JP5920572B2 - インク供給システム及びインクジェット記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、インク供給システム及びこれを備えたインクジェット記録装置に関する。
従来、インクジェット記録方式を用いた印刷方法は、インクをプリントヘッドへ供給し、インクの液滴をプリントヘッドから吐出し飛翔させて、紙などの被記録媒体上に付着させることにより行う。このうち、プリントヘッドへインクを供給する方法は、種々提案されている。
例えば、プリントヘッドへのインク供給方法として、インクタンクのインク導出部からチューブを介してプリンターに取り付けられたプリントヘッドにインクを供給する方法が開示されている(例えば、特許文献1,2)。特許文献1及び2が開示するインク供給方法によると、インクタンクは液体注入路(以下、「インク充填口」又は「液体注入部」ともいう。)を備え、利用者は容易に液体注入路からインクを注入できる。
特表平11−504874号公報 特開2003−127427号公報
しかしながら、特許文献1及び2が開示するインク供給方法によると、インクタンクからプリントヘッド側にインクが供給されるに伴って、インクタンクの空気導入口からインクタンク内部に空気が導入される。ここで、インクタンク内部に空気を導入するための空気導入口の位置によっては、インク中を空気(気泡)が通過してインクタンク内部に空気が導入される場合がある。このような場合の例として、空気を導入するための空気導入流路を有し、インク中で気泡を発生させる構造を有するインク収容容器を用いる場合が挙げられる。このような場合に、気泡がインクとともにインクタンクから流れ出しプリントヘッドへ運ばれてしまうと、プリントヘッドでの充填及び吐出の不良を生じるという問題が生じる。
さらに言えば、開放系のインクカートリッジのような、大気とインクが接触可能なインク収容容器を備えたインクジェット記録装置がある。このインクジェット記録装置においてインクがプリントヘッドへ供給される場合にも、気泡を含むインクがプリントヘッドへ運ばれて、プリントヘッドでの充填及び吐出の不良を生じるという問題が生じる。このようなプリントヘッドでの充填及び吐出の不良は、初期充填性及び連続印刷安定性の悪化に繋がる。
そこで、本発明は、大気と接触可能なインク収容容器に収容された、気泡を含むインクであっても、初期充填性及び連続印刷安定性のうち少なくともいずれかに優れた、インク供給システムを提供することを目的の一つとする。
また、本発明は、大気と接触可能なインク収容容器に収容された、気泡を含むインクであっても、初期充填性及び連続印刷安定性のうち少なくともいずれかに優れた、インク供給システムを備えるインクジェット記録装置を提供することを目的の一つとする。
本発明者らは上記課題を解決するため鋭意検討した。その結果、大気及びインクが接触可能なインク収容容器を用いる場合に、当該インク収容容器からプリントヘッドへ供給(「補充」を含む。以下同じ。)がなされるインクの組成を所定のものとし、かつ、インク収容容器とプリントヘッドとを接続するインク供給路にフィルターを設けるインク供給システムにより、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は下記のとおりである。
[1]
大気及びインクが接触可能な、インクを収容するインク収容容器と、
前記インクを吐出するプリントヘッドと、
前記インク収容容器及び前記プリントヘッドを接続し、前記インク収容容器から前記プリントヘッドへ前記インクが流れるインク供給路と、
前記インク供給路に設けられたフィルターと、を備え、
前記インクは、主鎖の炭素数が12以上であるアセチレングリコールのアルキレンオキサイド付加物と、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルと、を含有する、インク供給システム。
[2]
前記インクは、主鎖の炭素数が10以上であるアセチレングリコールをさらに含有する、[1]に記載のインク供給システム。
[3]
前記ポリオキシアルキレンアルキルエーテルのHLB値が11〜16である、[1]又は[2]に記載のインク供給システム。
[4]
前記フィルターの平均孔径は、前記プリントヘッドのノズルのノズル径以下である、[1]〜[3]のいずれかに記載のインク供給システム。
[5]
前記フィルターが、前記インク供給路に複数設けられる、[1]〜[4]のいずれかに記載のインク供給システム。
[6]
前記フィルターの材質は樹脂である、[1]〜[5]のいずれかに記載のインク供給システム。
[7]
[1]〜[6]のいずれかに記載のインク供給システムを備え、
前記インク収容容器から前記プリントヘッドへ供給される前記インクを、該プリントヘッドから被記録媒体に向けて吐出し記録を行う、インクジェット記録装置。
インク供給システムを備えたプリンターの全体構成を示すブロック図である。 インク供給システムを備えたプリンターの横断面を示す概略図である。 インク収容容器の一例であるインクタンクからヘッドへのインク供給の原理について説明するための概略図である。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に制限されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
[インク供給システム]
本発明の一実施形態は、インク供給システムに係る。当該インク供給システムは、大気及びインクが接触可能な、インクを収容するインク収容容器と、当該インクを吐出するプリントヘッドと、当該インク収容容器及び当該プリントヘッドを接続し、当該インク収容容器から当該プリントヘッドへ当該インクが流れるインク供給路と、当該インク供給路に設けられたフィルターと、を備える。そして、上記インクは、主鎖の炭素数が12以上であるアセチレングリコールのアルキレンオキサイド付加物(以下、アルキレンオキサイド付加物を「AO付加物」ともいう。)と、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルと、を含有する。
本実施形態のインク供給システムは、このようなインク収容容器に収容された気泡を含むインクがインク供給路を通ってプリントヘッド(以下、単に「ヘッド」ともいう。)に到達するまでの間に、当該気泡を除去することを特徴とする。具体的には、インクに含まれる主鎖の炭素数12以上のアセチレングリコールのAO付加物がインクに優れた濡れ性を付与し、インク収容容器やインク供給路などの部材に付着した気泡をインクに取り込む。加えて、気泡を取り込んだインクがフィルターを通過する際、この取り込まれた気泡をフィルターが捕捉して、インクから気泡を除去するというものである。
[インクジェット記録装置]
本発明の一実施形態は、インクジェット記録装置(以下、単に「記録装置」又は「プリンター」ともいう。)に係る。上記実施形態のインク供給システムは、当該記録装置を用いて実施することができる。具体的に言えば、当該記録装置は、上記のインク供給システムを備え、当該インク収容容器から当該プリントヘッドへ供給される当該インクを、当該プリントヘッドから被記録媒体に向けて吐出し記録を行うものである。したがって、以下では、本実施形態の記録装置について詳細に説明しつつ、上記実施形態のインク供給システムについても詳細に説明することとする。
上記インク供給システムを備えた記録装置は、記録装置の方式及びインクの供給方式によっていくつかの型に分類することができる。記録装置の方式の型として、例えば、ラインプリンター及びシリアルプリンターが挙げられる。簡潔に説明すると、ラインプリンターは、被記録媒体の幅に相当する長さのラインヘッドを備えるものであり、ヘッドが(ほぼ)移動せずに固定されて、1パス(シングルパス)で印刷が行われるものである。一方、シリアルプリンターは、ヘッドが被記録媒体の搬送方向と直交した方向に往復移動(シャトル移動)しながら、通常2パス以上(マルチパス)で印刷が行われるものである。また、インクの供給方式の型として、例えば、オンキャリッジタイプのシリアルプリンター及びオフキャリッジタイプのシリアルプリンターが挙げられる。オンキャリッジタイプ及びオフキャリッジタイプのシリアルプリンター、並びにラインプリンターについては後述する。
以下では、これらの型のうちオフキャリッジタイプのシリアルプリンターを例示し、図を参照しつつ、インク供給システム及びこれを備えた記録装置について説明する。ここで、オフキャリッジタイプのシリアルプリンターは、インクタンクやインクカートリッジ等のインク収容容器とキャリッジのヘッドとを、チューブ等のインク供給路で繋いだものである。
なお、以下の説明に用いる各図面では、各構成要素(部材)を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、構成要素ごとに縮尺を適宜変更している。本実施形態は、これらの図面に記載された、構成要素の数量、形状、及び大きさの比率、並びに各構成要素の相対的な位置関係のみに限定されるものではない。
〔1.記録装置の構成〕
図1は、インク供給システムを備えたプリンター1の構成を示すブロック図である。図2は、インク供給システムを備えたプリンター1の横断面を示す概略図である。
本実施形態のプリンター1は、紙などの被記録媒体に向けて、インクを吐出することで、当該被記録媒体の被記録面に画像を形成する装置である。ここで、本実施形態のプリンター1は、様々な色のインクを用いて画像を形成することができ、例えば、シアン、マゼンタ、イエロー、及びブラック(以下、それぞれ「C」、「M」、「Y」、及び「Bk」ともいう。)の4色のインクを用いて画像を形成したり、白色のインクを用いて被記録媒体に優れた隠蔽性を付与する下地を形成したりすることが挙げられる。さらに、これらのCMYBkや白色のインクにクリアインクを上塗りすることも挙げられ、これにより光沢感を増大することができる。
プリンター1は、搬送ユニット10、キャリッジユニット20、ヘッドユニット30、インク収容ユニット40、検出器群50、及びコントローラー60を有する。外部装置であるコンピューター110から印刷データを受信したプリンター1は、コントローラー60によって各ユニット(搬送ユニット10、キャリッジユニット20、ヘッドユニット30、インク収容ユニット40)を制御する。コントローラー60は、コンピューター110から受信した印刷データに基づいて、各ユニットを制御し、被記録媒体に画像を印刷する。プリンター1内の状況は検出器群50によって監視されており、検出器群50は、検出結果をコントローラー60に出力する。コントローラー60は、検出器群50から出力された検出結果に基づいて、各ユニットを制御する。
搬送ユニット10は、紙などの被記録媒体を所定の方向(以下、「搬送方向」又は「副走査方向」という。)に搬送させるためのものである。この搬送ユニット10は、給紙ローラー11と、搬送モーター(不図示)と、搬送ローラー13と、プラテン14と、排紙ローラー15と、を有する。給紙ローラー11は、紙挿入口に挿入された被記録媒体をプリンター1内に給紙するためのローラーである。搬送ローラー13は、給紙ローラー11によって給紙された被記録媒体を印刷可能な領域まで搬送するローラーであり、搬送モーターによって駆動される。プラテン14は、印刷中の被記録媒体を支持する。排紙ローラー15は、被記録媒体をプリンター1の外部に排出するローラーであり、印刷可能な領域に対して搬送方向下流側に設けられている。
キャリッジユニット20は、ヘッド31を、記録領域に静止させた被記録媒体に対して、インクを吐出しながら上記搬送方向(副走査方向)と交差する方向(以下、「移動方向」又は「主走査方向」という。)に移動、即ち走査させる移動機構である。キャリッジユニット20は、キャリッジ21と、キャリッジモーター(不図示)と、サブタンク(サブインクタンク)22と、を有する。キャリッジ21はサブタンク22及びヘッド31を備え、タイミングベルト(不図示)を介して、キャリッジモーター(不図示)に連結されたものである。そして、キャリッジ21は、後述する搬送方向と交差したガイド軸24に支持された状態で、キャリッジモーターによりガイド軸24に沿って往復移動する。ガイド軸24は、キャリッジ21がガイド軸24の軸線方向に往復移動可能に支持されたものである。サブタンク22は、キャリッジ21の往復運動に起因して生じ得る、ヘッド31の内部におけるインクの圧力変動を抑制するためのものである。
図示していないが、サブタンク22は、例えば4つのサブタンクを有し、それぞれ色の異なるインクをそれぞれ収容してもよい。4つのサブタンク22の具体例として、ブラックインクを収容するサブタンクと、シアンインクを収容するサブタンクと、マゼンタインクを収容するサブタンクと、イエローインクを収容するサブタンクと、が挙げられる。4つのサブタンク22はいずれも、キャリッジ21に搭載される。
なお、キャリッジユニット20はサブタンク22を備えていなくてもよく、この場合にはインク収容容器41及びヘッド31がインク供給路42を介して接続される。サブタンク22については、後述の図3においてより詳細に説明する。
ヘッドユニット30は、被記録媒体に対してインクを吐出するためのものである。ヘッドユニット30は、複数のノズルを有するヘッド31を備える。このヘッド31はキャリッジ21に設けられているため、キャリッジ21が移動方向に移動すると、ヘッド31も移動方向に移動する。そして、ヘッド31が移動方向に移動中にインクを吐出することによって、画像が被記録媒体の被記録面に形成される。
図示していないが、例えば4つのヘッド31が、上記4つのサブタンク22が収容する色に対応したインクを吐出するとよい。つまり、4つのヘッド31の具体例として、ブラックインク、シアンインク、マゼンタインク、及びイエローインクをそれぞれ吐出するための各ヘッド31が挙げられる。
インク収容ユニット40は、インクを収容するものであるとともに、インク供給路を介して、収容されているインクをヘッド31へ供給するものである。インク収容ユニット40は、インク収容容器41と、インク供給路42と、フィルター43と、を有する。
インク収容容器41は、キャリッジ21と別の場所に載置されたものであり、プリンター1本体の外側(キャリッジ21の移動範囲の外側)に設けられたインク収容容器収納部(不図示)に収納されている。インク収容容器41とヘッド31(キャリッジ21)との間は、インク供給路42で接続される。この場合、インク収容容器41は動かない。
インク収容容器41は、大気及びインクが接触可能な構造を有する。つまり、上記実施形態のインク供給システムは、インク収容容器41に収容されたインクが気泡を含むことを許容するものである。したがって、当該インク供給システム及びこれを備えた本実施形態の記録装置によれば、脱気処理を行うか否かによらず、気泡を含む溶存窒素量の高いインクをインク収容容器41に収容することができる。さらに、インク収容容器41は、インクをさらに供給(補充、リフィル)することを容易にするものである。このようなインク収容容器41としては、従来公知のインクを収容可能な容器であれば特に限定されないが、例えば、(容量の大きな)インクタンク及び開放系のインクカートリッジが挙げられる。したがって、上記のインク供給システム及び記録装置は、オフキャリッジタイプのシリアルプリンター等のプリンター方式において極めて大きな効果を奏する。
図示していないが、4つのインク収容容器41は、4つのサブタンク22が収容する色に対応したインクを収容するとよい。つまり、4つのインク収容容器41の具体例として、ブラックインク、シアンインク、マゼンタインク、及びイエローインクをそれぞれ収容する各インク収容容器41が挙げられる。各インク収容容器41は、所定の部分からインクの液面を外部から確認することができる。なお、インク収容容器41は、プリンター1の一構成要素であるが、プリンター1本体の外側に設けられることから空間的な制約がより小さいため、サブタンク22よりも多くの量のインクを収容することができる。
インク供給路42は、インク収容容器41及びヘッド31を接続し、インク収容容器41におけるインクをヘッド31に供給するためのインク流路である。インク供給路42は、各色のインクを収容可能なインク収容容器41と、対応した色のインクを収容するためのサブタンク22と、を接続することができる。インク供給路42は、合成ゴム等の可撓性を有する部材で形成することができ、ホース又はチューブということができる。ヘッド31からインクが吐出されサブタンク22のインクが消費されると、インク供給路42を介してインク収容容器41内のインクがサブタンク22に供給される。これにより、プリンター1は、長時間に亘って中断動作なしに連続して印刷を続けることができる。
なお、インク収容容器41及びインク供給路42については、後述の図3においてより詳細に説明する。
フィルター43は、インク供給路42の流路中に設けられるものである。フィルター43は、インク供給路42を流れるインクが気泡を含む場合に、その気泡を捕捉することでヘッドへの気泡の流入を防止することができる。これにより、ヘッド31におけるインクの充填及びヘッド31からのインクの吐出が共に優れ、初期充填性及び連続印刷安定性が共に優れたものとなる。
フィルター43の設置場所は特に限定されず、例えば、インク収容容器41の出口付近(液体導出部306)に設けてもよい。タンク内では、インク充填時やインク消費時に気泡が生じやすい。当該気泡が流路に流れることを抑えることで、初期充填性及び連続印刷安定性を一層優れたものとすることができる。なお、フィルター43は複数個設けてもよいが、インクの流れを良好に維持するため、一の流路中に設けるフィルターの数は1〜3個程度が好ましく、1個がより好ましい。
フィルター43の平均孔径は、ヘッド31のノズルから気泡が噴射されることによるノズル抜けを防止するため、ヘッド31のノズルのノズル径以下であることが好ましい。当該ノズル径は通常10〜30μm程度である。ここで、本明細書における「フィルターの平均孔径」は、当該平均孔径と同じ直径を有するビーズ珠を50%除去できることをいう。また、本明細書における「ノズル径」は、ノズルにおける最も細い部分の径を意味する。
フィルター43の材質としては、以下に限定されないが、例えば、ステンレス(メッシュ)、ポリプロピレン等の樹脂(不織布、マップス)が挙げられる。中でも、タンクやチューブ等を形成する樹脂やゴム部材に起因する、流路内で発生し得る異物等の不純物を捕捉しやすいため、フィルター43の材質は樹脂であることが好ましい。当該不純物及び気泡をフィルター43で捕捉することにより、不純物が気泡に付着するか又は不純物単独で、ヘッド31のノズルまで運ばれてノズル抜けを生じることを防止できる。つまり、フィルター43の材質を上記の好ましいものとすることにより、初期充填性及び連続印刷安定性を一層優れたものとすることができる。
検出器群50には、リニア式エンコーダー(不図示)、ロータリー式エンコーダー(不図示)、紙検出センサー53、及び光学センサー54等が含まれる。リニア式エンコーダーは、キャリッジ21の移動方向の位置を検出するものである。ロータリー式エンコーダーは、搬送ローラー13の回転量を検出するものである。紙検出センサー53は、給紙中の紙などの被記録媒体の先端の位置を検出するものである。光学センサー54は、キャリッジ21に取付けられている発光部と受光部により、被記録媒体の有無を検出するものである。そして、光学センサー54は、キャリッジ21によって移動しながら被記録媒体の端部の位置を検出し、被記録媒体の幅を検出することができる。また、光学センサー54は、状況に応じて、被記録媒体の先端(搬送方向下流側の端部であって「上端」ともいう。)や後端(搬送方向上流側の端部であって「下端」ともいう。)も検出できる。
コントローラー60は、プリンター1の制御を行うための制御ユニット(制御部)である。コントローラー60は、インターフェイス部61と、CPU62と、メモリー63と、ユニット制御回路64と、を有する。インターフェイス部61は、外部装置であるコンピューター110とプリンター1との間でデータの送受信を行う。CPU62は、プリンター1全体の制御を行うための演算処理装置である。メモリー63は、CPU62のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものであり、RAM、EEPROM等の記憶素子を有する。CPU62は、メモリー63に格納されているプログラムに従って、ユニット制御回路64を介して各ユニットを制御する。
記録を行う場合、コントローラー60の制御により、後述するように移動方向に移動中のヘッド31からインクを吐出させるドット形成動作と、搬送方向に被記録媒体を搬送する搬送動作と、が交互に繰り返され、複数のドットから構成される画像を被記録媒体に印刷することができる。
このように、上記のインク供給システムを備えた本実施形態のインクジェット記録装置は、被記録媒体のヘッド31と対向する領域に画像を形成するものである。
〔2.記録装置の動作〕
本実施形態の記録装置の動作としては、被記録媒体にインクを付着させて画像を形成する記録動作と、被記録媒体を搬送する搬送動作と、が挙げられる。本実施形態の記録装置は、記録動作及び搬送動作を交互に行うことにより、記録を行うものである。記録の際、被記録媒体は搬送されず、記録領域に位置するプラテン14に保持された状態となっている。上記の記録動作としては、以下に限定されないが、例えば、インク収容容器41からヘッド31までインクを供給するインク供給動作と、インクタンク44からヘッド31に安定してインクを供給する目的でインク収容容器41に大気(空気)を導入する空気導入動作と、ヘッド31からインクを被記録媒体に向けて吐出する吐出動作と、が挙げられる。このような記録装置の動作により、被記録媒体におけるヘッド31と対向する領域に所望の画像を形成することができる。
なお、上記のインク供給動作は、供給されて減少した分のインクをインク収容容器41にさらに供給する(補充する)動作を含む。また、本実施形態の記録装置の動作は、インク供給システムを利用したインクジェット記録方法と換言することができ、上述した記録装置の動作に含まれる各々の動作は、「工程」と換言することができる。
以下、本実施形態における記録動作に用いられる被記録媒体を説明し、続いて当該記録動作の一例を説明する。
(2−1.被記録媒体)
被記録媒体として、特に限定されないが、例えば、インク吸収性の被記録媒体が挙げられる。インク吸収性の被記録媒体としては、特に限定されないが、例えば、水性インクの浸透性が高い電子写真用紙などの普通紙、インクジェット用紙(シリカ粒子やアルミナ粒子から構成されたインク吸収層、あるいは、ポリビニルアルコール(PVA)やポリビニルピロリドン(PVP)等の親水性ポリマーから構成されたインク吸収層を備えたインクジェット専用紙)から、水性インクの浸透性が比較的低い一般のオフセット印刷に用いられるアート紙、コート紙、キャスト紙等が挙げられる。
(2−2.インク供給動作)
本実施形態における記録動作は、インク供給動作を含む。インク供給動作はインク収容容器41からヘッド31までインクを供給するものであり、上記実施形態のインク供給システムを利用することができる。インク供給動作については後で詳細に説明する。
(2−3.空気導入動作)
本実施形態における記録動作は、空気導入動作をさらに含んでもよい。当該空気導入動作は、上記インク供給動作を補助するものであり、上記実施形態のインク供給システムを利用することができる。例えば、上述したように、空気を導入するための空気導入流路を有し、インク中で気泡を発生させる構造を有するインク収容容器を備えるインク供給システムを利用した記録動作において、空気導入動作が行われる。当該空気導入動作は、インクタンク44からヘッド31に安定してインクを供給する目的でインク収容容器41に大気(空気)を導入するものである。なお、空気導入動作については後で詳細に説明する。
(2−4.吐出動作)
本実施形態における記録動作は、吐出動作を含む。当該吐出動作は、インクジェット記録方式で、被記録媒体上にインクの液滴を吐出して、画像を形成するものである。吐出の方式としては、従来公知の方式を使用でき、中でも圧電素子の振動を利用してノズルから液滴を吐出させる方式(電歪素子の機械的変形によりインク滴を形成するヘッドを用いた記録方式)、又は発熱体を用いてヘッド内に気泡を生じさせてノズルからインクを吐出する方式を用いると、優れた記録を行うことができる。なお、吐出の温度及び時間並びに吐出されるインクの粘度など、各種の吐出条件については、特に制限されない。
以下、本実施形態における記録動作のうち、主にインク供給動作及び空気導入動作について詳細に説明する。
図3は、インク収容容器41の一例であるインクタンク44から、ヘッド31へのインク供給の原理について説明するための概略図である。図3に示すインク供給の手法は、簡潔に言えばマリオット瓶の原理を利用するものであり、ヘッド31及びインクタンク44が、キャリッジ21内に設けられたサブタンク22及びインク供給路42を介して接続され、サブタンク22内部で負圧を発生させることで、インクタンク44からヘッド31へインクを吸引し供給するというものである。図3は、主にインクタンク44、インク供給路42、及びサブタンク22の内部を模式的に示している。
プリンター1は、所定の水平面sf上に設置されている。インクタンク44の液体導出部306とサブタンク22の液体受入部202とは、インク供給路42を介して接続されている。
サブタンク22は、ポリスチレンやポリエチレン等の合成樹脂により成形されている。サブタンク22は、インク貯留室204と、インク流動路208と、フィルター206と、を備える。インク流動路208には、キャリッジ21のインク供給針21aが挿入されている。フィルター206は、インク流動路206を流れるインクに異物等の不純物が混入している場合に、その不純物を捕捉することでヘッド31への不純物の流入を防止する。インク貯留室204のインクは、ヘッド31からの吸引によって、インク流動路208、インク供給針21aを流れて、ヘッド31に供給される。ヘッド31に供給されたインクは、ノズルを介して被記録媒体に向けて吐出され付着することにより、画像を形成する(上述の吐出動作)。
ここで、本実施形態のように、インク収容容器41とヘッド31との間にサブタンク22が設けられる場合でも、インク供給路42はインク収容容器41とヘッド31とを接続するものであるため、サブタンク22内もインク供給路42が存在する。そのため、上記の場合、フィルター43及びフィルター206はいずれもインク供給路42に設けられるフィルターに相当する。
図3は、サブタンク22内の流路にフィルター206を設けた好ましい一態様である。これにより、捕集された気泡がサブタンク22の上部のスペースに溜まるので、気泡が集まることによる流路の閉塞が起こりにくくなる。なお、図3のようにフィルター43及びフィルター206を共に備える態様であってもよいし、フィルター206のみ備える態様であってもよい。
また、別の好ましい一態様としては、フィルター43をヘッド31の直前(上流側)に設けることにより、ヘッド31の直前(上流側)で生じた気泡を効果的に捕集できる。例えば、サブタンク22を装着するインク供給針21aの内部に、フィルターが設けられている態様が挙げられ、当該態様によれば、カートリッジの着脱時に生じる気泡を効果的に捕集できる。なお、インク供給針の内部にフィルターを設ける態様においても、複数のフィルターを備えることができる。
インクタンク44は、マリオット瓶の原理を利用してインクをプリンター1のヘッド31に供給するものである。インクタンク44の外面は、第1の壁370C1と、第2の壁(上面壁)370C2と、底面壁370C3と、からなる。インクタンク44は、その内部に、空気導入流路及びインク流路を有する。当該空気導入流路は、大気開放口317から、図示しない大気流路を介して大気導入口318を通り、液体収容室340へ空気を導入するための流路である。当該インク流路液体注入路304から液体収容室340を通って液体導出部306へインクの注入(「補充」を含む。以下同じ。)を行うための流路である。
まず、上記の空気導入流路は、上述の空気導入動作において用いられる流路である。空気導入流路は、外部(大気)に向かって開口する大気開放口317と、大気導入口318を一端とし且つ空気室側開口351を他端とする空気収容室330と、空気室側開口351を一端とし且つ空気導入口352を他端とする液体室連通路350と、で構成される。大気開放口317は大気に連通し、空気収容室330は一端である大気導入口318で開口し、大気開放口317及び大気導入口318は図示しない流路を介して連通している。つまり、空気収容室330は外部(大気)と連通している。液体室連通路350は、一端である空気室側開口351が空気収容室330で開口し、他端である空気導入口352が液体収容室340で開口している。つまり、空気収容室330は液体収容室340と連通している。なお、液体室連通路350は、メニスカス(液面架橋)を形成可能な程度に流路断面積が小さいことが好ましい。
このように、上記の空気導入流路は、一端である空気導入口352が液体収容室340で開口し、他端である大気開放口317が外部に向かって開口している。つまり、後述するインクタンク44の使用状態において、液体室連通路350(詳細には、空気導入口352近傍)には、大気と直接に接する液面が形成され、空気導入口352から液体収容室340のインク中に空気(気泡)を導入することで液体収容室340に空気(気泡G)を導入するものである。これにより、後述するように、インクタンク44からヘッド31へ安定してインクを供給することができる。つまり、これまで説明してきた空気導入動作は、後述のインク供給動作を安定化する目的で行われるものである。
一方、上記のインク流路は、上述のインク供給動作において用いられる。これらインク供給動作は、ヘッド31からの吐出動作に起因したインクタンク44のインク貯蔵量の減少に伴って行われるとともに、上記の空気導入動作により安定的に行われる。
ここで、インクタンク44には、使用状態と注入状態とがある。「使用状態」とは、プリンター1のヘッド31にインクを供給する際の水平面に設置されたインクタンク44の状態である。言い換えると、使用状態では、液体注入路304が水平方向に向かって開口している(ただし、開口は栓部材302によって塞がれている。)。図3は、使用状態におけるインクタンク44を示している。また、使用状態においては、液体収容室340と空気収容室330とが水平方向に並んでいる。さらに、使用状態においては、空気導入口352が、液体収容室340に収容された液体の液面より下方に位置する。一方、「注入状態」とは、インクタンク44にインクが注入される際の水平面に設置されたインクタンク44の状態である。言い換えると、注入状態では、液体注入路304が上方に向かって開口している。また、注入状態においては、液体収容室340と空気収容室330とが鉛直方向に並んでいる。さらに、注入状態においては、空気導入口352が、使用状態において液体収容室340に収容された液体の液面が直線LM1(「第1の状態表示線LM1」)にあるときの液量が液体収容室340に収容されている場合に、液体収容室340に収容された液体の液面より上方に位置している。
上述の注入状態において、利用者は、インク液面が注入状態において水平となる直線LM2(「第2の状態表示線LM2」)の近傍に到達した場合に、インクの補充を停止すればよい。このようにしえ液体注入路304からインクを液体収容室340が注入された後に、液体注入路304を栓部材302で密封する。さらに、ヘッド31から液体収容室340のインクが吸引されることで液体収容室340は負圧に維持されている。
上述の使用状態において、空気導入口352は、第1の状態表示線LM1よりも下側に位置する。図3において空気導入口352は、液体収容室340を区画形成する容器本体45のうち、使用状態において液体収容室340を挟んで下側に位置する底面壁370C3に形成されている。これにより、液体収容室340のインクが消費され、液体収容室340の液面が低下しても、大気と接する液面(大気接触液面)LAが長時間(インク液面が第1の状態表示線LM1に達する程度の時間)に亘り一定の高さに維持される。また、使用状態において、空気導入口352は、ヘッド31よりも低い位置になるように配置される。これにより、水頭差d1が発生する。なお、使用状態において、液体室連通路350の空気導入口352近傍にメニスカスである大気接触液面LAが形成された状態での水頭差d1を、以下では「定常時水頭差d1」ともいう。
インク貯留室204のインクがヘッド31によって吸引されることで、インク貯留室204は所定の負圧以上となる。インク貯留室204が所定の負圧以上になると、液体収容室340のインクがインク供給路42を介してインク貯留室204に供給される。つまり、インク貯留室204には、ヘッド31に流出した量のインクが液体収容室340から自動的にさらに供給(補充)されることになる。言い換えれば、インクタンク44内の空気収容室330、即ち大気と接する大気接触液面(インク液面)LAと、ヘッド31のノズル面と、の鉛直方向の高さの差によって発生する水頭差d1よりも、ヘッド31側からの吸引力(負圧)の方がある程度大きくなることで、インクが液体収容室340からインク貯留室204へ供給される。
液体収容室340のインクが消費されると、空気収容室330の空気が液体室連通路350を介して液体収容室340に気泡Gとして導入される。つまり、インクタンク44の液体収容室340において、上記の空気導入流路を通って導入された大気が、上記のインク流路を通って注入されたインクと接触する。これにより液体収容室340のインク液面LFは低下する。一方、大気と接する大気接触液面LAの高さは一定に維持されていることから、水頭差d1は一定に維持される。つまり、ヘッド31の所定の吸引力により、インク量の観点でインクタンク44からヘッド31に安定してインクを供給することができる。
このように、インクタンク44は安定的にインクを供給可能であるものの、気泡Gの一部がインクと共に液体導出部306に流れ出し、ヘッド31へ運ばれてドット抜け等の不具合が生じ得るという問題が生じる。詳しく説明すると、図3の左上の四角で囲んだ図のように、空気導入口352からインク中に気泡Gを発生させる際に、気泡Gが分裂し、通常想定される大きさの気泡Gaとは別に空気導入口352の大きさに対してかなり小さい微小気泡Gbが発生する場合がある。インクタンク44において、微小気泡Gbは例えば数十μm程度の直径を有する。微小気泡Gbの浮力は小さく(例えば、0.1mm/s)、液体収容室340のインクの流れの影響を特に受けやすい。プリンター1を用いた高Dutyによる連続印字などを行う場合、微小気泡Gbがインクの流れにのって液体導出部306を介してプリンター1のヘッド31側に流入し、ドット抜け等の不具合が発生しやすくなる。
そこで、本願発明者らが検討を重ねた結果、インク供給路42の流路中にフィルター43を設け、かつ、インクの組成を所定のものとすることにより、フィルター43がインクに含まれる微小気泡Gbを捕捉し、微小気泡Gbのヘッド31への流入を防止できることを見出した。これにより、上記実施形態のインク供給システム及びこれを備えた本実施形態の記録装置は、吐出を良好にし、連続印刷安定性を優れたものとすることができる。
さらに言えば、オフキャリッジタイプのシリアルプリンターは、インクの供給の安定化のため、外部から導入された大気がインクと接触する構造を有するインクタンク44のようなインク供給容器に起因して、ドット抜け等の不具合が発生しやすい。したがって、上記インク供給システム及びこれを備えた記録装置がオフキャリッジタイプのシリアルプリンターに適用される場合、後述のインクは、インク収容容器41やインク供給路42などの部材に付着した気泡を積極的に取り込むとともに、微小気泡Gbのような好ましくない気泡を含み得る。だが、気泡を取り込んだインクがインク供給路42のフィルター43を通過するとき、この取り込まれた気泡をフィルター43が捕捉して、インクから気泡を除去することができる。そのため、気泡を含まないインクがヘッド31に供給されることとなり、ドット抜け等の不具合を防止することができる。したがって、上記インク供給システム及びこれを備えた記録装置は、オフキャリッジタイプのシリアルプリンターに適用される場合、極めて優れた効果をもたらす。
〔3.変形例〕
上記実施形態のインク供給システム及びこれを備えた本実施形態の記録装置は、これまで説明してきた具体例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態に変形して実施することが可能である。例えば以下のような変形例が挙げられる。
本実施形態の記録装置において、サブタンク22内部で負圧を発生させることによりインクタンク44からヘッド31へインクを吸引し供給するのでなく、インクタンク44からポンプで加圧してヘッド31へインクを供給するものであってもよい。なお、上述のように、サブタンク22を設けず、インク供給路42を介してインクタンク44及びヘッド31を接続してもよい。
また、本実施形態の記録装置の方式は、インクカートリッジ(インクタンク、不図示)をヘッド31と共にキャリッジ21に搭載する、オンキャリッジタイプのシリアルプリンターであってもよい。オンキャリッジタイプの場合、キャリッジ21はインクを収容するインクカートリッジ(不図示)を着脱可能に保持している。特に、インクカートリッジ(不図示)が大気の流入を遮断しないような開放系の構造を有する場合に、上記インク供給システム及びこれを備えた記録装置は顕著に大きな効果をもたらす。なお、オンキャリッジタイプのシリアルプリンターにおけるインクカートリッジ(不図示)は、上述のサブタンク22と同様の構成を有するものであってもよい。
また、オンキャリッジタイプのシリアルプリンターは、その外側に大容量インクタンク(不図示)を増設してもよい。当該大容量インクタンクは、インク供給路(不図示)を介して上記インクカートリッジと接続することができる。これにより、インクの貯蔵量を大幅に増大させることができる。なお、大容量インクタンク及びインク供給路は、上述のインクタンク44及びインク供給路42と同様の構成を有するものであってもよい。外側にインクタンクを増設する場合、上述したインクタンク44に起因する問題と同じ問題が生じ得るため、上記インク供給システム及びこれを備えた記録装置は顕著に大きな効果をもたらす。
また、本実施形態の記録装置は、ラインプリンターであってもよい。
このように、上記実施形態及び本実施形態によれば、気泡を含むインク(溶存窒素量が例えば5ppm以上)であっても、初期充填性及び連続印刷安定性に優れた、インク供給システム及びこれを備えたインクジェット記録装置を提供することができる。
[インク]
本発明の一実施形態はインクに係る。当該インクは、上記実施形態のインク供給システム及びこれを備えたインクジェット記録装置に用いられるものである。当該インクは、主鎖の炭素数が12以上であるアセチレングリコールのアルキレンオキサイド付加物と、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルと、を含むものである。インクに含まれる主鎖の炭素数12以上のアセチレングリコールのAO付加物がインクに優れた濡れ性を付与し、インク収容容器やインク供給路などの部材の面に付着した気泡をインクに取り込む。加えて、この取り込まれた気泡を上記のフィルターが捕捉し、インクから気泡を除去するというものである。
以下、本実施形態のインクに含まれるか、又は含まれ得る添加剤(成分)を説明する。
〔主鎖の炭素数が12以上であるアセチレングリコールのアルキレンオキサイド付加物〕
本実施形態のインク組成物は、主鎖の炭素数が12以上であるアセチレングリコールのアルキレンオキサイド付加物を含む(以下、アルキレンオキサイド付加物を「AO付加物」ともいう。)。当該主鎖の炭素数12以上のアセチレングリコールのAO付加物は、後述する主鎖の炭素数が10以上であるアセチレングリコールとともに、アセチレングリコール系界面活性剤に含まれるものである。なお、本明細書における「主鎖」とは、IUPAC命名法に基づく主鎖を意味する。
上記のアセチレングリコール系界面活性剤は、ノニオン系界面活性剤に属する。ノニオン系界面活性剤は、被記録媒体上でインクを均一に拡げる作用がある。そのため、ノニオン系界面活性剤を含むインクを用いてインクジェット記録を行った場合、滲みの少ない比較的高精細な画像が得られる。
アセチレングリコール系界面活性剤のうち、主鎖の炭素数が12以上のものは、インク供給路を構成するゴムやプラスチック等の高分子部材及びインクにおける気泡発生の一因となり得る異物に対する濡れ性を優れたものとすることにより、インクタンクからヘッドまでの高分子部材の流路面に気泡が残留するのを抑制することができるため、初期充填性が優れたものとなる。さらに、本実施形態においては、インク供給路にフィルターを設けることにより、残留した気泡の成長や離脱に起因するドット抜けを防止できることから、連続印刷安定性が良好となる。
また、主鎖の炭素数12以上のアセチングリコールは、水を溶媒として含む水系インク中に安定に溶解(分散)できなくなる場合がある。したがって、主鎖の炭素数が12以上であるアセチレングリコールAO付加物であると、溶解性が優れたものとなる。
主鎖の炭素数が12以上のアセチレングリコールのAO付加物のHLB(Hydrophile - Lipophile Balance)値は、上記の濡れ性が一層優れたものとなるため、8〜15が好ましい。なお、本明細書におけるHLB値は、グリフィン法で定義されるHLB値とする。
主鎖の炭素数12以上のアセチレングリコールのAO付加物としては、以下に限定されないが、例えば、下記一般式(1)で表されるアセチレングリコールのエトキシル化物が挙げられる。
[化1]
上記式(1)中、R1、R1'、R2、及びR2'は互いに独立して炭素数1〜5のアルキル基を表し、主鎖の炭素数は12以上であり、−OR3は−OH又は−O(C24O)mHを表し、−OR3'は−OH又は−O(C24O)nHを表す。その際、m及びnは互いに独立して0.5〜25の小数を含む値であり、m+nは1〜40の小数を含む値である(ただし、−OR3及び−OR3'が共に−OHである場合を除く。)。
主鎖の炭素数12以上のアセチレングリコールのAO付加物の具体例としては、以下に限定されないが、2,5,8,11−テトラメチル−6−ドデシン−5,8−ジオールのエトキシル化物及び5,8−ジメチル−6−ドデシン−5,8−ジオールのエトキシル化物が好ましく挙げられる。
上記アセチレングリコールのエトキシル化物としては、以下に限定されないが、例えばアセチレングリコールのアルキレンオキサイド化物が挙げられ、中でもアセチレングリコールのエチレンオキサイド化物及びアセチレングリコールのプロピレンオキサイド化物が好ましく、アセチレングリコールのエチレンオキサイド化物がより好ましい。アセチレングリコール中のエチレンオキサイド単位の付加モル数は、R3及びR3'それぞれにおいて、各1〜20モルであることが好ましく、当該付加モル数の総数(R3及びR3'の合計)は2〜40モルであることが好ましい。エチレンオキサイドの付加モル数の総数が40モル以下であると、静的及び動的表面張力を小さくすることができ、インクの吸収性能が良好となる。
主鎖の炭素数12以上のアセチレングリコールのAO付加物の市販品としては、以下に限定されないが、例えば、オルフィンEXP4300(日信化学工業社(Nissin Chemical Industry CO.,Ltd.)製商品名、主鎖の炭素数12、エチレンオキサイド付加物)が挙げられる。
主鎖の炭素数12以上のアセチレングリコールのAO付加物は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
主鎖の炭素数12以上のアセチレングリコールのAO付加物の含有量は、インクの総質量(100質量%)に対して、例えば0.05〜0.30質量%であるとよい。
〔ポリオキシアルキレンアルキルエーテル〕
本実施形態のインクは、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルを含む。上記の主鎖の炭素数12以上のアセチレングリコールのAO付加物及び後述する主鎖の炭素数10以上のアセチレングリコールは、いずれも水又は水系有機溶媒への溶解性が良好でない。そこで、インクがポリオキシアルキレンアルキルエーテルをさらに含むことにより、当該ポリオキシアルキレンアルキルエーテルが上記のアセチレングリコールをインク中に溶解、又は分散させる可溶化剤として作用するものである。つまり、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルは上記のアセチレングリコール系化合物の可溶化剤である。さらに、上記のアセチレングリコールはいずれも動的表面張力が低く、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルはこの低い動的表面張力に影響を及ぼさない可溶化剤ということができる。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテルのHLB値は、初期充填性及び連続印刷安定性が一層優れたものとなるため、11〜16が好ましく、12〜15がより好ましい。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテルとしては、以下に限定されないが、例えば、下記一般式(3)で表される化合物が挙げられる。
[化2]
4O(C24O)w(C36O)x(C24O)y(C36O)zH・・・(3)
上記式(3)中、R4は炭素数1〜20のアルキル基を表し、wは1〜20の範囲であり、x、y、及びzは互いに独立して0又は1〜20の範囲であるが、w+x+y+z=5〜30である。
上記一般式(3)において、R4は、炭素数5〜15のアルキル基が好ましく、炭素数10〜15のアルキル基がより好ましい。また、w+x+y+zは、5〜30が好ましく、5〜25がより好ましい。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテルの具体例を、以下、化学式で列挙する。なお、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルが以下のものに限定されることはない。
1225O(C24O)6(C36O)2(C24O)6(C36O)8H、
1327O(C24O)6(C36O)2(C24O)6(C36O)8H、
1225O(C24O)w(C36O)x(C24O)y(C36O)z
(但しw+y=15、x+z=4)、
1327O(C24O)w(C36O)x(C24O)y(C36O)z
(但しw+y=15、x+z=4)、
1225O(C24O)8(C36O)2(C24O)6H、
1327O(C24O)8(C36O)2(C24O)6H、
1225O(C24O)12(C36O)2(C24O)12H、
1327O(C24O)12(C36O)2(C24O)12H、
CH3(CH29(CH3)CHO(C24O)7(C36O)4.5H、
CH3(CH211(CH3)CHO(C24O)7(C36O)4.5H、
CH3(CH29(CH3)CHO(C24O)5(C36O)3.5H、
CH3(CH211(CH3)CHO(C24O)5(C36O)3.5H、
1429O(C24O)14(C36O)2H、
1123O(C24O)8H、
1021O(C24O)11H、及び
1225O(C24O)15H、が挙げられる。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテルの市販品としては、以下に限定されないが、例えば、ノイゲンDL−0415(RO(C24O)W(C36O)x(C24O)y(C36O)zH、「R」:炭素数12,13のアルキル、w+y=15、x+z=4、HLB値15.0)、ノイゲンET−116B(RO(C24O)W(C36O)xH、「R」:炭素数12,14のアルキル、w=7、x=4.5、HLB値12.0)、ノイゲンET−106A(RO(C24O)w(C36O)xH、「R」:炭素数12,14のアルキル、w=5、x=3.5、HLB値10.9)、ノイゲンDH−0300(RO(C24O)wH、「R」:炭素数14のアルキル、w=2、HLB値4.0)、ノイゲンYX−400(RO(C24O)wH、「R」:炭素数12のアルキル、w=40、HLB値18.1)、ノイゲンEA−160(C91964O(C24O)wH、w=16.8、HLB値15.4)(以上、第一工業製薬社製商品名)、エマルゲン1108(花王社製商品名、RO(C24O)wH、「R」:炭素数11のアルキル、w=8、HLB値13.4)が挙げられる。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテルは、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。ポリオキシアルキレンアルキルエーテルの含有量は、特に限定されるものではないが、例えば、0.01〜0.50質量%とすればよい。
また、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルの含有量は、主鎖の炭素数12以上であるアセチレングリコールのAO付加物の含有量を考慮するのが好ましい。ポリオキシアルキレンアルキルエーテルの含有量(前者)と、主鎖の炭素数12以上であるアセチレングリコールのAO付加物の含有量(後者)との質量比(前者:後者)は、0.1:1.0〜1.0:1.0であることが好ましく、0.30:1.0〜0.70:1.0であることがより好ましい。当該質量比が前記範囲内にあることで、主鎖の炭素数12以上であるアセチレングリコールのAO付加物が十分に可溶化し、水溶性が良好となるため、配合した際に凝集物が発生したりインキの吸収性にバラツキが発生したりすることを効果的に防止できる。
また、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルの含有量は、主鎖の炭素数12以上であるアセチレングリコールのAO付加物と、主鎖の炭素数10以上であるアセチレングリコールと、の総含有量を考慮するのが好ましい。ポリオキシアルキレンアルキルエーテルの含有量(前者)と上記の総含有量(後者)との質量比(前者:後者)は、0.10:1.0〜0.5:1.0であることが好ましく、0.10:1.0〜0.40:1.0であることがより好ましい。当該質量比が前記範囲内にあることで、アセチレングリコール系化合物が十分に可溶化し、水溶性が良好となるため、配合した際に凝集物が発生したりインキの吸収性にバラツキが発生したりすることを効果的に防止できる。
〔上記以外の界面活性剤〕
本実施形態におけるインクは、上記以外の界面活性剤(以下、「その他の界面活性剤」という。)を含んでもよい。
〔主鎖の炭素数が10以上であるアセチレングリコール〕
本実施形態のインクは、主鎖の炭素数が10以上であるアセチレングリコールを含むことが好ましい。アセチレングリコール系界面活性剤のうち、主鎖の炭素数10以上のアセチレングリコールは、インク中に発生した気泡を効果的に消泡させることができる。これにより、初期充填性及び連続印刷安定性が一層優れたものとなる。
主鎖の炭素数10以上のアセチレングリコールのHLB値は、消泡性に優れるため、上限が好ましくは7以下、より好ましくは5以下、さらに好ましくは4以下である一方、下限が好ましくは3以上である。
また、アセチレングリコールの主鎖の炭素数が10以上である場合に、アルキレンオキサイドが付加されないものであると、消泡性が優れたものとなる。主鎖の炭素数10以上のアセチレングリコールは、水に溶けにくい成分であることから消泡性に優れる。
主鎖の炭素数10以上のアセチレングリコールとしては、以下に限定されないが、例えば、下記一般式(2)で表されるアセチレングリコールが挙げられる。
[化3]
上記式(2)中、R1、R1'、R2、及びR2'は互いに独立して炭素数1〜5のアルキル基を表し、主鎖の炭素数は10以上である。なお、当該式(2)中のR1、R1'、R2、及びR2'は、上述した式(1)中のR1、R1'、R2、及びR2'と関係のないものである。
主鎖の炭素数10以上のアセチレングリコールの具体例としては、以下に限定されないが、2,5,8,11−テトラメチル−6−ドデシン−5,8−ジオール、5,8−ジメチル−6−ドデシン−5,8−ジオール、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、及び4,7−ジメチル−5−デシン−4,7−ジオールが好ましく挙げられる。
主鎖の炭素数10以上のアセチレングリコールの市販品としては、以下に限定されないが、例えば、サーフィノール104PG50(2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール)、サーフィノールDF110D(2,5,8,11−テトラメチル−6−ドデシン−5,8−ジオール)(以上、エアプロダクツ社製商品名)が挙げられる。
主鎖の炭素数10以上のアセチレングリコールは、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
主鎖の炭素数10以上のアセチレングリコールの含有量は、上述の主鎖の炭素数12以上のアセチレングリコールのAO付加物の含有量との合計(総含有量)を考慮するのが好ましい。当該総含有量は、30〜80質量%が好ましく、30〜75質量%がより好ましく、30〜60質量%がさらに好ましい。当該総含有量の下限が上記の値であると、動的表面張力を下げ、高速印刷時におけるインクの撥水(ハジキ)の発生を防止でき、さらに白色顔料の分散時に気泡の発生を効果的に抑制できることから粘度を下げて、塗工ムラの発生を防止できる。一方、当該総含有量の上限が上記の値であると、水への溶解性が良好となり、これらのアセチレングリコールを配合した際に凝集物が発生するのを効果的に防止できるため、表面張力が十分低下し、白色顔料などの分散性が良好になったり、インクの吸収性が均一化して印刷ムラの発生を防止できたりする。
なお、主鎖の炭素数10以上のアセチレングリコールの含有量は、インクの総質量(100質量%)に対して、例えば0.05〜0.30質量%であるとよい。
〔着色剤〕
本実施形態におけるインクは、着色剤をさらに含むことが好ましい。当該着色剤としては、特に限定されず、染料及び顔料のいずれも用いることができる。着色剤が呈する色としては、例えば、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック、ホワイト、グリーン、オレンジ、レッド、ブルー、ライトイエロー、ライトマゼンタ、ライトイエロー、ライトブラック、ライトグリーン、ライトオレンジ、ライトレッド、及びライトブルーが挙げられる。
顔料としては、無機顔料又は有機顔料のうち少なくともいずれかを用いることが可能であり、このうち、無機顔料としては、以下に限定されないが、例えば、酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエロー、カーボンブラック、紺青、及び金属粉が挙げられる。
上記有機顔料としては、以下に限定されないが、例えば、アゾ顔料、多環式顔料、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、及びアニリンブラックが挙げられる。これらの中でも、アゾ顔料及び多環式顔料のうち少なくともいずれかが好ましい。これらのうち、アゾ顔料としては、以下に限定されないが、例えば、アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、及びキレートアゾ顔料が挙げられる。多環式顔料としては、以下に限定されないが、例えば、フタロシアニン顔料、ぺリレン顔料、ぺリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料、アゾメチン系顔料、及びローダミンBレーキ顔料が挙げられる。
着色剤として顔料を用いる場合における顔料の分散形態は、特に限定されないが、表面処理を施した顔料及び分散剤を利用した顔料のうち少なくともいずれかを用いることが好ましい。上記の表面処理を施した顔料とは、物理的処理または化学的処理によって顔料表面に親水性基(カルボキシル基、スルホン酸基等)を、直接または間接的に結合させて水性溶媒中に分散可能としたものである(以下、「自己分散型顔料」ともいう。)。上記の分散剤を利用した顔料とは、界面活性剤や樹脂により顔料を分散させたものであり(以下、「ポリマー分散型顔料」ともいう。)、界面活性剤や樹脂としてはいずれも公知の物質を使用することが可能である。また、「ポリマー分散型顔料」の中には、樹脂により被覆された顔料も含まれる。樹脂により被覆された顔料は、酸析法、転相乳化法、及びミニエマルション重合法などにより得ることができる。
また、染料としては、油溶性染料又は水溶性染料を用いることができる。これらのうち、油溶性染料としては、以下に限定されないが、例えば、カラーインデックスにおいて分散染料に分類される染料が挙げられる。水溶性染料としては、以下に限定されないが、例えば、カラーインデックスにおいて酸性染料、直接性染料、塩基性染料、反応性染料、及び食用染料に分類される各染料が挙げられる。
上記の酸性染料及び食用染料としては、以下に限定されないが、例えば、C.I.アシッドイエロー17,23,42,44,79,142;C.I.アシッドレッド1,8,13,14,18,26,27,35,37,42,52,82,87,89,92,97,106,111,114,115,134,186,249,254,289;C.I.アシッドブルー9,29,45,92,249;C.I.アシッドブラック1,2,7,24,26,94;C.I.フードイエロー3,4;C.I.フードレッド7,9,14;C.I.フードブラック1,2などが挙げられる。
上記直接性染料としては、以下に限定されないが、例えば、C.I.ダイレクトイエロー1,12,24,26,33,44,50,86,120,132,142,144;C.I.ダイレクトレッド1,4,9,13,17,20,28,31,39,80,81,83,89,225,227;C.I.ダイレクトオレンジ26,29,62,102;C.I.ダイレクトブルー1,2,6,15,22,25,71,76,79,86,87,90,98,163,165,199,202;C.I.ダイレクトブラック19,22,32,38,51,56,71,74,75,77,154,168,171などが挙げられる。
上記塩基性染料としては、以下に限定されないが、例えば、C.I.ベーシックイエロー1,2,11,13,14,15,19,21,23,24,25,28,29,32,36,40,41,45,49,51,53,63,64,65,67,70,73,77,87,91;C.I.ベーシックレッド2,12,13,14,15,18,22,23,24,27,29,35,36,38,39,46,49,51,52,54,59,68,69,70,73,78,82,102,104,109,112;C.I.べーシックブルー1,3,5,7,9,21,22,26,35,41,45,47,54,62,65,66,67,69,75,77,78,89,92,93,105,117,120,122,124,129,137,141,147,155;C.I.ベーシックブラック2,8などが挙げられる。
上記反応性染料としては、以下に限定されないが、例えば、C.I.リアクティブブラック3,4,7,11,12,17;C.I.リアクティブイエロー1,5,11,13,14,20,21,22,25,40,47,51,55,65,67;C.I.リアクティブレッド1,14,17,25,26,32,37,44,46,55,60,66,74,79,96,97;C.I.リアクティブブルー1,2,7,14,15,23,32,35,38,41,63,80,95などが挙げられる。
着色剤の含有量は、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができるが、インクの総質量(100質量%)に対して、良好な発色性が得られるため、2〜10質量%が好ましい。
なお、本実施形態のインクは、着色剤を実質的に含まない透明のクリアインクであってもよい。
〔水〕
本実施形態におけるインクは、水を含有してもよい。特に、当該インクが水性インクである場合、水はインクの主溶媒であり、インクジェット記録において被記録媒体が加熱される際、蒸発飛散する成分となる。
水としては、例えば、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、及び蒸留水等の純水、並びに超純水のような、イオン性不純物を極力除去したものが挙げられる。また、紫外線照射又は過酸化水素の添加などによって滅菌した水を用いると、顔料分散液及びこれを用いたインクを長期保存する場合にカビやバクテリアの発生を防止することができる。
水の含有量は特に制限されず、必要に応じて適宜決定することができる。
なお、水又は水系有機溶媒を主溶媒として含有するインクは、水性インクに相当する。ここでいう「主溶媒」とは、インク中のあらゆる溶媒のうち最も含有量の多い溶媒成分をいう。また、本明細書における「水系有機溶媒」とは、水と水溶性有機溶剤との混合溶媒を意味する。
〔有機溶剤〕
本実施形態におけるインクは、有機溶剤をさらに含むことが好ましい。当該有機溶剤の中でも、揮発性の水溶性有機溶剤がより好ましい。当該揮発性の水溶性有機溶剤としては、以下に限定されないが、例えば、グリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールブチルメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、iso−プロピルアルコール、n−ブタノール、2−ブタノール、tert−ブタノール、iso−ブタノール、n−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、及びtert−ペンタノール等のアルコール類又はグリコール類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、2−オキサゾリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、及び1,1,3,3−テトラメチル尿素が挙げられる。
有機溶剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。有機溶剤の含有量は特に制限されず、必要に応じて適宜決定することができる。例えば、被記録媒体へのインクの浸透性を優れたものとする場合には、1,2−ヘキサンジオール、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、及びジプロピレングリコールモノプロピルエーテルからなる群より選択される一種以上を用いることが好ましい。
なお、水及び有機溶剤の合計の含有量は、インクの総質量(100質量%)に対して、60〜98質量%とすればよい。
〔その他の成分〕
本実施形態のインクは、上記の材料に加えて、トリエタノールアミン及びトリプロパノールアミン等のpH調整剤、防腐剤・防かび剤、防錆剤、並びにキレート化剤などをさらに含んでもよい。
〔インクの製造方法〕
本実施形態のインクは、上述の材料(成分)を任意の順序で混合し、必要に応じて濾過などを行い、不純物を除去することにより得ることができる。ここで、上記の主鎖の炭素数12以上のアセチレングリコールのAO付加物と、上記ポリオキシアルキレンアルキルエーテルと、を混合する際の温度は10〜30℃が好ましい。
なお、顔料は、あらかじめ溶媒中に均一に分散させた状態に調製してから混合することが、取り扱いが簡便になるため好ましい。
各材料の混合方法としては、メカニカルスターラーやマグネチックスターラー等の撹拌装置を備えた容器に順次材料を添加して撹拌混合する方法が好適に用いられる。濾過方法として、例えば、遠心濾過やフィルター濾過などを必要に応じて行うことができる。
このように、本実施形態によれば、初期充填性及び連続印刷安定性に優れたインク供給システム及びこれを備えたインクジェット記録装置に好適に用いることができ、さらに溶解安定性及び保存安定性にも優れた、インクを提供することができる。
以下、本発明を実施例によって詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[使用材料]
下記の実施例及び比較例において使用した主な材料は、以下の通りである。
〔顔料〕
・C.I.ダイレクトブルー199
〔界面活性剤〕
(1.主鎖の炭素数12以上のアセチレングリコールのアルキレンオキサイド付加物)
・界面活性剤1(主鎖の炭素数12、エチレンオキサイドの付加あり、2,5,8,11−テトラメチル−6−ドデシン−5,8−ジオールのエトキシレート)
(2.主鎖の炭素数10以上のアセチレングリコール)
・界面活性剤2(主鎖の炭素数12、エチレンオキサイドの付加なし、2,5,8,11−テトラメチル−6−ドデシン−5,8−ジオール)
・界面活性剤3(主鎖の炭素数10、エチレンオキサイドの付加なし、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール)
(3.その他のアセチレングリコール系化合物)
・界面活性剤4(主鎖の炭素数10、エチレンオキサイドの付加モル数10。2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオールのエトキシレート)
・界面活性剤5(主鎖の炭素数10、エチレンオキサイド付加モル数4。2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオールのエトキシレート)
〔ポリオキシアルキレンアルキルエーテル〕
・ポリオキシアルキレンアルキルエーテル1(HLB値15.0、以下「POAAE1」という。)
なお、POAAE1の化学式を以下に示す。
RO(C24O)w(C36O)x(C24O)y(C36O)z
上記化学式中、Rは炭素数12のアルキル、w+y=15、x+z=4である。
・ポリオキシアルキレンアルキルエーテル2(HLB値12.0、以下「POAAE2」という。)
なお、POAAE2の化学式を以下に示す。
RO(C24O)w(C36O)x
上記化学式中、Rは炭素数12のアルキル、w=7、x=5である。
・ポリオキシアルキレンアルキルエーテル3(HLB値10.9、以下「POAAE3」という。)
なお、POAAE3の化学式を以下に示す。
RO(C24O)w(C36O)x
上記化学式中、Rは炭素数12のアルキル、w=5、x=4である。
〔有機溶剤〕
・トリエチレングリコール
・トリエチレングリコールモノブチルエーテル(以下「TEGmBE」という。)
・プロピレングリコール
・ジプロピレングリコール
・グリセリン
・トリエタノールアミン
[実施例1〜5、比較例1〜5、参考例1〜2]
下記の表1及び表2に示す組成に従い、各成分の混合及び攪拌を行うことにより、各インクを調製した。また、各インクは、孔径1μmのメンブレンフィルターにて濾過することにより爽雑物を除いた。なお、下記の表1及び表2中、数値の単位は質量%であり、合計は100.00質量%である。
[測定及び評価の方法]
〔1.インクの溶存窒素量の測定〕
Agilent Technologies製の6890N ネットワークGCを用いて溶存窒素量を測定した。測定結果を下記表3に示す。
ここで、脱気処理は、参考例1〜2の各インクについてのみ行い、実施例及び比較例の各インクについては行わなかった。参考例1〜2における当該脱気処理は、市販されているチャンバー方式の真空脱気装置を用いて、脱気時間を調整したものである。これにより、溶存窒素量が互いに異なるインクを作製した。
なお、下記表3中の「溶存窒素量」は、インク中に溶存する空気に含まれる窒素の量を表し、単位はppmである。
〔2.溶解安定性の評価〕
調製した各インクについて、材料成分が均一に溶解(分散)できているかどうか、目視観察を行った。
評価基準は以下のとおりである。評価結果を下記表3に示す。
○:インクの原料成分が均一に溶解(分散)しており、溶け残った浮遊物は観察されなかった。
×:インクの原料成分が溶解(分散)せずに、溶け残りが浮遊物として観察された。
〔3.保存安定性の評価〕
調製した各インクを、20ml容の蓋付きガラス瓶に取り分け、70℃で1週間放置した。インクの液面を観察し、浮遊物の有無を目視で確認した。さらに、孔径10μmのフィルターでインクをろ過したときに、捕集物(ろ集物)の有無を確認した。
評価基準は以下のとおりである。評価結果を下記表3に示す。
○:浮遊物及び捕集物は共に確認されなかった。
×:浮遊物又は捕集物を確認した。
〔4.初期充填性の評価〕
調製した各インクを、インクジェットプリンター(L100〔製品名〕、セイコーエプソン社製)のインクタンクに充填した。L100の定める初期充填シーケンスに従い、ヘッドへの初期充填動作を行った。この後、ヘッドの全ノズルからインクが吐出できるかどうかを確認するため、ノズルチェックを実施した(用いたノズルのノズル径は約22μmであった。)。インクが吐出できないノズルがある場合には、ヘッドのクリーニング(ノズル内のインクの吸引)を行い、その後再度ノズルチェックを実施した。全ノズルからインクが吐出できるまでに要したクリーニングの回数に基づき、以下の評価基準により初期充填性を評価した。評価結果を下記表3に示す。
○:初期充填シーケンスのみで全ノズルから吐出した。
△:全ノズルからインクが吐出できるまでに要したクリーニング回数が1回であった。
×:全ノズルからインクが吐出できるまでに要したクリーニング回数が2回以上であった。
〔5.連続印刷安定性の評価〕
上記「4.初期充填性の評価」によって、ヘッドの全ノズルからインクが吐出できることを確認した後、各インク及びA4サイズの普通紙(P紙〔製品名〕、富士ゼロックス社製)を用いて、70%Dutyの画像を印刷することにより、連続印刷安定性の評価を行った(用いたノズルのノズル径は約22μmであった。)。印刷枚数は、500枚の連続印刷を2回行い、合計で1,000枚とした。その後、ノズルチェックを実施し、ノズル抜けの本数に基づき、以下の評価基準により連続印刷安定性を評価した。評価結果を下記表3に示す。
◎:ノズル抜けが発生した本数が0本であった。
○:ノズル抜けが発生した本数が1本であった。
△:ノズル抜けが発生した本数が2本であった。
×:ノズル抜けが発生した本数が3本以上であった。
上記表3の結果より、大気及びインクが接触可能なインク収容容器と、インクを吐出するためのヘッドと、インク収容容器及びヘッドを接続し、インク収容容器からヘッドへインクが流れるインク供給路と、インク供給路に設けられたフィルターと、を備え、インクは、主鎖の炭素数が12以上であるアセチレングリコールのアルキレンオキサイド付加物と、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルと、を含有するインク供給システム、並びに当該システムを備えるインクジェット記録装置(各実施例)は、そうでないインク供給システム及びインクジェット記録装置(各比較例)に比して、初期充填性及び連続印刷安定性に優れ、さらにインクの溶解安定性及び保存安定性にも優れることが分かった。
また、参考例について考察するが、以下の考察は本発明の範囲を何ら限定するものではない。参考例1におけるインクは、若干脱気処理を行って溶存窒素量を5.5ppmとした。また、参考例2におけるインクは、脱気処理を十分行って溶存窒素量を1.4ppmとした。ここで、脱気処理を殆ど行わないインク、即ち殆ど脱気されていないインクの溶存窒素量は例えば5ppm以上であり、脱気処理を全く行わないインク、即ち全く脱気されていないインクの溶存窒素量は例えば7ppm以上である(各実施例及び各比較例は全く脱気処理をしていない。)。いずれの参考例もこの7ppmを大きく下回るものである。このように、空気(気泡)の溶存量が(比較的)少ないインクの場合、主鎖の炭素数が12以上であるアセチレングリコールのアルキレンオキサイド付加物を含まなくても初期充填性及び連続印刷安定性が良好である。つまり、大気及びインクが接触可能なインク収容容器を用いないか、又は脱気処理を行うことにより、空気(気泡)をあまり含まないインクにおいては、本発明が解決すべき課題(初期充填性及び連続印刷安定性の少なくともいずれか)は存しないことが分かった。
1…プリンター、10…搬送ユニット、11…給紙ローラー、13…搬送ローラー、14…プラテン、15…排紙ローラー、20…キャリッジユニット、21…キャリッジ、21a…インク供給針、22…サブタンク、24…ガイド軸、30…ヘッドユニット、31…ヘッド、40…インク収容ユニット、41…インク収容容器、42…インク供給路、43…フィルター、44…インクタンク、45…容器本体、50…検出器群、53…紙検出センサー、54…光学センサー、60…コントローラー、61…インターフェイス部、62…CPU、63…メモリー、64…ユニット制御回路、110…コンピューター、202…液体受入部、204…インク貯留室、206…フィルター、208…インク流動路、302…栓部材、304…液体注入路、306…液体導出部、317…大気開放口、318…大気導入口、330…空気収容室、340…液体収容室、350…液体室連通路、351…空気室側開口、352…空気導入口、370C1…第1の壁、370C2…第2の壁(上面壁)、370C3…底面壁、d1…(定常時)水頭差、G…気泡、Ga…気泡、Gb…微小気泡、LA…大気接触液面(インク液面)、LF…インク液面、LM1…第1の状態表示線、LM2…第2の状態表示線、sf…水平面。

Claims (7)

  1. 大気及びインクが接触可能な、インクを収容するインク収容容器と、
    前記インクを吐出するプリントヘッドと、
    前記インク収容容器及び前記プリントヘッドを接続し、前記インク収容容器から前記プリントヘッドへ前記インクが流れるインク供給路と、
    前記インク供給路に設けられたフィルターと、を備え、
    前記インクは、主鎖の炭素数が12以上であるアセチレングリコールのアルキレンオキサイド付加物と、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルと、を含有する、インク供給システム。
  2. 前記インクは、主鎖の炭素数が10以上であるアセチレングリコールをさらに含有する、請求項1に記載のインク供給システム。
  3. 前記ポリオキシアルキレンアルキルエーテルのHLB値が11〜16である、請求項1又は2に記載のインク供給システム。
  4. 前記フィルターの平均孔径は、前記プリントヘッドのノズルのノズル径以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のインク供給システム。
  5. 前記フィルターが、前記インク供給路に複数設けられる、請求項1〜4のいずれか1項に記載のインク供給システム。
  6. 前記フィルターの材質は樹脂である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のインク供給システム。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のインク供給システムを備え、
    前記インク収容容器から前記プリントヘッドへ供給される前記インクを、該プリントヘッドから被記録媒体に向けて吐出し記録を行う、インクジェット記録装置。
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