JP5917658B2 - レール材の取付構造 - Google Patents
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Description
また、このような各種物品を、壁や柱や梁等の建築構造材に吊り下げたり、壁掛けしたりするために、建築構造材には、吊具や固定具が取り付けられる場合がある。このような吊具や固定具として、建築構造材に取り付けられる取付軸部の外周面に雄ネジが形成された雄ネジ材が用いられている。
ところが、雄ネジ材を建築構造材にねじ込む場合は、例えば、取付強度をできるだけ高くするために、必ず石膏ボード等の壁面材の裏側にある桟材を狙ってねじ込んだり、建築構造材の表面の化粧材の破損を防止するために、この化粧材を避けるようにしてねじ込んだりするなど、その取付作業が手間である。
また、雄ネジ材を取り外した後には、ネジ穴等の傷が残ってしまい美観を損ねてしまう場合があるため、雄ネジ材を取り外した箇所の補修に手間がかかるという問題もある。
前記柱20は、四つの側面を持つ断面四角形状に形成されており、さらに四つの目地部21aを有する表面化粧材21によって被覆されており、
前記表面化粧材21は、断面略凹型の一方のカバー210と断面略凹型の他方のカバー211とからなり、これら一方のカバー210と他方のカバー211とを接続して断面四角型となるように組み合わせることで前記柱20を被覆しており、
前記四つの目地部21aのそれぞれは、前記表面化粧材21に対し、前記柱20の前記四つの側面のそれぞれにおける幅方向中央の位置に対応して配置され、
当該四つの目地部21aのうち、一つは前記一方のカバー210に形成され、一つは前記他方のカバー211に形成され、残り二つは、前記一方のカバー210と前記他方のカバー210とを組み合わせた際に、これら一方のカバー210の両端部と他方のカバー211の両端部との接続部分に形成されており、
前記一方のカバー210は、この一方のカバー210の両端部に設けられるとともに前記接続部分に形成される前記目地部21aの目地底を構成する被差込部210aを備え、
前記他方のカバー211は、この他方のカバー211の両端部に設けられるとともに前記被差込部210aに差し込まれる差込片211aを備え、
前記被差込部210aは、前記接続部分に形成される前記目地部21aの側壁から内側に向かって断面略U字型に形成され、前記差込片211aは、前記被差込部210aに向かって延在するように形成されており、
前記四つの目地部21aのうちの少なくとも一つには、この目地部21aの長さ方向に沿って前記レール材1が嵌められており、
前記レール材1は、前記柱20に対して、前記四つの目地部21aのうちの少なくとも一つと共にビス1dによって固定されており、
前記レール材1は、このレール材1の長さ方向に沿って、かつ間隔をあけて設けられるとともに前記雄ネジ材2が螺着される複数の雌ネジ部1aを備えていることを特徴とする。
さらに、前記レール材1は前記目地部21aの長さ方向に沿って取り付けられていることから、前記雄ネジ材2を前記目地部21aの長さ方向に沿って複数取り付けることができるので、単に植栽容器や簾の吊り下げや壁掛けだけに限られない機能的な使い方が可能となる。すなわち、例えば複数の柱20の側面同士を対向させて配置し、これら各柱20にレール材1を取り付けるだけで、複数の雄ネジ材2…を多様に使うことができ、これら複数の雄ネジ材2…を利用して様々な飾り付けや植栽等を行うことができる。これによって、柱20の周囲にバリエーションに富んだ景観を生み出すことが可能となる。
また、前記レール材1は、このレール材1の長さ方向に沿って、かつ間隔をあけて設けられるとともに前記雄ネジ材2が螺着される複数の雌ネジ部1a…を備えているので、前記雄ネジ材2を前記複数の雌ネジ部1a…に螺着することにより、雄ネジ材2を前記レール材1に確実に取り付けることができる。これによって、前記雄ネジ材2を、前記柱20や表面化粧材21の上からねじ込んで取り付ける必要が無くなるので、種々の作業手間をより確実に省略することができる。
さらに、レール材は目地部の長さ方向に沿って取り付けられていることから、雄ネジ材を目地部の長さ方向に沿って複数取り付けることができるので、単に植栽容器や簾の吊り下げや壁掛けだけに限られない機能的な使い方が可能となる。すなわち、例えば複数の柱の側面同士を対向させて配置し、これら各柱にレール材を取り付けるだけで、複数の雄ネジ材を多様に使うことができ、これら複数の雄ネジ材を利用して様々な飾り付けや植栽等を行うことができる。これによって、柱の周囲にバリエーションに富んだ景観を生み出すことが可能となる。
また、レール材は、このレール材の長さ方向に沿って、かつ間隔をあけて設けられるとともに雄ネジ材が螺着される複数の雌ネジ部を備えているので、雄ネジ材を複数の雌ネジ部に螺着することにより、雄ネジ材をレール材に確実に取り付けることができる。これによって、雄ネジ材を、柱や表面化粧材の上からねじ込んで取り付ける必要が無くなるので、種々の作業手間をより確実に省略することができる。
図1は本発明に係るレール材の取付構造の一例を示す斜視図である。図1に示す場所は住宅等の建物の角部に形成された凹部40であり、テラスとして利用されている。また、このテラス40では、複数の建築構造材10,20,30がそれぞれ対向または直交するようにして配置されている。
建築構造材10は、この凹部40を構成するとともに、前記レール材1が取り付けられる建物の外壁を示している。
建築構造材20は、前記テラス40の床41に立設されるとともに、前記レール材1が取り付けられる建築構造材である建物の柱を示している。
建築構造材30は、前記外壁10と柱20との間、隣り合う一方の柱20と他方の柱20との間に架設されるとともに、前記レール材1が取り付けられる建築構造材である建物の梁を示している。
そして、本実施の形態のテラス40では、吊具や固定具等の雄ネジ材2を取付可能に構成されたレール材1が、互いに対向する外壁10と柱20との互いに対向する面、隣り合う一方の柱20と他方の柱20との互いに対向する面、外壁10と梁30との入隅部Aを介して互いに直交する面、柱20と梁30との入隅部Aを介して互いに直交する面にそれぞれ取り付けられている。
図2に示すレール材1は、このレール材1が取り付けられる目地部(後述)から露出する中央板と、この中央板の四辺に該中央板と直交する方向に延在する側板からなる断面凹型のレール本体を備えている。さらに、中央板と側板とで囲まれるレール本体の内部に、前記中央板の裏側面に接合固定される複数の雌ネジ部1a…を備えている。
これら複数の雌ネジ部1a…は、各種物品を建築構造材10,20,30に設置するための吊具や固定具等の雄ネジ材2が螺着されるものであり、前記レール材1の長さ方向に沿って、かつ間隔をあけて設けられている。
前記中央板には、複数の雌ネジ部1a…の固定位置に対応して、前記雄ネジ材2の取付軸部を挿通可能な挿通孔1bが複数形成されている。
これら複数のビス孔1c…は、前記複数の雌ネジ部1a…が設けられていない箇所に形成されている。また、例えばレール材1の取付強度を高めるために複数のビス1d…が狭い間隔で並べてねじ込まれる場合がある。
また、固定具としてボルトを使用して、このボルトに固定が可能な各種物品を、建築構造材10,20,30に固定することができる。
また、専用の支持金具等を用い、この専用の支持金具等を雄ネジ材2で建築構造材に固定することで、棚や物干し竿など種々の物品を設置することもできる。
前記外壁10は、入隅コーナー部10aと、この入隅コーナー部10aを介して直交する方向に隣り合うフラット部10b,10bと、これらフラット部10b,10bの入隅コーナー部10aとは反対側端部にそれぞれ設けられる出隅コーナー部10c,10cとからなる。
そして、本実施の形態において、前記レール材1は、前記フラット部10bおよび出隅コーナー部10cにそれぞれ取り付けられている。
また、本実施の形態の建物は、壁や床、屋根といった建物の構成要素を前記建築用パネルで構成し、施工現場でこれらのパネルを組み立てて構築するパネル工法で構築されている。
前記レール材1は、前記一方の化粧板110の目地部側端部110aと、他方の化粧板111の目地部側端部111aとの間に配置されている。すなわち、これら一方の化粧板110の目地部側端部110aと、他方の化粧板111の目地部側端部111aとの間の部分が前記目地部11aとされている。
さらに、これらレール材1と一方および他方の化粧板110,111の目地部側端部110a,111aとの間に形成される隙間112,112には、この隙間112,112を塞ぐシーリング材113,113が設けられている。
このように離間することによって外壁10の表面と一方および他方の化粧板110,111との間には隙間114が形成されるが、この隙間114は通気に利用されている。
また、前記外壁10の表面の下端部には、図3に示すように、隙間114からの雨水等の浸入を防ぐ水切り材10dが取り付けられている。この水切り材10dの下端部は、前記一方および他方の化粧板110,111の下端部から露出し、上端部は一方および他方の化粧板110,111によって遮蔽される。
この下地材12は、前記建築構造材10の表面にビス13aによって固定されるとともに前記目地部11aの目地幅11bよりも幅広に形成された固定板部13と、この固定板部13から前方に突出して目地底を構成する突出部14とを備えている。
そして、前記レール材1は、前記ビス1dによって、前記下地材12の突出部14によって構成された目地底、すなわち下地材12に固定されている。
続いて、図4に示すように、前記外壁10の表面のレール材1が取り付けられるべき位置に、前記下地材12を、前記固定板部13をビス13aによって固定するようにして取り付ける。
続いて、前記レール材1を、前記ビス1dによって前記下地材12の突出部14に固定する。
その後、前記シーリング材113,113を、レール材1と一方および他方の化粧板110,111の目地部側端部110a,111aとの間に形成される隙間112,112に充填し、これら隙間112,112を塞ぐ。
ただし、予め外壁10の表面に一方および他方の化粧板110,111を取り付ける場合には、下地材12を前記外壁10の表面に取り付けできるように、前記固定板部13の幅と前記目地部11aの目地幅11bとを十分に考慮する必要がある。
なお、この出隅コーナー部10cは、2つの建築用パネルを直交するようにして配置することにより形成されている。本実施の形態では、調整材10eを介して2つの建築用パネルが直交して配置されている。
前記一方および他方のカバー150,151には、それぞれ目地部15aが形成されている。
なお、本実施の形態の表面化粧材15は、例えばアルミ等の金属板を折曲加工したり、押出成形するなどして形成されている。また、樹脂等の押出成形品を用いてもよいものとする。
これら固定片150a,151aは、ビス15bによって前記一方の建築用パネルの壁面と、他方の建築用パネルの壁面とに固定されている。
さらに、これらカバー下地材16,16には、前記一方および他方のカバー150,151に形成された目地部15a,15aの目地底を支持する支持材17,17がそれぞれ固定されている。
また、表面化粧材15とカバー下地材16,16との間に形成される空隙には、表面化粧材15の変形を防ぐ充填材18が設けられている。
そして、前記レール材1は、前記ビス1dによって、前記一方の建築用パネルの壁面を被覆する一方のカバー150に形成された目地部15aに取り付けられている。
続いて、図6に示すように、前記カバー下地材16,16を前記一方および他方の建築用パネルの壁面に取り付ける。また、これらカバー下地材16,16には、表面化粧材15の目地部15a,15aの位置に合うように前記支持材17,17を固定する。
続いて、前記表面化粧材15を出隅コーナー部10cに被せ、前記固定片150a,151aをビス15bによって一方および他方の建築用パネルの壁面にそれぞれ固定する。
その後、前記一方の建築用パネルの壁面および他方の建築用パネルの壁面に、前記固定片150a,151aを遮蔽するようにして外装材等の化粧板(図示せず)をそれぞれ取り付けるようにする。この時、これら化粧板は、前記フラット部10bに採用された一方および他方の化粧板110,111と同様に、図示しない胴縁を介して取り付けられているものとする。
また、これら柱20,20は、テラス40の上方に配置されるバルコニーや上階部屋等の上部構造体(図示せず)を支持する支柱として用いられている。なお、この上部構造体の下端部には前記テラス40外側縁部の上方に位置する屋根Yが設けられている。
また、前記目地部21aは、断面四角型の表面化粧材21の四側面それぞれに形成されている。4つの目地部21aのうち、1つの目地部21aは前記一方のカバー210に形成されており、1つは前記他方のカバー211に形成されている。残り2つは、前記一方のカバー210と他方のカバー211とを組み合わせた際に、これら一方のカバー210両端部と他方のカバー211の両端部との接続部分に形成されている。
なお、本実施の形態の表面化粧材21は、例えばアルミ等の金属板を折曲加工したり、押出成形するなどして形成されている。また、樹脂等の押出成形品を用いてもよいものとする。
これら差込片211a,211aの延出長さは、断面略U字型に形成された前記被差込部210a,210aの溝深さよりも長くなるように設定されている。そして、これら差込片211a,211aの延出長さに応じて、前記一方のカバー210両端部と他方のカバー211の両端部との接続部分に形成される目地部21a,21aの目地幅が規定されることになる。
なお、前記表面化粧材21に形成される4つの目地部21aの目地幅に略等しくなるように設定されている。
これら固定板部210b,210bは、前記被差込部210a,210aから、前記他方のカバー211の差込片211a,211aの裏面側を通過するようにして他方のカバー211側に向かって延出している。
さらに、前記他方のカバー211は、前記差込片211a,211aを前記一方のカバー210の被差込部210a,210aに差し込み、ビス212と前記レール材1取付用のビス1dとを、前記接続部分の目地部21a,21aから柱20に向かってをねじ込むことで固定されている。
すなわち、ビス212およびビス1dは、前記差込片211a,211aと被差込部210a,210aとを貫通するようにして設けられている。
さらに、表面化粧材21とカバー下地材22…との間に形成される空隙には、表面化粧材21の変形を防ぐ充填材23が設けられている。
なお、前記レール材1は、例えば前記表面化粧材21に形成される全ての目地部21aに取り付けてもよく、居住者の任意で決められるものとする。
続いて、一方のカバー210を前記柱20に被せるとともに、前記固定板部210b,210bをビス210cで固定する。
続いて、他方のカバー211を、前記差込片211a,211aを前記一方のカバー210の被差込部210a,210aに差し込みながら前記柱20に被せる。
この時、前記ビス212は、前記差込片211aと、前記被差込部210aと、前記カバー下地材22とを貫通するようにして前記柱20にねじ込まれている。
この時、前記ビス1dは、前記差込片211aと、前記被差込部210aと、前記カバー下地材22とを貫通するようにして前記柱20にねじ込まれている。
また、これら梁30,30,30は、例えば角型パイプからなり、図9に示すように、これら梁30,30,30の表面に取り付けられるとともに目地部31aを有する表面化粧材31によって被覆されている。また、前記レール材1は、前記目地部31aに、この目地部31aの長さ方向に沿って取り付けられている。
また、前記目地部31aは、断面四角型の表面化粧材31の上面および下面にそれぞれに形成されている。これら目地部31a,31aは、前記一方のカバー310と他方のカバー311とを組み合わせた際に、これら一方のカバー310両端部と他方のカバー311の両端部との接続部分に形成されている。
また、本実施の形態の表面化粧材31に形成される目地部31aは2つとしたが、これに限られるものではなく、上述の柱20の表面化粧材21と同じく、断面四角型の表面化粧材31の四側面に形成されていてもよい。
これら差込片311a,311aの延出長さは、断面略U字型に形成された前記被差込部310a,310aの溝深さよりも長くなるように設定されている。
これら固定板部310b,310bは、前記被差込部310a,310aから、前記他方のカバー311の差込片311a,311aの裏面側を通過するようにして他方のカバー311側に向かって延出している。
さらに、前記他方のカバー311は、前記差込片311a,311aを前記一方のカバー310の被差込部310a,310aに差し込み、ビス312と前記レール材1取付用のビス1dとを、前記目地部31a,31aから梁30に向かってをねじ込むことで固定されている。
すなわち、ビス312およびビス1dは、前記差込片311a,311aと被差込部310a,310aとを貫通するようにして設けられている。
さらに、表面化粧材31とカバー下地材32…との間に形成される空隙には、表面化粧材31の変形を防ぐ充填材33が設けられている。
なお、前記レール材1は、例えば前記表面化粧材31に形成される全ての目地部31aに取り付けてもよく、居住者の任意で決められるものとする。
また、前記梁30の上面側に位置する目地部31aには、埃や砂等の堆積を防ぐためにキャップ34を嵌め込んでおくことが好ましい。
また、前記外壁10と、前記柱20とに直交する建築構造材として前記梁30を挙げたが、梁材だけに限られるものではなく、例えば天井材や軒天井材、垂壁等を採用してもよいものとする。
この梁35は、例えば金属製の梁フレーム36と、この梁フレーム36の上面と両側面、下面の両側端を被覆する梁上カバー37と、梁フレーム36の下面を被覆する梁下カバー38とを備えている。
前記梁上カバー37によって、前記梁フレーム36の下面を被覆する部分は、この梁フレーム36の下面両側縁部だけであり、前記梁フレーム36の溝部36aを干渉しないように形成されている。
前記梁下カバー38は、前記梁フレーム36の下面のみを被覆するものであり、前記梁フレーム36の溝部36aに対応する溝部38aを有している。また、この溝部38aの両側縁部には、前記梁フレーム36の立ち上がり部36b,36bに当接し、該立ち上がり部36b,36bを補強する立ち上がり補強部38b,38bとを有している。
前記梁35は、これら梁フレーム36と梁上カバー37と梁下カバー38とが重なり合う部分にビス固定(図示せず)することによって構成されている。
この雄ネジ材であるアイボルト3は、外周面に雄ネジが形成された取付軸部3aと、この取付軸部2aの頭部に一体形成された環状体3bと、取付軸部3aと環状体3bとの間に設けられるとともに前記溝部36a,38aよりも幅広に形成されたフランジ部3cと、取付軸部3aの先端に螺合する雌ネジ部3dと、この雌ネジ部3dのフランジ部3c側に一体形成されるとともに前記溝部36a,38aを通過可能な幅で、前記立ち上がり部36bに係止可能な凹型の係止部3eとを備えている。
通過後、梁フレーム36の内部で、前記係止部3eを、前記立ち上がり部36b,36bに係止可能な向きとし、アイボルト3自体の位置を下げるなどして、該係止部3eを前記立ち上がり部36b,36bに係止させる。
その後、アイボルト3を回転させてねじ込み動作を行うことによって、前記係止部3eとフランジ部3cとが、前記梁フレーム36と梁下カバー38とを挟持固定することになり、前記溝部36a,38aにアイボルト3を取り付けることができる。
なお、このアイボルト3は、このアイボルト3を外す方向に回転させて前記雌ネジ部3bとの螺合を緩め、前記係止部3eの立ち上がり部36b,36bへの係止状態を解除し、さらに、前記溝部36a,38aを通過可能な向きとすれば簡単に取り外すことができる。
また、以上のような形態のアイボルト3であれば、前記溝部36a,38aの延在方向に沿ういずれの位置にでも取り付けることができる。
さらに、前記レール材1は前記目地部11a,15a,21a,31aの長さ方向に沿って取り付けられていることから、前記雄ネジ材2を前記目地部11a,15a,21a,31aの長さ方向に沿って複数取り付けることができるので、単に植栽容器や簾の吊り下げや壁掛けだけに限られない機能的な使い方が可能となる。
すなわち、本実施の形態の凹部(テラス)40のように、複数の建築構造材である外壁10,柱20,梁30を対向させたり、直交させたりして配置した場所では、これら各外壁10,柱20,梁30にレール材1を取り付けるだけで、複数の雄ネジ材2…を多様に使うことができ、これら複数の雄ネジ材2…を利用して様々な飾り付けや植栽等を行うことができる。これによって、外壁10,柱20,梁30の周囲、すなわち凹部40にバリエーションに富んだ景観を生み出すことが可能となる。
これによって、前記雄ネジ材2を、前記外壁10,柱20,梁30や表面化粧材11,15,21,31の上からねじ込んで取り付ける必要が無くなるので、種々の作業手間をより確実に省略することができる。
これによって、例えばレール材1を突出部14に固定せずに外壁10の表面に固定する場合に比して、前記レール材1を前方に配置することができるので、前記目地部11aにおける段差を小さくして景観性が損なわれることを防ぐとともに、前記レール材1への雄ネジ材2の取り付けを容易に行うことができる。
また、前記下地材12の固定板部13は、前記目地部11aの目地幅11bよりも幅広に形成されているので、この固定板部13を利用してビス止めするなどして、前記下地材12を外壁10の表面に確実かつ強固に固定することができる。さらに、たとえ、前記下地材12が外壁10の表面から外れてしまった場合であっても、前記固定板部13が目地幅11bよりも幅広に形成されていることによって、前記下地材12が目地部11aから外側に抜け出てしまうことを防ぐことができる。
次に、図面を参照して第2の実施の形態について説明する。なお、説明の便宜上、上述した第1の実施の形態とは異なる構成部分のみについて説明する。
この凹部50は、互いに対向する一方および他方の側壁面51,52と、これら一方の側壁面51と他方の側壁面52との間に位置する中央側壁面53とを有するようにして複数の外壁(建築用パネル)10…を適宜組み立てることによって構築されている。また、外壁10の表面には、表面化粧材11が取り付けられている。
さらに、前記レール材1が、互いに対向する一方および他方の側壁面51,52にそれぞれ取り付けられていることから、これら対向するレール材1,1それぞれに複数の雄ネジ材2…を適宜取り付けることができるので、単に植栽容器や簾の吊り下げや壁掛けだけに限られない機能的な使い方が可能となる。これによって、凹部50にバリエーションに富んだ景観を生み出すことが可能となる。
すなわち、前記レール材1は、第1の実施の形態の凹部40や、本実施の形態の凹部50だけに限られず、様々な箇所に取り付けることができる。例えば建物内部にも採用することができる。したがって、例えば、普段はレール材1を使用しないとしても、建物内にレール材1が取り付けられていれば、作業手間なく、いつでも雄ネジ材2を取り付けることができ、これにより、各種物品をいつでも簡単に設置できるので、居住者にとって使い勝手が良い。
2 雄ネジ材
10 外壁
11 表面化粧材
11a 目地部
15 表面化粧材
15a 目地部
20 柱
21 表面化粧材
21a 目地部
30 梁
31 表面化粧材
31a 目地部
Claims (1)
- 吊具や固定具等の雄ネジ材を複数取付可能に構成されたレール材を、建築構造材である柱に取り付けてなるレール材の取付構造であって、
前記柱は、四つの側面を持つ断面四角形状に形成されており、さらに四つの目地部を有する表面化粧材によって被覆されており、
前記表面化粧材は、断面略凹型の一方のカバーと断面略凹型の他方のカバーとからなり、これら一方のカバーと他方のカバーとを接続して断面四角型となるように組み合わせることで前記柱を被覆しており、
前記四つの目地部のそれぞれは、前記表面化粧材に対し、前記柱の前記四つの側面のそれぞれにおける幅方向中央の位置に対応して配置され、
当該四つの目地部のうち、一つは前記一方のカバーに形成され、一つは前記他方のカバーに形成され、残り二つは、前記一方のカバーと前記他方のカバーとを組み合わせた際に、これら一方のカバーの両端部と他方のカバーの両端部との接続部分に形成されており、
前記一方のカバーは、この一方のカバーの両端部に設けられるとともに前記接続部分に形成される前記目地部の目地底を構成する被差込部を備え、
前記他方のカバーは、この他方のカバーの両端部に設けられるとともに前記被差込部に差し込まれる差込片を備え、
前記被差込部は、前記接続部分に形成される前記目地部の側壁から内側に向かって断面略U字型に形成され、前記差込片は、前記被差込部に向かって延在するように形成されており、
前記四つの目地部のうちの少なくとも一つには、この目地部の長さ方向に沿って前記レール材が嵌められており、
前記レール材は、前記柱に対して、前記四つの目地部のうちの少なくとも一つと共にビスによって固定されており、
前記レール材は、このレール材の長さ方向に沿って、かつ間隔をあけて設けられるとともに前記雄ネジ材が螺着される複数の雌ネジ部を備えていることを特徴とするレール材の取付構造。
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