(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
[処理の概略]
図1は、第1の実施形態における処理の概略の一例を説明するための概念図である。
図1に示すように、第1の実施形態における電子商取引システム10は、情報処理装置である電子商取引サーバ20、及び、ユーザ端末30を有する。電子商取引サーバ20とユーザ端末30とは、ネットワークを介して通信可能に接続されている。
ユーザ端末30は、ユーザから、クーポンリストのページをユーザ端末30に表示する要求を受け付けると、クーポンリストのページをユーザ端末30に配信する要求を電子商取引サーバ20に対して送信する。なお、クーポンリストのページは、選択ページまたは電子クーポン選択ページの一例である。電子商取引サーバ20は、かかる要求を受信すると、受信した要求にしたがって、クーポンリストのページ32を配信する。そして、ユーザ端末30は、電子商取引サーバ20から配信されたクーポンリストのページ32を、図1中の左側に示すように、表示装置31に表示する。図1の例の左側に示すクーポンリストのページ32には、例えば、ボタン32a〜32hが含まれている。
ボタン32aは、定価が5500円のメガネの購入価格を定価から500円割引するための電子クーポンをユーザが獲得するためのボタンである。なお、以下の説明では、「電子クーポン」を、単に「クーポン」と略記する場合がある。また、クーポンは、選択対象物の一例である。ユーザによりボタン32aが指定されてボタン32aに対応するクーポンが選択されることにより、選択されたクーポンがユーザに獲得される。ボタン32bは、ボタン32aに対応するクーポンをユーザが獲得した場合に、ユーザにより指定可能な状態となり、指定された場合に、クーポンの対象商品であるメガネに関するページ、または、クーポンを使用することができるストアのページへの遷移が可能となる。すなわち、かかるページへのリンクが有効な状態となる。ただし、ボタン32bは、ボタン32aに対応するクーポンをユーザが獲得していない場合には、ユーザにより指定可能でない状態であり、また、上述したクーポンの対象商品であるメガネに関するページ、または、クーポンを使用することができるストアのページへのリンクが無効な状態である。さらに、ボタン32bは、ボタン32aに対応するクーポンをユーザが獲得していない場合には、ボタン32aに対応するクーポンをユーザが獲得している場合と比べて、表示が反転される。
ボタン32cは、定価が800円のグラスの購入価格を定価から200円割引するためのクーポンをユーザが獲得するためのボタンである。ユーザによりボタン32cが指定されてボタン32cに対応するクーポンが選択されることにより、選択されたクーポンがユーザに獲得される。ボタン32dは、ボタン32cに対応するクーポンをユーザが獲得した場合に、ユーザにより指定可能な状態となり、指定された場合に、クーポンの対象商品であるグラスに関するページ、または、クーポンを使用することができるストアのページへの遷移が可能となる。すなわち、かかるページへのリンクが有効な状態となる。ただし、ボタン32dは、ボタン32cに対応するクーポンをユーザが獲得していない場合には、ユーザにより指定可能でない状態であり、また、上述したクーポンの対象商品であるグラスに関するページ、または、クーポンを使用することができるストアのページへのリンクが無効な状態である。さらに、ボタン32dは、ボタン32cに対応するクーポンをユーザが獲得していない場合には、ボタン32cに対応するクーポンをユーザが獲得している場合と比べて、表示が反転される。
ボタン32eは、定価が30000円のPC(Personal Computer)の購入価格を定価から5000円割引するためのクーポンをユーザが獲得するためのボタンである。ユーザによりボタン32eが指定されてボタン32eに対応するクーポンが選択されることにより、選択されたクーポンがユーザに獲得される。ボタン32fは、ボタン32eに対応するクーポンをユーザが獲得した場合に、ユーザにより指定可能な状態となり、指定された場合に、クーポンの対象商品であるPCに関するページ、または、クーポンを使用することができるストアのページへの遷移が可能となる。すなわち、かかるページへのリンクが有効な状態となる。ただし、ボタン32fは、ボタン32eに対応するクーポンをユーザが獲得していない場合には、ユーザにより指定可能でない状態であり、また、上述したクーポンの対象商品であるPCに関するページ、または、クーポンを使用することができるストアのページへのリンクが無効な状態である。さらに、ボタン32fは、ボタン32eに対応するクーポンをユーザが獲得していない場合には、ボタン32eに対応するクーポンをユーザが獲得している場合と比べて、表示が反転される。
ボタン32gは、定価が5000円の時計の購入価格を定価から1000円割引するためのクーポンをユーザが獲得するためのボタンである。ユーザによりボタン32gが指定されてボタン32gに対応するクーポンが選択されることにより、選択されたクーポンがユーザに獲得される。ボタン32hは、ボタン32gに対応するクーポンをユーザが獲得した場合に、ユーザにより指定可能な状態となり、指定された場合に、クーポンの対象商品である時計に関するページ、または、クーポンを使用することができるストアのページへの遷移が可能となる。すなわち、かかるページへのリンクが有効な状態となる。ただし、ボタン32hは、ボタン32gに対応するクーポンをユーザが獲得していない場合には、ユーザにより指定可能でない状態であり、また、上述したクーポンの対象商品である時計に関するページ、または、クーポンを使用することができるストアのページへのリンクが無効な状態である。さらに、ボタン32hは、ボタン32gに対応するクーポンをユーザが獲得していない場合には、ボタン32gに対応するクーポンをユーザが獲得している場合と比べて、表示が反転される。
本実施形態において、電子商取引サーバ20からユーザ端末30に配信されるクーポンリストのページ32には、ページ32の表示を制御する制御プログラムが含まれている。本実施形態において、制御プログラムは、例えばJavaScript(登録商標)等である。ユーザ端末30は、制御プログラムを実行することにより、クーポンリストのページ32の表示を制御する。
例えば、ユーザ端末30は、制御プログラムを実行することにより、下記の処理を実行する。すなわち、ユーザ端末30は、クーポンを獲得するためのボタン32a,32c,32e,32gの何れかのボタンが指定されたことを検出した場合には、ユーザを識別するユーザIDと、指定されたボタンに対応するクーポンを識別するクーポンIDとを含む登録要求を電子商取引サーバ20に送信する。ユーザ端末30から送信されたユーザIDとクーポンIDとを受信した電子商取引サーバ20は、受信した登録要求に含まれるユーザIDとクーポンIDとを対応付けて記憶部に格納する。これにより、電子商取引サーバ20は、ユーザごとに、ユーザが獲得済みのクーポンを把握することができる。
また、ユーザ端末30は、クーポンを獲得するためのボタン32a,32c,32e,32gの何れかのボタンが指定されたことを検出した場合には、指定されたボタンを、ユーザにより指定可能でない状態とする。これにより、獲得したクーポンがユーザにより再度獲得されるような事態の発生を抑制することができる。また、ユーザ端末30は、クーポンを獲得するためのボタン32a,32c,32e,32gの何れかのボタンが指定されたことを検出した場合には、上述の指定されたボタンに対応するクーポンの対象商品に関するページ、または、クーポンを使用することができるストアのページに遷移するためのボタンを、ユーザにより指定可能な状態とする。これにより、上述したページに遷移するためのボタンが指定された場合には、上述したページに遷移される。このように、本実施形態では、クーポンを獲得するためのボタンが指定された場合であっても、クーポンを獲得するためのクーポンリストのページから他のページに遷移せず、クーポンリストのページが表示されたままである。そのため、本実施形態によれば、ユーザが、電子クーポンを獲得する機会を逃してしまうような事態の発生を抑制することができる。この結果、本実施形態によれば、ユーザに対して商品の購入を促進することができる。また、本実施形態によれば、クーポンを獲得するためのボタンが指定された場合には、クーポンを使用することができるストアのページへのリンクが有効になる。これにより、電子クーポンの大量獲得と、クーポン獲得者のストアのページへの誘導とを両立することができる。
ここで、図1の例の左側に示すページ32において、ボタン32cが指定された場合を例に挙げて説明する。この場合には、ユーザ端末30は、図1の例に示すように、ユーザがログインした際に用いたユーザID「A001」と、ボタン32cに対応するクーポンのクーポンID「C001」とを電子商取引サーバ20に送信する。電子商取引サーバ20は、獲得済クーポンDB(Data Base)20bを有する。獲得済クーポンDB20bは、ユーザIDごとに、ユーザが獲得したクーポンのクーポンIDが登録される獲得済クーポンテーブルを有する。電子商取引サーバ20は、ユーザ端末30から、ユーザID「A001」とクーポンID「C001」とを含む登録要求を受信すると、獲得済クーポンDB20bのユーザID「A001」に対応する獲得済クーポンテーブルに、クーポンID「C001」を登録する。これにより、電子商取引サーバ20は、ユーザID「A001」が示すユーザが、クーポンID「C001」が示すクーポンを獲得済みであることを把握することができる。
そして、ユーザ端末30は、図1の例の中央に示すページ32のように、指定されたボタン32cを、ユーザにより指定可能でない状態とする。また、ユーザ端末30は、ボタン32cの表記を「クーポンを獲得」から「獲得済み」に変更する。このように、ユーザ端末30は、クーポンを獲得するためのボタン32cがユーザにより指定されると、上述したように非同期で登録要求を電子商取引サーバ20に送信し、画面遷移せずに、ボタン32cの表記を「クーポンを獲得」から「獲得済み」に変更する。さらに、ユーザ端末30は、ボタン32dを、ユーザにより指定可能な状態とする。また、ユーザ端末30は、ボタン32dが、指定されることにより、クーポンの対象商品であるグラスに関するページ、または、クーポンを使用することができるストアのページに遷移することが可能な状態とする。また、ユーザ端末30は、反転表示であったボタン32dの表示を元に戻す。このように、クーポンを獲得するためのボタン32cが指定された場合であっても、クーポンを獲得するためのクーポンリストのページ32から他のページに遷移せず、クーポンリストのページ32が表示されたままである。そのため、本実施形態によれば、ユーザが、電子クーポンを獲得する機会を逃してしまうような事態の発生を抑制することができる。この結果、本実施形態によれば、ユーザに対して商品の購入を促進することができる。また、本実施形態によれば、ボタン32cが指定された場合には、クーポンを使用することができるストアのページへのリンクが有効になる。これにより、電子クーポンの大量獲得と、クーポン獲得者のストアのページへの誘導とを両立することができる。
また、図1の例の中央に示すページ32において、ボタン32eが指定された場合を例に挙げて説明する。この場合には、図1において図示されていないが、ユーザ端末30は、ユーザがログインした際に用いたユーザID「A001」と、ボタン32eに対応するクーポンのクーポンID「E001」とを含む登録要求を電子商取引サーバ20に送信する。そして、電子商取引サーバ20は、ユーザ端末30から、ユーザID「A001」とクーポンID「E001」とを含む登録要求を受信すると、図1において図示されていないが、獲得済クーポンDB20bのユーザID「A001」に対応する獲得済クーポンテーブルに、クーポンID「E001」を登録する。これにより、電子商取引サーバ20は、ユーザID「A001」が示すユーザが、クーポンID「E001」が示すクーポンを獲得済みであることを把握することができる。
そして、ユーザ端末30は、図1の例の右側に示すページ32のように、指定されたボタン32eを、ユーザにより指定可能でない状態とする。また、ユーザ端末30は、ボタン32eの表記を「クーポンを獲得」から「獲得済み」に変更する。このように、ユーザ端末30は、クーポンを獲得するためのボタン32eがユーザにより指定されると、上述したように非同期で登録要求を電子商取引サーバ20に送信し、画面遷移せずに、ボタン32eの表記を「クーポンを獲得」から「獲得済み」に変更する。さらに、ユーザ端末30は、ボタン32fを、ユーザにより指定可能な状態とする。また、ユーザ端末30は、ボタン32fが、指定されることにより、クーポンの対象商品であるPCに関するページ、または、クーポンを使用することができるストアのページに遷移することが可能な状態とする。また、ユーザ端末30は、反転表示であったボタン32fの表示を元に戻す。このように、クーポンを獲得するためのボタン32eが指定された場合であっても、クーポンを獲得するためのクーポンリストのページ32から他のページに遷移せず、クーポンリストのページ32が表示されたままである。そのため、本実施形態によれば、ユーザが、電子クーポンを獲得する機会を逃してしまうような事態の発生を抑制することができる。この結果、本実施形態によれば、ユーザに対して商品の購入を促進することができる。また、本実施形態によれば、ボタン32eが指定された場合には、クーポンを使用することができるストアのページへのリンクが有効になる。これにより、電子クーポンの大量獲得と、クーポン獲得者のストアのページへの誘導とを両立することができる。
また、ユーザ端末30は、クーポンの対象商品に関するページ、または、クーポンを使用することができるストアのページに遷移することが可能な状態のボタン32b,32d,32f,32hの何れかのボタンが指定されたことを検出した場合には、次の処理を行う。すなわち、ユーザ端末30は、指定されたボタンに対応するクーポンの対象商品に関するページ、または、クーポンを使用することができるストアのページを表示装置31に表示する。
ここで、ボタン32dが指定された場合を例に挙げて説明する。この場合には、図1の例に示すように、ユーザ端末30は、ボタン32dに対応するクーポンを使用することができる「グラスマート」というストアのページ33を表示装置31に表示する。図1の例に示すページ33には、クーポンの対象商品であるグラスに対して200円割引のクーポンを使用した場合の合計金額「600円」の内容が含まれている。ここで、図1の例に示すページ33には、クーポンリストに戻るためのボタン33aと、注文手続きへ進むためのボタン33bとが設けられている。
[電子商取引システム10および電子商取引サーバ20の構成]
図2は、第1の実施形態における電子商取引システム10の一例を示すシステム構成図である。本実施形態における電子商取引システム10は、電子商取引サーバ20及びユーザ端末30を有する。電子商取引サーバ20と、ユーザ端末30とは、通信回線11及び通信回線11に接続された基地局12を介して通信データの送信および受信が可能である。
電子商取引サーバ20は、クーポンDB20a、獲得済クーポンDB20b、ページ生成部20c、配信部20d、受信部20e、格納部20fを有する。
クーポンDB20aには、クーポンリスト32に表示される獲得対象のクーポンに関する情報が登録されている。図3は、クーポンDB20aのデータ構造の一例を示す図である。図3の例に示すクーポンDB20aは、「クーポンID」及び「内容」の項目を有する。「クーポンID」の項目には、クーポンリスト32に表示される獲得対象のクーポンのクーポンIDが登録されている。「内容」の項目には、「クーポンID」の項目に登録されたクーポンIDが示すクーポンが、どのようなクーポンであるかについての説明が登録されている。例えば、図3の例に示すクーポンDB20aの1番目のレコードは、クーポンID「C001」が示すクーポンは、定価から200円引きのクーポンであることを示す。
獲得済クーポンDB20bには、後述の格納部20fにより、ユーザごとに、ユーザが獲得済みのクーポンのクーポンIDが登録される。図4は、獲得済クーポンDB20bのデータ構造の一例を示す図である。図4の例に示す獲得済クーポンDB20bは、ユーザIDごとに、ユーザが獲得したクーポンのクーポンIDが登録される獲得済クーポンテーブルを有する。図4の例に示す獲得済クーポンDB20bは、ユーザID「A001」が示すユーザが獲得したクーポンのクーポンIDが登録される獲得済クーポンテーブルを有する。そして、図4の例には、かかる獲得済クーポンテーブルに、後述の格納部20fにより、クーポンID「C001」が格納された場合が例示されている。
受信部20eは、ユーザ端末30から送信されたクーポンリストのページをユーザ端末30に配信する要求を受信すると、受信した要求をページ生成部20cに送信する。また、受信部20eは、ユーザ端末30から送信されたユーザID及びクーポンIDを含む登録要求を受信すると、受信した登録要求を格納部20fに送信する。
ページ生成部20cは、受信部20eから送信された、クーポンリストのページをユーザ端末30に配信する要求を受信すると、クーポンDB20aに登録された全てのクーポンに関する情報(クーポンID及び内容)を取得する。そして、ページ生成部20cは、獲得済クーポンDB20bの獲得済クーポンテーブルの中から、受信した要求に含まれるユーザIDに対応する獲得済クーポンテーブルを特定し、特定した獲得済クーポンテーブルに登録された全てのクーポンIDを取得する。そして、ページ生成部20cは、クーポンDB20aから取得した全てのクーポンIDのうち、獲得済クーポンテーブルから取得したクーポンID以外のクーポンIDが示すクーポンをユーザが獲得するためのクーポンリストのページを生成する。このようにして、ページ生成部20cは、ユーザが獲得していないクーポンをユーザに獲得させるためのクーポンリストのページを生成する。ここで、ページ生成部20cは、上述した制御プログラムを含むクーポンリストのページを生成する。また、ページ生成部20cは、クーポンごとに、クーポンをユーザが獲得するためのボタン(第1のボタン)と、クーポンをユーザが獲得した場合に、ユーザにより指定可能な状態となり、指定された場合に、指定されたボタンに対応するクーポンの対象商品に関するページ、または、クーポンを使用することができるストアのページへの遷移が可能となるボタン(第2のボタン)とが設けられたクーポンリストのページを生成する。なお、第2のボタンは、クーポンをユーザが獲得していない場合には、ユーザにより指定可能でない状態であり、また、上述したクーポンの対象商品に関するページ、または、クーポンを使用することができるストアのページへのリンクが無効な状態である。さらに、第2のボタンは、クーポンをユーザが獲得していない場合には、クーポンをユーザが獲得している場合と比べて、その表示が反転される。
例えば、ページ生成部20cは、受信した要求に含まれるユーザIDに対応する獲得済クーポンテーブルにクーポンIDが登録されていない場合には、図5に例示するように、クーポンDB20aにクーポンIDが登録された全てのクーポンがユーザによって獲得可能なクーポンリストのページ32を生成する。ここで、図5の例に示すクーポンリストのページ32において、上述の第1のボタンは、ボタン32a,32c,32e,32gに対応し、上述の第2のボタンは、ボタン32b,32d,32f,32hに対応する。
配信部20dは、ページ生成部20cにより生成されたページを通信回線11及び基地局12を介して、ページの送信の要求元のユーザ端末30に配信する。
格納部20fは、受信部20eから送信されたユーザID及びクーポンIDを含む登録要求を受信すると、獲得済クーポンDB20bの獲得済クーポンテーブルの中から、受信した登録要求に含まれるユーザIDに対応する獲得済クーポンテーブルを特定する。そして、格納部20fは、特定した獲得済クーポンテーブルに、受信した登録要求に含まれるクーポンIDを格納する。これにより、電子商取引サーバ20は、ユーザIDが示すユーザが、クーポンIDが示すクーポンを獲得済みであることを把握することができる。そして、格納部20fは、獲得済クーポンテーブルに、受信したクーポンIDを格納すると、登録要求に含まれるユーザIDとクーポンIDとの紐付けが完了したことを示す情報を、通信回線11及び基地局12を介して、登録要求の送信元のユーザ端末30に送信する。
例えば、受信部20eから送信されたユーザID「A001」及びクーポンID「C001」を含む登録要求を受信した場合には、格納部20fは、先の図4の例に示すように、ユーザID「A001」に対応する獲得済クーポンテーブルに、クーポンID「C001」を格納する。これにより、電子商取引サーバ20は、ユーザID「A001」が示すユーザが、クーポンID「E001」が示すクーポンを獲得済みであることを把握することができる。そして、格納部20fは、登録要求に含まれるユーザID「A001」とクーポンID「C001」との紐付けが完了したことを示す情報を、通信回線11及び基地局12を介して、登録要求の送信元のユーザ端末30に送信する。
[ユーザ端末30の構成]
ユーザ端末30は、例えば、ユーザによって利用される携帯型PC(Personal Computer)、PDA(Personal Digital Assistant)、スマートフォンなどであり、ブラウザアプリケーション(例えばブラウザプログラムなど)がインストールされている。なお、本実施形態において、ユーザ端末30にインストールされている標準的なブラウザプログラムが、JavaScript等の制御プログラムを解釈して実行するが、スマートフォンなどのスマートデバイスには、これ以外にも、Webコンテンツの表示が可能な各種アプリがインストールされている場合がある。そこで、これらのアプリが、JavaScript等の制御プログラムを解釈して実行することで、ユーザ端末30に制御プログラムに基づく機能を実現させてもよい。図6は、第1の実施形態におけるユーザ端末の機能構成の一例を示すブロック図である。本実施形態におけるユーザ端末30は、データ送受信部301、表示制御部302、変更部303、紐付け情報送信制御部304、表示装置31及び入力装置311を有する。
ユーザ端末30が有する機能のうち、データ送受信部301、表示制御部302、変更部303及び紐付け情報送信制御部304は、ユーザ端末30内の演算装置が実行するブラウザプログラムにより実現される。
特に、変更部303及び紐付け情報送信制御部304は、電子商取引サーバ20から配信されたページに含まれている制御プログラムを、ブラウザプログラムが実行することにより実現される。
データ送受信部301は、各種の情報を、基地局12及び通信回線11を介して、電子商取引サーバ20に送信する。また、データ送受信部301は、電子商取引サーバ20から送信された各種の情報を、通信回線11及び基地局12を介して、受信する。例えば、データ送受信部301は、ユーザから、クーポンリストのページをユーザ端末30に表示する要求を、タッチパネル等の入力装置311を介して受け付けると、クーポンリストのページをユーザ端末30に配信する要求を、基地局12及び通信回線11を介して、電子商取引サーバ20に送信する。なお、データ送受信部301は、ユーザがログインした際に用いたユーザIDをかかる要求に含めて送信する。また、データ送受信部301は、紐付け情報送信制御部304から送信されたユーザID及びクーポンIDを含む登録要求、並びに、当該登録要求を電子商取引サーバ20に送信する指示を受信すると、受信した登録要求を、基地局12及び通信回線11を介して、電子商取引サーバ20に送信する。また、データ送受信部301は、電子商取引サーバ20から送信されたクーポンリストのページを、通信回線11及び基地局12を介して受信すると、受信したページを表示制御部302へ送信する。また、データ送受信部301は、電子商取引サーバ20から送信されたユーザIDとクーポンIDとの紐付けが完了したことを示す情報を、通信回線11及び基地局12を介して受信すると、受信した情報を表示制御部302へ送信する。
表示制御部302は、表示装置31の表示を制御する。例えば、表示制御部302は、データ送受信部301から送信されたクーポンリストのページを受信すると、受信したクーポンリストのページを表示するように、表示装置31を制御する。例えば、表示制御部302は、図5の例に示すクーポンリストのページ32を受信すると、このクーポンリストのページ32が表示装置31に表示されるように表示装置31を制御する。表示装置31は、例えば液晶パネルであり、表示制御部301による制御を受けてページなどの画像を表示する。また、表示制御部302は、データ送受信部301から送信されたクーポンリストのページを受信すると、受信したクーポンリストのページを変更部303に送信する。
また、表示制御部301は、変更部303からの指示を受信すると、受信した指示に基づいて、表示装置31に表示されるクーポンリストのページのボタンの表示や状態を変更する。また、表示制御部301は、データ送受信部301から送信されたユーザIDとクーポンIDとの紐付けが完了したことを示す情報を受信すると、受信した情報を変更部303に送信する。
変更部303は、ユーザが入力装置311を操作して、表示装置31に表示されたクーポンリストのページに設けられた上述の第1のボタンを指定した場合には、第1のボタンがユーザにより指定されたことを検出することができる。そして、変更部303は、第1のボタンが指定されたことを検出すると、第1のボタンが指定されたことを示す情報を紐付け情報送信制御部304へ送信する。
また、変更部303は、表示制御部301から送信されたユーザIDとクーポンIDとの紐付けが完了したことを示す情報を受信すると、ユーザにより指定された第1のボタンを反転表示する指示を表示制御部301に送信する。また、変更部303は、表示制御部301から送信されたユーザIDとクーポンIDとの紐付けが完了したことを示す情報を受信すると、ユーザにより指定された第1のボタンがユーザにより指定可能でない状態となるように、指定された第1のボタンの状態を変更する指示を表示制御部301に送信する。また、変更部303は、表示制御部301から送信されたユーザIDとクーポンIDとの紐付けが完了したことを示す情報を受信すると、ユーザにより指定された第1のボタンに対応する上述の第2のボタンの表示を反転表示から元に戻す指示を表示制御部301に送信する。また、変更部303は、表示制御部301から送信されたユーザIDとクーポンIDとの紐付けが完了したことを示す情報を受信すると、ユーザにより指定された第1のボタンに対応する第2のボタンを指定可能な状態にし、第2のボタンが指定された場合に、クーポンの対象商品に関するページまたはクーポンを使用することができるストアのページへの遷移が可能となるように、第2のボタンの状態を変更する指示を表示制御部301に送信する。
例えば、図5の例に示すクーポンリストのページ32が表示装置31に表示され、ユーザによりボタン32cが指定され、表示制御部301から送信されたユーザID「A001」及びクーポンID「C001」を変更部303が受信した場合について説明する。この場合には、変更部303は、ユーザにより指定されたボタン32cの表記を「獲得済み」に変更するとともに、ボタン32cを反転表示する指示を表示制御部301に送信する。また、変更部303は、ボタン32cがユーザにより指定可能でない状態となるように、ボタン32cの状態を変更する指示を表示制御部301に送信する。また、変更部303は、ボタン32cに対応するボタン32dの表示を反転表示から元に戻す指示を表示制御部301に送信する。また、変更部303は、ボタン32dを指定可能な状態にし、ボタン32dが指定された場合に、クーポンの対象商品に関するページまたはクーポンを使用することができるストアのページへの遷移が可能となるように、ボタン32dの状態を変更する指示を表示制御部301に送信する。これにより、表示装置31に表示されるクーポンリストのページ32の内容が、図5の例に示すクーポンリストのページ32の内容から、図7の例に示すクーポンリストのページ32の内容に変更される。
上述したように、クーポンを獲得するためのボタン32cが指定された場合であっても、クーポンを獲得するためのクーポンリストのページ32から他のページに遷移せず、クーポンリストのページ32が表示されたままである。そのため、本実施形態によれば、ユーザが、電子クーポンを獲得する機会を逃してしまうような事態の発生を抑制することができる。この結果、本実施形態によれば、ユーザに対して商品の購入を促進することができる。また、本実施形態によれば、ボタン32cが指定された場合には、クーポンを使用することができるストアのページへのリンクが有効になる。これにより、電子クーポンの大量獲得と、クーポン獲得者のストアのページへの誘導とを両立することができる。
また、図7の例に示すクーポンリストのページ32が表示装置31に表示され、ユーザによりボタン32eが指定され、表示制御部301から送信されたユーザID「A001」及びクーポンID「E001」を変更部303が受信した場合について説明する。この場合には、変更部303は、ユーザにより指定されたボタン32eの表記を「獲得済み」に変更するとともに、ボタン32eを反転表示する指示を表示制御部301に送信する。また、変更部303は、ボタン32eがユーザにより指定可能でない状態となるように、ボタン32eの状態を変更する指示を表示制御部301に送信する。また、変更部303は、ボタン32eに対応するボタン32fの表示を反転表示から元に戻す指示を表示制御部301に送信する。また、変更部303は、ボタン32fを指定可能な状態にし、ボタン32fが指定された場合に、クーポンの対象商品に関するページまたはクーポンを使用することができるストアのページへの遷移が可能となるように、ボタン32fの状態を変更する指示を表示制御部301に送信する。これにより、表示装置31に表示されるクーポンリストのページ32の内容が、図7の例に示すクーポンリストのページ32の内容から、図8の例に示すクーポンリストのページ32の内容に変更される。
上述したように、クーポンを獲得するためのボタン32eが指定された場合であっても、クーポンを獲得するためのクーポンリストのページ32から他のページに遷移せず、クーポンリストのページ32が表示されたままである。そのため、本実施形態によれば、ユーザが、電子クーポンを獲得する機会を逃してしまうような事態の発生を抑制することができる。この結果、本実施形態によれば、ユーザに対して商品の購入を促進することができる。また、本実施形態によれば、ボタン32eが指定された場合には、クーポンを使用することができるストアのページへのリンクが有効になる。これにより、電子クーポンの大量獲得と、クーポン獲得者のストアのページへの誘導とを両立することができる。
また、図7の例に示すクーポンリストのページ32が表示装置31に表示され、ユーザによりボタン32dが指定された場合には、表示制御部302は、図9の例に示すクーポンを使用することができるストアのページ33などを電子商取引サーバ20から取得し、取得したページ33を表示するように表示装置31を制御する。
紐付け情報送信制御部304は、変更部303から送信された、第1のボタンが指定されたことを示す情報を受信すると、次の処理を行う。すなわち、紐付け情報送信制御部304は、ユーザがログインした際に用いたユーザID、及び、指定された第1のボタンに対応するクーポンのクーポンIDを含む登録要求、並びに、当該登録要求を電子商取引サーバ20に送信する指示をデータ送受信部301に送信する。例えば、紐付け情報送信制御部304は、変更部303から送信されたボタン32cが指定されたことを示す情報を受信すると、ユーザがログインした際に用いたユーザID「A001」、及び、ボタン32cに対応するクーポンのクーポンID「C001」を含む登録要求、並びに、ユーザID「A001」及びクーポンID「C001」を含む登録要求を電子商取引サーバ20に送信する指示をデータ送受信部301に送信する。
[電子商取引システム10の動作]
図10は、第1の実施形態における電子商取引システム10のシーケンス図である。
図10の例に示すように、まず、データ送受信部301は、ユーザから、クーポンリストのページをユーザ端末30に表示する要求を、タッチパネル等の入力装置311を介して受け付けると、クーポンリストのページをユーザ端末30に配信する要求を電子商取引サーバ20に送信する(S1)。なお、かかる要求には、ユーザがログインした際に用いたユーザIDが含まれる。
受信部20eは、ユーザ端末30から送信されたクーポンリストのページをユーザ端末30に配信する要求を受信すると、受信した要求をページ生成部20cに送信する。そして、ページ生成部20cは、受信部20eから送信されたクーポンリストのページをユーザ端末30に配信する要求を受信すると、クーポンDB20aに登録された全てのクーポンに関する情報(クーポンID及び内容)を取得する(S2)。そして、ページ生成部20cは、獲得済クーポンDB20bの獲得済クーポンテーブルの中から、受信した要求に含まれるユーザIDに対応する獲得済クーポンテーブルを特定し、特定した獲得済クーポンテーブルに登録された全てのクーポンIDを取得する(S3)。
そして、ページ生成部20cは、クーポンDB20aから取得した全てのクーポンIDのうち、獲得済クーポンテーブルから取得したクーポンID以外のクーポンIDが示すクーポンをユーザが獲得するためのクーポンリストのページを生成する(S4)。このようにして、ページ生成部20cは、ユーザが獲得していないクーポンをユーザに獲得させるためのクーポンリストのページを生成する。
そして、配信部20dは、ページ生成部20cにより生成されたクーポンリストのページを、クーポンリストのページの送信の要求元のユーザ端末30に配信する(S5)。
そして、データ送受信部301は、電子商取引サーバ20から送信されたクーポンリストのページを受信すると、受信したページを表示制御部302へ送信する。表示制御部302は、データ送受信部301から送信されたクーポンリストのページを受信すると、受信したクーポンリストのページを表示するように、表示装置31を制御する(S6)。
そして、変更部303は、第1のボタンが指定されたことを検出すると、第1のボタンが指定されたことを示す情報を紐付け情報送信制御部304へ送信する。紐付け情報送信制御部304は、変更部303から送信された第1のボタンが指定されたことを示す情報を受信すると、ユーザがログインした際に用いたユーザID、及び、指定された第1のボタンに対応するクーポンのクーポンIDを含む登録要求、並びに、当該登録要求を電子商取引サーバ20に送信する指示をデータ送受信部301に送信する。データ送受信部301は、紐付け情報送信制御部304から送信されたユーザID及びクーポンIDを含む登録要求、並びに、当該登録要求を電子商取引サーバ20に送信する指示を受信すると、受信した登録要求を電子商取引サーバ20に送信する(S7)。
受信部20eは、ユーザ端末30から送信されたユーザID及びクーポンIDを含む登録要求を受信すると、受信した登録要求を格納部20fに送信する。格納部20fは、受信部20eから送信された登録要求を受信すると、獲得済クーポンDB20bの獲得済クーポンテーブルの中から、受信した登録要求に含まれるユーザIDに対応する獲得済クーポンテーブルを特定する。そして、格納部20fは、特定した獲得済クーポンテーブルに、受信した登録要求に含まれるクーポンIDを格納する(S8)。これにより、ユーザIDとクーポンIDとが紐付けされる。
そして、格納部20fは、ユーザIDとクーポンIDとの紐付けが完了したことを示す情報を、登録要求の送信元のユーザ端末30に送信する(S9)。
データ送受信部301は、電子商取引サーバ20から送信されたユーザIDとクーポンIDとの紐付けが完了したことを示す情報を受信すると、受信した情報を表示制御部302へ送信する。表示制御部302は、データ送受信部301から送信されたユーザIDとクーポンIDとの紐付けが完了したことを示す情報を受信すると、受信した情報を変更部303に送信する。変更部303は、表示制御部301から送信されたユーザIDとクーポンIDとの紐付けが完了したことを示す情報を受信すると、ユーザにより指定された第1のボタンがユーザにより指定可能でない状態となるように、指定された第1のボタンの状態を変更する指示を表示制御部301に送信する。さらに、変更部303は、表示制御部301から送信されたユーザIDとクーポンIDとの紐付けが完了したことを示す情報を受信すると、ユーザにより指定された第1のボタンに対応する第2のボタンを指定可能な状態にし、第2のボタンが指定された場合に、クーポンの対象商品に関するページまたはクーポンを使用することができるストアのページへの遷移が可能となるように、第2のボタンの状態を変更する指示を表示制御部301に送信する。表示制御部301は変更部303からの指示を受信すると、受信した指示に基づいて、表示装置31に表示されるクーポンリストのページのボタンの表示や状態を変更する(S10)。
以上、本発明の第1の実施形態について説明した。
上述したように、本実施形態の電子商取引システム10におけるユーザ端末30によれば、複数の種類のクーポンを選択可能なクーポンリストのページであって、クーポンを選択するためのボタンが複数設けられたクーポンリストが表示された場合に、ボタンがユーザにより指定されたときに、ユーザIDとクーポンIDとを含む登録要求を電子商取引サーバ20へ送信するように制御する。また、ユーザ端末30によれば、ボタンがユーザにより指定された場合に、指定されたボタンに対応するクーポン以外の他のクーポンを選択可能な状態を維持しつつ、クーポンを使用することができるストアのページへ遷移するためのリンクが有効な状態となるようにクーポンリストのページにおけるリンクの状態を変更する。したがって、本実施形態によれば、上述したように、ユーザに対して商品の購入を促進することができる。また、本実施形態によれば、上述したように、電子クーポンの大量獲得と、クーポン獲得者のストアのページへの誘導とを両立することができる。
また、本実施形態の電子商取引システム10における電子商取引サーバ20は、ユーザIDとクーポンIDとが対応付けられている場合に、ユーザ端末30からクーポンリストのページを配信する要求を受け付けたときには、次の処理を行う。すなわち、電子商取引サーバ20は、獲得済クーポンDB20bから、要求に含まれるユーザIDに対応するクーポンIDを取得し、クーポンDB20aに登録された複数の種類のクーポンのうち、取得したクーポンIDが示すクーポン以外のクーポンを選択するためのボタンが設けられたクーポンリストのページを生成する。これにより、ユーザが獲得していないクーポンをユーザに獲得させるためのクーポンリストのページが生成される。そして、生成されたクーポンリストのページがユーザ端末30の表示装置31に表示される。したがって、本実施形態の電子商取引システム10によれば、ユーザがMYページなどを確認しなくとも、クーポンリストを再訪問するだけ(クーポンリストのページをユーザ端末30に表示する要求を、タッチパネル等の入力装置311を介してユーザ端末30に入力するだけ)で、未獲得のクーポンに関する情報を把握することができる。例えば、クーポンID「C001」が示すクーポンを、ユーザID「A001」が示すユーザが獲得済みである場合には、すなわち、ユーザID「A001」に対応する未獲得クーポンテーブルに、クーポンID「C001」が登録されている場合には、電子商取引サーバ20のページ生成部20cは、図11の例に示すようなクーポンリストのページ32を生成する。
また、電子商取引サーバ20は、ユーザIDとクーポンIDとが対応付けられている場合に、ユーザ端末30からクーポンリストのページを配信する要求を受け付けたときには、次の処理を行うこともできる。すなわち、電子商取引サーバ20は、要求に含まれるユーザIDに対応する獲得済クーポンテーブルから、クーポンIDを取得し、クーポンDB20aに登録された複数の種類のクーポンのうち、取得したクーポンIDが示すクーポン以外のクーポンを選択するためのボタンが指定可能な状態で設けられ、かつ、取得したクーポンIDが示すクーポンを選択するためのボタンが指定可能でない状態で設けられたクーポンリストのページを生成することもできる。このとき、取得したクーポンIDが示すクーポンを選択するためのボタンの表記を「獲得済み」とし、反転表示させることもできる。したがって、本実施形態の電子商取引システム10によれば、ユーザがMYページなどを確認しなくとも、クーポンリストを再訪問するだけで、未獲得のクーポンに関する情報及び獲得済みのクーポンに関する情報を把握することができる。例えば、クーポンID「C001」が示すクーポンを、ユーザID「A001」が示すユーザが獲得済みである場合には、電子商取引サーバ20のページ生成部20cは、図12の例に示すようなクーポンリストのページ32を生成する。
また、電子商取引サーバ20は、商品を購入する際に使用されたクーポンについては、再び、獲得可能なようにクーポンリストのページを生成することもできる。この場合には、電子商取引サーバ20は、獲得済クーポンDB20bに代えて、図13Aに示すような、クーポンが使用済みであるか否かを管理可能な獲得済クーポンDB21bを有する。獲得済クーポンDB21bのユーザIDごとの獲得済クーポンテーブルは、獲得済クーポンDB20bのユーザIDごとの獲得済クーポンテーブルの項目に加えて、さらに、「使用済」の項目を有する。「使用済」の項目には、「クーポンID」の項目に登録されたクーポンIDが示すクーポンが、商品を購入する際に使用された場合には、格納部20fにより、「クーポンID」の項目に登録されたクーポンIDが示すクーポンが商品を購入する際に使用されたことを示す「1」が登録される。なお、「使用済」の項目には、初期値として「0」が格納部20fにより登録される。このような場合に、電子商取引サーバ20のページ生成部20cは、ユーザ端末30からクーポンリストのページを配信する要求を受け付けたときには、次の処理を行う。すなわち、ページ生成部20cは、要求に含まれるユーザIDに対応する獲得済クーポンDB21bの獲得済クーポンテーブルから、全てのレコードの「クーポンID」の項目に登録されたクーポンID及び「使用済」の項目の登録内容を取得する。そして、ページ生成部20cは、次のようなクーポンリストのページを生成する。すなわち、ページ生成部20cは、クーポンDB20aに登録された複数の種類のクーポンのうち、取得したクーポンIDが示すクーポン以外のクーポンを選択するためのボタン、及び、取得したクーポンIDのうち、「使用済」の項目に「1」が登録されたレコードの「クーポンID」の項目に登録されたクーポンIDが示すクーポンを選択するためのボタンが指定可能な状態で設けられたクーポンリストのページを生成する。このとき、「使用済」の項目に「1」が登録されたレコードの「クーポンID」の項目に登録されたクーポンIDが示すクーポンを選択するためのボタンについては、点滅表示や色を他のボタンと異ならせるなどの強調表示をさせることもできる。したがって、本実施形態の電子商取引システム10によれば、ユーザがMYページなどを確認しなくとも、クーポンリストを再訪問するだけで、未獲得のクーポンに関する情報及び使用済みのクーポンに関する情報を把握することができる。また、ユーザは、使用済みのクーポンを再び獲得することができる。例えば、クーポンID「C001」が示すクーポンを、ユーザID「A001」が示すユーザが使用済みである場合には、電子商取引サーバ20のページ生成部20cは、図13Bの例に示すようなクーポンリストのページ32を生成する。
また、第1の実施形態における電子商取引システム10では、クーポンリストのページの表示の制御だけでなく、商品を説明するためのページ(商品説明ページ)の表示の制御を行うこともできる。このような商品説明ページの表示の制御を行う場合について説明する。なお、商品は選択対象物の一例であり、商品説明ページは、選択ページまたは商品選択ページの一例である。この場合には、電子商取引サーバ20は、更に、図14Aに示すような商品管理DB23を有する。図14Aの例に示す商品管理DB23には、格納部20fにより、ユーザごとに、ユーザがカートにいれた商品の商品IDと、商品をカートにいれた数(個数)とが登録される。図14Aの例に示す商品管理DB23は、ユーザIDごとに、商品管理テーブルを有する。図14Aの例に示す商品管理テーブルは、「商品ID」及び「カートにいれた数」の項目を有する。「商品ID」の項目には、格納部20fにより、対応するユーザIDが示すユーザによりカートに入れられた商品を識別する識別情報である商品IDが登録される。「カートに入れた数」の項目には、格納部20fにより、「商品ID」の項目に登録された商品IDが示す商品がカートに入っている数が登録される。図14Aの例に示す商品管理テーブルは、ユーザID「A001」が示すユーザが、商品ID「M001」が示す商品を、カートに2個いれた場合を示す。
また、商品説明ページの表示の制御を行う場合には、ユーザ端末30は、図14Bに示す商品管理DB305を有する。商品管理DB305のデータ構造は、商品管理DB23のデータ構造と同一である。また、本実施形態では、商品管理DB305の登録内容と、商品管理DB23の登録内容とが一致するようになっている。
商品説明ページの表示の制御を行う場合の電子商取引システム10の動作について説明する。図15は、商品説明ページの表示の制御を行う場合の電子商取引システム10のシーケンス図である。
図15の例に示すように、まず、データ送受信部301は、ユーザから、商品説明ページをユーザ端末30に表示する要求を、タッチパネル等の入力装置311を介して受け付けると、商品説明ページをユーザ端末30に配信する要求を電子商取引サーバ20に送信する(S20)。なお、かかる要求には、ユーザがログインした際に用いたユーザID、及び、説明される対象の商品の商品IDが含まれる。
受信部20eは、ユーザ端末30から送信された、商品説明ページをユーザ端末30に配信する要求を受信すると、受信した要求をページ生成部20cに送信する。そして、ページ生成部20cは、受信部20eから送信された、商品説明ページをユーザ端末30に配信する要求を受信すると、商品管理DB23の商品管理テーブルの中から、受信した要求に含まれるユーザIDに対応する商品管理テーブルを特定する。そして、ページ生成部20cは、特定した商品管理テーブルに登録された全てのレコードの中から、要求に含まれる商品IDが「商品ID」の項目に登録されたレコードを取得する(S21)。
そして、ページ生成部20cは、取得したレコードの「カートに入れた数」の項目に登録された、要求に含まれる商品IDが示す商品(対象商品)がカートに入っている数を取得する(S22)。対象商品がカートに入っている数は、「0」以上の整数である。
そして、ページ生成部20cは、対象商品の画像、対象商品の説明文、対象商品をカートに入れる個数がユーザによって入力可能なテキストボックス、対象商品をカートにいれるためのボタン、指定されることによりカートに入れられた商品に関する情報が表示されたページへ遷移するためのボタンが設けられた商品説明ページを生成する(S23)。ここで、ページ生成部20cは、対象商品をカートにいれるためのボタンに、対象商品がカートに入っている数を表記する。また、ページ生成部20cは、対象商品がカートに1つ以上入っている場合には、カートに入れられた商品に関する情報が表示されたページへ遷移するためのボタンが指定可能な状態で商品説明ページを生成する。また、ページ生成部20cは、対象商品がカートに入っていない場合には、カートに入れられた商品に関する情報が表示されたページへ遷移するためのボタンが指定可能でない状態で商品説明ページを生成する。
例えば、対象商品がペットボトルに入れられたミネラルウォーターであり、対象商品がカートに入っていない場合には、ページ生成部20cは、図16Aに示すような商品説明ページ38を生成する。図16Aの例に示す商品説明ページ38には、対象商品であるペットボトルに入れられたミネラルウォーターの画像38a、ミネラルウォーターの説明文38b、ミネラルウォーターをカートに入れる個数がユーザによって入力可能なテキストボックス38cが設けられている。さらに、図16Aの例に示す商品説明ページ38には、ミネラルウォーターをカートにいれるためのボタン38d、指定されることによりカートに入れられた商品に関する情報が表示されたページへ遷移するためのボタン38dが指定可能でない状態で設けられている。すなわち、図16Aの例に示す商品説明ページ38では、カートに入れられた商品に関する情報が表示されたページへのリンクが無効な状態である。ここで、ボタン38dには、ミネラルウォーターが0個カートに入っていること、すなわち、ミネラルウォーターがカートに入っていないことが表記されている。
また、対象商品がペットボトルに入れられたミネラルウォーターであり、対象商品がカートに1つ以上、例えば、2つ入っている場合には、ページ生成部20cは、図16Bに示すような商品説明ページ38を生成する。図16Bの例に示す商品説明ページ38には、対象商品であるペットボトルに入れられたミネラルウォーターの画像38a、ミネラルウォーターの説明文38b、ミネラルウォーターをカートに入れる個数がユーザによって入力可能なテキストボックス38cが設けられている。さらに、図16Bの例に示す商品説明ページ38には、ミネラルウォーターをカートにいれるためのボタン38d、指定されることによりカートに入れられた商品に関する情報が表示されたページへ遷移するためのボタン38dが指定可能な状態で設けられている。すなわち、図16Bの例に示す商品説明ページ38では、カートに入れられた商品に関する情報が表示されたページへのリンクが有効な状態である。ここで、ボタン38dには、ミネラルウォーターが2個カートに入っていることが表記されている。
そして、配信部20dは、ページ生成部20cにより生成された商品説明ページを、商品説明ページの送信の要求元のユーザ端末30に配信する(S24)。
そして、データ送受信部301は、電子商取引サーバ20から送信された商品説明ページを受信すると、受信した商品説明ページを表示制御部302へ送信する。表示制御部302は、データ送受信部301から送信された商品説明ページを受信すると、受信した商品説明ページを表示するように、表示装置31を制御する(S25)。したがって、商品説明ページの表示を制御する場合の電子商取引システム10によれば、ユーザがMYページなどを確認しなくとも、商品説明ページを再訪問するだけ(商品説明ページをユーザ端末30に表示する要求を、タッチパネル等の入力装置311を介してユーザ端末30に入力するだけ)で、カートに入れられた対象商品の個数を把握することができる。
変更部303は、対象商品をカートにいれるためのボタンが指定されたことを検出すると、対象商品をカートにいれるためのボタンが指定されたことを示す情報を紐付け情報送信制御部304へ送信する。紐付け情報送信制御部304は、変更部303から送信された対象商品をカートにいれるためのボタンが指定されたことを示す情報を受信すると、ユーザがログインした際に用いたユーザID、対象商品の商品ID、及び、新たにカートに入れられた対象商品の個数を含む登録要求、並びに、当該ユーザID、当該商品ID及び当該個数を含む登録要求を電子商取引サーバ20に送信する指示をデータ送受信部301に送信する。データ送受信部301は、紐付け情報送信制御部304から送信されたユーザID、商品ID及び個数を含む登録要求、並びに、当該登録要求を電子商取引サーバ20に送信する指示を受信すると、受信した登録要求を電子商取引サーバ20に送信する(S26)。
そして、受信部20eは、ユーザ端末30から送信されたユーザID、商品ID及び個数を含む登録要求を受信すると、受信した登録要求を格納部20fに送信する。格納部20fは、受信部20eから送信された登録要求を受信すると、商品管理DB23の商品管理テーブルの中から、受信した登録要求に含まれるユーザIDに対応する商品管理テーブルを特定する。そして、格納部20fは、特定した商品管理テーブルの全レコードの中から、登録要求に含まれる商品IDが「商品ID」の項目に登録されたレコードを特定する。そして、格納部20fは、特定したレコードの「カートに入れた数」の項目に登録された数を取得し、取得した数と受信した登録要求に含まれる個数とを加算した値を、特定したレコードの「カートに入れた数」の項目に登録する(S27)。これにより、ユーザIDと商品IDと対象商品がカートに入れられた数とが紐付けされる。
そして、格納部20fは、ユーザIDと商品IDと対象商品がカートに入れられた数との紐付けが完了したことを示す情報を、ユーザIDと商品IDと個数とを含む登録要求の送信元のユーザ端末30に送信する(S28)。
データ送受信部301は、電子商取引サーバ20から送信されたユーザIDと商品IDと個数との紐付けが完了したことを示す情報を受信すると、受信した情報を紐付け情報送信制御部304へ送信する。紐付け情報送信制御部304は、ユーザIDと商品IDと個数との紐付けが完了したことを示す情報を受信すると、商品管理DB305の商品管理テーブルの中から、ユーザがログインした際に用いたユーザIDに対応する商品管理テーブルを特定する。そして、紐付け情報送信制御部304は、特定した商品管理テーブルの全レコードの中から、対象商品の商品IDが「商品ID」の項目に登録されたレコードを特定する。そして、紐付け情報送信制御部304は、特定したレコードの「カートに入れた数」の項目に登録された数を取得し、取得した数と新たにカートに入れられた対象商品の個数とを加算した値を、特定したレコードの「カートに入れた数」の項目に登録する(S29)。これにより、対象商品がカートに入れられた数が商品管理DB305の商品管理テーブルに登録されるため、ユーザ端末30側で対象商品がカートに入れられた数を把握することができる。
そして、変更部303は、S29で紐付け情報送信制御部304により特定されたレコードの「カートに入れた数」の項目に登録された、カートに入れられた対象商品の個数Xを取得する。そして、変更部303は、対象商品をカートにいれるためのボタンの表記を、「カートに入れる(X個カートに入っています)」に変更する指示を表示制御部301に送信する。このように、ユーザ端末30では、対象商品をカートにいれるためのボタンがユーザにより指定されると、上述したように非同期で登録要求を電子商取引サーバ20に送信し、画面遷移せずに、対象商品をカートにいれるためのボタンの表記を「カートに入れる(X個カートに入っています)」に変更する。また、変更部303は、取得した個数Xが1以上であり、カートに入れられた商品に関する情報が表示されたページへ遷移するためのボタンが指定可能でない状態(すなわち、かかるページへのリンクが無効である状態)である場合には、かかるページへ遷移するためのボタンが指定可能な状態となるように、かかるページへ遷移するためのボタンの状態を変更する指示を表示制御部301に送信する。表示制御部301は変更部303からの指示を受信すると、受信した指示に基づいて、表示装置31に表示される商品説明ページのボタンの表示や状態を変更する(S30)。
例えば、対象商品がペットボトルに入れられたミネラルウォーターであり、対象商品がカートに入っていない場合に、ミネラルウォーターをカートに2個入れた場合には、変更部303によって、表示装置31に表示される商品説明ページ38の内容が、図16Aに示す商品説明ページ38の内容から、図16Bに示す商品説明ページ38の内容に変更される。
上述したように、商品説明ページの表示の制御を行う場合の電子商取引システム10によれば、商品をカートに入れるためのボタンが指定された場合であっても、商品を選択するための商品説明ページ38から他のページに遷移せず、商品説明ページ38が表示されたままである。そのため、商品説明ページの表示の制御を行う場合の電子商取引システム10によれば、ユーザが、商品を購入する機会を逃してしまうような事態の発生を抑制することができる。この結果、商品説明ページの表示の制御を行う場合の電子商取引システム10によれば、ユーザに対して商品の購入を促進することができる。
また、商品説明ページの表示を制御する場合の電子商取引システム10によれば、ユーザがMYページなどを確認しなくとも、商品説明ページを再訪問するだけ(商品説明ページをユーザ端末30に表示する要求を、タッチパネル等の入力装置311を介してユーザ端末30に入力するだけ)で、カートに入れられた対象商品の個数を把握することができる。
また、上記第1の実施形態における電子商取引サーバ20は、例えば図17に示すような構成のコンピュータ80によって実現される。図17は、情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ80は、CPU(Central Processing Unit)81、RAM(Random Access Memory)82、ROM(Read Only Memory)83、HDD(Hard Disk Drive)84、通信インターフェイス(I/F)85、入出力インターフェイス(I/F)86、およびメディアインターフェイス(I/F)87を備える。
CPU81は、ROM83またはHDD84に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM83は、コンピュータ80の起動時にCPU81によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ80のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
HDD84は、CPU81によって実行されるプログラムおよび当該プログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス85は、通信回線11を介して他の機器からデータを受信してCPU81へ送り、CPU81が生成したデータを、通信回線11を介して他の機器へ送信する。
CPU81は、入出力インターフェイス86を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、および、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU81は、入出力インターフェイス86を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU81は、生成したデータを、入出力インターフェイス86を介して出力装置へ出力する。
メディアインターフェイス87は、記録媒体88に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM82を介してCPU81に提供する。CPU81は、当該プログラムを、メディアインターフェイス87を介して記録媒体88からRAM82上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体88は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
コンピュータ80が第1の実施形態における電子商取引サーバ20として機能する場合、コンピュータ80のCPU81は、RAM82上にロードされたプログラムを実行することにより、ページ生成部20c、配信部20d、受信部20e、格納部20fの各機能を実現する。また、HDD84には、クーポンDB20a及び獲得済クーポンDB20bのデータが格納される。
コンピュータ80のCPU81は、プログラムを、記録媒体88から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から、通信回線11を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
また、第1の実施形態における電子商取引サーバ20において、ページに含まれている制御プログラムは、ユーザ端末30内のCPUに読み込まれることにより、ユーザ端末30に、変更部303及び紐付け情報送信制御部304の各機能を実現させる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者には明らかである。また、そのような変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。