JP5915361B2 - 車体前部構造 - Google Patents

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Description

本発明は、インストルメントパネルの背面側に配置されるステアリングサポートメンバ、ならびにそれと車体部材とを結合するステーおよびブレースを含む車体前部構造に関するものである。
車体前部には、計器類等が取り付けられる内装部品であるインストルメントパネルが配置されていて、このインストルメントパネルの背面側には、車体前部の構造部材であるステアリングサポートメンバが配置されている。ステアリングサポートメンバは、ステアリングシャフトを支持し、かかるステアリングシャフトを介してステアリングホイールを間接的に支持する(以下、特に断らない限り、ステアリングシャフトと称した際にはステアリングホイールを含むものとする)。このため、車体が受けた振動がステアリングホイールを介して乗員に伝達することがないよう、ステアリングサポートメンバには高い剛性(強度)が要求される。またステアリングサポートメンバは、ステアリングシャフトに加え、インストルメントパネルおよびそれに取り付けられる機器や部材を支持する役割も担っているため、それらを支持するためにも高剛性である必要がある。
そこで従来から、ステアリングサポートメンバと車体ボデーをリンフォースによって結合し、かかるリンフォースを突っ張り棒として機能させることによりステアリングサポートメンバを補強し、その剛性を向上させている。例えば特許文献1では、インストルメントパネルレインフォースメント(ステアリングサポートメンバ)は、カウル結合ブレースによってカウルに結合され、NVブレースによってダッシュパネルに結合され、フロア結合ブレースによってフロアに結合されている。
特開2007−186034号公報
ところで近年、車体前部では、搭載部品(車載機器)の多様化によりレイアウトスペースが限られてきているため、リンフォースの形状や配置において制約が生じ、理想的な形状や配置が困難な場合がある。このような場合、リンフォースを設けても十分な補強効果が得ることが難しく、必要とされている剛性(強度)を満たせなくなるおそれがあった。特に、車載機器との干渉を避けるためにリンフォースに屈曲部(屈曲形状)が設けられている場合、応力集中によりかかる屈曲部が弱部となることが懸念される。
また上述したようにリンフォースを設けることで剛性の向上が可能であるものの、ステアリングサポートメンバにかかった荷重がリンフォースに伝播する際に、それらの接合部に応力集中が生じ、亀裂ひいては破損が生じるおそれがあった。更に、一般的にステアリングサポートメンバの両端は、車体前部の側面を構成する部材に結合されているが、その両端の結合部と、リンフォースとの接合部が離れていると、ステアリングサポートメンバにかかった荷重がリンフォースに伝播した際に、両持ちの梁が中央部で撓むような(湾曲するような)状態になり、ステアリングサポートメンバの曲げを誘発することがあった。
加えて、特許文献1を含め、従来からステアリングサポートメンバの長手方向の途中部分で径を縮小すること(縮管構造)が行われているが、このような構造は、レイアウト上の省スペース化および軽量化の観点においては有利である一方、ステアリングサポートメンバが受けた荷重が、径が縮小(変化)する部分(縮管部)に集中しやすいという問題点があった。このため、縮管部を補強するための補強部材を別途追加する必要があり、部品数の増加の一因となっていた。
本発明は、このような課題に鑑み、結合部や屈曲部等への応力集中を抑制することができ、且つレイアウトスペースの制約を受ける場合であっても十分な補強効果を得ることが可能な車体前部構造を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明にかかる車体前部構造の代表的な構成は、車両のインストルメントパネルの車両前方側に配置され車幅方向に延びてステアリングシャフトを支持するステアリングサポートメンバ、ステアリングサポートメンバから車両前方に配置されるフロントパネルへ差し渡されているステー、およびステアリングサポートメンバから下方に配置されるフロアパネルへ差し渡されているブレースを含む車体前部構造であって、ステアリングサポートメンバの長手方向において、ステーとブレースとの間でステアリングサポートメンバに接合される第1リンフォースと、ステアリングサポートメンバの長手方向においてブレースを基準としてステアリングサポートメンバを2分したときに、ステーが存在しない側でステアリングサポートメンバにその長手方向に沿って接合される第2リンフォースとを更に含むことを特徴とする。
上記構成によれば、ステアリングサポートメンバにかかった荷重を、ステアリングサポートメンバ、およびそれに結合または接合されるステー、ブレース、第1リンフォースおよび第2リンフォースで受けることとなる。このようにステアリングサポートメンバおよびそれに結合または接合される部材が全体で荷重を受けることにより、1つ1つの部品への荷重の集中が抑制され、ステアリングサポートメンバひいては車体前部構造において高い強度(剛性)を確保することが可能である。特に、ブレースは一般にステアリングサポートメンバの車両中央部近傍に結合されることが多いため、かかるブレースの結合箇所近傍に第1リンフォースおよび第2リンフォースが配置されることにより、ステアリングサポートメンバの車両中央部近傍の剛性を向上させることができ、荷重がかかった際の撓みを防ぐことが可能となる。
そして、ステアリングサポートメンバにかかった荷重は、ステーおよびブレースを介して、フロントパネルやフロアパネル等の車体ボデーを構成する部材に伝播される。このとき、第1リンフォースおよび第2リンフォースにより、ステアリングサポートメンバにおいてステーの結合箇所およびブレースの結合箇所近傍が補強されているため、荷重の伝播時における応力集中に耐えられる高い強度を確保することができる。したがって、剛性を向上させながらも、応力集中に起因する破損を防ぐことが可能となる。
また第1リンフォースおよび第2リンフォースは、ステアリングサポートメンバに接合されていて、車体ボデーには接合されていない。すなわち第1リンフォースおよび第2リンフォースは、車体ボデーに向かって延びる部材ではないため、レイアウトに制約がかかっている場合であっても配置が容易であり、屈曲部を必要としない。これにより、第1リンフォースおよび第2リンフォースにおける局所的な応力集中を防ぐことが可能となる。したがって、レイアウト上の制約を受けることなく、リンフォースの位置や形状の最適化が図れるため、リンフォースによる補強効果を十分に得ることができ、必要とされている剛性を確保することが可能となる。
上記ステアリングサポートメンバは、管状部材からなり、その長手方向において運転席側に配置される領域と助手席側に配置される領域とでは異なる径を有し、径が変化する箇所である縮管部は、第1リンフォースの接合箇所と第2リンフォースの接合箇所との間に配置されるとよい。
かかる構成によれば、第1リンフォースおよび第2リンフォースを、縮管部を補強するための補強部材として機能させることができる。これにより、補強部材を別途追加することなく、縮管部近傍の剛性を高めることが可能である。したがって、部品点数の増加を招くことなく、従来縮管部において問題となっていた荷重の集中による不具合を解決することができ、レイアウト上の省スペース化およびステアリングサポートメンバの軽量化を図ることが可能となる。
上記ブレースは、縮管部近傍においてステアリングサポートメンバに結合され、第2リンフォースの車幅方向の寸法は、第1リンフォースの車幅方向の寸法以上であるとよい。これにより、ブレースによって縮管部近傍の剛性を向上させることができる。一方、ステアリングサポートメンバにおいてブレースとの結合箇所に荷重が集中しても、幅の広い第2リンフォースによってその荷重を好適に分散可能であるため、応力集中部の発生、ひいてはそれに起因する破損を更に抑制することが可能となる。
車両側面視において、上記第1リンフォースおよび第2リンフォースのうち、一方は、ステアリングサポートメンバからステーが延びる方向と同じ方向に延びていて、他方は、ステアリングサポートメンバからブレースが延びる方向と同じ方向に延びているとよい。かかる構成によれば、第1リンフォースおよび第2リンフォースのうち、一方は、ステーに伝播された荷重の受け手となり、他方は、ブレースに伝播された荷重の受け手となる。これにより、それぞれのリンフォースの補強対象を明確にすることができる。
上記ステーまたはブレースは平坦面を有し、平坦面にはそこから突出するビードが形成されているとよい。これにより、ステーやブレースの剛性、ひいては車体前部構造の強度の向上を図ることが可能となる。またビードの数を変更することによって剛性を調節し、所望の剛性を得ることができる。
車両側面視において、上記第1リンフォースは、一端がステアリングサポートメンバに接合されて、ステアリングサポートメンバからブレースが延びる方向と同じ方向に延び、他端がブレースに接合されているとよい。これにより、上述した効果に加えて、第1リンフォースによってステアリングサポートメンバとブレースの結合を補強する効果が得られる。
本発明によれば、結合部や屈曲部等への応力集中を抑制することができ、且つレイアウトスペースの制約を受ける場合であっても十分な補強効果を得ることが可能な車体前部構造を提供することができる。
第1実施形態にかかる車体前部構造を示す斜視図である。 図1のA−A断面図である。 第2実施形態にかかる車体前部構造を示す斜視図である。 図3の拡大図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態にかかる車体前部構造100を示す斜視図である。図1に示すように、車体前部構造100では、車両(全体は不図示)において計器類等が取り付けられるインストルメントパネル(不図示)の車両前方側に、管状部材からなり、車幅方向に延びてステアリングシャフト(不図示)を支持する車体構造部材であるステアリングサポートメンバ110が配置されている。またステアリングサポートメンバ110は、かかるステアリングシャフトを介してステアリングホイール(不図示)を間接的に支持する。ステアリングサポートメンバ110は、その両端が、車体前部の側面を構成する部材であるダッシュサイドパネル102a・102bに結合されている。これにより、ステアリングサポートメンバ110にかかった荷重がダッシュサイドパネル102a・102bに伝播される。
またステアリングサポートメンバ110にはステー120およびブレース130が結合されている。ステー120は、ステアリングサポートメンバ110から、かかるステアリングサポートメンバ110よりも車両前方に配置されるフロントパネルへ差し渡されて、それらを連結している。本実施形態では、フロントパネルとしてダッシュパネル104およびカウルパネル106を例示していて、ステー120は、ペダルブラケット108を介して間接的にそれらに結合されている。ブレース130は、ステアリングサポートメンバ110から、かかるステアリングサポートメンバ110よりも下方に配置されるフロアパネル109へ差し渡され、それらを連結している。
すなわちステー120は、ステアリングサポートメンバ110に対して車両前方に延び、車両前後方向においてステアリングサポートメンバ110を補強する部材であり、ブレース130は、ステアリングサポートメンバ110に対して車両下方に延び、車両高さ方向においてステアリングサポートメンバ110を補強する部材である。かかる構成により、ステアリングサポートメンバ110にかかった荷重を、ステー120およびブレース130を介して、ダッシュパネル104、カウルパネル106およびフロアパネル109(以下、これらを車体ボデーと称する)に伝播することができる。
なお、上記構成は一例にすぎず、それに限定するものではない。例えばフロントパネルは、ステアリングサポートメンバ110よりも前方に配置される他の車体構造部材であってもよい。またステー120は、ダッシュパネル104やカウルパネル106等のフロントパネルに直接結合されていてもよく、直接的または間接的のいずれの場合においてもダッシュパネル104またはカウルパネル106の一方にのみ結合する構成としてもよい。
本実施形態にかかる車体前部構造100の特徴として、ステアリングサポートメンバ110には、ステー120の結合箇所およびブレース130の結合箇所の近傍に第1リンフォース140および第2リンフォース150が配置されている。詳細には、ステアリングサポートメンバ110では、その長手方向において、ステー120とブレース130との間に第1リンフォース140が接合されている。またステアリングサポートメンバの長手方向においてブレース130を基準としてステアリングサポートメンバ110を2分したときにステー120が存在しない側に、かかるステアリングサポートメンバ110の長手方向に沿って第2リンフォース150が接合されている。
上記構成によれば、ステアリングサポートメンバ110にかかった荷重を、ステー120やブレース130に加えて、第1リンフォース140および第2リンフォース150によっても受けることができる。すなわちステアリングサポートメンバ110およびそれに結合または接合される部材が全体で荷重を受けることとなるため、1つ1つの部品に荷重が集中することがない。したがって、ステアリングサポートメンバ110ひいては車体前部構造100において高い強度(剛性)を得ることができる。
特に、上述したようにブレース130の結合箇所近傍に第1リンフォース140および第2リンフォース150を配置することにより、その箇所近傍の剛性が向上される。これにより、従来ブレース130がステアリングサポートメンバ110の車両中央部近傍に結合されることによってその結合箇所近傍において生じていた荷重伝播時の撓みを抑制することが可能となる。
また第1リンフォース140および第2リンフォース150により、ステアリングサポートメンバ110においてステー120の結合箇所およびブレース130の結合箇所近傍が補強される。これにより、ステー120の結合箇所およびブレース130の結合箇所において、ステアリングサポートメンバ110にかかった荷重を車体ボデーに伝播する際に生じる応力集中に耐えられる高い強度を確保することができ、応力集中に起因する破損を防ぐことが可能となる。
更に、従来ステアリングサポートメンバに接合されていたリンフォースは、そこから車体ボデーに向かって延びてかかる車体ボデーに接合され、それらを連結していたが、本実施形態の第1リンフォース140および第2リンフォース150は、車体ボデーには接合されないため、車体ボデーに向かって延びる部材ではない。このため、第1リンフォース140および第2リンフォース150は、搭載部品(車載機器)の多様化によりレイアウトに制約がかかっている場合であっても容易に配置することができ、搭載部品との干渉を避けるための屈曲形状(屈曲部)を設ける必要がない。したがって、屈曲形状を設けた場合に生じる局所的な応力集中を防ぐことができる。このようにリンフォース(第1リンフォース140および第2リンフォース150)の位置や形状の最適化が図れることにより、リンフォースによる補強効果を十分に得ることができ、必要とされている剛性を確保することが可能となる。
図2は、図1のA−A断面図である。図2に示すように、本実施形態では車両側面視において、第1リンフォース140は、ステアリングサポートメンバ110からブレース130が延びる方向と同じ方向に延びていて、第2リンフォース150は、ステアリングサポートメンバ110からステー120が延びる方向と同じ方向に延びている。これにより、第1リンフォース140は、ブレース130に伝播された荷重の受け手となり、第2リンフォース150は、ステー120に伝播された荷重の受け手となる。したがって、それぞれのリンフォースの補強対象を明確にすることが可能である。
特に本実施形態では、車両側面視において、ステアリングサポートメンバ110からブレース130が延びる方向と同じ方向に延びている第1リンフォース140は、一端がステアリングサポートメンバ110に接合され、他端がブレース130に接合されている。これにより、ステアリングサポートメンバ110とブレース130の結合を更に補強することができ、車体前部構造100においてより高い強度を得ることが可能である。
上記説明したように、第1実施形態の車体前部構造100によれば、第1リンフォース140および第2リンフォース150によりステー120の結合箇所およびブレース130の結合箇所近傍が補強されているため、ステアリングサポートメンバ110にかかった荷重の伝播時における応力集中に耐えられる高い強度を確保することができる。また第1リンフォース140および第2リンフォース150は、レイアウトに制約がかかっている場合であっても配置が容易であり、屈曲部を必要としないため局所的な応力集中を防ぐことができる。これにより、レイアウト上の制約を受けることなく、リンフォースの位置や形状の最適化が図れるため、リンフォースによる補強効果を十分に得ることができ、必要とされている剛性を好適に確保することが可能となる。
(第2実施形態)
次に、本発明にかかる車体前部構造の第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態の車体前部構造100と第2実施形態の車体前部構造200は、ステアリングサポートメンバの構成のみが異なる。したがって、同一の構成要素については同一の符号を付すことにより説明を省略し、ステアリングサポートメンバについてのみ詳述する。また、以下の説明では、図3に示すステアリングサポートメンバ210において、ブレース130の結合位置よりも左側の領域を不図示の運転席側に配置される領域、ブレース130の結合位置よりも右側の領域を不図示の助手席側に配置される領域として仮定する。
図3は、第2実施形態にかかる車体前部構造200を示す斜視図である。図1に示す第1実施形態のステアリングサポートメンバ110は、ダッシュサイドパネル102aに結合されている側の端部からダッシュサイドパネル102bに結合されている側の端部までのすべて領域において同じ径を有している(径が変化していない)。これに対し、図3に示す第2実施形態のステアリングサポートメンバ210は、その長手方向において運転席側に配置される領域(以下、太管部212と称する)と助手席側に配置される領域(以下、細管部214と称する)において異なる径を有する。
詳細には、ステアリングサポートメンバ210では、細管部214の径が太管部212よりも細くなっている。これにより、ステアリングサポートメンバ210において、ステアリングシャフト(不図示)を支持する太管部212(運転席側)では高い剛性を確保することができる。一方、ステアリングシャフトを支持しないため運転席側ほどの剛性が要求されない細管部214(助手席側)では、太管部212よりも径を小さくすることにより、レイアウト上の省スペース化および軽量化を図ることができる。
ここで、助手席側に配置される領域(細管部214)の径を細くすることによって上述した効果が得られるものの、太管部212と細管部214との境界でありステアリングサポートメンバ210の径が変化する箇所である縮管部216では、ステアリングサポートメンバ210が受けた荷重が集中しやすくなる。このため、従来では、縮管部216を補強するための補強部品を追加する必要があり、部品数の増加を招いていた。
そこで本実施形態では、太管部212と細管部214の間に配置され、ステアリングサポートメンバ210の径が変化する箇所である縮管部216を、第1リンフォース140の接合箇所と第2リンフォース150の接合箇所との間、すなわち第1リンフォース140および第2リンフォース150が接合されることにより高い剛性を有する箇所に配置している。これにより、第1リンフォース140および第2リンフォース150が、縮管部216を補強するための補強部材として機能するため、補強部材を別途追加することなく縮管部近傍において高い剛性を得ることが可能となる。したがって、部品点数の増加を招くことなく縮管部への荷重の集中による不具合を抑制し、レイアウト上の省スペース化および軽量化を達成することができる。
図4は、図3の拡大図であり、図4(a)は図2のステアリングサポートメンバ210の中央部近傍の拡大斜視図であり、図4(b)は図4(a)の車体前部構造200を側方から観察した拡大斜視図である。図4(a)に示すように、本実施形態では、ブレース130は縮管部216近傍においてステアリングサポートメンバ210に結合されている。これにより、縮管部216近傍の剛性を更に向上させることができる。
上記のように縮管部216近傍にブレース130が結合される場合、第1リンフォース140の車幅方向の寸法をL1、第2リンフォース150の車幅方向の寸法をL2としたとき、L2はL1以上(L2≧L1)であるとよい。これにより、ステアリングサポートメンバ210においてブレース130との結合箇所に荷重がかかったとしても、幅の広い第2リンフォース150によってその荷重を好適に分散することができる。したがって、応力集中部の発生ひいてはそれに起因する破損をより効果的に抑制可能となる。
また図4(a)および(b)に示すように、ステー120およびブレース130はそれぞれ平坦面122・132を有し、かかる平坦面122・132には、そこから突出するビード124・134が各々形成されている。本実施形態では、「平坦面」とは、ステー120またはブレース130を長手の平板(直方体)とみなしたとき、最も面積の大きな面をいう。具体的には、ステー120の平坦面122は、ステー120を長手の平板(直方体)とみなしたときの6つの面のうち、最も面積が大きい。ブレース130の平坦面132もまた同様である。
そして、上記説明したステー120の平坦面122およびブレース130の平坦面132には、そこから突出するビード124・134がそれぞれ形成されている。これにより、ステー120およびブレース130の剛性ひいては車体前部構造の強度の向上を図ることができる。特にかかる構成によれば、例えばステー120に支持されるステアリングシャフトの振動への対策時等、単に剛性を向上すればよいのではなくその対策として適した剛性を得たい場合に、ビード124・134の数を変更することによって剛性を調節し、所望の剛性を得ることが可能である。
なお、上記説明した実施形態においてはステー120およびブレース130にビード124・134を設ける構成を例示したが、これに限定するものではない。例えば、ステー120やブレース130においてビードが必要とされないのであれば当然にしてビードを形成しなくてもよく、第1リンフォース140や第2リンフォース150においてビードが必要とされる場合にはその平坦面にビードを形成してもよい。
また上述した実施形態では、第1リンフォース140および第2リンフォース150のみを備える構成を例示したが、これにおいても限定されず、必要に応じて他のリンフォースを更に追加することが可能である。しかしながら、第1リンフォース140および第2リンフォース150に加えて更に他のリンフォースを設けるとレイアウト上の省スペース化を妨げるおそれがあるため、好ましくは本実施形態のように第1リンフォース140および第2リンフォース150のみとするとよい。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、インストルメントパネルの背面側に配置されるステアリングサポートメンバ、ならびにそれと車体部材とを結合するステーおよびブレースを含む車体前部構造に利用することができる。
100…車体前部構造、102a…ダッシュサイドパネル、102b…ダッシュサイドパネル、104…ダッシュパネル、106…カウルパネル、108…ペダルブラケット、109…フロアパネル、110…ステアリングサポートメンバ、120…ステー、122…平坦面、124…ビード、130…ブレース、132…平坦面、134…ビード、140…第1リンフォース、150…第2リンフォース、200…車体前部構造、210…ステアリングサポートメンバ、212…太管部、214…細管部、216…縮管部

Claims (5)

  1. 車両のインストルメントパネルの車両前方側に配置され車幅方向に延びてステアリングシャフトを支持するステアリングサポートメンバ、該ステアリングサポートメンバから車両前方に配置されるフロントパネルへ差し渡されているステー、および該ステアリングサポートメンバから下方に配置されるフロアパネルへ差し渡されているブレースを含む車体前部構造であって、
    前記ステアリングサポートメンバの長手方向において、前記ステーと前記ブレースとの間で該ステアリングサポートメンバに接合される第1リンフォースと、
    前記ステアリングサポートメンバの長手方向において前記ブレースを基準として該ステアリングサポートメンバを2分したときに、前記ステーが存在しない側で該ステアリングサポートメンバにその長手方向に沿って接合される第2リンフォースとを更に含み、
    車両側面視において、前記第1リンフォースおよび前記第2リンフォースのうち、該第2リンフォースは、前記ステアリングサポートメンバから前記ステーが延びる方向と同じ方向に延びていて、該第1リンフォースは、該ステアリングサポートメンバから前記ブレースが延びる方向と同じ方向に延びていることを特徴とする車体前部構造。
  2. 前記ステアリングサポートメンバは、管状部材からなり、その長手方向において運転席側に配置される領域と助手席側に配置される領域とでは異なる径を有し、
    前記径が変化する箇所である縮管部は、前記第1リンフォースの接合箇所と前記第2リンフォースの接合箇所との間に配置されることを特徴とする請求項1に記載の車体前部構造。
  3. 前記ブレースは、前記縮管部近傍において前記ステアリングサポートメンバに結合され、
    前記第2リンフォースの車幅方向の寸法は、前記第1リンフォースの車幅方向の寸法以上であることを特徴とする請求項2に記載の車体前部構造。
  4. 前記ステーまたはブレースは平坦面を有し、
    前記平坦面にはそこから突出するビードが形成されていることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の車体前部構造。
  5. 車両側面視において、前記第1リンフォースは、一端が前記ステアリングサポートメンバに接合されて、該ステアリングサポートメンバから前記ブレースが延びる方向と同じ方向に延び、他端が該ブレースに接合されていることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の車体前部構造。
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