JP5922761B2 - スパッタ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、真空チャンバを有するスパッタリング装置に係り、特に、スパッタリングに使用するターゲットを複数のターゲットの間でシャッター機構によって切り替えることが可能なスパッタリング装置に関する。
従来から、真空室内で基板上に薄膜を堆積させる成膜装置は、様々な産業分野において古くから用いられている。最近は半導体デバイスやメモリに代表されるように、ナノメーターオーダーという極薄膜を積層する需要が高まっている。こうした要求に応えるため、高純度の極薄膜を堆積可能な物理蒸着(Physical Vapor Deposition ; PVD)の中でも、1つのチャンバに2つ以上のターゲットを配し、該複数のターゲットを各々異なる材料とすることで、高い生産性及び界面制御性で積層構造を形成することができる装置が多用されている。
図7は従来技術の一例であるところの複数ターゲットを備えたスパッタリング装置である。このような装置は、例えば特許文献1に開示されている。
図7において、701は、気密構造となるよう構成された真空チャンバであり、チャンバ壁に設けられた排気口702を通じて図示しない排気手段へ接続され、さらにスパッタガス導入手段703が接続されている。
真空チャンバ701内にはステージ706が設けられており、ステージ706は、被処理体707を固定可能なように構成される。真空チャンバ701内には、金属の純物質又は化合物からなるターゲット704、705が配置されており、ターゲット704、705は真空チャンバ701と電気的に絶縁された上で図示しないDC電源に接続されている。DC電源とターゲット704、705との間には、図示しない切り替え手段が接続されており、ターゲット704又は705のいずれかを選択して一方に電力を供給できるようになっている。
さらに、ターゲット704、705と被処理体707との間には、図示しない回転機構を備えたシャッター機構708が設けられており、回転機構によってシャッター機構708を駆動させることで、ターゲット704又は705のいずれかを遮蔽状態とし、もう一方のターゲットを被処理体707に対して露出させることができる。
ターゲット704、705には、大気側に近接して図示しないマグネットがそれぞれ設けられており、ターゲット704、705のスパッタされる面に磁場を形成可能である。被処理体707をステージ706へ固定し、例えばDC電力の切り替え手段をターゲット704側へ接続状態とし、さらにシャッター機構708を駆動させてターゲット705側を遮蔽状態とすることで、ターゲット704からスパッタされた粒子によって被処理体707に膜を形成することができる。また、切り替え手段及びシャッター機構708を逆側へ切り替え、ターゲット705へDC電力を供給することで、被処理体707をチャンバから取り出すことなくターゲット705の膜を積層可能である。
ところが、上記のような技術においては、スパッタされているターゲットから、スパッタに使用していないターゲット表面及び近傍のシールドにスパッタ粒子が付着し、ターゲットを切り替えて成膜を行う場合にコンタミネーションが発生するという問題が有った。
そこで上述の特許文献1に開示されている技術では、図7の装置においてターゲット704の近傍にガス導入管710及びバルブ709が設けられ、ターゲット705の近傍に別のガス導入管711及びバルブ712が設けられている。このような構成において、スパッタガス導入手段703から導入されるガスとは別に、使用しない側のターゲット近傍のガス導入管及びバルブを通じてガス(以下、パージガスと表記)を導入し、使用しないターゲット近傍の圧力がスパッタ空間の圧力よりも高くなるようにすることで、スパッタされているターゲットからのコンタミネーションを防ぐことが可能としている
ところが、特許文献1の技術においては、スパッタガスとは別にパージガスを導入することで、スパッタで使用されているターゲット近傍にパージガスが到達し、意図したスパッタ性能が発揮できないという欠点が有った。
このようにスパッタされているターゲットから外部へのスパッタ粒子漏れを低減する技術として、さらに特許文献2が開示されている(図8)。特許文献2では、回転シャッター801がさらに直進方向の駆動も可能なように構成されており、ターゲット802を遮蔽する場合にターゲット802の側面部までを覆うように駆動可能であるため、ターゲット802から周囲へスパッタ粒子が漏れるのを防止可能としている。なお、図8において、803はアノード電極、806はアノード電極803をカバー可能なリング状のカバーである。
しかしながら、これらの駆動機構においてモーター等の動力源は大気圧側に設ける必要があるため、真空チャンバ内のシャッター機構において直線駆動と回転とを同時に実現するためには複雑な機構を必要とし、装置の信頼性を低下させコストの増加を招くという難点がある。
さらに、二重回転シャッタ機構を有するスパッタリング装置でクロスコンタミネーションの防止を図ることができるスパッタリング装置として、特許文献3が開示されている(図9)。特許文献3には、真空容器911内に設けられた複数のスパッタリングカソード942と、二重回転シャッタ機構と、第1の防着シールド938とを備えたスパッタリング装置が開示されている。二重回転シャッタ機構は、互いに独立に回転可能に配設された第1のシャッタ板932及び第2のシャッタ板934を含む。第1のシャッタ板932、第2のシャッタ板934には、それぞれ少なくとも1つの開口部932a、934aが形成されている。第2のシャッタ板934は、第1のシャッタ板932よりもスパッタリングカソード942から遠い位置に配置されている。第1の防着シールド938は、スパッタリングカソード942と第1のシャッタ板932との間に配設され、スパッタリングカソード942の第1のシャッタ板932側の前面領域の側面を囲んでいる。
特許文献3では、二重回転シャッタ機構を構成する2枚のシャッタ板932、934のうち、ターゲット944側に配設された第1のシャッタ板932に形成された第1の開口部932aの周囲かつ第2のシャッタ板934との間に、円筒状の第2の防着シールド937が設けられている。また、スパッタリングカソード942と第1のシャッタ板932との間には、ターゲット944の前面領域の周囲を囲むように円筒状の第1の防着シールド938が配設される。これにより、スパッタ物質が第1のシャッタ板932と第2のシャッタ板934の間、及び、第1のシャッタ板932とスパッタリングカソード942との間の隙間を通ることができなくなり、クロスコンタミネーションの発生を防止することができる。
一方、特許文献4には、入射角を小さくできるスパッタリング装置が開示されている(図10)。特許文献4には、真空槽411と、真空槽411内に配置された基板配置部413と、基板配置部413と対向して配置された複数のターゲット4051〜4059とを有するスパッタリング装置において、基板配置部413と複数のターゲット4051〜4059との間には、複数の孔431、432、433が形成されたシールド板421〜423が間隔を開けて配置されたスパッタリング装置が開示されている。特許文献4では、ターゲット4051〜4053から斜めに飛び出したスパッタリング粒子はシールド板421〜423の表面に付着し、垂直に飛び出したものだけが基板412表面に到達できる。従って、高アスペクトの微細孔内に薄膜を均一に形成することができる。スパッタリングガスをターゲット4051〜4053付近から導入し、反応性ガスを基板412付近から導入し、基板412付近から真空排気すると、ターゲット4051〜4053側には反応性ガスが進入しないので、ターゲット4051〜4053表面の変質を防止できる。
特開平04-202768号公報 特開昭58-210166号公報 特開2010-209463号公報 特許第4137277号公報
しかしながら、特許文献3において、駆動部品であるシャッター板周囲のクリアランスを狭めることは、該シャッター板が干渉する危険性を高めることになり、装置信頼性を低下させる要因となる。
一方、特許文献4のスパッタリング装置は、ターゲット4051〜4053から斜めに飛び出したスパッタリング粒子はシールド板421〜423の表面に付着し、垂直に飛び出したものだけが基板412表面に到達でき、高アスペクトの微細孔内に薄膜を均一に形成することができる。しかし、特許文献4のスパッタリング装置はターゲット間のコンタミネーションを抑制することはできず、本発明者の知りうる範囲でこの点を解消するものは未だ知られていない。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたもので、複数ターゲットを備えたスパッタ装置において、信頼性を損ねることなくターゲット間のコンタミネーションを抑制可能な技術の提供を目的とする。
上記の問題を解決するため、本願の請求項第1記載の発明は、真空チャンバと、前記真空チャンバ内に設けられ基板を保持するための基板ステージと、前記基板ステージと対向して設けられ各々ターゲットを保持するための複数のカソード電極と、前記基板ステージと前記カソード電極との間に配置され、前記複数のターゲットの各々に対向する位置に孔が形成された防着板とが配置されたスパッタ装置であって、前記ターゲットを前記基板に露出させる少なくとも1つの孔が形成されており、回転軸を中心として回転することにより、前記ターゲットと前記基板とを遮蔽状態にしたり非遮蔽状態にしたりするシャッター板を前記防着板と前記基板ステージとの間に有し、前記防着板と前記シャッター板との対向する各々の面に該シャッター板の回転軸を中心とする同心状の凹凸形状が形成されており、前記各々の面に形成された前記凹凸形状は、それぞれの凹部と凸部とが互いに向かい合い、かつ、それぞれの凹部と凸部とが互い違いとなるように形成されていることを特徴とするスパッタ装置である。
ここで、防着板は、ターゲットの間の壁面部に膜が付着しないように設けられるが、特にこの領域に限らずさらに広い範囲を保護するものであっても良い。例えば前記真空チャンバ内壁のターゲット側半分を覆うような形状でもよい。また、防着板は1枚のシールド板で構成される必要もなく、複数のシールド板を組み合わせた形状であってもよい。
ここで、シャッター板は、各ターゲットの使用・不使用いずれの状態においても、各々のターゲットの間にシャッター板に凹凸形状が形成されたシールド面が設けられていれば、シャッター板の形状は特に制限されるものではなく、例えば、シャッター板を1枚の円形シールド板より形成し、前記円形シールド板にスパッタ粒子を通過させるための開口を設けておき、これを該円形シールド板の中心を軸として自転させることで使用ターゲットを切り替えるような機構でも良い。また、各々のターゲットの間に円形シールド板で形成されたシャッター板をそれぞれ設け、複数の円形シールド板でこの機能を達成しても良い。また、シャッター板を1枚の円形シールド板より形成し、1枚のシールド板に複数の開口を設けておき、角度によって1つのターゲットのみならず2つ以上のターゲットを同時にスパッタに使用可能としたものでもよい。
上記目的を達成するために、請求項2記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記凹凸形状における凹部の幅は前記ターゲットの大きさよりも小さいことを特徴とするスパッタ装置である。
円弧状の凹凸に関しては、シャッター板の回転軸を中心として円弧を描く形状であれば断面形状に特に制限は無く、矩形や三角形、曲線などで構成される凹凸であってよい。また、シャッター板が移動方向に沿って凹凸形状が形成されていれば、円弧状でなくてもよい。
また、凹凸が形成された防着板とシャッター板の対向する各々の面の裏側面の形状は本発明の効果に影響を与えない。
すなわち、防着板とシャッター板自体が凹凸に屈曲されたような形状で裏面側に凹凸が形成されていてもよく、防着板とシャッター板に突起又は溝が形成されたような形状で裏面側には凹凸が形成されていない構成でもよい。さらに、円弧状の凹凸は、1本であっても複数本であってもよく、円弧が途中で切断されるような形状であっても問題はない。
上記目的を達成するために、請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の発明において、前記シャッター板に形成された凹凸形状における凸部の高さと前記防着板に形成された凹凸形状における凸部の高さが同じあることを特徴とするスパッタ装置である。
上記目的を達成するために、請求項4記載の発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載の発明において、前記シャッター板に形成された凹凸形状における凸部の高さと前記防着板上に形成された凹凸形状における凸部の高さが、前記シャッター板に形成された凹凸形状における凸部と前記防着板上に形成された凹凸形状における凹部との間隔および前記シャッター板に形成された凹凸形状における凹部と前記防着板上に形成された凹凸形状における凸部との間隔より大きいことを特徴とするスパッタ装置である。
上記目的を達成するために、請求項5記載の発明は、請求項1から4のいずれか1項に記載の発明において、前記防着板に形成されている凹凸形状と前記シャッター板に形成されている凹凸形状は、それぞれ前記防着板と前記シャッター板の母材とは異なる材料からなる膜で形成されていることを特徴とするスパッタ装置である。ここで、膜で形成されているとは、例えば溶射やCVD,スパッタなど種々の技術を使用することができる。また、凸部にのみ膜が付与された形状でも良いし、前記形成された膜の膜厚を場所によって変えることにより凹凸が形成されても良い。
上記目的を達成するために、請求項6記載の発明は、請求項1から5のいずれか1項に記載の発明において、前記複数のターゲットは、前記回転軸を中心とした同一円周状に配置されているスパッタ装置である。ここでは、ターゲットの中心が前記回転軸に対して同一円周状であればよく、ターゲット面の角度やターゲットと被処理体の距離などは任意に構成することができる。
上記目的を達成するために、請求項7記載の発明は、請求項1から6のいずれか1項に記載の発明において、前記シャッター板と前記防着板とが対向するそれぞれの面は、曲面であることを特徴とするスパッタ装置である。
上記目的を達成するために、請求項8記載の発明は、請求項1から7のいずれか1項に記載の発明において、前記防着板が前記シャッター板と対向する面の凹凸形状における凹部の内径をRn、該凹部の幅をWn、該凹部の両側の凸部の円弧角のうち小さい方をθnとしたとき、(Rn+Wn)cos(θn/2) ≦ Rn であることを特徴とするスパッタ装置である。
上記目的を達成するために、請求項9記載の発明は、請求項1から8のいずれか1項に記載の発明において、前記基板ステージと前記ターゲットとの間のスパッタリング空間を取り囲む第1のシールドと、前記ターゲットの外周を取り囲む筒状の第2のシールドをさらに備えることを特徴とするスパッタ装置である。
上記目的を達成するために、請求項10記載の発明は、請求項1から9のいずれか1項に記載の発明において、前記防着板が前記シャッター板と対向する面にスパッタガスの吐出口を備えることを特徴とするスパッタ装置である。
上記目的を達成するために、請求項11記載の発明は、請求項9又は請求項10記載の発明において、前記筒状の第2のシールドの先端にスパッタガスの吐出口を備えることを特徴とするスパッタ装置である。
上記目的を達成するために、請求項12記載の発明は、請求項9から11のいずれか1項に記載の発明において、前記第2のシールドと前記防着板とが、前記第2のシールドの全周に渡って接触していることを特徴とするスパッタ装置である。ここで、第2のシールドと防着板は、ガスやスパッタ粒子の通過を遮蔽できる形態であればどのような接触状態でも問題なく、第2のシールドのどの部分で接触しているかは問わない。接触状態についても、両者が締結されていても、単に接触しているのみであっても問題ない。
本願の請求項1記載の発明によれば、複数のターゲットを備えたスパッタ装置において、真空チャンバの壁面を保護する防着板とシャッター板とによって各ターゲットの間に向かい合うシールド面が形成され、さらに該シールド面に互いに向かい合う凹凸形状がシャッター板の回転軸を中心とする同心状に形成されている。
前記凹凸形状は互いに向かい合っており、かつ同心状に形成されているため、前記シャッター板の回転によって前記シャッター板と前記防着板とが接触することがなく、よって、信頼性を損ねる懸念がない。
本願の請求項2記載の発明によれば、該凹凸形状における凹部の幅がターゲットの大きさよりも小さく形成されているため、スパッタを行っているターゲットから使用していないターゲットへスパッタ粒子が到達する軌道を大幅に制限し、コンタミネーションを抑制することができる。
また、本願の請求項第3記載の発明によれば、シャッター板の駆動の信頼性とコンタミネーション防止の両立において望ましい。
また、本願の請求項第4記載の発明によれば、前記シャッター板と前記防着板との間をスパッタ粒子が通過することが効果的に妨げられる。
また、本願の請求項第5記載の発明によれば、前記円弧状の凹凸形状が、防着板と又はシャッター板の母材とは異なる材質の膜によって形成されているため、該防着板やシャッター板にスパッタ膜が一定量付着した場合に、該膜を選択的に除去することにより容易に再生を行うことができ、装置の運用コスト低減に寄与することができる。
また、本願の請求項第6記載の発明によれば、複数のターゲットが、シャッター板の回転軸を中心として同一円周状に配置されているため、スパッタ粒子を遮蔽するための円弧状凹凸形状を、該ターゲットの間に効果的に配置することができる。
また、本願の請求項第7の発明によれば、前記シャッター板と前記防着板とが対向するそれぞれの面が互いに曲面となっており、ターゲット間のスパッタ粒子の移動をさらに妨げることができるため好ましい。
また、本願の請求項第8の発明によれば、前記防着板が前記シャッター板と対向する面の凹凸形状における凹部の内径をRn、該凹部の幅をWn、該凹部の両側の凸部の円弧角のうち小さい方をθnとしたとき、(Rn+Wn) cos ( θn/2 ) ≦ Rn を満たすように形成されている。この条件式は、円弧状通路の両端を直線で結ぶことができない場合に成立する。すなわち、一方のターゲットから放出されたスパッタ粒子が、円弧状の前記凹凸形状における凹部を通過して別のターゲットへ飛翔するとき、必ず円弧状の通路の壁面に衝突することになり、直接入射することが不可能となるため、スパッタ粒子によるコンタミ防止に好ましい。
また、本願の請求項第9の発明によれば、前記ターゲットの外周を取り囲む筒状の第2のシールドを更に設けることにより、ターゲットと前記防着板との間からスパッタ粒子が飛散するのを防止できる。更に前記基板ステージと前記ターゲットとの間のスパッタリング空間を取り囲む第1のシールドを更に設けることにより、ターゲットと前記防着板との間からスパッタ粒子が飛散しても、真空チャンバーの内壁にスパッタ粒子が飛散することを防止できる。
また、本願の請求項第10の発明によれば、前記防着板が前記シャッター板と対向する第一の面にスパッタガスの吐出口設けられているため、コンタミネーションを抑制すべきターゲットの間において、吐出口領域のガス圧が他の領域よりも高くなるよう構成可能である。更に、吐出口の圧力の高い領域においては、スパッタ粒子がガス分子に衝突する確率が高くなり運動エネルギーを下げることができる。従って、スパッタ粒子が凹凸形状が形成されたシールド面に衝突した場合に捕捉される確率を上げることができるため好ましい構成である。
また、本願の請求項11の発明によれば、ターゲット周囲に配された第2のシールド先端にスパッタガスの吐出口が構成されるため、前記第2のシールド先端部の圧力が、他の領域に比べて高圧となる。このため、スパッタされた粒子が他のターゲットへコンタミネーションされるのを抑制することができ、装置構成上望ましい。
また、本願の請求項12の発明によれば、前記第2のシールドの先端が前記防着板と接触しているため、前記第2のシールドと前記防着板との空隙をスパッタガスをスパッタ粒子が通過するのを防ぐことができるため、装置信頼性の向上に好ましい。
本発明のその他の特徴及び利点は、添付図面を参照とした以下の説明により明らかになるであろう。なお、添付図面においては、同じ若しくは同様の構成には、同じ参照番号を付す。
添付図面は明細書に含まれ、その一部を構成し、本発明の実施の形態を示し、その記述と共に本発明の原理を説明するために用いられる。
本発明の実施例である、スパッタ装置の構造を示す模式図である。 図1Aにおける防着板209とシャッター板208、ターゲット203a,bの位置関係を示す図である。 図1Aにおける防着板209とシャッター板208、ターゲット203a,bの位置関係を示す図である。 図1Aにおける防着板209とシャッター板208、ターゲット203a,bの位置関係を示す図である。 図1Aから図1Cに示すスパッタ装置において、シャッター板208と防着板209の構造を詳細に示す図である。 図1Aから図1Cに示すスパッタ装置において、シャッター板208と防着板209の構造を詳細に示す図である。 図1Aから図1Cに示すスパッタ装置において、シャッター板208と防着板209の構造を詳細に示す図である。 図1Aにおける点線で示された領域における拡大図である。 図1Aから図1Cに示すスパッタ装置において、第2のシールド204a,bの構造を詳細に示す図である。 図3に示すスパッタ装置において、シャッター板208防着板209の別の形状例を示す図である。 本発明において、円弧状凹部の望ましい実施形態を説明する図である。 本発明において、凹凸部の実施形態の別の一例を示す図である。 従来技術(特許文献1)の一例であるところのマルチターゲットスパッタ装置の構造を示す模式図である。 従来技術(特許文献2)の別の一例であるところのスパッタ装置において、シャッター部の構造を示す図である。 従来技術(特許文献3)の別の一例であるところのスパッタ装置において、シャッター部の構造を示す図である。 従来技術(特許文献4)の別の一例であるところのスパッタ装置の構造を示す模式図である。
以下、本発明の詳細を図面に基づいて説明する。
本発明の1つの実施形態のスパッタ装置は、真空チャンバ201を有する。真空チャンバ201の中には、基板(被処理体)207を保持するための基板ステージ206と、基板ステージ206と対向して設けられ各々ターゲット203a、203bを保持するための複数のカソード電極203a、203bとが配置されている。基板ステージ206とカソード電極203a、203bとの間には、防着板209が配置されている。防着板209には、複数のターゲット203a、203bにそれぞれ対面する位置に、孔213a、213bが形成されている。防着板209と基板ステージ206との間には、シャッター板208が配置されている。シャッター板208は、ターゲット203a、203bを基板207に対して露出させる少なくとも1つの孔212を有し、回転軸210を中心とした自転回転により、ターゲット203a、203bと基板207とを遮蔽状態にしたり非遮蔽状態(ターゲットが基板に対して露出した状態、即ち、当該ターゲットのスパッタリングによって基板に膜を形成することができる状態)にしたりすることができる。図2A〜図2Cに例示されているように、防着板209とシャッター板208との対向する各々の面230、231には、回転軸210を中心とする同心状の凹凸形状220、221が形成されており、各々の面230、231に形成された凹凸形状220、221は、凹凸形状220における凸部と凹凸形状221における凹部とが対向し、凹凸形状220における凹部と凹凸形状221における凸部とが対向するように配置されている。
図1Aは本発明の第1の実施形態のスパッタ装置の断面図である。本装置では、ターゲットを2つ保持し、シャッター機構により、使用するターゲットを切り替えることで連続的に積層構造を基板に成膜可能となっている。
本装置では、例えばステンレス鋼などにより気密構造となるよう構成された真空チャンバ201内に、被処理体(基板)207を戴置又は保持可能な基板ステージ206が設置されている。真空チャンバ201内の空間は、ターボ分子ポンプ等の排気部202により略真空に排気される。203a,203bはターゲットであり、接地電位である真空チャンバ201のチャンバ壁と電気的に絶縁されている。ターゲット203a,203bには図示しないDC電源及びマグネットが設けられている。一方、ガス導入部211a,bは、選択的に使用され、アルゴンガス等のスパッタガスをターゲット203a,203bのいずれかの近傍より、真空チャンバ201内に供給することができる。ガス導入部211a又は211bによってスパッタガスを供給し、ターゲット203a又203bにDC電力を供給することで、ターゲット203a又は203bの表面にマグネトロン放電を発生させ、スパッタを行うことができる。
基板ステージ206とターゲット203a,203bとの間に配置された防着板209には、複数のターゲット203a,203bの各々に対面する位置に、孔213a、213bが形成されている。図1Aのスパッタ装置は、防着板209の他に、基板ステージ206とターゲット203a,203bとの間のスパッタリング空間を取り囲む第1のシールド205と、ターゲット203a,203bをそれぞれ取り囲む筒状の第2のシールド204a、204bをさらに備えうる。第1のシールド205,防着板209,第2のシールド204a、204bは、真空チャンバ201のチャンバ壁に、スパッタされた粒子が付着するのを防止するために設けられており、防着板209、第1のシールド205、第2のシールド204a、204bは、それぞれ定期的に取り外して交換することで堆積したスパッタ膜が真空チャンバ201内で剥落するのを防止することができる。
このうち、第2のシールド204a,204bは筒状シールドであり、それぞれターゲット203a,203bを取り囲むように構成されるシールド部品であり、図3に例示されるように、ターゲット203より飛散したスパッタ粒子の飛翔方向を制限する役割を果たすと共に、該第2のシールド204a,204bの先端部はガス導入部211a,211bの吐出口216となっている。
また、防着板209は、第2のシールド204a、204bの下端に位置する略円盤状のシールドであり、真空チャンバ201のターゲット近傍の内壁へスパッタ粒子が付着するのを防止している。また、第1のシールド205は、防着板209の下方から基板ステージ206近傍までを取り囲むように構成されている。
シャッター板208を含むシャッター機構は、ターゲット203a,203bを切り替えて使用するための部品である。シャッター機構は、例えば、略円形のシールド板208と、それを駆動する図示しない駆動部とを含み、回転軸210を中心としてシャッター板208を駆動することでターゲット203a,203bと被処理体207との間を遮蔽状態又は非遮蔽状態とすることができる。例えば、シャッター機構のシャッター板208をターゲット203a、203bのうちターゲット203a側を非遮蔽状態とするように回転させ、スパッタガス供給部211aよりスパッタガスを導入し、DC電力をターゲット203aへ供給することで、ターゲット203aをスパッタし、それによって発生する粒子によって被処理体207へ成膜を行うことができる。
図1Bは、シャッター機構のシャッター板208、防着板209及びターゲット203a,203bの位置関係を例示するための模式図であり、位置関係を分かりやすく示すため他の部品は省略している。ターゲット203a,203bは、シャッター板208における回転軸210を中心とする同一円周上に、例えば80度の角度で配されている。防着板209には、ターゲット203a,203bのそれぞれからのスパッタ粒子を通過させるべく、2つの開口213a,213bが設けられており、シャッター機構のシャッター板208には1つの開口212が設けられている。図1Cのようにシャッター板208を回転させて、開口212をターゲット203aに対向する位置に移動させれば、ターゲット203aからのスパッタ粒子を開口213a,212を通じて被処理体207へ供給することができる。シャッター板208をターゲット203a側から見て80度時計回りに回転させて、図1Bのように開口212をターゲット203b側となるようにすれば、ターゲット203bからのスパッタ粒子を被処理体207へ供給することができる。さらに時計回りに80度回転させて、図1Dのように、開口212がターゲット203a,bのいずれにも対向しない位置に移動させれば、いずれのターゲット203a,203bからのスパッタ粒子も被処理体207へ到達しない状態とすることができる。このようなシャッター板208の状態は、例えば、ターゲット203aを使用して成膜を行った後、被処理体207を取り出さずにターゲット203bを使用して成膜を行う場合において、ターゲット203b側で予備放電を必要とする場合などに有用である。
さらに図2A〜図2Cは、防着板209,シャッター板208の構成をさらに詳細に示した図である。図2A、図2Bは、それぞれ防着板209及びシャッター機構のシャッター板208をターゲット側から見た図である。ここでは、シャッター機構のシャッター板208に設けられた開口212は、ターゲット203b及び開口213bの直下に位置するものとして描かれおり、2つのターゲット203a,203bの中間位置を共通する一点破線299で示している。また、図2Cは、防着板209とシャッター機構のシャッター板208の位置関係を、2つのターゲットの中間位置(図2Bの一点破線299の位置)の断面図で示している。
図2A、図2Cに示す通り、防着板209のうち領域200で示すターゲットの間に位置する領域において点線に示す位置には、シャッター機構のシャッター板208に対向する防着板209の第1のシールド面230に、凹凸形状220を構成する円弧状の凸部が設けられており、さらにシャッター機構のシャッター板208のターゲット側の第2のシールド面231にも図2B,図2Cに示す破線の位置に、凹凸形状221を構成する円弧状の凸部が設けられている。即ち、凹凸形状220と凹凸形状221とは、防着板209とシャッター板208との対向する各々の面230,231に、シャッター板208の回転軸210を中心とする同心状に形成されている。ここで、凹凸形状220における凸部と凹凸形状221における凹部とが対向し、凹凸形状220における凹部と凹凸形状221における凸部とが対向している。凹凸形状220における凸部と凹凸形状221における凹部との間隔251、および、凹凸形状220における凹部と凹凸形状221における凸部との間隔252は、いずれの場所においても所定の値以下にならないよう構成される。凹凸形状220における凸部と凹凸形状221における凹部との間隔251と凹凸形状220における凹部と凹凸形状221における凸部との間隔252とは、典型的には同じである。
さらに、図2Bにおいて、シャッター機構のシャッター板208の円弧状の凹凸形状221は、約240度の円弧角に渡って形成されており、シャッター機構のシャッター板208が図1B,図1C、図1Dに示すポジションのいずれに移動しても、防着板209の凹凸形状220と向かい合った位置にシャッター機構のシャッター板208の凹凸形状221が対向する。
この構成により、ターゲットより放出されたスパッタ粒子は、シャッター板208の回転軸210に対して径方向の運動が著しく制限される。すなわち、ターゲットより放出されたスパッタ粒子は、防着板209の凹凸形状220における凸部およびシャッター板208の凹凸形状221における凸部に対して高い確率で衝突する。これにより、ターゲット間のクロスコンタミネーションを効果的に抑制することができる。しかも、凹凸形状は、シャッター機構のシャッター板208の回転軸210を中心とする同心状に形成されており、駆動の信頼性確保に必要なクリアランスを保つことができるため、シャッター板208の駆動に影響を与えることがない。
図3は、図1Aにおける第2のシールド(円筒状シールド)204a、204bの詳細を示す図である。該シールド204a、204bには、スパッタガスの吐出口216が3箇所設けられており、ガス導入手段211より3分岐されたガス管がそれぞれ接続されている。スパッタされるターゲットの周囲に、このような構成の第2のシールド204a、204bを配し、スパッタガスを吐出した場合、該第2のシールド204a、204bの先端部分がガス吐出の影響で周囲より高い圧力となる。そのため、第2のシールド204a、204bの先端部でスパッタされた粒子がガス分子に衝突しやすくなり、運動エネルギーが減衰する。このため、該スパッタ粒子は隣接ターゲットへ到達する前にシールド表面に捕捉されやすくなるため、本発明の実施上望ましい構成である。
本発明において、凹凸形状220,221のそれぞれにおける凸部の高さは、前述の間隔251、252よりも大きいことが望ましい。この場合、第1・第2のシールド面230,231の向かい合う凹部および凸部が互いに嵌合するような位置関係となるため、スパッタ粒子が回転軸210に対して径方向に直線移動する経路を遮蔽することになり、該スパッタ粒子のシールド面への衝突確率を高めることができる。
また、本発明において、スパッタガス導入機構211a、211bは、図2Cに示すように、防着板209における凹凸形状220が形成された第1のシールド面230に吐出口300を有するように構成されてもよい。このような構成の場合、第1・第2のシールド面230,231の間の空間を、周囲よりも高圧とすることができ、該空間を経由するスパッタ粒子の移動を阻害することができる。
本発明において、防着板209及びシャッター機構のシャッター板208を、例えば図4のように曲面で構成することで、スパッタ粒子が隣接するターゲット間を直線的に移動する過程で第1・第2のシールド面230,231に衝突する確率をさらに高めることができる。
本発明において、円弧状の凹凸形状220、221における凹部の内径をRn,該凹部の幅をWn,該凹部の両側の凸部(即ち、外壁および内壁)の円弧角のうち小さい方をθnとしたとき、(Rn+Wn)cos(θn/2) ≦ Rnであることが望ましい。例えば、図5に示す構成において、外壁を構成する凸部の円弧角θnが60度、内壁を構成する凸部の内径Rnが200mmである場合、凹部240の幅Wnは、約30.9mm以下であることが望ましい。
本発明において、図2Dに示すように、第2のシールド204(204a、204b)の先端は、防着板209に対して全周に渡って接触していることが望ましい。このような構成とすることにより、ターゲット203a,bからスパッタ粒子が防着板209から真空チャンバ201mp内壁方向へ漏れる可能性を低減することができるため、装置信頼性確保の上で望ましい構成である。
以上で本発明の望ましい実施形態であるスパッタ装置の一例について述べているが、本発明の形態はこれに限られるものではなく、適宜変更が可能である。例えば、防着板209,シャッター機構のシャッター板208に設けられた凹凸形状の本数に制限は無く、幅についてもターゲットより小さい構成とすれば効果を得ることができる。また、円弧形状についても連続している必要は無く、途中で途切れている箇所が有っても発明の実施において問題はない。さらに、凹凸形状は、例えば図6に示すような波形であってもよい。
さらに、ターゲットの個数も複数であればよく、回転機構を持つシャッター機構(シャッター板)によって切り替え可能なように配置されていれば、その配置は任意である。シャッター機構(シャッター板)についても、1枚のシールド板によって構成される必要は無く、複数枚のシールド板で構成されてよくその形状も円盤に限られるものではない。
また、スパッタにおける放電機構においても、DCマグネトロンに限らずRFやマイクロ波などであってよく、使用するガスもアルゴンのほかキセノン、ネオン等の希ガスに加え、窒素や酸素等の反応性ガスを使用することができる。
さらに、本発明におけるガス導入位置、排気手段、真空チャンバの構成や放電機構においても、適宜変更が可能であることは言うまでもない。
また、防着板208に形成されている第1の円弧状の凹凸形状220とシャッター板209に形成されている第2の円弧状の凹凸形状221は、それぞれ防着板208とシャッター板209の母材とは異なる材料からなる膜で形成されていてもよい。ここで、膜で形成されているとは、例えば溶射やCVD,スパッタなど種々の技術を使用することができる。また、凸部にのみ膜が付与された形状でも良いし、前記形成された膜の膜厚を場所によって変えることにより凹凸形状が形成されても良い。
第1の円弧状の凹凸形状220、第2の円弧状の凹凸形状221に関しては、シャッター板209の回転軸210を中心として円弧を描く形状であれば断面形状に特に制限は無く、矩形や三角形、曲線などで構成される凹凸であってよい。また、シャッター板209が駆動する軌道に沿って凹凸形状が形成されていれば、円弧状でなくてもよい。また、凹凸形状が形成された防着板208とシャッター板209の対向する各々の面の裏側面の形状は本発明の効果に影響を与えない。すなわち、防着板208とシャッター板209自体が凹凸に屈曲されたような形状で裏面側に凹凸が形成されていてもよく、防着板208とシャッター板209に突起又は溝が形成されたような形状で裏面側には凹凸が形成されていない構成でも問題ない。さらに、円弧状の凹凸は、1本であっても複数本であってもよく、円弧が途中で切断されるような形状であっても問題はない。
本発明は上記実施の形態に制限されるものではなく、本発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、本発明の範囲を公にするために、以下の請求項を添付する。
本願は、2012年3月14日提出の日本国特許出願特願2012−57300を基礎として優先権を主張するものであり、その記載内容の全てを、ここに援用する。
201 真空チャンバ
203a、203b ターゲット
204a、204b 第2のシールド
205 第1のシールド
206 基板ステージ
207 基板(被処理体)
208 シャッター板
209 防着板
212 孔
213a、213b 孔
220 第1の円弧状凹凸形状
221 第2の円弧状凹凸形状
230 第1のシールド面
231 第2のシールド面

Claims (13)

  1. 真空チャンバと、前記真空チャンバ内に設けられ基板を保持するための基板ステージと、前記基板ステージと対向して設けられ各々ターゲットを保持するための複数のカソード電極と、前記基板ステージと前記カソード電極との間に配置され、前記複数のターゲットの各々に対向する位置に孔が形成された防着板とが配置されたスパッタ装置であって、
    前記ターゲットを前記基板に露出させる少なくとも1つの孔が形成されており、回転軸を中心として回転することにより、前記ターゲットと前記基板とを遮蔽状態にしたり非遮蔽状態にしたりするシャッター板を前記防着板と前記基板ステージとの間に有し、
    前記防着板と前記シャッター板との対向する各々の面に該シャッター板の回転軸を中心とする同心状の凹凸形状が形成されており、前記各々の面に形成された前記凹凸形状は、それぞれの凹部と凸部とが互いに向かい合い、かつ、それぞれの凹部と凸部とが互い違いとなるように形成されていることを特徴とするスパッタ装置。
  2. 前記凹凸形状における凹部の幅は前記ターゲットの大きさよりも小さいことを特徴とする請求項1記載のスパッタ装置。
  3. 前記シャッター板に形成された凹凸形状における凸部の高さと前記防着板に形成された凹凸形状における凸部の高さとが同じであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のスパッタ装置。
  4. 前記シャッター板に形成された凹凸形状における凸部の高さと前記防着板上に形成された凹凸形状における凸部の高さが、前記シャッター板に形成された凹凸形状における凸部と前記防着板上に形成された凹凸形状における凹部との間隔および前記シャッター板に形成された凹凸形状における凹部と前記防着板上に形成された凹凸形状における凸部との間隔より大きいことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のスパッタ装置。
  5. 前記防着板に形成されている凹凸形状と前記シャッター板に形成されている凹凸形状は、それぞれ前記防着板と前記シャッター板の母材とは異なる材料からなる膜で形成されていることを特徴とする請求項1からの4のいずれか1項に記載のスパッタ装置。
  6. 前記複数のターゲットは、前記回転軸を中心とした同一円周状に配置されている請求項1から5のいずれか1項に記載のスパッタ装置。
  7. 前記シャッター板と前記防着板とが対向するそれぞれの面は、曲面であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のスパッタ装置。
  8. 前記防着板が前記シャッター板と対向する面の凹凸形状における凹部の内径をRn、該凹部の幅をWn、該凹部の両側の凸部の円弧角のうち小さい方をθnとしたとき、(Rn+Wn)cos(θn/2) ≦ Rn であることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のスパッタ装置。
  9. 前記基板ステージと前記ターゲットとの間のスパッタリング空間を取り囲む第1のシールドと、前記ターゲットの外周を取り囲む筒状の第2のシールドをさらに備えることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載のスパッタ装置。
  10. 前記防着板が前記シャッター板と対向する面にスパッタガスの吐出口を備えることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載のスパッタ装置。
  11. 前記筒状の第2のシールドの先端にスパッタガスの吐出口を備えることを特徴とする請求項9又は請求項10記載のスパッタ装置。
  12. 前記第2のシールドと前記防着板とが、前記第2のシールドの全周に渡って接触していることを特徴とする請求項9から11のいずれか1項に記載のスパッタ装置。
  13. 真空チャンバと、前記真空チャンバ内において基板を保持する基板ステージと、前記真空チャンバ内において各々ターゲットを保持する複数のカソード電極と、前記基板ステージと前記複数のカソード電極との間に配置され、前記複数のターゲットの各々に対向する位置に孔が形成された防着板とを有するスパッタ装置であって、
    前記ターゲットを前記基板に露出させる孔を有し、回転軸を中心として回転することにより、前記ターゲットと前記基板とを遮蔽状態にしたり非遮蔽状態にしたりするシャッター板を前記防着板と前記基板ステージとの間に有し、
    前記防着板と前記シャッター板との対向する各々の面には、該シャッター板の回転軸を中心とする同心状の凹凸形状が、互いに接触しないように、形成されていることを特徴とするスパッタ装置。
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