JP5915861B2 - ラミネート装置 - Google Patents

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Description

本発明は、平滑面にフィルムを貼り付けるラミネート装置に関し、特に、フィルムの張力を一定に保持することができるラミネート装置に関する。
ガラス基板、プラスチック板、樹脂フィルム等の平滑面を有する扁平体の表面に、保護フィルム、機能性フィルム、プリント配線板用感光性フィルム等の薄膜樹脂材(フィルム)を貼り付けるラミネート装置は、搬送される扁平体と同じ速度でフィルムを供給しつつ、フィルムの弛みや引っ張りをなくすために、フィルムの張力を一定に保つように構成されている。
例えば、特許文献1〜特許文献3に記載されたように、ラミネート装置は、一般に、搬送される扁平体上にフィルムを圧着するニップロールと、フィルムをニップロールに供給するフィルムロールと、フィルムロールから捲き出されたフィルムをニップロールに案内するガイドロールと、ニップロールに供給されるフィルムの張力を一定に保つ張力付与手段と、を有することが多い。
そして、特許文献1に記載されたラミネート装置は、搬送されるフィルムを吸着可能に構成したサクションロールを有し、ガイドロールに接続されたロードセルによってフィルムの張力を検出し、その検出値に基づいてサクションロールの吸着力(負圧)を制御する張力付与手段を有している。
また、特許文献2に記載されたラミネート装置は、フィルムロールの駆動軸にブレーキをかけるブレーキ手段を有し、フィルムに適切な範囲の張力がかかるようにガイドロール等の位置を調整した後、フィルムロールの外径をセンサによって検出し、その検出値に基づいてブレーキ手段のブレーキ力を制御する張力付与手段を有している。
また、特許文献3に記載されたラミネート装置は、上下移動可能に構成されたダンサーロールを有し、ダンサーロールを上下させることによってフィルムの張力を調整する張力付与手段を有している。
特開2000−85011号公報 特開2003−118001号公報 特開2006−88480号公報
しかしながら、上述した特許文献1に記載されたラミネート装置では、サクションロールの負圧を制御しなければならず、サクションロールの製作に精密さが要求されるだけでなく、応答性が悪く、扁平体の大きさ等の条件によって負圧にする吸気量が変動することから、制御が複雑になってしまうという問題があった。
また、特許文献2や特許文献3に記載されたラミネート装置では、予めフィルムに所定の張力が生ずるように、ガイドロール等の位置を調整する張力調整作業が必要であり、扁平体の種類が変更になる度に張力調整作業が発生してしまい、ラミネート作業に時間を要するという問題があった。
また、特許文献1〜特許文献3に記載されたラミネート装置では、サクションロール、ブレーキ手段、ダンサーロール等を有することによって、ラミネート装置の構造が複雑になってしまうという問題もあった。
本発明は、上述した問題点に鑑み創案されたものであり、装置及び制御システムの簡素化を図るとともに、事前の張力調整作業を省略することができる、ラミネート装置を提供することを目的とする。
本発明によれば、搬送される扁平体上にフィルムを圧着するニップロールと、該ニップロールに前記フィルムを供給するフィルムロールと、該フィルムロールから捲き出された前記フィルムを前記ニップロールに案内するガイドロールと、前記ニップロールに供給される前記フィルムの張力を一定に保つ張力付与手段と、を有するラミネート装置において、前記張力付与手段は、前記ニップロールに供給される前記フィルムの張力を検出する張力検出手段と、該張力検出手段の出力値に基づいて前記フィルムロールの周速度を前記ニップロールの周速度に対して所定の速度差又は速度比を有するように制御する張力制御手段と、を有する、ことを特徴とするラミネート装置が提供される。
前記張力制御手段は、前記ニップロールの指令周速度と、前記フィルムの目標張力と、前記張力検出手段の出力値と、が入力されると、前記目標張力と前記出力値との差分から前記ニップロールの指令周速度と前記フィルムロールの周速度とのあるべき速度差又は速度比を算出し、該速度差又は速度比と前記ニップロールの指令周速度とから、前記フィルムロールの指令周速度を算出し、前記フィルムロールを回転させるサーボモータに伝達するように構成されていてもよい。
さらに、前記張力制御手段は、前記フィルムロールの指令周速度と前記ニップロールの周速度との速度差又は速度比から張力伝達関数を用いて前記フィルムの張力理論値を算出し、該張力理論値を前記張力検出手段の出力値としてフィードバックさせた制御モデルにより、前記ニップロールの指令周速度と前記フィルムロールの周速度とのあるべき速度差又は速度比を算出するPIDコントローラが調整されるように構成されていてもよい。
また、前記張力検出手段は、前記フィルムに接触しながら回転するローラ部と、該ローラ部に接続された張力検出器と、を有する張力センサロールであってもよい。
上述した本発明に係るラミネート装置によれば、フィルムロールの周速度を制御することによって、フィルムの張力を制御するようにしたことにより、サクションロール、ブレーキ手段、ダンサーロール等の他の構成機器を使用する必要がなく、装置の簡素化を図ることができる。また、フィルムロールの周速度を制御するだけでよいことから、複雑な制御を行う必要がなく、制御システムの簡素化を図ることができ、応答性も向上させることができる。
また、フィルムロールの周速度をニップロールの周速度と所定の速度差又は速度比を有するように制御するだけでよいことから、予めフィルムに所定の張力が生ずるように、ガイドロール等の位置を調整する張力調整作業を省略することができ、ラミネート作業の効率化を図ることができる。
本発明の第一実施形態に係るラミネート装置を示す全体構成図である。 図1に示したラミネート装置の制御システムを示すブロック線図であり、(a)は張力制御手段、(b)は制御モデル、を示している。 図1に示したラミネート装置のニップロールとフィルムロールの周速度の時間変化を示す図であり、(a)は間欠運転の場合、(b)は連続運転の場合、を示している。 本発明の第二実施形態に係るラミネート装置を示す全体構成図である。
以下、本発明の実施形態について図1〜図4を用いて説明する。ここで、図1は、本発明の第一実施形態に係るラミネート装置を示す全体構成図である。図2は、図1に示したラミネート装置の制御システムを示すブロック線図であり、(a)は張力制御手段、(b)は制御モデル、を示している。
本発明の第一実施形態に係るラミネート装置1は、図1に示したように、搬送される扁平体G上にフィルムFを圧着するニップロール2と、フィルムFをニップロール2に供給するフィルムロール3と、フィルムロール3から捲き出されたフィルムFをニップロール2に案内するガイドロール4と、ニップロール2に供給されるフィルムFの張力を一定に保つ張力付与手段5と、を有し、張力付与手段5は、ニップロール2に供給されるフィルムFの張力を検出する張力検出手段51と、張力検出手段51の出力値に基づいてフィルムロール3の周速度をニップロール2の周速度に対して所定の速度差Δv又は速度比を有するように制御する張力制御手段52と、を有している。
前記扁平体Gは、例えば、数m×数mの大きさを有するガラス基板である。扁平体Gがガラス基板の場合には、ラミネート装置1に一枚ずつ搬送され供給されることから、ラミネート装置1は、一枚のガラス基板にフィルムFを貼り付けた後、ガラス基板の搬送を停止し、フィルムを裁断した後、ラミネート処理の完了したガラス基板を装置外に搬出するとともに、新しいガラス基板が装置に搬送される。したがって、扁平体Gがガラス基板の場合には、ラミネート装置1は間欠運転を行うこととなる。なお、扁平体Gはガラス基板に限定されるものではなく、プラスチック板、金属板、合成樹脂板等の平滑面を有する板材であってもよいし、テープ材のような平滑面を有する長尺の薄膜材であってもよい。
前記フィルムFは、いわゆる薄膜樹脂材であり、例えば、扁平体Gの表面を保護する保護フィルムであってもよいし、扁平体Gに透光性、防指紋性、高光沢性等の所定の機能を付与する機能性フィルムであってもよいし、プリント配線板用感光性フィルムであってもよい。
前記ニップロール2は、扁平体Gの上方に配置される上ニップロール21と、扁平体Gの下方に配置される下ニップロール22と、を有する。上ニップロール21は、扁平体Gに所定の圧力を負荷するエアシリンダや油圧シリンダ等の昇降手段23が接続されている。下ニップロール22は、上ニップロール21との間で扁平体G及びフィルムFを挟持できるように配置されており、扁平体G及びフィルムFを搬送可能に支持する。下ニップロール22には、駆動軸に回転力を付与するサーボモータ22aが接続されており、サーボモータ22aには、増幅回路を有するサーボアンプ22bが接続されている。なお、図示しないが、上ニップロール21にも、下ニップロール22と同様に、サーボモータ及びサーボアンプが接続されていてもよい。
また、ニップロール2の下流側には、ラミネート処理の完了した扁平体Gを装置外に搬送する搬送ロール6が配置されている。また、搬送ロール6の中間には、フィルムFを裁断するカッター71を有する裁断機7が配置されている。なお、図1において、ニップロール2、搬送ロール6、裁断機7等の構成部品を支持する構造部材については、図を省略している。
前記フィルムロール3は、扁平体Gに貼り付ける長尺のフィルムFをロール状に巻き取ったものであり、フィルムFを巻き取り及び巻き戻し可能にする駆動軸に嵌挿されている。また、フィルムロール3には、駆動軸に回転力を付与するサーボモータ3aが接続されており、サーボモータ3aには、増幅回路を有するサーボアンプ3bが接続されている。
前記ガイドロール4は、フィルムロール3から巻き出されたフィルムFをニップロール2に案内する部品である。ガイドロール4の個数や配置は、フィルムロール3の配置やニップロール2への導入角度等の条件によって適宜変更されるものであり、図示した個数及び配置に限定されるものではない。
前記張力検出手段51は、例えば、フィルムFに接触しながら回転するローラ部51aと、ローラ部51aに接続された張力検出器51bと、を有する張力センサロールにより構成される。張力検出器51bは、張力制御手段52に接続されており、ニップロール2に供給されるフィルムFの張力を検出し、その出力値を張力制御手段52に伝達する。張力検出器51bとしては、例えば、ロードセルやトランス型テンションセンサ等を使用することができる。
前記張力制御手段52は、張力検出手段51の出力値Tr、すなわち、フィルムFの張力に基づいて、フィルムロール3の周速度vfがニップロール2の周速度vnと所定の速度差Δv又は速度比を有するようにサーボアンプ3bに指令を出力し、サーボモータ3aを駆動させ、フィルムロール3の回転を制御する。
張力制御手段52は、ニップロール2の(例えば、サーボモータ22a、サーボアンプ22b)にもニップロール2が所定の周速度vnを有するように指令を出力しているが、このニップロール2の周速度vnは、通常、初期値として予め設定されているものである。ニップロール2の周速度vnは、例えば、サーボモータの性能、扁平体G及びフィルムFの種類等の条件によって設定される。
ここで、張力制御手段52の制御システムについて説明する。図2(a)に示したように、張力制御手段52には、目標張力Tpが入力されるとともに、張力検出手段51からの出力値Trが入力される。目標張力Tpに出力値Trが入力されると差分ΔT(=Tp−Tr)が算出され、PIDコントローラ52aに差分ΔTが入力される。PIDコントローラ52aは、予め設定された処理に基づいて、出力値Trを目標張力Tpに近付けるために必要な速度差Δvを算出する。この速度差Δvにニップロール2の周速度vnを入力することによって、フィルムロール3の周速度vfの大きさ(=Δv−vn)が算出され、反転器52bで正負が反転された後、フィルムロール3の周速度vf(指令周速度)がサーボアンプ3bに出力され、サーボモータ3aは周速度vf(指令周速度)に基づいて駆動される。
すなわち、張力制御手段52は、ニップロール2の指令周速度(周速度vn)と、フィルムFの目標張力Tpと、張力検出手段51の出力値Trと、が入力されると、目標張力Tpと出力値Trとの差分ΔTからニップロール2の指令周速度(周速度vn)とフィルムロール3の周速度vfとのあるべき速度差Δvを算出し、速度差Δvとニップロール2の指令周速度(周速度vn)とから、フィルムロール3の指令周速度(周速度vf)を算出し、フィルムロール3を回転させるサーボモータ3aに指令周速度(周速度vf)を伝達するように構成されている。なお、図2(a)に示した制御システムにおいて、速度差Δvに替えて速度比を利用するようにしてもよい。
また、PIDコントローラ52aの設定は、図2(b)に示した制御モデルによって調整される。フィルムロール3の制御モデル31は、例えば、反転器31a、ニップロール2の周速度vnを入力するニップロール周速度入力手段31b及び速度差Δvから張力理論値Tfを算出する演算手段31cを有している。なお、張力制御手段52の制御モデルは、図2(a)と同じ構成であるため、ここでは説明を省略する。
制御モデル31の反転器31aには、張力制御手段52から出力されたフィルムロール3の周速度vf(指令周速度)が入力され、符号(正負)が反転される。演算手段31cには、反転されたフィルムロール3の周速度vf(指令周速度)及びニップロール2の周速度vnが入力され、ニップロール2の周速度vnとフィルムロール3の周速度vfとの差分から制御対象に適した所定の張力伝達関数によりフィルムFの張力理論値Tfが算出される。この張力理論値Tfは、張力検出手段51の出力値Trと同一視することができることから、張力制御手段52にフィードバックされる。かかる制御モデルによれば、フィルムロール3の制御モデル31において、ニップロール2の周速度vnを変化させることにより、実機のラミネート装置1に適した出力が得られるように、PIDコントローラ52aを調整することができる。
すなわち、張力制御手段52は、フィルムロール3の指令周速度(周速度vf)とニップロール2の周速度vnとの速度差Δvから張力伝達関数を用いてフィルムFの張力理論値Tfを算出し、張力理論値Tfを張力検出手段51の出力値Trとしてフィードバックさせた制御モデルにより、ニップロール2の指令周速度(周速度vn)とフィルムロール3の周速度vfとのあるべき速度差Δvを算出するPIDコントローラ52aが調整されるように構成されている。なお、図2(b)に示した制御モデルにおいて、速度差Δvに替えて速度比を利用するようにしてもよい。
張力伝達関数は、例えば、以下の数式(数1〜数4)により求めることができる。なお、以下の数式において、vf:フィルムロール周速度、vn:ニップロール周速度、s:ラプラス変換複素数、εn:ニップロール側ひずみ、εf:フィルムロール側巻き出し前ひずみ、A:フィルムロール側面積、E:ヤング率、L:ロール間フィルムの長さ、T:フィルム張力、Vn:フィルムロール周速度のラプラス変換、Vf:フィルムロール周速度のラプラス変換、である。
数1は、広範囲のウェブ搬送系に適用可能な最も基本的な微分方程式である。ひずみが微小な場合、1/(1+ε)≒1−εにより表現される線形近似式を数1に代入することにより数2が得られる。数2をラプラス変換すると数3が得られる。ここで、フックの法則により、ニップロール側ひずみはεn=T/EAと表現でき、フィルムロール側巻き出し前ひずみεfは張力の影響を受けていないことから、εfの項は無視することができる。また、a=vn/L、b=EA/L、と表現するものとする。数3によれば、フィルム張力Tの伝達関数は、ニップロール周速度vnとフィルムロール周速度vfとの速度差Δvを入力とする一次遅れ系のモデルとなることがわかる。
次に、上述したラミネート装置1におけるニップロール2の周速度vnとフィルムロール3の周速度vfの時間変化について、図3を参照しつつ説明する。ここで、図3は、図1に示したラミネート装置のニップロールとフィルムロールの周速度の時間変化を示す図であり、(a)は間欠運転の場合、(b)は連続運転の場合、を示している。
扁平体Gがガラス基板の場合、図3(a)に示したように、ラミネート装置1は、ニップロール2及びフィルムロール3を間欠運転することとなる。いま、ある扁平体Gのラミネート処理を行う場合に必要なフィルムFの張力に対して、ニップロール2の周速度vn1とフィルムロール3の周速度vf1とのあるべき速度差がΔv1であるものとする。なお、ここでは、ニップロール2の周速度vnとフィルムロール3の周速度vfとのあるべき速度比に基づいて張力制御を行うものとし、ニップロール2の周速度vnが一定の場合にあるべき速度差Δvを有するものとする。
まず、フィルムロール3を回転させて初期張力を調節する。本実施形態では、張力検出手段51の信号により、フィルムロール3のサーボモータ3aのみで初期張力を調節することができ、作業時間の短縮及び装置の簡素化を図ることができる。
初期調整完了後、時間t1にニップロール2及びフィルムロール3を所定の速度比で回転させ、ラミネート処理を開始する。ニップロール2及びフィルムロール3は、徐々に加速され、ニップロール2の周速度vnがvn1に達し、フィルムロール3の周速度vfがvf1に達したとき(時間t2)、ニップロール2の周速度vn1とフィルムロール3の周速度vf1との速度差Δvは、あるべき速度差Δv1になっていることから、ニップロール2の周速度vn1及びフィルムロール3の周速度vf1は一定に保持される。
その後、時間t3に達したら、徐々にニップロール2及びフィルムロール3を減速させ、最終的にニップロール2及びフィルムロール3を停止させて、時間t4にラミネート処理を完了する。なお、ニップロール2の動作(周速度vn)は、予め設定されたスケジュールにより加減速される。
ラミネート処理が完了した後、フィルムFが裁断される。裁断終了後、フィルムFは、次の扁平体Gのラミネート処理を行うために、所定の位置に戻される。具体的には、時間t5にフィルムロール3を逆回転させてフィルムFを巻き戻す。このとき、下ニップロール22は、フィルムFの巻き戻しに伴って自由に回転できるようにしておいてもよいし、フィルムロール3の巻き戻しと一緒に逆回転させるようにしてもよい。
その後、時間t6に到達したら、再びニップロール2及びフィルムロール3を回転させてラミネート処理を開始し、ラミネート処理が完了した後(時間t7)、時間t8にフィルムロール3を逆回転させてフィルムFを初期位置に戻す処理を行う。以下、これらの処理を繰り返し行うことにより、扁平体Gのラミネート処理を連続的に行うことができる。
次に、ある扁平体Gのラミネート処理が完了した後又はその途中で、別の扁平体Gのラミネート処理を行う場合について説明する。新しい扁平体Gのラミネート処理を行う場合に必要なフィルムFの張力に対して、ニップロール2の周速度vn2とフィルムロール3の周速度vf2とのあるべき速度差がΔv2であるものとする。
時間t9にニップロール2及びフィルムロール3を回転させ、ラミネート処理を開始する。ニップロール2の周速度vnがvn2に達し、フィルムロール3の周速度vfがvf2に達したとき(時間t10)、ニップロール2の周速度vn2とフィルムロール3の周速度vf2との速度差Δvは、あるべき速度差Δv2になっていることから、ニップロール2の周速度vn2及びフィルムロール3の周速度vf2は一定に保持される。その後、時間t11に達したら、徐々にニップロール2及びフィルムロール3を減速させ、最終的にニップロール2及びフィルムロール3を停止させて、時間t12にラミネート処理を完了する。その後の処理は、上述した通りであるため、重複した説明を省略する。
また、扁平体Gが長尺のテープ材の場合、図3(b)に示したように、ラミネート装置1は、ニップロール2及びフィルムロール3を連続運転することとなる。いま、扁平体Gのラミネート処理を行う場合に必要なフィルムFの張力に対して、ニップロール2の周速度vnとフィルムロール3の周速度vfとのあるべき速度差がΔvであるものとする。このとき、図示したように、フィルムロール3の周速度vfは、張力制御手段52により、ニップロール2の周速度vnに対して速度差Δvを有するように制御される。
例えば、ラミネート処理中に何らかの理由で、時間t1から時間t2の間にニップロール2の周速度vnが変化した場合であっても、フィルムロール3の周速度vfは、張力制御手段52により、ニップロール2の周速度vnに対して速度差Δvを有するように制御される。したがって、途中でニップロール2の周速度vnが変化した場合であっても、フィルムロール3を変更したり、ガイドロール4の配置を変更したりすることなく、ラミネート処理を継続することができる。なお、ニップロール2の周速度vnは、予め設定されたスケジュールに従って変化させるようにしてもよいし、ニップロール2の周速度vnを検出可能なセンサ(例えば、ロータリエンコーダ)を配置してその出力値に基づいて変化させるようにしてもよい。なお、速度差Δvではなく、速度比に基づいて、ニップロール2の周速度vn及びフィルムロール3の周速度vfを制御するようにしてもよい。
上述した本実施形態に係るラミネート装置1によれば、フィルムロール3の周速度vfを制御することによって、フィルムFの張力を制御することができ、サクションロール、ブレーキ手段、ダンサーロール等の他の構成機器を使用する必要がなく、装置の簡素化を図ることができる。また、フィルムロール3の周速度vfを制御するだけでよいことから、複雑な制御を行う必要がなく、制御システムの簡素化を図ることができ、応答性も向上させることができる。さらに、ガイドロール4等の位置を調整する張力調整作業を省略することができ、ラミネート作業の効率化を図ることができる。
続いて、本発明の第二実施形態に係るラミネート装置1について、図4を参照しつつ説明する。ここで、図4は、本発明の第二実施形態に係るラミネート装置を示す全体構成図である。なお、上述した第一実施形態に係るラミネート装置1と同じ構成部品については、同じ符号を付して重複した説明を省略する。
図4に示した第二実施形態に係るラミネート装置1は、扁平体Gの両面にフィルムFを貼り付ける場合に使用されるものである。具体的には、上ニップロール21と扁平体Gとの間にフィルムFを供給できるように、フィルムロール3′及びガイドロール4′が配置されており、上ニップロール21には、サーボモータ21a及びサーボアンプ21bが接続され、フィルムロール3′には、サーボモータ3a′及びサーボアンプ3b′が接続されている。なお、上ニップロール21の昇降手段23については図を省略してある。
張力付与手段5は、上ニップロール21に供給されるフィルムFの張力を検出する張力検出手段51′を有している。また、張力制御手段52は、上ニップロール21に供給されるフィルムFに対応した、張力検出手段51′、サーボアンプ3b′、サーボアンプ21bに接続されるとともに、下ニップロール22に供給されるフィルムFに対応した、張力検出手段51、サーボアンプ3b、サーボアンプ22bに接続されている。張力制御手段52は、フィルムロール3,3′を同期させるように指令を出力する。
上述した第二実施形態に係るラミネート装置1によれば、第一実施形態に係るラミネート装置1と同様に、装置及び制御システムの簡素化を図ることができるとともに、事前の張力調整作業を省略することができ、ラミネート作業の効率化を図ることができる。また、上ニップロール21に供給されるフィルムFの張力と下ニップロール22に供給されるフィルムFの張力とを個別に制御することができることから、例えば、扁平体Gの表裏で異なる材質のフィルムFを貼り付けることもできる。
本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能であることは勿論である。
F フィルム
G 扁平体
1 ラミネート装置
2 ニップロール
3 フィルムロール
4 ガイドロール
5 張力付与手段
31 制御モデル
51 張力検出手段
51a ローラ部
51b 張力検出器
52 張力制御手段
52a PIDコントローラ

Claims (4)

  1. 搬送される扁平体上にフィルムを圧着するニップロールと、該ニップロールに前記フィルムを供給するフィルムロールと、該フィルムロールから捲き出された前記フィルムを前記ニップロールに案内するガイドロールと、前記ニップロールに供給される前記フィルムの張力を一定に保つ張力付与手段と、を有するラミネート装置において、
    前記張力付与手段は、前記ニップロールに供給される前記フィルムの張力を検出する張力検出手段と、該張力検出手段の出力値に基づいて前記フィルムロールの周速度を前記ニップロールの周速度に対して所定の速度差又は速度比を有するように制御する張力制御手段と、を有する、ことを特徴とするラミネート装置。
  2. 前記張力制御手段は、前記ニップロールの指令周速度と、前記フィルムの目標張力と、前記張力検出手段の出力値と、が入力されると、前記目標張力と前記出力値との差分から前記ニップロールの指令周速度と前記フィルムロールの周速度とのあるべき速度差又は速度比を算出し、該速度差又は速度比と前記ニップロールの指令周速度とから、前記フィルムロールの指令周速度を算出し、前記フィルムロールを回転させるサーボモータに伝達するように構成されている、ことを特徴とする請求項1に記載のラミネート装置。
  3. 前記張力制御手段は、前記フィルムロールの指令周速度と前記ニップロールの周速度との速度差又は速度比から張力伝達関数を用いて前記フィルムの張力理論値を算出し、該張力理論値を前記張力検出手段の出力値としてフィードバックさせた制御モデルにより、前記ニップロールの指令周速度と前記フィルムロールの周速度とのあるべき速度差又は速度比を算出するPIDコントローラが調整されるように構成されている、ことを特徴とする請求項2に記載のラミネート装置。
  4. 前記張力検出手段は、前記フィルムに接触しながら回転するローラ部と、該ローラ部に接続された張力検出器と、を有する張力センサロールである、ことを特徴とする請求項1に記載のラミネート装置。
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