JP5917912B2 - 銀導電膜およびその製造方法 - Google Patents
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まず、60質量%のAg粒子(平均粒径10nmの銀粒子)と、3.0質量%の塩化ビニルコポリマーラテックスと、2.0質量%のポリウレタンシックナーと、2.5質量%のプロピレングリコールとを含む水系Agインク(ピーケム・アソシエイツ・インク社製のPFI−700型)を、(3000rpmで10分間の)遠心分離により、上澄み液とAg粒子に分離した後、沈降したAg粒子を巻き込まない程度に上澄み液を分取して、Ag濃度71.49質量%の濃縮Agインクを用意した。
実施例1で用意した濃縮Agインク19.5gに、Ag濃度が65質量%になるように、上記の上澄み液(分取した上澄み液)を添加して、Ag濃度が65質量%でAgに対するClの質量の割合(Cl/Ag)が0.00質量%の銀微粒子分散液を作製し、実施例1と同様の方法により、銀導電膜を作製した。このようにして作製した銀導電膜の表面抵抗率を、実施例1と同様の方法により測定したところ、それぞれ0.30Ω/□(基材A)、1.50Ω/□(基材B)、0.61Ω/□(基材C)であった。また、基材A上に形成した銀導電膜について、実施例1と同様の方法により、膜厚、体積抵抗率および銀導電膜中の金属(Ag)の割合を算出したところ、膜厚は1.83μm、体積抵抗率は54.9μΩ・cm、銀導電膜中のAgの割合は29.8体積%であった。
実施例1で用意した濃縮Agインク19.5gに、実施例1で用意した塩化ナトリウム溶液0.46gを添加した後、Ag濃度が65質量%になるように、実施例1で分取した上澄み液を添加して、Ag濃度が65質量%でAgに対するClの質量の割合(Cl/Ag)が0.50質量%の銀微粒子分散液を作製した。この比較例では、濃縮Agインクに塩化ナトリウム溶液を添加した数分後に、Ag粒子の焼結と思われる現象が起こり、流動性を伴わない固形物となったため、銀導電膜を作製することができなかった。
実施例1で用意した濃縮Agインク18.0gに、実施例1で用意した塩化ナトリウム溶液をそれぞれ0.25g(実施例5)、0.17g(実施例6)、0.08g(実施例7)、0.04g(実施例8)添加した後、Ag濃度が60質量%になるように、上記の上澄み液(分取した上澄み液)を添加して、Ag濃度が60質量%でAgに対するClの質量の割合(Cl/Ag)がそれぞれ0.30質量%(実施例5)、0.20質量%(実施例6)、0.10質量%(実施例7)、0.05質量%(実施例8)の銀微粒子分散液を作製し、実施例1と同様の方法により、銀導電膜を作製した。
実施例1で用意した濃縮Agインク18.0gに、Ag濃度が60質量%になるように、上記の上澄み液(分取した上澄み液)を添加して、Ag濃度が60質量%でAgに対するClの質量の割合(Cl/Ag)が0.00質量%の銀微粒子分散液を作製し、実施例1と同様の方法により、銀導電膜を作製した。このようにして作製した銀導電膜の表面抵抗率を、実施例1と同様の方法により測定したところ、それぞれ0.36Ω/□(基材A)、2.20Ω/□(基材B)、0.83Ω/□(基材C)であった。また、基材A上に形成した銀導電膜について、実施例1と同様の方法により、膜厚、体積抵抗率および銀導電膜中の金属(Ag)の割合を算出したところ、膜厚は1.63μm、体積抵抗率は58.7μΩ・cm、銀導電膜中のAgの割合は25.2体積%であった。
実施例1で用意した濃縮Agインク18.0gに、実施例1で用意した塩化ナトリウム溶液0.42gを添加した後、Ag濃度が60質量%になるように、実施例1で分取した上澄み液を添加して、Ag濃度が60質量%でAgに対するClの質量の割合(Cl/Ag)が0.50質量%の銀微粒子分散液を作製した。この比較例では、濃縮Agインクに塩化ナトリウム溶液を添加した数分後に、Ag粒子の焼結と思われる現象が起こり、流動性を伴わない固形物となったため、銀導電膜を作製することができなかった。
塩化アンモニウム(NH4Cl)(和光純薬工業株式会社製)25gを純水75gに溶解して25質量%の塩化アンモニウム水溶液(実施例9)、塩化カリウム(KCl)(和光純薬工業株式会社製)25gを純水75gに溶解して25質量%の塩化カリウム水溶液(実施例10)、塩化カルシウム(CaCl2)(和光純薬工業株式会社製)25gを純水75gに溶解して25質量%の塩化カルシウム水溶液(実施例11)を用意した。
実施例1で用意した濃縮Agインク15.0gに、実施例1で用意した塩化ナトリウム溶液をそれぞれ0.21g(実施例12)、0.14g(実施例13)、0.07g(実施例14)、0.04g(実施例15)添加した後、Ag濃度が50質量%になるように、上記の上澄み液(分取した上澄み液)を添加して、Ag濃度が50質量%でAgに対するClの質量の割合(Cl/Ag)がそれぞれ0.30質量%(実施例12)、0.20質量%(実施例13)、0.10質量%(実施例14)、0.05質量%(実施例15)の銀微粒子分散液を作製し、実施例1と同様の方法により、銀導電膜を作製した。
実施例1で用意した濃縮Agインク15.0gに、Ag濃度が50質量%になるように、上記の上澄み液(分取した上澄み液)を添加して、Ag濃度が50質量%でAgに対するClの質量の割合(Cl/Ag)が0.00質量%の銀微粒子分散液を作製し、実施例1と同様の方法により、銀導電膜を作製した。このようにして作製した銀導電膜の表面抵抗率を、実施例1と同様の方法により測定したところ、それぞれ0.56Ω/□(基材A)、8.60Ω/□(基材B)、1.70Ω/□(基材C)であった。また、基材A上に形成した銀導電膜について、実施例1と同様の方法により、膜厚、体積抵抗率および銀導電膜中の金属(Ag)の割合を算出したところ、膜厚は1.32μm、体積抵抗率は73.9μΩ・cm、銀導電膜中のAgの割合は20.3体積%であった。
実施例1で用意した濃縮Agインク15.0gに、実施例1で用意した塩化ナトリウム溶液0.35gを添加した後、Ag濃度が50質量%になるように、実施例1で分取した上澄み液を添加して、Ag濃度が50質量%でAgに対するClの質量の割合(Cl/Ag)が0.50質量%の銀微粒子分散液を作製した。この比較例では、濃縮Agインクに塩化ナトリウム溶液を添加した数分後に、Ag粒子の焼結と思われる現象が起こり、流動性を伴わない固形物となったため、銀導電膜を作製することができなかった。
実施例1で用意した濃縮Agインク12.0gに、実施例1で用意した塩化ナトリウム溶液をそれぞれ0.17g(実施例16)、0.11g(実施例17)、0.06g(実施例18)、0.03g(実施例19)添加した後、Ag濃度が40質量%になるように、上記の上澄み液(分取した上澄み液)を添加して、Ag濃度が40質量%でAgに対するClの質量の割合(Cl/Ag)がそれぞれ0.30質量%(実施例16)、0.20質量%(実施例17)、0.10質量%(実施例18)、0.05質量%(実施例19)の銀微粒子分散液を作製し、実施例1と同様の方法により、銀導電膜を作製した。
実施例1で用意した濃縮Agインク12.0gに、Ag濃度が40質量%になるように、上記の上澄み液(分取した上澄み液)を添加して、Ag濃度が40質量%でAgに対するClの質量の割合(Cl/Ag)が0.00質量%の銀微粒子分散液を作製し、実施例1と同様の方法により、銀導電膜を作製した。このようにして作製した銀導電膜の表面抵抗率を、実施例1と同様の方法により測定したところ、それぞれ13.00Ω/□(基材A)、14.00Ω/
実施例1で用意した濃縮Agインク12.0gに、実施例1で用意した塩化ナトリウム溶液0.28gを添加した後、Ag濃度が40質量%になるように、実施例1で分取した上澄み液を添加して、Ag濃度が40質量%でAgに対するClの質量の割合(Cl/Ag)が0.50質量%の銀微粒子分散液を作製した。この比較例では、濃縮Agインクに塩化ナトリウム溶液を添加した数分後に、Ag粒子の焼結と思われる現象が起こり、流動性を伴わない固形物となったため、銀導電膜を作製することができなかった。
実施例1で用意した濃縮Agインク6.0gに、実施例1で用意した塩化ナトリウム溶液をそれぞれ0.08g(比較例9)、0.06g(比較例10)、0.03g(比較例11)、0.01g(比較例12)添加した後、Ag濃度が20質量%になるように、上記の上澄み液(分取した上澄み液)を添加して、Ag濃度が20質量%でAgに対するClの質量の割合(Cl/Ag)がそれぞれ0.30質量%(比較例9)、0.20質量%(比較例10)、0.10質量%(比較例11)、0.05質量%(比較例12)の銀微粒子分散液を作製し、実施例1と同様の方法により、銀導電膜を作製した。
実施例1で用意した濃縮Agインク6.0gに、Ag濃度が20質量%になるように、上記の上澄み液(分取した上澄み液)を添加して、Ag濃度が20質量%でAgに対するClの質量の割合(Cl/Ag)が0.00質量%の銀微粒子分散液を作製し、実施例1と同様の方法により、銀導電膜を作製した。このようにして作製した銀導電膜の表面抵抗率を、実施例1と同様の方法により測定したところ、それぞれオーバーロード(OL)で測定不能(基材A)、オーバーロード(OL)で測定不能(基材B)、150.0Ω/□(基材C)であった。また、基材A上に形成した銀導電膜について、実施例1と同様の方法により、膜厚、体積抵抗率および銀導電膜中の金属(Ag)の割合を算出したところ、膜厚は0.83μm、体積抵抗率はオーバーロード(OL)で測定不能、銀導電膜中のAgの割合は5.3体積%であった。
2 ゴム版
3 アニロックスローラ
4 ドクターブレード
5 塗料(銀微粒子分散液)
6 塗膜
7 基材
10 RFIDアンテナ
11 ICチップ実装部
12 ICチップ
13 基材
Claims (8)
- 水系分散媒中に銀微粒子が分散するとともに塩素化合物が添加された銀微粒子分散液を基材に塗布した後に焼成して銀導電膜を基材上に形成する銀導電膜の製造方法において、銀微粒子分散液中の銀微粒子の含有量が30〜70質量%であり、Agに対するClの質量の割合(Cl/Ag)が0.05〜0.3質量%になるように塩素化合物が添加され、表面抵抗率が0.01〜1.00Ω/□である銀導電膜を製造することを特徴とする、銀導電膜の製造方法。
- 前記塩素化合物が、塩化ナトリウム、塩化アンモニウム、塩化カリウムおよび塩化カルシウムからなる群から選ばれる1種以上であることを特徴とする、請求項1に記載の銀導電膜の製造方法。
- 前記銀微粒子分散液中の銀微粒子の含有量が40〜65質量%であることを特徴とする、請求項1または2に記載の銀導電膜の製造方法。
- 前記水系分散媒が50質量%以上の水を含む溶媒であることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載の銀導電膜の製造方法。
- 前記銀微粒子の平均粒径が1〜100nmであることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれかに記載の銀導電膜の製造方法。
- 前記銀微粒子分散液の基材への塗布が、フレキソ印刷によって行われることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれかに記載の銀導電膜の製造方法。
- 前記銀導電膜が、銀微粒子の焼結体と塩素を含み、体積抵抗率が2.0〜100.0μΩ・cmであることを特徴とする、請求項1乃至6のいずれかに記載の銀導電膜の製造方法。
- 請求項1乃至7のいずれかに記載の銀導電膜の製造方法において、前記銀導電膜をRFIDアンテナの形状に形成することを特徴とする、RFIDアンテナの製造方法。
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