JP5922962B2 - 懸架装置及び懸架装置のアウターチューブ加工方法 - Google Patents

懸架装置及び懸架装置のアウターチューブ加工方法 Download PDF

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Description

この発明は、懸架装置及び懸架装置のアウターチューブ加工方法の改良に関する。
一般的に、自動車や自動二輪車等の輸送機器においては、車体と車輪との間に懸架装置を介装し、この懸架装置で路面凹凸による衝撃が車体に伝達されることを抑制している。
例えば、自動二輪車等の鞍乗型車両において前輪を懸架する懸架装置は、フロントフォークと称されており、前輪の両側に起立して前輪を回転可能に支持する一対の懸架装置本体と、この懸架装置本体を連結するブラケットと、このブラケットに取り付けられるステアリングシャフトとを備えている。
そして、上記ステアリングシャフトは、車体の骨格となるフレームのヘッドパイプに回転可能に取り付けられている。また、上記ステアリングシャフト若しくは上記ブラケットには、ハンドルが固定されていることから、ハンドルを回転することにより前輪の向きを変更することができる。
また、上記懸架装置本体は、アウターチューブと、このアウターチューブ内に出没可能に挿入されるインナーチューブとを備えており、上記懸架装置本体内に、路面凹凸による衝撃を吸収する懸架ばねや、この衝撃吸収に伴う伸縮運動を抑制する緩衝器が収容されている。
そして、特許文献1に開示の懸架装置においては、アウターチューブを径方向に切断したとき、アウターチューブの内周が真円に形成されるとともに、外周が車体の進行方向に向かって前後方向に長い楕円形に形成されており、アウターチューブの左右部分の肉厚が前後部分の肉厚よりも薄く形成されている。
このため、上記懸架装置においては、車体の進行方向に向かって前後部分の肉厚を厚くして前後方向に作用する力に対する剛性を大きくするとともに、左右部分の肉厚を薄くして懸架装置の重量を軽減することができる。
実開平2−12543号
しかしながら、上記従来のフロントフォーク(懸架装置)においては、筒状の母材を切削してアウターチューブを形成する場合、アウターチューブの外周を断面楕円形に形成することは困難であり、フライス加工などによる肉抜き加工は非効率的であった。
そこで、本発明の目的は、車体の進行方向に向かって前後方向に作用する力に対する剛性を大きくするとともに、重量を軽減することができ、アウターチューブの加工が簡易で効率的な懸架装置及び懸架装置のアウターチューブ加工方法を提供することである。
上記課題を解決するための第一の手段は、筒状に形成されるとともに、車体の進行方向に向かって左部分及び右部分の少なくとも一方の肉厚が前後部分の肉厚よりも薄く形成される一以上の肉厚変更部を備えているアウターチューブを備えた懸架装置において、上記肉厚変更部の外周が前後左右の連繋する円弧からなり、前後の上記円弧の曲率中心が同じであるとともに、前後の上記円弧の曲率半径が等しく形成されており、左側及び右側の少なくとも一方の上記円弧の曲率中心が前後の上記円弧の曲率中心に対して、左側及び右側少なくとも一方の上記円弧から離れる方向にずれるとともに、左側及び右側の少なくとも一方の上記円弧の曲率半径は、前後の上記円弧の曲率半径よりも大きく形成されていることである。
上記課題を解決するための第二の手段は、筒状に形成されて、内周と外周が同心円であるとともに真円である母材を旋盤加工してアウターチューブを形成する懸架装置のアウターチューブ加工方法において、旋盤における回転体の回転中心に対して偏心させたチャックに上記母材を固定し、上記回転中心から離れている上記母材の外周の一部を削る第一工程と、上記第一工程と同様に設定されている上記チャックに上記母材を180度回転させて固定し、上記母材の上記第一工程で削られた部分と逆側に位置する外周の一部を削る第二工程とを備えていることである。
本発明によれば、車体の進行方向に向かって前後方向に作用する力に対する剛性を大きくするとともに、重量を軽減することができ、アウターチューブの加工を簡易且つ効率的にすることが可能となる。
本発明の一実施の形態に係る懸架装置のアウターチューブを示す左側面図である。 本発明の一実施の形態に係る懸架装置のアウターチューブにおける肉厚変更部を径方向に切断し、拡大して示す横断面図である。 旋盤加工により筒状の母材から本発明の一実施の形態に係る懸架装置のアウターチューブを形成するための第一工程を模式的に示す説明図であり、図3中左側に肉厚変更部の横断面を示し、図3中右側にアウターチューブの部分縦断面を示す。 旋盤加工により筒状の母材から本発明の一実施の形態に係る懸架装置のアウターチューブを形成するための第二工程を模式的に示す説明図であり、図4中左側に肉厚変更部の横断面を示し、図4中右側にアウターチューブの部分縦断面を示す。
以下に本発明の一実施の形態に係る懸架装置及び懸架装置のアウターチューブ加工方法について、図面を参照しながら説明する。いくつかの図面を通して付された同じ符号は、同じ部品か対応する部品を示す。
本実施の形態に係る懸架装置は、図1,2に示すように、筒状に形成されるとともに、車体の進行方向に向かって左右部分12,13(左部分12と右部分13)の肉厚が前後部分10,11(前部分10と後部分11)の肉厚よりも薄く形成される二つの肉厚変更部1a,1bを備えているアウターチューブ1を備えた懸架装置である。
そして、図2に示すように、上記各肉厚変更部1a,1bの外周2が前後左右の円弧20,21,22,23からなり、前後の上記円弧20,21の曲率中心がp1で同じであるとともに、前後の上記円弧20,21の曲率半径r1,r2が等しく形成されている(r1=r2)。
また、左右の上記円弧22,23の曲率中心p2,p3が前後の上記円弧20,21の曲率中心p1に対して、左右の上記円弧22,23から離れる方向にずれるとともに、左右の上記円弧22,23の曲率半径r3,r4は、前後の上記円弧20,21の曲率半径r1,r2よりも大きく形成されている(r3,r4<r1,r2)。
以下、詳細に説明すると、本実施の形態に係る懸架装置は、自動二輪車等の鞍乗型車両において、その前輪を懸架するフロントフォークである。このフロントフォークの構成は周知であるため、詳細に図示しないが、フロントフォークは、前輪の両側に起立して前輪を回転可能に支持する一対の懸架装置本体と、この懸架装置本体を連結するブラケットB(図1)と、このブラケットBに取り付けられる図示しないステアリングシャフトとを備えている。
そして、同じく図示しないが、上記ステアリングシャフトは、車体の骨格となるフレームの進行方向前側に配置されるヘッドパイプに回転可能に取り付けられている。
また、上記ブラケットBは、一対の懸架装置本体を連結するアッパーブラケットB1とアンダーブラケットB2とからなる。また、アッパーブラケットB1には、図示しないハンドルが固定されていることから、このハンドルを回転することによりフロントフォークとともに前輪が回転し、鞍乗型車両を操舵することが可能となる。
つづいて、上記各懸架装置本体は、アウターチューブ1と、このアウターチューブ1内に出没可能に挿入される図示しないインナーチューブとからなる。そして、本実施の形態のフロントフォーク(懸架装置)は、アウターチューブ1がブラケットBを介して車体側に連結され、図示しないインナーチューブが車輪側に連結される倒立型フロントフォークである。
上記アウターチューブ1は、図1に示すように、上記アッパーブラケットB1が取り付けられる第一の取り付け部1cと、上記アンダーブラケットB2が取り付けられる第二の取り付け部1dと、これら取り付け部1c,1dの間に配置される第一の肉厚変更部1aと、上記第二の取り付け部1dの車輪側(図1中下側)に配置される第二の肉厚変更部1bとを備えている。
そして、上記第一、第二の取り付け部1c,1dは、アウターチューブ1を径方向(アウターチューブ1の軸心線に対して垂直)に切断したとき、図示しないが、内周及び外周が真円状に形成されている。
また、上記第一、第二の肉厚変更部1a,1bは、アウターチューブ1を径方向に切断したとき、図2に示すように、内周3が真円状に形成されているが、外周2が車体の進行方向に向かって前後左右の四つの円弧20,21,22,23からなる。
尚、図2中a〜dは、上記円弧20,21,22,23の境界を示し、前側の円弧20(範囲a〜b)は肉厚変更部1a,1bにおける前部分10に対応する位置にあり、後側の円弧21(範囲c〜d)は肉厚変更部1a,1bにおける後部分11に対応する位置にあり、左側の円弧22(範囲d〜a)は肉厚変更部1a,1bにおける左部分12に対応する位置にあり、右側の円弧23(範囲b〜c)は肉厚変更部1a,1bにおける右部分13に対応する位置にある。
そして、前後の円弧21,22の曲率中心はp1であり、同じ位置にある。また、この曲率中心p1は、内周3の中心でもあり、前後の円弧20,21は、内周3と同心円上にある。さらに、上述したように、前後の円弧20,21の曲率半径r1,r2は等しく、r1=r2であり、前後の円弧21,22は同一円周上にある。
つづいて、左側の円弧22の曲率中心p2は、前後の円弧20,21の曲率中心p1と左側の円弧22の中点とを結ぶ線l1の延長線上にあり、前後の円弧20,21の曲率中心p1よりも右側に位置している。そして、前後の円弧20,21の曲率中心p1と左側の円弧22の曲率中心p2の距離はΔ1であり、左側の円弧22の曲率半径r3は、前後の円弧20,21の曲率半径r1,r2よりも大きく、r3>r1=r2である。
さらに、左側の円弧22から前後の円弧20,21の曲率中心p1までの距離は、前後の円弧20,21の曲率半径r1,r2よりも小さく、内周3の半径よりも大きくなるよう設定されており、肉厚変更部1a,1bにおける左部分12の肉厚が前後部分10,11の肉厚よりも薄くなる。
つづいて、右側の円弧23の曲率中心p3は、前後の円弧20,21の曲率中心p1と右側の円弧23の中点とを結ぶ線l2の延長線上にあり、前後の円弧20,21の曲率中心p1よりも左側に位置している。尚、本実施の形態において、アウターチューブ1は左右対称に形成されており、上記線l2と、前後の円弧20,21の曲率中心p1と左側の円弧22の中点とを結ぶ線l1は同一直線上に配置されている。
そして、前後の円弧20,21の曲率中心p1と右側の円弧23の曲率中心p3の距離はΔ2であり、上記Δ1と等しい(Δ1=Δ2)。つまり、左右の円弧22,23の曲率中心p2,p3は、前後の円弧20,21の曲率中心p1を中心に対称に配置されている。
また、右側の円弧23の曲率半径r4は、左側の円弧22の曲率半径r3と等しいことから、前後の円弧20,21の曲率半径r1,r2よりも大きく、r3=r4>r1=r2である。このため、右側の円弧23から前後の円弧20,21の曲率中心p1までの距離は、左側の円弧22と同様に、前後の円弧20,21の曲率半径r1,r2よりも小さく、内周3の半径よりも大きくなるよう設定されており、肉厚変更部1a,1bにおける右部分13の肉厚が前後部分10,11の肉厚よりも薄くなる。
また、上記したように、アウターチューブ1が左右対称に形成されて、前後の円弧20,21の曲率中心p1から左右の円弧22,23の曲率中心p2,p3までの距離Δ1,Δ2と、左右の円弧22,23の曲率半径r3,r4が等しく、内周3の中心がp1であることから、第一、第二の肉厚変更部1a,1bにおける左部分12と右部分13の肉厚が等しくなる。
次に、本実施の形態における懸架装置のアウターチューブ加工方法について図3,4を参照して説明する。上記アウターチューブ1は、筒状の母材1Aを旋盤加工することにより形成される。そして、この母材1Aの内周3と外周2Aは、同心円であり、ともに真円である。
そして、第一工程では、図3(a)に示すように、旋盤における回転体4の回転中心Oに対して偏心させたチャック5に母材1Aを固定する。このとき、チャック5は、母材1Aの軸心線Xが回転体4の回転中心OからΔ1ずれるように設定されている。
次いで、チャック5を回転させるとともに、バイト6を固定したテーブルを移動させ、図3(b)(c)に示すように、バイト6の先端を母材1Aに当てて、第一、第二の肉厚変更部1a,1bに相当する部分を削る。このとき、回転中心Oから離れている母材1Aの外周の一部が、母材1Aを回転させたときバイト6に当たるため、バイト6で断面三日月状に削られて肉厚が薄くなる。
これにより、図3(d)に示すように、第一、第二の肉厚変更部1a,1bにおける左部分12若しくは右部分13の一方が形成される。
次いで、第二工程では、図4(a)に示すように、第一工程と同様に設定されているチャック5に、母材1Aを180度回転させて固定し、母材1Aの第一工程で削られた部分(左部分12若しくは右部分13の一方)がバイト側に位置するよう設定される。このため、回転体4の回転中心Oから母材1Aの軸心線Xが第一工程と逆方向にΔ1ずれることとなる。
次いで、チャック5を回転させるとともに、バイト6を固定したテーブルを移動させ、図4(b)(c)に示すように、バイト6の先端を母材1Aに当てて、第一、第二の肉厚変更部1a,1bに相当する部分を削る。このとき、第一工程で削られた部分(左部分12若しくは右部分13の一方)と逆側の母材1Aの外周がバイト6に当たり、バイト6で断面三日月状に削られて肉厚が薄くなる。
これにより、図4(d)に示すように、第一、第二の肉厚変更部1a,1bにおける左部分12若しくは右部分13の他方が形成され、アウターチューブ1が完成する。
つまり、上記方法により、筒状の母材1Aからアウターチューブ1を形成することにより、第一、第二の肉厚変更部1a,1bにおけるバイト6で削られていない部分が前後部分10,11となる。
このため、各肉厚変更部1a,1bを径方向に切断したとき、前後の円弧20,21は、真円状に形成される母材1Aの外周2Aの一部であることから、前後の円弧20,21の曲率中心p1が軸心線X上にあり、同じ位置になるとともに、前後の円弧20,21の曲率半径r1,r2が等しくなる。
また、旋盤における回転体4の回転中心Oから母材1Aの軸心線XをΔ1ずらした状態でチャック5に固定し、回転中心Oから離れた部分をバイト6で削ることにより、母材1Aの外周の一部が三日月状に削られて、第一、第二の肉厚変更部1a,1bにおける左右部分12,13となる。
このため、各肉厚変更部1a,1bを径方向に切断したとき、左側の円弧22の曲率中心p2が第一工程若しくは第二工程の一方の回転中心Oの位置となり、前後の円弧20,21の曲率中心p1からΔ1右側にずれる。また、左側の円弧22の曲率半径r3は、前後の円弧20,21の曲率半径r1、r2よりも大きくなる。
他方、右側の円弧23の曲率中心p3は、第一工程若しくは第二工程の他方の回転中心Oの位置となり、前後の円弧20,21の曲率中心p1から左側の円弧22の曲率中心p2と逆側にΔ1(=Δ2)ずれる。また、右側の円弧23の曲率半径r4は、左側の円弧22の曲率半径r3と等しくなり、前後の円弧20,21の曲率半径r1、r2よりも大きくなる。
次に、本実施の形態に係る懸架装置の作用効果について説明する。本実施の形態において、アウターチューブ1は、車体の進行方向に向かって左右部分12,13の肉厚が前後部分10,11の肉厚よりも薄く形成される第一、第二の肉厚変更部1a,1bを備えている。
このため、第一、第二の肉厚変更部1a,1bの前後部分10,11の肉厚を厚くして車体の進行方向に向かって前後方向に作用する力に対する剛性を大きくするとともに、左右部分12,13の肉厚を薄くして重量を軽減することが可能となる。
また、第一、第二の肉厚変更部1a,1bの外周2が車体の進行方向に向かって前後左右の円弧20,21,22,23からなり、前後の円弧20,21の曲率中心がp1で同じであるとともに、前後の円弧20,21の曲率半径r1,r2が等しく形成されている(r1=r2)。
さらに、左右の円弧22,23の各曲率中心p2,p3が前後の円弧20,21の曲率中心p1よりも右側と左側(各円弧22,23から離れる方向)にそれぞれずれるとともに、左右の円弧22,23の曲率半径r3,r4は、前後の円弧20,21の曲率半径r1,r2よりも大きく形成されている(r3,r4>r1,r2)。
このため、旋盤加工により、上記アウターチューブ1の上記形状を実現することができ、アウターチューブ1が肉厚変更部1a,1bを備えるとしても、従来よりもアウターチューブ1を形成するための加工が簡易で効率的である。
さらに、本実施の形態においては、第一、第二の肉厚変更部1a,1bにおける左右の円弧22,23の曲率中心p2,p3が前後の円弧20,21の曲率中心p1を中心として対称にずれており、左右の円弧22,23の曲率半径r3,r4が等しく形成されている(r3=r4)。
このため、第一、第二の肉厚変更部1a,1bの左部分12若しくは右部分13の一方を形成した後、母材1Aの向きを変更することのみで左部分12若しくは右部分13の他方を形成することが可能となり、左部分12及び右部分13の両方の肉厚を薄くしたとしてもチャック5を設定し直す必要がなく、効率的に旋盤加工をすることができる。
以上、本発明の好ましい実施の形態を詳細に説明したが、特許請求の範囲から逸脱することなく改造、変形及び変更を行うことができることは理解すべきである。
例えば、上記実施の形態に係る懸架装置が、自動二輪車等の鞍乗型車両における前輪を懸架する倒立側フロントフォークであるとしたが、この限りではない。
また、上記実施の形態においては、アウターチューブ1における肉厚変更部分1a,1bの左右部分12,13の肉厚を前後部分10,11の肉厚よりも薄く形成しているが、左部分12若しくは右部分13の一方の肉厚のみを薄く形成するとしてもよい。
この場合において、膜厚が薄く形成される左部分12若しくは右部分13に対応する左側若しくは右側の円弧22,23の曲率中心p2,p3が円弧22,23から離れる方向(左側の円弧22の場合は右側、右側の円弧23の場合は左側)にずれるとともに、膜厚が薄く形成される左部分12若しくは右部分13に対応する左側若しくは右側の円弧22,23の曲率半径r3,r4が前後の円弧20,21の曲率半径r1,r2よりも大きく形成されていれば、上記実施の形態と同様に、車体の進行方向に向かって前後方向に作用する力に対する剛性を大きくするとともに、重量を軽減することができる。
また、この場合においても、旋盤加工でアウターチューブを形成することができるため、アウターチューブの加工を従来よりも簡易かつ効率的にすることができる。
また、上記実施の形態においては、左右の円弧22,23の曲率中心p2,p3が前後の円弧20,21の曲率中心p1を中心として対称にずれており、左右の円弧22,23の曲率半径r3,r4が同じであるが、この限りではなく、左右の円弧の曲率中心p2,p3が前後の円弧20,21の曲率中心からずれた量Δ1,Δ2が異なり、左右の円弧22,23の曲率半径r3,r4が異なっていてもよい(Δ1≠Δ2、r3≠r4)。
尚、この場合には、母材1Aの軸心線Xが回転体4の回転中心OからΔ1ずれるように設定されるチャック5を備える旋盤と、母材1Aの軸心線Xが回転体4の回転中心OからΔ2ずれるように設定されるチャック(図示せず)を備える旋盤を用意することにより、効率的に旋盤加工をすることができる。
また、上記実施の形態においては、母材1Aを回転させる旋盤加工で容易にアウターチューブ1を形成することが可能となるが、バイト側を回転させるとしてもよく、旋盤加工以外の方法によりアウターチューブ1を形成するとしてもよい。
また、上記実施の形態においては、アウターチューブ1が第一、第二の肉厚変更部1a,1bを備えているが、この肉厚変更部の数や範囲は適宜選択することが可能である。
1 アウターチューブ
1A 母材
1a,1b 肉厚変更部
1c,1d 取り付け部
2,2A 外周
3 内周
4 回転体
5 チャック
6 バイト
10 前部分
11 後部分
12 左部分
13 右部分
20,21,22,23 円弧
B ブラケット
B1 アッパーブラケット
B2 アンダーブラケット

Claims (4)

  1. 筒状に形成されるとともに、車体の進行方向に向かって左部分及び右部分の少なくとも一方の肉厚が前後部分の肉厚よりも薄く形成される一以上の肉厚変更部を備えているアウターチューブを備えた懸架装置において、
    上記肉厚変更部の外周が前後左右の連繋する円弧からなり、前後の上記円弧の曲率中心が同じであるとともに、前後の上記円弧の曲率半径が等しく形成されており、
    左側及び右側の少なくとも一方の上記円弧の曲率中心が前後の上記円弧の曲率中心に対して、左側及び右側少なくとも一方の上記円弧から離れる方向にずれるとともに、左側及び右側の少なくとも一方の上記円弧の曲率半径は、前後の上記円弧の曲率半径よりも大きく形成されていることを特徴とする懸架装置。
  2. 上記肉厚変更部の左右部分の肉厚が上記前後部分の肉厚よりも薄く形成されており、
    左側の上記円弧の曲率中心が前後の上記円弧の曲率中心よりも右側にずれるとともに、左側の上記円弧の曲率半径は、前後の上記円弧の曲率半径よりも大きく形成され、
    右側の上記円弧の曲率中心が前後の上記円弧の曲率中心よりも左側にずれるとともに、右側の上記円弧の曲率半径は、前後の上記円弧の曲率半径よりも大きく形成されていることを特徴とする請求項1に記載の懸架装置。
  3. 左右の上記円弧の曲率中心が前後の上記円弧の曲率中心を中心として対称にずれており、左右の上記円弧の曲率半径が等しく形成されていることを特徴とする請求項2に記載の懸架装置。
  4. 筒状に形成されて、内周と外周が同心円であるとともに真円である母材を旋盤加工してアウターチューブを形成する懸架装置のアウターチューブ加工方法において、
    旋盤における回転体の回転中心に対して偏心させたチャックに上記母材を固定し、上記回転中心から離れている上記母材の外周の一部を削る第一工程と、
    上記第一工程と同様に設定されている上記チャックに上記母材を180度回転させて固定し、上記母材の上記第一工程で削られた部分と逆側に位置する外周の一部を削る第二工程とを備えていることを特徴とする懸架装置のアウターチューブ加工方法。
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