JP5924101B2 - 燃料噴射制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料噴射システムの異常原因を解析する燃料噴射制御装置に関する。
従来、燃料供給ポンプが供給する燃料を燃料噴射弁から噴射する燃料噴射システムにおいて、燃料供給ポンプおよび燃料噴射弁の摺動部または弁部等に異物が流入し作動不良を起こすことを防止するために、例えば特許文献1に開示されているような燃料フィルタを燃料供給ポンプの上流側に設置し、燃料中の異物を捕集し除去している。
ここで、燃料フィルタは正規品を使用しているが汚染度が高く異物量が非常に多い燃料を使用すると、燃料フィルタは正常に機能して異物を捕集しているが、それを上回る異物が流れ得るために異物が燃料フィルタを通過して燃料供給ポンプおよび燃料噴射弁に流入する恐れがある。また、燃料フィルタに捕集性能の低い不良品を使用すると、燃料中の異物が燃料フィルタで十分に捕集されずに通過し、燃料供給ポンプおよび燃料噴射弁に流入する恐れがある。
燃料供給ポンプおよび燃料噴射弁に異物が流入すると、例えば、エンジン運転状態に基づいて設定された目標圧力を指令して燃料圧力を制御した結果として、実際の燃料圧力と目標圧力との差圧が所定値を超えることがある。この場合、燃料供給ポンプに異常が発生したと考えられる。
また、気筒間の回転数変動を平滑化するために噴射量を補正して制御した結果として、噴射量の補正量が所定値を超えることがある。この場合、燃料噴射弁に異常が発生したと考えられる。
そこで、燃料供給ポンプまたは燃料噴射弁を分解して摺動部または弁部を検査することにより、異常原因が摺動部または弁部に噛み込んだ異物であると判明することはある。
特開昭60−35166号公報
しかしながら、異常原因が異物であると判明しても、燃料フィルタを設置しているにも関わらず燃料供給ポンプまたは燃料噴射弁の摺動部または弁部に異物が流入した原因を解析することはできない。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、燃料噴射システムの異常原因を適切に解析する燃料噴射制御装置を提供することを目的とする。
本発明の燃料噴射制御装置によると、燃料噴射弁の噴射量および燃料噴射弁が噴射する燃料圧力の少なくともいずれか一方に対する制御結果と、燃料噴射弁に供給される燃料中の異物を除去する燃料フィルタの目詰まり状態の履歴とのそれぞれの情報を単独ではなく、組合せに基づいて、燃料噴射システムの異常原因を解析する。これにより、燃料噴射システムの異常原因が燃料フィルタであるか否かを判定できる。
燃料中の異物の流入による燃料噴射システムの異常は、燃料圧力が高圧になるほど生じやすいので、特に燃料圧力の高いディーゼルエンジン用のコモンレールシステムに本発明を適用すると効果的である。
尚、本発明に備わる複数の手段の各機能は、構成自体で機能が特定されるハードウェア資源、プログラムにより機能が特定されるハードウェア資源、またはそれらの組合せにより実現される。また、これら複数の手段の各機能は、各々が物理的に互いに独立したハードウェア資源で実現されるものに限定されない。
本実施形態による燃料噴射システムを示すブロック図。 走行距離と燃料フィルタの圧損との関係を示す特性図。 異常判定処理を示すフローチャート。
(燃料噴射システム)
図1に示す燃料噴射システム10は、例えば、自動車用の4気筒のディーゼルエンジン(以下、単に「エンジン」ともいう。)2に燃料を噴射するためのものである。燃料噴射システム10は、燃料フィルタ14と、燃料供給ポンプ20と、コモンレール30と、燃料噴射弁40と、電子制御装置(Electronic Control Unit:ECU)50とを備えている。
燃料フィルタ14は、燃料タンク12から燃料供給ポンプ20が吸入する燃料中の異物をフィルタエレメントで捕集して除去する。差圧センサ16は、燃料フィルタ14の上流側と下流側との差圧を可変に検出する圧力センサである。
燃料供給ポンプ20は、燃料タンク12から燃料を汲み上げるフィードポンプを内蔵している。燃料供給ポンプ20は、カムシャフトのカムの回転に伴いプランジャが往復移動することにより、フィードポンプから加圧室に吸入した燃料を加圧する公知のポンプである。
調量アクチュエータとしての調量弁22は、燃料供給ポンプ20の吸入側に設置されており、電流を制御されることにより燃料供給ポンプ20の各プランジャが吸入行程で吸入する燃料吸入量を調量する。燃料吸入量が調量されることにより、燃料供給ポンプ20の各プランジャからの燃料吐出量が調量される。燃料供給ポンプ20の吐出側に設置される調量弁により、燃料供給ポンプ20の各プランジャからの燃料吐出量を調量してもよい。
コモンレール30は、燃料供給ポンプ20から吐出される燃料を蓄圧する蓄圧室を形成する中空の部材である。コモンレール30には、内部の燃料圧力(コモンレール圧力)を検出する圧力センサ32、および、コモンレール圧力が所定圧力を超えると開弁してコモンレール30内の燃料を排出するプレッシャリミッタ34が設けられている。プレッシャリミッタ34に代えて電磁駆動式の減圧弁を設置し、コモンレール圧を速やかに目標コモンレールまで低下させる構成を採用してもよい。
エンジン2には、運転状態を検出するセンサとして、エンジン2の所定の回転角度毎に回転角信号を発生する回転角センサ42が設置されている。ECU50は、回転角センサ42が所定の回転角度毎に出力する回転角信号に基づいてエンジン回転数を算出する。したがって、回転角センサ42は回転数センサとして機能する。
さらに燃料噴射システム10には、運転状態を検出する他のセンサとして、運転者によるアクセルペダルの操作量であるアクセル開度(ACCP)を検出するアクセルセンサ、冷却水の温度(水温)、吸入空気の温度(吸気温)をそれぞれ検出する温度センサ等が設けられている。
燃料噴射弁40は、エンジン2の各気筒に設置されており、コモンレール30で蓄圧された燃料を気筒内に噴射する。燃料噴射弁40は、例えば、噴孔を開閉するノズルニードルのリフトを制御室の圧力で制御する公知の電磁駆動式弁である。燃料噴射弁40の噴射量は、ECU50から指令される噴射指令信号のパルス幅によって制御される。噴射指令信号のパルス幅が長くなると噴射量が増加する。
ECU50は、CPU、RAM、ROM、フラッシュメモリ等を中心とするマイクロコンピュータにて主に構成されている。ECU50は、ROMまたはフラッシュメモリに記憶されている制御プログラムをCPUが実行することにより、差圧センサ16、圧力センサ32、回転角センサ42を含む各種センサから取り込んだ出力信号に基づき、燃料噴射システム10の各種制御を実行する。
例えば、ECU50は、圧力センサ32が検出するコモンレール圧力が目標圧力になるように調量弁22への通電量を制御し、燃料供給ポンプ20の吐出量を調量する。ECU50は、調量弁22を制御する電流値と吐出量との相関を表す特性マップに基づいて、調量弁22を制御する電流値を設定する。調量弁22を制御する電流値は、例えばデューティ比により決定される。
また、ECU50は、燃料噴射弁40の噴射量、噴射時期、ならびに、メイン噴射の前にパイロット噴射、プレ噴射、パイロット噴射の後にアフター噴射、ポスト噴射等を実施する多段噴射のパターンを制御する。
ECU50は、燃料噴射弁40に噴射を指令する噴射指令信号のパルス幅(T)と噴射量(Q)との相関を示す所謂TQマップを、コモンレール圧力の所定の圧力領域毎にROMまたはフラッシュメモリに記憶している。そして、ECU50は、エンジン回転数およびアクセル開度に基づいて燃料噴射弁40の目標噴射量が決定されると、圧力センサ32が検出するコモンレール圧力に応じて該当する圧力領域のTQマップを参照し、目標噴射量を燃料噴射弁40に指令する噴射指令信号のパルス幅をTQマップから取得する。
(燃料フィルタ14の目詰まり状態)
燃料フィルタ14は燃料中の異物をフィルタエレメントで捕集するので、正常な燃料フィルタであれば、図2の符号200に示すように走行距離が増加するにしたがい捕集した異物量が増加してフィルタエレメントが目詰まりする。その結果、圧損が大きくなり燃料フィルタ14の上流側と下流側との差圧は大きくなる。これに対し、捕集性能の低い不良品の燃料フィルタを使用した場合、異物が捕集されずに通過しやすいので、符号202に示すように走行距離が増加しても圧損の増加程度は低い。
ただし、燃料フィルタ14の圧損は、燃料流量およびエンジン2の振動によっても変化する。燃料流量が増加すると圧損は増加し、燃料流量が減少すると圧損は低下する。また、流量が多くなると捕集されている異物がフィルタエレメントを通過するか、エンジン2の振動が大きくなると捕集されている異物がフィルタエレメントから脱落するので圧損が低下する。したがって、燃料フィルタ14の差圧を1回判定するだけでは、燃料フィルタ14の目詰まり状態を適切に判定することは困難である。
そこで、燃料フィルタ14の差圧が所定値を超えた回数、あるいは燃料フィルタ14の差圧が所定値を超えた合計時間に基づいて、燃料フィルタ14の目詰まり状態を判定する。
尚、燃料供給ポンプ20が内蔵しているフィードポンプはエンジン2の回転により駆動されるので、エンジン回転数が上昇すると吸入量、すなわち燃料フィルタ14を流れる燃料流量が増加する。そして、同じ目詰まり状態であっても燃料流量が増加すると燃料フィルタ14の圧損は大きくなる。
したがって、燃料フィルタ14の目詰まり状態を正確に判定するためには、エンジン回転数に応じて燃料フィルタ14の差圧と比較する所定値を変更することが望ましい。例えばマップまたは式により、エンジン回転数が上昇すると所定値を大きくし、エンジン回転数が低下すると所定値を小さくする。
(異常判定処理)
次に、ECU50がROM等に記憶されている制御プログラムにより実行する燃料噴射システム10の異常判定処理について説明する。図3のフローチャートにおいて「S」はステップを表わしている。図3のフローチャートは、常時実行される。
まずECU50は、燃料噴射システム10の異常として制御機能の不良が発生しているか否かを判定する(S400)。燃料噴射システム10の制御機能の不良は、以下の(1)または(2)のいずれかの場合に発生したと判定する。燃料噴射システム10の制御機能の不良は、燃料フィルタ14で捕集できなかった大きな異物が燃料供給ポンプ20または燃料噴射弁40の摺動部または弁部に噛み込んだために、燃料供給ポンプ20または燃料噴射弁40の機能が急激に低下したために発生する異常である。
(1)気筒間の回転数変動を平滑化するために燃料噴射弁40の噴射量を補正する補正量が急激に変化したか、あるいは、指令噴射量の学習用噴射を実行したときの実際の噴射量と指令噴射量との差分に基づく噴射量の補正量が急激に変化する。これら噴射量を補正する補正量は、本発明における噴射量の制御結果に相当する。
この異常は、例えば特定の気筒に設置された燃料噴射弁40の摺動部または弁部に異物が噛み込んだために、噴射指令信号のパルス幅に相当する指令噴射量を燃料噴射弁40が噴射できなくなったために生じる。
(2)コモンレール圧が所定圧力以下に低下したために調量弁22を全開するなどの強制制御を実行する。調量弁22の強制制御は、例えば、調量弁22の摺動部または弁部に異物が噛み込んだために燃料供給ポンプ20の燃料の吸入量が減少して吐出量が減少し、コモンレール圧力が所定圧以下に低下した場合、調量弁22を制御するデューティ比を通常よりも強制的に高くすることにより、噛み込んでいる異物を排除するために行われる。調量弁22の強制制御は、本発明における燃料圧力の制御結果に相当する。
燃料噴射システム10に制御機能の不良が発生していない場合(S400:No)、S408に処理を移行する。
燃料噴射システム10に制御機能の不良が発生している場合(S400:Yes)、ECU50は、前述したように大きな異物が燃料供給ポンプ20または燃料噴射弁40の摺動部または弁部に噛み込んだと判断し、燃料フィルタ14の目詰まり履歴が多いか否かを判定する(S402)。
燃料温度が低いと燃料がワックス化して燃料フィルタ14の圧損が大きくなるので、ワックス化による燃料フィルタ14の圧損増加を目詰まり条件から排除するために、吸気温度が所定温度以上であり、かつ以下の(1)または(2)のいずれかの場合に目詰まり履歴が多いと判定する。
(1)燃料フィルタ14の差圧が所定値を超えた回数が所定回数以上である。燃料フィルタ14の差圧が複数回所定値を超えるのは、捕集している異物量が多くなったために差圧が上昇して所定値を超えた状態で、流量の増加のために捕集している異物がフィルタエレメントを通過したか、エンジン振動等により捕集している異物がフィルタエレメントから脱落したために差圧が低下し、この動きが繰り返されるためと考えられる。
(2)燃料フィルタ14の差圧が所定値を超えている合計時間が所定時間以上である。
燃料フィルタ14の目詰まり履歴が多い場合(S402:Yes)、ECU50は、燃料フィルタ14は正常に機能して異物を捕集しているために目詰まり履歴が多くなっていると判断する。そして、使用燃料の汚染度が非常に高く異物量が多いために、捕集できなかった大きな異物が燃料供給ポンプ20または燃料噴射弁40の摺動部または弁部に噛み込んだ結果、燃料噴射システム10に前述した制御機能の不良が発生したと判断する(S404)。
そして、この判定結果を、バッテリから常時電源が供給されるSRAM(スタンバイRAM)またはEEPROM等の書き込み可能な不揮発性メモリに記憶し、燃料噴射システム10における制御機能の不良原因の解析に使用する。
燃料フィルタ14の目詰まり履歴が多くない場合(S402:No)、ECU50は、燃料フィルタ14の目詰まり履歴が多くないにも関わらず燃料噴射システム10に制御機能の不良が発生した原因は、燃料フィルタ14が正常に機能しておらず異物を捕集していない結果、燃料供給ポンプ20または燃料噴射弁40の摺動部または弁部に異物が流入したためであると判断する(S406)。燃料噴射システム10の制御機能の不良が燃料フィルタ14の機能不良が原因の場合、使用燃料の汚染度は判定できない。
そして、この判定結果を、SRAMまたはEEPROMに記憶し、燃料噴射システム10に制御機能の不良原因の解析に使用する。
S408においてECU50は、燃料噴射システム10の異常として制御性能の低下が発生しているか否かを判定する。燃料噴射システム10の制御性能の低下は、以下の(1)または(2)のいずれかの場合に発生したと判定する。燃料噴射システム10の制御性能の低下は、燃料フィルタ14で捕集できなかった小さな異物が燃料供給ポンプ20または燃料噴射弁40の摺動部または弁部に流入し、流入した異物により摺動部または弁部が摩耗するために、燃料供給ポンプ20または燃料噴射弁40の性能が徐々に低下したためと考えられる。
(1)気筒間の回転数変動を平滑化するために燃料噴射弁40の噴射量を補正する補正量が所定範囲を超えている状態が継続しているか、あるいは、指令噴射量の学習用噴射を実行したときの実際の噴射量と指令噴射量との差分に基づく噴射量の補正量が所定範囲を超えている状態が継続している。
この異常は、例えば特定の気筒に設置された燃料噴射弁40の摺動部または弁部が燃料中の硬い異物のために摩耗し、噴射指令信号のパルス幅に相当する指令噴射量を燃料噴射弁40が噴射できなくなったために生じる。
(2)コモンレール圧の実圧力と目標圧力との差圧が所定値を超えている。これは、例えば調量弁22の摺動部または弁部が異物のために摩耗し、調量性能が徐々に低下したために生じる。コモンレール圧の実圧力と目標圧力との差圧は、本発明における燃料圧力の制御結果に相当する。
プレッシャリミッタ34に代えて減圧弁を採用するシステムにおいて、減圧弁の摺動部または弁部に異物が噛み込んだためにコモンレール圧を減圧弁により調圧できない場合にも、コモンレール圧の実圧力と目標圧力との差圧は所定圧以上になることがある。
燃料噴射システム10に制御性能の低下が発生していない場合(S408:No)、S416に処理を移行する。
燃料噴射システム10に制御性能の低下が発生している場合(S408:Yes)、ECU50は、前述したように小さな異物が燃料供給ポンプ20または燃料噴射弁40の摺動部または弁部に噛み込んだと判断し、燃料フィルタ14の目詰まり履歴が多いか否かを判定する(S410)。S410における判定条件はS402と同一である。
燃料フィルタ14の目詰まり履歴が多い場合(S410:Yes)、ECU50は、燃料フィルタ14が正常に機能して異物を捕集しているが、使用燃料の汚染度が高く異物が多いために捕集できなかった小さな異物が燃料供給ポンプ20または燃料噴射弁40の摺動部または弁部に流入したか、あるいは、燃料フィルタ14に捕集性能の低い不良品を使用しているために、捕集できなかった小さい異物が燃料供給ポンプ20または燃料噴射弁40の摺動部または弁部に流入した結果、摺動部または弁部が摩耗して燃料噴射システム10に制御性能の低下が発生したと判断する(S412)。
そして、この判定結果を、SRAMまたはEEPROMに記憶し、燃料噴射システム10に制御性能の低下原因の解析に使用する。
燃料フィルタ14の目詰まり履歴が多くない場合(S410:No)、ECU50は、燃料フィルタ14の目詰まり履歴が多くないにも関わらず燃料噴射システム10に制御性能の低下が発生した原因は、燃料フィルタ14が機能せず小さい異物を捕集していない結果、燃料供給ポンプ20または燃料噴射弁40の摺動部または弁部に異物が流入して摩耗したためであると判断する(S414)。燃料噴射システム10の制御性能の低下が燃料フィルタ14の機能不良が原因の場合、使用燃料の汚染度は判定できない。
そして、この判定結果を、SRAMまたはEEPROMに記憶し、燃料噴射システム10に制御性能の低下原因の解析に使用する。
S416においてECU50は、燃料フィルタ14の目詰まり履歴が多いか否かを判定する。燃料噴射システム10に制御機能の不良および制御性能の低下が発生しておらず(S400:No、S408:No)、燃料フィルタ14の目詰まり履歴が多い場合(S416:Yes)、燃料フィルタ14は正常に機能して異物を捕集していると判定できるものの、使用燃料の汚染度を判定することはできない(S418)。
燃料噴射システム10に制御機能の不良および制御性能の低下が発生しておらず(S400:No、S408:No)、燃料フィルタ14の目詰まり履歴が多くない場合(S416:No)、燃料フィルタ14は正常に機能して異物を捕集しており、使用燃料の汚染度は低いと判断し、本処理を終了する。
以上説明した本実施形態によると、燃料噴射弁40の噴射量の制御結果および燃料噴射弁40が噴射する燃料圧力の制御結果と、燃料フィルタ14の目詰まり状態とに基づいて、燃料フィルタ14、燃料供給ポンプ20、および燃料噴射弁40の作動状態を単体で判定するのではなく組合せで解析することにより、燃料噴射システム10の異常原因が燃料または燃料フィルタ14のいずれであるかを適切に判定できる。
また、上記実施形態では、エンジン2が本発明の内燃機関に相当し、ECU50が本発明の燃料噴射制御装置に相当する。
[他の実施形態]
上記実施形態では、コモンレール30に設置した圧力センサ32により燃料噴射弁40が噴射する燃料圧力を検出した。これに対し、燃料噴射弁自体に圧力センサを設置し、噴射燃料の圧力を直接検出してもよい。この場合、噴射燃料の圧力波形に基づいて補正される燃料噴射弁に対する噴射指令信号の補正量を噴射量の制御結果として取得し、燃料噴射システムの異常を判定する。
また、上記実施形態では、燃料フィルタの14の上流側と下流側との差圧を可変に検出する差圧センサ16を使用して燃料フィルタ14の目詰まり状態を取得した。これに対し、ダイヤフラム等を用いて燃料フィルタの差圧が所定値を超えるとオン信号を出力する差圧スイッチを使用してもよい。
差圧スイッチの場合、燃料フィルタの差圧が所定値を超えて出力がオンになるときの所定値は固定であるから、差圧センサ16のようにエンジン回転数に応じて差圧と比較する所定値を変更できない。そこで、エンジン回転数、あるいは流量計が設置されている場合には燃料フィルタを流れる流量が通常使用される範囲内においては、差圧が所定値を超えた回数、あるいは差圧が所定値を超えた時間に基づいて燃料フィルタの目詰まり状態を判定し、通常使用される範囲外では目詰まり状態を判定せず、燃料噴射システムの異常原因を判定しない処理を行ってもよい。
また、噴射量および燃料圧力の両方に対する制御結果ではなく一方だけに対する制御結果と燃料フィルタの目詰まり状態とに基づいて、燃料噴射システム10の異常原因が燃料または燃料フィルタ14のいずれであるかを判定してもよい。
本発明は、ディーゼルエンジン用のコモンレールシステムに限らず、デリバリパイプで燃料を蓄圧する直噴式ガソリンエンジンの燃料噴射システムに適用してもよい。ガソリンエンジンの場合、A/Fセンサの出力信号、あるいは、A/Fセンサの出力信号に基づく補正量として例えば噴射量の補正量を、噴射量に対する制御結果として取得してもよい。
また、上記実施形態では、結果取得手段、異常判定手段、状態取得手段および原因判定手段の機能を、制御プログラムにより機能が特定されるECU50により実現している。これに対し、上記複数の手段の機能の少なくとも一部を、回路構成自体で機能が特定されるハードウェアで実現してもよい。
このように、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の実施形態に適用可能である。
2:エンジン(内燃機関)、10:燃料噴射システム、14:燃料フィルタ、20:燃料供給ポンプ、30:コモンレール、40:燃料噴射弁、50:ECU(燃料噴射制御装置、結果取得手段、異常判定手段、状態取得手段、原因判定手段)

Claims (5)

  1. 内燃機関(2)の各気筒に燃料を噴射する燃料噴射弁(40)の噴射量および前記燃料噴射弁が噴射する燃料圧力の少なくともいずれか一方に対する制御結果を取得する結果取得手段(50、S400、S408)と、
    前記結果取得手段が取得する前記制御結果に基づいて、燃料供給ポンプが供給する燃料を前記燃料噴射弁から噴射する燃料噴射システム(10)が異常であるか否かを判定する異常判定手段(50、S400、S408)と、
    前記燃料噴射弁に供給される燃料中の異物を除去する燃料フィルタ(14)の目詰まり状態の履歴を取得する状態取得手段(50、S402、S410、S416)と、
    前記制御結果に基づいて前記燃料噴射システムが異常であると前記異常判定手段が判定すると、前記制御結果と前記状態取得手段が取得する前記目詰まり状態の履歴とに基づいて、前記燃料噴射システムの異常原因が前記燃料フィルタが異物を捕集する機能を有していなかったことに起因するか否かを判定する原因判定手段(50、S404、S406、S412、S414)と、
    を備えることを特徴とする燃料噴射制御装置。
  2. 前記燃料噴射システムは前記燃料噴射弁に供給する燃料をコモンレール(30)で蓄圧するディーゼルエンジン用のコモンレールシステムであることを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射制御装置。
  3. 前記状態取得手段は、燃料温度が所定温度以上のときに、前記燃料フィルタの差圧が所定値を超えた回数または前記所定値を超えた合計時間を前記目詰まり状態の履歴として取得することを特徴とする請求項1または2に記載の燃料噴射制御装置。
  4. 前記結果取得手段は、燃料の実際の圧力を取得し、取得した燃料の実圧力と目標圧力との差圧を前記燃料圧力に対する前記制御結果として取得することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の燃料噴射制御装置。
  5. 前記結果取得手段は、各気筒に設置された前記燃料噴射弁に対する気筒間の回転数変動を平滑化するための前記噴射量の補正量、あるいは指令噴射量の学習用噴射を実行したときの実際の噴射量と前記指令噴射量との差分に基づく前記噴射量の補正量を前記噴射量に対する前記制御結果として取得することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の燃料噴射制御装置。
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