JP5924225B2 - 車両用電池機器搭載構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用電池機器搭載構造に関する。
下記特許文献1には、リヤフロアパネル上に配置された車両用電池機器(電池ケース)を車体側取付部(車体後部に設けられた左右一対のガセット)にブラケット(連結板)を介して取付けた車両用電池機器搭載構造が開示されている。
上記特許文献1に記載された技術について簡単に説明すると、電池ケースと連結板とを剛性の高い材料を用いて形成することにより、ガセットに作用する荷重を電池ケース及び連結板に支持させている。これにより、車体後部の剛性が確保されている。
特開2001−328439号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された技術は、車体後部の剛性を確保するという観点では有用な技術ではあるが、後面衝突時に車体後部を変形させて、該衝突エネルギーを吸収させつつ車両用電池機器の取付剛性を確保するという観点では改良の余地がある。
本発明は上記事実を考慮し、後面衝突による衝突エネルギーの吸収量を増加させることができると共に、取付剛性を確保することができる車両用電池機器搭載構造を得ることが目的である。
請求項1記載の本発明に係る車両用電池機器搭載構造は、車体後部に設けられた車体側取付部と、車両用電池機器の車両上方側に配置され、一端が前記車体側取付部に固定され、かつ他端が車両用電池機器の車両上方側の面に固定されることによって前記車両用電池機器を前記車体後部に固定していると共に、後面衝突による衝突荷重が前記車両用電池機器に作用した際に、前記一端の前記車体側取付部への固定が一部解除されて、前記車両用電池機器が車両前方側に移動することを可能とするブラケットと、を備え、前記ブラケットにおいて前記車体側取付部に固定される部位と前記車両用電池機器に固定される部位との間の部位が、車両正面視で車幅方向内側に向かうにつれて車両下方側に向けて傾斜している
請求項1記載の本発明では、車両用電池機器が車体後部にブラケットを介して固定されている。この車両用電池機器が搭載された車体後部に後面衝突による衝突荷重が作用すると、該車体後部が変形すると共に車両用電池機器にもこの衝突荷重が作用する。また、前記衝突荷重が車両用電池機器に作用すると、車両用電池機器を支持しているブラケットの一端と車体側取付部との固定が一部解除されて、車両用電池機器が車両前方側に移動する。その結果、車体後部の変形が車両用電池機器によって妨げられることが抑制され、車両用電池機器の移動量が確保される。また、衝突荷重が車両用電池機器に作用する前にあっては、車両用電池機器の取付剛性が確保される。
請求項2記載の本発明に係る車両用電池機器搭載構造は、請求項1記載の車両用電池機器搭載構造において、前記ブラケットの一端には、ボルトが挿通される複数の挿通孔が形成され、かつ前記ブラケットの一端は複数のボルトを介して前記車体側取付部に固定されていると共に、前記複数の挿通孔のうちいずれかの挿通孔の内周縁部が切り欠かれており、前記ボルトが前記挿通孔における切り欠かれた部分を通過することによって、前記ブラケットの一端の前記車体側取付部への固定が一部解除される。
請求項2記載の本発明では、ブラケットの一端に設けられた複数の挿通孔にボルトが挿通されていると共に、このボルトを介してブラケットの一端が車体側取付部に固定されている。この状態において、後面衝突による衝突荷重が車両用電池機器に作用すると、内周縁部が切り欠かれた挿通孔に挿通されたボルトが、該挿通孔の切り欠かれた部分を通過する。これにより、ブラケットの一端の車体側取付部への固定が一部解除されて、車両用電池機器が車両前方側に移動する。ここで、本発明では、内周縁部が切り欠かれた挿通孔に挿通されたボルトが、該挿通孔の切り欠かれた部分を通過することによって、ブラケットの一端の車体側取付部への固定が一部解除されるように構成されている。そのため、該ボルトの締付トルクを管理することによって、ボルトが挿通孔の切り欠かれた部分を通過するタイミングが安定し、ひいては車体後部の変形モードが安定する。
請求項3記載の本発明に係る車両用電池機器搭載構造は、請求項1記載の車両用電池機器搭載構造において、前記ブラケットの一端には、ボルトが挿通される第1挿通孔及び第2挿通孔が形成され、かつ前記ブラケットの一端は前記第1挿通孔及び前記第2挿通孔に挿通されたボルトを介して前記車体側取付部に固定されていると共に、前記第2挿通孔の内周縁部が車両上方側かつ後方側に向けて開放するように切り欠かれており、前記ボルトが前記第2挿通孔における切り欠かれた部分を通過することによって、前記ブラケットの一端の前記車体側取付部への固定が一部解除され、前記ブラケットの一端が前記第1挿通孔に挿通された前記ボルトを軸中心として回動する。
請求項3記載の本発明では、ブラケットの一端に設けられた第1挿通孔及び第2挿通孔に挿通されたボルトを介してブラケットの一端が車体側取付部に固定されている。この状態において、後面衝突による衝突荷重が車両用電池機器に作用すると、内周縁部が切り欠かれた第2挿通孔に挿通されたボルトが、該第2挿通孔の切り欠かれた部分を通過すると共に、ブラケットの一端が第1挿通孔に挿通されたボルトを軸中心として回動する。これにより、車両用電池機器が車両前方側に移動する。ここで、本発明では、ブラケットの一端が第1挿通孔に挿通されたボルトを軸中心として回動するように構成されている。そのため、車両用電池機器は、ブラケットの一端の回動角度に応じた距離だけ車両前方側に移動する。
請求項4記載の本発明に係る車両用電池機器搭載構造は、請求項3記載の車両用電池機器搭載構造において、前記ブラケットの他端には、ボルトが挿通される第3挿通孔及び第4挿通孔が形成され、かつ前記ブラケットの他端は前記第3挿通孔及び前記第4挿通孔に挿通されたボルトを介して前記車両用電池機器に固定されていると共に、前記第4挿通孔の内周縁部が車両前方側に向けて開放するように切り欠かれており、前記ボルトが前記第4挿通孔における切り欠かれた部分を通過することによって、前記ブラケットの他端の前記車両用電池機器への固定が一部解除され、前記ブラケットの他端が前記第3挿通孔に挿通された前記ボルトを軸中心として回動する。
請求項4記載の本発明では、ブラケットの一端に設けられた第1挿通孔及び第2挿通孔に挿通されたボルトを介してブラケットの一端が車体側取付部に固定されていると共に、ブラケットの他端に設けられた第3挿通孔及び第4挿通孔に挿通されたボルトを介してブラケットの他端が車両用電池機器に固定されている。この状態において、後面衝突による衝突荷重が車両用電池機器に作用すると、内周縁部が切り欠かれた第2挿通孔に挿通されたボルトが、該第2挿通孔の切り欠かれた部分を通過すると共に、ブラケットの一端が第1挿通孔に挿通されたボルトを軸中心として回動する。そしてさらに、内周縁部が切り欠かれた第4挿通孔に挿通されたボルトが、該第4挿通孔の切り欠かれた部分を通過すると共に、ブラケットの他端が第3挿通孔に挿通されたボルトを軸中心として回動する。これにより、車両用電池機器が車両前方側に移動する。ここで、本発明では、ブラケットの一端が第1挿通孔に挿通されたボルトを軸中心として回動すると共に、ブラケットの他端が第3挿通孔に挿通されたボルトを軸中心として回動するように構成されている。そのため、車両用電池機器は、ブラケットの一端及び他端の回動角度に応じた距離だけ車両前方側に移動する。
請求項5記載の本発明に係る車両用電池機器搭載構造は、車体後部に設けられた車体側取付部と、一端が前記車体側取付部に固定され、かつ他端が車両用電池機器に固定されることによって前記車両用電池機器を前記車体後部に固定していると共に、後面衝突による衝突荷重が前記車両用電池機器に作用した際に、前記一端の前記車体側取付部への固定が一部解除されて、前記車両用電池機器が車両前方側に移動することを可能とするブラケットと、を備え、前記ブラケットの一端には、ボルトが挿通される第1挿通孔及び第2挿通孔が形成され、かつ前記ブラケットの一端は前記第1挿通孔及び前記第2挿通孔に挿通されたボルトを介して前記車体側取付部に固定されていると共に、前記第2挿通孔の内周縁部が車両上方側かつ後方側に向けて開放するように切り欠かれており、前記ボルトが前記第2挿通孔における切り欠かれた部分を通過することによって、前記ブラケットの一端の前記車体側取付部への固定が一部解除され、前記ブラケットの一端が前記第1挿通孔に挿通された前記ボルトを軸中心として回動し、前記ブラケットの他端には、ボルトが挿通される第3挿通孔及び第4挿通孔が形成され、かつ前記ブラケットの他端は前記第3挿通孔及び前記第4挿通孔に挿通されたボルトを介して前記車両用電池機器に固定されていると共に、前記第4挿通孔の内周縁部が車両前方側に向けて開放するように切り欠かれており、前記ボルトが前記第4挿通孔における切り欠かれた部分を通過することによって、前記ブラケットの他端の前記車両用電池機器への固定が一部解除され、前記ブラケットの他端が前記第3挿通孔に挿通された前記ボルトを軸中心として回動する。
請求項1記載の本発明に係る車両用電池機器搭載構造は、後面衝突による衝突エネルギーの吸収量を増加させることができる、という優れた効果を有する。
請求項2記載の本発明に係る車両用電池機器搭載構造は、後面衝突による衝突エネルギーの吸収量を安定させることができる、という優れた効果を有する。
請求項3記載の本発明に係る車両用電池機器搭載構造は、後面衝突による車両用電池機器の移動量を安定させることができる、という優れた効果を有する。
請求項4及び請求項5記載の本発明に係る車両用電池機器搭載構造は、後面衝突による車両用電池機器の移動量をより一層確保することができる、という優れた効果を有する。
(A)は後面衝突による衝突荷重が電池ケースに加わる前の該電池ケース、ブラケット及びガセットを示す斜視図であり、(B)は後面衝突による衝突荷重が電池ケースに加わった際の該電池ケース、ブラケット及びガセットを示す斜視図である。 車体の後部における電池ケースが配置される部位を拡大して示す拡大斜視図である。 (A)は電池ケースを車体の後部に固定するためのブラケットを示す平面図であり、(B)はその側面図、(C)はその正面図である。 電池ケースが図2に示された車体の後部に固定された状態を示す拡大斜視図である。 後面衝突による衝突荷重が車体の後部に加わる前の該車体の後部を示す模式図である。
次に、図1〜図5を用いて、本発明の実施形態に係る車両用電池機器搭載構造について説明する。なお、車両前後方向前方側を矢印FRで示し、車幅方向外側を矢印OUTで示し、車両上下方向上側を矢印UPで示す。また、以下の説明で、単に前後、上下の方向を示す場合は、車両前後方向の前後、車両上下方向の上下を示すものとする。
図4には、本実施形態の車両用電池機器搭載構造が適用された車体の後部10が示されている。この車体は、例えば、図示しない電動機(モータ)を駆動源として走行する電気自動車、ガソリンハイブリッド車、燃料電池ハイブリッド車等であり、車体フロアを構成するリヤフロアパネル12(図2参照)の車両上方側に電動機へ供給される電力を蓄電する車両用電池機器としての電池ケース14が搭載されている。なお、車体の後部10は、車幅方向の中央部に対して略対称に構成されている。そのため、以下では、車体の後部10の右側半分の構成について説明し、車体の後部10の左側半分の構成の説明は右側半分と同一の符号を付してその説明を適宜省略する。以下、先ず車体の後部10の概略の構成について説明し、次いで、電池ケース14について説明し、最後に電池ケース14を車体の後部10に固定するためのブラケットとしての上側ブラケット16について説明する。
(車体の後部10の概略の構成)
図5に示されるように、車体の後部10には、車幅方向の両サイドに配置され、かつ車両前後方向に延びる一対のリヤサイドメンバ18が設けられている。また、リヤサイドメンバ18の上方側には、車両前後方向及び車幅方向に延在するリヤフロアパネル12が設けられている。図2に示されるように、リヤフロアパネル12は、車両平面視で略矩形状に形成されていると共に、リヤフロアパネル12の車両前後方向及び車幅方向の中間部には、車両上方側に向けて開放された凹部12Aが形成されている。また、リヤフロアパネル12の車幅方向外側の端部かつ該部分の上方側には、車両前後方向に沿って第1下側ブラケット20及び第2下側ブラケット22が設けられている。この第1下側ブラケット20及び第2下側ブラケット22は、車両側面視で車両下方側に開放された断面ハット状に形成されており、後述する電池ケース14が固定される固定部20A,22Aと、リヤフロアパネル12に溶接にて接合されるフランジ部20B,22Bと、を備えている。
また、リヤフロアパネル12の車両前方側には、車両前後方向及び車幅方向に延在するセンタフロア24が設けられている。このセンタフロア24は、車両平面視で略矩形状に形成されており、センタフロア24の後端部には、前述したリヤフロアパネル12の前端部が溶接にて接合されている。また、センタフロア24の車幅方向の両端部には、車両前後方向を長手方向として延在するセンタフロアサイドパネル26が溶接にて接合されている。さらに、センタフロアサイドパネル26の後端部かつ該部分の上方側には、第3下側ブラケット28が設けられている。この第3下側ブラケット28は、後述する電池ケース14が固定される固定部28Aと、センタフロアサイドパネル26の後端部に図示しないボルト等を介して接合される接合部28Bと、を備えている。
また、リヤフロアパネル12及びセンタフロアサイドパネル26の車幅方向外側には、図示しないリヤタイヤが収容されるリヤホイールハウス30が設けられている。このリヤホイールハウス30は、車幅方向内側に向けて(キャビン側に向けて)膨出するように形成されており、リヤホイールハウス30の下端部には、リヤフロアパネル12及びセンタフロアサイドパネル26の車幅方向外側の部位が溶接にて接合されている。
リヤホイールハウス30の車幅方向内側には、ガセット32が設けられている。このガセット32は、車両平面視で車幅方向外側に開放する断面ハット型に形成されていると共に、車両下方側に配置されたホイールハウスガセット34と、車両上方側に配置されたホイールハウスインナガセット36と、を有する上下二分割構造とされている。また、ホイールハウスガセット34及びホイールハウスインナガセット36は、リヤホイールハウス30に溶接にて接合されるフランジ部34A,36Aと、車両上下方向を長手方向として車両前後方向に延在する側壁部34B,36Bと、を有している。また、ホイールハウスインナガセット36の側壁部36Bの車両上下方向の中間部は、後述する上側ブラケット16の一端が取付けられる車体側取付部S1とされている。また、車体側取付部S1には、車両前後方向に沿って2つ螺子孔(図示せず)が形成されている。さらに、車体側取付部S1の車幅方向外側の面には、前記螺子孔と同軸上に配置されたウエルドナット(図示せず)が溶接にて接合されている。
(電池ケース14)
図4に示されるように、電池ケース14は、車両上下方向に薄型とされた略直方体状に形成されている。また、電池ケース14の内部には、複数のセルが直列に接続されることにより構成されたバッテリモジュール及びシステムメインリレー等が収容されている。さらに、このバッテリモジュール等は、鋼板材を用いて形成されたカバー38に被われている。このカバー38は、車両前後方向及び車幅方向に延在する上壁部38Aを備えており、上壁部38Aの前端の左右それぞれの端部は、後述する上側ブラケット16の他端が取付けられる電池側取付部S2とされている。また、電池側取付部S2には、車幅方向に沿って2つ螺子孔(図示せず)が形成されている。さらに、電池側取付部S2の車両下方側の面(カバー38の内側の面)には、前記螺子孔と同軸上に配置されたウエルドナット(図示せず)が溶接にて接合されている。
(上側ブラケット16)
図3(A)〜(C)に示されるように、上側ブラケット16は、車両正面視で略L字状に形成されていると共に、車両側面視で車両上方側に開放された略U字状断面に形成されている。具体的には、図3(A)及び(C)に示されるように、上側ブラケット16は、車両上下方向に延びると共に、ガセット32に設けられた車体側取付部S1(図4参照)に取付けられる外側構成部40を備えている。この外側構成部40は、車両上下方向及び前後方向に延びる矩形状の外壁部40Aと、外壁部40Aの前後方向のそれぞれの端部から車幅方向内側に向けて屈曲して延びる前側縦リブ40B及び後側縦リブ40Cと、を有している。また、外壁部40Aの上端側には、ボルト58(図4参照)が挿通される第1挿通孔42及び第2挿通孔44が形成されている。この第1挿通孔42と第2挿通孔44とは、車両前後方向に沿って配列されている。また、第1挿通孔42の後方側に配置された第2挿通孔44は、その内周縁部が車両上方側かつ後方側に向けて開放するように切り欠かれている(この切り欠かれた部分を「切欠部44A」という)。その結果、図1(A)及び(B)に示されるように、ボルト58が第2挿通孔44における切り欠かれた部分(切欠部44A)を通過することによって、外側構成部40の車体側取付部S1への固定が一部解除され、外側構成部40が第1挿通孔42に挿通されたボルト58を軸中心として回動することが可能となる構成である。また、図3(B)に示されるように、切欠部44Aの開放方向と、外側構成部40の回動軌跡の接線方向(矢印R1方向)とは一致している。
また、図3(A)〜(C)に示されるように、上側ブラケット16は、外側構成部40の下端部から車幅方向内側に向けて屈曲すると共に、車両下方側に向けて傾斜して延びる中間構成部46を備えている。この中間構成部46は、車両上下方向に延びる矩形状の傾斜壁部46Aと、傾斜壁部46Aの前後方向のそれぞれの端部から車幅方向内側に向けて屈曲して延びる前側縦リブ46B及び後側縦リブ46Cと、を有している。また、図3(A)及び(B)に示されるように、中間構成部46の傾斜壁部46A、外側構成部40の外壁部40A、及び後述する内側構成部50の底壁部50Aの前後方向の中間部には、車両上方側に向けて膨出するように形成された凸ビード48が車幅方向に沿って形成されている。
また、上側ブラケット16は、中間構成部46の下端部から車幅方向内側に向けて屈曲して延びる内側構成部50と、を備えている。この内側構成部50は、車両上下方向を板厚方向として車幅方向に延びる矩形状の底壁部50Aと、底壁部50Aの後端部から車両上方側に屈曲して延びる後側縦リブ50Bと、を有している。また、底壁部50Aの前端側には、ボルト58(図4参照)が挿通される第3挿通孔52及び第4挿通孔54が形成されている。この第3挿通孔52と第4挿通孔54とは、車幅方向に沿って配列されている。また、第3挿通孔52の車幅方向外側に配置された第4挿通孔54は、その内周縁部が車両前方側に向けて開放するように切り欠かれている(この切り欠かれた部分を「切欠部54A」という)。その結果、図1(A)及び(B)に示されるように、ボルト58が第4挿通孔54における切り欠かれた部分(切欠部54A)を通過することによって、内側構成部50の電池ケース14への固定が一部解除され、内側構成部50が第3挿通孔52に挿通されたボルト58を軸中心として回動することが可能となる構成である。また、図3(A)に示されるように、切欠部54Aの開放方向と、内側構成部50の回動軌跡の接線方向(矢印R2方向)とは一致している。
図2及び図4に示されるように、以上説明した上側ブラケット16、第1下側ブラケット20、第2下側ブラケット22、及び第3下側ブラケット28を介して電池ケース14が車体の後部10に固定されている。
(本実施形態の作用並びに効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
図5に示されるように、本実施形態の車両用電池機器搭載構造が適用された車体の後部10に、後面衝突による衝突荷重Fが加わると、この衝突荷重Fは、リヤバンパリインフォースメント56等を介してリヤサイドメンバ18に入力される。これにより、車体の後部10が変形すると共に電池ケース14にもこの衝突荷重Fの一部(荷重f)が入力される。
図1(A)及び(B)に示されるように、衝突荷重Fの一部(荷重f)が電池ケース14に入力されると、電池ケース14を支持している上側ブラケット16の一端(外側構成部40の外壁部40A)とガセット32に設けられた車体側取付部S1との固定が一部解除される。そしてさらに、上側ブラケット16の他端(内側構成部50の底壁部50A)と電池ケース14に設けられた電池側取付部S2との固定が一部解除される。詳述すると、内周縁部が切り欠かれた第2挿通孔44に挿通されたボルト58が、該第2挿通孔44の切り欠かれた部分(切欠部44A)を通過する。これにより、上側ブラケット16の一端(外側構成部40の外壁部40A)の車体側取付部S1への固定が一部解除されて、上側ブラケット16の一端(外側構成部40の外壁部40A)が第1挿通孔42に挿通されたボルト58を軸中心として回動する。また、内周縁部が切り欠かれた第4挿通孔54に挿通されたボルト58が、該第4挿通孔54の切り欠かれた部分(切欠部54A)を通過する。これにより、上側ブラケット16の他端(内側構成部50の底壁部50A)の電池側取付部S2への固定が一部解除されて、上側ブラケット16の他端(内側構成部50の底壁部50A)が第3挿通孔52に挿通されたボルト58を軸中心として回動する。その結果、電池ケース14が車両前方側に移動する。なお、電池ケース14が車両前方側に移動する際に、該電池ケース14の下部と車体の後部10との固定は、第1下側ブラケット20、第2下側ブラケット22及び第3下側ブラケット28(図2参照)の溶接部が破断すること等により解除される。
また、図5に示されるように、電池ケース14が車両前方側に移動すると、車体後部の変形が電池ケース14によって妨げられることが抑制される。すなわち、電池ケース14が車両前方側に移動すると、リヤサイドメンバ18の変形代Lが増える。その結果、本実施形態では、後面衝突による衝突エネルギーの吸収量を増加させることができる。また、衝突荷重Fの一部(荷重f)が電池ケース14に入力される前にあっては上側ブラケット16により電池ケース14の取付剛性が確保される。
また、図1(A)及び(B)に示されるように、本実施形態では、内周縁部が切り欠かれた第2挿通孔44及び第4挿通孔54に挿通されたボルト58が、該第2挿通孔44及び第4挿通孔54の切り欠かれた部分(切欠部44A,54A)を通過することによって、上側ブラケット16の車体側取付部S1及び電池側取付部S2への固定が一部解除されるように構成されている。そのため、ボルト58の締付トルクを管理することによって、ボルト58が切欠部44A,54Aを通過するタイミングが安定し、ひいては車体後部の変形モードが安定する。その結果、本実施形態では、後面衝突による衝突エネルギーの吸収量を安定させることができる。
また、本実施形態では、上側ブラケット16の一端(外側構成部40の外壁部40A)が第1挿通孔42に挿通されたボルト58を軸中心として回動すると共に、上側ブラケット16の他端(内側構成部50の底壁部50A)が第3挿通孔52に挿通されたボルト58を軸中心として回動するように構成されている。そのため、電池ケース14は、上側ブラケット16の一端(外側構成部40の外壁部40A)及び他端(内側構成部50の底壁部50A)の回動角度に応じた距離だけ車両前方側に移動する。そのため、本実施形態では、後面衝突による電池ケース14の移動量を安定させることができると共に、電池ケース14の移動量をより一層確保することができる。
なお、本実施形態では、切欠部44A,54Aを第2挿通孔44及び第4挿通孔54に設けた例について説明してきたが、本発明はこれに限定されず、切欠部44A,54Aを設けない構成としてもよい。例えば、第2挿通孔44及び第4挿通孔54の内周縁の一部を薄肉部として、第2挿通孔44及び第4挿通孔54に挿通されたボルト58が薄肉部を破断させることによって、上側ブラケット16の一端及び他端の車体側取付部S1及び電池側取付部S2への固定が一部解除されるように構成してもよい。
また、本実施形態では、第4挿通孔54に挿通されたボルト58が、該第4挿通孔54の切り欠かれた部分(切欠部54A)を通過することにより、上側ブラケット16の他端(内側構成部50の底壁部50A)の電池側取付部S2への固定が一部解除されるように構成された例について説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、上側ブラケット16の他端と電池側取付部S2との固定が解除されないように構成してもよい。このように、上側ブラケット16の他端と電池側取付部S2との固定が解除されるように構成するか否かについては、後面衝突の際に電池ケース14が移動する距離等を考慮して適宜設定すればよい。
さらに、本実施形態では、ボルト58によって上側ブラケット16の一端及び他端を車体側取付部S1及び電池側取付部S2に固定した例について説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、溶接やリベット等により上側ブラケット16の一端及び他端を車体側取付部S1及び電池側取付部S2に固定することもできる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、その主旨を逸脱しない範囲内において上記以外にも種々変形して実施することが可能であることは勿論である。
10 車体の後部(車体後部)
14 電池ケース(車両用電池機器)
16 上側ブラケット(ブラケット)
40 外側構成部(ブラケットの一端)
42 第1挿通孔(挿通孔)
44 第2挿通孔(挿通孔)
44A 切欠部(切り欠かれた部分)
50 内側構成部(ブラケットの他端)
52 第3挿通孔(挿通孔)
54 第4挿通孔(挿通孔)
54A 切欠部(切り欠かれた部分)
58 ボルト
S1 車体側取付部

Claims (5)

  1. 車体後部に設けられた車体側取付部と、
    車両用電池機器の車両上方側に配置され、一端が前記車体側取付部に固定され、かつ他端が車両用電池機器の車両上方側の面に固定されることによって前記車両用電池機器を前記車体後部に固定していると共に、後面衝突による衝突荷重が前記車両用電池機器に作用した際に、前記一端の前記車体側取付部への固定が一部解除されて、前記車両用電池機器が車両前方側に移動することを可能とするブラケットと、
    を備え
    前記ブラケットにおいて前記車体側取付部に固定される部位と前記車両用電池機器に固定される部位との間の部位が、車両正面視で車幅方向内側に向かうにつれて車両下方側に向けて傾斜している車両用電池機器搭載構造。
  2. 前記ブラケットの一端には、ボルトが挿通される複数の挿通孔が形成され、かつ前記ブラケットの一端は複数のボルトを介して前記車体側取付部に固定されていると共に、前記複数の挿通孔のうちいずれかの挿通孔の内周縁部が切り欠かれており、
    前記ボルトが前記挿通孔における切り欠かれた部分を通過することによって、前記ブラケットの一端の前記車体側取付部への固定が一部解除される請求項1記載の車両用電池機器搭載構造。
  3. 前記ブラケットの一端には、ボルトが挿通される第1挿通孔及び第2挿通孔が形成され、かつ前記ブラケットの一端は前記第1挿通孔及び前記第2挿通孔に挿通されたボルトを介して前記車体側取付部に固定されていると共に、前記第2挿通孔の内周縁部が車両上方側かつ後方側に向けて開放するように切り欠かれており、
    前記ボルトが前記第2挿通孔における切り欠かれた部分を通過することによって、前記ブラケットの一端の前記車体側取付部への固定が一部解除され、前記ブラケットの一端が前記第1挿通孔に挿通された前記ボルトを軸中心として回動する請求項1記載の車両用電池機器搭載構造。
  4. 前記ブラケットの他端には、ボルトが挿通される第3挿通孔及び第4挿通孔が形成され、かつ前記ブラケットの他端は前記第3挿通孔及び前記第4挿通孔に挿通されたボルトを介して前記車両用電池機器に固定されていると共に、前記第4挿通孔の内周縁部が車両前方側に向けて開放するように切り欠かれており、
    前記ボルトが前記第4挿通孔における切り欠かれた部分を通過することによって、前記ブラケットの他端の前記車両用電池機器への固定が一部解除され、前記ブラケットの他端が前記第3挿通孔に挿通された前記ボルトを軸中心として回動する請求項3記載の車両用電池機器搭載構造。
  5. 車体後部に設けられた車体側取付部と、
    一端が前記車体側取付部に固定され、かつ他端が車両用電池機器に固定されることによって前記車両用電池機器を前記車体後部に固定していると共に、後面衝突による衝突荷重が前記車両用電池機器に作用した際に、前記一端の前記車体側取付部への固定が一部解除されて、前記車両用電池機器が車両前方側に移動することを可能とするブラケットと、
    を備え、
    前記ブラケットの一端には、ボルトが挿通される第1挿通孔及び第2挿通孔が形成され、かつ前記ブラケットの一端は前記第1挿通孔及び前記第2挿通孔に挿通されたボルトを介して前記車体側取付部に固定されていると共に、前記第2挿通孔の内周縁部が車両上方側かつ後方側に向けて開放するように切り欠かれており、
    前記ボルトが前記第2挿通孔における切り欠かれた部分を通過することによって、前記ブラケットの一端の前記車体側取付部への固定が一部解除され、前記ブラケットの一端が前記第1挿通孔に挿通された前記ボルトを軸中心として回動し、
    前記ブラケットの他端には、ボルトが挿通される第3挿通孔及び第4挿通孔が形成され、かつ前記ブラケットの他端は前記第3挿通孔及び前記第4挿通孔に挿通されたボルトを介して前記車両用電池機器に固定されていると共に、前記第4挿通孔の内周縁部が車両前方側に向けて開放するように切り欠かれており、
    前記ボルトが前記第4挿通孔における切り欠かれた部分を通過することによって、前記ブラケットの他端の前記車両用電池機器への固定が一部解除され、前記ブラケットの他端が前記第3挿通孔に挿通された前記ボルトを軸中心として回動する車両用電池機器搭載構造。
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