JP5373249B2 - 超音波プローブ及び超音波診断装置 - Google Patents

超音波プローブ及び超音波診断装置 Download PDF

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Description

本発明は、超音波プローブ及び超音波診断装置に関するものである。
医療診断の場において、被検体の内部状態を診断する装置として超音波診断装置がある。超音波診断装置は、超音波の送受信を行う超音波プローブを被検体に当てて、所定の送信繰り返し周期を有する超音波パルスを送信して、被検体からの反射波のエコー信号を受信することにより被検体の内部を画像化させる。
超音波プローブは、非特許文献1に記載されているように、PZTなどの振動素子をダンパー材(バッキング材)の上に形成したものである。振動素子は超音波を発生させるための素子である。振動素子がダンパー材の上に形成されることで、ダンパー材は振動素子が超音波を発生する際の自由振動を抑える。
また、振動素子の上には整合層を形成する。すなわち、振動素子と被検体とでは音響インピーダンスに差があるため、振動素子と被検体の中間の音響インピーダンスを有する整合層を振動素子と被検体の間に介在させているのである。これにより、振動素子から被検体へ超音波の送信効率が高くなる。
長井 裕、伊東 紘一著 「絵で見る超音波(改定第二版)」、南江堂、2000年3月1日、p.81−83
実際に使用する超音波プローブ101は、図8に示したように、バッキング材201と振動素子401の間に回路導体層301aと基材301bの層が形成されたプリント基板301を挟んでいる。すなわち、振動素子401を作動させるための電圧を加えるためには、振動素子401に形成された信号電極から電気配線を引き出す必要があり、その引き出した電気配線をプリント基板301の回路導体層301aに接続する必要があるためである。
プリント基板301は、誘電体からなるフィルム状の基材301b上に、箔状の電気回路を構成する回路導体層301aを形成したものであり、一般的にFPC(Flexible Printed Circuit)基板として使用されている。ここで、回路導体層301aは金属からなるゆえに、超音波に対する音響インピーダンスは基材301bを構成するフィルムよりも高い。
超音波プローブ101の振動素子401から超音波を発生させて被検体の診断を行う際は、振動素子401から発生する超音波パルスはプリント基板301と反対側の方向の被検体の方向だけでなく、プリント基板301の方向にも伝わる。
プリント基板301には金属からなる回路導体層301aが形成されており、基材301bと回路導体層301aとの音響インピーダンスの差が大きいので、振動素子401からプリント基板301に伝わった超音波は回路導体層301aの境界で反射される。回路導体層301aの境界で反射された超音波は振動素子401を通過し、被検体の方向へ伝播する。
そのため、超音波プローブ101から被検体に向けて送信される超音波パルスは、振動素子401から直接送信される超音波パルスだけではなく、回路導体層301aの境界で反射された超音波パルスも含まれる。振動素子401から直接送信される超音波パルスの位相と回路導体層301aの境界で反射された超音波パルスの位相は大きく異なり、またさらに、両者の振幅の差が大きい場合が多い。そのため、実際に超音波プローブ101から被検体に送信される超音波パルスの波形は、送信しようとする超音波パルスの波形と大きく異なることになる。そうなると、超音波プローブ101の被検体から反射されるエコー信号が乱れるので、被検体の的確な診断ができなくなる。
なお、プリント基板301はバッキング材201の上に設けられており、バッキング材201は、振動素子401が超音波を発生する際の自由振動を抑える作用がある。しかし、その作用にもかかわらず、プリント基板301の回路導体層301aはバッキング材201と振動素子401の間に挟まれているので、実施に超音波プローブ101から被検体に送信される超音波パルスの波形は、送信しようとする超音波パルスの波形と大きく異なってしまう。
そこで、音響インピーダンスの大きい回路導体層301aがプリント基板301に伝わった超音波に与える上記のような影響を少なくするために、回路導体層301aの厚さをできるだけ薄くすることもできる。しかし、回路導体層301aが存在する以上、プリント基板301に伝わった超音波に対して回路導体層301aが与える影響は依然として残り、特に振動素子401が発生する超音波の周波数が高いほどその影響は無視できなくなる。
さらに、回路導体層301aの厚さを薄く形成する場合には、安定した厚さとなるようにその形成を行うことが難しく、また、薄く形成すること自体ができない場合もある。そして、回路導体層301aの厚さが薄いほど、回路基板3の耐久性を保つことが難しい。
本発明が解決しようとする課題は、超音波プローブにおいて、実際に被検体に送信される超音波パルスの波形が、送信しようとする超音波パルスの波形と大きく異なることがないものを実現することを目的とする。また、超音波プローブから送信される超音波パルスの波形が整形されることにより、被検体からのエコー信号の波形も整形され被検体の的確な診断が可能となる超音波プローブを実現することを目的とする。そして、波形が整形された超音波パルスを送信する超音波プローブが使用されることにより、被検体の的確な診断が可能な超音波診断装置の提供を目的とする。
本発明に係る超音波プローブは、バッキング材と、前記バッキング材上に設けられた基材と回路導体層が形成されたプリント基板と、前記プリント基板上に設けられ、超音波を発生する振動素子と、を有し、前記回路導体層は、前記振動素子から前記プリント基板へ送波された超音波を、前記振動素子が前記プリント基板の側と反対側の方向へ送波する超音波と整合させる整合層となる。
また、本発明に係る超音波診断装置は、バッキング材と、前記バッキング材上に設けられた基材と回路導体層が形成されたプリント基板と、前記プリント基板上に設けられ、超音波を発生する振動素子と、を有する前記超音波プローブを有し、前記回路導体層は、前記振動素子から前記プリント基板へ送波された超音波を、前記振動素子が前記プリント基板の側と反対側の方向へ送波する超音波と整合させる整合層となる。
本発明に係る超音波プローブは、実際に被検体に送信される超音波パルスの波形が、送信しようとする超音波パルスの波形と大きく異なりにくい。また、そのような超音波プローブを使用する本発明に係る超音波プローブ及び超音波診断装置では、被検体の的確な診断ができるようになる。
図1は、本発明の超音波プローブ1の実施に係る構成を示したものである。
図1に示した超音波プローブ1では、バッキング材2と、バッキング材2上に設けられた基材3bと回路導体層3aが形成されたプリント基板3と、プリント基板3上に設けられた超音波を発生する振動素子4を有している。
バッキング材2は、エポキシなどの基材に酸化金属などの紛体を混合したものからなる超音波の吸収体により構成されており、振動素子4の超音波発生後の自由振動を抑制する働きを有する。そして、そのようにすることでパルス幅を短くさせる。
プリント基板3の基材3bは、ポリイミド、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート等の誘電率の低い誘電体からなるフィルムとなっている。また、回路導体層3aは、所望の回路パターンの平面形状をなす銅箔などからなる金属層により構成されている。
振動素子4は、例えば短冊状に加工したPZT(ジルコン酸チタン酸鉛重合体)を紙面に垂直方向に多数個並べたものである。個々のPZTには、図示しない電極が形成され超音波発生に必要な電圧が加えられる。また、電極からは図示しない電気配線が引き出されており、その電気配線は、プリント基板3の回路導体層3aに接続される。こうして、振動素子4に形成された電極と回路導体層3aとが電気的に接続され、外部からプリント基板3に振動素子4の駆動電圧を加えられるので、振動素子4から超音波を発生させることができる。
ここで、プリント基板3の回路導体層3aは、振動素子4からプリント基板3へ送波された超音波を、振動素子4がプリント基板3の側と反対側の方向へ送波する超音波と整合させる整合層としての役割を持たせる。このようにすることで、超音波プローブから実際に送波される超音波パルスの波形が整形され、結果的に超音波プローブ1から被検体に対して超音波を効率よく送信することができるようになる。
回路導体層3aに整合層としての役割を持たせるための手法としては以下が挙げられる。
振動素子4から伝達される超音波パルスのうち、プリント基板3の側と反対側の被検体の方向へ直接伝達する超音波パルスは、必ずしも整形された超音波パルスであるとは限らず、尾引き部の成分を含むこともある。この場合は、振動素子4から回路導体層3aの側へ伝達し、回路導体層3aの境界で反射される際に超音波パルスの波形を変える。そして波形が変えられた超音波パルスを被検体の方向へ直接伝達する超音波パルスと合波させて、尾引き部の成分を打ち消すようにする。
そうすると結果的に超音波プローブから送波される超音波パルスの波形を整形することができる。超音波パルスの波形が整形されると、パルス幅が短くなり、超音波プローブの広帯域化を図ることができる。
被検体の方向へ直接伝達する超音波パルスの尾引き部を打ち消すためには、振動素子4から回路導体層3aの側へ伝達した超音波パルスが反射される際に、回路導体層3aにおいて超音波パルスの波形を調整する必要がある。回路導体層3aにおける超音波パルスの波形の調整は回路導体層3aの厚さや位置を変更することにより行うことができる。こうした超音波パルスの波形の調整を行うことにより、被検体の方向へ伝達する超音波パルスの波形が整形される。
なお、超音波パルスが回路導体層3aで反射される際に当該パルスの位相が反転する。パルスの位相が反転することにより、超音波パルスの波形を変えることもできる。このようにしても被検体の方向へ伝達する超音波パルスの波形を整形させることができる。これにより、被検体の方向へ伝達する超音波パルスのパルス幅が短くなり、超音波プローブの広帯域化を図ることができる。
以上のように、回路導体層3aの境界において、振動素子4から回路導体層3aの側へ伝達して反射される際の超音波パルスの波形を変える調整を行うことにより音響特性のチューニングができるようになる。音響特性のチューニングを適切に行うことで超音波プローブ1から被検体に対して超音波を効率よく送信することができる。
次に、振動素子4からプリント基板3へ送波された超音波を反射させる際の超音波を、振動素子4がプリント基板3の側と反対側の方向へ送波する超音波と整合させる整合層となる役割をプリント基板3の回路導体層3aに持たせるための具体的な手法について説明する。
例えば、図2(a)のように、バッキング材2上に設けられた基材3bと回路導体層3aが形成されたプリント基板3の回路導体層3aの厚さをバッキング材2と振動素子4との間に挟まれたプリント基板3の位置により変化させる。図2(a)では、基材3bに占める面積が互いに異なる複数の回路導体層3aを重ねている。そうすると、プリント基板3のある位置における回路導体層3aの全体の厚さが、プリント基板3の他の位置における回路導体層3aの全体の厚さと異なるようにすることができる。
また、プリント基板3のある位置における回路導体層3aの全体の厚さが、プリント基板3の他の位置における回路導体層3aの全体の厚さと異なるようにするためには、図2(a)のように、複数の回路導体層3aを重ねるだけでなく、図2(b)のように、基材3bに占める面積が互いに異なる複数の回路導体層3aを離して重ねた上で、これらの層同士の間が基材3bで埋め込まれるようにしても良い。
図2(b)のようにしても、プリント基板3のある位置における回路導体層3aの全体の厚さが、プリント基板3の他の位置における回路導体層3aの全体の厚さと異なることになる。そうすると、振動素子4から前記プリント基板へ送波された超音波を、振動素子4がプリント基板3の側と反対側の方向へ送波する超音波と整合させる整合層となる役割を回路導体層3aに持たせることができる。図2(b)の場合には、複数の回路導体層3aが互いに離れているので、それぞれの層が電気的に直接接続されないため、各層を所望の特性の超音波プローブ1に応じて独立に設計することも可能である。
なお、図2(a)又は図2(b)のようにプリント基板3のある位置における回路導体層3aの全体の厚さがプリント基板3の他の位置における回路導体層3aの全体の厚さと異なるようにするだけでなく、回路導体層3aのプリント基板3における厚さ方向の位置が、バッキング材2と振動素子4との間に挟まれたプリント基板3の位置により変化するようにしてもよい。
例えば、図2(c)のように、互いに独立した層をなす回路導体層3aの厚さ方向の位置が、プリント基板3の位置により変化するように回路導体層3aを配置する。このようにしても、回路導体層3aの境界で反射される超音波パルスの位相を変化させることができる。そうすると、振動素子4からプリント基板3へ送波された超音波を、振動素子4がプリント基板3の側と反対側の方向へ送波する超音波と整合させる整合層となる役割を回路導体層3aに持たせることができる。
上記のように、本発明では回路導体層3aが必然的に実際に超音波プローブ1から被検体に送信される超音波パルスの波形を、送信しようとする超音波パルスの波形と異ならせるようにする影響を積極活用している。そのために本発明では、振動素子4からプリント基板3へ送波された超音波を、振動素子4がプリント基板3の側と反対側の方向へ送波する超音波と整合させる整合層となる役割を回路導体層3a自体に持たせている。そのため、超音波プローブ1の回路導体層3a以外の構成部材について、特別な加工を行ったり別途の部材を付加したりする必要がなくなる。
図2(a),(b)に示したプリント基板3では、プリント基板3のある位置における回路導体層3aの全体の厚さがプリント基板3の他の位置における回路導体層3aの全体の厚さと異なるようにしているが、その全体の厚さはプリント基板3の中央の位置で最も厚くして、プリント基板3の中央を対称にして薄くなるようにしている。そのようにすることで、エレベーション方向(図の水平方向)に対して重みをつけて、回路導体層3aの境界で反射される超音波パルスの位相を変化させることができる。エレベーション方向に対する重み付けにより、超音波プローブ1から被検体に送信される超音波パルスのビームプロファイルにおけるサイドローブを低減させることができる。
また、図2(c)に示したプリント基板3では、回路導体層3aの厚さ方向の位置をプリント基板3の中央の位置で最も高くし、プリント基板3の中央を対称にして低くなるようにしている。
プリント基板3における回路導体層3aの厚さ方向の位置をプリント基板3の中央を対称にして低くすることで、低い位置における回路導体層3aの位置は振動素子4との距離が離れる。そして、その箇所の振動素子4の裏面反射面が深くなる。振動素子4の裏面反射面がプリント基板の中央を対称にして深くなることで、振動素子4から発生する超音波に周波数的なアポダイズをかけることができる。
ここで、振動素子4からプリント基板3へ送波された超音波を、振動素子4がプリント基板3の側と反対側の方向へ送波する超音波と整合させる整合層となる役割をプリント基板3の回路導体層3aに持たせるために、図2(a)〜(c)のようなプリント基板3について行う設計は一義的になされるものではない。
すなわち、超音波プローブ1が送受信する超音波パルスの周波数帯域に応じて、回路導体層3aの形状、厚さ、層数を変化させる必要がある。そのため、特性の異なる個々の超音波プローブ1について、回路導体層3aが整合層となるように、回路導体層3aの形状、厚さ、層の数を最適化する必要がある。
次に、このようにして設計された超音波プローブ1を実際の超音波診断装置に使用するための形態を図3に示した。
図3に示した超音波診断装置5は、超音波プローブ1、送受信部6、Bモード信号生成部7a、Dモード信号生成部7b、DSC(Digital Scan Converter)71、表示部8、とを有している。
超音波プローブ1は被検体に向けて超音波パルスを送信し、被検体に送信されて反射したエコー信号を受信する。なお、超音波パルスの送信とエコー信号の受信は超音波プローブ1に接続された送受信部6を介して行われる。Bモード信号生成部7aは、送受信部6より受けたエコー信号に基づきBモード用データを生成する。そして、Dモード信号生成部7bは、超音波プローブ1において受信したエコー信号と被検体に向けて送信した超音波パルスの信号に基づいて反射された超音波パルスの周波数の変化分を求め、ドップラー信号を生成する。
表示部8はDSC71に接続され、Bモード信号生成部7aより受け取ったBモード用データやDモード信号生成部7bより受け取ったドップラー信号に基づいて診断処理画像を表示する。
上記の超音波診断装置5では、通常使用される超音波診断装置の超音波プローブを本発明に係る超音波プローブ1に置き換えたものである。
しかし、図3に示した超音波診断装置5では、実際に被検体に送信される超音波パルスの波形が、送信しようとする超音波パルスの波形と大きく異なりにくい超音波プローブを使用している。そのため、図3に示した超音波診断装置では、被検体の的確な診断を行うことができる。また、超音波プローブ5が送信する超音波パルスの周波数を高くした場合であっても、被検体に対して正常な波形の超音波パルスが送信されるので、被検体の診断精度を上げることができる。
(実施例)
本発明の超音波プローブは、図1のように、バッキング材2と、バッキング材2上に設けられた基材3bと回路導体層3aが形成されたプリント基板3と、プリント基板3上に設けられた超音波を発生する振動素子4を有しているものである。
ここで、本発明の特徴点は、振動素子4からプリント基板3へ送波された超音波を、振動素子4がプリント基板3の側と反対側の方向へ送波する超音波と整合させる整合層となる役割をプリント基板3の回路導体層3aに持たせるところにある。そこで、本発明の超音波プローブの実施ができるように、超音波プローブ1のプリント基板3の具体的な形態について説明する。
図4は、超音波プローブのプリント基板3を含む個所の断面図を示したものである。プリント基板3はポリイミドからなる基材3bと銅箔からなる回路導体層3aからなっている。さらに回路導体層3aの露出面にはポリイミド等からなるカバーレイ9が装着されている。なお、プリント基板3上の破線で示した符号4の箇所には、超音波プローブの振動素子が置かれ、プリント基板3下の破線で示した符号2の箇所には、バッキング材が置かれる。
回路導体層3aは上段、中段、下段の3層からなり、その層の全体の厚さが、バッキング材2と振動素子4との間に挟まれたプリント基板3の位置により変化している。実際には、プリント基板3の回路導体層3aの全体の厚さを、プリント基板3の中央の位置で最も厚くして、プリント基板3の中央を対称にして薄くなるようにしている。
そして、プリント基板3には、スルーホール10が形成されている。スルーホール10の一端は、3段からなる回路導体層3aに接続し、他端は振動素子4と接する電極11に接続する。スルーホール10には導電材が充填され、回路導体層3aと電極11とが電気的に接続される。
図4に示した超音波プローブのプリント基板3を製造する工程について図5を参照しながら説明する。
まず、図5(a)に示したように、両面が銅箔からなる導体層13,14で覆われたポリイミド層12を準備する。そして、ポリイミド層12の上面側に、振動素子4の幅に相当する幅のマスキング15aと、ポリイミド層12の下面側に、図4において3層からなる回路導体層3aのうち、中段の回路導体層3aの幅に相当する幅のマスキング15bを施す。そして、図5(b)に示したように、塩化銅、塩化鉄、アルカリ溶液などからなるエッチング液で、マスキング15a,15bが施されていない導体層13,14をエッチングする。
次に、マスキング15a,15bを除去する。そして、ポリイミド層12の上面のすべてを覆うマスキング16aと、図4において3層からなる回路導体層3aの中段の段部に相当する箇所が露出するようにしたマスキング16bを施す。その後、図5(c)に示したように、マスキング16a,16bが施されていない導体層14をエッチングする。
その後、マスキング16a,16bを除去する。そして、ポリイミド層12の上面のすべてを覆うマスキング17aと、回路導体層3aの下段の段部に相当する箇所が露出するようにしたマスキング17bを施す。その後、図5(d)に示したように、マスキング17a,17bが施されていない導体層14をエッチングした上で、ドリルやレーザビームによりスルーホール10を形成する。
そして、スルーホール10に導電材を充填する。最後に、マスキング17a,17bを除去し、導体層14の露出面にポリイミドなどからなるカバーレイ9を装着して、図4に示したプリント基板3が完成する。
図1で示した本発明の超音波プローブ1の振動素子4は、図6(a)に示した一次元アレー、(b)に示したいわゆる1.5次元アレー、(c)に示した2次元アレーのすべての形態について適用することができる。ここで1.5次元アレーとは、エレベーション方向の振動素子の数は1次元アレーと同数であるが、当該方向において振動素子を駆動する電極が複数組あるものである。そのため、1.5次元アレーでは、超音波プローブを固定した状態でエレベーション方向を変えて超音波を走査させることができる。1.5次元アレーの振動素子4を本発明の例について適用した例を図7に示した。
図7は、エレベーション方向(図の水平方向)で、A列、B列、C列に3分割された1.5次元のアレーからなる振動素子4を本発明の超音波プローブ1に適用したものである。図7に示した超音波プローブ1は、バッキング材2と、バッキング材2上に設けられた基材3bと2段からなる回路導体層3a,3a´が形成されたプリント基板3と、プリント基板3上に設けられた超音波を発生するA列、B列、C列に3分割された振動素子4を有している。
3分割された各A列、B列、C列の振動素子の下面には、それぞれ独立した電極11が形成されている。また、B列及びC列の電極11には、回路導体層3a´に接続する導電材が充填されたスルーホール10´が接続し、A列の電極11には、回路導体層3aに接続する導電材が充填されたスルーホール10が接続している。
1.5次元アレーの振動素子4が置かれた箇所のプリント基板3の回路導体層3a(3a´)についての全体の厚さは、B,C列の部分については、A列の部分についての全体の厚さよりも厚い。
振動素子4のA列の部分についての回路導体層3aは下段の一層(3a)のみからなり、B,C列の部分についての回路導体層3aは上段と下段の二層(3a,3a´)からなっている。振動素子4のB,C列の部分についての回路導体層3a(3a´)の全体の厚さを厚くすることにより、その部分における振動素子4からプリント基板3の側へ送波された超音波は、A列の部分よりも反射の影響を強く受ける。
振動素子4からプリント基板3の側へ送波された超音波がB,C列の部分については回路導体層3aからの反射の影響を強く受けることにより、チェビシェフ特性を有する広帯域な周波数特性を持った超音波プローブ1の実現ができる。また、振動素子4からプリント基板3の側へ送波された超音波はA列の部分については回路導体層3aからの反射の影響が弱いため、ガウシアン周波数特性をもち、パルス収束性の良い超音波パルスを形成することができる。
本発明の超音波プローブの断面図を示したものである。 (a)〜(c)はともに、本発明の超音波プローブの例についての断面図を示したものである。 本発明の超音波プローブを使用した超音波診断装置の構成を示したものである。 本発明の超音波プローブの実施例の回路導体層の部分についての断面図を示したものである。 本発明の超音波プローブの実施例の回路導体層の部分についての製造工程の断面図を示したものである。 振動素子のアレーの斜視図であり、(a)は1次元、(b)は1.5次元、(c)は2次元のアレーである。 本発明の超音波プローブの他の実施例についての断面図を示したものである。 従来技術の超音波プローブの断面図を示したものである。
符号の説明
1…超音波プローブ、2…バッキング材、3…プリント基板、4…振動素子、5…超音波診断装置、6…送受信部、7a…Bモード信号生成部、7b…Dモード信号生成部、71…DSC、8…表示部、9…カバーレイ、10…スルーホール、11…電極、12…ポリイミド層、13…導体層、14…導体層、15…マスキング、16…マスキング、17…マスキング

Claims (5)

  1. バッキング材と、
    前記バッキング材上に設けられた基材と回路導体層が形成されたプリント基板と、
    前記プリント基板上に設けられ、超音波パルスを発生する振動素子と、
    を有する超音波プローブであって、
    前記回路導体層は、前記振動素子から前記プリント基板へ送波された超音波パルスを反射するものであって、前記プリント基板の側と反対側の方向へ前記振動素子が送波した超音波パルスと合波されてより広帯域の波形に成形する超音波パルスを反射するものであり、前記回路導体層における前記超音波パルスの反射部分と前記振動素子との距離が、エレベーション方向において変化するように、前記回路導体層の厚さ、形状、層数の少なくともいずれかが設定される
    超音波プローブ。
  2. 前記プリント基板の側と反対側の方向へ前記振動素子が送波した超音波パルスと合波されてより広帯域の波形に成形する超音波パルスを反射するように、前記回路導体層の全体の厚さが、前記バッキング材と前記振動素子との間に挟まれた前記プリント基板の位置によりエレベーション方向において変化する請求項1に記載の超音波プローブ。
  3. 前記プリント基板の側と反対側の方向へ前記振動素子が送波した超音波パルスと合波されてより広帯域の波形に成形する超音波パルスを反射するように、前記回路導体層の前記プリント基板における厚さ方向の位置が、前記バッキング材と前記振動素子との間に挟まれた前記プリント基板の位置によりエレベーション方向において変化する請求項1又は2に記載の超音波プローブ。
  4. 前記プリント基板の側と反対側の方向へ前記振動素子が送波した超音波パルスと合波されてより広帯域の波形に成形する超音波パルスを反射するように、前記回路導体層は複数の層となっている請求項1〜請求項のいずれかに記載の超音波プローブ。
  5. 請求項1〜のいずれかに記載の超音波プローブを有する超音波診断装置。
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