラム上で実行可能な各種処理プログラムや、各種データ等を記憶する。これらのプログラムは、コンピューターが読み取り可能なプログラムコードの形態で格納され、CPUは、当該プログラムコードに従った動作を逐次実行する。
RAMは、CPUにより実行される各種プログラム及びこれらプログラムに係るデータを一時的に記憶するワークエリアを形成する。
[超音波探触子]
次に、本実施の形態に係る超音波探触子2の構成について、図3、4を参照しながら説明する。
図3は、超音波探触子2の概略構成を示す分解斜視図であり、図4は、図3のIV−IV線における断面図である。
なお、図4は、積層体20、音響整合層23、及び音響レンズ24(何れも後述)を接着した状態を示している。
また、以下の説明において、超音波探触子2における方位方向(走査方向)をX方向とし、振動子100の厚み方向をZ方向とし、X方向及びZ方向と直交する方向をY方向とする。
超音波探触子2は、図3、4に示すように、例えば、バッキング層21及び圧電層22が接続導体部22aを介して積層された積層体20と、圧電層22上に積層された音響整合層23と、音響整合層23上に積層された音響レンズ24と、を備えて構成されている。
バッキング層21は、圧電層22を支持し、不要な超音波を吸収し得る超音波吸収体である。すなわち、バッキング層21は、圧電層22の被検体に音波を送受信する方向と反対の板面に装着され、被検体の方向の反対側から発生する超音波を吸収する。
バッキング層21を構成するバッキング材としては、天然ゴム、フェライトゴム、エポキシ樹脂や、これらの材料に酸化タングステンや酸化チタン、フェライト等の粉末を入れてプレス成形したゴム系複合材やエポキシ樹脂複合材、塩化ビニル、ポリビニルブチラール(PVB)、ABS樹脂、ポリウレタン(PUR)、ポリビニルアルコール(PVAL)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリアセタール(POM)、ポリエチレンテレフタレート(PETP)、フッ素樹脂(PTFE)ポリエチレングリコール、ポリエチレンテレフタレート−ポリエチレングリコール共重合体などの熱可塑性樹脂などが適用できる。
このうち好ましいバッキング材としては、ゴム系複合材料、及び/又は、エポキシ樹脂複合材からなるものが挙げられ、その形状は圧電層22やこれを含む超音波探触子のヘッドの形状に応じて、適宜選択することができる。
圧電層22は、電極及び圧電材料を有し、電気信号を機械的な振動に、また機械的な振動を電気信号に変換可能で超音波の送受信が可能な素子(圧電素子)である。
圧電材料は、電気信号を機械的な振動に、また機械的な振動を電気信号に変換可能な圧電体を含有する材料である。圧電体としては、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)系セラミックス、チタン酸鉛、メタニオブ酸鉛などの圧電セラミックス、ニオブ酸リチウム、亜鉛ニオブ酸鉛とチタン酸鉛、マグネシウムニオブ酸鉛とチタン酸鉛等の固溶系単結晶からなる圧電単結晶、水晶、ロッシェル塩、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、あるいはVDFと、例えば、3フッ化エチレン(TrFE)の共重合体であるポリフッ化ビニリデン−3フッ化エチレン(P(VDF−TrFE))のようなPVDF共重合体、シアン化ビニリデン(VDCN)の重合体であるポリシアン化ビニリデン(PVDCN)、あるいはシアン化ビニリデン系共重合体あるいはナイロン9、ナイロン11などの奇数ナイロンや、芳香族ナイロン、脂環族ナイロン、あるいはポリ乳酸や、ポリヒドロキシブチレートなどのポリヒドロキシカルボン酸、セルロース系誘導体、ポリウレアなどの有機高分子圧電材料などを用いることができる。
圧電材料の厚さとしては、概ね100〜500μmの範囲で用いられる。圧電材料は、その両面に電極が付された状態で、後述する振動子100として用いられる。
圧電材料に付される電極に用いられる材料としては、金(Au)、白金(Pt)、銀(Ag)、パラジウム(Pd)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、スズ(Sn)などが挙げられる。
圧電材料に電極を付す方法としては、例えば、チタン(Ti)やクロム(Cr)などの下地金属をスパッタ法により0.02〜1.0μmの厚さに形成した後、上記金属元素を主体とする金属及びそれらの合金からなる金属材料、さらには必要に応じ一部絶縁材料をスパッタ法、その他の適当な方法で1〜10μmの厚さに形成する方法が挙げられる。
電極形成はスパッタ法以外でも、微粉末の金属粉末と低融点ガラスとを混合した導電ペーストをスクリーン印刷やディッピング法、溶射法で形成することもできる。電極は、圧電材料上に、超音波探触子2の形状に応じて、圧電体面の全面あるいは圧電体面の一部に、設けられる。
圧電層22は、例えば、半田付け、焼き付け、接着等によって接続導体部22aと接合される。このため、圧電層22の電極が接続導体部22aと接触されている。接続導体部22aはケーブル3と電気的に接続されているので、超音波画像診断装置本体1から出力される駆動信号が接続導体部22aを介して圧電層22に入力され、圧電層22で発生した受信信号が超音波画像診断装置本体1に出力される。
接続導体部22aは、例えばポリイミド等の絶縁体からなる基板上に、振動子100の配列間隔と等しい間隔に銅等で構成される複数の導体パターン22bが設けられたものであって、隣接する導体パターン22bの間は電気的に絶縁された構成である。
なお、隣接する導体パターン22bの間隙は、後述するメインダイス溝31の幅と略同一に設定されている。
接続導体部22aと接合された圧電層22と、バッキング層21とは、接着層を介して積層されていることが好ましい態様である。接着層を形成するための接着剤としては、エポキシ系の接着剤を用いることができる。
こうした積層体20は、図3に示すように、ダイシングにより所定間隔毎に切込み(第1の分割溝、以下、メインダイス溝という)31が入れられ、これにより複数(ここでは192個)の振動子100が形成される。なお、振動子100毎に、接続導体部22aに形成された1つの導体パターン22bが対応している。
具体的には、積層体20に対し、Y方向に沿うようダイシングブレードを設置し、圧電層22側からバッキング層21の所定位置にかけて、X方向において所定の間隔ごとにダイシングすることで、圧電層22と、接続導体部22aの基板と、バッキング層21の上部とが分割され、複数の振動子100が1次元アレイ状に形成される。こうして形成された隣接する振動子100間の空隙がメインダイス溝31である。
一般に、このような振動子100は、その幅w(X方向の寸法)と高さt(Z方向の寸法)の関係、いわゆるw/t比が0.6近辺の時に、最も効率よく超音波を送受信することができる。
このため、本実施形態における各振動子100は、振動の効率を高めるために更に切込み(第2の分割溝、以下、サブダイス溝という)32が入れられた構造となっている。
具体的には、各振動子100に対し、Y方向に沿うようダイシングブレードを設置し、圧電層22を所定の深さ位置までダイシングすることで、圧電層22が所定の深さ位置まで分割され、複数の分割素子(以下、サブダイス素子という)101が形成される。こうして形成された各振動子100を分割する空隙がサブダイス溝32である。
上記したように、メインダイス溝31は、接続導体部22aの基板に切れ込むように形成されている。
一方、サブダイス溝32はメインダイス溝31より短く、その下端部が接続導体部22aから所定距離離間する深さに形成されている。即ち、サブダイス溝32は、その深さがメインダイス溝31より浅く、且つ接続導体部22aを分割しない深さに設定されている。
このとき、サブダイス溝32の深さに対するメインダイス溝31の深さの比率(メインダイス溝31の深さ/サブダイス溝32の深さ)は、1.0より大きく、1.2以下であることが好ましい。
サブダイス溝32の深さに対するメインダイス溝31の深さの比率を1.0より大きくすることで、ダイシング時にかかる機械的な負荷によってサブダイス素子101が傾く素子倒れが発生するのを防止することができる。一方、サブダイス溝32の深さに対するメインダイス溝31の深さの比率を1.2以下とすることで、メインダイス溝31とサブダイス溝32との深さの差が大きくなりすぎで良好な送信帯域形状が得られないといった問題を回避することができる。
また、サブダイス溝32の深さは、圧電層22の厚さの90%以上で、100%未満であることが好ましい。
サブダイス溝32の深さを圧電層22の厚さの90%以上で100%未満とすることで、サブダイス溝32の下端部から接続導体部22aまでの圧電層22が分割されていない領域の幅を好適に設定でき、良好な送信帯域形状を得ることができる。
音響整合層23は、圧電層22と被検体との間の音響インピーダンスを整合させ、境界面での反射を抑制するものである。音響整合層23は、圧電層22の、超音波の送受信が行われる送受信方向である被検体側に装着される。
音響整合層23は、少なくとも1層を有して構成されていれば良いが、複数層を積層させた構成とすることもできる。
音響整合層23の層厚は、超音波の波長をλとすると、λ/4となるように定めるのが好ましい。音響整合層23の層厚が適切でないと、本来の共振周波数とは異なる周波数ポイントに複数の不要スプリアスが出現し、基本音響特性が大きく変動してしまう場合がある。結果、残響時間の増加、反射エコーの波形歪みによる感度やS/Nの低下を引き起こす場合がある。このような音響整合層の厚さとしては、通常、概ね20〜500μmの範囲のものが用いられる。
音響整合層23は、圧電層22と被検体との概ね中間の音響インピーダンスを有する。
なお、音響整合層23を、複数層を積層させた構成とする場合、下層から上層にかけて音響インピーダンスが漸次小さくなるように設定される。
音響整合層23に用いられる材料としては、アルミ、アルミ合金(例えばAL−Mg合金)、マグネシウム合金、マコールガラス、ガラス、溶融石英、コッパーグラファイト、PE(ポリエチレン)やPP(ポリプロピレン)、PC(ポリカーボネート)、ABC樹脂、ABS樹脂、AAS樹脂、AES樹脂、ナイロン(PA6、PA6−6)、PPO(ポリフェニレンオキシド)、PPS(ポリフェニレンスルフィド:ガラス繊維入りも可)、PPE(ポリフェニレンエーテル)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、PAI(ポリアミドイミド)、PETP(ポリエチレンテレフタレート)、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等を用いることができる。好ましくはエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂に、充填剤として、亜鉛華、酸化チタン、シリカやアルミナ、ベンガラ、フェライト、酸化タングステン、酸化イットリビウム、硫酸バリウム、タングステン、モリブデン等を入れて成形したものが適用できる。
本実施の形態において、少なくともシリコーン樹脂粒子が含有されているのが好ましい。
音響レンズ24は、屈折を利用して超音波ビームを集束し分解能を向上するために、音響整合層23の上方に積層するように配置されるものである。すなわち、音響レンズ24は、超音波探触子2の被検体と接する側に設けられ、圧電層22にて発生した超音波を、被検体に効率よく入射させる。音響レンズ24は、被検体と接する部分で、内部の音速に応じて凸型又は凹型のレンズ形状を有し、被検体に入射される超音波を、撮像断面と直交する厚さ方向(エレベーション方向)で収束させる。
音響レンズ24は、概ね被検体及び音響整合層23の中間の音響インピーダンスを有する軟質の高分子材料により形成される。
音響レンズ24を構成する素材としては、従来公知のシリコーン系ゴム、ブタジエン系ゴム、ポリウレタンゴム、エピクロルヒドリンゴム等のホモポリマー、エチレンとプロピレンとを共重合させてなるエチレン−プロピレン共重合体ゴム等の共重合体ゴム等が適用可能である。これらのうち、シリコーン系ゴム及びブタジエン系ゴムを用いることが好ましい。
次に、本実施の形態に係る超音波探触子2の作用について説明する。
本実施の形態に係る超音波探触子2は、メインダイス溝31が、接続導体部22aの基板に切れ込むように形成されており、サブダイス溝32は、メインダイス溝31より短く、その下端部が、接続導体部22aの接続導体部22aから離間している。
このため、各振動子100にサブダイス溝32を形成する際に、サブダイス溝32と接続導体部22aとの間に圧電層22の切断されていない領域が形成されることとなり、サブダイス素子101が安定し、素子倒れの発生を抑制することができる。
ここで、本実施形態の超音波探触子2の送信帯域形状について、図5を用いて説明する。
図5において、縦軸は感度[−]であり、横軸は周波数[MHz]である。
また、図5において、実線は、サブダイス溝32の深さに対するメインダイス溝31の深さの比率(メインダイス溝31の深さ/サブダイス溝32の深さ)が1.2の超音波探触子の送信帯域形状を示している。また、図5において、破線は、サブダイス溝32の深さに対するメインダイス溝31の深さの比率が1.05であって、サブダイス溝32の深さが、圧電層22の厚さの90%の超音波探触子の送信帯域形状を示している。
図5から、サブダイス溝32の深さに対するメインダイス溝31の深さの比率が1.2の超音波探触子の場合、左右対称な良好な送信帯域形状が得られることがわかる。
また、サブダイス溝32の深さに対するメインダイス溝31の深さの比率が1.05であって、サブダイス溝32の深さが、圧電層22の厚さの90%の超音波探触子の場合、より対称性に優れた良好な送信帯域形状が得られることがわかる。
以上のように、本実施の形態によれば、走査方向に配列された複数の振動子100と、複数の振動子100と電気的に接続される導体パターン22bを有する接続導体部22aと、を備え、複数の振動子100は、板状の圧電体と接続導体部22aとが積層された状態で、圧電体及び接続導体部22aを所定の間隔毎に第1の分割溝により分割することで互いに分離された状態に形成され、複数の振動子100の各々は、メインダイス溝31と平行なサブダイス溝32により更に分割されて形成された複数のサブダイス素子101を備え、メインダイス溝31は、接続導体部22aに切れ込むように形成され、サブダイス溝32はメインダイス溝31より短く、その下端部は接続導体部22aから離間している。
このため、サブダイス溝32を形成した場合、サブダイス溝32と接続導体部22aとの間に圧電層22の切断されていない領域が形成されるので、サブダイス素子101が安定することとなり、素子倒れの発生を抑制することができる。
また、素子倒れの発生を抑制することができるので、音響特性の劣化を防止することができる。
また、本実施形態によれば、サブダイス溝32の深さに対するメインダイス溝31の深さの比率(メインダイス溝31の深さ/サブダイス溝32の深さ)は、1.0より大きく、1.2以下である。
このため、非対称性の振動を抑制でき、良好な音響特性を有する超音波探触子を実現できることができる。
また、本実施形態によれば、サブダイス溝32の深さは、圧電層22の厚さの90%以上で、100%未満である。
このため、より良好な音響特性を有する超音波探触子を実現できることができる。
なお、上記実施形態においては、図3に示したように、導体パターン22bが、接続導体部22aにおいてメインダイス溝31の形成部を除くX方向の略全面に設けられた構成を例示して説明したが、例えば、図6に示すように、接続導体部22aにおいて、導体パターン22bを設けるX方向の領域を少なくすることもできる。この場合、導体パターン22bと基板との間に段差Dが形成されるので、従来のようなメインダイス溝と略同一の深さのサブダイス溝であると、サブダイス溝の位置が段差Dの位置に合致した場合などには、素子倒れがより発生しやすいと考えられる。
しかしながら、本実施形態によれば、サブダイス溝32と接続導体部22aとの間に圧電層22の切断されていない領域が形成される構成であるため、導体パターン22bの形状(X方向の領域の幅)がどのようなものであっても素子倒れが発生するのを抑制することができる。
また、上記実施形態においては、図3に示すように、圧電層22、接続導体部22a、及びバッキング層21が積層された積層体20に対してダイシングが行われる構成を例示して説明しているが、圧電層22上に音響整合層23が積層された状態においてダイシングを実行することとしても良い。
なお、このようにして音響整合層23に溝が形成された場合であっても、メインダイス溝31及びサブダイス溝32の深さの比率の算出においては、溝の深さに音響整合層23の厚さを含めないこととする。
即ち、音響整合層23に溝が形成される/形成されないに関わらず、メインダイス溝31及びサブダイス溝32の深さの比率は、圧電層22、接続導体部22a、及びバッキング層21の構成内での規定とする。
以下、本発明の第2及び第3実施形態について説明する。
第2及び第3実施形態は、超音波探触子2A及び2Bの構成が上記第1実施形態と異なり、超音波画像診断装置本体1の構成は上記第1実施形態と同一であるため、超音波画像診断装置本体1についてはその説明を省略する。
また、以下の説明において、第1実施形態と同一の機能及び構成を有するものについては、同一の符号を付し、その説明を省略する。
<第2実施形態>
図7は、第2実施形態の超音波探触子2Aの構成を示す斜視図である。
超音波探触子2Aは、図7に示すように、例えば、バッキング層21、接続導体部22a、ヘビーバッキング層25、及び圧電層22が下方から順に積層された積層体20Aと、圧電層22上に積層された音響整合層23と、音響整合層23上に積層された音響レンズ24と、を備えて構成されている。
ヘビーバッキング層25は、圧電層22とバッキング層21との間に設けられた背面反射層である。
ヘビーバッキング層25は、音響インピーダンスが圧電層22よりも大きい材料により形成されており、圧電層22に対し被検体の方向とは反対側に出力される超音波を反射する。このように、ヘビーバッキング層を備えることにより、圧電層22における超音波の送受波に対する感度をさらに向上させることができる。なお、ヘビーバッキング層を追加することにより狭帯域化した場合、音響整合層23を3層以上とすることで広帯域化させても良い。
本実施形態の超音波探触子2Aにおいては、メインダイス溝31は、接続導体部22aに切れ込むように形成されている。
一方、サブダイス溝32は、メインダイス溝31より短く、その下端部は接続導体部22aから所定距離離間している。具体的には、サブダイス溝32は、圧電層22を分断せず、その下端部が圧電層22及びヘビーバッキング層25の境界から上方に位置する深さに形成される。より具体的には、サブダイス溝32の深さは、圧電層22の厚さの90%以上で、100%未満であることが好ましい。サブダイス溝32の深さを圧電層22の厚さの90%以上で100%未満とすることで、圧電層22が分割されていない領域の幅を好適に設定でき、良好な送信帯域形状を得ることができる。
このように構成することにより、サブダイス溝32を形成した場合、サブダイス溝32と接続導体部22aとの間に、圧電層22の切断されていない領域及びヘビーバッキング層25が存在するため、サブダイス素子101が安定することとなり、素子倒れの発生を抑制することができる。
また、素子倒れの発生を抑制することができるので、音響特性の劣化を防止することができる。
また、圧電層22を完全に切断しない構成であるため、加工負荷を小さくすることができる。
ここで、本実施形態の超音波探触子2Aの送信帯域形状について、図8を用いて説明する。
図8において、縦軸は感度[−]であり、横軸は周波数[MHz]である。
なお、図8は、サブダイス溝32の深さを、圧電層22の厚さの90%に設定した超音波探触子2Aの送信帯域形状を示している。
図8から、超音波探触子2Aであっても、ほぼ左右対称な良好な送信帯域形状が得られることがわかる。
<第3実施形態>
図9は、第3実施形態の超音波探触子2Bの構成を示す斜視図である。
超音波探触子2Bは、図9に示すように、例えば、バッキング層21、接続導体部22a、ヘビーバッキング層25、及び圧電層22が下方から順に積層された積層体20Bと、圧電層22上に積層された音響整合層23と、音響整合層23上に積層された音響レンズ24と、を備えて構成されている。
本実施形態の超音波探触子2Bにおいては、メインダイス溝31は、接続導体部22aに切れ込むように形成されている。
一方、サブダイス溝32は、メインダイス溝31より短く、その下端部は接続導体部22aから所定距離離間している。
具体的には、サブダイス溝32は、ヘビーバッキング層25の厚さ方向中央部より下方に位置する所定の深さに形成される。
このとき、サブダイス溝32の深さに対するメインダイス溝31の深さの比率(メインダイス溝31の深さ/サブダイス溝32の深さ)は、1.0より大きく、2.2以下であることが好ましい。
サブダイス溝32の深さに対するメインダイス溝31の深さの比率を1.0より大きくすることで、ダイシング時にかかる機械的な負荷によってサブダイス素子101が傾く素子倒れが発生するのを防止することができる。一方、サブダイス溝32の深さに対するメインダイス溝31の深さの比率を2.2以下とすることで、メインダイス溝31とサブダイス溝32との深さの差が大きくなりすぎで良好な送信帯域形状が得られないといった問題を回避することができる。
また、サブダイス溝32は、その下端部がヘビーバッキング層25の厚さ方向中央部より下に位置する深さに形成されることが好ましい。
サブダイス溝32を、その下端部がヘビーバッキング層25の厚さ方向中央部より下に位置する深さに形成することで、サブダイス溝32の下端部から接続導体部22aまでのヘビーバッキング層25が分割されていない領域の幅を好適に設定でき、良好な送信帯域形状を得ることができる。
ここで、本実施形態の超音波探触子2Bの送信帯域形状について、図10を用いて説明する。
図10において、縦軸は感度[−]であり、横軸は周波数[MHz]である。
また、図10において、実線は、サブダイス溝32の深さに対するメインダイス溝31の深さの比率(メインダイス溝31の深さ/サブダイス溝32の深さ)が、2.2の超音波探触子の送信帯域形状を示し、破線は、サブダイス溝32の深さに対するメインダイス溝31の深さの比率が、2.3の超音波探触子の送信帯域形状を示している。
図10から、サブダイス溝32の深さに対するメインダイス溝31の深さの比率が、2.3の超音波探触子の場合、符号Rで示す位置においてリップルが発生してしまうことがわかる。
一方、サブダイス溝32の深さに対するメインダイス溝31の深さの比率が、2.2の超音波探触子の場合、サブダイス溝32の深さに対するメインダイス溝31の深さの比率が2.3の場合と比較して、帯域内にリップルの発生がなく、非対称性の振動を抑制でき、良好な音響特性を有する超音波探触子を実現できることがわかる。
また、サブダイス溝32の深さに対するメインダイス溝31の深さの比率が2.2の超音波探触子の場合、サブダイス溝32の深さに対するメインダイス溝31の深さの比率が2.3の超音波探触子の場合と比較して、広帯域な周波数特性を有することがわかる。
上記構成によれば、サブダイス溝32を形成した場合、サブダイス溝32と接続導体部22aとの間にヘビーバッキング層25の切断されていない領域が存在するため、サブダイス素子101が安定することとなり、素子倒れの発生を抑制することができる。
また、素子倒れの発生を抑制することができるので、音響特性の劣化を防止することができる。
また、サブダイス溝32の深さに対するメインダイス溝31の深さの比率を、1.0より大きく、2.2以下とすることで、メインダイス溝31とサブダイス溝32の深さの差により生じる非対称性の振動を抑制でき、良好な音響特性を有する超音波探触子を実現できることができる。また、ヘビーバッキング層25を設けたことによる時間応答の劣化を改善することもできる。
なお、上記第2及び第3の実施の形態では、図7、9に示すように、圧電層22、ヘビーバッキング層25、接続導体部22a、及びバッキング層21が積層された積層体20A、20Bに対してダイシングが行われる構成を例示して説明しているが、圧電層22上に音響整合層23が積層された状態においてダイシングを実行することとしても良い。
なお、このようにして音響整合層23に溝が形成された場合であっても、メインダイス溝31及びサブダイス溝32の深さの比率の算出においては、溝の深さに音響整合層23の厚さを含めないこととする。
即ち、音響整合層23に溝が形成される/形成されないに関わらず、メインダイス溝31及びサブダイス溝32の深さの比率は、圧電層22、ヘビーバッキング層25、接続導体部22a、及びバッキング層21の構成内での規定とする。
また、上記第1から第3の実施の形態において説明した詳細な部分については本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上記第1から第3の実施の形態では、振動子100は、X方向に一次元アレイ状に複数配列された構成を例示して説明したが、2次元アレイ状に形成することもできる。
S 超音波画像診断装置
1 超音波画像診断装置本体
2、2A、2B 超音波探触子
20、20A、20B 積層体
21 バッキング層
22 圧電層
22a 接続導体部
22b 導体パターン
23 音響整合層
24 音響レンズ
25 ヘビーバッキング層(背面反射層)
31 メインダイス溝(第1の分割溝)
32 サブダイス溝(第2の分割溝)
100 振動子
101 サブダイス素子(分割素子)

Claims (7)

  1. 走査方向に配列された複数の振動子と、
    前記複数の振動子と電気的に接続される導体パターンを有する接続導体部と、を備え、
    前記複数の振動子は、板状の圧電体と前記接続導体部とが積層された状態で、前記圧電体及び前記接続導体部を所定の間隔毎に第1の分割溝により分割することで互いに分離された状態に形成され、
    前記複数の振動子の各々は、前記第1の分割溝と平行な第2の分割溝により更に分割されて形成された複数の分割素子を備え、
    前記第1の分割溝は、前記接続導体部に切れ込むように形成され、
    前記第2の分割溝は前記第1の分割溝より短く、その下端部は前記接続導体部から離間しており、
    前記第2の分割溝の深さに対する前記第1の分割溝の深さの比率(第1の分割溝の深さ/第2の分割溝の深さ)は、1.0より大きく、1.2以下であることを特徴とする超音波探触子。
  2. 前記第2の分割溝の深さは、前記圧電体の厚さの90%以上で、100%未満であることを特徴とする請求項1に記載の超音波探触子。
  3. 前記接続導体部は導体パターンが形成されており、
    前記第1の分割溝同士の間の領域において、前記導体パターンは前記第1の分割溝同士の間の距離よりも狭い領域に形成されている請求項1又は2に記載の超音波探触子。
  4. 走査方向に配列された複数の振動子と、
    前記複数の振動子と電気的に接続される導体パターンを有する接続導体部と、を備え、
    前記複数の振動子は、板状の圧電体と、前記圧電体の背面に配される背面反射層と、前記背面反射層の前記圧電体とは反対側に配される前記接続導体部とが積層された状態で、前記圧電層、前記背面反射層及び前記接続導体部を所定の間隔毎に第1の分割溝により分割することで互いに分離された状態に形成され、
    前記複数の振動子の各々は、前記第1の分割溝と平行な第2の分割溝により更に分割されて形成された複数の分割素子を備え、
    前記第1の分割溝は、前記接続導体部に切れ込むように形成され、
    前記第2の分割溝は前記第1の分割溝より短く、その下端部は前記背面反射層の厚さ方向中央部より下方に位置し、且つ、前記接続導体部から離間しており、
    前記第2の分割溝の深さに対する前記第1の分割溝の深さの比率(第1の分割溝の深さ/第2の分割溝の深さ)は、1.0より大きく、2.2以下であることを特徴とする超音波探触子。
  5. 前記接続導体部の前記背面反射層とは反対側に配されるバッキング層を更に備えることを特徴とする請求項4に記載の超音波探触子。
  6. 前記背面反射層は音響インピーダンスが前記圧電体よりも大きい材料であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の超音波探触子。
  7. 駆動信号によって被検体に向けて送信超音波を出力するとともに、被検体からの反射超音波を受信することにより受信信号を出力する請求項1〜の何れか一項に記載の超音波探触子と、
    前記超音波探触子によって出力された前記受信信号に基づいて超音波画像データを生成する画像生成部と、
    を備えたことを特徴とする超音波画像診断装置。
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